JP2948438B2 - 据置型ニッケル−水素蓄電池 - Google Patents
据置型ニッケル−水素蓄電池Info
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- JP2948438B2 JP2948438B2 JP5074543A JP7454393A JP2948438B2 JP 2948438 B2 JP2948438 B2 JP 2948438B2 JP 5074543 A JP5074543 A JP 5074543A JP 7454393 A JP7454393 A JP 7454393A JP 2948438 B2 JP2948438 B2 JP 2948438B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニッケル正極と水素吸
蔵合金負極との間に電解液を含浸したセパレータを配
し、それぞれの電極が端子と接続されている構造の据置
型ニッケル−水素蓄電池に関し、特にそのような据置型
ニッケル−水素蓄電池における水素吸蔵合金負極の構成
の改良に関する。
蔵合金負極との間に電解液を含浸したセパレータを配
し、それぞれの電極が端子と接続されている構造の据置
型ニッケル−水素蓄電池に関し、特にそのような据置型
ニッケル−水素蓄電池における水素吸蔵合金負極の構成
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水素を可逆的に吸蔵、放出するこ
とができる水素吸蔵合金を負極に用いたニッケル−水素
蓄電池が他の鉛蓄電池、及びニッケルカドミウム蓄電池
に比べて、軽量化と高容量化を図ることができるという
点で注目を集めている。図4は、水素吸蔵合金の平衡水
素圧特性を、横軸に水素吸蔵量を、縦軸に周囲の水素圧
をとって表したものである。この図4のQ1 に示すよう
に、水素吸蔵合金の水素吸蔵量は、最初、周囲の水素圧
が増加するにつれて緩やかに増加する(図4中のa点〜
b点)。そして、ある一定の値に到達すると、急速に吸
蔵量が増加するプラトー部分(図4中b点〜c点)が現
れる。更に圧力が増加するとまた水素吸蔵量の増加量は
緩やかになる(図4中c点以降)。
とができる水素吸蔵合金を負極に用いたニッケル−水素
蓄電池が他の鉛蓄電池、及びニッケルカドミウム蓄電池
に比べて、軽量化と高容量化を図ることができるという
点で注目を集めている。図4は、水素吸蔵合金の平衡水
素圧特性を、横軸に水素吸蔵量を、縦軸に周囲の水素圧
をとって表したものである。この図4のQ1 に示すよう
に、水素吸蔵合金の水素吸蔵量は、最初、周囲の水素圧
が増加するにつれて緩やかに増加する(図4中のa点〜
b点)。そして、ある一定の値に到達すると、急速に吸
蔵量が増加するプラトー部分(図4中b点〜c点)が現
れる。更に圧力が増加するとまた水素吸蔵量の増加量は
緩やかになる(図4中c点以降)。
【0003】ニッケル−水素蓄電池の負極の活物質とし
て水素吸蔵合金を用いる場合、その水素吸蔵合金として
は上記したようなプラトー部分が電池内の水素圧力(図
4のp)より若干低い特性を持ったものが選ばれる。こ
れは、負極活物質の充放電を効率よく行うのに、適して
いるからである。
て水素吸蔵合金を用いる場合、その水素吸蔵合金として
は上記したようなプラトー部分が電池内の水素圧力(図
4のp)より若干低い特性を持ったものが選ばれる。こ
れは、負極活物質の充放電を効率よく行うのに、適して
いるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ニッケル−
水素蓄電池として、特に据置型のものは大型で端子部分
に大電流が集中して流れる。このように大電流が集中し
て流れるため、端子近傍の電極では、充放電時に発熱を
生じ、特に高い温度上昇を起こす。水素吸蔵合金負極に
おいて、このような温度上昇が起こった部分では、図4
のQ2 に示すように水素吸蔵合金の平衡水素圧が上昇
し、プラトー部分が電池内圧(図4のp)より高くな
る。このように平衡水素圧のプラトー部分が、電池内圧
より高くなると、温度上昇前は、q1 に相当する量の水
素を吸蔵できたものが、q2 に相当する量しか吸蔵出来
なくなる。このように吸蔵可能な水素の量が低下する
と、以下のような現象が起こり、電極の容量低下の原因
となる。 先ず、負極の活物質である水素吸蔵合金は、電池の
充電時に水素を吸蔵する。したがって、温度上昇による
水素吸蔵量の低下が起これば充電量が減少し、容量低下
を引き起こす。 また、負極の活物質である水素吸蔵合金が温度上昇
する前に水素を吸蔵していた場合、温度上昇により吸蔵
可能な水素吸蔵量の低下がおこると、当該水素吸蔵合金
は、吸蔵しきれない量の水素を放出してしまう。これに
より電池内圧の上昇がおこる。据置型ニッケル−水素蓄
電池の充電の制御を予め設定した時間と電池内圧とで行
う場合、電池内圧が一定値より高くなると、充電時間が
設定した時間より短くても充電を終了するようになって
いる。従って、水素の放出によって電池内圧が上昇して
しまうと、充電時間が短くなり、結果として電極の容量
低下を起こしてしまう。
水素蓄電池として、特に据置型のものは大型で端子部分
に大電流が集中して流れる。このように大電流が集中し
て流れるため、端子近傍の電極では、充放電時に発熱を
生じ、特に高い温度上昇を起こす。水素吸蔵合金負極に
おいて、このような温度上昇が起こった部分では、図4
のQ2 に示すように水素吸蔵合金の平衡水素圧が上昇
し、プラトー部分が電池内圧(図4のp)より高くな
る。このように平衡水素圧のプラトー部分が、電池内圧
より高くなると、温度上昇前は、q1 に相当する量の水
素を吸蔵できたものが、q2 に相当する量しか吸蔵出来
なくなる。このように吸蔵可能な水素の量が低下する
と、以下のような現象が起こり、電極の容量低下の原因
となる。 先ず、負極の活物質である水素吸蔵合金は、電池の
充電時に水素を吸蔵する。したがって、温度上昇による
水素吸蔵量の低下が起これば充電量が減少し、容量低下
を引き起こす。 また、負極の活物質である水素吸蔵合金が温度上昇
する前に水素を吸蔵していた場合、温度上昇により吸蔵
可能な水素吸蔵量の低下がおこると、当該水素吸蔵合金
は、吸蔵しきれない量の水素を放出してしまう。これに
より電池内圧の上昇がおこる。据置型ニッケル−水素蓄
電池の充電の制御を予め設定した時間と電池内圧とで行
う場合、電池内圧が一定値より高くなると、充電時間が
設定した時間より短くても充電を終了するようになって
いる。従って、水素の放出によって電池内圧が上昇して
しまうと、充電時間が短くなり、結果として電極の容量
低下を起こしてしまう。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、水素吸蔵合金負極の端子近傍の温度上昇による
容量低下を抑制することのできる据置型ニッケル−水素
蓄電池を提供することを目的とする。
であり、水素吸蔵合金負極の端子近傍の温度上昇による
容量低下を抑制することのできる据置型ニッケル−水素
蓄電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、ニッケル正極と水素吸蔵合金負極との
間に電解液を含浸したセパレータを配し、それぞれの電
極が正極端子負極端子と接続されている構造の据置型ニ
ッケル−水素蓄電池において、前記水素吸蔵合金負極の
少なくとも負極端子近傍付近に用いられている水素吸蔵
合金がそれ以外の部分に用いられている水素吸蔵合金よ
り平衡水素圧が低いものであることを特徴とする。
に、本発明では、ニッケル正極と水素吸蔵合金負極との
間に電解液を含浸したセパレータを配し、それぞれの電
極が正極端子負極端子と接続されている構造の据置型ニ
ッケル−水素蓄電池において、前記水素吸蔵合金負極の
少なくとも負極端子近傍付近に用いられている水素吸蔵
合金がそれ以外の部分に用いられている水素吸蔵合金よ
り平衡水素圧が低いものであることを特徴とする。
【0007】また、上記据置型ニッケル−水素蓄電池に
おいて、(端子近傍付近以外の水素吸蔵合金の平衡水素
圧)/(端子近傍付近の水素吸蔵合金の平衡水素圧)を
Pとした場合、Pが1<P<10の範囲の値であること
を特徴とする。
おいて、(端子近傍付近以外の水素吸蔵合金の平衡水素
圧)/(端子近傍付近の水素吸蔵合金の平衡水素圧)を
Pとした場合、Pが1<P<10の範囲の値であること
を特徴とする。
【0008】
【作用】上記構成のように、温度上昇の度合いの大きい
端子近傍の水素吸蔵合金負極に、端子近傍以外の部分よ
りも平衡水素圧の低い水素吸蔵合金を用いると充放電時
に端子近傍が高温になっても、当該部分に用いられた水
素吸蔵合金の平衡特性のプラトー部分が電池内の水素圧
力より高くならず、端子近傍の水素吸蔵合金は、充放電
時に高温になる端子近傍の水素吸蔵合金の平衡特性が温
度上昇の少ない端子近傍以外の水素吸蔵合金の平衡水素
圧特性と略同等になるようにした。
端子近傍の水素吸蔵合金負極に、端子近傍以外の部分よ
りも平衡水素圧の低い水素吸蔵合金を用いると充放電時
に端子近傍が高温になっても、当該部分に用いられた水
素吸蔵合金の平衡特性のプラトー部分が電池内の水素圧
力より高くならず、端子近傍の水素吸蔵合金は、充放電
時に高温になる端子近傍の水素吸蔵合金の平衡特性が温
度上昇の少ない端子近傍以外の水素吸蔵合金の平衡水素
圧特性と略同等になるようにした。
【0009】これにより、水素吸蔵合金負極の端子近傍
の温度上昇によって起る水素吸蔵量の低下による充電可
能量の低下や、吸蔵していた水素放出などが抑えられ、
電極容量の低下が防止される。
の温度上昇によって起る水素吸蔵量の低下による充電可
能量の低下や、吸蔵していた水素放出などが抑えられ、
電極容量の低下が防止される。
【0010】
(実施例1)本発明の一実施例を図に基づいて、以下に
説明を行う。図1は本発明の一実施例の係る据置型ニッ
ケル−水素蓄電池の部分断面図であり、電池缶1内に
は、焼結式ニッケル正極2と、水素吸蔵合金負極3とが
交互に重ねられており、且つ、これら正負両極2、3と
正負両極2、3間に介挿されたセパレータ4とからなる
電極群5が設けられている。
説明を行う。図1は本発明の一実施例の係る据置型ニッ
ケル−水素蓄電池の部分断面図であり、電池缶1内に
は、焼結式ニッケル正極2と、水素吸蔵合金負極3とが
交互に重ねられており、且つ、これら正負両極2、3と
正負両極2、3間に介挿されたセパレータ4とからなる
電極群5が設けられている。
【0011】そして、この電極群5は、それぞれ絶縁シ
ート6に囲まれている。また、上記電池缶1の上面1a
には、正極端子7と安全弁8と負極端子9とが設けられ
ており、正極端子7は、上記焼結式ニッケル正極2と、
負極端子9は上記水素吸蔵合金負極3とそれぞれ接続さ
れている。上記水素吸蔵合金負極3における電池の高さ
方向半分から上の領域(電極上部)には、半分から下の
領域(電極下部)よりも平衡水素圧の低い水素吸蔵合金
が活物質として用いられている。
ート6に囲まれている。また、上記電池缶1の上面1a
には、正極端子7と安全弁8と負極端子9とが設けられ
ており、正極端子7は、上記焼結式ニッケル正極2と、
負極端子9は上記水素吸蔵合金負極3とそれぞれ接続さ
れている。上記水素吸蔵合金負極3における電池の高さ
方向半分から上の領域(電極上部)には、半分から下の
領域(電極下部)よりも平衡水素圧の低い水素吸蔵合金
が活物質として用いられている。
【0012】具体的に、電極上部に用いられている水素
吸蔵合金は、組成がLa0.23Ce0.24Nd0.40Pr0.13
Ni3.20Co1.00Mn0.60Al0.20であり、水素吸蔵量
(H/M)が0.5の時の平衡水素圧が0.11atm
であり、平衡水素圧が5atmの時の水素吸蔵量(H/
M)が0.92の合金である。一方、電極下部に用いら
れている水素吸蔵合金は、組成がLa0.26Ce0.50Nd
0.18Pr0.06Ni3.20Co1.00Mn0.60Al0.20B0.08
であり、水素吸蔵量(H/M)が0.5の時の平衡水素
圧が1.07atmであり、平衡水素圧が5atmの時
の水素吸蔵量(H/M)が0.73の合金である。
吸蔵合金は、組成がLa0.23Ce0.24Nd0.40Pr0.13
Ni3.20Co1.00Mn0.60Al0.20であり、水素吸蔵量
(H/M)が0.5の時の平衡水素圧が0.11atm
であり、平衡水素圧が5atmの時の水素吸蔵量(H/
M)が0.92の合金である。一方、電極下部に用いら
れている水素吸蔵合金は、組成がLa0.26Ce0.50Nd
0.18Pr0.06Ni3.20Co1.00Mn0.60Al0.20B0.08
であり、水素吸蔵量(H/M)が0.5の時の平衡水素
圧が1.07atmであり、平衡水素圧が5atmの時
の水素吸蔵量(H/M)が0.73の合金である。
【0013】このように作製した水素吸蔵合金を以下合
金Aと称する。 〔電極下部に用いた水素吸蔵合金の作製〕先ず、材料と
して、ランタン、セリウム、ネオジウム、プラセオジ
ム、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、ホ
ウ素が重量で8.43:16.5:5.91:1.9
2:44.1:13.9:7.81:1.29:0.2
1になるように秤量した後これらを混合し、更にアーク
溶解炉内で溶解、鋳造する。これにより、組成がLa
0.26Ce0.50Nd0.18Pr0.06Ni3.20Co1.00Mn
0.60Al0.20B0.08という水素吸蔵合金鋳塊が作製され
る。この水素吸蔵合金鋳塊を粉砕し、水素吸蔵合金粉末
を作製した。
金Aと称する。 〔電極下部に用いた水素吸蔵合金の作製〕先ず、材料と
して、ランタン、セリウム、ネオジウム、プラセオジ
ム、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、ホ
ウ素が重量で8.43:16.5:5.91:1.9
2:44.1:13.9:7.81:1.29:0.2
1になるように秤量した後これらを混合し、更にアーク
溶解炉内で溶解、鋳造する。これにより、組成がLa
0.26Ce0.50Nd0.18Pr0.06Ni3.20Co1.00Mn
0.60Al0.20B0.08という水素吸蔵合金鋳塊が作製され
る。この水素吸蔵合金鋳塊を粉砕し、水素吸蔵合金粉末
を作製した。
【0014】このように作製した水素吸蔵合金を、以下
合金Bと称する。 〔水素吸蔵合金負極の作製〕上記合金A、合金Bの粉末
それぞれに結着剤としてPTFE(ポリテトラフルオロ
エチレン)粉末を5重量%を添加し、これらを均一に混
合した後、分散媒としての水を加えてペーストを作製す
る。
合金Bと称する。 〔水素吸蔵合金負極の作製〕上記合金A、合金Bの粉末
それぞれに結着剤としてPTFE(ポリテトラフルオロ
エチレン)粉末を5重量%を添加し、これらを均一に混
合した後、分散媒としての水を加えてペーストを作製す
る。
【0015】次に内部が半分に仕切られた容器aの中に
上記のように作製した合金A、Bのペーストをそれぞれ
入れ、パンチングメタルbを矢印c方向に通過させ、ペ
ーストを両面に塗着し(図2参照)、塗着終了後に乾燥
をおこなった。これにより、半分の領域に合金Bが塗着
され、もう半分の領域にそれよりも平衡水素圧の低い合
金Aが塗着された電極を作製した。 〔電池の組立〕上記のように作製した水素吸蔵合金負極
3と、公知の焼結式ニッケル正極と、耐アルカリ性のセ
パレータ4と組み合わせて電極群5を作製し、電池缶1
内に挿入し据置型ニッケル−水素蓄電池を作製した。
上記のように作製した合金A、Bのペーストをそれぞれ
入れ、パンチングメタルbを矢印c方向に通過させ、ペ
ーストを両面に塗着し(図2参照)、塗着終了後に乾燥
をおこなった。これにより、半分の領域に合金Bが塗着
され、もう半分の領域にそれよりも平衡水素圧の低い合
金Aが塗着された電極を作製した。 〔電池の組立〕上記のように作製した水素吸蔵合金負極
3と、公知の焼結式ニッケル正極と、耐アルカリ性のセ
パレータ4と組み合わせて電極群5を作製し、電池缶1
内に挿入し据置型ニッケル−水素蓄電池を作製した。
【0016】このように作製した電池を以下(a1 )電
池と称する。 (実施例2、3)電極上部に用いる水素吸蔵合金として
合金Aの代わりにLa0.23Ce0.24Nd0.40Pr0.13N
i3.00Co1.20Mn0.60Al0.20、または、La0.26C
e0.50Nd0.18Pr0.06Ni3.20Co1.00Mn0.60Al
0.20、を用いた以外は、上記実施例1と同様に電池を作
製した。
池と称する。 (実施例2、3)電極上部に用いる水素吸蔵合金として
合金Aの代わりにLa0.23Ce0.24Nd0.40Pr0.13N
i3.00Co1.20Mn0.60Al0.20、または、La0.26C
e0.50Nd0.18Pr0.06Ni3.20Co1.00Mn0.60Al
0.20、を用いた以外は、上記実施例1と同様に電池を作
製した。
【0017】上記、La0.23Ce0.24Nd0.40Pr0.13
Ni3.00Co1.20Mn0.60Al0.20は、水素吸蔵量(H
/M)が0.5の時の平衡水素圧が0.21atmであ
り、平衡水素圧が5atmの時の水素吸蔵量(H/M)
が0.83の合金である。また、La0.26Ce0.50Nd
0.18Pr0.06Ni3.20Co1.00Mn0.60Al0.20は、水
素吸蔵量(H/M)が0.5の時の平衡水素圧が0.2
7atmであり、平衡水素圧が5atmの時の水素吸蔵
量(H/M)が0.89の合金である。
Ni3.00Co1.20Mn0.60Al0.20は、水素吸蔵量(H
/M)が0.5の時の平衡水素圧が0.21atmであ
り、平衡水素圧が5atmの時の水素吸蔵量(H/M)
が0.83の合金である。また、La0.26Ce0.50Nd
0.18Pr0.06Ni3.20Co1.00Mn0.60Al0.20は、水
素吸蔵量(H/M)が0.5の時の平衡水素圧が0.2
7atmであり、平衡水素圧が5atmの時の水素吸蔵
量(H/M)が0.89の合金である。
【0018】両合金とも、上記実施例1の合金Aと同様
の手順で作製を行った。このように作製した電池を以下
(a2 )電池、(a3 )電池と称する。 (比較例)水素吸蔵合金負極3の活物質として、上記実
施例1の合金Bを1種類用いて水素吸蔵合金負極3を作
製した以外は、上記実施例1と同様に電池を作製した。
の手順で作製を行った。このように作製した電池を以下
(a2 )電池、(a3 )電池と称する。 (比較例)水素吸蔵合金負極3の活物質として、上記実
施例1の合金Bを1種類用いて水素吸蔵合金負極3を作
製した以外は、上記実施例1と同様に電池を作製した。
【0019】このように作製した電池を、以下(x)電
池と称する。 (実験)本実施例の(a1 )〜(a3 )電池、比較例の
(x)電池を用いて、電池容量を調べたので下記表1に
その結果を示す。測定条件としては、先ず、電池を活性
化させるために充電電流0.1Cで12時間か或いは電
池内圧が2atmになるまで充電を行い、放電電流0.
1Cで電圧が1Vまで放電を行う充放電サイクルを50
サイクル行った。
池と称する。 (実験)本実施例の(a1 )〜(a3 )電池、比較例の
(x)電池を用いて、電池容量を調べたので下記表1に
その結果を示す。測定条件としては、先ず、電池を活性
化させるために充電電流0.1Cで12時間か或いは電
池内圧が2atmになるまで充電を行い、放電電流0.
1Cで電圧が1Vまで放電を行う充放電サイクルを50
サイクル行った。
【0020】この後、充電電流2Cで0.6時間か、あ
るいは電池内圧が2atmになるまで充電を行い、放電
電流2Cで電圧が1Vになるまで放電を行い容量を測定
した。尚、表中の放電容量は、0.1Cでの充放電を行
った際の50サイクル目の容量を100%とした場合の
値である。
るいは電池内圧が2atmになるまで充電を行い、放電
電流2Cで電圧が1Vになるまで放電を行い容量を測定
した。尚、表中の放電容量は、0.1Cでの充放電を行
った際の50サイクル目の容量を100%とした場合の
値である。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、比較例の(x)
電池と比較して本実施例の(a1 )〜(a3 )電池は、
放電容量が何れも高く、容量低下が防止されていること
がわかる。さらに、(a1 )電池の水素吸蔵合金負極に
用いた、合金A、Bの充放電時の温度上昇による平衡水
素圧特性の変化を図3のグラフに示した。
電池と比較して本実施例の(a1 )〜(a3 )電池は、
放電容量が何れも高く、容量低下が防止されていること
がわかる。さらに、(a1 )電池の水素吸蔵合金負極に
用いた、合金A、Bの充放電時の温度上昇による平衡水
素圧特性の変化を図3のグラフに示した。
【0023】先ず、電極活性化のために行った0.1c
の充放電時の最大電池温度40℃では、それぞれ図3の
a1 (合金Aの平衡水素圧)、及びb1 (合金Bの平衡
水素圧)に示すようになっている。活性化終了後、2C
での充放電を開始すると、電極上部の温度は大きく上昇
し、略70℃位になる。70℃における合金Aの平衡水
素圧は図3のa2 のようになる。
の充放電時の最大電池温度40℃では、それぞれ図3の
a1 (合金Aの平衡水素圧)、及びb1 (合金Bの平衡
水素圧)に示すようになっている。活性化終了後、2C
での充放電を開始すると、電極上部の温度は大きく上昇
し、略70℃位になる。70℃における合金Aの平衡水
素圧は図3のa2 のようになる。
【0024】一方、電極下部の温度上昇は小さく、充放
電時の温度は略50℃位で平衡水素圧特性には殆ど変化
がない。温度50℃における、充放電時の合金Bの平衡
水素圧は図3のb2に示すようになる。 (その他の事項) 上記実施例の据置型ニッケル−水素蓄電池では、電
極上部と電極下部と平衡水素圧の異なる水素吸蔵合金を
用いたが、これに限定することなく、充放電時の電極温
度に応じて何段階かにわけて、平衡水素圧の異なる水素
吸蔵合金を用いてもよい。
電時の温度は略50℃位で平衡水素圧特性には殆ど変化
がない。温度50℃における、充放電時の合金Bの平衡
水素圧は図3のb2に示すようになる。 (その他の事項) 上記実施例の据置型ニッケル−水素蓄電池では、電
極上部と電極下部と平衡水素圧の異なる水素吸蔵合金を
用いたが、これに限定することなく、充放電時の電極温
度に応じて何段階かにわけて、平衡水素圧の異なる水素
吸蔵合金を用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、据
置型ニッケル−水素蓄電池の水素吸蔵合金負極におい
て、充放電時に特に高温になりやすい端子近傍の水素吸
蔵合金負極に用いる水素吸蔵合金の平衡水素圧を、集電
端子近傍以外の部分より低くした。これにより、充放電
時に負極端子近傍の水素吸蔵合金負極が高温になり、こ
の部分に用いられた水素吸蔵合金の平衡水素圧が上昇し
た状態で、端子近傍以外に設けた水素吸蔵合金と略同等
の平衡水素圧となり、容量低下を防ぐことができるとい
う効果を奏する。
置型ニッケル−水素蓄電池の水素吸蔵合金負極におい
て、充放電時に特に高温になりやすい端子近傍の水素吸
蔵合金負極に用いる水素吸蔵合金の平衡水素圧を、集電
端子近傍以外の部分より低くした。これにより、充放電
時に負極端子近傍の水素吸蔵合金負極が高温になり、こ
の部分に用いられた水素吸蔵合金の平衡水素圧が上昇し
た状態で、端子近傍以外に設けた水素吸蔵合金と略同等
の平衡水素圧となり、容量低下を防ぐことができるとい
う効果を奏する。
【図1】本発明の一実施例に係る据置型ニッケル−水素
電池の要部断面斜視図である。
電池の要部断面斜視図である。
【図2】水素吸蔵合金負極作成の過程を示す図である。
【図3】水素吸蔵合金の平衡水素圧特性を示すグラフで
ある。
ある。
【図4】水素吸蔵合金の平衡水素圧特性を示すグラフで
ある。
ある。
2 焼結式ニッケル正極 3 水素吸蔵合金負極 4 セパレータ 7 正極端子 9 負極端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊勢 忠司 守口市京阪本通2丁目18番地 三洋電機 株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 守口市京阪本通2丁目18番地 三洋電機 株式会社内 (72)発明者 齋藤 俊彦 守口市京阪本通2丁目18番地 三洋電機 株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−162353(JP,A) 特開 昭61−64068(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 10/24 - 10/30 H01M 10/34 H01M 4/24 - 4/30
Claims (2)
- 【請求項1】 ニッケル正極と水素吸蔵合金負極との間
に電解液を含浸したセパレータを配し、それぞれの電極
が正極端子、負極端子と接続されている構造の据置型ニ
ッケル−水素蓄電池において、 前記水素吸蔵合金負極の少なくとも負極端子近傍付近に
用いられている水素吸蔵合金がそれ以外の部分に用いら
れている水素吸蔵合金より平衡水素圧が低いものである
ことを特徴とする据置型ニッケル−水素蓄電池。 - 【請求項2】(端子近傍付近以外の水素吸蔵合金の平衡
水素圧)/(端子近傍付近の水素吸蔵合金の平衡水素
圧)をPとした場合、Pが1<P<10の範囲の値であ
ることを特徴とする請求項1記載の据置型ニッケル−水
素蓄電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5074543A JP2948438B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 据置型ニッケル−水素蓄電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5074543A JP2948438B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 据置型ニッケル−水素蓄電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06290806A JPH06290806A (ja) | 1994-10-18 |
JP2948438B2 true JP2948438B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=13550286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5074543A Expired - Fee Related JP2948438B2 (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 据置型ニッケル−水素蓄電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2948438B2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-31 JP JP5074543A patent/JP2948438B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06290806A (ja) | 1994-10-18 |
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