JP2949313B2 - 磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置

Info

Publication number
JP2949313B2
JP2949313B2 JP21111991A JP21111991A JP2949313B2 JP 2949313 B2 JP2949313 B2 JP 2949313B2 JP 21111991 A JP21111991 A JP 21111991A JP 21111991 A JP21111991 A JP 21111991A JP 2949313 B2 JP2949313 B2 JP 2949313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
rail
recording medium
rails
slider rail
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21111991A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0554580A (ja
Inventor
圭一 木村
芳徳 竹内
雄三 山口
幹夫 徳山
翼生 斎藤
真明 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP21111991A priority Critical patent/JP2949313B2/ja
Publication of JPH0554580A publication Critical patent/JPH0554580A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2949313B2 publication Critical patent/JP2949313B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ヘッドスライダ及び
磁気ディスク装置に係り、特に、磁気ディスク装置等の
走行する記録媒体面上を微小なすきまで浮上する磁気ヘ
ッドスライダにおいて、浮上特性が良好で、大量生産に
好適な、磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気ディスク装置用の磁気ヘッド
スライダは、スライダの気体流入側にテーパ部と、これ
に続く一対のスライダレールとを設けた、いわゆるテー
パフラット形スライダが使われている。このテーパフラ
ット形スライダは、記録媒体の回転による空気流に対
し、上記テーパ部とスライダレールとにより正の圧力を
発生させ、この正圧力とスライダ背面からの支持バネに
よる押し付け荷重とのバランスにより記録媒体上を浮上
させるようになっている。
【0003】高記録密度化を図る上で、スライダ後端に
取り付けられた磁気ヘッドと記録媒体とのすきまは狭い
ほど良く、現在0.1〜0.3μm程度の微小すきまが
実現されている。さらに、今後一層の低浮上化のために
はスライダレール面と記録媒体の表面粗さを小さくしな
ければならないが、現在の磁気ディスク装置では、装置
の停止時はスライダと記録媒体が接触し、装置起動開始
時にスライダと記録媒体が摺動するいわゆるコンタクト
スタートストップ方式(以下、CS/Sと略す)を採用
しており、装置停止時の記録媒体とスライダの粘着、ま
た摺動時の摩耗などの問題がある。
【0004】この問題回避のため、支持バネの押し付け
荷重を小さくすると、記録媒体とスライダ間の空気膜剛
性が低下し浮上安定性が悪くなる。このため最近ではス
ライダ両側のレール間をつなぐクロスレールと言われる
仕切を設け、スライダ流入端で圧力の上昇した空気流が
このクロスレール直後で広がり流れとなって周囲の圧力
より低下する(以下、負圧と称す)ことによる吸引力を
押し付け荷重の一部とする負圧利用形スライダが提案さ
れている。この負圧利用形スライダは、支持バネの押し
付け荷重を小さくして装置停止時の粘着の危険性と起動
開始時の摺動による摩耗を低減し、かつ記録媒体の定常
回転時には負圧の吸引力により、高空気膜剛性を得るこ
とができる。さらに、この負圧による吸引力は記録媒体
の回転速度とともに増加するので、装置の起動開始時に
おける低回転速度で負圧による吸引力が小さくスライダ
の浮き上がりが早く、スライダと記録媒体との摺動距離
を短くすることができ、また高回転域では吸引力が大き
くなって浮上量の増加を抑えることができる。
【0005】また、従来より磁気ディスク装置の記録容
量を増加させることができる記録方式であるゾーンビッ
トレコーディング(ディスク半径位置により記録密度が
異なる)やMRヘッド(記録読みだし時にヘッドに発生
する磁気抵抗を利用)ではディスク全域でヘッドの浮上
量を一定にする必要があり、記録媒体の中高速回転域で
の浮上量の変化が小さいという負圧スライダの特性が上
