JP2948984B2 - 窒素酸化物検出センサ - Google Patents

窒素酸化物検出センサ

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JP2948984B2
JP2948984B2 JP13944292A JP13944292A JP2948984B2 JP 2948984 B2 JP2948984 B2 JP 2948984B2 JP 13944292 A JP13944292 A JP 13944292A JP 13944292 A JP13944292 A JP 13944292A JP 2948984 B2 JP2948984 B2 JP 2948984B2
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毅 松本
久男 大西
周三 工藤
正道 一本松
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願は、窒素酸化物低減技術、窒
素酸化物分解技術等の分野に使用される窒素酸化物の検
出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】排ガス中等の窒素酸化物濃度を測定する
ための手法としては、化学発光方式、赤外線吸収方式、
紫外線吸収方式、定電位電解方式、定電位電量方式等が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、化学発光式の
ものは、最も精度が高く、信頼性も高く、現在最も有力
な方法とされているが、オゾン発生器、光電子倍増管、
高電圧源などを要し、小型化、低価格化、メンテナンス
条件に限界がある。一方、吸光法は検出閾が高く、補正
も必要である。また、厳密な精度を必要としない場合に
は、定電位電解方式が簡便であるが、電極性能の経時変
化、電解質溶液のメンテナンスに難がある。そして、こ
れらの方式に使用される機器は、価格が数十万円〜数百
万円もする点問題があるとともに、測定精度が高い反
面、ドリフトを生ずるために補正が必要であったり、耐
久性を欠く欠点を有している。
【0004】従って本発明の目的は、比較的構造が簡単
であるとともに、安価な窒素酸化物検出センサを得るこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの窒素酸化物検出センサの特徴構成は、電気導電性あ
るいは半導電性を備えた
【0006】
【化2】
【0007】(AはIVb族元素より選ばれた一種類以上
の元素、A'はIIa属元素より選ばれた一種類以上の元
素、xは0〜2、nは1以上、δは0〜0.2)により
表される複合酸化物を主成分とするガス検出部と、ガス
検出部と電気的に接続された電極より構成されることを
特徴とすることにあり、その作用・効果は以下のとおり
である。
【0008】
【作用】このセンサのガス検出部に採用される複合酸化
物は、結晶構造中に層状の酸素格子欠陥構造を有してお
り、この酸素欠陥部位に窒素酸化物分子が可逆的に配位
・脱離する。この反応は気相中の窒素酸化物の濃度に応
じたものであり、可逆的な反応である。ここで、この反
応が起こると、ガス検出部は、気相中の窒素酸化物の濃
度に応じて電気抵抗値が変化する。この電気抵抗値の変
化が、センサに備えられている電極を利用して検出さ
れ、センサが窒素酸化物センサとして働くこととなる。
【0009】
【発明の効果】即ち、本願のセンサにおいてはガス検出
部の電気抵抗値の変化を、電極を介して測定することに
より、大気中あるいは燃焼排ガス中などに含まれる、窒
素酸化物ガスのみの濃度を、検出することができる。さ
らに、複合酸化物の電極を設けただけのものであるた
め、装置的に簡単且つ安価なものとして構成される。
【0010】
【実施例】以下本願の実施例を、センサ構造、センサの
製法、センサの特性の順に、図面に基づいて説明する。
【0011】1.センサ構造 本願の窒素酸化物検出センサ1の構成を図1に示す。セ
ンサ1は、MgO基板2の上部側に薄膜状のガス検出部
3を備えて構成されており、このガス検出部3に対し
て、一対のPt電流加流電極4と、これらの電流加流電
極4に対するPt電圧検出電極5を備えている。さら
に、前記基板2の下部には、加熱手段としてのセラミッ
クヒータ板6が備えられている。さて、前述のガス検出
部3の主成分は
【0012】
【化3】
【0013】即ち、このセンサ構成により、ガス検出部
3の電気抵抗値の変化が検出される。ここで、ガス検出
部3を薄膜状に構成すると、ガス検出部全体のうち、検
査対象のガス中に含まれる窒素酸化物がこの部位と反応
する場合に、気相−固相反応により抵抗が変化する部分
の割合を大きく、窒素酸化物のガス検出部中での拡散等
の影響を少なくすることができるため、窒素酸化物の吸
収・放出の速度(センサの応答速度)を向上することが
可能となる。結果、低濃度の窒素酸化物に対する感度、
及び、窒素酸化物の濃度変化に対する感度の応答性が向
上する。さらに、電極構成については、上記の構成を採
用することにより、電流がガス検出部中の抵抗変化部分
にも流れ、窒素酸化物ガスによるガス検出部の電気抵抗
変化を有効に検出することができる。
【0014】2.センサの製法 ガス検出部3を構成する複合酸化物薄膜の製法について
以下に説明する。 1.酸化物を所定のモル比で混合するとともに、焼結し
て焼結体を得る。 2.得られた焼結体をターゲットとし、レーザーアブレ
ーション法により、薄膜状のガス検出部3を作成する。
このようにして基板2上にガス検出部3が形成され、こ
の検出部3に対して電極4.5が設けられる。
【0015】3.センサの特性 3−1 対窒素酸化物感応特性 感応特性を以下のようにして測定した。セラミックヒー
ター板6に一定電圧を加えガス検出部を200℃に保
ち、電流加流電極4に10mAの電流を加流し、空気中
に種々の成分を所定濃度含むガスを接触させ、電圧検出
電極5により電圧を測定し、電気抵抗値を求めた。図2
に各ガス(NO,NO2, 25OH,CH3OH,
2 )に対する感応特性を示す。図中、空気中での抵抗
値をR0(Ω)、各ガス中での抵抗値をR(Ω)で示
す。同図に於いて、横軸は各ガスの濃度(ppm単位)
を示し、縦軸は応答率(log(R0/R))を示して
いる。
【0016】結果、このセンサは、NO,NO2に対し
て十分な感応特性を示した。
【0017】3−2 Pt担持の窒素酸化物感応特性 上記のセンサ1に対して、前述の干渉成分(C25
H,CH3OH,H2 )を酸化反応により除去するP
t,Pd等の白金族元素を備えた酸化触媒層7を形成し
たもの(ガス検出部を構成する膜上に、活性アルミナ中
にPtを1%混合分散させたものを500μmの厚みに
スクリーン印刷法により印刷し、600℃24hr焼成
を行うことにより形成)も、窒素酸化物検出には有効で
ある。このセンサ10の構成が図3に示されている。さ
らに図4に、このセンサ10の図2に対応する測定結果
を示した。結果、干渉成分に対する選択性が向上すると
ともに、NO,NO2成分に対する感度が向上してい
る。即ち、複合酸化物上にPt,Pd等の白金族元素を
含む触媒層7を設けることにより、高濃度の干渉成分の
影響をも抑制することができることがわかる。
【0018】4.実験例 ガス検出部3を構成する複合酸化物として適合する材料
の検討として、発明者がおこなった種々の材料に関する
実験結果を以下に示す。センサ構成は、図1のものと同
一であり、感応特性の結果は図2と同様に整理した。図
5にNO2に対する結果を、図6にNOに対する結果を
示す。これらの図において、R0はNO2あるいはNOが
存在しないときの抵抗値、RはNO2あるいはNOがあ
る濃度存在するときの抵抗値を示す。検討の対象とした
複合酸化物試料の組成を表1に示す。また図5、図6に
おいて、夫々の番号が各試料の番号に対応している。
【0019】
【表1】
【0020】結果いずれの試料においても、窒素酸化物
の検出が行えることが判明した。従って、検出原理、結
晶構造より本願のガス検出部3に採用可能な複合酸化物
として、
【0021】
【化4】
【0022】により表される複合酸化物を採用できるこ
とがわかる。式中、元素Aとしては、Sn,Pb等のI
Vb族元素より選ばれた一種類以上の元素(2種類以上
の元素の混合体若しくは固溶体でもよい)を挙げること
ができ、また、元素A’としてはCa,Sr,Ba等の
IIa族元素より選ばれた一種類以上の元素(2種類以上
の元素の混合体若しくは固溶体でもよい)が挙げられ、
Cuの価数がある程度変化しうるため、酸素の量は、2
n+6−δ(δは0〜0.6)の範囲で変化しうる。ま
た、A,A’,n,x,δの組合せについては、センサ
構成、検出原理構成より、この材料が電気導電性あるい
は半導電性のものであるべきである。
【0023】〔別実施例〕以下に別実施例について説明
する。 (1)酸化触媒層の構成 上記の実施例においては、活性アルミナ中にPtを担持
させた酸化触媒層7を設ける例を示したが、これは、以
下のようにも構成してもよい。 a.複合酸化物中にPt,Pd等の白金族元素を0〜2
%程度添加混合する。 b.複合酸化物中表面上にPt,Pd等の白金族元素を
担持する。
【0024】(2)電極構成 上記の実施例においては、一対の電流加流電極4と一対
の電圧検出電極5を設けて抵抗値の変化を検出する例を
示したが、一対の電圧印加電極間に、一定の電圧を印加
し、一対の電流検出電極間の電流を検出するものとして
もよい。さらに、電極の構成方法として、通常の二端子
電極(電流電極と電圧電極を共通したもの)を用いるこ
とも可能であるが、この場合、本発明に関るガス検出部
の場合窒素酸化物の吸収により部分的に抵抗が変化する
部分が生成するため、電流は低抵抗相のみを優先的に流
れてしまう。従って、電極より検出できるガス検出部の
抵抗値の変化は微小となる可能性があるため、実施例に
開示の構成が好ましい。ただし、電極の機能としては、
ガス検出部に起こる抵抗値の変化を検出できるものであ
ればいかなる構成でもよい。
【0025】(3)加熱手段 窒素酸化物ガスの濃度の変化に対する窒素酸化物検出セ
ンサの電気抵抗値の応答性および回復性を高めるために
は、実施例のようにセンサを150℃以上に加熱するこ
とが望ましく、この目的のために、実施例のセラミック
ヒータ板6の他、任意の加熱手段を設けることが好まし
い。加熱手段を設けることにより、窒素酸化物の吸収・
放出の速度が十分大きくなり、窒素酸化物ガスの濃度の
変化に対する窒素酸化物検出センサの電気抵抗値の応答
性および、回復性を高められる。但し、抵抗値の変化が
確保できれば、この加熱手段がない場合でも検出はおこ
なえる。また自己加熱型のものも考えられる。
【0026】(4) 膜形成法 ガス検出部を形成する薄膜形成法としては、上記のもの
の他、真空蒸着法、スパッタリング法などの物理的蒸着
法、MO−CVD、塩化物CVDなどの化学的蒸着法も
ある。
【0027】(5) 基板の材質 基板の材質としては、MgOの他、SrTiO3も採用
できる。
【0028】(6) センサ構成 ガス検出部3の形状構成は薄膜状の他、塊状等、任意の
構造を採用した場合も窒素酸化物に対する検出機能を発
揮しえる。
【0029】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】センサ構成を示す図
【図2】ガスに対する感応特性を示す図
【図3】Pt担持の触媒層を備えたセンサ構成を示す図
【図4】触媒層を備えたセンサのガス感応特性を示す図
【図5】実験例の各複合酸化物のNO2に対するガス感
応特性を示す図
【図6】実験例の各複合酸化物のNOに対するガス感応
特性を示す図
【符号の説明】
2 基板 3 ガス検出部 4 電極 5 電極 7 酸化触媒層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一本松 正道 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−200057(JP,A) 特開 平5−332970(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 27/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気導電性あるいは半導電性を備えた 【化1】 (AはIVb族元素より選ばれた一種類以上の元素、A'
    はIIa属元素より選ばれた一種類以上の元素、xは0〜
    2、nは1以上、δは0〜0.2)により表される複合
    酸化物を主成分とするガス検出部(3)と、前記ガス検
    出部(3)と電気的に接続された電極(4、5)より構
    成されることを特徴とする窒素酸化物検出センサ。
  2. 【請求項2】 前記IIa族元素がBaである請求項1
    記載の窒素酸化物検出センサ。
  3. 【請求項3】 前記ガス検出部(3)の少なくとも表面
    側に、白金族元素を担持した酸化触媒層(7)が設けら
    れている請求項1又は2記載の窒素酸化物検出センサ。
  4. 【請求項4】 前記ガス検出部(3)が平板形状の基板
    (2)上に設けられる薄膜である請求項1又は2記載の
    窒素酸化物検出センサ。
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