JP2948328B2 - 樹脂成形品のブロー成形装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形品のブロー成
形に供されるブロー成形装置に関し、特に偏肉化された
成形品を得るためのブロー成形装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、樹脂成形品を得る方法としてブロ
ー成形がある。このブロー成形は、パリソン押出し機の
アキュムレータヘッドから円筒状のパリソンを下方に押
し出し、これを一対の割金型で挟持した状態で内部にエ
アを吹き込んで中空の成形品を得るものである。

【０００３】従来のブロー成形は、一般に、特に強度が
要求されない、燃料タンク等の容器の成形に使用されて
いる。従って、このようなブロー成形においては、成形
品の厚肉を可能な限り均一にすることを目標として種々
の工夫がなされている。例えば、極端に偏平な形状を有
する成形品を得る場合には、予めエキスパンダピンを用
いてパリソンを偏平な形に延伸した後、ブロー成形する
ことにより、肉厚の均一な成形品を得ている。

【０００４】これに対し、近年、例えば自動車において
はその軽量化の要求から、強度が要求される部材にもブ
ロー成形品を使用することが要望されている。この場
合、ブロー成形においては、強度の必要なところは、肉
厚を厚くして強度を確保する。

【０００５】例えば、図１３に示すような自動車のシー
トバックフレームをブロー成形によって形成する場合に
は、その両側部を中央部分よりも厚肉化させる。このよ
うな成形品を得る場合、図１４に示すように、パリソン
５１は、その周方向に設定した対向する２つの所定区間
領域５１ａ・５１ａを他の部分５１ｂ・５１ｂよりも厚
肉化する。

【０００６】上記のような厚肉化されたパリソン５１を
得るために、従来は、パリソン押出し機のアキュムレー
タヘッドに対しダイシェービング（例えば特開昭６２−
３００２０号公報参照）またはコアシェービングを施す
ことが行われている。図１５はコアシェービングが施さ
れたパリソン押出し機のアキュムレータヘッド５５の横
断面図を示し、パリソン５１は、鉛直方向の軸線を有す
るコア５２と、このコア５２を囲むリング状のダイ５３
との間のリング状ギャップ４から下方へ押し出されるよ
うになっている。上記のコア５２の外周面には、パリソ
ン５１の厚肉化すべき領域に対応してシェービングが施
され、その部分のギャップ５４ａ・５４ｂが広くなって
いる。従って、パリソン５１は上記のギャップ５４ａ・
５４ｂに対応する部分が厚肉部となる。そして、上記の
ようなパリソン５１に対してブロー成形を行った場合、
パリソン５１の各部が延伸して成形品となるが、上記の
厚肉部は相対的に厚肉化された部分となって形成され、
これによって所望の強度を確保し得るようになってい
る。

【０００７】しかしながら、例えば、上記のコアシェー
ビングが施されたアキュムレータヘッド５５からパリソ
ン５１を押し出す場合、コアシェービングが施された部
分のギャップ５４ａ・５４ｂとそれ以外のギャップ部分
とでは、パリソンの押し出し速度に差が生じるため、偏
肉度合いが所定限度を超えると、図１６に示すように、
パリソン５１の表面に波打ち部５１ｃが生じたり、ある
いはパリソン５１が曲がって押し出される等の不具合が
ある。そのために、偏肉化の割合が所定の範囲内に限定
され、広範囲の偏肉度合いを有する成形品を得ることが
できないものとなっている。

【０００８】そこで、本願出願人は、上記のような問題
点を解決し得る樹脂成形品のブロー成形装置を開発し
た。同ブロー成形装置は、図１７に示すように、周方向
に厚肉部６１ａと薄肉部６１ｂとが形成されるように予
め偏肉化してパリソン６１を押し出し、図１８に示すよ
うに、上記の厚肉部６１ａを、パリソン６１の内方から
厚肉部６１ａに当接して移動するエキスパンダ部材６２
・６２により成形型６３の対応する成形面部に当接さ
せ、これによって薄肉部６１ｂを延伸させた後、図１９
に示すように、ブローを行うものである。このような構
成によれば、ブローは、パリソン６１の厚肉部６１ａが
成形型６３に当接して冷却が開始されている状態で行わ
れるので、ブローによる延伸時にも、パリソン６１の厚
肉部６１ａの延伸が抑制され、ほとんど薄肉部６１ｂの
みが延伸する。従って、パリソン６１の薄肉部６１ｂは
上記の延伸により薄肉化される分を見込んで予め厚めに
形成することになり、パリソン６１を形成する段階にお
いては、最終的に樹脂成形品において形成されるような
極端な度合いで偏肉化を行う必要がない。これにより、
パリソン６１の表面に波打ち部が生じたり、あるいはパ
リソン６１が曲がって押し出される等の不都合を生じる
ことがなく、広範囲の偏肉度合いを有する成形品を得る
ことができる。また、パリソン６１の厚肉部６１ａは、
エキスパンダ部材６２・６２による延伸工程の際に設定
された厚さが確保されるので、成形品の厚肉部の肉厚を
高精度で設定することができるようになっている。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の構成
によって、図２０に示すように、下部６４ａに対して上
部６４ｂが屈曲部６４ｃから屈曲しているシートバック
フレーム６４を形成しようとする場合には、以下の問題
点を招来する。

【００１０】即ち、パリソン６１に対する延伸動作を行
うエキスパンダ部材６２・６２は、シートバックフレー
ム６４の形状に対応し、図２１および図２２に示すよう
に、抜出し方向側部位６２ａに対して挿入方向側部位６
２ｂが屈曲部６２ｃから屈曲した形状にする必要があ
る。しかしながら、このようなエキスパンダ部材６２・
６２を使用して、図２３および図２４に示すパリソン６
１の延伸動作を行った後、パリソン６１からエキスパン
ダ部材６２・６２を下方へ抜き出す場合には、エキスパ
ンダ部材６２の挿入方向側部位６２ｂが抜出し方向側部
位６２ａに対して屈曲していることにより、抜き出すこ
とができない。また、たとえ抜き出すことができた場合
でも、パリソン６１を変形させることになり、所望の形
状の成形品を得ることができないことになる。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の樹脂成形品のブ
ロー成形装置は、上記の課題を解決するために、周方向
に薄肉部と厚肉部とが形成されるように予め偏肉化して
押し出されたパリソンの内方から厚肉部に当接して移動
するエキスパンダ部材を備え、このエキスパンダ部材
が、その移動によりパリソンの厚肉部を薄肉部の延伸を
伴って成形型の対応する成形面部に当接させ、このパリ
ソンに対して成形型内でブローを行う樹脂成形品のブロ
ー成形装置であって、上記のエキスパンダ部材は、パリ
ソンに対する抜出し方向側部位に対してその反対側であ
る挿入方向側部位が屈曲部から屈曲して形成され、抜出
し方向側部位と挿入方向側部位とは上記の屈曲部付近に
て分割され、挿入方向側部位は、延伸動作時の起立位置
と、パリソンからの抜き出し時の、抜出し方向側部位に
対して倒れた倒伏位置とに起伏自在に設けられ、この倒
伏位置にある挿入方向側部位は、パリソンに対する抜出
し方向側部位の延伸動作によって形成されるパリソンの
対向する薄肉部間の空間と、この空間の方向に挿入方向
側部位が抜出し方向側部位に対して直角に倒れた場合の
挿入方向側部位が占める範囲とからなる空間内に、ほぼ
収まるように設定されていることを特徴としている。

【００１２】

【作用】上記の構成によれば、エキスパンダ部材は、挿
入方向側部位を抜出し方向側部位に対して倒伏させるこ
とができ、また、この倒伏位置にある挿入方向側部位
は、パリソンに対する抜出し方向側部位の延伸動作によ
って形成されるパリソンの対向する薄肉部間の空間と、
この空間の方向に挿入方向側部位が抜出し方向側部位に
対して直角に倒れた場合の挿入方向側部位が占める範囲
とからなる空間内に、ほぼ収まるように設定されてい
る。従って、抜出し方向側部位に対して挿入方向側部位
が屈曲しているエキスパンダ部材であっても、パリソン
に対する延伸動作後にパリソンから抜き出す際には、パ
リソンを変形させることなく抜き出すことができる。

【００１３】

【実施例】本発明の一実施例を図１ないし図１２に基づ
いて以下に説明する。

【００１４】図５に示すように、本実施例のブロー成形
装置１は、パリソン押出し機２、成形型３、エキスパン
ダ部材である一対のエキスパンダパネル４・４および図
示しないブロー装置を備えている。上記の成形型３およ
びエキスパンダパネル４・４は、前述の図２０に示した
シートバックフレーム６４を形成するための形状となっ
ている。

【００１５】上記のパリソン押出し機２は、溶融円筒体
であるパリソン５を押し出すためのアキュムレータヘッ
ド６を備えている。このアキュムレータヘッド６は、本
体部７の下端部にダイ８を有し、このダイ８の中央部
に、ダイ８と所定の間隙をおいてコア９を有している。
このコア９はシリンダ１０によって上下駆動されるよう
になっている。本体部７におけるコア９の外周側には環
状の材料貯留部１１が形成され、この材料貯留部１１の
上には、シリンダ１２・１２によって上下駆動されるリ
ングプランジャ１３が設けられている。上記の材料貯留
部１１には、図６に示すように、溶融した樹脂材料をス
クリュによって材料貯留部１１に供給する４個の材料供
給機１４ａ〜１４ｄが接続されている。これら材料供給
機１４ａ〜１４ｄは、図示しないホッパ等から供給され
た樹脂材料を材料貯留部１１に対して前後左右から供給
し得るように、均等に分配して設けられている。

【００１６】成形型３は、図８に示す固定型１５と可動
型１６とからなり、これら両型１５・１６を型閉めした
ときに、得られる成形品の外形に対応したキャビティを
形成するようになっている。

【００１７】エキスパンダパネル４・４は、図示しない
エキスパンダパネル駆動装置に駆動されて両パネル４・
４の距離を狭める方向と開く方向、および上下方向等に
移動するようになっている。また、エキスパンダパネル
４は、図１に示すように、パリソン５に対する抜出し方
向側部位、即ち下部１７に対してその反対側である挿入
方向側部位、即ち上部１８が屈曲部１９から屈曲して形
成され、下部１７と上部１８とは上記の屈曲部１９付近
にて分割されている。この分割は、屈曲部１９からの上
部１８の傾斜角度θに等しい角度θで行われている。従
って、上部１８を後述の倒伏位置に配したときに、上部
１８の中心線が、下部１７の中心線を通り延伸時におけ
るエキスパンダパネル４の移動方向と平行な平面内に収
まるように設定されている。上記の下部１７と上部１８
とは、両エキスパンダパネル４・４の対向面側に設けら
れたヒンジ２０・２０によって連結されると共に、２枚
の連結板２１・２１によって連結されている。これら連
結板２１・２１は、一端部がそれぞれ下部１７と上部１
８に軸着され、他端部同志が駆動板２２の一端部と共に
相互に軸着されている。

【００１８】上記の下部１７、上部１８および連結板２
１・２１からなるリンク機構にて、上部１８は、駆動板
２２を上下動させることにより、図１および図２に示す
延伸動作時の起立位置と、パリソン５からの抜き出し時
の、下部１７に対して倒れた図３および図４に示す倒伏
位置とに起伏自在となっている。本実施例において、上
記の倒伏位置は、上部１８が下部１７に対してほぼ直角
に倒れた位置に設定されている。尚、この倒伏位置は、
パリソン５に対する下部１７の延伸動作によって形成さ
れる、パリソンの対向する薄肉部５ｂ・５ｂ間の空間
と、この空間の方向に上部１８が直角に倒れた場合の上
部１８が占める範囲、即ち本実施例での倒伏位置にある
上部１８が占める空間とからなる空間内に、上部１８が
ほぼ収まるような位置に設定されていればよい。また、
起立位置にある上部１８は、成形品であるシートバック
フレームの形状に対応して、両エキスパンダパネル４・
４の対向方向に若干傾斜している。

【００１９】一方、アキュムレータヘッド６から押し出
されるパリソン５は、図７に示すように、本ブロー成形
によって得られる樹脂成形品において強度が要求される
部分が厚肉部５ａ・５ａとなるように形成される。この
ように偏肉化されたパリソン５は、上記の厚肉部５ａ・
５ａに対応する部位におけるダイ８とコア９との間隙を
他の部分よりも広くすることにより得ることができる。
このために、アキュムレータヘッド６のダイ８、コア９
に対して、ダイシェービングあるいはコアシェービン
グ、またはこれら両方が施されている。尚、パリソン５
の厚肉化の度合いは、波打ち現象が生じない範囲に設定
される。

【００２０】上記の構成において、樹脂成形品のブロー
成形を行う際には、先ず、材料供給機１４ａ〜１４ｄか
ら、溶融した樹脂材料をアキュムレータヘッド６の材料
貯留部１１に供給する。

【００２１】次に、材料貯留部１１に樹脂材料が充填さ
れた状態で、シリンダ１２・１２によってリングプラン
ジャ１３を下方に押し下げる。これにより、材料貯留部
１１の樹脂材料が、ダイ８とコア９との隙間から、図７
に示すパリソン５となって、図８に示すように、成形型
３における固定型１５と可動型１６との間に垂下状に押
し出される。

【００２２】次に、パリソン５内に、上部１８を起立位
置に配したエキスパンダパネル４・４を下方から挿入し
た後、固定型１５をエキスパンダパネル４・４方向へ移
動させるか、あるいはエキスパンダパネル４・４を固定
型１５方向へ移動させることにより、固定型１５の両側
部の内面とエキスパンダパネル４・４とが対向するよう
に配置する。

【００２３】次に、図９に示すように、エキスパンダパ
ネル４・４を相互に離間する方向へ移動させて、パリソ
ン５の厚肉部５ａ・５ａを固定型１５の側部内面に圧接
させる。このときには、厚肉部５ａがエキスパンダパネ
ル４と当接した状態でパリソン５の延伸が行われること
により、パリソン５の厚肉部５ａの延伸は抑制され、主
に薄肉部５ｂが延伸してさらに薄肉化される。

【００２４】その後、駆動板２２を下方へ引き下げるこ
とにより、図１０および図１１に二点鎖線で示すよう
に、エキスパンダパネル４の上部１８を倒伏させて倒伏
位置に配し、この状態でエキスパンダパネル４・４をパ
リソン５内から下方へ抜き出す。このとき、倒伏位置に
ある上部１８は、前述のように、パリソン５と緩衝し難
くなっているので、エキスパンダパネル４・４の抜き出
しは、パリソン５を変形させることなく行うことができ
る。

【００２５】次に、図１２に示すように、可動型１６を
固定型１５方向移動させて型閉めを行った後、ブロー装
置によって、エアブローを行う。このエアブローは、ブ
ロー装置のノズルを例えば固定型１５およびパリソン５
を貫通させてパリソン５内に挿入して行う。上記のエア
ブローによって、パリソン５の薄肉部５ｂ・５ｂが延伸
して固定型１５および可動型１６の内面形状に沿った状
態となる。このとき、パリソン５の厚肉部５ａ・５ａ
は、エアブローの前に成形型３と当接して冷却が開始さ
れていることにより、エアブローによってはほとんど延
伸しない。従って、エキスパンダパネル４・４による延
伸工程の際に設定された厚さが確保される。即ち、厚肉
部５ａ・５ａの厚さはエキスパンダパネル４・４による
延伸工程によって決定される。

【００２６】その後、型開きを行い、所望の形状に形成
された樹脂成形品を得る。

【００２７】上述のブロー成形では、パリソン５の厚肉
部５ａ・５ａの延伸が抑制され、薄肉部５ｂ・５ｂを延
伸させることによって樹脂成形品を得るものであるか
ら、パリソン５を形成する段階においては、最終的に樹
脂成形品において形成されるような極端な度合いで偏肉
化を行う必要がない。従って、パリソン５の表面に波打
ち部が生じたり、パリソン５が曲がって押し出される等
の不具合が生じない。また、樹脂成形品の厚肉部の厚さ
は、エキスパンダパネル４・４によるパリソン５の延伸
工程によって決定されるので、高精度で厚肉部の肉厚を
設定することができる。

【００２８】

【発明の効果】本発明の樹脂成形品のブロー成形装置
は、以上のように、エキスパンダ部材が、パリソンに対
する抜出し方向側部位に対してその反対側である挿入方
向側部位が屈曲部から屈曲して形成され、抜出し方向側
部位と挿入方向側部位とは上記の屈曲部付近にて分割さ
れ、挿入方向側部位は、延伸動作時の起立位置と、パリ
ソンからの抜き出し時の、抜出し方向側部位に対して倒
れた倒伏位置とに起伏自在に設けられ、この倒伏位置に
ある挿入方向側部位は、パリソンに対する抜出し方向側
部位の延伸動作によって形成されるパリソンの対向する
薄肉部間の空間と、この空間の方向に挿入方向側部位が
抜出し方向側部位に対して直角に倒れた場合の挿入方向
側部位が占める範囲とからなる空間内に、ほぼ収まるよ
うに設定されている構成である。

【００２９】これにより、抜出し方向側部位に対して挿
入方向側部位が屈曲しているエキスパンダ部材であって
も、パリソンに対する延伸動作後にパリソンから抜き出
す際には、パリソンを変形させることなく抜き出すこと
ができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すものであって、上部が
起立位置にあるエキスパンダパネル示す正面図である。

【図２】図１に示したエキスパンダパネルの側面図であ
る。

【図３】図１に示したエキスパンダパネルにおいて、上
部が倒伏位置にある状態を示す正面図である。

【図４】図３に示したエキスパンダパネルの側面図であ
る。

【図５】図１に示したエキスパンダパネルを備えている
ブロー成形装置の全体構成を示す概略の縦断面図であ
る。

【図６】図５に示したパリソン押出し機における材料供
給機の配設状態を示す概略の横断面図である。

【図７】図５に示したパリソン押出し機から押し出され
たパリソン、およびこのパリソンとエキスパンダパネル
との位置関係を示す概略の横断面図である。

【図８】図５に示したブロー成形装置によるパリソン押
出し工程を示す概略の横断面図である。

【図９】図５に示したブロー成形装置でのエキスパンダ
パネルによるパリソンの延伸工程を示す概略の横断面図
である。

【図１０】図９に示した延伸工程後に、エキスパンダパ
ネルの上部を倒伏位置に配した状態を示す正面図であ
る。

【図１１】図１０に示した状態の側面図である。

【図１２】図５に示したブロー成形装置でのエアブロー
工程を示す概略の横断面図である。

【図１３】従来のブロー成形によって形成される車両用
シートバックフレームの斜視図である。

【図１４】図１３に示した車両用シートバックフレーム
の形成に使用されるパリソンの横断面図である。

【図１５】図１４に示したパリソンを得るためにシェー
ビングされたアキュムレータヘッドの横断面図である。

【図１６】波打ちが生じた従来のパリソンを示す斜視図
である。

【図１７】本発明による改良前のブロー成形装置におけ
るパリソン押出し工程を示す概略の横断面図である。

【図１８】図１７の状態後の、エキスパンダパネルによ
るパリソンの延伸工程を示す概略の横断面図である。

【図１９】図１８の状態後の、エアブロー工程を示す概
略の横断面図である。

【図２０】屈曲部を有するシートバックフレームの斜視
図である。

【図２１】図２０に示したシートバックフレームの成形
に使用するものとして考えられるエキスパンダ部材の正
面図である。

【図２２】図２１に示したエキスパンダ部材の側面図で
ある。

【図２３】図２１に示したエキスパンダ部材を使用して
のパリソンの延伸工程後の状態を示す正面図である。

【図２４】図２３に示した状態の側面図である。

【符号の説明】

１ ブロー成形装置 ２ パリソン押出し機 ３ 成形型 ４ エキスパンダパネル（エキスパンダ部材） ５ パリソン ５ａ 厚肉部 ５ｂ 薄肉部 ６ アキュムレータヘッド ８ ダイ ９ コア １７ 下部（抜出し方向側部位） １８ 上部（挿入方向側部位） １９ 屈曲部 ２０ ヒンジ ２１ 連結板 ２２ 駆動板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森脇 健二 広島県安芸郡府中町新地３番１号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平４−103331（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−153335（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−94736（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−30020（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B29C 49/00 - 49/80

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】周方向に薄肉部と厚肉部とが形成されるよ
   うに予め偏肉化して押し出されたパリソンの内方から厚
   肉部に当接して移動するエキスパンダ部材を備え、この
   エキスパンダ部材が、その移動によりパリソンの厚肉部
   を薄肉部の延伸を伴って成形型の対応する成形面部に当
   接させ、このパリソンに対して成形型内でブローを行う
   樹脂成形品のブロー成形装置であって、上記のエキスパ
   ンダ部材は、パリソンに対する抜出し方向側部位に対し
   てその反対側である挿入方向側部位が屈曲部から屈曲し
   て形成され、抜出し方向側部位と挿入方向側部位とは上
   記の屈曲部付近にて分割され、挿入方向側部位は、延伸
   動作時の起立位置と、パリソンからの抜き出し時の、抜
   出し方向側部位に対して倒れた倒伏位置とに起伏自在に
   設けられ、この倒伏位置にある挿入方向側部位は、パリ
   ソンに対する抜出し方向側部位の延伸動作によって形成
   されるパリソンの対向する薄肉部間の空間と、この空間
   の方向に挿入方向側部位が抜出し方向側部位に対して直
   角に倒れた場合の挿入方向側部位が占める範囲とからな
   る空間内に、ほぼ収まるように設定されていることを特
   徴とする樹脂成形品のブロー成形装置。