JP2950073B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
内燃機関の排気浄化装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希薄燃焼可能な内燃機
関(以下、リーンバーンエンジンと言う)の排気浄化装
置に関し、特に、排気通路に酸化雰囲気中、未燃炭化水
素(HC)存在下で排気中の窒素酸化物(NOX )を還
元する触媒(リーンNOX 触媒)を介装した内燃機関の
排気浄化装置に関する。
関(以下、リーンバーンエンジンと言う)の排気浄化装
置に関し、特に、排気通路に酸化雰囲気中、未燃炭化水
素(HC)存在下で排気中の窒素酸化物(NOX )を還
元する触媒(リーンNOX 触媒)を介装した内燃機関の
排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車において、燃費を向上する
等の目的から、希薄域の空燃比で燃焼させるリーンバー
ンエンジンが提案されている。希薄空燃比領域では、従
来の三元触媒ではNOX を浄化できず、NOX 低減がリ
ーンバーンエンジンの課題となっており、希薄空燃比領
域でもNOX を浄化可能な触媒、即ち、酸化雰囲気中、
未燃炭化水素(HC)存在下で排気中の窒素酸化物(N
OX )を還元する触媒、所謂リーンNOX 触媒が提案さ
れている。
等の目的から、希薄域の空燃比で燃焼させるリーンバー
ンエンジンが提案されている。希薄空燃比領域では、従
来の三元触媒ではNOX を浄化できず、NOX 低減がリ
ーンバーンエンジンの課題となっており、希薄空燃比領
域でもNOX を浄化可能な触媒、即ち、酸化雰囲気中、
未燃炭化水素(HC)存在下で排気中の窒素酸化物(N
OX )を還元する触媒、所謂リーンNOX 触媒が提案さ
れている。
【0003】リーンNOX 触媒としては、例えば、特開
平1−130735号公報等に開示された、遷移金属を
担持せしめたゼオライト等が知られている。従来のリー
ンバーンエンジンの排気浄化装置として、図10に示す
ように、排気通路1に、機関運転時の空燃比が理論空燃
比域の場合の排気浄化用の三元触媒2と、希薄空燃比の
場合の排気浄化用のリーンNOX 触媒3とを直列に介装
したものがある。
平1−130735号公報等に開示された、遷移金属を
担持せしめたゼオライト等が知られている。従来のリー
ンバーンエンジンの排気浄化装置として、図10に示す
ように、排気通路1に、機関運転時の空燃比が理論空燃
比域の場合の排気浄化用の三元触媒2と、希薄空燃比の
場合の排気浄化用のリーンNOX 触媒3とを直列に介装
したものがある。
【0004】又、リーンNOX 触媒は還元雰囲気中、即
ち、空燃比リッチの雰囲気中におかれると劣化が進行す
ることから、リーンNOX 触媒の劣化を防止する技術が
従来より、種々知られている(実開平3−83314号
公報及び特開平3−225013号公報等参照)。かか
るリーンNOX 触媒の劣化を防止する技術として、図1
1に示すように、排気通路1にリーンNOX 触媒3をバ
イパスするバイパス通路4を設けると共に、排気通路1
のバイパス通路4の分岐部に、排気がリーンNOX 触媒
3を通過する状態とバイパス通路4を通過する状態とに
通路を切り換える通路切換弁5を介装し、排気温度セン
サ6により排気温度が高い時に、通路切換弁5をバイパ
ス通路4側に切り換えて、排気をバイパス通路4に流通
させるようにしたものがある。
ち、空燃比リッチの雰囲気中におかれると劣化が進行す
ることから、リーンNOX 触媒の劣化を防止する技術が
従来より、種々知られている(実開平3−83314号
公報及び特開平3−225013号公報等参照)。かか
るリーンNOX 触媒の劣化を防止する技術として、図1
1に示すように、排気通路1にリーンNOX 触媒3をバ
イパスするバイパス通路4を設けると共に、排気通路1
のバイパス通路4の分岐部に、排気がリーンNOX 触媒
3を通過する状態とバイパス通路4を通過する状態とに
通路を切り換える通路切換弁5を介装し、排気温度セン
サ6により排気温度が高い時に、通路切換弁5をバイパ
ス通路4側に切り換えて、排気をバイパス通路4に流通
させるようにしたものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のリ
ーンバーンエンジンの排気浄化装置にあっては、図11
に示す技術のようにリーンNOX 触媒3の劣化を防止す
るべくリーンNOX 触媒3に排気を流さない場合以外で
は、基本的に排気の全量をリーンNOX 触媒3に通す構
成であり、内燃機関の広い運転領域に対応できるように
リーンNOX 触媒のNOX 転換性能は80%以上の高い
性能が要求されるものの、現状ではこのような高性能の
リーンNOX 触媒は実現されていないにも係わらず、リ
ーンNOX触媒の転換効率の低い条件下でもリーンNO
X 触媒を使用せざるを得ない構成であり、高い排気浄化
性能を得ることが困難であった。
ーンバーンエンジンの排気浄化装置にあっては、図11
に示す技術のようにリーンNOX 触媒3の劣化を防止す
るべくリーンNOX 触媒3に排気を流さない場合以外で
は、基本的に排気の全量をリーンNOX 触媒3に通す構
成であり、内燃機関の広い運転領域に対応できるように
リーンNOX 触媒のNOX 転換性能は80%以上の高い
性能が要求されるものの、現状ではこのような高性能の
リーンNOX 触媒は実現されていないにも係わらず、リ
ーンNOX触媒の転換効率の低い条件下でもリーンNO
X 触媒を使用せざるを得ない構成であり、高い排気浄化
性能を得ることが困難であった。
【0006】そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、リーンNOX 触媒の転換効率の低い条件下で
も高い排気浄化性能を得ることを目的とする。
点に鑑み、リーンNOX 触媒の転換効率の低い条件下で
も高い排気浄化性能を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の内燃
機関の排気浄化装置は、図1に示すように、排気通路
に、酸化雰囲気中、未燃炭化水素存在下で排気中の窒素
酸化物を還元する窒素酸化物還元触媒と、該触媒の下流
側に位置して、機関の理論空燃比領域で排気浄化を行う
三元触媒と、を直列に介装し、前記排気通路には、前記
窒素酸化物還元触媒の上流側から分岐して下流側でかつ
三元触媒の上流側に合流するバイパス通路を設けると共
に、前記バイパス通路に介装されて該通路を流れる排気
の流量を制御する流量制御手段を設ける一方、機関の運
転状態に応じて排気流量を演算する手段と、 排気温度と
前記演算された排気流量とに基づいて、前記窒素酸化物
還元触媒の窒素酸化物転換効率を演算する手段と、 前記
演算された窒素酸化物転換効率を基に、排気通路出口で
の排気エミッションが最小になるように、窒素酸化物還
元触媒に流通させる排気流量と、該窒素酸化物還元触媒
をバイパスさせて三元触媒に流通させる排気流量と、を
制御するべく、前記流量制御手段を制御して、バイパス
通路を流れる排気の流量を制御する制御装置と、を含ん
で構成した。
機関の排気浄化装置は、図1に示すように、排気通路
に、酸化雰囲気中、未燃炭化水素存在下で排気中の窒素
酸化物を還元する窒素酸化物還元触媒と、該触媒の下流
側に位置して、機関の理論空燃比領域で排気浄化を行う
三元触媒と、を直列に介装し、前記排気通路には、前記
窒素酸化物還元触媒の上流側から分岐して下流側でかつ
三元触媒の上流側に合流するバイパス通路を設けると共
に、前記バイパス通路に介装されて該通路を流れる排気
の流量を制御する流量制御手段を設ける一方、機関の運
転状態に応じて排気流量を演算する手段と、 排気温度と
前記演算された排気流量とに基づいて、前記窒素酸化物
還元触媒の窒素酸化物転換効率を演算する手段と、 前記
演算された窒素酸化物転換効率を基に、排気通路出口で
の排気エミッションが最小になるように、窒素酸化物還
元触媒に流通させる排気流量と、該窒素酸化物還元触媒
をバイパスさせて三元触媒に流通させる排気流量と、を
制御するべく、前記流量制御手段を制御して、バイパス
通路を流れる排気の流量を制御する制御装置と、を含ん
で構成した。
【0008】
【作用】かかる構成において、排気温度と排気流量とに
基づいて、窒素酸化物還元触媒の窒素酸化物転換効率が
演算され、この窒素酸化物転換効率を基に、排気通路出
口での排気エミッションが最小になるように、窒素酸化
物還元触媒に流通させる排気流量と、該窒素酸化物還元
触媒をバイパスさせて三元触媒に流通させる排気流量
と、を制御するべく、流量制御手段が制御され、バイパ
ス通路を流れる排気の流量が制御される。 このようにバ
イパス通路を流れる排気の流量が制御されることで、排
気通路出口での排気エミッションが最小になり、希薄燃
焼域での窒素酸化物の転換性能が低い触媒を用いても、
トータルの窒素酸化物転換性能を最良に発揮でき、高い
排気浄化性能が得られる。
基づいて、窒素酸化物還元触媒の窒素酸化物転換効率が
演算され、この窒素酸化物転換効率を基に、排気通路出
口での排気エミッションが最小になるように、窒素酸化
物還元触媒に流通させる排気流量と、該窒素酸化物還元
触媒をバイパスさせて三元触媒に流通させる排気流量
と、を制御するべく、流量制御手段が制御され、バイパ
ス通路を流れる排気の流量が制御される。 このようにバ
イパス通路を流れる排気の流量が制御されることで、排
気通路出口での排気エミッションが最小になり、希薄燃
焼域での窒素酸化物の転換性能が低い触媒を用いても、
トータルの窒素酸化物転換性能を最良に発揮でき、高い
排気浄化性能が得られる。
【0009】
【実施例】以下、添付された図面を参照して本発明を詳
述する。図2は、本発明の一実施例のシステム構成を示
している。この図において、内燃機関(以下、エンジン
と言う)10の排気通路11には、エンジン10の希薄
燃焼領域で排気浄化を行う触媒、即ち、酸化雰囲気中、
未燃炭化水素存在下で排気中の窒素酸化物を還元するリ
ーンNOX 触媒12と、該触媒12の下流側に位置す
る、エンジン10の理論空燃比領域で排気浄化を行う三
元触媒13とが直列に介装される。
述する。図2は、本発明の一実施例のシステム構成を示
している。この図において、内燃機関(以下、エンジン
と言う)10の排気通路11には、エンジン10の希薄
燃焼領域で排気浄化を行う触媒、即ち、酸化雰囲気中、
未燃炭化水素存在下で排気中の窒素酸化物を還元するリ
ーンNOX 触媒12と、該触媒12の下流側に位置す
る、エンジン10の理論空燃比領域で排気浄化を行う三
元触媒13とが直列に介装される。
【0010】前記排気通路11には、前記リーンNOX
触媒12の上流側から分岐して下流側でかつ三元触媒1
3の上流側に合流するバイパス通路14が設けられてい
る。前記バイパス通路14には、該通路14を流れる排
気の流量を制御する流量制御手段としての流量制御バル
ブ15が介装されている。又、排気通路11のリーンN
OX 触媒12の上流側には、空燃比を検出する空燃比セ
ンサ16と、触媒12に流入する排気の温度を検出する
排気温センサ17が夫々上流位置と下流位置に配設され
る。
触媒12の上流側から分岐して下流側でかつ三元触媒1
3の上流側に合流するバイパス通路14が設けられてい
る。前記バイパス通路14には、該通路14を流れる排
気の流量を制御する流量制御手段としての流量制御バル
ブ15が介装されている。又、排気通路11のリーンN
OX 触媒12の上流側には、空燃比を検出する空燃比セ
ンサ16と、触媒12に流入する排気の温度を検出する
排気温センサ17が夫々上流位置と下流位置に配設され
る。
【0011】更に、排気通路11の三元触媒13の下流
側には、触媒13の出口の排気成分(特にNOX 濃度)
を検出する排気センサ18が設けられている。一方、エ
ンジン10の吸気通路19には、スロットル弁20が設
けられ、該スロットル弁20の開度はスロットル弁開度
センサ21により検出される。エンジン10の各気筒に
接続される吸気ポートには、燃料噴射弁22が設けられ
る。又、エンジンの冷却水温を検出する水温センサ23
や、図示しないエンジン回転速度センサやブーストセン
サも設けられている。
側には、触媒13の出口の排気成分(特にNOX 濃度)
を検出する排気センサ18が設けられている。一方、エ
ンジン10の吸気通路19には、スロットル弁20が設
けられ、該スロットル弁20の開度はスロットル弁開度
センサ21により検出される。エンジン10の各気筒に
接続される吸気ポートには、燃料噴射弁22が設けられ
る。又、エンジンの冷却水温を検出する水温センサ23
や、図示しないエンジン回転速度センサやブーストセン
サも設けられている。
【0012】エンジン10はエンジンコントロールユニ
ット24によって制御される。又、前記流量制御バルブ
15は流量制御バルブコントロールユニット25によっ
て制御される。即ち、前記各種のセンサからの出力は、
エンジンコントロールユニット24に入力され、該コン
トロールユニット24内のCPUでは各種の演算が行わ
れ、その出力は燃料噴射弁22等のエンジン側の各種装
置を制御する。又、エンジンコントロールユニット24
からは流量制御バルブコントロールユニット25に各種
センサのうち特定のセンサの出力が入力され、該コント
ロールユニット25内のCPUでは各種の演算が行わ
れ、その出力は流量制御バルブ15を制御する。
ット24によって制御される。又、前記流量制御バルブ
15は流量制御バルブコントロールユニット25によっ
て制御される。即ち、前記各種のセンサからの出力は、
エンジンコントロールユニット24に入力され、該コン
トロールユニット24内のCPUでは各種の演算が行わ
れ、その出力は燃料噴射弁22等のエンジン側の各種装
置を制御する。又、エンジンコントロールユニット24
からは流量制御バルブコントロールユニット25に各種
センサのうち特定のセンサの出力が入力され、該コント
ロールユニット25内のCPUでは各種の演算が行わ
れ、その出力は流量制御バルブ15を制御する。
【0013】次に、かかる構成の作用を説明する。リー
ンNOX 触媒12のNOX 転換効率は、図3に示すよう
に、排気流量が多くなると低下する傾向を示す。又、前
記NOX 転換効率は、図4に示すように、排気温度でも
変化する。従って、NOX 転換効率の良い部分は、排気
量が少なく、NOX の転換に時間的余裕のあるエンジン
低回転の運転領域に限られる。
ンNOX 触媒12のNOX 転換効率は、図3に示すよう
に、排気流量が多くなると低下する傾向を示す。又、前
記NOX 転換効率は、図4に示すように、排気温度でも
変化する。従って、NOX 転換効率の良い部分は、排気
量が少なく、NOX の転換に時間的余裕のあるエンジン
低回転の運転領域に限られる。
【0014】よって、エンジン高回転域等で排気量の多
い領域では、NOX 転換効率の低い条件でリーンNOX
触媒を使用していることになる。本構成においては、エ
ンジン10の運転状態に応じて排気流量を演算し、排気
温度と前記演算された排気流量とに基づいて、リーンN
O X 触媒12のNOx転換効率を演算し、演算されたN
Ox転換効率を基に、排気通路11出口での排気エミッ
ションが最小になるように、リーンNO X 触媒12に流
通させる排気流量と、該リーンNOX 触媒12をバイパ
スさせて三元触媒13に流通させる排気流量と、を制御
するべく、流量制御バルブ15を制御して、バイパス通
路14を流れる排気の流量を制御する。
い領域では、NOX 転換効率の低い条件でリーンNOX
触媒を使用していることになる。本構成においては、エ
ンジン10の運転状態に応じて排気流量を演算し、排気
温度と前記演算された排気流量とに基づいて、リーンN
O X 触媒12のNOx転換効率を演算し、演算されたN
Ox転換効率を基に、排気通路11出口での排気エミッ
ションが最小になるように、リーンNO X 触媒12に流
通させる排気流量と、該リーンNOX 触媒12をバイパ
スさせて三元触媒13に流通させる排気流量と、を制御
するべく、流量制御バルブ15を制御して、バイパス通
路14を流れる排気の流量を制御する。
【0015】図5のフローチャートに基づいて、バイパ
ス通路14へ迂回させる排気流量の制御方法を説明す
る。即ち、ステップ1(図では、S1と略記する。以下
同様)では、エンジン10の運転状態のパラメータ、即
ち、エンジン回転速度、ブースト、空燃比、排気温度等
のエンジン10のリーン運転を判定する各種パラメータ
及び後述するステップ3の排気流量V1 の演算に必要な
パラメータを読み込む。ステップ2では、エンジン10
がリーン運転されているか否かを判定し、エンジン10
がリーンで運転されていると判定されると、ステップ3
に進み、前記エンジン10の運転状態であるエンジン回
転速度、ブースト及び排気温度に基づいて排気流量V1
を演算する。
ス通路14へ迂回させる排気流量の制御方法を説明す
る。即ち、ステップ1(図では、S1と略記する。以下
同様)では、エンジン10の運転状態のパラメータ、即
ち、エンジン回転速度、ブースト、空燃比、排気温度等
のエンジン10のリーン運転を判定する各種パラメータ
及び後述するステップ3の排気流量V1 の演算に必要な
パラメータを読み込む。ステップ2では、エンジン10
がリーン運転されているか否かを判定し、エンジン10
がリーンで運転されていると判定されると、ステップ3
に進み、前記エンジン10の運転状態であるエンジン回
転速度、ブースト及び排気温度に基づいて排気流量V1
を演算する。
【0016】この演算は、次の式に基づいて行われる。
【0017】
【数1】
【0018】ステップ4では、排気温度と排気流量を基
にリーンNOX 触媒のNOX 転換効率η1 を図6のよう
なマップから読み出すか或いは算出する。排気温度と排
気流量に対するNOX 転換効率の関係は、この図6に示
す傾向をもつが、正確には個々の触媒種、エンジン毎に
異なる。ステップ5では、ステップ4で求めたNOX 転
換効率η1 を基に、排気通路11出口での排気エミッシ
ョンが最小になるように、リーンNO X 触媒12に流通
させる排気流量と、該リーンNOX 触媒12をバイパス
させて三元触媒13に流通させる排気流量と、を制御す
るべく、リーンNO X 触媒12に流通させる排気流量の
最適値Vを求める。
にリーンNOX 触媒のNOX 転換効率η1 を図6のよう
なマップから読み出すか或いは算出する。排気温度と排
気流量に対するNOX 転換効率の関係は、この図6に示
す傾向をもつが、正確には個々の触媒種、エンジン毎に
異なる。ステップ5では、ステップ4で求めたNOX 転
換効率η1 を基に、排気通路11出口での排気エミッシ
ョンが最小になるように、リーンNO X 触媒12に流通
させる排気流量と、該リーンNOX 触媒12をバイパス
させて三元触媒13に流通させる排気流量と、を制御す
るべく、リーンNO X 触媒12に流通させる排気流量の
最適値Vを求める。
【0019】即ち、排気流量の最適値Vを求めるルーチ
ンを示す図7のフローチャートにおいて、ステップ21
で、現行の排気流量量V1 からαだけ少ない排気流量V
=(V1 −α)の時の転換効率(η)を図7のマップか
ら読み取る。そして、ステップ22で、この仮のVとη
を基に次式の計算を実行する。 V・η−V1 ・η1 ここで、V1 ・η1 は排気が全量触媒を流れる時のNO
X の転換量に定数(この時の運転条件下におけるNOX
濃度)をかけた値、V・ηは排気の一部が触媒を流れる
時のNOX の転換量に同様の定数をかけた値である。
ンを示す図7のフローチャートにおいて、ステップ21
で、現行の排気流量量V1 からαだけ少ない排気流量V
=(V1 −α)の時の転換効率(η)を図7のマップか
ら読み取る。そして、ステップ22で、この仮のVとη
を基に次式の計算を実行する。 V・η−V1 ・η1 ここで、V1 ・η1 は排気が全量触媒を流れる時のNO
X の転換量に定数(この時の運転条件下におけるNOX
濃度)をかけた値、V・ηは排気の一部が触媒を流れる
時のNOX の転換量に同様の定数をかけた値である。
【0020】そして、ステップ22では、更に、かかる
(V・η−V1 ・η1 )の値が最大となる時のVの値を
αを変化させて求める(図8参照)。ステップ6では、
触媒12をバイパスさせる排気流量V1 −Vを求めて、
次のステップ7で排気流量V1 −Vに対応する流量制御
バルブ15の目標開度Tv を求める。
(V・η−V1 ・η1 )の値が最大となる時のVの値を
αを変化させて求める(図8参照)。ステップ6では、
触媒12をバイパスさせる排気流量V1 −Vを求めて、
次のステップ7で排気流量V1 −Vに対応する流量制御
バルブ15の目標開度Tv を求める。
【0021】この場合、流量制御バルブ15の目標開度
Tv とバイパス排気流量V1 −Vの関係は、運転条件即
ち、排気流量に影響を受け、図9のような特性を有す
る。従って、この図9のマップから前記Tv を求める。
ステップ8では現在の流量制御バルブ15の開度Tを読
み込んだ後、ステップ9で目標開度Tv への流量制御バ
ルブ15の弁体位置の変更が可能である否かの判定を行
う。即ち、0<Tv <Tmax であるか否かを判定を行
う。0<Tv <T max であって、目標弁開度Tv への流
量制御バルブ15の弁体位置の変更が可能である場合に
は、ステップ10に進んで、流量制御バルブ15の開度
を目標開度Tv に変更する。0<Tv <Tmax ではな
く、目標弁開度Tv への流量制御バルブ15の弁体位置
の変更が不可能である場合には、ステップ11に進む。
Tv とバイパス排気流量V1 −Vの関係は、運転条件即
ち、排気流量に影響を受け、図9のような特性を有す
る。従って、この図9のマップから前記Tv を求める。
ステップ8では現在の流量制御バルブ15の開度Tを読
み込んだ後、ステップ9で目標開度Tv への流量制御バ
ルブ15の弁体位置の変更が可能である否かの判定を行
う。即ち、0<Tv <Tmax であるか否かを判定を行
う。0<Tv <T max であって、目標弁開度Tv への流
量制御バルブ15の弁体位置の変更が可能である場合に
は、ステップ10に進んで、流量制御バルブ15の開度
を目標開度Tv に変更する。0<Tv <Tmax ではな
く、目標弁開度Tv への流量制御バルブ15の弁体位置
の変更が不可能である場合には、ステップ11に進む。
【0022】ステップ11では、流量制御バルブ15の
開度を目標値に近い限界値(全閉又は全開)に設定した
場合に、現状以上にNOX 転換が得られる場合、即ち、
全閉又は全開時の排気流量V´に対するη´を図8のマ
ップから求め、(V・η−V 1 ・η1 )の演算を行っ
て、(V´・η´−V1 ・η1 )が0以上であるか否か
の判定を行う。V´・η´−V1 ・η1 ≧0であれば、
ステップ12に進んで、流量制御バルブ15の開度を全
閉または全開に変更する。V´・η´−V1 ・η 1 <0
であれば、現在の流量制御バルブ15の開度を変更しな
い。
開度を目標値に近い限界値(全閉又は全開)に設定した
場合に、現状以上にNOX 転換が得られる場合、即ち、
全閉又は全開時の排気流量V´に対するη´を図8のマ
ップから求め、(V・η−V 1 ・η1 )の演算を行っ
て、(V´・η´−V1 ・η1 )が0以上であるか否か
の判定を行う。V´・η´−V1 ・η1 ≧0であれば、
ステップ12に進んで、流量制御バルブ15の開度を全
閉または全開に変更する。V´・η´−V1 ・η 1 <0
であれば、現在の流量制御バルブ15の開度を変更しな
い。
【0023】上述のフローチャートにおいて、ステップ
1及び3が、本発明の排気流量を演算する手段に相当
し、ステップ4が、リーンNOX 触媒12のNOx転換
効率を演算する手段に相当し、ステップ5〜10が、演
算されたNOx転換効率を基に、排気通路11出口での
排気エミッションが最小になるように、リーンNO X 触
媒12に流通させる排気流量と、該リーンNOX 触媒1
2をバイパスさせて三元触媒13に流通させる排気流量
と、を制御するべく、流量制御バルブ15を制御して、
バイパス通路14を流れる排気の流量を制御する制御装
置に相当する。
1及び3が、本発明の排気流量を演算する手段に相当
し、ステップ4が、リーンNOX 触媒12のNOx転換
効率を演算する手段に相当し、ステップ5〜10が、演
算されたNOx転換効率を基に、排気通路11出口での
排気エミッションが最小になるように、リーンNO X 触
媒12に流通させる排気流量と、該リーンNOX 触媒1
2をバイパスさせて三元触媒13に流通させる排気流量
と、を制御するべく、流量制御バルブ15を制御して、
バイパス通路14を流れる排気の流量を制御する制御装
置に相当する。
【0024】尚、以上のフローチャートに基づく流量制
御バルブ15の制御は最も基本的なものであり、更に制
御精度を向上するための方法として、ステップ1のエン
ジン運転状態に応じて演算した流量制御バルブ15の開
度を学習させておき、演算結果から流量制御バルブ15
の開度を決定し、該流量制御バルブ15の開度を制御す
るまでの間、前記学習値を用いて流量制御バルブ15の
開度を制御することが可能である。
御バルブ15の制御は最も基本的なものであり、更に制
御精度を向上するための方法として、ステップ1のエン
ジン運転状態に応じて演算した流量制御バルブ15の開
度を学習させておき、演算結果から流量制御バルブ15
の開度を決定し、該流量制御バルブ15の開度を制御す
るまでの間、前記学習値を用いて流量制御バルブ15の
開度を制御することが可能である。
【0025】かかる構成の排気浄化装置によると、エン
ジン10の運転状態に応じて排気流量を演算し、排気温
度と前記演算された排気流量とに基づいて、リーンNO
X 触媒12のNOx転換効率を演算し、演算されたNO
x転換効率を基に、排気通路11出口での排気エミッシ
ョンが最小になるように、リーンNO X 触媒12に流通
させる排気流量と、該リーンNOX 触媒12をバイパス
させて三元触媒13に流通させる排気流量と、を制御す
るべく、流量制御バルブ15を制御して、バイパス通路
14を流れる排気の流量を制御するようにしたから、希
薄燃焼域でのNOX 転換性能が低い触媒を用いても、ト
ータルのNOX 転換性能を最良に発揮でき、高い排気浄
化性能を得ることができる。
ジン10の運転状態に応じて排気流量を演算し、排気温
度と前記演算された排気流量とに基づいて、リーンNO
X 触媒12のNOx転換効率を演算し、演算されたNO
x転換効率を基に、排気通路11出口での排気エミッシ
ョンが最小になるように、リーンNO X 触媒12に流通
させる排気流量と、該リーンNOX 触媒12をバイパス
させて三元触媒13に流通させる排気流量と、を制御す
るべく、流量制御バルブ15を制御して、バイパス通路
14を流れる排気の流量を制御するようにしたから、希
薄燃焼域でのNOX 転換性能が低い触媒を用いても、ト
ータルのNOX 転換性能を最良に発揮でき、高い排気浄
化性能を得ることができる。
【0026】尚、特定の実施例を参照して本発明を説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当該
技術分野における熟練者等により、本発明に添付された
特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び
修正が可能であるとの点に留意すべきである。
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当該
技術分野における熟練者等により、本発明に添付された
特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び
修正が可能であるとの点に留意すべきである。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、演算され
た窒素酸化物還元触媒の窒素酸化物転換効率を基に、排
気通路出口での排気エミッションが最小になるように、
窒素酸化物還元触媒に流通させる排気流量と、該窒素酸
化物還元触媒をバイパスさせて三元触媒に流通させる排
気流量と、を制御するべく、窒素酸化物還元触媒をバイ
パスするバイパス通路を流れる排気の流量を制御するよ
うにしたから、窒素酸化物還元触媒の転換効率の低い条
件下でも高い排気浄化性能を得ることができる有用性大
なるものである。
た窒素酸化物還元触媒の窒素酸化物転換効率を基に、排
気通路出口での排気エミッションが最小になるように、
窒素酸化物還元触媒に流通させる排気流量と、該窒素酸
化物還元触媒をバイパスさせて三元触媒に流通させる排
気流量と、を制御するべく、窒素酸化物還元触媒をバイ
パスするバイパス通路を流れる排気の流量を制御するよ
うにしたから、窒素酸化物還元触媒の転換効率の低い条
件下でも高い排気浄化性能を得ることができる有用性大
なるものである。
【図1】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の構成
図
図
【図2】 同上装置の一実施例を示すシステム図
【図3】 排気流量とNOX 転換効率との関係を示す特
性図
性図
【図4】 排気温度とNOX 転換効率との関係を示す特
性図
性図
【図5】 同上実施例の流量制御を説明するフローチャ
ート
ート
【図6】 排気流量及び排気温度とNOX 転換効率との
関係を示す特性図
関係を示す特性図
【図7】 排気流量の最適値を求めるルーチンを示すフ
ローチャート
ローチャート
【図8】 排気流量とNOX 転換効率との関係を示す特
性図
性図
【図9】 バルブ開度とバルブ排気流量との関係を示す
特性図
特性図
【図10】 従来の排気浄化装置を示すシステム図
【図11】 従来の排気浄化装置を示すシステム図
10 エンジン 11 排気通路 12 リーンNOX 触媒 14 バイパス通路 15 流量制御バルブ 16 空燃比センサ 17 排気温センサ 18 排気センサ 25 流量制御バルブコントロールユニット
Claims (1)
- 【請求項1】排気通路に、酸化雰囲気中、未燃炭化水素
存在下で排気中の窒素酸化物を還元する窒素酸化物還元
触媒と、該触媒の下流側に位置して、機関の理論空燃比
領域で排気浄化を行う三元触媒と、を直列に介装し、 前記排気通路には、前記窒素酸化物還元触媒の上流側か
ら分岐して下流側でかつ三元触媒の上流側に合流するバ
イパス通路を設けると共に、 前記バイパス通路に介装されて該通路を流れる排気の流
量を制御する流量制御手段を設ける一方、機関の運転状態に応じて排気流量を演算する手段と、 排気温度と前記演算された排気流量とに基づいて、前記
窒素酸化物還元触媒の窒素酸化物転換効率を演算する手
段と、 前記演算された窒素酸化物転換効率を基に、排気通路出
口での排気エミッションが最小になるように、窒素酸化
物還元触媒に流通させる排気流量と、該窒素酸化物還元
触媒をバイパスさせて三元触媒に流通させる排気流量
と、を制御するべく、前記流量制御手段を制御して、バ
イパス通路を流れる排気の流量を制御する制御装置と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の排気浄
化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25893A JP2950073B2 (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | 内燃機関の排気浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25893A JP2950073B2 (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | 内燃機関の排気浄化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06200747A JPH06200747A (ja) | 1994-07-19 |
JP2950073B2 true JP2950073B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=11468897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25893A Expired - Fee Related JP2950073B2 (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | 内燃機関の排気浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2950073B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009228644A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Nissan Motor Co Ltd | 排ガス浄化制御装置及び排ガス浄化制御方法 |
JP2021143616A (ja) * | 2020-03-11 | 2021-09-24 | いすゞ自動車株式会社 | 内燃機関の排気浄化システム |
-
1993
- 1993-01-05 JP JP25893A patent/JP2950073B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06200747A (ja) | 1994-07-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |