JP2002184148A - スライダ及び回転型円板記憶装置 - Google Patents
スライダ及び回転型円板記憶装置Info
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- JP2002184148A JP2002184148A JP2001338878A JP2001338878A JP2002184148A JP 2002184148 A JP2002184148 A JP 2002184148A JP 2001338878 A JP2001338878 A JP 2001338878A JP 2001338878 A JP2001338878 A JP 2001338878A JP 2002184148 A JP2002184148 A JP 2002184148A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】リニア、ロータリ等の駆動手段によらずに、記
憶媒体の任意の半径位置で、スライダの浮上量を概ね一
定にし、スライダ浮上量の安定狭小化を図る。 【解決手段】記憶媒体の回転に伴う気体流により発生す
る正の圧力により、スライダ12を記憶媒体上に浮上さ
せる気体軸受面を備えたスライダにおいて、スライダ1
2は気体軸受面に段差による面36を隔てて独立して設
けた3つの気体軸受レールを平面部15と37とで構成
し、平面部15の気体流入側に平面部からの段差が70
0nm未満となる面14を設け、ピッチ剛性を確保する
と共に浮上時の速度特性を改善する。
憶媒体の任意の半径位置で、スライダの浮上量を概ね一
定にし、スライダ浮上量の安定狭小化を図る。 【解決手段】記憶媒体の回転に伴う気体流により発生す
る正の圧力により、スライダ12を記憶媒体上に浮上さ
せる気体軸受面を備えたスライダにおいて、スライダ1
2は気体軸受面に段差による面36を隔てて独立して設
けた3つの気体軸受レールを平面部15と37とで構成
し、平面部15の気体流入側に平面部からの段差が70
0nm未満となる面14を設け、ピッチ剛性を確保する
と共に浮上時の速度特性を改善する。
Description
【0001】
【発明の属する分野】本発明は磁気ディスク装置、光磁
気装置等の走行する磁気記憶媒体面上を微小な浮上隙間
で浮上するスライダ、及び回転型円板記憶装置に係り、
特にリニア、ロータリ形式のアクセス機構によらず、ス
ライダの磁気記憶媒体における任意の半径位置での浮上
量を概ね一定にし得るスライダ及び回転型円板記憶装置
に関する。
気装置等の走行する磁気記憶媒体面上を微小な浮上隙間
で浮上するスライダ、及び回転型円板記憶装置に係り、
特にリニア、ロータリ形式のアクセス機構によらず、ス
ライダの磁気記憶媒体における任意の半径位置での浮上
量を概ね一定にし得るスライダ及び回転型円板記憶装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体に書き込まれた情報を読み
出したり、また、磁気記録媒体に情報を書き込むための
磁気記録装置としては、磁気変換器と磁気記録媒体の記
録面との間隙を狭く保つために、磁気変換器を備える摺
動体(スライダ)を空気ベアリングによって磁気記録媒
体上に浮上させることが広く知られている。
出したり、また、磁気記録媒体に情報を書き込むための
磁気記録装置としては、磁気変換器と磁気記録媒体の記
録面との間隙を狭く保つために、磁気変換器を備える摺
動体(スライダ)を空気ベアリングによって磁気記録媒
体上に浮上させることが広く知られている。
【0003】この種の磁気記録装置において、スライダ
を磁気記録媒体上に浮上させるための1つの方策とし
て、特開平1−245480号公報に示すように、スラ
イダの磁気記録媒体に対向する面に、正圧を発生する正
圧発生部を構成する気体軸受レ−ルと、負圧を発生する
負圧発生部を構成するへこみ部とを設け、へこみ部によ
って生じる負圧吸引力を、スライダを磁気記録媒体側に
押しつける荷重として作用させる負圧利用形スライダが
提案されている。
を磁気記録媒体上に浮上させるための1つの方策とし
て、特開平1−245480号公報に示すように、スラ
イダの磁気記録媒体に対向する面に、正圧を発生する正
圧発生部を構成する気体軸受レ−ルと、負圧を発生する
負圧発生部を構成するへこみ部とを設け、へこみ部によ
って生じる負圧吸引力を、スライダを磁気記録媒体側に
押しつける荷重として作用させる負圧利用形スライダが
提案されている。
【0004】また、他の方策として、特開平2−101
688号公報に示すように、スライダの磁気記録媒体に
対向する面に、正圧を発生する正圧発生部を構成する側
部気体軸受レ−ルと、この側部気体軸受レ−ル間に位置
する中央気体軸受レ−ルとを設けると共に、各レ−ルの
気体流入側にテ−パ部を形成し、各レ−ルによって正圧
を発生する正圧利用形スライダが提案されている。
688号公報に示すように、スライダの磁気記録媒体に
対向する面に、正圧を発生する正圧発生部を構成する側
部気体軸受レ−ルと、この側部気体軸受レ−ル間に位置
する中央気体軸受レ−ルとを設けると共に、各レ−ルの
気体流入側にテ−パ部を形成し、各レ−ルによって正圧
を発生する正圧利用形スライダが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、磁気記憶装置に
おいては、小形化、大容量化の傾向にある。その実現手
段の一つとして単位面積当たりの記録容量、すなわち面
記憶密度を高める方法がある。特に線密度を高めるため
には、スライダの浮上量を狭小化する必要があり、磁気
記録媒体上のトラックから他のトラックへの磁気変換器
の移動動作であるシーク時の加振や、磁気記録媒体のう
ねりによる加振等各種外乱に対し、スライダの浮上量変
動を小さく押える必要がある。
おいては、小形化、大容量化の傾向にある。その実現手
段の一つとして単位面積当たりの記録容量、すなわち面
記憶密度を高める方法がある。特に線密度を高めるため
には、スライダの浮上量を狭小化する必要があり、磁気
記録媒体上のトラックから他のトラックへの磁気変換器
の移動動作であるシーク時の加振や、磁気記録媒体のう
ねりによる加振等各種外乱に対し、スライダの浮上量変
動を小さく押える必要がある。
【0006】このような要求に対して、磁気ディスク装
置の小形化やスライダ浮上量を狭小化するために、スラ
イダは益々小形化される傾向にあり、現在最も一般的な
スライダの長さは略2mm、幅は略1.5mm程度の小
さくなっている。また、磁気記憶装置の使用形態によ
り、磁気記録媒体の回転数は、3500rpmから72
00rpmの広範囲に渡っており、それに伴い、磁気記
録媒体の周速も5m/sから40m/sの広範囲に渡っ
ている。
置の小形化やスライダ浮上量を狭小化するために、スラ
イダは益々小形化される傾向にあり、現在最も一般的な
スライダの長さは略2mm、幅は略1.5mm程度の小
さくなっている。また、磁気記憶装置の使用形態によ
り、磁気記録媒体の回転数は、3500rpmから72
00rpmの広範囲に渡っており、それに伴い、磁気記
録媒体の周速も5m/sから40m/sの広範囲に渡っ
ている。
【0007】このような状況下において、スライダを前
述した負圧利用形に構成する場合、スライダに形成する
負圧発生部によって生じる負圧力は、負圧発生部の面積
にほぼ比例して増加するが、前述したスライダの小形化
により、負圧発生部の面積を十分に確保することができ
ない。その結果、スライダに正圧発生部および負圧発生
部を微細加工しているにも拘らず、負圧力を十分に活用
することができず、スライダの低浮上化と一定浮上量化
を実現することが難しい。
述した負圧利用形に構成する場合、スライダに形成する
負圧発生部によって生じる負圧力は、負圧発生部の面積
にほぼ比例して増加するが、前述したスライダの小形化
により、負圧発生部の面積を十分に確保することができ
ない。その結果、スライダに正圧発生部および負圧発生
部を微細加工しているにも拘らず、負圧力を十分に活用
することができず、スライダの低浮上化と一定浮上量化
を実現することが難しい。
【0008】また、スライダを前述した正圧利用形に構
成する場合、スライダの気体流入側に設けたテ−パ部と
これに続く気体軸受レ−ルとでの正圧力上昇を生じる
が、この正圧力上昇は磁気記録媒体の回転速度に比例し
て増加する。特に、磁気記録媒体の内周と外周とでは、
前述したように約2倍の周速差を生じ、それに伴い浮上
量が増加する。例えば、磁気記録媒体の内周速度が20
m/sのとき、外周速度では内周浮上量の1.6倍にな
り、また、内周速度が10m/sのとき、外周速度では
内周浮上量の1.8倍になり、周速度が低速度になる
程、その傾向が増大する。このため、上述したように、
正圧利用形に構成すると、磁気記録媒体の内周と外周と
で、スライダへの流入空気速度特性が大きく変化するの
で、スライダを磁気記録媒体に対して一定に浮上させる
ことができない。
成する場合、スライダの気体流入側に設けたテ−パ部と
これに続く気体軸受レ−ルとでの正圧力上昇を生じる
が、この正圧力上昇は磁気記録媒体の回転速度に比例し
て増加する。特に、磁気記録媒体の内周と外周とでは、
前述したように約2倍の周速差を生じ、それに伴い浮上
量が増加する。例えば、磁気記録媒体の内周速度が20
m/sのとき、外周速度では内周浮上量の1.6倍にな
り、また、内周速度が10m/sのとき、外周速度では
内周浮上量の1.8倍になり、周速度が低速度になる
程、その傾向が増大する。このため、上述したように、
正圧利用形に構成すると、磁気記録媒体の内周と外周と
で、スライダへの流入空気速度特性が大きく変化するの
で、スライダを磁気記録媒体に対して一定に浮上させる
ことができない。
【0009】上述した背景に基づき、スライダを負圧利
用形にすべきかまたは正圧利用形にすべきかについて、
種々検討がなされているのが現状である。このことはス
ライダの小形化およびその低浮上化につれて、スライダ
の浮上特性がレイノルズ方程式で得られる浮上特性から
ずれてしまい、微小な隙間を流れる気体の分子の挙動を
十分に把握できないことにも起因しているためである。
用形にすべきかまたは正圧利用形にすべきかについて、
種々検討がなされているのが現状である。このことはス
ライダの小形化およびその低浮上化につれて、スライダ
の浮上特性がレイノルズ方程式で得られる浮上特性から
ずれてしまい、微小な隙間を流れる気体の分子の挙動を
十分に把握できないことにも起因しているためである。
【0010】以上述べたように、スライダの小形化、高
密度化による記録容量の大容量化および磁気記録媒体の
周速度範囲に対応する浮上量の一定化に対応し得るスラ
イダが望まれている。
密度化による記録容量の大容量化および磁気記録媒体の
周速度範囲に対応する浮上量の一定化に対応し得るスラ
イダが望まれている。
【0011】本発明の目的は、スライダの浮上の速度特
性が優れ、磁気記録媒体上の任意の位置での浮上量をほ
ぼ一定にし、浮上量変動を小さい押え安定浮上する低浮
上量に適したスライダ、スライダ支持装置及び磁気記憶
装置を提供することにある。
性が優れ、磁気記録媒体上の任意の位置での浮上量をほ
ぼ一定にし、浮上量変動を小さい押え安定浮上する低浮
上量に適したスライダ、スライダ支持装置及び磁気記憶
装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願発明のスライダは、長さが略2mm、幅が略
1.5mm或いは長さが約1mmであって、記録媒体に
情報を読み/書きするヘッドと、記憶媒体に対抗する面
に形成され正圧を発生する軸受面と、この軸受面の空気
流入側に設けられこの軸受面からの深さが700nm未
満の平面部とを備えたものとする。
めに、本願発明のスライダは、長さが略2mm、幅が略
1.5mm或いは長さが約1mmであって、記録媒体に
情報を読み/書きするヘッドと、記憶媒体に対抗する面
に形成され正圧を発生する軸受面と、この軸受面の空気
流入側に設けられこの軸受面からの深さが700nm未
満の平面部とを備えたものとする。
【0013】或いは、記録媒体に情報を読み/書きする
ヘッドと、記憶媒体に対抗する面の空気流入側と空気流
出側とにそれぞれ独立して形成され正圧を発生する複数
の軸受面と、空気流入側に形成された軸受面の空気流入
側に設けられこの軸受面からの深さが700nm未満の
平面部とを備えたスライダとする。
ヘッドと、記憶媒体に対抗する面の空気流入側と空気流
出側とにそれぞれ独立して形成され正圧を発生する複数
の軸受面と、空気流入側に形成された軸受面の空気流入
側に設けられこの軸受面からの深さが700nm未満の
平面部とを備えたスライダとする。
【0014】そして好ましくは、軸受面と前記平面部と
の角部に微小曲率を備える。
の角部に微小曲率を備える。
【0015】また、本願発明の回転型円板記録装置は、
データを記録する記録媒体と、この記録媒体を3500
rpmから7200rpmで回転駆動するモータと、記
録媒体に情報を読み/書きするヘッドを備えたスライダ
と、このスライダを指示するサスペンションと、このサ
スペンションに連結され前記スライダの位置決めをする
位置決め機構とを備え、スライダは、記憶媒体に対抗す
る面に形成され正圧を発生する軸受面と、この軸受面の
空気流入側にこの軸受面からの深さが700nm未満の
平面部とを有するものとする。
データを記録する記録媒体と、この記録媒体を3500
rpmから7200rpmで回転駆動するモータと、記
録媒体に情報を読み/書きするヘッドを備えたスライダ
と、このスライダを指示するサスペンションと、このサ
スペンションに連結され前記スライダの位置決めをする
位置決め機構とを備え、スライダは、記憶媒体に対抗す
る面に形成され正圧を発生する軸受面と、この軸受面の
空気流入側にこの軸受面からの深さが700nm未満の
平面部とを有するものとする。
【0016】或いは、データを記録する記録媒体と、こ
の記録媒体を回転駆動するモータと、記録媒体に情報を
