JP2906212B2 - 車両用エアサスペンション装置 - Google Patents

車両用エアサスペンション装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアスプリングを用い
た車両用エアサスペンション装置に関し、特に、エアス
プリングを利用して車高調整を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】バスや大型トラック等に装備されるサス
ペンションの一つとして、例えば、実開昭64−529
20号公報及び実開平2−141510号公報等に開示
されるような空気弾性を利用して車体を支える車両用エ
アサスペンション装置が知られている。
【0003】即ち、図7に示すように、車両のフロント
側のばね上系とばね下系間の両側、即ち、車体と2つの
前側タイヤとの間には、夫々エアスプリング23A,2
3Bが設置されている。又、車両のリヤ側のばね上系と
ばね下系間の両側、即ち、車体と4つの後側タイヤとの
間には、夫々エアスプリング23C,23D,23E,
23Fが設置されている。尚、説明を簡単にするため、
以下の説明はエアスプリング23と記して行う。
【0004】次に、かかる車両用エアサスペンション装
置に係わる空気系統について説明する。即ち、エアコン
プレッサ31により加圧されたエアは、エアドライヤ3
2により空気中に含まれる水分を除去された後、エアリ
ザーバタンク33に貯留される。尚、エアリザーバタン
ク33内の圧力はガバナ34により所定圧力に調圧され
る。そして、エアリザーバタンク33に貯留された圧縮
エアは、レベリングバルブ24を介してエアスプリング
23に送られるようになっている。
【0005】そして、前記レベリングバルブ24は、そ
の本体は車体(ばね上系)側に固定され、バルブを駆動
するレバーがセンシングロッドを介して車軸(ばね下
系)側に連結されており、車体側と車軸側との間の距離
の変化によってエアスプリングのエアの給・排気を行
う。荷重の増減に応じて車体側と車軸側との間の距離が
変化すると、センシングロッドを介してレバーが揺動す
ることで、前記各エアスプリング23の圧縮エアの充填
の度合いをレベリングバルブ24が調節し、車高が低下
するとレベリングバルブ24がエアリザーバタンク33
と各エアスプリング23とを連通して車高を上昇させ、
逆に車高が上昇すると、レベリングバルブ24が排気側
に開いて、各エアスプリング23内の空気を排気して車
高を低下させる。
【0006】上述の如き車両用エアサスペンション装置
を装備した車両にあっては、積載荷重の変化やエア漏れ
等により車高が変動したとき、車体を水平に維持しよう
と上記レベリングバルブ24が作動して各エアスプリン
グ23内の圧縮エアの供給と排気が行われ、車高を一定
に保持するようになっている。ところで、この車両エア
サスペンション装置をバス等に適用する際に、乗客の乗
降性を考慮して、ニーリング機能(乗降用扉のある部
位、例えば車両前部側の車高を低下・復帰調整できる機
能)を設けたものが提案されている(例えば、特開平4
−362409号公報及び特開平5−193323号公
報等参照)。
【0007】車高の低下・復帰調整は、通常、前記レベ
リングバルブのセンシングロッドにエアシリンダを介装
し、エアシリンダの給・排気を制御することで、センシ
ングロッドを強制的に短縮・伸長させる。即ち、ロッド
を短縮させると、車体と車軸間が擬似的に大きくなって
レベリングバルブからエアが排気されて車高が低下し、
ロッドを伸長させると、車体と車軸間が擬似的に小さく
なってエア供給源からレベリングバルブを介してエアス
プリングにエアが給気されて車高を元の位置に復帰す
る。ところが、上述のようなレベリングバルブによりエ
アスプリングの給・排気を制御するものでは、車高の低
下・復帰調整に時間がかかるという問題がある。
【0008】このため、上述の従来技術等では、レベリ
ングバルブとエアスプリングとの間に排気用電磁弁を介
装すると共に、エア供給源とエアスプリングとの間にレ
ベリングバルブをバイパスさせて給気用電磁弁を介装
し、車高の低下・復帰調整時に、それぞれタイマを用い
て前記排気用電磁弁又は給気用電磁弁を一定時間作動さ
せ、各電磁弁から直接エアスプリングの排気或いはエア
スプリングへの給気を行うようにして、車高の低下・復
帰調整時間の短縮を図るようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来技術では、車高調整のための動作指令が発生した時
点からタイマの計時により一定時間車高の低下・復帰調