記の記録方式に適していると注目を集めている。
【0006】一方、ロータリーアクチュエータ形の磁気
ディスク装置ではディスク上のスライダ位置によりスラ
イダの長手方向と空気流の流入方向がなす角(以下ヨー
角と称す)が異なる。また、リニアアクチュエータ形磁
気ディスク装置においても、スライダがディスク接線方
向と垂直な方向に移動する際にスライダ側面から空気流
が流入し、みかけのヨー角が生じる。従来のテーパフラ
ットスライダ及び負圧スライダは、ヨー角が大きくなる
につれてスライダレールの側面からの空気の流入が増加
し、スライダレール後方の正圧発生力が減少して浮上量
が低下する欠点があった。この問題に対し、例えば特開
昭60−101781号公報記載のようにスライダレー
ル長手方向中央部の幅をレール両端幅より狭くして高空
気圧力部分を前後に分割し、相互依存性を少なくしてヨ
ー角による浮上量の低下を低減する方法が提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図26は従来例の斜視
図、図27は正面図、図28は側面断面図であり、スラ
イダ1にはテーパ部2、前部スライダレール3、後部ス
ライダレール4、磁気ヘッド6、負圧ポケット8、クロ
スレール10等が設けられている。図に示すように、上
記従来の方法をテーパフラット形スライダに適用する
と、図29に示すように、前部スライダレール3の左右
を、前部右部3a、前部左部3b、後部スライダレール
4の左右を、後部右部4a、後部左部4b、ブリード部
5とすると、ヨー角B度で空気流Fが流入した場合、図
31に示すように流出端での圧力のピークがII側に移動
し左右の圧力によるスライダ長手方向の中心軸回りのモ
ーメントがII側の流出端を持ち上げる方向に働くので、
スライダが長手方向中心軸まわりに傾く問題がある。な
お、図30は図29の側面図であり、スライダ1は記録
媒体9上を走行する。
【0008】さらに、従来の方法を負圧利用形スライダ
に適用すると、図32のようにヨー角B度で流入する空
気流Fに対し、負圧ポケット8により負圧になった空気
流が後部スライダレール4a(後部右部)上に流入する
ので、図33に示すように空気流に対して風下側(II
側)のスライダレール後方の圧力が、風上側(I側)の
スライダレール後方の圧力より低下する。このとき、流
出端での圧力のピークがII側に移動し左右の圧力による
スライダ長手方向の中心軸回りのモーメントがII側の流
出端を持ち上げる方向に働くが、II側の圧力低下の影響
が大きいと浮上量が低下する問題がある。また、負圧利
用形スライダは流入端のテーパ部2の後、もしくはクロ
スレール10の後の空気流が広がり流れとなるところに
塵埃が堆積しやすいという問題がある。
【0009】他方、現在のロータリー型5インチ磁気デ
ィスク装置において、ヨー角は最大15度程度となる。
現在のスライダサイズは長さ3mm、幅2.5mm程度
である(例えば図21の図面では図中のL、Wが相当す
る。)。テーパ部2の長さltを0.4mmとして、1
5度のヨー角に対し浮上量の低下を抑えるために、図2
1の図面で、スライダレール側縁の長手方向に対する角
度Aを15度とするとスライダレール幅lrは0.7m
m程度となる。現在のテーパフラット形スライダのスラ
イダレール幅は0.4mm程度であり、このレール幅で
は15度の傾きは付けられない。角度Aを小さくすると
ヨー角に対する浮上量の低下防止の効果が小さくなる。
【0010】逆にスライダレール幅lrを大きくしてス
ライダレール中央部の幅を狭くしようとすると、スライ
ダレール面積が大きくなり、バネ荷重に対し正圧力が過
大となる問題点がある。バネ荷重を大きくすることは前
述のように記録媒体とスライダの粘着,及びCS/S時
の摩耗に対する問題が生じる。また、記録媒体への追従
性向上のため、スライダは小型化、軽量化の傾向にある
が、スライダ長手方向中心軸まわりの空気膜剛性(ロー
リング剛性と称す)は、スライダレールの幅方向中心か
らスライダ長手方向中心までの距離(図21の図面では
ls)の2乗に比例するので、スライダサイズを小さく
し、かつスライダレール幅(図21の図面ではlr)を
大きくするとlsが小さくなりローリング剛性が低下す
る問題がある。さらに、負圧スライダの負圧力は負圧ポ
ケット8の面積に比例するのでスライダレール幅lrを
大きくすると十分な負圧力が得られなくなる可能性があ
る。
【0011】本発明の目的は、ヨー角の変化に対し浮上
量の低下を抑え、特に左右のスライダレール流出端の浮
上量の差が小さく、かつ量産性良く作ることのできる磁
気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置を提供すること
にある。さらに、ヨー角の変化に対し浮上量の低下を抑
え、特に左右のスライダレール流出端の浮上量の差を小
さくするとともに、塵埃の堆積しにくい磁気ヘッドスラ