読み/書きするヘッドを備えたスライダと、このスライ
ダを指示するサスペンションと、このサスペンションに
連結され前記スライダの位置決めをする位置決め機構と
を備え、スライダは、前記記憶媒体に対抗する面に形成
され正圧を発生する軸受面と、この軸受面の空気流入側
にこの軸受面からの深さが700nm未満の平面部とを
有し、長さが略2mm、幅が略1.5mmである回転型
円板記憶装置とする。
の記録媒体を回転駆動するモータと、記録媒体に情報を
読み/書きするヘッドを備えたスライダと、このスライ
ダを指示するサスペンションと、このサスペンションに
連結され前記スライダの位置決めをする位置決め機構と
を備え、スライダは、前記記憶媒体に対抗する面に形成
され正圧を発生する軸受面と、この軸受面の空気流入側
にこの軸受面からの深さが700nm未満の平面部とを
有し、長さが略2mm、幅が略1.5mmである回転型
円板記憶装置とする。
【0017】700nm未満とは、記憶媒体の各最内周
位置での速度とこれに対応して生じるスライダへの最大
負荷荷重とによって決定される最大負荷荷重の包絡線に
対応して設定される深さをその根拠としている。
位置での速度とこれに対応して生じるスライダへの最大
負荷荷重とによって決定される最大負荷荷重の包絡線に
対応して設定される深さをその根拠としている。
【0018】スライダは記録媒体に対し気体流出端側ほ
ど狭くなるくさび形すきまに記憶媒体の回転に伴い気体
流が侵入して正の圧力が発生する。これにより、スライ
ダは記憶媒体上に浮上する。スライダの気体軸受部の気
体流入側に設けた平面とこれに続く気体軸受面は、気体
流入側から隙間が急縮小する部分での発生圧力は圧縮性
の影響により記録媒体の速度が遅い領域で大きく、高速
度側で発生圧力の増加が押えられる特性をとる。これに
より、低速で大きな負荷荷重を発生し、高速で負荷荷重
の増加が制限されるので、スライダの浮上の速度特性を
調節することができる。そのため、記憶媒体の内周から
外周までの浮上量の変化を概ね一定にできる優れた浮上
の速度特性を得ることが可能となる。その結果、MRヘ
ッドを有効に利用でき、CDR(Constant Density Rec
ording)記録を可能にでき、面記録密度を向上させるこ
とができ、大容量化を図ることができる。
ど狭くなるくさび形すきまに記憶媒体の回転に伴い気体
流が侵入して正の圧力が発生する。これにより、スライ
ダは記憶媒体上に浮上する。スライダの気体軸受部の気
体流入側に設けた平面とこれに続く気体軸受面は、気体
流入側から隙間が急縮小する部分での発生圧力は圧縮性
の影響により記録媒体の速度が遅い領域で大きく、高速
度側で発生圧力の増加が押えられる特性をとる。これに
より、低速で大きな負荷荷重を発生し、高速で負荷荷重
の増加が制限されるので、スライダの浮上の速度特性を
調節することができる。そのため、記憶媒体の内周から
外周までの浮上量の変化を概ね一定にできる優れた浮上
の速度特性を得ることが可能となる。その結果、MRヘ
ッドを有効に利用でき、CDR(Constant Density Rec
ording)記録を可能にでき、面記録密度を向上させるこ
とができ、大容量化を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて詳細に説明する。
いて詳細に説明する。
【0020】図60は本発明のスライダの一実施例を備
えた回転円板記憶装置を一部断面にて示す斜視図であ
り、この図60において、記憶媒体41は軸に積層さ
れ、この軸に連結したモータにより回転駆動される。ス
ライダ12には記憶媒体41表面に記録されたデータを
読みだし、あるいは記憶媒体41にデータを書き込む為
のトランスデユーサ(磁気変換器)11が搭載されてい
る。このスライダ12はサスペンション装置42により
支持されている。サスペンション装置42は位置決め機
構44に連結されている。この位置決め機構44はこの
例では回転軸を中心に揺動する構造を取り、サスペンシ
ョン装置42の反対側に設けたボイスコイルモータ等の
駆動部45によりスライダ12を記憶媒体41の半径方
向に移動させ、位置決めするものである。この形式はロ
ータリーアクセス方式と称している。
えた回転円板記憶装置を一部断面にて示す斜視図であ
り、この図60において、記憶媒体41は軸に積層さ
れ、この軸に連結したモータにより回転駆動される。ス
ライダ12には記憶媒体41表面に記録されたデータを
読みだし、あるいは記憶媒体41にデータを書き込む為
のトランスデユーサ(磁気変換器)11が搭載されてい
る。このスライダ12はサスペンション装置42により
支持されている。サスペンション装置42は位置決め機
構44に連結されている。この位置決め機構44はこの
例では回転軸を中心に揺動する構造を取り、サスペンシ
ョン装置42の反対側に設けたボイスコイルモータ等の
駆動部45によりスライダ12を記憶媒体41の半径方
向に移動させ、位置決めするものである。この形式はロ
ータリーアクセス方式と称している。
【0021】前述した記録媒体41、スライダ12、サ
スペンション装置42、位置決め機構44及び駆動部4
5等は、清浄に保たれたカバー46内に収納されてい
る。
スペンション装置42、位置決め機構44及び駆動部4
5等は、清浄に保たれたカバー46内に収納されてい
る。
【0022】図1は、本発明のスライダの第1の実施例
を示す斜視図である。この図1において、スライダ12
の回転する記憶媒体に対向する面には、気体軸受面13
が形成されている。この気体軸受面13はその気体流入
端側に気体軸受面13に対し段差部16により窪んだ面
14と、気体軸受面の残りの正圧を発生する平面部15
とを備えている。この例における気体軸受面のレールは
1つであり、モノレール構造である。
を示す斜視図である。この図1において、スライダ12
の回転する記憶媒体に対向する面には、気体軸受面13
が形成されている。この気体軸受面13はその気体流入
端側に気体軸受面13に対し段差部16により窪んだ面
14と、気体軸受面の残りの正圧を発生する平面部15
とを備えている。この例における気体軸受面のレールは
1つであり、モノレール構造である。
【0023】前述した面14、段差部16及び平面部1
5は、流体軸受でいうステップ軸受を構成している。平
面部15の後端にはトランスデューサ11が搭載されて
いる。
5は、流体軸受でいうステップ軸受を構成している。平
面部15の後端にはトランスデューサ11が搭載されて
いる。
【0024】前述した段差部16の深さすなわちステッ
プ深さは700nm未満に選んでいる。本実施例におけ
るトランスデューサ11は、再生ヘッドにMRヘッド、
書き込みヘッドに薄膜ヘッドを用いる複合形磁気ヘッド
としている。あるいは単に薄膜ヘッドあるいはMIG
(Metal In Gap)ヘッド等のヘッドであっ
ても勿論構わない。
プ深さは700nm未満に選んでいる。本実施例におけ
るトランスデューサ11は、再生ヘッドにMRヘッド、
書き込みヘッドに薄膜ヘッドを用いる複合形磁気ヘッド
としている。あるいは単に薄膜ヘッドあるいはMIG
(Metal In Gap)ヘッド等のヘッドであっ
ても勿論構わない。
【0025】本実施例のスライダ12の気体軸受動作を
図2から図5を用いて説明する。
図2から図5を用いて説明する。
【0026】スライダ12は図示しない記録媒体の回転
に伴う空気流が自身の粘性により記録媒体とスライダ1
2の微小すきまに引き込まれ圧力を発生し、スライダ1
2における気体流出端のすきまが小さいくさび形すきま
分布で浮上する。
に伴う空気流が自身の粘性により記録媒体とスライダ1
2の微小すきまに引き込まれ圧力を発生し、スライダ1
2における気体流出端のすきまが小さいくさび形すきま
分布で浮上する。
【0027】図2は本発明のスライダ12の気体軸受面
13に発生する圧力分布を示す側面図である。浮上量、
浮上姿勢を一定に保った場合の気体軸受面13の幅方向
中央の圧力分布を記録媒体の周速度Uをパラメータに示
している。
13に発生する圧力分布を示す側面図である。浮上量、
浮上姿勢を一定に保った場合の気体軸受面13の幅方向
中央の圧力分布を記録媒体の周速度Uをパラメータに示
している。
【0028】図3は図2のスライダ12の段差面部の圧
力分布を拡大して示す側面図である。例としてスライダ
12の長さを約1mm、面14の深さを100nm、ス
ライダ12の気体流出端の浮上量h2を60nm、気体
流入側の浮上量をその約3倍に設定した場合を示す。
力分布を拡大して示す側面図である。例としてスライダ
12の長さを約1mm、面14の深さを100nm、ス
ライダ12の気体流出端の浮上量h2を60nm、気体
流入側の浮上量をその約3倍に設定した場合を示す。
【0029】空気流は、まず、くさび形隙間を形成して
いるスライダ12の気体流入側に設けた面14に侵入し
圧縮され圧力上昇する。さらに、段差部16から平面部
15の部分での隙間の急縮小に伴う大きな圧力上昇を経
て平面部15で連続的に圧力上昇し、スライダ12の気
体流出端に達し雰囲気圧力に戻る。
いるスライダ12の気体流入側に設けた面14に侵入し
圧縮され圧力上昇する。さらに、段差部16から平面部
15の部分での隙間の急縮小に伴う大きな圧力上昇を経
て平面部15で連続的に圧力上昇し、スライダ12の気
体流出端に達し雰囲気圧力に戻る。
【0030】本実施例によれば、深さを100nmと小
さくした面14の圧力分布は図3に示すごとく低速度で
は面14の気体流入端からすぐに圧力上昇が起こるが、
気体速度が速くなるほど圧縮性の影響で圧力の上昇が後
方に移動し、面14での圧力は小さくなる。また、段差
部16から平面部15の隙間の急縮小部分での圧力上昇
及びその後の圧力上昇は速度によらずほぼ一定にするこ
とができる。前述した発生負荷荷重特性は面14の深さ
に大きく依存し、面14の深さを小さく選んだことによ
るものである。
さくした面14の圧力分布は図3に示すごとく低速度で
は面14の気体流入端からすぐに圧力上昇が起こるが、
気体速度が速くなるほど圧縮性の影響で圧力の上昇が後
方に移動し、面14での圧力は小さくなる。また、段差
部16から平面部15の隙間の急縮小部分での圧力上昇
及びその後の圧力上昇は速度によらずほぼ一定にするこ
とができる。前述した発生負荷荷重特性は面14の深さ
に大きく依存し、面14の深さを小さく選んだことによ
るものである。
【0031】図4は本発明のスライダの面14の深さと
発生負荷荷重との関係を記録媒体の周速度Uをパラメー
タとして示すもので、この図4の横軸は面14の深さ
を、縦軸は速度10m/sの最大値で規格化した発生負
荷荷重を示す。各速度において、最大負荷荷重を示す面
14の深さが存在し、上記最大負荷荷重を示す面14の
深さは最大負荷荷重の包絡線Aで示す様に大きい速度の
場合ほど、面14の深さが大きい側に移動する。また、
速度変化に対する負荷荷重の変化を見ると、上記包絡線
Aの右側、つまり面14の深さが大きい側では高速側で
の負荷荷重の増加が大きく、面14の数μm以上の深さ
ではもはや段差面部16での発生圧力がほとんど無くな
り、気体軸受面が平板の場合の特性を示すのに対し、上
記包絡線Aの左側、つまり面14の深さが小さい側で
は、低速度での負荷荷重の発生が大きく高速度での増加
が押えられる。その傾向は面14の深さが小さいほど顕
著である。
発生負荷荷重との関係を記録媒体の周速度Uをパラメー
タとして示すもので、この図4の横軸は面14の深さ
を、縦軸は速度10m/sの最大値で規格化した発生負
荷荷重を示す。各速度において、最大負荷荷重を示す面
14の深さが存在し、上記最大負荷荷重を示す面14の
深さは最大負荷荷重の包絡線Aで示す様に大きい速度の
場合ほど、面14の深さが大きい側に移動する。また、
速度変化に対する負荷荷重の変化を見ると、上記包絡線
Aの右側、つまり面14の深さが大きい側では高速側で
の負荷荷重の増加が大きく、面14の数μm以上の深さ
ではもはや段差面部16での発生圧力がほとんど無くな
り、気体軸受面が平板の場合の特性を示すのに対し、上
記包絡線Aの左側、つまり面14の深さが小さい側で
は、低速度での負荷荷重の発生が大きく高速度での増加
が押えられる。その傾向は面14の深さが小さいほど顕
著である。
【0032】図5は上記最大負荷荷重を示す面14の深
さと記録媒体の速度Uとの関係を示す。この図から明ら
かなように、速度Uの増加により、最大負荷荷重を示す
面14の深さは一定となり、およそ700nmに漸近す
る。この特性はスライダ12の気体流出端での浮上量h
2が100nmの場合でも同様であることを確認してお
り、広い浮上量範囲で成り立つ。この特性は面14の深
さが700nm未満の領域で実現し、面14の深さが小
さい程、顕著になる。又、面14の深さを記録媒体の内
周位置の速度での最大負荷荷重を示す面14の深さより
小さく選ぶことにより、上述の特性を得ることができ
る。
さと記録媒体の速度Uとの関係を示す。この図から明ら
かなように、速度Uの増加により、最大負荷荷重を示す
面14の深さは一定となり、およそ700nmに漸近す
る。この特性はスライダ12の気体流出端での浮上量h
2が100nmの場合でも同様であることを確認してお
り、広い浮上量範囲で成り立つ。この特性は面14の深
さが700nm未満の領域で実現し、面14の深さが小
さい程、顕著になる。又、面14の深さを記録媒体の内
周位置の速度での最大負荷荷重を示す面14の深さより
小さく選ぶことにより、上述の特性を得ることができ
る。
【0033】本発明のスライダでは、上記のごとく記録
媒体の速度変化に対する発生圧力変化を小さく抑えるこ
とができる。即ち、負荷荷重の変化をほとんど無くすこ
とができ、記録媒体の速度変化に対する浮上量をほぼ一
定にすることができる。
媒体の速度変化に対する発生圧力変化を小さく抑えるこ
とができる。即ち、負荷荷重の変化をほとんど無くすこ
とができ、記録媒体の速度変化に対する浮上量をほぼ一
定にすることができる。
