JP2949381B2 - 塩水氷パック - Google Patents
塩水氷パックInfo
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65D—CONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
- B65D81/00—Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
- B65D81/24—Adaptations for preventing deterioration or decay of contents; Applications to the container or packaging material of food preservatives, fungicides, pesticides or animal repellants
- B65D81/26—Adaptations for preventing deterioration or decay of contents; Applications to the container or packaging material of food preservatives, fungicides, pesticides or animal repellants with provision for draining away, or absorbing, or removing by ventilation, fluids, e.g. exuded by contents; Applications of corrosion inhibitors or desiccators
- B65D81/264—Adaptations for preventing deterioration or decay of contents; Applications to the container or packaging material of food preservatives, fungicides, pesticides or animal repellants with provision for draining away, or absorbing, or removing by ventilation, fluids, e.g. exuded by contents; Applications of corrosion inhibitors or desiccators for absorbing liquids
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は食肉魚介類、生鮮野菜
等、水分含有量の多い食品の貯蔵、保存、輸送にあたっ
て、これらの食品より滲み出る滲出液、特に生鮮魚介類
から滲み出る塩分を含んだ滲出液を吸水性樹脂により吸
収し、同時に、鮮度保持性、抗菌性を有するセラミック
スの作用によって細菌類の繁殖を抑止する効果を有する
パックに塩水を吸収せしめた上で凍結させてなる冷却能
力を有する塩水氷パックに関する。
等、水分含有量の多い食品の貯蔵、保存、輸送にあたっ
て、これらの食品より滲み出る滲出液、特に生鮮魚介類
から滲み出る塩分を含んだ滲出液を吸水性樹脂により吸
収し、同時に、鮮度保持性、抗菌性を有するセラミック
スの作用によって細菌類の繁殖を抑止する効果を有する
パックに塩水を吸収せしめた上で凍結させてなる冷却能
力を有する塩水氷パックに関する。
【０００２】
【従来の技術】食肉、生鮮魚介類、生鮮野菜等、水分含
有量の多い食品を貯蔵、保存、店頭にて陳列する場合、
これら食品より滲出液（以下ドリップという）が出る。
ドリップは容器、トレ−等の底部にたまり容器内の食品
の外観を汚染し、食品を変色せしめたり、悪臭を発した
り、保存性を低下させる。
有量の多い食品を貯蔵、保存、店頭にて陳列する場合、
これら食品より滲出液（以下ドリップという）が出る。
ドリップは容器、トレ−等の底部にたまり容器内の食品
の外観を汚染し、食品を変色せしめたり、悪臭を発した
り、保存性を低下させる。
【０００３】このためドリップの除去が必要となる。ド
リップの除去を容器の交換によって行うことは、作業が
煩雑となり保存経費が増加する。そこで従来は、紙、不
織布等のドリップを吸収するシートを容器、トレーの底
部に敷き、ドリップを吸収、除去する方法が一般に行わ
