JP2906213B2 - 車両用エアサスペンション装置 - Google Patents

車両用エアサスペンション装置

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JP2906213B2
JP2906213B2 JP13995394A JP13995394A JP2906213B2 JP 2906213 B2 JP2906213 B2 JP 2906213B2 JP 13995394 A JP13995394 A JP 13995394A JP 13995394 A JP13995394 A JP 13995394A JP 2906213 B2 JP2906213 B2 JP 2906213B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアスプリングを用い
た車両用エアサスペンション装置に関し、特に、エアス
プリングを利用して車高調整を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】バスや大型トラック等に装備されるサス
ペンションの一つとして、例えば、実開昭64−529
20号公報及び実開平2−141510号公報等に開示
されるような空気弾性を利用して車体を支える車両用エ
アサスペンション装置が知られている。
【0003】即ち、図6に示すように、車両のフロント
側のばね上系とばね下系間の両側、即ち、車体と2つの
前側タイヤとの間には、夫々エアスプリング23A,2
3Bが設置されている。又、車両のリヤ側のばね上系と
ばね下系間の両側、即ち、車体と4つの後側タイヤとの
間には、夫々エアスプリング23C,23D,23E,
23Fが設置されている。尚、説明を簡単にするため、
以下の説明はエアスプリング23と記して行う。
【0004】次に、かかる車両用エアサスペンション装
置に係わる空気系統について説明する。即ち、エアコン
プレッサ31により加圧されたエアは、エアドライヤ3
2により空気中に含まれる水分を除去された後、エアリ
ザーバタンク33に貯留される。尚、エアリザーバタン
ク33内の圧力はガバナ34により所定圧力に調圧され
る。そして、エアリザーバタンク33に貯留された圧縮
エアは、レベリングバルブ24を介してエアスプリング
23に送られるようになっている。
【0005】そして、前記レベリングバルブ24は、そ
の本体は車体(ばね上系)側に固定され、バルブを駆動
するレバーがセンシングロッドを介して車軸(ばね下
系)側連結されており、車体側と車軸側との間の距離の
変化によってエアスプリングのエアの給・排気を行う。
荷重の増減に応じて車体側と車軸側との間の距離が変化
すると、センシングロッドを介してレバーが揺動するこ
とで、前記各エアスプリング23の圧縮エアの充填の度
合いをレベリングバルブ24が調節し、車高が低下する
とレベリングバルブ24がエアリザーバタンク33と各
エアスプリング23とを連通して車高を上昇させ、逆に
車高が上昇すると、レベリングバルブ24が排気側に開
いて、各エアスプリング23内の空気を排気して車高を
低下させる。
【0006】上述の如き車両用エアサスペンション装置
を装備した車両にあっては、積載荷重の変化やエア漏れ
等より車高が変動したとき、車体を水平に維持しようと
上記レベリングバルブ24が作動して各エアスプリング
23内の圧縮エアの供給と排気が行われ、車高を一定に
保持するようになっている。ところで、この車両エアサ
スペンション装置をバス等に適用する際に、乗客の乗降
性を考慮して、ニーリング機能(乗降用扉のある部位、
例えば車両前部側の車高を低下・復帰調整できる機能)
を設けたものが提案されている(例えば、特開平5−1
93330号公報及び特開昭61−247506号公報
等参照)。
【0007】車高の低下・復帰調整は、通常、前記レベ
リングバルブのセンシングロッドにエアシリンダを介装
し、エアシリンダの給・排気を制御することで、センシ
ングロッドを強制的に短縮・伸長させる。即ち、ロッド
を短縮させると、車体と車軸間が擬似的に大きくなって
レベリングバルブからエアが排気されて車高が低下し、
ロッドを伸長させると、車体と車軸間が擬似的に小さく
なってエア供給源からレベリングバルブを介してエアス
プリングにエアが給気されて車高が元の位置に復帰す
る。ところが、上述のようなレベリングバルブによりエ
アスプリングの給・排気を制御するものでは、車高の低
下・復帰調整に時間がかかるという問題がある。
【0008】このため、上述に示す従来技術のうちの前