【0034】図6は本発明のスライダの浮上の速度特性
を示す説明図であり、この図においては記録媒体Dの速
度Uが12.5m/sで、スライダ12の気体流出端の
浮上量h2が60nmの場合の特性例を示す。現在広く
使われている従来のテーパフラット形スライダにおいて
は、図中のBで示すように、速度Uの増加に従い浮上量
h2が増加する特性である。又、従来の1μmの大きな
ステップ深さを有するステップ付スライダにおいては、
図中のCで示すように、速度Uの増加に対する浮上量h
2の増加は従来のテーパフラット形スライダに比べてさ
らに大きく、スライダにおける浮上の速度特性を改善す
ることができない。
を示す説明図であり、この図においては記録媒体Dの速
度Uが12.5m/sで、スライダ12の気体流出端の
浮上量h2が60nmの場合の特性例を示す。現在広く
使われている従来のテーパフラット形スライダにおいて
は、図中のBで示すように、速度Uの増加に従い浮上量
h2が増加する特性である。又、従来の1μmの大きな
ステップ深さを有するステップ付スライダにおいては、
図中のCで示すように、速度Uの増加に対する浮上量h
2の増加は従来のテーパフラット形スライダに比べてさ
らに大きく、スライダにおける浮上の速度特性を改善す
ることができない。
【0035】これに対し、本発明によれば、図6中のE
で示すように、面14の深さgを700nmより小さく
設定(ここでは深さgを100nmに設定した場合を示
す)することにより、図6中のEで示すように、記録媒
体Dの速度Uが低速度で目的とする浮上量に達し、記録
媒体Dの速度Uが高速に達しても、スライダの浮上量h
2が変化しない特性を得ることができる。
で示すように、面14の深さgを700nmより小さく
設定(ここでは深さgを100nmに設定した場合を示
す)することにより、図6中のEで示すように、記録媒
体Dの速度Uが低速度で目的とする浮上量に達し、記録
媒体Dの速度Uが高速に達しても、スライダの浮上量h
2が変化しない特性を得ることができる。
【0036】本発明の他の利点として、本発明はそのス
ライダをリニアアクセス方式の記憶装置に用いることに
より、記録媒体の任意の半径位置での浮上量を概ね一定
にすることが可能となる。
ライダをリニアアクセス方式の記憶装置に用いることに
より、記録媒体の任意の半径位置での浮上量を概ね一定
にすることが可能となる。
【0037】又、面14はイオンミリング等の非機械加
工で高精度に加工できる。又負圧を使うことなく浮上量
一定特性を実現でき、浮上面形状を簡素化でき、加工ば
らつきの因子数を大幅に低減できる。その結果、加工ば
らつきによる浮上量の変化を大幅に低減でき、低浮上量
化により、信頼性を高く実現できる。
工で高精度に加工できる。又負圧を使うことなく浮上量
一定特性を実現でき、浮上面形状を簡素化でき、加工ば
らつきの因子数を大幅に低減できる。その結果、加工ば
らつきによる浮上量の変化を大幅に低減でき、低浮上量
化により、信頼性を高く実現できる。
【0038】前述した非機械加工、浮上面形状簡素化は
同時にスライダの小形化を可能にし、その結果として浮
上量変動の低減、同一ウエハから取れるスライダ数を多
くでき、低コスト化を可能にする効果がある。
同時にスライダの小形化を可能にし、その結果として浮
上量変動の低減、同一ウエハから取れるスライダ数を多
くでき、低コスト化を可能にする効果がある。
【0039】さらに、本発明によれば、気体軸受面をイ
オンミリング等の非機械加工で加工できるので、半導体
の製造プロセスを用い、スライダの浮上面にトランスデ
ューサと気体軸受面を形成するスライダや、さらに、ス
ライダとそのスライダを支持するサスペンションを一体
形で構成することが可能になる。
オンミリング等の非機械加工で加工できるので、半導体
の製造プロセスを用い、スライダの浮上面にトランスデ
ューサと気体軸受面を形成するスライダや、さらに、ス
ライダとそのスライダを支持するサスペンションを一体
形で構成することが可能になる。
【0040】又、従来に比べて、記録媒体の低速度時で
のスライダの浮き上がりを速くすることができ、スライ
ダの記録媒体に対するコンタクト、スタ−ト、ストップ
(CSS)時、記録媒体との摺動距離を短くでき、スラ
イダと記録媒体との摺動損傷を低減し、摺動発塵を防止
し信頼性を高めることができる。
のスライダの浮き上がりを速くすることができ、スライ
ダの記録媒体に対するコンタクト、スタ−ト、ストップ
(CSS)時、記録媒体との摺動距離を短くでき、スラ
イダと記録媒体との摺動損傷を低減し、摺動発塵を防止
し信頼性を高めることができる。
【0041】さらに、面14での圧力上昇があるため、
スライダの前後方向のピッチ剛性を平板形のスライダに
比べて大きくすることができ、アクセス動作時の振動に
よる浮上変動を抑えることができる。
スライダの前後方向のピッチ剛性を平板形のスライダに
比べて大きくすることができ、アクセス動作時の振動に
よる浮上変動を抑えることができる。
【0042】また、従来のテ−パフラット形スライダに
比べて、スライダの気体流入端のすきまが小さく記録媒
体の回転につられてスライダと記録媒体の間に侵入しよ
うとする塵埃や異物、記録媒体上の汚れ塵埃などをかみ
込みによる記録情報の消失やクラッシュを回避すること
ができる。
比べて、スライダの気体流入端のすきまが小さく記録媒
体の回転につられてスライダと記録媒体の間に侵入しよ
うとする塵埃や異物、記録媒体上の汚れ塵埃などをかみ
込みによる記録情報の消失やクラッシュを回避すること
ができる。
【0043】図7は本発明のスライダの第1の実施例の
気体軸受レールの幅と記録媒体の周速度Uとの特性を説
明する説明図である。気体軸受レールの幅LRを長さl
xに対して変化させると、速度Uに対する浮上量h2変
化も変化し、レール幅LRが広いほど、スライダ浮上の
速度特性を良くすることができる。レール幅LRが大き
い場合は記録媒体が低速度から高速度まで、流入気体が
スライダの側方に流出するサイドフローの影響を小さく
抑えることができるが、気体軸受レール幅LRが狭すぎ
ると、面14に続く平面部15において、記録媒体の低
速度時のサイドフローが大きく発生し、圧力低下が起こ
り、本発明の効果が減少し、浮上量低下が生じる。
気体軸受レールの幅と記録媒体の周速度Uとの特性を説
明する説明図である。気体軸受レールの幅LRを長さl
xに対して変化させると、速度Uに対する浮上量h2変
化も変化し、レール幅LRが広いほど、スライダ浮上の
速度特性を良くすることができる。レール幅LRが大き
い場合は記録媒体が低速度から高速度まで、流入気体が
スライダの側方に流出するサイドフローの影響を小さく
抑えることができるが、気体軸受レール幅LRが狭すぎ
ると、面14に続く平面部15において、記録媒体の低
速度時のサイドフローが大きく発生し、圧力低下が起こ
り、本発明の効果が減少し、浮上量低下が生じる。
【0044】図8は本発明のスライダの気体軸受レール
幅とスライダの記録媒体に対する浮上平滑性を説明する
説明図である。この図において、横軸はスライダの気体
軸受レール幅と長さとの比を、縦軸はスライダの記録媒
体に対する浮上平滑性ηを示す。この図中の浮上平滑性
η1 は記録媒体の速度が20m/sのときのスライダの
気体流出端での浮上量h2に対する記録媒体の速度が1
0m/sのときのスライダの気体流出端での浮上量h2
の比を示し、また、η2 は記録媒体の速度が30m/s
のときのスライダの気体流出端での浮上量h2に対する
記録媒体の速度が15m/sのときのスライダの気体流
出端での浮上量h2の比を示す。この図から明らかなよ
うに、気体軸受レール幅が大きい程、記録媒体の速度が
2倍になった時の浮上平滑性を高めることができる。浮
上平滑性ηを1.3以下とする為には、面14直後の平
面の幅をその長さの30%以上とすることにより、スラ
イダの浮上時の速度特性効果を有効に引き出すことがで
きる。
幅とスライダの記録媒体に対する浮上平滑性を説明する
説明図である。この図において、横軸はスライダの気体
軸受レール幅と長さとの比を、縦軸はスライダの記録媒
体に対する浮上平滑性ηを示す。この図中の浮上平滑性
η1 は記録媒体の速度が20m/sのときのスライダの
気体流出端での浮上量h2に対する記録媒体の速度が1
0m/sのときのスライダの気体流出端での浮上量h2
の比を示し、また、η2 は記録媒体の速度が30m/s
のときのスライダの気体流出端での浮上量h2に対する
記録媒体の速度が15m/sのときのスライダの気体流
出端での浮上量h2の比を示す。この図から明らかなよ
うに、気体軸受レール幅が大きい程、記録媒体の速度が
2倍になった時の浮上平滑性を高めることができる。浮
上平滑性ηを1.3以下とする為には、面14直後の平
面の幅をその長さの30%以上とすることにより、スラ
イダの浮上時の速度特性効果を有効に引き出すことがで
きる。
【0045】図9は本発明のスライダの第2の実施例を
示す斜視図である。この図において、図1と同符号のも
のは同一部分である。この実施例は、スライダ12の気
体流入側に面14を設けると共に、その側部にも前記面
14とつながる面23を段差部25によって形成したも
のである。
示す斜視図である。この図において、図1と同符号のも
のは同一部分である。この実施例は、スライダ12の気
体流入側に面14を設けると共に、その側部にも前記面
14とつながる面23を段差部25によって形成したも
のである。
【0046】本実施例によれば、図1に示す実施例と同
様にスライダ12を一定に浮上させることができると共
に、面23は記録媒体の低速時の平面部15からのサイ
ドフローを抑制するように働くため、スライダ12の浮
上時の速度特性の改善効果がある。さらに、ヨー角が付
いた場合も、面23、段差部25で前記軸受特性を得る
ことができ、ヨー角が付いた場合の浮上量低下を防止で
きる。
様にスライダ12を一定に浮上させることができると共
に、面23は記録媒体の低速時の平面部15からのサイ
ドフローを抑制するように働くため、スライダ12の浮
上時の速度特性の改善効果がある。さらに、ヨー角が付
いた場合も、面23、段差部25で前記軸受特性を得る
ことができ、ヨー角が付いた場合の浮上量低下を防止で
きる。
【0047】図10は図9に示す本発明のスライダのヨ
ー角特性を示すもので、この図において、横軸はヨー角
を、縦軸は規格化浮上量を示す。従来のテーパフラット
形のスライダに対して、本発明のスライダはヨー角が付
いても、浮上量がほとんど低下しない。従って、本発明
のスライダを記録媒体の各半径位置でヨー角が変化する
ロータリーアクセス方式の記憶装置に用いても記録媒体
の内周から外周までほぼ一定の浮上量を実現できる。勿
論、シーク時、ヨー角に対する浮上量の低下をも回避す
ることができる。面14と面23との深さを同じにした
場合は面23での発生負荷荷重の大きさも調整できる。
また、面14と23との加工が一回で加工可能となり生
産性、コスト低減ができる。
ー角特性を示すもので、この図において、横軸はヨー角
を、縦軸は規格化浮上量を示す。従来のテーパフラット
形のスライダに対して、本発明のスライダはヨー角が付
いても、浮上量がほとんど低下しない。従って、本発明
のスライダを記録媒体の各半径位置でヨー角が変化する
ロータリーアクセス方式の記憶装置に用いても記録媒体
の内周から外周までほぼ一定の浮上量を実現できる。勿
論、シーク時、ヨー角に対する浮上量の低下をも回避す
ることができる。面14と面23との深さを同じにした
場合は面23での発生負荷荷重の大きさも調整できる。
また、面14と23との加工が一回で加工可能となり生
産性、コスト低減ができる。
【0048】図11は本発明のスライダの第3の実施例
を示す斜視図である。この図において、図9と同符号の
ものは同一部分である。この実施例は、面14と面23
を持つ場合で、平面部15の両側に面取り部27を設
け、又平面部15の気体流出側にレール幅減小部26を
設けたものである。
を示す斜視図である。この図において、図9と同符号の
ものは同一部分である。この実施例は、面14と面23
を持つ場合で、平面部15の両側に面取り部27を設
け、又平面部15の気体流出側にレール幅減小部26を
設けたものである。
【0049】この実施例によれば、図9に示す実施例と
同様にスライダ12を一定に浮上させることができると
共に、面取り部27はイオンミリング等の加工時の形状
の安定化、CSS時、エッジ部での媒体損傷を防止、流
れの乱れを抑え塵埃付着の防止等の効果がある。又、流
気体出側のレール幅減小部26を設けることにより、気
体流出端側の負荷荷重を小さくでき浮上姿勢、圧力中心
位置を調節し、スライダ浮上量自体を小さくすることが
できる。又、気体流出端のレール幅を減らし、シーク時
の加速度沈み込みを低減し、実質的浮上量の低下を小さ
く抑えることができる。本実施例でも、スライダ浮上時
の速度特性改善に対し同様の効果がある。
同様にスライダ12を一定に浮上させることができると
共に、面取り部27はイオンミリング等の加工時の形状
の安定化、CSS時、エッジ部での媒体損傷を防止、流
れの乱れを抑え塵埃付着の防止等の効果がある。又、流
気体出側のレール幅減小部26を設けることにより、気
体流出端側の負荷荷重を小さくでき浮上姿勢、圧力中心
位置を調節し、スライダ浮上量自体を小さくすることが
できる。又、気体流出端のレール幅を減らし、シーク時
の加速度沈み込みを低減し、実質的浮上量の低下を小さ
く抑えることができる。本実施例でも、スライダ浮上時
の速度特性改善に対し同様の効果がある。
【0050】図12は本発明のスライダの第4の実施例
を示す斜視図である。この図において、図1と同符号の
ものは同一部分である。この実施例は、面14をスライ
ダ12における平面部15の気体流入側の両側のみに設
けたものである。
を示す斜視図である。この図において、図1と同符号の
ものは同一部分である。この実施例は、面14をスライ
ダ12における平面部15の気体流入側の両側のみに設
けたものである。