れていた。しかし、これだけでは吸水量が充分でないた
め、近年は、吸水性樹脂を紙、或は不織布にてパックし
た吸水性シートが使用され始めている。
リップの除去を容器の交換によって行うことは、作業が
煩雑となり保存経費が増加する。そこで従来は、紙、不
織布等のドリップを吸収するシートを容器、トレーの底
部に敷き、ドリップを吸収、除去する方法が一般に行わ
れていた。しかし、これだけでは吸水量が充分でないた
め、近年は、吸水性樹脂を紙、或は不織布にてパックし
た吸水性シートが使用され始めている。
【０００４】
【発明が解決しようとする問題点】この場合、ドリップ
が真水ならば充分に吸収できるが、生鮮魚介類から滲出
する塩水ドリップになると充分に吸収するに到らない。
この場合、生鮮魚介類の鮮度保持、変色防止効果は期待
できない。
が真水ならば充分に吸収できるが、生鮮魚介類から滲出
する塩水ドリップになると充分に吸収するに到らない。
この場合、生鮮魚介類の鮮度保持、変色防止効果は期待
できない。
【０００５】更には、食肉、生鮮魚介類、生鮮野菜等の
食品を遠距離輸送する場合、専用の冷凍庫、冷凍車や、
氷、ドライアイスが一般に使用される。しかし、これら
の方法では遠距離運送においては、搬送する食品の量と
輸送時間に限界があり、一定の距離を越えて、特に生鮮
魚介類を鮮度を保ちながら輸送することは困難とされて
きた。
食品を遠距離輸送する場合、専用の冷凍庫、冷凍車や、
氷、ドライアイスが一般に使用される。しかし、これら
の方法では遠距離運送においては、搬送する食品の量と
輸送時間に限界があり、一定の距離を越えて、特に生鮮
魚介類を鮮度を保ちながら輸送することは困難とされて
きた。
【０００６】このような従来技術の問題点に鑑み、本発
明の主な目的は、生鮮食品の貯蔵、保存、輸送に当って
発生するドリップの吸収能力が大きく、容器内における
生鮮食品の変色や、細菌類の発生繁殖を抑制する効果を
有し、食品衛生上も問題のないドリップ吸液塩水氷パッ
クであって、且つ特に生鮮魚介類の貯蔵、保存、輸送に
当っては冷凍効果、塩水ドリップ吸収効果、鮮度保持効
果を発揮する塩水氷パックを提供することである。
明の主な目的は、生鮮食品の貯蔵、保存、輸送に当って
発生するドリップの吸収能力が大きく、容器内における
生鮮食品の変色や、細菌類の発生繁殖を抑制する効果を
有し、食品衛生上も問題のないドリップ吸液塩水氷パッ
クであって、且つ特に生鮮魚介類の貯蔵、保存、輸送に
当っては冷凍効果、塩水ドリップ吸収効果、鮮度保持効
果を発揮する塩水氷パックを提供することである。
【０００７】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、粒状あるいは粉末状の吸水性樹脂（Ａ）
と、食品衛生上許容できる範囲で重金属イオンを付着し
た粒状あるいは、粉末状または、顆粒状の鮮度保持性あ
るいは抗菌性を有するセラミック粉末（Ｂ）とを（Ａ）
／（Ｂ）＝９９／１から１／９９（重量比）で混合し、
該混合した組成物を、抗菌加工した紙、不織布、有孔ポ
リマーシートでなるプラスチックフイルムあるいはそれ
らの複合物に収納してパックを構成し、該パックに塩化
ナトリウム濃度にして０．１から５．０重量パーセント
塩水を飽和量吸液せしめて該パックを塩水吸液パックと
し、該塩水吸液パックを冷凍して凍結せしめたもので
る。
に本発明は、粒状あるいは粉末状の吸水性樹脂（Ａ）
と、食品衛生上許容できる範囲で重金属イオンを付着し
た粒状あるいは、粉末状または、顆粒状の鮮度保持性あ
るいは抗菌性を有するセラミック粉末（Ｂ）とを（Ａ）
／（Ｂ）＝９９／１から１／９９（重量比）で混合し、
該混合した組成物を、抗菌加工した紙、不織布、有孔ポ
リマーシートでなるプラスチックフイルムあるいはそれ
らの複合物に収納してパックを構成し、該パックに塩化
ナトリウム濃度にして０．１から５．０重量パーセント
塩水を飽和量吸液せしめて該パックを塩水吸液パックと
し、該塩水吸液パックを冷凍して凍結せしめたもので
る。
【０００８】
【発明の概要】本発明に用いられる吸水性樹脂は、水に
不溶で吸水能力が真水に対してのみならず、低濃度塩水
に対しても、高いことが必須条件であるがその他に以下
の各項の要件を満足させるものであることが望ましい。
（イ）毒性が無いこと（ロ）ほぼ中性であること（ハ）
油脂、酸、熱、紫外線等に対し、安定なこと（ニ）使用
条件下で腐敗、変質するおそれのある、例えば澱粉質の
天然物を含まないこと（ホ）吸水後も粒子形状がくずれ
ないこと。
不溶で吸水能力が真水に対してのみならず、低濃度塩水
に対しても、高いことが必須条件であるがその他に以下
の各項の要件を満足させるものであることが望ましい。
（イ）毒性が無いこと（ロ）ほぼ中性であること（ハ）
油脂、酸、熱、紫外線等に対し、安定なこと（ニ）使用
条件下で腐敗、変質するおそれのある、例えば澱粉質の
天然物を含まないこと（ホ）吸水後も粒子形状がくずれ
ないこと。
【０００９】従って現に商業的に供給されている吸水性
樹脂グレードの中から上記要件を勘案して選択すればポ
リビニルアルコール系、ポリアクリル酸系等の合成吸水
樹脂が好ましい。本発明に用いられるセラミックス粉体
は、アルミナ、アルミナシリケート、シリカ、ムライ
ト、ゼオライト、バーミュキュライト、パーライト等の
酸化物セラミックス粉体であって、別途生鮮食品の鮮度
保持にプラス効果を有することが証明されているもの、
または上記の酸化物セラミックスに銀イオン、銅イオン
等の重金属イオンを付着ないし、イオン交換により吸蔵
せしめて合成した、別途抗菌性を有することが証明され
ているものから選択して用いるが、更に以下の要件を満
足せしめるものであることが好ましい。
樹脂グレードの中から上記要件を勘案して選択すればポ
リビニルアルコール系、ポリアクリル酸系等の合成吸水
樹脂が好ましい。本発明に用いられるセラミックス粉体
は、アルミナ、アルミナシリケート、シリカ、ムライ
ト、ゼオライト、バーミュキュライト、パーライト等の
酸化物セラミックス粉体であって、別途生鮮食品の鮮度
保持にプラス効果を有することが証明されているもの、
または上記の酸化物セラミックスに銀イオン、銅イオン
等の重金属イオンを付着ないし、イオン交換により吸蔵
せしめて合成した、別途抗菌性を有することが証明され
ているものから選択して用いるが、更に以下の要件を満
足せしめるものであることが好ましい。
【００１０】（イ）毒性が無いこと（ロ）ほぼ中性であ
ること（ハ）化学的に安定であること（ニ）ほぼ白色に
近いこと（ホ）顆粒状あるいは微粉末状で比表面積が大
きいこと、又、吸水した後も原形状を保っていること
（ヘ）重金属イオン含有抗菌性セラミックスにあって
は、重金属イオンの溶出量が食品衛生上許容できる範囲
にあること。本発明に用いられる吸水性樹脂対セラミッ
クス粉体の配合割合は９９対１から１対９９の範囲で任
意に選べるが、塩水吸水性と生鮮魚介類の鮮度保持性な
いしは抗菌性を両立させるためには、７０対３０から３
０対７０の範囲が好ましい。
ること（ハ）化学的に安定であること（ニ）ほぼ白色に
近いこと（ホ）顆粒状あるいは微粉末状で比表面積が大
きいこと、又、吸水した後も原形状を保っていること
（ヘ）重金属イオン含有抗菌性セラミックスにあって
は、重金属イオンの溶出量が食品衛生上許容できる範囲
にあること。本発明に用いられる吸水性樹脂対セラミッ
クス粉体の配合割合は９９対１から１対９９の範囲で任
意に選べるが、塩水吸水性と生鮮魚介類の鮮度保持性な
いしは抗菌性を両立させるためには、７０対３０から３
０対７０の範囲が好ましい。
【００１１】又、本発明に用いられるパックの包装材は
抗菌加工を施した紙、不織布、孔あきプラスチックフイ
ルム或はこれらの任意の複合物が用いられるが、この場
合、透水性がありながら内容物である吸水性樹脂やセラ
ミックス粉末が外部に漏れ出すものであってはならな
い。特に吸水性樹脂が吸水して膨張した場合に開裂する
おそれがない包材、或は包装方法を選ぶよう注意すべき
である。
抗菌加工を施した紙、不織布、孔あきプラスチックフイ
ルム或はこれらの任意の複合物が用いられるが、この場
合、透水性がありながら内容物である吸水性樹脂やセラ
ミックス粉末が外部に漏れ出すものであってはならな
い。特に吸水性樹脂が吸水して膨張した場合に開裂する
おそれがない包材、或は包装方法を選ぶよう注意すべき
である。
【００１２】本発明が適用される対象としては、食肉、
生鮮魚介類、生鮮野菜等があるが特に、海産の魚介類の
貯蔵、保存、輸送時に使用するのが好適である。次に本
発明を完成させるために行った種々の実験例を参考例と
して説明する。
生鮮魚介類、生鮮野菜等があるが特に、海産の魚介類の
貯蔵、保存、輸送時に使用するのが好適である。次に本
発明を完成させるために行った種々の実験例を参考例と
して説明する。
【００１３】（実験例−１）本実験例では、不織布から
なる袋（５５ミリ×９０ミリ、四方シール）に、実験例
として吸水性樹脂（スミカゲルＮ−１００、以下の実施
例でも同じ）２．５グラムとセラミックス粉末として表
１に示す各種のセラミックス粉末を２．５グラム同時に
封入してなるパックと、比較例として吸水性樹脂のみで
５．０グラム封入してなるパックを調整した。これらの
パックを塩化ナトリウム濃度１．７重量パーセントを含
む塩水に含浸して、時間経過に対する塩水吸水重量を測
定したとろ、図１及び表１に示す結果を得た。
なる袋（５５ミリ×９０ミリ、四方シール）に、実験例
として吸水性樹脂（スミカゲルＮ−１００、以下の実施
例でも同じ）２．５グラムとセラミックス粉末として表
１に示す各種のセラミックス粉末を２．５グラム同時に
封入してなるパックと、比較例として吸水性樹脂のみで
５．０グラム封入してなるパックを調整した。これらの
パックを塩化ナトリウム濃度１．７重量パーセントを含
む塩水に含浸して、時間経過に対する塩水吸水重量を測
定したとろ、図１及び表１に示す結果を得た。
【００１４】
【表１】
【００１５】上記表１において、＊印はスミカゲル Ｎ
−１００を示し、＊＊印は朝日化学調整品Ａｇ含有抗菌
性加工セラミックスを示している。
−１００を示し、＊＊印は朝日化学調整品Ａｇ含有抗菌
性加工セラミックスを示している。
【００１６】これらの結果、実験例では比較例に比べ１
パック内に包含している吸水性樹脂重量が少ないにもか
かわらず塩水吸収速度が速く、飽和塩水吸収量でも全く
遜色がないことがわかった。又、各種セラミックス粉末
を比較したときシリカゲル、ゼオライトよりアルミナシ
リケートまたはバーミュキュライトが吸収性において優
れているといえる。
パック内に包含している吸水性樹脂重量が少ないにもか
かわらず塩水吸収速度が速く、飽和塩水吸収量でも全く
遜色がないことがわかった。又、各種セラミックス粉末
を比較したときシリカゲル、ゼオライトよりアルミナシ
リケートまたはバーミュキュライトが吸収性において優
れているといえる。
【００１７】（実験例−２）本実験例では、不織布と孔
あきポリエチレンフイルムからなる袋（５５ミリ×９０
ミリ、四方シール）に、実施例として吸水性樹脂とセラ
ミックス粉末として、バーミュキュライト（（Ｍｇ，Ｆ
ｅ）３、（Ｓｉ，Ａｌ，Ｆｅ）４Ｏ１０，（ＯＨ）２，
４Ｈ２Ｏ）とを表２に示すように配分割合をかえて、合
計５．０グラム封入した、パックを調整した。
あきポリエチレンフイルムからなる袋（５５ミリ×９０
ミリ、四方シール）に、実施例として吸水性樹脂とセラ
ミックス粉末として、バーミュキュライト（（Ｍｇ，Ｆ
ｅ）３、（Ｓｉ，Ａｌ，Ｆｅ）４Ｏ１０，（ＯＨ）２，
４Ｈ２Ｏ）とを表２に示すように配分割合をかえて、合
計５．０グラム封入した、パックを調整した。
【００１８】
【表２】
【００１９】比較例としては、吸水性樹脂単独で５．０
グラム封入したパックを調製したこれらのパックを塩化
ナトリウム濃度、１．７重量パーセント含む塩水に含浸
して、時間経過に対する吸水重量を測定したところ、図
２に示す結果を得た。
グラム封入したパックを調製したこれらのパックを塩化
ナトリウム濃度、１．７重量パーセント含む塩水に含浸
して、時間経過に対する吸水重量を測定したところ、図
２に示す結果を得た。
【００２０】この結果、驚くべきことに実験例では比較
例に比べ１パック内に包含している吸水性樹脂量が少な
いにもかかわらず、塩水吸水速度が高いことがわかっ
た。
例に比べ１パック内に包含している吸水性樹脂量が少な
いにもかかわらず、塩水吸水速度が高いことがわかっ
た。
【００２１】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。（実
施例ー１）本実施例では、本発明の組成物即ち粒状ある
いは粉末状の吸水性樹脂と、重金属イオンを付着させた
粒状あるいは、粉末状または、顆粒状のセラミック粉末
とを９９／１から１／９９（重量比）で混合し、該混合
した組成物を、抗菌加工した紙、不織布、有孔ポリマー
シートでなるプラスチックフイルムあるいはそれらの複
合物に収納してなるパックに塩水を吸収させた後、凍
結、解凍させた場合のパック内の温度及びその経時変化
について述べる。本実施例（実験例ＮＯ３−１）では、
吸水性樹脂とバーミュキュライトを混合したパックを用
いて塩化ナトリウム３重量パーセントの塩水を、飽和吸
収させた。参考例（実験例３ー２）としては真水を飽和
吸収させた。比較例としては、吸水性樹脂単独で５．０
グラム封入したパックに真水を飽和吸水させ表３に表わ
した。
施例ー１）本実施例では、本発明の組成物即ち粒状ある
いは粉末状の吸水性樹脂と、重金属イオンを付着させた
粒状あるいは、粉末状または、顆粒状のセラミック粉末
とを９９／１から１／９９（重量比）で混合し、該混合
した組成物を、抗菌加工した紙、不織布、有孔ポリマー
シートでなるプラスチックフイルムあるいはそれらの複
合物に収納してなるパックに塩水を吸収させた後、凍
結、解凍させた場合のパック内の温度及びその経時変化
について述べる。本実施例（実験例ＮＯ３−１）では、
吸水性樹脂とバーミュキュライトを混合したパックを用
いて塩化ナトリウム３重量パーセントの塩水を、飽和吸
収させた。参考例（実験例３ー２）としては真水を飽和
吸収させた。比較例としては、吸水性樹脂単独で５．０
グラム封入したパックに真水を飽和吸水させ表３に表わ
した。
【００２２】
【表３】
【００２３】これらの吸水したパックをまずマイナス２
０度の冷凍庫内に一定時間、置き、凍結するに到らしめ
た。その間のパック内の経時的温度降下曲線を図３に示
した。次に凍結したパックを２３度の室温状態のなか
で、一定時間放置し解凍するに到らしめた。その間のパ
ック内の経時的温度上昇曲線を図４に示した。
０度の冷凍庫内に一定時間、置き、凍結するに到らしめ
た。その間のパック内の経時的温度降下曲線を図３に示
した。次に凍結したパックを２３度の室温状態のなか
で、一定時間放置し解凍するに到らしめた。その間のパ
ック内の経時的温度上昇曲線を図４に示した。
【００２４】図３と図４より本発明になる組成分を包含
するパック、就中塩水を吸収したパックは、比較例の吸
水性樹脂単独を包含するパックに比べて、冷却、凍結期
には、温度の降下が緩慢であるが、解凍期にも温度の上
昇が緩慢で、低温域により長時間維持できることがわか
った。
するパック、就中塩水を吸収したパックは、比較例の吸
水性樹脂単独を包含するパックに比べて、冷却、凍結期
には、温度の降下が緩慢であるが、解凍期にも温度の上
昇が緩慢で、低温域により長時間維持できることがわか
った。
【００２５】（実施例−２） 本実施例では、本発明に
なる組成物のパックに塩化ナトリウム３重量パーセント
の塩水を飽和吸収させた後、冷凍、凍結させて塩水氷パ
ックを調製し、発泡ポリスチロール製トレーの底に、こ
の塩水氷パックを置き、その上に、鮪の刺身を並べて、
その上からラッピングをして温度０度のオープンケース
の中に置き、時間経過に伴う、トレー内の温度及び状況
の変化を観察した。表４、表５に使用したパック内容物
の組成と対比して観察結果を示した。
なる組成物のパックに塩化ナトリウム３重量パーセント
の塩水を飽和吸収させた後、冷凍、凍結させて塩水氷パ
ックを調製し、発泡ポリスチロール製トレーの底に、こ
の塩水氷パックを置き、その上に、鮪の刺身を並べて、
その上からラッピングをして温度０度のオープンケース
の中に置き、時間経過に伴う、トレー内の温度及び状況
の変化を観察した。表４、表５に使用したパック内容物
の組成と対比して観察結果を示した。
【００２６】
【表４】
【００２７】
【表５】
【００２８】この結果から本発明の塩水氷パックを使用
して、鮪刺身をオープンケース内に陳列した場合には、
少なくとも６．５時間ドリップの発生も切身の変色もな
く、新鮮な状態を維持することが分かった。
して、鮪刺身をオープンケース内に陳列した場合には、
少なくとも６．５時間ドリップの発生も切身の変色もな
く、新鮮な状態を維持することが分かった。
【００２９】（実施例−３） 本実施例では、実施例２
と同様に調製した塩水氷パックをトレーの底に敷き、そ
の上に頭付き、皮付き甘エビを並べ、そのうえからラッ
ピングして、温度０度のオープンケース内に置き、日数
経過に伴うトレー内の状況変化を観察した。表６、表７
に使用したパック内容物の組成と対比して観察結果を示
した。
と同様に調製した塩水氷パックをトレーの底に敷き、そ
の上に頭付き、皮付き甘エビを並べ、そのうえからラッ
ピングして、温度０度のオープンケース内に置き、日数
経過に伴うトレー内の状況変化を観察した。表６、表７
に使用したパック内容物の組成と対比して観察結果を示
した。
【００３０】
【表６】
【００３１】
【表７】
【００３２】この結果から本発明の塩水氷パックを用い
てオープンケース内に収納しておけば、甘エビのように
変色しやすいものでも四日間程度は変色もなく鮮度を保
持することができることが分かった。
てオープンケース内に収納しておけば、甘エビのように
変色しやすいものでも四日間程度は変色もなく鮮度を保
持することができることが分かった。
【００３３】（実施例−４） 本実施例では、実施例２と同様であるが、吸水性樹脂３
グラムとアルミナシリケート粉末３グラムを不織布にて
封入したパックに塩化ナトリウム３重量パーセントを含
む塩水を飽和吸収させた後、凍結して塩水氷パックを調
製した。一方海水２リットル中に生存している活サザエ
を入れ、間接冷却で水温を１２度から５度の範囲に保っ
ておく。実施例ではこの中に塩水氷パックを１ケ／回投
下し、１回／日の頻度でこれを交換し日数経過に伴う状
況変化を観察した。比較例としては、塩水氷パックを投
下せずに水温のみ１２度から５度の範囲に保持した。表
８に経過日数に伴う水の状況及び活サザエの観察結果を
示した。
グラムとアルミナシリケート粉末３グラムを不織布にて
封入したパックに塩化ナトリウム３重量パーセントを含
む塩水を飽和吸収させた後、凍結して塩水氷パックを調
製した。一方海水２リットル中に生存している活サザエ
を入れ、間接冷却で水温を１２度から５度の範囲に保っ
ておく。実施例ではこの中に塩水氷パックを１ケ／回投
下し、１回／日の頻度でこれを交換し日数経過に伴う状
況変化を観察した。比較例としては、塩水氷パックを投
下せずに水温のみ１２度から５度の範囲に保持した。表
８に経過日数に伴う水の状況及び活サザエの観察結果を
示した。
【００３４】
【表８】
【図面の簡単な説明】
【図１】表１の時間経過を表すグラフである。
【図２】表２の時間経過を表すグラフである。
【図３】表３のマイナス２０度における時間経過を表す
グラフである。
グラフである。
【図４】表３の２３度における時間経過を表すグラフで
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 維厚 大阪府高槻市塚原１−７−12−201 (72)発明者 山本 允之 埼玉県入間郡鶴ヶ島町鶴ヶ丘97−１ 有 限会社 一藤水産内 (72)発明者 坂上 越朗 神奈川県藤沢市湘南台２−７−10 バイ ロ工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平１−111180（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−56244（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−307528（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−103361（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−31877（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−6487（ＪＰ，Ｕ)
Claims (1)
- 【請求項１】 粒状あるいは粉末状の吸水性樹脂（Ａ）
と、食品衛生上許容できる範囲で重金属イオンを付着し
た粒状あるいは、粉末状または、顆粒状の鮮度保持性あ
るいは抗菌性を有するセラミック粉末（Ｂ）とを（Ａ）
／（Ｂ）＝９９／１から１／９９（重量比）で混合し、
該混合した組成物を、抗菌加工した紙、不織布、有孔ポ
リマーシートでなるプラスチックフイルムあるいはそれ
らの複合物に収納してパックを構成し、該パックに塩化
ナトリウム濃度にして０．１から５．０重量パーセント
塩水を飽和量吸液せしめて該パックを塩水吸液パックと
し、該塩水吸液パックを冷凍して凍結せしめたことを特
徴とする塩水氷パック。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3162096A JP2949381B2 (ja) | 1991-06-06 | 1991-06-06 | 塩水氷パック |
| US07/853,252 US5300246A (en) | 1991-06-06 | 1992-03-18 | Salty water absorbing composition, salty water ice pack, and salty water absorbing pack |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3162096A JP2949381B2 (ja) | 1991-06-06 | 1991-06-06 | 塩水氷パック |
Publications (2)
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