者では、車高の低下・復帰調整時に、エアスプリングの
ばね定数をハード状態、即ち、エアスプリングとサブタ
ンクとを接続する管路を閉じた状態に制御して、エアス
プリングの実質的なエア容量を小さくし車高調整に伴う
エアの給・排気量を少なくすることで、車高調整時間の
短縮を図っている。
【0009】また、後者では、車高の低下・復帰調整時
に、ショックアブソーバの減衰力切換機構を減衰力の小
さいソフト状態にして抵抗力を減らすことで、車高調整
時間の短縮を図っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
場合には、ショックアブソーバの伸長側と圧縮側の特性
の違いを考慮していないため、車高低下調整時と車高復
帰調整時の時間のバラツキが大きいという問題がある。
即ち、ショックアブソーバでは、図7に示すように、同
じソフト状態或いはハード状態でも、伸長側(車高復帰
方向に対応している)と圧縮側(車高低下方向に対応し
ている)とで、その減衰力が異なり、伸長側の方が減衰
力が大きい。従って、ショックアブソーバの抵抗力は、
車高低下時の方が車高復帰時より小さいため、車高低下
調整時間が車高復帰調整時間に比べて短く、両者の調整
時間にバラツキが存在するという問題がある。
【0011】また、後者の場合は、車高低下時の速度が
早過ぎて、乗員・乗客に不安感を与える可能性がある。
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、車
高低下・復帰調整時にショックアブソーバの減衰力特性
を適切に設定することにより、車高調整時間の短縮は勿
論、車高の低下と復帰の調整時間差を小さくできると共
に、車高低下調整時における乗員・乗客に不安感の与え
ることのない車両用エアサスペンション装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明では、車両のばね上系と前後左右の各ばね下系と
の間に少なくとも1個設けられ前記ばね上系を支持する
エアスプリングと、前記ばね上系と前記各ばね下系との
間に少なくとも1個ずつ設けられるショックアブソーバ
と、前記エアスプリングと当該エアスプリングにエアを
供給するエア供給源とを接続するエア配管に介装される
レベリングバルブと、前記エアスプリングの状態をハー
ド若しくはソフトに切り換える切換機構と、前記ショッ
クアブソーバの状態をハード若しくはソフトに切り換え
る切換機構とを備え、前記レベリングバルブのセンシン
グロッドを伸縮操作することで車高の低下・復帰調整が
可能に構成された車両用エアサスペンション装置におい
て、車高の低下調整時には、前記エアスプリング及びシ
ョックアブソーバを共にハード状態に切り換えると共
に、車高の復帰調整時には、前記エアスプリングをハー
ド状態に前記ショックアブソーバをソフト状態に切り換
えるべく前記両切換機構を制御する制御手段を備えて構
成した。
【0013】また、請求項2記載の発明では、前記制御
手段は、車高復帰調整時には、調整開始時から所定時間
経過した時、当該経過時点から調整終了まで前記ショッ
クアブソーバをハード状態に切換制御する構成とした。
また、請求項3記載の発明では、前記制御手段は、車高
復帰調整時に、車高検出手段の検出車高位置が所定位置
になった時にその後前記ショックアブソーバをハード状
態に切換制御する構成とした。
【0014】また、請求項4記載の発明では、前記エア
スプリングとレベリングバルブとを接続するエア配管に
介装され車高低下調整時にエアスプリング内のエアを排
気する排気手段と、前記レベリングバルブをバイパスし
て前記エアスプリングとエア供給源とを接続するエア配
管に介装され車高復帰調整時にエア供給源からのエアを
エアスプリングに供給する給気手段と、車高低下又は復
帰調整時に前記排気手段又は給気手段を駆動制御する吸
排気制御手段とを設ける構成とした。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明の構成において、車高低下
調整動作時に、エアスプリング及びショックアブソーバ
を共にハード状態に切り換えると、エアの排出量が少な
くて済むと共に、ショックアブソーバの圧縮側抵抗力が
大きくなり従来より車体の低下速度を遅くできる。ま
た、車高復帰時に、エアスプリングをハード状態にショ
ックアブソーバをソフト状態に切り換えると、エアスプ
リングへの給気量が少なくて済み、ショックアブソーバ
の伸長側抵抗力が小さくなるので、復帰速度を速めるこ
とができる。
【0016】従って、車高の低下・復帰調整時間差が縮
小され、しかも、調整時間の短縮化を図ることが可能と
なる。また、請求項2記載の発明の構成のように、車高
復帰調整時に、調整開始時から所定時間経過した後は、
調整終了までショックアブソーバの特性をソフト状態か
らハード状態に切換制御するようにするか、または、請
求項3記載の発明の構成のように、車高復帰調整時に、
車高検出手段で車高を検出し、車高が所定位置に達した
時はその後ショックアブソーバをハード状態に切換制御
するようにすれば、復帰調整終了近くでは、ショックア
ブソーバの減衰力を大きくでき、復帰速度が徐々に小さ
くなり、調整終了時のショックの緩和等を図ることがで
きる。
【0017】また、請求項4記載の発明の構成であれ
ば、エアスプリング内のエアの給・排気能力がレベリン
グバルブだけで行う場合に比べて高くなるため、車高の
低下・復帰調整時間をより一層短縮化できるようにな
る。
【0018】
【実施例】以下、添付された図面を参照して本発明を詳
述する。図1は本発明の第1実施例における車両の全車
輪のサスペンション装置の全体システム構成を示し、図
2は車両の車輪1輪分、例えば前軸の左輪のエアサスペ
ンション装置を示している。
【0019】即ち、これらの図において、車両のばね上
系としての車体40とばね下系としてのタイヤ1(1a
〜1d)との間には、エアスプリング2(2a〜2f)
と、減衰力切換機構としてのアクチュエータ7Aを備え
たショックアブソーバ7(7a〜7f)とが夫々設けら
れている。圧縮空気が貯留されるエアリザーバタンク3
と前記エアスプリング2(2a〜2f)とは、該エアス
プリング2(2a〜2f)に対する圧縮空気の給気と排
気を行わせるレベリングバルブ4(4a〜4c)を介し
て連通される。又、前記エアスプリング2(2a〜2
f)とサブタンク5(5a〜5d)とは、エアスプリン
グ2(2a〜2f)のばね定数切換機構としての電磁弁
からなる空気ばね切換弁6(6a〜6f)を介して連通
される。車体40側に固定されるレベリングバルブ4
(4a〜4c)とタイヤ(1a〜1d)との間を連結す
るセンシングロッド43には、車高調整のエアシリンダ
44が介装されている。
【0020】更に、前輪側に配置されたレベリングバル
ブ4(4a,4b)とエアスプリング2(2a,2b)
との間のエア配管41(41a,41b)には、ニーリ
ング用の排気手段としての排気弁19(19a,19
b)が介装され、また、レベリングバルブ4(4a,4
b)をバイパスしてエアリザーバタンク3とエアスプリ
ング2(2a,2b)とを連通するエア配管42(42
a,42b)には、ニーリング用の給気手段としての給
気弁18(18a,18b)が介装されている。後輪側
は、1つのレベリングバルブ4cによって左右のエアス
プリング2(2c〜2f)のエアの給気と排気が制御さ
れる構成であり、エア配管の左右に分岐する分岐部近傍
に、左右のエアスプリング2c,2eと2d,2fを互
いに独立させてニーリング制御中の車両のロール剛性を
高めるための電磁式の連通弁8(8a,8b)が介装さ
れている。ここで、前記空気ばね切換弁6(6a〜6
f)、ショックアブソーバ7(7a〜7f)のアクチュ
エータ7A、給気弁18(18a,18b)、排気弁1
9(19a,19b)、連通弁8(8a,8b)及び車
高調整用エアシリンダ34は、マイクロコンピュータを
内蔵したコントロールユニット9から出力される制御信
号により制御される。
【0021】コントロールユニット9には、ニーリング
スイッチ10からの信号、車速センサ17からの車速信
号及びサイドブレーキスイッチ13からの信号等が入力
され、これら各信号に基づいて後述のフローチャートに
示すようなニーリング制御を実行すべく、給気弁18
(18a,18b)及び排気弁19(19a,19
b)、連通弁8(8a,8b)、空気ばね切換弁6(6
a〜6f)及びショックアブソーバ7(7a〜7f)の
アクチュエータ7A等を制御する制御機能がソフトウェ
ア的に装備されている。従って、コントロールユニット
9は、車高調整時に、エアスプリング2(2a〜2f)
及びショックアブソーバ7(7a〜7f)のハード或い
はソフトの状態の切換制御を行う制御手段と、同じく車
高調整時に給気弁18(18a,18b)及び排気弁1
9(19a,19b)を駆動制御する給排気制御手段と
の機能を備えるものである。
【0022】図3は詳細な制御ブロック図を示してお
り、ニーリングスイッチ10から出力されるニーリング
制御又は停止信号、サイドブレーキスイッチ13から出
力される信号及び車速センサ17から出力される信号
は、それぞれニーリング信号入力手段A、サイドブレー
キ信号入力手段C及び車速信号入力手段Bを介してニー
リング制御判定手段Dに入力される。
【0023】ニーリング制御判定手段Dから出力される
制御信号は、空気ばね切換弁作動信号出力手段Eを介し
て空気ばね切換弁6(6a〜6f)に、ショックアブソ
ーバ切換作動信号出力手段Fを介してショックアブソー
バ7(7a〜7f)のアクチュエータ7Aに、ニーリン
グ給気弁作動信号出力手段Gを介して給気弁18(18
a,18b)に、ニーリング排気弁作動信号出力手段H
を介して排気弁19(19a,19b)に、夫々入力さ
れる。更に、ニーリングランプ作動信号出力手段Iを介
してニーリングランプ11に、ニーリングブザー作動信
号出力手段Jを介してニーリングブザー12に、それぞ
れ入力される。
【0024】次に、図4に示すフローチャートを参照し
つつ、本実施例のニーリング動作について説明する。ス
テップ1(図ではS1と略記する。以下同様)では、車
速センサ17からの信号に基づいて車速を判定し、車速
=0であれば、ステップ2に進む。ステップ2では、サ
イドブレーキスイッチ13からの信号に基づいてサイド
ブレーキスイッチ状態を判定し、サイドブレーキスイッ
チがON(サイドブレーキ作動)であればステップ3に
進む。
【0025】ステップ3では、ニーリングスイッチ10
からの信号に基づいてUPモードか、DOWNモード
か、或いはOFFを判断し、OFFの時はフローを終了
する。また、DOWNモードの場合は、ステップ4に進
み、ステップ4でニーリングダウン中か否か、即ち、車
高が完全に低下した状態か否かを判断し、判定がNOの
時、標準車高位置と判断し、図中左の点線で囲われたス
テップ6〜17のニーリングダウン制御を実行する。ま
た、UPモードの場合は、ステップ5に進み、ステップ
4と同様にニーリングダウン中か否かを判断し、判定が
YESの時、車高が完全に低下した状態にあるとして、
図中右の点線で囲われたステップ18〜29のニーリン
グアップ制御を実行する。
【0026】まず、ステップ4においてNOと判定され
てニーリングダウン制御が開始された場合について説明
する。ステップ6では、ニーリングダウンタイマをスタ
ートする。これと同時に、ステップ7〜12で、全ての
空気ばね切換弁6を閉とし、連通弁8を閉とし、全ての
ショックアブソーバ7の特性をハード(減衰抵抗力が大
きい)とし、ニーリングランプ11を点滅させ、ニーリ
ングブザー12をON(作動)させ、更に、ディレイタ
イマをスタートさせる。ここで、全ての空気ばね切換弁
6を閉、即ち、エアスプリング2をハードとすること
で、エアスプリング2の容量を実質的に小さくできダウ
ン速度の短縮を図ることができる。また、連通弁8を閉
することで、後輪側の左右のエアスプリングが独立し、
車両のロール剛性を高めることができ、ダウン制御時の
車体の左右の揺れを抑制できる。また、全てのショック
アブソーバ7の特性をハード(減衰抵抗力が大きい)に
切り換えることで、急激な車高の低下を抑制し乗員に不
安感を与えないようにできる等の効果を有する。また、
ニーリングランプ11の点滅とニーリングブザー12の
作動でニーリングダウン制御中であることを乗員及び乗
客に知らせることができる。
【0027】ステップ13では、ステップ12でスター
トとしたディレイタイマのカウント値が所定値Tdn経
過したか否か判定し、経過した時にステップ14へ進
み、ニーリング用の排気弁19を開弁駆動してエアスプ
リング2のエアの排出を開始してニーリングダウン動作
が開始され、車高が低下し始める。ステップ15では、
ニーリングダウンタイマのカウント値が予め設定した車
高低下調整時間を示す所定値Tpdか否かを判定し、所
定値Tpdになるまでニーリングダウン動作を継続し、
ステップ15で所定時間Tpdが経過したと判定された
場合は、ステップ16に進み、ニーリングランプ11を
点灯状態とし、ステップ17で、ニーリングブザー12
をOFF(非作動)として、ニーリングダウン制御が終
了し車高が低下状態にあることを知らせる。
【0028】一方、ステップ3でニーリングアップモー
ドと判定され、ステップ5においてYES、即ち、車高
が完全に低下した状態にあると判定された場合のニーリ
ングアップ制御について説明する。ステップ18では、
ニーリングアップタイマをスタートする。これと同時
に、ステップ19〜22で、全ショックアブソーバ7の
特性をソフト(減衰抵抗力が小さい)とし、ニーリング
ランプ11を点滅させ、ニーリングブザー12をON
(作動)させ、ディレイタイマをスタートさせる。
【0029】ステップ23では、ステップ22でスター
トとしたディレイタイマのカウント値が所定値Tdn経
過したか否かを判定し、経過した時にステップ24へ進
み、ニーリング用の排気弁19を閉弁駆動し、ステップ
25で、ニーリング用の給気弁18を開弁駆動してエア
スプリング2へのエアの供給を開始してニーリングアッ
プ動作が開始され、車高が上昇し始める。尚、ニーリン
グアップ動作が実行される車高低下状態では、全空気ば
ね切換弁6は既に閉状態であり、エアスプリング2はハ
ード状態となっている。
【0030】ステップ26では、ニーリングダウンタイ
マのカウント値が設定された車高復帰調整時間を示す所
定値Tpuか否かを判定し、所定値Tpuになるまでニ
ーリングアップ動作を継続し、ステップ26で所定時間
Tpuが経過したと判定された場合は、ステップ27に
進み、ニーリング給気弁18を閉弁駆動し、ステップ2
8及びステップ29で、それぞれニーリングランプ11
を消灯とし、ニーリングブザー12をOFF(非作動)
として、ニーリングアップ制御が終了し車高が標準車高
に復帰したことを知らせる。
【0031】以上のように、ニーリングダウン制御で
は、エアスプリング2及びショックアブソーバ7を、共
にハード状態とすることで、エアスプリング2のエア排
出量が実質的に少なくなって車高低下速度が速くなる
が、ショックアブソーバ7の抵抗力が大きくなり、車高
の低下速度を抑制するため、急激な車高低下が抑えられ
て乗員及び乗客に不安感を与える心配がない。
【0032】また、ニーリングアップ制御では、エアス
プリング2をハード状態とする一方、ショックアブソー
バ7をソフト状態とすることで、エアスプリング2のエ
ア給気量を実質的に少なくでき、しかも、ショックアブ
ソーバ7の抵抗力が小さくなるので、車高復帰速度を速
くできる。従って、車高の低下及び復帰の調整時間差が
縮小され、低下時間と復帰時間の差が少ないバランスの
良いニーリング動作が達成できる。
【0033】また、ニーリング制御時のエアスプリング
2内のエアの給・排気が、レベリングバルブ4と別に設
けた給気弁18と排気弁19を介して行われるので、レ
ベリングバルブ4のみで行う場合より、車高の低下及び
復帰調整時間を短縮することができる。上記第1実施例
では、ニーリングアップ制御時は、ショックアブソーバ
7を全制御期間でソフト状態とする構成であるが、アッ
プ動作が終了する以前にショックアブソーバ7の特性を
ハード状態に切換える構成としてもよく、かかる構成の
請求項2の発明に相当する第2実施例の制御動作の要部
を図5に示す。
【0034】この第2実施例では、図4に示す第1実施
例の制御フローチャート中のステップ25とステップ2
6との間に、図5に示すステップ25Aとステップ25
Bの動作を追加する。即ち、図4のフローチャートのス
テップ25で給気弁18が開弁駆動されて車高の上昇動
作が開始された後、ステップ25Aで、予め設定した所
定時間Tpu1が経過したか否かを判定する。ステップ
25Aで所定時間Tpu1が経過するまではそのままの
状態とし、ステップ25Aで経過したと判定された場合
は、ステップ25Bに進み、全ショックアブソーバ7を
ソフト状態からハード状態に切換え、その後、車高復帰
調整が終了するまで全ショックアブソーバ7をハード状
態に維持する。
【0035】かかる第2実施例の構成によれば、車高が
標準車高に達する直前で、ショックアブソーバ7の抵抗
力が大きくなり、車高の復帰速度が終了直前で徐々に遅
くなるため、車高復帰終了時に車高上昇に伴うショック
を緩和することができ、滑らかに停止させることができ
る。尚、第2実施例では、ニーリングアップ制御中のシ
ョックアブソーバ7のソフトからハードへの切換え時期
を、時間で管理する構成としたが、請求項3の発明に相
当する第3実施例として車高センサを設け、車高位置自
体を検出して標準車高以前の所定車高位置となった時
に、ショックアブソーバをソフトからハードに切換える
構成としてもよい。上記のように車高センサを設けた場
合は、ニーリング制御(ダウン動作及びアップ動作)の
終了時期を決定するタイマを設ける必要はなく、車高セ
ンサの検出値を用いて決定すればよい。即ち、車高セン
サを使用する場合は、図4に示すフローチャートにおい
て、ステップ6,18が不要となり、ステップ16,2
6が車高センサの検出値を判定する構成となる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、エアスプリングのエア給排気量を実質的に
少なくできると共に、ニーリングダウン時の車高低下速
度を遅くでき、ニーリングアップ時の車高復帰速度を速
くできるので、ニーリング制御時間の短縮化を図りつ
つ、車高の低下速度と復帰速度の差を縮小できバランス
の良好なニーリング制御システムとすることができる。
また、車高低下時に急激な低下を防ぐことができ、乗員
や乗客に不安感を与えることを防止できる。
【0037】請求項2及び請求項3の発明によると、ニ
ーリングアップ終了時に、徐々に復帰速度が遅くなるの
で、車高復帰した時のショックが低減でき、滑らかに車
体を停止させることが可能となる。また、請求項4の発
明によると、ニーリング制御時のエアスプリングのエア
の給排気能力を高めることができ、車高低下復帰調整時
間を、より一層短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の全体システム構成図
【図2】 同上第1実施例の部分システム構成図
【図3】 同上第1実施例の制御ブロック図
【図4】 同上第1実施例の制御内容を説明するフロー
チャート
【図5】 本発明の第2実施例の動作の要部を説明する
フローチャート
【図6】 従来の車両用サスペンション装置の一例のシ
ステム構成図
【図7】 ショックアブソーバの特性を説明するグラフ
【符号の説明】
1(1a〜1d) タイヤ 2(2a〜2f) エアスプリング 4(4a〜4c) レベリングバルブ 5(5a〜5d) サブタンク 6(6a〜6f) 空気ばね切換弁 7(7a〜7f) ショックアブソーバ 9 コントロールユニット 10 ニーリングスイッチ 13 サイドブレーキスイッチ 17 車速センサ 18(18a,18b) 給気弁 19(19a,19b) 排気弁 40 車体 43 センシングロッド 44 エアシリンダ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両のばね上系と前後左右の各ばね下系と
    の間に少なくとも1個設けられ前記ばね上系を支持する
    エアスプリングと、前記ばね上系と前記各ばね下系との
    間に少なくとも1個ずつ設けられるショックアブソーバ
    と、前記エアスプリングと当該エアスプリングにエアを
    供給するエア供給源とを接続するエア配管に介装される
    レベリングバルブと、前記エアスプリングの状態をハー
    ド若しくはソフトに切り換える切換機構と、ショックア
    ブソーバの状態をハード若しくはソフトに切り換える切
    換機構とを備え、前記レベリングバルブのセンシングロ
    ッドを伸縮操作することで車高の低下・復帰調整が可能
    に構成された車両用エアサスペンション装置において、 車高の低下調整時には、前記エアスプリング及びショッ
    クアブソーバを共にハード状態に切り換えると共に、車
    高の復帰調整時には、前記エアスプリングをハード状態
    に前記ショックアブソーバをソフト状態に切り換えるべ
    く前記両切換機構を制御する制御手段を備えて構成した
    ことを特徴とする車両用エアサスペンション装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、車高復帰調整時には、調
    整開始時から所定時間経過した時、当該経過時点から調
    整終了まで前記ショックアブソーバをハード状態に切換
    制御する構成である請求項1記載の車両用エアサスペン
    ション装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、車高復帰調整時に、車高
    検出手段の検出車高位置が所定位置になった時にその後
    前記ショックアブソーバをハード状態に切換制御する構
    成である請求項1記載の車両用エアサスペンション装
    置。
  4. 【請求項4】前記エアスプリングとレベリングバルブと
    を接続するエア配管に介装され車高低下調整時にエアス
    プリング内のエアを排気する排気手段と、前記レベリン
    グバルブをバイパスして前記エアスプリングとエア供給
    源とを接続するエア配管に介装され車高復帰調整時にエ
    ア供給源からのエアをエアスプリングに供給する給気手
    段と、車高低下又は復帰調整時に前記排気手段又は給気
    手段を駆動制御する給排気制御手段とを設けてなる請求
    項1〜3のいずれか一つに記載の車両用エアサスペンシ
    ョン装置。
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