【0051】図13は図12に示す本発明のスライダの
第4の実施例の気体軸受面の浮上中の圧力分布を示す斜
視図である。この図から明らかなように、スライダ12
の気体流入側では面14によって、軸受効果を発揮する
圧力が上昇している。一方、面14の無い気体軸受面の
幅方向中央部は平面部15が気体流入端まで延びている
ので、気体流出端に向かって緩やかに圧力が上昇する。
その結果、気体軸受面13はレールが1つのモノレール
構造であるが、圧力分布は中央が低く、両側に圧力の尾
根を持つ双胴レールの圧力分布と同等な圧力分布を形成
することができ、双胴形の気体軸受レール並みに、スラ
イダのロール剛性を高めることができる。
第4の実施例の気体軸受面の浮上中の圧力分布を示す斜
視図である。この図から明らかなように、スライダ12
の気体流入側では面14によって、軸受効果を発揮する
圧力が上昇している。一方、面14の無い気体軸受面の
幅方向中央部は平面部15が気体流入端まで延びている
ので、気体流出端に向かって緩やかに圧力が上昇する。
その結果、気体軸受面13はレールが1つのモノレール
構造であるが、圧力分布は中央が低く、両側に圧力の尾
根を持つ双胴レールの圧力分布と同等な圧力分布を形成
することができ、双胴形の気体軸受レール並みに、スラ
イダのロール剛性を高めることができる。
【0052】このように、この実施例によれば、スライ
ダの中央を負荷荷重発生が小さい平面部(曲面部でも良
い)とし、スライダの気体流入側両側に面14を構成す
ることにより、良好なスライダ浮上時の速度特性を確保
して、かつ正圧の負荷荷重の低減を調節することができ
る。また、スライダのロール剛性向上を単純な浮上面形
状で実現でき、形状寸法誤差に対する浮上量ばらつきを
小さく抑えることができ、寸法公差に敏感な小形スライ
ダ、極低浮上量用スライダ等の実現が可能となる。
ダの中央を負荷荷重発生が小さい平面部(曲面部でも良
い)とし、スライダの気体流入側両側に面14を構成す
ることにより、良好なスライダ浮上時の速度特性を確保
して、かつ正圧の負荷荷重の低減を調節することができ
る。また、スライダのロール剛性向上を単純な浮上面形
状で実現でき、形状寸法誤差に対する浮上量ばらつきを
小さく抑えることができ、寸法公差に敏感な小形スライ
ダ、極低浮上量用スライダ等の実現が可能となる。
【0053】図14は本発明のスライダの第5の実施例
を示す斜視図である。この図において、図11と同符号
のものは同一部分である。この実施例は、気体軸受面1
3の気体流入側の両側に段差によって面14を設け、且
つ面14の形状をスライダ12の外形を辺とする略三角
形とし、気体軸受面13の気体流出側の両側にスライダ
12の外形を辺とする略三角形の面28を段差によって
設けたものである。
を示す斜視図である。この図において、図11と同符号
のものは同一部分である。この実施例は、気体軸受面1
3の気体流入側の両側に段差によって面14を設け、且
つ面14の形状をスライダ12の外形を辺とする略三角
形とし、気体軸受面13の気体流出側の両側にスライダ
12の外形を辺とする略三角形の面28を段差によって
設けたものである。
【0054】この実施例によれば、気体流入側の面14
はスライダ12の気体流出端方向に面14の幅が狭くな
り、スライダ12の長手方向に対し斜め角度で構成して
いるため、記録媒体の回転につられてスライダ12の気
体流入側から侵入しようとする気体に浮遊した塵埃や異
物もしくは記録媒体面に付着した汚れ塵埃を面14の段
差部16の角度に沿ってかき分け、前記塵埃の侵入を防
止し、かつ段差部16への再付着も回避することができ
る。また、気体流入側の略三角形状の面14はヨー角が
付いた場合、ヨー角により流れの侵入側の面幅が広くな
り、負荷荷重が増加するため、幅方向の浮上姿勢の傾き
と浮上量の低下を防止する効果がある。また、後部の面
28は気体流出端側の負荷荷重を小さくでき、スライダ
12の浮上姿勢、圧力中心位置を調節し、スライダ浮上
量自体を小さくすることができる。
はスライダ12の気体流出端方向に面14の幅が狭くな
り、スライダ12の長手方向に対し斜め角度で構成して
いるため、記録媒体の回転につられてスライダ12の気
体流入側から侵入しようとする気体に浮遊した塵埃や異
物もしくは記録媒体面に付着した汚れ塵埃を面14の段
差部16の角度に沿ってかき分け、前記塵埃の侵入を防
止し、かつ段差部16への再付着も回避することができ
る。また、気体流入側の略三角形状の面14はヨー角が
付いた場合、ヨー角により流れの侵入側の面幅が広くな
り、負荷荷重が増加するため、幅方向の浮上姿勢の傾き
と浮上量の低下を防止する効果がある。また、後部の面
28は気体流出端側の負荷荷重を小さくでき、スライダ
12の浮上姿勢、圧力中心位置を調節し、スライダ浮上
量自体を小さくすることができる。
【0055】又、気体流出端の気体軸受レール幅を減ら
し、シーク時の加速度沈み込みを低減し、実質的に浮上
量の低下を小さく抑えることができる。本実施例でも浮
上の速度特性改善に対し同様の効果がある。なお、後部
段差面28の深さを1μm以上にすると負圧力を大きく
発生することができ負圧利用スライダとして浮上性能を
さらに高めることができる。後部段差面28の深さを段
差面14のステップ深さと同じにすることにより加工
性、生産性、精度が高まり高浮上性能なスライダを低コ
スト化することができる。本実施例でも上記と同様の効
果がある。
し、シーク時の加速度沈み込みを低減し、実質的に浮上
量の低下を小さく抑えることができる。本実施例でも浮
上の速度特性改善に対し同様の効果がある。なお、後部
段差面28の深さを1μm以上にすると負圧力を大きく
発生することができ負圧利用スライダとして浮上性能を
さらに高めることができる。後部段差面28の深さを段
差面14のステップ深さと同じにすることにより加工
性、生産性、精度が高まり高浮上性能なスライダを低コ
スト化することができる。本実施例でも上記と同様の効
果がある。
【0056】図15は本発明のスライダの第6の実施例
を示す平面図、図16は図15の側面図である。これら
の図において、図11および図14と同符号のものは同
一部分である。この実施例は、気体軸受面13の気体流
入側の両側に段差によって面14を設け、気体軸受面1
3の気体流出側の両側に段差によって面28を設け、こ
れらの前後の面14、28をつなぐ面23を気体軸受面
13の側部に設けたものである。符号29はスライダ1
6の気体流出端に設けた薄膜ヘッド層を示す。
を示す平面図、図16は図15の側面図である。これら
の図において、図11および図14と同符号のものは同
一部分である。この実施例は、気体軸受面13の気体流
入側の両側に段差によって面14を設け、気体軸受面1
3の気体流出側の両側に段差によって面28を設け、こ
れらの前後の面14、28をつなぐ面23を気体軸受面
13の側部に設けたものである。符号29はスライダ1
6の気体流出端に設けた薄膜ヘッド層を示す。
【0057】この実施例によれば、面14の気体流入側
の段差部はスライダ12の長手方向から滑らかに角度を
つけて構成している。この滑らかな角度変化により、塵
埃、異物排除効果を高めている。面23はヨー角が付い
た場合の浮上特性改善効果を高めると共に、サイドフロ
ー抑制効果を持たせている。本実施例でも前述した実施
例と同様の効果がある。
の段差部はスライダ12の長手方向から滑らかに角度を
つけて構成している。この滑らかな角度変化により、塵
埃、異物排除効果を高めている。面23はヨー角が付い
た場合の浮上特性改善効果を高めると共に、サイドフロ
ー抑制効果を持たせている。本実施例でも前述した実施
例と同様の効果がある。
【0058】図17は本発明のスライダの第7の実施例
を示す平面図、図18は図17の側面図である。これら
の図において、図16と同符号のものは同一部分であ
る。この実施例は、気体軸受面13の気体流入側の両側
に段差によって面14を設け、気体軸受面13の気体流
出側の両側に段差によって面28を設け、これらの前後
の面14、28をつなぐ面23を気体軸受面13の側部
に設け、面23の幅を気体流入側から気体流出側に向け
て狭くなり、段差部25がスライダ12の長手方向に対
し角度を持つ形状に構成したものである。
を示す平面図、図18は図17の側面図である。これら
の図において、図16と同符号のものは同一部分であ
る。この実施例は、気体軸受面13の気体流入側の両側
に段差によって面14を設け、気体軸受面13の気体流
出側の両側に段差によって面28を設け、これらの前後
の面14、28をつなぐ面23を気体軸受面13の側部
に設け、面23の幅を気体流入側から気体流出側に向け
て狭くなり、段差部25がスライダ12の長手方向に対
し角度を持つ形状に構成したものである。
【0059】この実施例によれば、スライダ12が半径
方向にアクセス動作した時、記録媒体の回転につられて
スライダ12の気体流入側から侵入しようとする記録媒
体面に付着した汚れ塵埃をスライダ12の気体流入側よ
り浮上量の低い段差部25の角度に沿ってかき分け、ス
ライダ12の前面からの汚れ塵埃の侵入を防止し、スラ
イダ12の段差部への再付着を回避することができる。
その他、本実施例でも前述した実施例と同様の効果があ
る。
方向にアクセス動作した時、記録媒体の回転につられて
スライダ12の気体流入側から侵入しようとする記録媒
体面に付着した汚れ塵埃をスライダ12の気体流入側よ
り浮上量の低い段差部25の角度に沿ってかき分け、ス
ライダ12の前面からの汚れ塵埃の侵入を防止し、スラ
イダ12の段差部への再付着を回避することができる。
その他、本実施例でも前述した実施例と同様の効果があ
る。
【0060】図19は本発明のスライダの第8の実施例
を示す平面図、図20は図19に示すスライダをトラン
スデューサ搭載面から見た側面図である。これらの図に
おいて、図17と同符号のものは同一部分である。この
実施例は、スライダ12の気体流入側と側部と気体流出
側側部とに、段差によって面14と面23と面28を設
けると共に、平面部15を溝部30により気体流入側の
平面部15と気体流出側の平面部37とに分離し、さら
に、気体流入側の平面部15を溝部30によって左右に
分離するように構成したのである。
を示す平面図、図20は図19に示すスライダをトラン
スデューサ搭載面から見た側面図である。これらの図に
おいて、図17と同符号のものは同一部分である。この
実施例は、スライダ12の気体流入側と側部と気体流出
側側部とに、段差によって面14と面23と面28を設
けると共に、平面部15を溝部30により気体流入側の
平面部15と気体流出側の平面部37とに分離し、さら
に、気体流入側の平面部15を溝部30によって左右に
分離するように構成したのである。
【0061】この実施例によれば、気体流入側の平面部
15は溝部30により左右に分離されているため、スラ
イダ12のロール剛性が向上する。溝部30はスライダ
12に侵入した塵埃をスライダ12の両側へ搬出する効
果がある。また、気体流入側の平面部15と気体流出側
の平面部37はスライダ12の長手方向に重複した構造
であり、CSS時におけるスライダ12と記憶媒体との
摺動時、溝部30の角部での接触を回避し、損傷を防止
することができる。その他、本実施例でも前述した実施
例と同様の効果がある。
15は溝部30により左右に分離されているため、スラ
イダ12のロール剛性が向上する。溝部30はスライダ
12に侵入した塵埃をスライダ12の両側へ搬出する効
果がある。また、気体流入側の平面部15と気体流出側
の平面部37はスライダ12の長手方向に重複した構造
であり、CSS時におけるスライダ12と記憶媒体との
摺動時、溝部30の角部での接触を回避し、損傷を防止
することができる。その他、本実施例でも前述した実施
例と同様の効果がある。
【0062】図21は本発明のスライダの第9の実施例
を示す斜視図である。この図において、図19と同符号
のものは同一部分である。この実施例は、スライダ12
の気体軸受面に、主の負荷荷重を発生する面14と平面
部15とを設けると共に、前記気体軸受レールの平面部
15の横に溝部30を挟んで気体流出端まで達しないサ
イドパット31を設けたものである。スライダ12が幅
方向に傾く時の復元力を分担するサイドパット31の浮
上量は、平面部15の気体流出端の浮上量より大きく設
定し、常に平面部15が最小浮上量を保つように設定さ
れている。
を示す斜視図である。この図において、図19と同符号
のものは同一部分である。この実施例は、スライダ12
の気体軸受面に、主の負荷荷重を発生する面14と平面
部15とを設けると共に、前記気体軸受レールの平面部
15の横に溝部30を挟んで気体流出端まで達しないサ
イドパット31を設けたものである。スライダ12が幅
方向に傾く時の復元力を分担するサイドパット31の浮
上量は、平面部15の気体流出端の浮上量より大きく設
定し、常に平面部15が最小浮上量を保つように設定さ
れている。
【0063】この実施例によれば、スライダのロール剛
性を高めることができ、シーク時の浮上量低下を防止す
ることができる。その他、本実施例でも前述した実施例
と同様の効果がある。
性を高めることができ、シーク時の浮上量低下を防止す
ることができる。その他、本実施例でも前述した実施例
と同様の効果がある。
【0064】図22ないし図25はそれぞれ本発明のス
ライダに用いられる段差面部の形状を示す断面図であ
る。図22に示す実施例では段差部16の面を直角に形
成ものである。
ライダに用いられる段差面部の形状を示す断面図であ
る。図22に示す実施例では段差部16の面を直角に形
成ものである。
【0065】図23に示す実施例では段差部16の面を
傾斜面32で構成した例である。傾斜面32を付けると
段差面を安定に制作することができる。
傾斜面32で構成した例である。傾斜面32を付けると
段差面を安定に制作することができる。
【0066】図24に示す実施例では段差部16と平面
部15との角部に微小曲率(チャンファと呼ぶ)33を
設けたものである。このチャンファ33により、CSS
時やスライダ浮上中、スライダと記録媒体との接触時の
損傷を軽減することができる。
部15との角部に微小曲率(チャンファと呼ぶ)33を
設けたものである。このチャンファ33により、CSS
時やスライダ浮上中、スライダと記録媒体との接触時の
損傷を軽減することができる。
【0067】図25に示す実施例では段差部16に続く
面に記録媒体側に凸の微小な曲率を設けたものである。
この曲率による突出量δcrはおよそ数十nmである。
この例によれば、CSS時、スライダと記録媒体との粘
着を回避することができる。
面に記録媒体側に凸の微小な曲率を設けたものである。
この曲率による突出量δcrはおよそ数十nmである。
この例によれば、CSS時、スライダと記録媒体との粘
着を回避することができる。
【0068】図26は本発明のスライダの第10の実施
例を示す断面図である。この図において、図1と同符号
のものは同一部分である。この実施例は、気体軸受面に
段差による面を形成するのではなく、基準面に付着させ
た薄膜で形成した例である。具体的には、面14を基準
面とし、そこにステップ深さに相当する高さの薄膜を半
導体プロセス等によりデポシットし、段差による面形状
を形成している。本構造は段差部を付着成長により付け
る。
例を示す断面図である。この図において、図1と同符号
のものは同一部分である。この実施例は、気体軸受面に
段差による面を形成するのではなく、基準面に付着させ
た薄膜で形成した例である。具体的には、面14を基準
面とし、そこにステップ深さに相当する高さの薄膜を半
導体プロセス等によりデポシットし、段差による面形状
を形成している。本構造は段差部を付着成長により付け
る。
【0069】この実施例によれば、作成した膜の厚さは
モニター等の半導体製造プロセスで確立した技術が使
え、管理が容易で加工時の深さより高精度に作成するこ
とができる。その結果、面14のステップ深さ精度が向
上し、基準面を面14、デポシット薄膜35の上面を平
面部15をとすることによって、面14、平面部15の
表面粗さを小さく抑えることができ、形状誤差による浮
上量ばらつきを低減できる。また、成膜速度が速いの
で、生産時間の短縮とコストの低減が可能となる。この
実施例では半導体プロセスを例に挙げたが、付着させる
薄膜は別の手段で形成することも可能である。例えば湿
式のメッキ技術を使う、さらに印刷技術により薄膜を付
ける、塗布により付ける等は低コスト化を可能にでき
る。
モニター等の半導体製造プロセスで確立した技術が使
え、管理が容易で加工時の深さより高精度に作成するこ
とができる。その結果、面14のステップ深さ精度が向
上し、基準面を面14、デポシット薄膜35の上面を平
面部15をとすることによって、面14、平面部15の
表面粗さを小さく抑えることができ、形状誤差による浮
上量ばらつきを低減できる。また、成膜速度が速いの
で、生産時間の短縮とコストの低減が可能となる。この
実施例では半導体プロセスを例に挙げたが、付着させる
薄膜は別の手段で形成することも可能である。例えば湿
式のメッキ技術を使う、さらに印刷技術により薄膜を付
ける、塗布により付ける等は低コスト化を可能にでき
る。
【0070】図27は本発明のスライダの第11の実施
例を示す断面図であり、スライダに設けたトランスデュ
ーサ11を通る断面の断面図である。この図において、
図26と同符号のものは同一部分である。この実施例
は、段差による面14を基盤面とし、薄膜15をトラン
スデューサ11のギャップ部を含めてデポジットしてい
る。
例を示す断面図であり、スライダに設けたトランスデュ
ーサ11を通る断面の断面図である。この図において、
図26と同符号のものは同一部分である。この実施例
は、段差による面14を基盤面とし、薄膜15をトラン
スデューサ11のギャップ部を含めてデポジットしてい
る。
【0071】この実施例によれば、トランスデューサ1
1部の耐摺動性を確保でき、MR素子での絶縁破壊に対
する電気的保護膜として機能することができる。また、
デポシットする薄膜を耐摺動に優れた材質、例えばSi
O2やダイヤモンド状カーボン等とすることによりスラ
イダ基板材をトランスデューサ形成に適した材料とする
ことを可能とする。また、負圧利用等の2段階の段差が
ある形状では、デポシット薄膜が段差を形成するととも
に、他の段差の加工マスク(ストッパ)として使用する
ことが可能であり、製造時間短縮、コスト低減、精度向
上を実現できる。
1部の耐摺動性を確保でき、MR素子での絶縁破壊に対
する電気的保護膜として機能することができる。また、
デポシットする薄膜を耐摺動に優れた材質、例えばSi
O2やダイヤモンド状カーボン等とすることによりスラ
イダ基板材をトランスデューサ形成に適した材料とする
ことを可能とする。また、負圧利用等の2段階の段差が
ある形状では、デポシット薄膜が段差を形成するととも
に、他の段差の加工マスク(ストッパ)として使用する
ことが可能であり、製造時間短縮、コスト低減、精度向
上を実現できる。
【0072】図28は本発明のスライダの第12の実施
例を示す断面図である。この図において、図26と同符
号のものは同一部分である。この実施例は、基盤面とな
る面14に形成するデポシット薄膜を多層膜で形成した
ものである。スライダ12の段差面14構造を構成する
デポシット薄膜35を多層膜35a、35b、35cで
形成したものである。
例を示す断面図である。この図において、図26と同符
号のものは同一部分である。この実施例は、基盤面とな
る面14に形成するデポシット薄膜を多層膜で形成した
ものである。スライダ12の段差面14構造を構成する
デポシット薄膜35を多層膜35a、35b、35cで
形成したものである。
【0073】この実施例によれば、下面膜35cはスラ
イダ基板への結合強度向上し、中間膜35bはヘッド保
護機能、加工のマスク(ストッパ)の機能および耐摺動
性を向上させ、表面膜35aは摺動性向上、塵埃の付着
を回避させ、またエッチング加工用レジストの密着性を
高める等の単層膜では実現不可能な複数の機能を実現で
き、信頼性を向上させることができる。
イダ基板への結合強度向上し、中間膜35bはヘッド保
護機能、加工のマスク(ストッパ)の機能および耐摺動
性を向上させ、表面膜35aは摺動性向上、塵埃の付着
を回避させ、またエッチング加工用レジストの密着性を
高める等の単層膜では実現不可能な複数の機能を実現で
き、信頼性を向上させることができる。
【0074】図29は本発明のスライダの第13の実施
例を示す斜視図である。この図において、図1と同符号
のものは同一部分である。この実施例はスライダ12の
気体軸受面に段差による面36を隔てて設けて、気体軸
受面に独立に設けた3つの気体軸受レールを気体流入側
の両側の平面部15と気体流出側の中央に設けた流出側
平面部37とで構成し、気体流出側平面部37の流出端
にトランスデューサ11を搭載し、気体流入側の平面部
15の気体流入部に段差による面14を設けて構成した
ものである。
例を示す斜視図である。この図において、図1と同符号
のものは同一部分である。この実施例はスライダ12の
気体軸受面に段差による面36を隔てて設けて、気体軸
受面に独立に設けた3つの気体軸受レールを気体流入側
の両側の平面部15と気体流出側の中央に設けた流出側
平面部37とで構成し、気体流出側平面部37の流出端
にトランスデューサ11を搭載し、気体流入側の平面部
15の気体流入部に段差による面14を設けて構成した
ものである。
【0075】この実施例によれば、気体軸受レールをス
ライダ12の気体流入側の両側と気体流出側の中央に設
けたので、スライダ12のピッチ剛性を確保すると共
に、シーク時加速度沈み込みを実質的に小さく抑えるこ
とができる。また、平面部15、37の幅をスライダ1
2の長さの30%以上と大きく構成できるので、ヨー角
特性の改善と気体流入側の段差による面14により、ス
ライダ浮上時の速度特性の改善効果があり、装置内でス
ライダを一定浮上量で浮上させることができる。その
他、本実施例でも前述した実施例と同様の効果がある。
又、気体流出側の平面部37と段差による面14を同じ
高さとし、平面部15を前記付着薄膜で構成することに
より、CSS時の接触で全面接触を無くし粘着を回避す
ることができる。
ライダ12の気体流入側の両側と気体流出側の中央に設
けたので、スライダ12のピッチ剛性を確保すると共
に、シーク時加速度沈み込みを実質的に小さく抑えるこ
とができる。また、平面部15、37の幅をスライダ1
2の長さの30%以上と大きく構成できるので、ヨー角
特性の改善と気体流入側の段差による面14により、ス
ライダ浮上時の速度特性の改善効果があり、装置内でス
ライダを一定浮上量で浮上させることができる。その
他、本実施例でも前述した実施例と同様の効果がある。
又、気体流出側の平面部37と段差による面14を同じ
高さとし、平面部15を前記付着薄膜で構成することに
より、CSS時の接触で全面接触を無くし粘着を回避す
ることができる。
【0076】図30は本発明のスライダの第14の実施
例の平面図、図31は図30の側面図である。これらの
図において、図29と同符号のものは同一部分である。
この実施例はスライダ12の気体軸受面を段差による面
36により、気体流入側と気体流出側との両側の4つに
分離した4つの気体軸受レールから構成した例である。
気体流出側の平面部37の気体流出端にトランスデュー
サ11を搭載し、気体流入側の平面部15の気体流入端
に段差による面14を設け、気体流出側の平面部37の
気体流入側にも段差による面14を設けて構成したもの
である。
例の平面図、図31は図30の側面図である。これらの
図において、図29と同符号のものは同一部分である。
この実施例はスライダ12の気体軸受面を段差による面
36により、気体流入側と気体流出側との両側の4つに
分離した4つの気体軸受レールから構成した例である。
気体流出側の平面部37の気体流出端にトランスデュー
サ11を搭載し、気体流入側の平面部15の気体流入端
に段差による面14を設け、気体流出側の平面部37の
気体流入側にも段差による面14を設けて構成したもの
である。
【0077】この実施例によれば、スライダ12の気体
軸受面の4隅に気体軸受レールを設けたので、スライダ
12のピッチ剛性とロール剛性の改善効果がある。その
他、本実施例でも前述した実施例と同様の効果がある。
段差による面14のステップ深さにより、スライダ12
への負荷荷重を調節でき、スライダ12の浮上量、浮上
姿勢、さらに、気体流出側の平面部37を大きく取るこ
とができ、スライダ12の低浮上化を図ることができ
る。
軸受面の4隅に気体軸受レールを設けたので、スライダ
12のピッチ剛性とロール剛性の改善効果がある。その
他、本実施例でも前述した実施例と同様の効果がある。
段差による面14のステップ深さにより、スライダ12
への負荷荷重を調節でき、スライダ12の浮上量、浮上
姿勢、さらに、気体流出側の平面部37を大きく取るこ
とができ、スライダ12の低浮上化を図ることができ
る。
【0078】図32は本発明のスライダの第15の実施
例を示す平面図、図33は図32の側面図である。これ
らの図において、図30と同符号のものは同一部分であ
る。この実施例はスライダ12の気体軸受面の長手方向
の中央部に段差による面36を設けて双胴レールとし、
さらに段差による面14を気体流入側の平面部15の回
りと気体流出側の平面部37の気体流入側と両側に設け
て構成したものである。
例を示す平面図、図33は図32の側面図である。これ
らの図において、図30と同符号のものは同一部分であ
る。この実施例はスライダ12の気体軸受面の長手方向
の中央部に段差による面36を設けて双胴レールとし、
さらに段差による面14を気体流入側の平面部15の回
りと気体流出側の平面部37の気体流入側と両側に設け
て構成したものである。
【0079】この実施例によれば、上述した実施例の特
性の他に、特にヨー角に対するスライダ12の浮上の改
善効果がある。
性の他に、特にヨー角に対するスライダ12の浮上の改
善効果がある。
【0080】図34は本発明のスライダの第16の実施
例を示す平面図、図35は図34に示すスライダのトラ
ンスデューサ搭載面から見た側面図である。これらの図
において、図32と同符号のものは同一部分である。こ
の実施例はスライダ12の気体軸受面に段差による面3
6を設けて、隔てられた3本の気体軸受レールを形成
し、これらの気体軸受レールの平面部15の気体流入側
に段差による面14を設けて構成したものである。
例を示す平面図、図35は図34に示すスライダのトラ
ンスデューサ搭載面から見た側面図である。これらの図
において、図32と同符号のものは同一部分である。こ
の実施例はスライダ12の気体軸受面に段差による面3
6を設けて、隔てられた3本の気体軸受レールを形成
し、これらの気体軸受レールの平面部15の気体流入側
に段差による面14を設けて構成したものである。
【0081】この実施例によれば、各気体軸受レールが
細長く、記憶媒体の速度が2倍でスライダ12の浮上平
滑性が120%までは行かないが、従来に比べスライダ
12の浮上時の速度特性の改善効果があり、ヨー角特性
との相殺により低速度のロータリーアクセス方式の装置
においても、スライダ12の浮上量一定化を実現でき
る。その他、本実施例でも前述した実施例と同様の効果
がある。
細長く、記憶媒体の速度が2倍でスライダ12の浮上平
滑性が120%までは行かないが、従来に比べスライダ
12の浮上時の速度特性の改善効果があり、ヨー角特性
との相殺により低速度のロータリーアクセス方式の装置
においても、スライダ12の浮上量一定化を実現でき
る。その他、本実施例でも前述した実施例と同様の効果
がある。
【0082】図36は本発明のスライダの第17の実施
例を示す平面図、図37は図36に示すスライダの気体
流入端から見た側面図である。これらの図において、図
32と同符号のものは同一部分である。この実施例はス