整が実行される構成であるため、車高低下中に復帰指令
が発生したり、或いは、復帰中に低下指令が発生する
等、ニーリング動作中に当該動作とは逆方向の動作指令
が発生した場合、それまでの動作時間に関係なく、逆方
向の動作指令が発生した時点から再度、前記と同じ一定
時間タイマの計時により動作が実行される。
【0010】このため、低下動作途中で復帰指令が発生
した場合には、予め設定される復帰位置(標準車高位
置)より更に上昇するという問題がある。また、復帰動
作途中で低下指令が発生した場合には、タイマの設定時
間内に予め設定した低下位置まて低下してしまい、車体
の低下完了後も排気用電磁弁への通電が継続し、不要な
電流が流れ電力の無駄な消費を招くという問題がある。
【0011】そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、ニーリング動作中に逆方向の動作指令が発生
した場合でも、切換後の動作時間が適切に設定でき、標
準車高への速やかな復帰或いは無駄な電力消費を防止で
きる車両用エアサスペンション装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明では、車両のばね上系と前後左右の各ばね下系と
の間に少なくとも1個設けられ前記ばね上系を支持する
エアスプリングと、該エアスプリングと当該エアスプリ
ングにエアを供給するエア供給源とを接続するエア配管
に介装されるレベリングバルブとを備え、該レベリング
バルブのセンシングロッドを伸縮操作することで車高の
低下・復帰調整が可能に構成された車両用エアサスペン
ション装置において、前記エアスプリングとレベリング
バルブとを接続するエア配管に介装され車高低下調整時
にエアスプリング内のエアを排気する排気手段と、前記
レベリングバルブをバイパスして前記エアスプリングと
エア供給源とを接続するエア配管に介装され車高復帰調
整時にエア供給源からのエアをエアスプリングに供給す
る給気手段と、車高低下又は復帰調整時にそれぞれ予め
定めた各設定時間前記排気手段又は給気手段を駆動制御
する制御手段と、車高低下・復帰調整時に前記各設定時
間内に調整方向が切換えられた時、車高調整開始から切
換時までの経過時間に基づいて前記制御手段による切換
後の車高調整時間を設定する切換後調整時間設定手段と
を備えて構成とした。
【0013】また、請求項2記載の発明では、前記切換
後調整時間設定手段は、車高低下速度と車高復帰速度と
の比率と車高調整開始から切換時までの経過時間とから
切換後の車高調整時間を演算する構成とした。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明の構成において、車高調整
動作中に、現在とは逆の調整方向に切り換えられた場
合、切換後の車高調整時間を、調整開始から切換時まで
に経過した時間に基づいて設定するので、車高調整開始
から切換以前までの車高調整量と同等となるようにでき
る。例えば、車高低下調整時に逆方向に切り換えられた
場合は、調整開始前の元の標準車高位置に丁度停止させ
ることができ、また、逆に車高復帰調整時に逆方向に切
り換えられた場合は、調整開始前の車高低下位置で丁度
調整制御が停止するため、標準車高位置に速やかに復帰
できると共に、電磁弁への無駄な通電がなくなり電力消
費の無駄をなくせるようになる。
【0015】また、請求項2記載の発明のように、車高
低下速度と車高復帰速度を考慮することで、両者の速度
が異なる場合でも、逆方向への切換後の車高調整時間を
適切に設定することが可能となり、車高調整制御精度を
高めることができるようになる。
【0016】
【実施例】以下、添付された図面を参照して本発明を詳
述する。図1は車両の全車輪のサスペンション装置の全
体システム構成を示し、図2は車両の車輪1輪分、例え
ば前軸の左輪のエアサスペンション装置を示している。
即ち、これらの図において、車両のばね上系としての車
体40とばね下系としてのタイヤ1(1a〜1d)との
間には、エアスプリング2(2a〜2f)と、減衰力切
換機構を内蔵したショックアブソーバ7(7a〜7f)
とが夫々設けられている。圧縮空気が貯留されるエアリ
ザーバタンク3と前記エアスプリング2(2a〜2f)
とは該エアスプリング2(2a〜2f)に対する圧縮空
気の給気と排気を行わせるレベリングバルブ4(4a〜
4c)を介して連通される。又、前記エアスプリング2
(2a〜2f)内部とサブタンク5(5a〜5d)と
は、ばね定数切換用の電磁弁からなる空気ばね切換弁6
(6a〜6f)を介して連通される。車体40側に固定
されるレベリングバルブ4(4a〜4c)とタイヤ(1