イダ及び磁気ディスク装置を提供することにある。ま
た、スライダレールによって過大な正圧力を発生させる
ことなく、ヨー角の変化に対し浮上量の低下を効果的に
抑えることができる磁気ヘッドスライダ及び磁気ディス
ク装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の磁気ヘッドスライダは、回転する記録媒体に
対向して配置され、該記録媒体の回転に伴う気体流に対
し、浮上力を発生する少なくとも一対のスライダレール
を持つ磁気ヘッドスライダにおいて、前記スライダレー
ルを前部及び後部に分割し、前部スライダレールは流出
端へ向かって先細りとなる形状に、後部スライダレール
は流出端に向かって末広がりとなる形状とし、かつ該前
後のスライダレールを結ぶ第3のスライダレールを設
け、この一対の第3のスライダレールが前部スライダレ
ール側から後部スライダレール側にかけてスライダ内側
へ向けて互いに近ずくように配置したことを特徴とする
ものである。
【0013】また、前記スライダレールを前部及び後部
に分割し、前部スライダレールは流出端へ向かって先細
りとなる三角形平面に、後部スライダレールは流出端に
向かって末広がりとなる三角形平面とし、かつ、該前部
スライダレールの内側面壁の後部と、該後部スライダレ
ールの外側面壁の前部とが、ほぼ同一平面上になるよう
に配置したことを特徴とするものである。
【0014】また、前記スライダレールを前部及び後部
に分割し、前部スライダレールは流出端へ向かって先細
りとなる形状に、後部スライダレールは流出端に向かっ
て末広がりとなる形状とし、かつ該前部スライダレール
の内側面壁の後部と該後部スライダレールの外側面壁の
前部とが、ほぼ同一平面上になるように配置するととも
、該前部スライダレールの外側面壁の後部と該後部ス
ライダレールの内側面壁の前部とが、ほぼ同一平面上に
なるように配置したことを特徴とするものである。
【0015】更にまた本発明の磁気ヘッドスライダは、
回転する記録媒体に対向して配置され、該記録媒体の回
転に伴う気体流に対し空気流入端にテーパ部を有する一
対のスライダレールと、該テーパ部もしくは該一対のス
ライダレールを結ぶクロスレールと、該一対のスライダ
レールとに囲まれた負圧ポケットを有する磁気ヘッドス
ライダにおいて、前記スライダレールを前部及び後部に
分割し、前部スライダレールは流出端へ向かって先細り
となる形状に、後部スライダレールは流出端に向かって
末広がりとなる形状とし、かつ該前後のスライダレール
を結ぶ第3のスライダレールを設け、この一対の第3の
スライダレールが前部スライダレール側から後部スライ
ダレール側にかけてスライダ外側へ向けて互いに離れる
ように配置したことを特徴とするものである。
【0016】また、前記スライダレールを前部及び後部
に分割し、前部スライダレールは流出端へ向かって先細
りとなる三角形平面に、後部スライダレールは流出端に
向かって末広がりとなる三角形平面とし、かつ、該前部
スライダレールの外側面壁の後部と、該後部スライダレ
ールの内側面壁の前部とが、ほぼ同一平面上になるよう
に配置したことを特徴とするものである。
【0017】また、前記スライダレールを前部及び後部
に分割し、前部スライダレールは流出端へ向かって先細
りとなる形状に、後部スライダレールは流出端に向かっ
て末広がりとなる形状とし、かつ該前部スライダレール
の内側面壁の後部と該後部スライダレールの外側面壁の
前部とが、ほぼ同一平面上になるように配置するととも
、該前部スライダレールの外側面壁の後部と該後部ス
ライダレールの内側面壁の前部とが、ほぼ同一平面上に
なるように配置したことを特徴とするものである。
【0018】前記スライダレールを前部及び後部に分割
し、前部スライダレールは流出端へ向かって先細りとな
る形状に、後部スライダレールは流出端に向かって末広
がりとなる形状とし、かつ該前部スライダレールの内側
面壁の後部と該後部スライダレールの外側面壁の前部と
が、ほぼ同一平面上になるように配置するとともに、該
前部スライダレールの外側面壁の後部と該後部スライダ
レールの内側面壁の前部とが、ほぼ同一平面上になるよ
うに配置すると共に、前記空気流入端から前記負圧ポケ
ットに達する溝を形成し、この溝の一方の側面壁は、該
前部スライダレールの内側面壁と連続するように配置し
ことを特徴とするものである。
【0019】そしてまた本発明の磁気ディスク装置は、
これらの磁気ヘッドスライダを搭載したものである。。
【0020】
【作用】上記構成によれば、一対のスライダレールにつ
いて、中央部の幅を狭め、かつその中心軸に対して非対
称とすることで、ヨー角による各スライダレール上の圧
力分布の幅方向の移動と同時に、左右のスライダレール
上の圧力の大きさを変化させ、スライダ長手方向中心軸
まわりのモーメントをバランスさせて浮上量を一定に保
つことができる。さらに、スライダレールの中央部の幅
を狭め、かつ流入端のテーパ部にスライダレールに沿っ
て溝を設けることで、ヨー角に対し風下側のスライダレ
ールにこの溝を通って負圧ポケットの影響の少ない空気
流を通して流出端の浮上量低下を抑えると同時に、塵埃
の堆積を低減することができる。また、前部スライダレ
ールの内又は外の側面と、後部スライダレールの外又は
内の側面とが、それぞれ同一平面上になるように配置す
ることによって、スライダレール両縁の形状を決定した
とき、スライダレールの面積を最小にすることができる
ので、過大な正圧を生じること無く効果的にヨー角によ
る浮上量の低下を抑えることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明のいくつかの実施例を図面に基
づいて具体的に説明する。尚、従来例と同一構造部分に
は同一符号を付してその説明を省略する。 (第1実施例) 図1は本発明についての第1の実施例の斜視図である。
図において、スライダ1の流入端に設けられたテーパ部
2は、流入する空気流を圧縮する効果を持つ。前部スラ
イダレール3、後部スライダレール4の側面とスライダ
長手方向とのなす角Aは本スライダを磁気ディスク装置
に搭載したときに予想されるヨー角と同程度とする。通
常は5〜15度程度である。スライダ1にはブリード部
5、記録の読み書きを行う磁気ヘッド6が設けられてい
る。スライダレール7は前、後部スライダレール3、4
を結ぶ第3のスライダレールであり、前部スライダレー
ル3、後部スライダレール4とともに同一平面をなす。
この第3のスライダレール7は前部スライダレール3側
から後部スライダレール4側にかけてスライダ1の内側
に向けて配置する。
【0022】本第1の実施例の効果を図2、図3を用い
て説明する。ヨー角B度で流入する空気流Fに対して、
前部スライダレール3a(前部右部)、3b(前部左
部)は流出端へ向かって先細りになっているのでレール
側面からの空気流の流入がなく、スライダレール3a、
3b上に発生する圧力の大きさはヨー角の有無によって
変わらない。後部スライダレール4b(後部左部)には
前部スライダレール3b、第3のスライダレール7b
(左側部)を通り雰囲気圧より高い空気流が流入するの
で後部スライダレール4a(後部右部)上に比べて後部
スライダレール4b上の圧力の方が高くなる。従って、
図3に示すように、圧力ピークの移動よるスライダ中
心軸回りのモーメントへの影響と左右のスライダレール
の圧力差によるモーメントへの影響とを相殺させて、左
右の流出端の浮上量を一定にすることができる。
【0023】(第2実施例)図4及び図5は本発明の第
2の実施例の正面図、及び側面図を示す。前部スライダ
レール3は流出端へ向かって先細りの三角形とし、後部
スライダレール4は末広がりの三角形とする。前部スラ
イダレール3の後方内側面と後部スライダレール4の前
方外側面を接するように配置することで第1の実施例の
第3のスライダレール7と同様の効果を生じることがで
きる。
【0024】(第3実施例)図6は本発明の第3の実施
例の斜視図である。負圧ポケット8はテーパ部2とスラ
イダレール3、4及び7に囲まれ、テーパ部2を通過し
た空気流は、この負圧ポケット8で負圧となる。図7に
示すもののようにヨー角B度で空気流Fが流入した場
合、後部スライダレール4aにはテーパ部2を通過後、
負圧ポケット8で負圧になった空気流が流入するが、同
時に前部スライダレール3a及び第3のスライダレール
7a(右側部)を通過して圧力が雰囲気圧より高くなっ
た空気流が後部スライダレール4aへ流入する割合はも
う一方の後部スライダレール4bより多くなるので、図
8に示すように、左右の後部スライダレール4a、4b
上での圧力をほぼ同じにすることができる。第3のスラ
イダレール7a、7bの幅とスライダ長手方向に対する
傾きを適当にすることで、圧力のピークがII側に移動す
る影響と左右の圧力差の影響とを相殺して、ヨー角に対
して流出端の浮上量をほぼ一定にすることができる。ま
た、負圧ステップ及びスライダレールの外側を同一平面
とすることで、1回のエッチング加工で成型できるの
で、加工精度よく量産することができる。
【0025】(第4実施例)図9は第4の実施例の正面
図、図10は側面図である。前部スライダレール3は流
出端へ向かって先細りの三角形とし、後部スライダレー
ル4は末広がりの三角形とする。前部スライダレール3
の後方外側面と後部スライダレール4の前方内側面とを
接するように配置することで、第3の実施例の第3のス
ライダレール7と同様の効果を生じることができる。
【0026】(第5実施例)図11は第5の実施例の正
面図であり、図12はその側面図である。スライダ流入
端中央のテーパ部をなくし、クロスレール10により負
圧ポケット8を形成したものである。
【0027】(第6実施例)図13は第6の実施例の正
面図であり、図14はその側面図である。テーパ部2と
負圧ポケット8の間にクロスレール10を設けてある。
本実施例によれば、エッチング加工誤差のテーパ部2へ
の影響をなくすことができる。
【0028】(第7実施例)図15は第7の実施例の正
面図であり、図16はその側面図である。本実施例は、
前、後部スライダレール3、4の形状を、曲線によって
形成したものである。その他は第6の実施例のものと同
様である。
【0029】(第8実施例)図17は本発明における第
8の実施例の斜視図である。本実施例は、スライダ流入
端から負圧ポケット8に通ずる溝11を設けたものであ
る。この溝11の一方の側面壁は前部スライダレール3
の側面壁と連続するように配置し、また溝11の底部は
負圧ポケット8と同一平面をなす。本構成によれば、図
18に示すようにヨー角B度の空気流Fに対し、風下側
後方のスライダレール4aには溝11を通過して負圧の
影響が少ない空気流が流入するので、図19のように左
右のレール上の圧力差が小さくなり、第3の実施例と同
様の効果を得ることができる。また、溝11を通る流れ
により流入端のテーパ部2c(中央テーパ部)後に塵埃
堆積しにくくすることができる。負圧ポケット8、溝1
1、及びスライダレール3、4の外側面を同一平面とす
ることで1回のエッチング加工で成型でき、量産性に優
れている。
【0030】(第9実施例)図20は本発明の第9の実
施例の斜視図である。本実施例は正圧力を過大とするこ
となく、かつローリング剛性を極力低下させずに、ヨー
角に対する浮上量の低下を抑えることを目的としたもの
である。図21に示すように、ヨー角による浮上量の低
下を抑えるため、スライダレールの中央部の幅を狭くす
るとき、スライダレールを前後に分割し、前後のスライ
ダレール3,4が接するように配置すれば、スライダレ
ールの面積が最小になる。このとき、スライダサイズ
L、Wを一定とすると負圧ポケット8の面積も最大とな
り、負圧による吸引力も効果的に使えることになる。同
時にスライダレール幅方向中心からスライダ長手方向中
心までの距離lsも最大となり、スライダ長手方向中心
に幅を残すときよりローリング剛性を大きくできる。
【0031】(第10実施例)図22及び図23は本発
明の第10の実施例の正面図及び側面図である。前部ス
ライダレール3と後部スライダレール4の接する部分を
微小な幅Sとすることで第9の実施例とほぼ同程度の効
果が得られ、かつ一点で接する場合よりも加工性を向上
させることができる。
【0032】(適用例1)図24は本発明に係るヘッド
スライダが装着されたリニア形回転円板記憶装置の平面
断面図である。キャリッジ12にガイドアーム13が結
合され、このガイドアーム13にトランスデューサ支持
装置14が連結され、トランスデューサ支持装置14の
先端部に浮上ヘッドスライダ1が装着されている。スラ
イダ1は、ボイスコイルモータ15により駆動されて、
回転する円板記憶媒体16の半径方向に進退する。本例
によりヨー角変化に対し、スライダの浮上量変化が小さ
く安定に浮上するため、スライダ浮上量を小さくするこ
とが可能となり、記憶媒体16の高密度記憶を実現でき
た。
【0033】(適用例2)図25は本発明の他の適用例
を示し、本発明の浮動ヘッドスライダ1が装着されたイ
ンライン形回転円板記憶装置の一部破砕斜視図である。
キャリッジ12に連接されたトランスデューサ支持装置
14の先端に装着された本発明浮動ヘッドスライダ1を
示している。本実施例によっても図24のものと同様の
効果が得られた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スライダレールの中心部付近の幅を狭め、かつ各々のス
ライダレールをその中心軸に対して非対称とすることに
よって、ヨー角に対し、左右のスライダレール流出端浮
上量の低下を抑えられる磁気ヘッドスライダを提供する
ことができる。また、本発明を負圧スライダに適用する
ことによって、流入気体の速度、ヨー角によらず左右の
スライダレール流出端浮上量をほぼ一定にできるので、
ゾーンビットレコーディング、もしくはMRヘッドの導
入が実現可能であり、記録媒体の高記録密度が達成でき
る。
【0035】さらに、スライダ流入端に負圧ポケットに
達する溝を設けることによって上記効果の他に負圧ポケ
ットに塵埃が堆積することを防止することができる。ま
た正圧力を過大とすることなくヨー角による浮上量の低
下を抑えられる磁気ヘッドスライダを提供することが可
能となる。そして、スライダの加工を1回のエッチング
加工により形成することが可能であり、加工精度よく量
産することができる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1の実施例を示す斜視図。
【図2】図2は本発明の第1の実施例の説明図。
【図3】図3は図2での空気流Fに対するI−II断面に
おける圧力分布を示す図。
【図4】図4は本発明の第2の実施例の正面図。
【図5】図5は本発明の第2の実施例の側面図。
【図6】図6は本発明の第3の実施例の斜視図。