ライダ12の気体軸受面に段差による面36を設けて、
隔てられた双胴レールを形成し、この双胴レールの平面
部15の気体流入側に段差による面14を設けて構成し
たものである。
例を示す平面図、図37は図36に示すスライダの気体
流入端から見た側面図である。これらの図において、図
32と同符号のものは同一部分である。この実施例はス
ライダ12の気体軸受面に段差による面36を設けて、
隔てられた双胴レールを形成し、この双胴レールの平面
部15の気体流入側に段差による面14を設けて構成し
たものである。
【0083】この実施例によれば、従来のスライダの浮
上面加工技術と段差面加工もしくは薄膜付着技術によ
り、制作が容易で安価にできる。本実施例でも前述の実
施例と同様の効果がある。 図38ないし図49は本発
明のスライダに用いられる段差による面の形状の例を平
面および側面で示すもので、図38および図39に示す
例は、段差による面14の平面形状をスライダの長手方
向の長さの異なる台形形状に構成したものである。この
例によれば、スライダの側部側を長くすることができる
ので、ヨー角が付いた時のスライダの浮上特性の改善効
果がある。
上面加工技術と段差面加工もしくは薄膜付着技術によ
り、制作が容易で安価にできる。本実施例でも前述の実
施例と同様の効果がある。 図38ないし図49は本発
明のスライダに用いられる段差による面の形状の例を平
面および側面で示すもので、図38および図39に示す
例は、段差による面14の平面形状をスライダの長手方
向の長さの異なる台形形状に構成したものである。この
例によれば、スライダの側部側を長くすることができる
ので、ヨー角が付いた時のスライダの浮上特性の改善効
果がある。
【0084】図40および図41に示す例は、段差によ
る面14を気体軸受レールの幅方向の一部のみで略三角
形に構成したものである。この例によれば、気体流入端
の段差による面14の割合により、スライダへの負荷荷
重の調節効果、および面14の角度により塵埃進入防止
効果、さらにはヨー角特性の改善効果がある。
る面14を気体軸受レールの幅方向の一部のみで略三角
形に構成したものである。この例によれば、気体流入端
の段差による面14の割合により、スライダへの負荷荷
重の調節効果、および面14の角度により塵埃進入防止
効果、さらにはヨー角特性の改善効果がある。
【0085】図42および図43に示す例は、段差によ
る面14を気体軸受レールの幅方向の一部のみとし、段
差部16の角度が滑らかに変化した略三角形形状に構成
したものである。この例によれば、対塵埃性能の改善が
できる。
る面14を気体軸受レールの幅方向の一部のみとし、段
差部16の角度が滑らかに変化した略三角形形状に構成
したものである。この例によれば、対塵埃性能の改善が
できる。
【0086】図44および図45に示す例は、段差によ
る面14が気体軸受レールの幅方向の一部としたもので
ある。この例によれば、上記と同様の効果がある。
る面14が気体軸受レールの幅方向の一部としたもので
ある。この例によれば、上記と同様の効果がある。
【0087】図46および図47に示す例は、段差によ
る面14を気体軸受レールの両側でスライダの長手方向
に長く中央で短くし、平面部15を砲弾形にしたもので
ある。
る面14を気体軸受レールの両側でスライダの長手方向
に長く中央で短くし、平面部15を砲弾形にしたもので
ある。
【0088】図48および図49に示す例は、段差によ
る面14を気体軸受レールの幅方向の両サイドのみに略
三角形としたものである。この例によれば、段差による
面14に進入した塵埃が平面部15へ進入するのを防止
することができる。また、ヨー角特性の改善効果もあ
る。
る面14を気体軸受レールの幅方向の両サイドのみに略
三角形としたものである。この例によれば、段差による
面14に進入した塵埃が平面部15へ進入するのを防止
することができる。また、ヨー角特性の改善効果もあ
る。
【0089】上述した実施例は正圧利用形のスライダに
ついて説明したが、以下に負圧利用形のスライダについ
て説明する。
ついて説明したが、以下に負圧利用形のスライダについ
て説明する。
【0090】図50は、本発明のスライダの第18の実
施例を示す斜視図である。この図において、前図の符号
と同一符号は同一または相当する部分である。この実施
例は、回転する記憶媒体に対向して配置されるスライダ
12の気体軸受面13は、スライダ幅方向の両端に一対
の正圧発生面(以下、サイドレールと称す)17を持つ
ている。サイドレール17は空気流入端側に段差による
面14を有し、さらに段差による面14に続いて平面部
15が形成されている。平面部15は空気流入端側から
空気流出端側に向かってレール幅が一旦狭まり、くびれ
部21を持つている。くびれ部21は、スライダ12の
長手方向中央より空気流入端側に設けている。くびれ部
21から空気流出端側に延び、さらに幅方向に広がりを
持ったスライダ12の後部の軸受面24はサイドレール
17の後端22で終わっており、スライダ1の空気流出
端まで達しない構成になっている。
施例を示す斜視図である。この図において、前図の符号
と同一符号は同一または相当する部分である。この実施
例は、回転する記憶媒体に対向して配置されるスライダ
12の気体軸受面13は、スライダ幅方向の両端に一対
の正圧発生面(以下、サイドレールと称す)17を持つ
ている。サイドレール17は空気流入端側に段差による
面14を有し、さらに段差による面14に続いて平面部
15が形成されている。平面部15は空気流入端側から
空気流出端側に向かってレール幅が一旦狭まり、くびれ
部21を持つている。くびれ部21は、スライダ12の
長手方向中央より空気流入端側に設けている。くびれ部
21から空気流出端側に延び、さらに幅方向に広がりを
持ったスライダ12の後部の軸受面24はサイドレール
17の後端22で終わっており、スライダ1の空気流出
端まで達しない構成になっている。
【0091】一対のサイドレール17間には、その空気
流入端側にクロスレール18を設け、クロスレール18
と一対のサイドレール17で囲まれ負圧力を発生する凹
部(以下、負圧ポケットと称す)19を形成している。
流入端側にクロスレール18を設け、クロスレール18
と一対のサイドレール17で囲まれ負圧力を発生する凹
部(以下、負圧ポケットと称す)19を形成している。
【0092】スライダ幅方向中央には空気流入端から空
気流出端に延びる中央正圧発生面(以下、センタレール
と称す)20が有る。センタレール20の幅は空気流入
端側が狭く平行で、空気流出端側で三角形状に広がり、
最終的に流出端にまで達する構成としている。
気流出端に延びる中央正圧発生面(以下、センタレール
と称す)20が有る。センタレール20の幅は空気流入
端側が狭く平行で、空気流出端側で三角形状に広がり、
最終的に流出端にまで達する構成としている。
【0093】センタレール20の後端で空気軸受面13
と略直角な面26上にトランスデューサ11が搭載され
ている。
と略直角な面26上にトランスデューサ11が搭載され
ている。
【0094】さらに、センタレール20に沿って、負圧
ポケット部19から空気流入端に達する負圧ポケット部
19と同じ深さの溝16がクロスレール18に2カ所設
けられている。
ポケット部19から空気流入端に達する負圧ポケット部
19と同じ深さの溝16がクロスレール18に2カ所設
けられている。
【0095】この実施例におけるスライダ12の全長は
1mm、全幅は0.8mm、高さは0.2mmであり、
空気流出端部でのセンタレール20の幅は0.26mm
とした。さらに、記憶媒体に対するスライダ押し付け荷
重は0.95gfで、記憶媒体の周速度が12.7m/
sの時のスライダ12の空気流出端の浮上量は約0.0
6μmである。
1mm、全幅は0.8mm、高さは0.2mmであり、
空気流出端部でのセンタレール20の幅は0.26mm
とした。さらに、記憶媒体に対するスライダ押し付け荷
重は0.95gfで、記憶媒体の周速度が12.7m/
sの時のスライダ12の空気流出端の浮上量は約0.0
6μmである。
【0096】また、負圧ポケット部19、段差による面
14はイオンミリング等で加工している。負圧ポケット
部19の深さは平面部15に対し約6μmで、同様に段
差による面14の深さは平面部15に対し約0.1μm
から0.2μmである。この実施例においては、段差面
14の加工は、負圧ポケット部19の加工後に行ってい
る。
14はイオンミリング等で加工している。負圧ポケット
部19の深さは平面部15に対し約6μmで、同様に段
差による面14の深さは平面部15に対し約0.1μm
から0.2μmである。この実施例においては、段差面
14の加工は、負圧ポケット部19の加工後に行ってい
る。
【0097】この実施例における一つの特徴は、スライ
ダ12の気体軸受面13を全てイオンミリング加工で形
成したことにある。スライダ12の大きさが本実施例の
ように小さくなると、従来のように機械加工でテーパ面
だけを加工するのは益々困難となり、テーパ面の変わり
にイオンミリング加工で製作できる段差による面14と
したことの利点が、加工性の面にも現れる。
ダ12の気体軸受面13を全てイオンミリング加工で形
成したことにある。スライダ12の大きさが本実施例の
ように小さくなると、従来のように機械加工でテーパ面
だけを加工するのは益々困難となり、テーパ面の変わり
にイオンミリング加工で製作できる段差による面14と
したことの利点が、加工性の面にも現れる。
【0098】上述した本実施例の動作を図51および図
52を用いて説明する。
52を用いて説明する。
【0099】図51は図50に示す実施例の圧力分布の
斜視図である。図52は図51に示す圧力分布の側面図
である。
斜視図である。図52は図51に示す圧力分布の側面図
である。
【0100】記憶媒体の回転にともない空気流が発生す
る。段差による面14に流入した空気流は、段差による
面14で圧縮され圧力上昇する。段差による面14へ流
入した両側の空気流はサイドレール17を進み、センタ
レール20部を除く残りの空気流はクロスレール18を
経て負圧ポケット部19で膨張し、雰囲気圧力より低い
圧力、すなわち負圧力となってスライダ12の流出端に
達する。
る。段差による面14に流入した空気流は、段差による
面14で圧縮され圧力上昇する。段差による面14へ流
入した両側の空気流はサイドレール17を進み、センタ
レール20部を除く残りの空気流はクロスレール18を
経て負圧ポケット部19で膨張し、雰囲気圧力より低い
圧力、すなわち負圧力となってスライダ12の流出端に
達する。
【0101】一方、溝16から流入した空気流は、圧力
上昇せずに直接負圧ポケット部19へ進み、負圧ポケッ
ト部19で発生する負圧を減らすように作用する。セン
タレール20から流入した空気は、レール幅の狭い空気
流入端側では両側の負圧ポケット部19で発生する負圧
の影響を受け負圧領域となり、広がり部を持つスライダ
12の空気流出端で正圧を発生する。
上昇せずに直接負圧ポケット部19へ進み、負圧ポケッ
ト部19で発生する負圧を減らすように作用する。セン
タレール20から流入した空気は、レール幅の狭い空気
流入端側では両側の負圧ポケット部19で発生する負圧
の影響を受け負圧領域となり、広がり部を持つスライダ
12の空気流出端で正圧を発生する。
【0102】サイドレール17を進む空気流は、くびれ
部21によるレール幅の減少によるサイドフローの増加
と負圧ポケット19への流れ込みにより、急激な圧力降
下をおこす。その後、スライダ12の後部の軸受面24
で再び圧力は上昇し、サイドレール17の後端22で一
旦弱い負圧となり、雰囲気圧力に戻る。
部21によるレール幅の減少によるサイドフローの増加
と負圧ポケット19への流れ込みにより、急激な圧力降
下をおこす。その後、スライダ12の後部の軸受面24
で再び圧力は上昇し、サイドレール17の後端22で一
旦弱い負圧となり、雰囲気圧力に戻る。
【0103】この実施例によれば、スライダ12の空気
流入端に0.1μmから0.2μm程度の非常に浅い段
差による面14を設けたことにより、空気の圧縮性の特
徴である圧力の飽和現象が生じる。その結果、記録媒体
の回転による空気速度の増加に対し、サイドレール17
のレール面で発生する正圧力の上昇が、従来のスライダ
12の空気流入端にテーパ面を設けた場合と比較して小
さくなり、速度特性が改善される。
流入端に0.1μmから0.2μm程度の非常に浅い段
差による面14を設けたことにより、空気の圧縮性の特
徴である圧力の飽和現象が生じる。その結果、記録媒体
の回転による空気速度の増加に対し、サイドレール17
のレール面で発生する正圧力の上昇が、従来のスライダ
12の空気流入端にテーパ面を設けた場合と比較して小
さくなり、速度特性が改善される。
【0104】このスライダ12の空気流入端側に設けた
段差による面14の速度特性に対する効果を図53を用
いて説明する。
段差による面14の速度特性に対する効果を図53を用
いて説明する。
【0105】図53は図50に示す実施例における速度
特性を、段差による面14の深さgをパラメータとして
示している。また、この速度特性には従来のテーパ面と
した場合の速度特性も同時に示してある。このテーパ角
度は0.7゜の場合である。
特性を、段差による面14の深さgをパラメータとして
示している。また、この速度特性には従来のテーパ面と
した場合の速度特性も同時に示してある。このテーパ角
度は0.7゜の場合である。
【0106】記憶媒体の周速度の変化範囲は、記憶媒体
の最内周半径位置における周速度を基準とした場合に、
記憶媒体の最外周半径位置での周速度が2倍となるよう
にした。同様に、スライダの浮上量は記憶媒体の最内周
半径位置における浮上量を基準として、各半径位置での
浮上量を規格化した浮上量比として表している。この実
施例によれば、面14の深さを0.5μmより小さくす
れば、従来のテーパ面を有するスライダの場合よりも、
速度特性が改善できる。とりわけ、面14の深さを0.
2μm以下にすると、速度が2倍になっても浮上量比が
120%以下となり、速度特性として非常に好ましい。
逆に、面14の深さを0.5μmより大きくすると、速
度特性が従来のテーパ面を有するスライダの場合より悪
くなる。
の最内周半径位置における周速度を基準とした場合に、
記憶媒体の最外周半径位置での周速度が2倍となるよう
にした。同様に、スライダの浮上量は記憶媒体の最内周
半径位置における浮上量を基準として、各半径位置での
浮上量を規格化した浮上量比として表している。この実
施例によれば、面14の深さを0.5μmより小さくす
れば、従来のテーパ面を有するスライダの場合よりも、
速度特性が改善できる。とりわけ、面14の深さを0.
2μm以下にすると、速度が2倍になっても浮上量比が
120%以下となり、速度特性として非常に好ましい。
逆に、面14の深さを0.5μmより大きくすると、速
度特性が従来のテーパ面を有するスライダの場合より悪
くなる。
【0107】図54は図50に示す実施例のスライダの
面14の深さと負荷容量との関係を記憶媒体の周速度U
をパラメータとして示す。この図54より、まず、第1
にスライダの負荷容量Wは面14の深さに対し極大値を
持つことが分かる。
面14の深さと負荷容量との関係を記憶媒体の周速度U
をパラメータとして示す。この図54より、まず、第1
にスライダの負荷容量Wは面14の深さに対し極大値を
持つことが分かる。
【0108】第2に、記憶媒体の周速度Uが大きくなる
と、負荷容量Wの極大値が面14の深さが大きくなる方
向へ移動することが分かる。
と、負荷容量Wの極大値が面14の深さが大きくなる方
向へ移動することが分かる。
【0109】第3に、面14の深さが小さくなる程、記
憶媒体の周速度Uが変わっても負荷容量Wの変化が小さ
いことが分かる。すなわち、スライダの負荷容量Wが記
憶媒体の周速度Uに対し飽和している。この実施例では
面14の深さが0.1μmならば、周速度Uが12.7
2m/sから25.45m/sに2倍に変化しても、負
荷容量Wは押し付け荷重の約5%に相当する0.05g
fしか変化しないので、図53に示したように非常に好
ましい速度特性を有することができる。
憶媒体の周速度Uが変わっても負荷容量Wの変化が小さ
いことが分かる。すなわち、スライダの負荷容量Wが記
憶媒体の周速度Uに対し飽和している。この実施例では
面14の深さが0.1μmならば、周速度Uが12.7
2m/sから25.45m/sに2倍に変化しても、負
荷容量Wは押し付け荷重の約5%に相当する0.05g
fしか変化しないので、図53に示したように非常に好
ましい速度特性を有することができる。
【0110】この実施例ではステップ深さを0.5μm
以下とすることで、テーパ面を有するスライダの場合よ
り速度特性を改善できる。特に、記憶媒体の周速度が最
小の場合に、負荷容量が最大となる面14の深さより小
さくなるように、面14の深さを設定すれば、すなわち
この実施例では面14の深さを0.3μmより小さくな
るようにすれば、さらに浮上量比の小さな速度特性を示
すようになる。この実施例では、記録媒体の最内周位置
での周速度を12.72m/sとして検討したが、周速
度がもっと小さな場合には、その最小周速度条件で負荷
容量が最大となる面14の深さを求め、その面14の深
さより小さな面14の深さとすれば良いことは明らかで
ある。
以下とすることで、テーパ面を有するスライダの場合よ
り速度特性を改善できる。特に、記憶媒体の周速度が最
小の場合に、負荷容量が最大となる面14の深さより小
さくなるように、面14の深さを設定すれば、すなわち
この実施例では面14の深さを0.3μmより小さくな
るようにすれば、さらに浮上量比の小さな速度特性を示
すようになる。この実施例では、記録媒体の最内周位置
での周速度を12.72m/sとして検討したが、周速
度がもっと小さな場合には、その最小周速度条件で負荷
容量が最大となる面14の深さを求め、その面14の深
さより小さな面14の深さとすれば良いことは明らかで
ある。
【0111】以上のように、この実施例における最も大
きな特徴はスライダ12の空気流入端側に、サブミクロ
ンオーダの段差による面14を形成したことにある。
きな特徴はスライダ12の空気流入端側に、サブミクロ
ンオーダの段差による面14を形成したことにある。
【0112】図55は図50に示す実施例のスライダに
よるヨー角と規格化浮上量の関係を示すもので、ここ
で、ヨー角とは記憶媒体回転時の記憶媒体接線方向とス
ライダ長手方向とのなす角度のことである。規格化浮上
量はヨー角が0度の時の浮上量を基準として、ヨー角が
ついた場合の浮上量を規格化した値である。スライダ1
2の空気流入端をステップ軸受にしても、従来のテーパ
面を有するスライダの場合と比較して、浮上量のヨー角
に対する沈み込み(以下、ヨー角特性と称す)はほとん
ど変わらない。
よるヨー角と規格化浮上量の関係を示すもので、ここ
で、ヨー角とは記憶媒体回転時の記憶媒体接線方向とス
ライダ長手方向とのなす角度のことである。規格化浮上
量はヨー角が0度の時の浮上量を基準として、ヨー角が
ついた場合の浮上量を規格化した値である。スライダ1
2の空気流入端をステップ軸受にしても、従来のテーパ
面を有するスライダの場合と比較して、浮上量のヨー角
に対する沈み込み(以下、ヨー角特性と称す)はほとん
ど変わらない。
【0113】図56は本発明のスライダの第19の実施
例を示す斜視図である。この図において、図55と同符
号のものは同一部分である。この実施例は、図50に示
す実施例における溝16を埋めて、サイドレール17を
クロスレール18で完全につなげて構成したものであ
る。
例を示す斜視図である。この図において、図55と同符
号のものは同一部分である。この実施例は、図50に示
す実施例における溝16を埋めて、サイドレール17を
クロスレール18で完全につなげて構成したものであ
る。
【0114】この実施例によれば、溝16を埋めたこと
で図50に示す実施例の場合と異なり、負圧ポケット1
9へ溝16を伝わった直接の空気の流入が無くなり、負
圧力を図50に示す実施例より大きくできる。具体的に
は、面14の深さが0.3μmで記憶媒体の周速度が1
2.72m/sから25.45m/sに変わった場合の
浮上量比が約120%であった。 図57は本発明のス
ライダの第20の実施例を示す斜視図である。この図に
おいて、図55と同符号のものは同一部分である。この
実施例は、図50に示す実施例においてサイドレール1
7および段差による面14の空気流入端側の両側面をス
ライダの幅方向中央側から外縁に向かって切断して構成
したものである。
で図50に示す実施例の場合と異なり、負圧ポケット1
9へ溝16を伝わった直接の空気の流入が無くなり、負
圧力を図50に示す実施例より大きくできる。具体的に
は、面14の深さが0.3μmで記憶媒体の周速度が1
2.72m/sから25.45m/sに変わった場合の
浮上量比が約120%であった。 図57は本発明のス
ライダの第20の実施例を示す斜視図である。この図に
おいて、図55と同符号のものは同一部分である。この
実施例は、図50に示す実施例においてサイドレール1
7および段差による面14の空気流入端側の両側面をス
ライダの幅方向中央側から外縁に向かって切断して構成
したものである。
【0115】この実施例によれば、装置の稼働中に段差
による面14に塵埃の付着が抑えられ、塵埃の付着面積
を減少させることができる。
による面14に塵埃の付着が抑えられ、塵埃の付着面積
を減少させることができる。
【0116】図58は本発明のスライダの第21の実施
例を示す平面図、図59は図58の側面図である。この
図において、図55と同符号のものは同一部分である。
この実施例は、サイドレール17とクロスレール18と
負圧ポケット19で構成する負圧利用形スライダに段差
による面14を設けて構成したものである。
例を示す平面図、図59は図58の側面図である。この
図において、図55と同符号のものは同一部分である。
この実施例は、サイドレール17とクロスレール18と
負圧ポケット19で構成する負圧利用形スライダに段差
による面14を設けて構成したものである。
【0117】この実施例によれば、段差による面14の
平面形状を略三角形状にすることにより、速度特性の改
善と上記ヨー角が付いたとき時の浮上特性の確保、塵埃
侵入の回避の効果があるこの実施例においては、全長1
mmの負圧利用形スライダに限定して、その特性を説明
したが、本発明の効果はそれに限るものではない。
平面形状を略三角形状にすることにより、速度特性の改
善と上記ヨー角が付いたとき時の浮上特性の確保、塵埃
侵入の回避の効果があるこの実施例においては、全長1
mmの負圧利用形スライダに限定して、その特性を説明
したが、本発明の効果はそれに限るものではない。
【0118】図60は本発明のスライダを搭載したリニ
ア形磁気ディスク装置を示す断面図である。この図にお
いて、位置決め機構44にガイドアーム43が結合され
ている。このガイドアーム44にサスペンション装置4
2が連結されている。このサスペンション装置42の先
端部にトランスデューサ11を搭載したスライダ12が
装着されている。スライダ12はボイスコイルモータ等
の駆動部45で駆動され回転する記憶媒体41の半径方
向に進退する。 この実施例により、スライダ12は記
憶媒体41の内外周間の任意の位置の浮上量を概ね一定
にすることができ、浮上量変動が小さく安定に浮上する
ため、スライダの浮上量の微小化が可能となり、記録媒
体の高密度記憶を実現できる。
ア形磁気ディスク装置を示す断面図である。この図にお
いて、位置決め機構44にガイドアーム43が結合され
ている。このガイドアーム44にサスペンション装置4
2が連結されている。このサスペンション装置42の先
端部にトランスデューサ11を搭載したスライダ12が
装着されている。スライダ12はボイスコイルモータ等
の駆動部45で駆動され回転する記憶媒体41の半径方
向に進退する。 この実施例により、スライダ12は記
憶媒体41の内外周間の任意の位置の浮上量を概ね一定
にすることができ、浮上量変動が小さく安定に浮上する
ため、スライダの浮上量の微小化が可能となり、記録媒
体の高密度記憶を実現できる。
【0119】図61は本発明のスライダを搭載したロー
タリー(インライン)形の磁気ディスク装置を示す一部
断面にて示す斜視図である。この図において、位置決め
機構44に結合されたサスペンション装置42の先端部
にトランスデューサ11を搭載したスライダ12が装着
されている。位置決め機構44の記憶媒体41に隣接し
て、ロードアンロード機構47が設けられている。
タリー(インライン)形の磁気ディスク装置を示す一部
断面にて示す斜視図である。この図において、位置決め
機構44に結合されたサスペンション装置42の先端部
にトランスデューサ11を搭載したスライダ12が装着
されている。位置決め機構44の記憶媒体41に隣接し
て、ロードアンロード機構47が設けられている。
【0120】この実施例により、スライダ12と記録媒
体41との直接接触を無くし、CSS時等での粘着を回
避し、信頼性を確保することができる。この実施例によ
っても前述した実施例と同様の効果が得られる。
体41との直接接触を無くし、CSS時等での粘着を回
避し、信頼性を確保することができる。この実施例によ
っても前述した実施例と同様の効果が得られる。
【0121】以上説明したように、本発明の実施例によ
れば、正圧、負圧利用を問わずスライダの浮上の記憶媒
体の速度特性を概ね一定にし、ヨー角特性を改善し、そ
の結果、アクセス機構の方式によらず、記憶媒体上の任
意の位置の浮上量をほぼ一定にすることができる。さら
に、シーク時の加速度による浮上量変動を小さい押え安
定浮上するスライダの気体軸受面を非機械加工で得るこ
とができる。また、浮き上がり特性が良好で耐摺動性に
優れ、スライダ流入側気体軸受面への塵埃付着を回避す
ることができる。
れば、正圧、負圧利用を問わずスライダの浮上の記憶媒
体の速度特性を概ね一定にし、ヨー角特性を改善し、そ
の結果、アクセス機構の方式によらず、記憶媒体上の任
意の位置の浮上量をほぼ一定にすることができる。さら
に、シーク時の加速度による浮上量変動を小さい押え安
定浮上するスライダの気体軸受面を非機械加工で得るこ
とができる。また、浮き上がり特性が良好で耐摺動性に
優れ、スライダ流入側気体軸受面への塵埃付着を回避す
ることができる。
【0122】さらに、スライダの浮上面の形状の簡素化
により、加工性の改善効果があり、寸法ばらつきによる
浮上量変化を大幅に低減することができ、小形低浮上ス
ライダを実現できると共に、段差を付着薄膜で構成し、
ヘッド部保護、耐摺動性向上が可能となる。
により、加工性の改善効果があり、寸法ばらつきによる
浮上量変化を大幅に低減することができ、小形低浮上ス
ライダを実現できると共に、段差を付着薄膜で構成し、
ヘッド部保護、耐摺動性向上が可能となる。
【0123】本発明は、以上の構成および作用からな
り、負圧力とステップ軸受の負荷容量の速度に対する飽
和特性が相まって、全長2mm以下の小形負圧スライダ
においても良好な速度特性が得られる。
り、負圧力とステップ軸受の負荷容量の速度に対する飽
和特性が相まって、全長2mm以下の小形負圧スライダ
においても良好な速度特性が得られる。
【0124】また、ロードアンロード機構を有する装置
に本スライダ装着した構造によりCSS時の摺動による
段差面部への塵埃堆積による浮上特性変化を回避するこ
とができる。
に本スライダ装着した構造によりCSS時の摺動による
段差面部への塵埃堆積による浮上特性変化を回避するこ
とができる。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば正
圧、負圧利用形を問わずスライダの浮上の速度特性を概
ね一定にし得るので、アクセス機構の方式によらず記憶
媒体上の任意の位置の浮上量をほぼ一定にすることがで
きる。その結果、記録媒体の高密度記憶を実現すること
ができる。
圧、負圧利用形を問わずスライダの浮上の速度特性を概
ね一定にし得るので、アクセス機構の方式によらず記憶
媒体上の任意の位置の浮上量をほぼ一定にすることがで
きる。その結果、記録媒体の高密度記憶を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスライダの第1の実施例を示す斜視図
である。
である。
【図2】図1に示す本発明のスライダの第1の実施例の
気体軸受面で発生する圧力分布の特性図である。
気体軸受面で発生する圧力分布の特性図である。
【図3】図2の圧力分布の特性図における気体軸受面の
段差面部の圧力分布を拡大して示す圧力分布の特性図で
ある。
段差面部の圧力分布を拡大して示す圧力分布の特性図で
ある。
【図4】本発明のスライダの段差面の深さとスライダへ
の発生負荷荷重との関係を示す特性図である。
の発生負荷荷重との関係を示す特性図である。
【図5】本発明のスライダにおける負荷荷重最大の段差
面深さと記録媒体の速度と関係を示す特性図である。
面深さと記録媒体の速度と関係を示す特性図である。
【図6】本発明のスライダの段差面の深さとスライダ浮
上速度特性と関係を示す特性図である。
上速度特性と関係を示す特性図である。
【図7】本発明のスライダにおける気体軸受レールの幅
とスライダ浮上速度特性との関係を説明する特性図であ
る。
とスライダ浮上速度特性との関係を説明する特性図であ
る。
【図8】本発明のスライダにおける気体軸受レールの幅
とスライダ浮上平滑性との関係を説明する特性図であ
る。
とスライダ浮上平滑性との関係を説明する特性図であ
る。
【図9】本発明のスライダの第2の実施例を示す斜視図
である。
である。
【図10】本発明のスライダと従来のスライダとのヨー
角特性の関係を示す特性図である。
角特性の関係を示す特性図である。
【図11】本発明のスライダの第3の実施例を示す斜視
図である。
図である。
【図12】本発明のスライダの第4の実施例を示す斜視
図である。
図である。
【図13】図12に示す本発明のスライダの第4の実施
例の気体軸受面で発生する圧力分布の特性を示す斜視図
である。
例の気体軸受面で発生する圧力分布の特性を示す斜視図
である。
【図14】本発明のスライダの第5の実施例を示す斜視
図である。
図である。
【図15】本発明のスライダの第6の実施例を示す平面
図である。
図である。
【図16】図15に示す本発明のスライダの第6の実施
例の側面図である。
例の側面図である。
【図17】本発明のスライダの第7の実施例を示す平面
図である。
図である。
【図18】図17に示す本発明のスライダの第7の実施
例の側面図である。
例の側面図である。
【図19】本発明のスライダの第8の実施例を示す平面
図である。
図である。
【図20】図19に示す本発明のスライダの第8の実施
例をトランスデューサ搭載面から見た側面図である。
例をトランスデューサ搭載面から見た側面図である。
【図21】本発明のスライダの第9の実施例を示す斜視
図である。
図である。
【図22】本発明のスライダに形成される段差面部の一
例の形状を示す断面図である。
例の形状を示す断面図である。
【図23】本発明のスライダに形成される段差面部の他
の例の形状を示す断面図である。
の例の形状を示す断面図である。
【図24】本発明のスライダに形成される段差面部のさ
らに他の例の形状を示す断面図である。
らに他の例の形状を示す断面図である。
【図25】本発明のスライダに形成される段差面部の他
の例の形状を示す断面図である。
の例の形状を示す断面図である。
【図26】本発明のスライダの第10の実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図27】本発明のスライダの第11の実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図28】本発明のスライダの第12の実施例を示す断
面図である。
面図である。
【図29】本発明のスライダの第13の実施例を示す斜
視図である。
視図である。
【図30】本発明のスライダの第14の実施例を示す平
面図である。
面図である。
【図31】図30に示す本発明のスライダの第14の実
施例の側面図である。
施例の側面図である。
【図32】本発明のスライダの第15の実施例を示す平
面図である。
面図である。
【図33】図32に示す本発明のスライダの第15の実
施例の側面図である。
施例の側面図である。
【図34】本発明のスライダの第16の実施例を示す平
面図である。
面図である。
【図35】図34に示す本発明のスライダの第16の実
施例をトランスデューサ搭載面から見た側面図である。
施例をトランスデューサ搭載面から見た側面図である。
【図36】本発明のスライダの第17の実施例を示す平
面図である。
面図である。
【図37】図36に示す本発明のスライダの第17の実
施例を気体流入端から見た側面図である。
施例を気体流入端から見た側面図である。
【図38】本発明のスライダに形成される段差面の一例
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図39】図38に示される本発明のスライダに形成さ
れる段差面の一例の側面図ある。
れる段差面の一例の側面図ある。
【図40】本発明のスライダに形成される段差面の他の
例を示す平面図である。
例を示す平面図である。
【図41】図40に示される本発明のスライダに形成さ
れる段差面の他の例の側面図ある。
れる段差面の他の例の側面図ある。
【図42】本発明のスライダに形成される段差面のさら
に他の例を示す平面図である。
に他の例を示す平面図である。
【図43】図42に示される本発明のスライダに形成さ
れる段差面のさらに他の例の側面図ある。
れる段差面のさらに他の例の側面図ある。
【図44】本発明のスライダに形成される段差面の他の
例を示す平面図である。
例を示す平面図である。
【図45】図44に示される本発明のスライダに形成さ
れる段差面の他の例の側面図ある。
れる段差面の他の例の側面図ある。
【図46】本発明のスライダに形成される段差面のさら
に他の例を示す平面図である。
に他の例を示す平面図である。
【図47】図46に示される本発明のスライダに形成さ
れる段差面のさらに他の例の側面図ある。
れる段差面のさらに他の例の側面図ある。
【図48】本発明のスライダに形成される段差面の他の
例を示す平面図である。
例を示す平面図である。
【図49】図48に示される本発明のスライダに形成さ
れる段差面の他の例の側面図ある。
れる段差面の他の例の側面図ある。
【図50】本発明のスライダの第18の実施例を示す斜
視図である。
視図である。
【図51】図50に示す本発明のスライダの第18の実
施例における気体軸受面で発生する圧力分布の特性を示
す斜視図である。
施例における気体軸受面で発生する圧力分布の特性を示
す斜視図である。
【図52】図51に示す圧力分布の側面図である。
【図53】図50に示す本発明のスライダの第18の実
施例における規格化速度と規格化浮上量との関係を示す
特性図である。
施例における規格化速度と規格化浮上量との関係を示す
特性図である。
【図54】図50に示す本発明のスライダの第18の実
施例における段差面の深さと負荷容量との関係を示す特
性図である。
施例における段差面の深さと負荷容量との関係を示す特
性図である。
【図55】図50に示す本発明のスライダの第18の実
施例におけるヨー角と規格化浮上量との関係を示す特性
図である。
施例におけるヨー角と規格化浮上量との関係を示す特性
図である。
【図56】本発明のスライダの第19の実施例を示す斜
視図である。
視図である。
【図57】本発明のスライダの第20の実施例を示す斜
視図である。
視図である。
【図58】本発明のスライダの第21の実施例を示す平
面図である。
面図である。
【図59】図58に示す本発明のスライダの第21の実
施例の側面図である。
施例の側面図である。
【図60】本発明のスライダを搭載した回転円板記憶装
置の一例を一部断面にて示す斜視図である。
置の一例を一部断面にて示す斜視図である。
【図61】本発明のスライダを搭載した回転円板記憶装
置の他の例を示す断面図である。
置の他の例を示す断面図である。
【図62】本発明のスライダを搭載した回転円板記憶装
置のさらに他の例を一部断面にて示す斜視図である。
置のさらに他の例を一部断面にて示す斜視図である。
11…トランスデューサ、12…スライダ、13…気体
軸受面、14…段差面、15…平面部、16…段差部、
17…サイドレール、18…クロスレール、19…負圧
ポケット、20…センターレール、21…くびれ部、2
2…サイドレール後端、23…サイド段差面、24…後
部軸受面、25…サイド段差部、26…流出側レール幅
減少部、27…アール面取り部、28…後部段差面、2
9…薄膜ヘッド層、30…溝部、31…サイドパット、
32…傾斜面、33…チャンファ、34…微小凸面、3
5…デポシット薄膜、36…段差面、37…流入側平面
部、41…記憶媒体、42…サスペンション装置、43
…ガイドアーム、44…位置決め機構、45…駆動部、
46…カバー。
軸受面、14…段差面、15…平面部、16…段差部、
17…サイドレール、18…クロスレール、19…負圧
ポケット、20…センターレール、21…くびれ部、2
2…サイドレール後端、23…サイド段差面、24…後
部軸受面、25…サイド段差部、26…流出側レール幅
減少部、27…アール面取り部、28…後部段差面、2
9…薄膜ヘッド層、30…溝部、31…サイドパット、
32…傾斜面、33…チャンファ、34…微小凸面、3
5…デポシット薄膜、36…段差面、37…流入側平面
部、41…記憶媒体、42…サスペンション装置、43
…ガイドアーム、44…位置決め機構、45…駆動部、
46…カバー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳山 幹夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 時末 裕充 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 前田 直起 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 上利 宏司 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 (72)発明者 中村 滋男 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内 Fターム(参考) 5D042 NA01 PA01 QA02 QA03
Claims (7)
- 【請求項1】記録媒体に情報を読み/書きするヘッド
と、 前記記憶媒体に対抗する面に形成され正圧を発生する軸
受面と、 この軸受面の空気流入側に設けられこの軸受面からの深
さが700nm未満の平面部とを備え、 長さが略2mm、幅が略1.5mmのスライダ。 - 【請求項2】記録媒体に情報を読み/書きするヘッド
と、 前記記憶媒体に対抗する面に形成され正圧を発生する軸
受面と、 この軸受面の空気流入側に設けられこの軸受面からの深
さが700nm未満の平面部とを備え、 長さが約1mmのスライダ。 - 【請求項3】記録媒体に情報を読み/書きするヘッド
と、 前記記憶媒体に対抗する面の空気流入側と空気流出側と
にそれぞれ独立して形成され正圧を発生する複数の軸受
面と、 前記空気流入側に形成された軸受面の空気流入側に設け
られこの軸受面からの深さが700nm未満の平面部と
を備えたスライダ。 - 【請求項4】前記空気流出側に形成された軸受面の空気
流入側にも前記平面部を備えた請求項3記載のスライ
ダ。 - 【請求項5】前記軸受面と前記平面部との角部に微小曲
率を備えた請求項1乃至4の何れか1項に記載のスライ
ダ。 - 【請求項6】データを記録する記録媒体と、 この記録媒体を3500rpmから7200rpmで回
転駆動するモータと、 前記記録媒体に情報を読み/書きするヘッドを備えたス
ライダと、 このスライダを指示するサスペンションと、 このサスペンションに連結され前記スライダの位置決め
をする位置決め機構とを備えた回転型円板記憶装置であ
って、 前記スライダは、前記記憶媒体に対抗する面に形成され
正圧を発生する軸受面と、この軸受面の空気流入側にこ
の軸受面からの深さが700nm未満の平面部とを有す
る回転型円板記憶装置。 - 【請求項7】データを記録する記録媒体と、 この記録媒体を回転駆動するモータと、 前記記録媒体に情報を読み/書きするヘッドを備えたス
ライダと、 このスライダを指示するサスペンションと、 このサスペンションに連結され前記スライダの位置決め
をする位置決め機構とを備えた回転型円板記憶装置であ
って、 前記スライダは、前記記憶媒体に対抗する面に形成され
正圧を発生する軸受面と、この軸受面の空気流入側にこ
の軸受面からの深さが700nm未満の平面部とを有
し、長さが略2mm、幅が略1.5mmである回転型円
板記憶装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001338878A JP2002184148A (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | スライダ及び回転型円板記憶装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001338878A JP2002184148A (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | スライダ及び回転型円板記憶装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11559493A Division JP3517673B2 (ja) | 1993-05-18 | 1993-05-18 | スライダ及び回転型円板記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002184148A true JP2002184148A (ja) | 2002-06-28 |
Family
ID=19153305
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001338878A Pending JP2002184148A (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | スライダ及び回転型円板記憶装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002184148A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005310362A (ja) * | 2004-04-21 | 2005-11-04 | Sae Magnetics (Hk) Ltd | 微粒子排除機構を備えた空気軸受け構造 |
JP2008293569A (ja) * | 2007-05-23 | 2008-12-04 | Tdk Corp | 磁気ヘッド装置 |
JP2009110618A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Fujitsu Ltd | ヘッドスライダ |
-
2001
- 2001-11-05 JP JP2001338878A patent/JP2002184148A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005310362A (ja) * | 2004-04-21 | 2005-11-04 | Sae Magnetics (Hk) Ltd | 微粒子排除機構を備えた空気軸受け構造 |
JP2008293569A (ja) * | 2007-05-23 | 2008-12-04 | Tdk Corp | 磁気ヘッド装置 |
JP2009110618A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Fujitsu Ltd | ヘッドスライダ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040511 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040914 |