a〜1d)との間を連結するセンシングロッド43に
は、車高調整用のエアシリンダ44が介装されている。
【0017】更に、前輪側に配置されたレベリングバル
ブ4(4a,4b)とエアスプリング2(2a,2b)
との間のエア配管41(41a,41b)には、ニーリ
ング用の排気手段としての排気弁19(19a,19
b)が介装され、また、レベリングバルブ4(4a,4
b)をバイパスしてエアリザーバタンク3とエアスプリ
ング2(2a,2b)とを連通するエア配管42(42
a,42b)には、ニーリング用の給気手段としての給
気弁18(18a,18b)が介装されている。後輪側
は、1つのレベリングバルブ4cによって左右のエアス
プリング2(2c〜2f)のエアの給気と排気が制御さ
れる構成であり、エア配管の左右に分岐する分岐部近傍
に、左右のエアスプリング2c,2eと2d,2fを互
いに独立させてニーリング制御中の車両のロール剛性を
高めるための電磁式の連通弁8(8a,8b)が介装さ
れている。ここで、前記空気ばね切換弁6(6a〜6
f)、ショックアブソーバ7(7a〜7f)、給気弁1
8(18a,18b)、排気弁19(19a,19
b)、連通弁8(8a,8b)及び車高調整用エアシリ
ンダ44は、マイクロコンピュータを内蔵したコントロ
ールユニット9から出力される制御信号により制御され
る。
【0018】コントロールユニット9には、ニーリング
スイッチ10からの信号、車速センサ17からの車速信
号及びサイドブレーキスイッチ13からの信号等が入力
され、これら各信号に基づいて後述のフローチャートに
示すようなニーリング制御を実行すべく、給気弁18
(18a,18b)及び排気弁19(19a,19
b)、連通弁8(8a,8b)及び空気ばね切換弁6
(6a〜6f)等を制御する制御機能がソフトウェア的
に装備されている。
【0019】図3は詳細な制御ブロック図を示してお
り、ニーリングスイッチ10から出力されるニーリング
制御又は停止信号、サイドブレーキスイッチ13から出
力される信号及び車速センサ17から出力される信号
は、それぞれニーリング信号入力手段A、サイドブレー
キ信号入力手段B及び車速信号入力手段Cを介してニー
リング制御判定手段Dに入力される。
【0020】ニーリング制御判定手段Dから出力される
制御信号は、空気ばね切換信号出力手段Eを介して空気
ばね切換弁6(6a〜6f)に、ショックアブソーバ切
換信号出力手段Fを介してショックアブソーバ7(7a
〜7f)に、ニーリング給気弁切換信号出力手段Gを介
して給気弁18(18a,18b)に、ニーリング排気
弁切換信号出力手段Hを介して排気弁19(19a,1
9b)に、車高調整用エアシリンダ切換信号出力手段I
を介してエアシリンダ44に、夫々入力される。
【0021】次に、図4に示すフローチャートを参照し
つつ、本実施例のニーリング動作について説明する。ス
テップ1(図ではS1と略記する。以下同様)では、車
速センサ17からの信号に基づいて車速を判定し、車速
=0であれば、ステップ2に進む。ステップ2では、サ
イドブレーキスイッチ13からの信号に基づいてサイド
ブレーキスイッチ状態を判定し、サイドブレーキスイッ
チ13がON(サイドブレーキ作動)であればステップ
3に進む。
【0022】ステップ3では、ニーリングスイッチ10
からの信号に基づいてUPモードか、DOWNモード
か、或いはOFFを判断し、OFFの時はフローを終了
する。また、DOWNモードの場合は、ステップ4に進
み、ステップ4でニーリングダウン中か否か、即ち、車
高が完全に低下した状態か否かを判断し、判定がNOの
時、標準車高位置と判断し、図中左側の点線で囲われた
ステップ6〜18のニーリングダウン制御を実行する。
また、UPモードの場合は、ステップ5に進み、ステッ
プ4と同様にニーリングダウン中か否かを判断し、判定
がYESの時、車高が完全に低下した状態にあるとし
て、図中右側の点線で囲われたステップ19〜29のニ
ーリングアップ制御を実行する。
【0023】まず、ステップ4においてNOと判定され
てニーリングダウン制御が開始された場合について説明
する。ステップ6では、ニーリングダウンタイマをスタ
ートする。これと同時に、ステップ7〜10で、全ての
空気ばね切換弁6を閉とし、連通弁8を閉とし、全ての
ショックアブソーバ7の特性をハード(減衰抵抗力が大
きい)とし、更に、ディレイタイマをスタートさせる。
ここで、全ての空気ばね切換弁6を閉とすることで、エ
アスプリング2の容量を実質的に小さくできダウン速度
の短縮を図ることができる。また、連通弁8を閉するこ
とで、後輪側の左右のエアスプリングが独立し、車両の
ロール剛性を高めることができ、ダウン制御時の車体の
左右の揺れを抑制できる。また、全てのショックアブソ
ーバ7の特性をハード(減衰抵抗力が大きい)に切り換
えることで、急激な車高の低下を抑制し乗員に不安感を
与えないようにできる等の効果を有する。
【0024】ステップ11では、ステップ10でスター
トとしたディレイタイマのカウント値が所定値Tdn経
過したか否か判定し、経過した時にステップ12へ進
み、ニーリング用の排気弁19を開弁駆動してエアスプ
リング2のエアの排出を開始し、更にステップ13でエ
アシリンダ44を短縮させてニーリングダウン動作を開
始する。
【0025】ステップ14では、ニーリングスイッチ1
0がUP位置か否かを判定し、UP位置以外であれば、
ステップ15に進み、ニーリングダウンタイマのカンウ
ト値が予め設定した車高低下調整時間を示す所定値Tp
dか否かを判定し、ニーリングスイッチ10のモード変
更がない限り所定値Tpdになるまでニーリングダウン
動作を継続し、ステップ15で所定時間Tpdが経過し
たと判定された場合は、ステップ16に進み、連通弁8
を開とし、更にステップ17でニーリング用の排気弁1
9を閉としてフローを終了する。
【0026】一方、ステップ3でニーリングアップモー
ドと判定され、ステップ5においてYES、即ち、車高
が完全に低下した状態にあると判定された場合のニーリ
ングアップ制御について説明する。ステップ19では、
ニーリングアップタイマをスタートする。これと同時
に、ステップ20,21で、ディレイタイマをスタート
させ、連通弁8を閉とする。
【0027】ステップ22では、ステップ20でスター
トとしたディレイタイマのカウント値が所定値Tdn経
過したか否か判定し、経過した時にステップ23へ進
み、エアシリンダ44を伸長させ、ステップ24で、ニ
ーリング用の給気弁18を開弁駆動してエアスプリング
2へのエアの供給を開始してニーリングアップ動作を開
始する。
【0028】ステップ25では、ニーリングスイッチ1
0がDOWN位置か否かを判定し、DOWN位置以外で
あれば、ステップ26に進み、ニーリングダウンタイマ
のカンウト値が設定された車高復帰調整時間を示す所定
値Tpuか否かを判定し、ニーリングスイッチ10のモ
ード変更がない限り所定値Tpuになるまでニーリング
アップ動作を継続し、ステップ26で所定時間Tpuが
経過したと判定された場合は、ステップ27に進み、ニ
ーリング給気弁18を閉弁駆動し、ステップ28で連通
弁8を開としてフローを終了する。
【0029】以上のような、ニーリングダウン制御或い
はニーリングアップ制御の最中に、逆方向の動作指令が
発生した場合には、次のように動作する。例えば、ニー
リングダウン制御中に、ニーリングスイッチ10をUP
モードに切り換えた場合は、ニーリングダウン制御中に
ステップ14でUPモードと判定される。この場合は、
ステップ18に進み、ダウン動作が開始された時(ディ
レイ時間Tdn経過時点)からモードの変更があるまで
の経過時間T1 に、予め設定した定数Kを乗算して切換
以降の車高上昇調整時間Tpu(=T1 ×K)を演算
し、ステップ19のニーリングアップタイマの設定時間
Tpuを、前記演算時間(T1 ×K)に設定し、前述の
ニーリングアップ制御動作に移行し、前記設定時間(T
1 ×K)が経過した時に動作を終了する。かかるニーリ
ングダウン動作からニーリングアップ動作に変更された
時の動作時間の関係を図5に示す。
【0030】逆に、ニーリングアップ制御中に、ニーリ
ングスイッチ10をDOWNモードに切り換えた場合
は、ニーリングアップ制御中にステップ25でDOWN
モードと判定される。すると、ステップ29で、アップ
動作が開始された時からモードの変更があるまでの経過
時間T2 を、予め設定した定数Kで除算し切換以降の車
高低下調整時間Tpd(=T2 /K)を演算し、ステッ
プ6のニーリングアップタイマの設定時間Tpdを、前
記演算時間(T2 /K)に設定し、前述のニーリングダ
ウン制御動作に移行し、前記設定時間(T2 /K)が経
過した時に動作を終了する。かかるニーリングアップ動
作からニーリングダウン動作に変更された時の動作時間
の関係を図6に示す。
【0031】ここで、前記定数Kとしては、例えば、車
高低下速度をVd、車高復帰速度をVuとしたときに、
K=Vd/Vuとして設定する。そして、一般的に、車
高低下速度が車高復帰速度より大(Vd>Vu)の関係
にあるので、K>1となる。従って、図5に示すよう
に、ダウン動作からアップ動作に変更された場合は、速
度の速いダウン動作時間より速度の遅いアップ動作時間
の方を長くすることで、車高低下調整量とその後の車高
復帰調整量を同一にすることができ、従来のように、上
昇し過ぎて標準車高位置より高くなることを防止でき、
制御終了時に、丁度標準車高となるようにすることがで
きる。
【0032】また、図6に示すように、アップ動作から
ダウン動作に変更された場合は、速度の遅いアップ動作
時間より速度の速いダウン動作時間の方を短くすること
で、車高復帰調整量とその後の車高低下調整量を同一に
することができ、従来のように、車高が完全に低下した
後も排気弁19への通電が継続するということが防止で
き、車高が完全に低下した時点で、排気弁19への通電
が停止されるため、電力の無駄な消費を防止できる。
【0033】尚、上記実施例においては、車高調整方向
の切換後の設定時間を、それ以前の動作時間に対して、
ダウン速度とアップ速度から予め設定した定数を乗算或
いは除算することで演算する構成としたが、切換以前の
動作時間を、切換後の動作時間としてそのまま設定して
もよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、車高低下・復帰調整時に予め設定された調
整時間内に調整方向が逆方向に切換えられた場合は、車
高調整開始から切換時までの経過時間に基づいて切換後
の車高調整時間を設定する構成としたので、調整開始か
ら切換時点までの車高調整量と、切換後の車高調整量と
を同一に調整することが可能となるので、標準車高位置
へ速やかに復帰することができると共に、車高低下後の
無駄な電力消費を防ぐことができる。
【0035】また、請求項2記載の発明によると、車高
低下速度と車高復帰速度が異なる場合でも、調整開始か
ら切換時点までの車高調整量と切換後の車高調整量とを
同一に調整することが可能となり、制御精度の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の全体システム構成図
【図2】 同上実施例の部分システム構成図
【図3】 同上実施例の制御ブロック図
【図4】 同上実施例の制御内容を説明するフローチャ
ート
【図5】 ダウン動作からアップ動作に切り換わった時
の動作時間の関係を示す図
【図6】 アップ動作からダウン動作に切り換わった時
の動作時間の関係を示す図
【図7】 従来の車両用サスペンション装置の一例のシ
ステム構成図
【符号の説明】
1(1a〜1d) タイヤ 2(2a〜2f) エアスプリング 4(4a〜4c) レベリングバルブ 9 コントロールユニット 10 ニーリングスイッチ 13 サイドブレーキスイッチ 17 車速センサ 18(18a,18b) 給気弁 19(19a,19b) 排気弁 40 車体 41,42 エア配管 43 センシングロッド 44 エアシリンダ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両のばね上系と前後左右の各ばね下系と
    の間に少なくとも1個設けられ前記ばね上系を支持する
    エアスプリングと、該エアスプリングと当該エアスプリ
    ングにエアを供給するエア供給源とを接続するエア配管
    に介装されるレベリングバルブとを備え、該レベリング
    バルブのセンシングロッドを伸縮操作することで車高の
    低下・復帰調整が可能に構成された車両用エアサスペン
    ション装置において、 前記エアスプリングとレベリングバルブとを接続するエ
    ア配管に介装され車高低下調整時にエアスプリング内の
    エアを排気する排気手段と、 前記レベリングバルブをバイパスして前記エアスプリン
    グとエア供給源とを接続するエア配管に介装され車高復
    帰調整時にエア供給源からのエアをエアスプリングに供
    給する給気手段と、 車高低下又は復帰調整時にそれぞれ予め定めた各設定時
    間前記排気手段又は給気手段を駆動制御する制御手段
    と、 車高低下・復帰調整時に前記各設定時間内に調整方向が
    切換えられた時、車高調整開始から切換時までの経過時
    間に基づいて前記制御手段による切換後の車高調整時間
    を設定する切換後調整時間設定手段とを備えて構成とし
    たことを特徴とする車両用エアサスペンション装置。
  2. 【請求項2】前記切換後調整時間設定手段は、車高低下
    速度と車高復帰速度との比率と車高調整開始から切換時
    までの経過時間とから切換後の車高調整時間を演算する
    構成である請求項1記載の車両用エアサスペンション装
    置。
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