【図7】図7は本発明の第3の実施例の説明図。
【図8】図8は図7での空気流Fに対するI−II断面に
おける圧力分布を示す図。
【図9】図9は本発明の第4の実施例の正面図。
【図10】図10は本発明の第4の実施例の側面図。
【図11】図11は本発明の第5の実施例の正面図。
【図12】図12は本発明の第5の実施例の側面図。
【図13】図13は本発明の第6の実施例の正面図。
【図14】図14は本発明の第6の実施例の側面図。
【図15】図15は本発明の第7の実施例の正面図。
【図16】図16は本発明の第7の実施例の側面図。
【図17】図17は本発明の第8の実施例の斜視図。
【図18】図18は本発明の第8の実施例の説明図。
【図19】図19は図18での空気流Fに対するI−II
断面における圧力分布を示す図。
【図20】図20は本発明の第9の実施例の斜視図。
【図21】図21は本発明の第9の実施例の説明図。
【図22】図22は本発明の第10の実施例の正面図。
【図23】図23は本発明の第10の実施例の側面図。
【図24】図24は本発明の第1の適用例を示す図。
【図25】図25は本発明の第2の適用例を示す図。
【図26】図26は従来例の斜視図。
【図27】図27は負圧スライダについての従来例の正
面図。
【図28】図28は負圧スライダについての従来例の側
面図。
【図29】図29は従来例の効果を説明する正面図。
【図30】図30は図29の側面図。
【図31】図31は図29での空気流Fに対するI−II
断面における圧力分布を示す図。
【図32】図32は負圧スライダにおける従来例の効果
の説明図。
【図33】図33は図32での空気流Fに対するI−II
断面における圧力分布を示す図。
【符号の説明】
1 スライダ 2、2a、2b、2c テーパ部 3、3a、3b 前部スライダレール 4、4a、4b 後部スライダレール 5 ブリード部 6 磁気ヘッド 7、7a、7b 第3のスライダレール 8 負圧ポケット 9 記憶媒体 10 クロスレール 11 溝 12 キャリッジ 13 ガイドアーム 14 トランスデューサ支持装置 15 ボイスコイルモータ 16 円板記憶媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳山 幹夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (72)発明者 斎藤 翼生 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式 会社 日立製作所 小田原工場内 (72)発明者 松本 真明 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社 日立製作所 中央研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 21/21 101

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する記録媒体に対向して配置され、
    該記録媒体の回転に伴う気体流に対し、浮上力を発生す
    る少なくとも一対のスライダレールを持つ磁気ヘッドス
    ライダにおいて、 前記スライダレールを前部及び後部に分割し、前部スラ
    イダレールは流出端へ向かって先細りとなる形状に、後
    部スライダレールは流出端に向かって末広がりとなる形
    状とし、かつ該前後のスライダレールを結ぶ第3のスラ
    イダレールを設け、この一対の第3のスライダレールが
    前部スライダレール側から後部スライダレール側にかけ
    てスライダ内側へ向けて互いに近ずくように配置したこ
    とを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  2. 【請求項2】 回転する記録媒体に対向して配置され、
    該記録媒体の回転に伴う気体流に対し、浮上力を発生す
    る少なくとも一対のスライダレールを持つ磁気ヘッドス
    ライダにおいて、 前記スライダレールを前部及び後部に分割し、前部スラ
    イダレールは流出端へ向かって先細りとなる三角形平面
    に、後部スライダレールは流出端に向かって末広がりと
    なる三角形平面とし、かつ、該前部スライダレールの内
    側面壁の後部と、該後部スライダレールの外側面壁の前
    部とが、ほぼ同一平面上になるように配置したことを特
    徴とする磁気ヘッドスライダ。
  3. 【請求項3】 回転する記録媒体に対向して配置され、
    該記録媒体の回転に伴う気体流に対し、浮上力を発生す
    る少なくとも一対のスライダレールを持つ磁気ヘッドス
    ライダにおいて、 前記スライダレールを前部及び後部に分割し、前部スラ
    イダレールは流出端へ向かって先細りとなる形状に、後
    部スライダレールは流出端に向かって末広がりとなる形
    状とし、かつ該前部スライダレールの内側面壁の後部と
    該後部スライダレールの外側面壁の前部とが、ほぼ同一
    平面上になるように配置するとともに、該前部スライダ
    レールの外側面壁の後部と該後部スライダレールの内側
    面壁の前部とが、ほぼ同一平面上になるように配置した
    ことを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  4. 【請求項4】 回転する記録媒体に対向して配置され、
    該記録媒体の回転に伴う気体流に対し、浮上力を発生す
    る少なくとも一対のスライダレールと、該テーパ部もし
    くは該一対のスライダレールを結ぶクロスレールと、該
    一対のスライダレールに囲まれた負圧ポケットを有する
    磁気ヘッドスライダにおいて、 前記スライダレールを前部及び後部に分割し、前部スラ
    イダレールは流出端へ向かって先細りとなる形状に、後
    部スライダレールは流出端に向かって末広がりとなる形
    状とし、かつ該前後のスライダレールを結ぶ第3のスラ
    イダレールを設け、この一対の第3のスライダレールが
    前部スライダレール側から後部スライダレール側にかけ
    てスライダ外側へ向けて互いに離れるように配置したこ
    とを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  5. 【請求項5】 回転する記録媒体に対向して配置され、
    該記録媒体の回転に伴う気体流に対し、浮上力を発生す
    る少なくとも一対のスライダレールと、該テーパ部もし
    くは該一対のスライダレールを結ぶクロスレールと、該
    一対のスライダレールに囲まれた負圧ポケットを有する
    磁気ヘッドスライダにおいて、 前記スライダレールを前部及び後部に分割し、前部スラ
    イダレールは流出端へ向かって先細りとなる三角形平面
    に、後部スライダレールは流出端に向かって末広がりと
    なる三角形平面とし、かつ、該前部スライダレールの外
    側面壁の後部と、該後部スライダレールの内側面壁の前
    部とが、ほぼ同一平面上になるように配置したことを特
    徴とする磁気ヘッドスライダ。
  6. 【請求項6】 回転する記録媒体に対向して配置され、
    該記録媒体の回転に伴う気体流に対し、浮上力を発生す
    る少なくとも一対のスライダレールと、該テーパ部もし
    くは該一対のスライダレールを結ぶクロスレールと、該
    一対のスライダレールに囲まれた負圧ポケットを有する
    磁気ヘッドスライダにおいて、 前記スライダレールを前部及び後部に分割し、前部スラ
    イダレールは流出端へ向かって先細りとなる形状に、後
    部スライダレールは流出端に向かって末広がりとなる形
    状とし、かつ該前部スライダレールの内側面壁の後部と
    該後部スライダレールの外側面壁の前部とが、ほぼ同一
    平面上になるように配置するとともに、該前部スライダ
    レールの外側面壁の後部と該後部スライダレールの内側
    面壁の前部とが、ほぼ同一平面上になるように配置した
    ことを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  7. 【請求項7】 回転する記録媒体に対向して配置され、
    該記録媒体の回転に伴う気体流に対し、浮上力を発生す
    る少なくとも一対のスライダレールと、該テーパ部もし
    くは該一対のスライダレールを結ぶクロスレールと、該
    一対のスライダレールに囲まれた負圧ポケットを有する
    磁気ヘッドスライダにおいて、 前記スライダレールを前部及び後部に分割し、前部スラ
    イダレールは流出端へ向かって先細りとなる形状に、後
    部スライダレールは流出端に向かって末広がりとなる形
    状とし、かつ該前部スライダレールの内側面壁の後部と
    該後部スライダレールの外側面壁の前部とが、ほぼ同一
    平面上になるように配置するとともに、該前部スライダ
    レールの外側面壁の後部と該後部スライダレールの内側
    面壁の前部とが、ほぼ同一平面上になるように配置する
    と共に、前記空気流入端から前記負圧ポケットに達する
    溝を形成し、この溝の一方の側面壁は、該前部スライダ
    レールの内側面壁と連続するように配置したことを特徴
    とする磁気ヘッドスライダ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のうちいずれかに記載
    の磁気ヘッドスライダを搭載した磁気ディスク装置。
JP21111991A 1991-08-22 1991-08-22 磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置 Expired - Fee Related JP2949313B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21111991A JP2949313B2 (ja) 1991-08-22 1991-08-22 磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21111991A JP2949313B2 (ja) 1991-08-22 1991-08-22 磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0554580A JPH0554580A (ja) 1993-03-05
JP2949313B2 true JP2949313B2 (ja) 1999-09-13

Family

ID=16600719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21111991A Expired - Fee Related JP2949313B2 (ja) 1991-08-22 1991-08-22 磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2949313B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2709856B1 (fr) * 1993-09-06 1995-10-20 Commissariat Energie Atomique Patin de vol à profil perfectionné.
JP2827980B2 (ja) * 1995-08-04 1998-11-25 ティーディーケイ株式会社 浮動ヘッドスライダ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0554580A (ja) 1993-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3787090B2 (ja) スティクションを低減させる凹状、溝状のレールを有するディスク・ヘッド・スライダ
JP2781467B2 (ja) 空気支持によるディスクヘッドのスライダー
US6590746B2 (en) Negative pressure air-lubricated bearing slider
US5870250A (en) Method and apparatus for improving file capacity using different flying height profiles
US6747847B2 (en) Self-flushing trench air bearing for improved slider flyability
JP2732555B2 (ja) 空気ベアリング・スライダ
USRE39004E1 (en) Pseudo contact type negative pressure air bearing slider
JPH071619B2 (ja) 磁気デイスク記録装置及び空気ベアリング・スライダ
US20020109941A1 (en) Disc head slider having convergent channel features with leading edge inlet
JPH0721717A (ja) 速度および斜行依存性のないエア・ベアリング・スライダ
US7701671B2 (en) Head slider for disk apparatus with rail portions
JP3243698B2 (ja) 負圧利用浮動ヘッドスライダ及び回転円板記憶装置
JP4139700B2 (ja) 磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置
JP2949313B2 (ja) 磁気ヘッドスライダ及び磁気ディスク装置
JPH08147657A (ja) 磁気ヘッドスライダ
JPH11500558A (ja) ディスクドライブ装置等用の磁気ヘッド用亜大気圧スライダ
JP2778518B2 (ja) 磁気ヘッドスライダ
JPH08255331A (ja) 磁気ヘッドスライダ
JP3517673B2 (ja) スライダ及び回転型円板記録装置
JP3965257B2 (ja) 磁気ヘッドスライダとそれを搭載した磁気ディスク装置
JP3633785B2 (ja) 磁気ヘッド装置
JP2874484B2 (ja) 浮動ヘッドスライダ及び回転円板記憶装置
JP4734402B2 (ja) ディスク装置のヘッドスライダ
JP2002184148A (ja) スライダ及び回転型円板記憶装置
JP3314731B2 (ja) 摺動型磁気ヘッドスライダ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees