JP2949906B2 - エアサスペンション車用ニーリング装置 - Google Patents
エアサスペンション車用ニーリング装置Info
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Description
用ニーリング装置に関し、詳しくは作動の迅速化と安全
性等の向上を図ったものである。
バス等では、懸架装置にエアスプリングを用いたいわゆ
るエアサスペンション車が主流となっている。エアサス
ペンション車はスプリングに圧縮性流体たる空気を用い
ているため、リーフスプリングを用いた通常のものに較
べて優れた乗り心地が得られる他、レベリングバルブを
用いることによって積載状態に拘らず一定車高を保てる
等の特長を有している。
を概略的に示し、図3にはその空圧回路の一例を示して
ある。同図において、1はゴム製のエアスプリングであ
り、前車軸2の真上および後車軸3の前後に左右一対ず
つ計6個設けられている。これらエアスプリング1には
エアタンク4からの配管5がレベリングバルブ6を介し
て接続している。レベリングバルブ6は前車軸2側に左
右一対、後車軸3側に一個計3個設けられており、バル
ブ本体7,揺動レバー8,センシングロッド9等から構
成されている。バルブ本体7はシャシフレーム10に、
センシングロッド9の端部は車軸2,3側にそれぞれ固
定されている。レベリングバルブ6は、シャシフレーム
10の下面と両車軸2,3間の距離に応じてエアスプリ
ング1にエア(圧縮空気)を供給したりあるいは排気を
行い、車高を一定に保つ働きをする。図中、11はセン
シングロッド9に一体化されたエアシリンダであり、コ
ントロールバルブ(3方電磁弁)12からエアが供給さ
れることにより短縮する。その結果、レベリングバルブ
6から排気が行われ、車高の低下すなわちニーリングが
行われるのである。尚、コントロールバルブ12は運転
席に設けられたニーリングスイッチ13を操作すること
により作動する。図3中、14はエアスプリング1から
エアタンク4へのエアの逆流を防止するためのサプライ
バルブであり、15はニーリング作動中に点灯するコー
ションランプである。
おける乗員や乗客の乗降を容易にさせる装置であるが、
従来のものは次に述べる不具合を有していた。すなわ
ち、エアスプリング1に対するエアの供給と排出とがレ
ベリングバルブ6を介してのみ行われていたため、ニー
リングおよび車高復帰に時間が長く(3分〜5分程度)
掛り、停車や発進が迅速に行えなかった。また、停車時
にニーリングを行って車高を下げた状態では、最低地上
高も当然のことながら低くなっている。そのため、運転
者が不用意にバスを発進させた場合、不整路等で路面に
下回りが擦られて損傷させるようなことがあった。これ
はニーリングを行うか否かが運転者の判断のみに委ねら
れているためであり、何らかの自動化が望まれていた。
本発明は上記状況に鑑みなされたもので、作動時間の短
縮や安全性の向上を図ったエアサスペンション車用ニー
リング装置を提供することを目的とする。
題を解決するために、レベリングバルブのセンシングロ
ッドにエアシリンダを介装し、当該エアシリンダに対し
て排気あるいは給気を行うことにより車高の低下と復帰
とを行うエアサスペンション車用のニーリング装置にお
いて、前記レベリングバルブを介さずに、エアスプリン
グから圧縮空気を排出する排気用電磁弁と、前記レベリ
ングバルブを介さずに、エアスプリングにエアタンクか
らの圧縮空気を供給する給気用電磁弁と、運転状態検出
手段の出力信号に基づき、車高を所定の位置まで変化さ
せることができるように所定時間だけ当該排気用電磁弁
および給気用電磁弁を駆動制御するタイマを有する駆動
制御手段とを具えたことを特徴とするエアサスペンショ
ン車用ニーリング装置を提案するものである。
グバルブを介さずにエアスプリングへのエアの給排が行
われるため、ニーリングおよび車高復帰が迅速に行え
る。また、これら電磁弁の駆動制御が運転状態検出手段
の出力信号に基づいて車高を所定の位置まで変化させる
ことができるように所定時間だけ行われるため、ニーリ
ング終了間際または復帰終了間際にレベリングバルブで
車高調整を行うことで、ニーリングショックを減少する
ことができると共に、発進時等に運転者が操作を誤って
もニーリングおよび車高復帰が自動的に行われる。
説明する。尚、実施例の説明に当たっては、前述した従
来の部材と同一の部材に同一の符号を付し、重複する説
明を省略する。また、説明の煩雑化を避けるため、記載
は一つのエアスプリングについてのみ行う。
車用ニーリング装置の空圧回路および電気回路の一実施
例を示してある。図中、空圧回路は実線で示し、電気回
路は一点鎖線で示してある。同図において、16はニー
リングの制御を行う駆動制御手段たるコントローラであ
り、前述したニーリングスイッチ13の他、本実施例に
おける運転状態検出手段たるアクセルインタロックスイ
ッチ17からの信号が入力する。アクセルインタロック
スイッチ17は、ドアの開放時において、アクセルペダ
ルを踏込めないようにするアクセルインタロック装置を
作動させるスイッチである。一方、18はレベリングバ
ルブ6とエアスプリング1間の管路5に設けられた排気
用電磁弁(3方電磁弁)であり、ON状態で排気を行
い、OFF状態で管路5を連通させる。また、19はレ
ベリングバルブ6を介さずにエアタンク4からエアスプ
リング1に接続する管路20に設けられた給気用電磁弁
(3方電磁弁)であり、ON状態で管路20を連通さ
せ、OFF状態で管路20を遮断する。尚、給気用電磁
弁20の排気ポートはプラグ21により閉鎖されてい
る。
からの電気回路がそれぞれタイマ22を介して接続して
おり、コントローラ16の出力信号により両電磁弁1
8,19が所定の時間ON状態となる。また、両電磁弁
18,19への電気回路はタイマ22の手前で分岐して
前記コントロールバルブ12に接続しているため、コン
トロールバルブ12は両電磁弁18,19と同時にON
状態となり、更に両電磁弁18,19の停止後もON状
態に維持される。
では、アクセルインタロックスイッチ17がONで且つ
ニーリングスイッチ13をONにした場合に、コントロ
ーラ16はニーリング動の開始を判断して駆動電流を出
力する。コントローラ16からの駆動電流はタイマ22
を介して排気用電磁弁18に供給され、また従来装置と
同様にコントロールバルブ12にも供給される。する
と、エアスプリング1内のエアが排気用電磁弁18を介
して排気されて車高が急速に低下し始める一方、レベリ
ングバルブ6側のエアシリンダ11からもコントロール
バルブ12を介してエアが排気される。そして、排気用
電磁弁18の駆動時間がタイマ22により制御されてい
るために急速な車高低下は所定の位置で止まり、その後
はレベリングバルブ7から徐々に排気されて正確な設定
車高でのニーリングが行われるのである。尚、アクセル
インタロックスイッチ17がON状態となるのは、前述
したようにドアの開放時であり、アクセルインタロック
装置の作用により運転者はアクセルペダルを踏込むこと
ができない。したがって、運転者が不用意にギヤシフト
を行ったとしても、エンジンはアイドリング状態であ
り、急発進等は起こらない。
がOFFあるいはニーリングスイッチ13をOFFにし
た場合に、コントローラ16は車高復帰を判断して駆動
電流を出力する。コントローラ16からの駆動電流はタ
イマ22を介して吸気用電磁弁19に供給され、また従
来装置と同様にコントロールバルブ12にも供給され
る。すると、エアタンク4からのエアが吸気用電磁弁1
9を介してエアスプリング1内に供給されて車高が急速
に上昇し始める一方、レベリングバルブ6側のエアシリ
ンダ11にもコントロールバルブ12を介してエアが供
給される。この場合も、吸気用電磁弁19の駆動時間が
タイマ22により制御されているために急速な車高上昇
は所定の位置で止まり、その後はレベリングバルブ7を
介して徐々に供給されて正確な設定車高となるのであ
る。
アクセルインタロックスイッチ17を用いたが、車速セ
ンサやドアスイッチを用いてもよい。
る場合、図1に示すように、車速センサ23はアクセル
インタロックスイッチ17と同様にコントローラ16に
接続され、車速情報をパルス信号により入力する。本実
施例においては、ニーリングスイッチ13がONで且つ
車速が8km/h以下の場合にコントローラ16がニー
リング動の開始を判断し、排気用電磁弁18とコントロ
ールバルブ12とを駆動する。そして、ニーリングスイ
ッチ13がONであっても車速が10km/h以上の場
合には、コントローラ16は車高復帰を判断し、吸気用
電磁弁19とコントロールバルブ12とを駆動する。し
たがって、運転者がニーリングスイッチ13をONにし
ておいた場合、車速が低下すると自動的にニーリングが
行われ、車速が上昇すると自動的に車高復帰が行われる
のである。
いる場合も、図1に示すように、ドアスイッチ24はコ
ントローラ16に接続され、こちらはドアの開閉状態を
ON,OFF信号により入力する。そして、コントロー
ラ16は、アクセルインタロックスイッチ17を用いる
場合と同様に、ドアスイッチ24がONで且つニーリン
グスイッチ13をONにした場合にはニーリング動の開
始を判断する一方、両スイッチ24,13のどちらかが
OFFの場合には車高復帰を判断する。尚、判断後の作
動は、アクセルインタロックスイッチ17を用いる場合
と同様であるため、省略する。
発明の態様はこれらの実施例に限るものではない。例え
ば、運転状態検出手段として上記以外のものを用いるよ
うにしてもよいし、本発明をバス以外のエアサスペンシ
ョン車に適用してもよい。
ーリング装置によれば、排気用電磁弁と給気用電磁弁と
によりレベリングバルブを介さずにエアスプリングへの
エアの給排が行われるためにニーリングおよび車高復帰
が迅速に行える一方、これら電磁弁の駆動制御が運転状
態検出手段の出力信号に基づき、タイマにより車高を所
定の位置まで変化させることができるように所定時間だ
け行われるために、ニーリング終了間際または復帰終了
間際にレベリングバルブで車高調整を行うことで、ニー
リングショックを減少することができると共に、発進時
等に運転者が操作を誤ってもニーリングおよび車高復帰
が自動的に行われる等の効果を奏する。
電気回路を示す説明図である。
ある。
路を示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 レベリングバルブのセンシングロッドに
エアシリンダを介装し、 当該エアシリンダに対して排気あるいは給気を行うこと
により車高の低下と復帰とを行うエアサスペンション車
用のニーリング装置において、 前記レベリングバルブを介さずに、エアスプリングから
圧縮空気を排出する排気用電磁弁と、 前記レベリングバルブを介さずに、エアスプリングにエ
アタンクからの圧縮空気を供給する給気用電磁弁と、 運転状態検出手段の出力信号に基づき、車高を所定の位
置まで変化させることができるように所定時間だけ当該
排気用電磁弁および給気用電磁弁を駆動制御するタイマ
を有する駆動制御手段とを具えたことを特徴とするエア
サスペンション車用ニーリング装置。 - 【請求項2】 前記運転状態検出手段がアクセルインタ
ロックスイッチであることを特徴とする請求項1記載の
エアサスペンション車用ニーリング装置。 - 【請求項3】 前記運転状態検出手段が車速センサであ
ることを特徴とする請求項1記載のエアサスペンション
車用ニーリング装置。 - 【請求項4】 前記運転状態検出手段がドアスイッチで
あることを特徴とする請求項1記載のエアサスペンショ
ン車用ニーリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13900691A JP2949906B2 (ja) | 1991-06-11 | 1991-06-11 | エアサスペンション車用ニーリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13900691A JP2949906B2 (ja) | 1991-06-11 | 1991-06-11 | エアサスペンション車用ニーリング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04362409A JPH04362409A (ja) | 1992-12-15 |
JP2949906B2 true JP2949906B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=15235285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13900691A Expired - Lifetime JP2949906B2 (ja) | 1991-06-11 | 1991-06-11 | エアサスペンション車用ニーリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2949906B2 (ja) |
-
1991
- 1991-06-11 JP JP13900691A patent/JP2949906B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04362409A (ja) | 1992-12-15 |
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