JP2947759B2 - 船舶のバラストタンクの液面監視による注排水信号伝送方法 - Google Patents

船舶のバラストタンクの液面監視による注排水信号伝送方法

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JP2947759B2
JP2947759B2 JP8266768A JP26676896A JP2947759B2 JP 2947759 B2 JP2947759 B2 JP 2947759B2 JP 8266768 A JP8266768 A JP 8266768A JP 26676896 A JP26676896 A JP 26676896A JP 2947759 B2 JP2947759 B2 JP 2947759B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶のバラストタ
ンクの液面位置を検出し、予め設定した最適水量に、バ
ラストタンクの注排水を行う船舶のバラストタンクの液
面監視による注排水信号伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】船舶は、その航行毎に、輸送される貨物
等の重量が異なることから、船舶には、所定の吃水を維
持するため、または、貨物等の配置による船舶の傾き、
あるいは、航行中の風による傾きを防止するために、複
数のバラストタンクが設けられており、このタンクに注
水されている海水等の液面位置を検出するために、液面
位置検出機構を設けて、該タンクの液面位置を表示し、
そして、航行中、最適な船舶の吃水調整を行うために、
バルブ開閉機構を設けて、タンクに注排水を行ってい
る。
【0003】図6は、従来の船舶のバラストタンクの液
面位置を検出する液面位置検出機構と、該タンクに注排
水を行うためのバルブ開閉機構を示す概略構成図であ
り、同図において、複数のバラストタンク1a、1b、
1c、1d、1e、1fは、船体全域に渡って配置さ
れ、大まかにいえば、これらのタンク群1a、1b、1
c、1d、1e、1fからなるタンク部Tと、このタン
ク部Tから離れた位置に配置されている操作部Kにおい
て、これらのタンク1a、1b、1c、1d、1e、1
fの液面位置を表示し、この表示された液面位置によ
り、該タンク1a、1b、1c、・・・への注排水が制
御される。
【0004】図6において、1a、1b、1c、・・・
は、各バラストタンクであり、このバラストタンク1
a、1b、1c、・・・の液面位置検出機構を説明する
と、2a、2b、2c、・・・は、該バラストタンク底
部に設けられ、タンク内液面の上下変動による水頭圧
を、電気信号に変換して送信する液面計であり、この液
面計の出力を、船内に配線された液面信号線3a、3
b、3c、・・・を介して操作部Kに配置された液位計
4a、4b、4c、・・・に液面位置が表示される。
【0005】すなわち、前記バラストタンク1aに設け
られた液面計2aは、信号線3aで液位計4aと接続さ
れ、バラストタンク1a内の液面位置による水頭圧を検
出し、この検出値を電圧値として、内部の増幅器で増幅
し、マイナス5V〜プラス5Vの電圧値を得て、操作部
Kに設けられた液位計4aに表示するようにしたもので
ある。例えば、マイナス5Vの場合は、該バラストタン
ク1aの液面位置はゼロであり、プラス5Vの場合、該
バラストタンク1aの液面位置は満杯として、前記液位
計4aに表示される。同様に、バラストタンク1b、1
c、・・・の液面位置は、操作部Kに配置された液位計
4b、4c、・・・に表示され、どのバラストタンク1
a、1b、1c、・・・に、どの位の液体が投入されて
いるかが、常に表示できるように構成されている。
【0006】また、バルブ開閉機構は、図6に示すよう
に、5a、5b、5c、・・・は、該タンクに設けられ
る注排水口であり、これらのバラストタンク1a、1
b、1c、・・・および注排水口5a、5b、5c、・
・・は、パイプ6a、6b、6c、・・・を介して、主
パイプ6に接続され、該主パイプ6は、船内を配管し
て、所定位置に配置されたバラストポンプ7aに接続さ
れ、駆動モータ7bおよびモータスイッチ7cにより、
前記各バラストタンク1a、1b、1c、・・・に注排
水を行うようにしている。
【0007】なお、図6中において、5wは、船体から
排水する排水口、5zは、船外から水を吸入する取水口
であり、これら排水口5wおよび取水口5zは、それぞ
れバルブ5w、5zを介して、前記バラストポンプ7a
に接続されている。また、前記パイプ6a、6b、6
c、・・・には、それぞれバルブ8a、8b、8c、・
・・が接続され、これらのバルブ8a、8b、8c、・
・・には、その開閉を行う油圧シリンダ9a、9b、9
c、・・・が設けられ、電磁弁10a、10b、10
c、・・・によって、前記油圧シリンダ9a、9b、9
c、・・・にかかる油圧の圧力方向を切り替えるように
している。
【0008】また、11は、前記操作部Kに配置され、
前記前記油圧シリンダ9a、9b、9c、・・・に油圧
を供給するハイドロユニットであり、高圧にされた油圧
銅管121により加圧され、低圧にされた油圧銅管12
2からなり、これらの2つの鋼管121、122間の油
圧差を利用して、前記油圧シリンダ9a、9b、9c、
・・・を駆動し、その駆動力によって、前記バルブ8
a、8b、8c、・・・を開閉するようにしている。ま
た、図中、13a、13b、13c、・・・は、操作部
Kに配置され、前記バルブ8a、8b、8c、・・・の
開閉を指示するスイッチであり、各スイッチ13a、1
3b、13c、・・・は、バルブ8a、8b、8c、・
・・を、それぞれ開方向および閉方向に起動する電磁弁
10a、10b、10c、・・・を制御し、これは、油
圧銅管121a、121b、121c・・・、122
a、122b、122c、・・・を通って各油圧シリン
ダ9a、9b、9c、・・・を駆動して行われる。
【0009】なお、14a、14b、14c、・・・
は、前記バルブ8a、8b、8c・・・の状態(実際
は、電磁弁10a、10b、10c、・・・の状態)を
表示するバルブ表示ランプであり、各バルブが、例え
ば、開いている場合には、青のランプ(図示外)が点灯
し、閉じている場合には、赤のランプ(図示外)が点灯
するようにされている。
【0010】なお、前記したこれらのバルブ8a、油圧
シリンダ9a、電磁弁10aからなるバルブ開閉機構
は、その他のバルブ8b、8c、・・・、油圧シリンダ
9b、9c、・・・、電磁弁10b、10c、・・・に
おいても同様の作用を行い、それぞれ、油圧銅管121
および油圧銅管122からの油圧を油圧鋼管121b、
121c、・・・122b、122c、・・・に切り替
えることができ、また、その状態を前記バルブ表示ラン
プに表示させる点も同じである。
【0011】また、前記排水口5wおよび取水口5zに
は、バルブ8w、8x、8y、8z、油圧シリンダ9
w、9x、9y、9z、電磁弁10w、10x、10
y、10zが設けられ、これらのバルブ8w、8x、8
y、8zは、上記した各タンクへの注排水と同様に、操
作部Kに設けられたスイッチ13w、・・・13zによ
り、その開閉の指示がされ、また、その開閉状態が、前
記バルブ表示ランプ14w、・・・14zに表示され
る。
【0012】つぎに、タンク1aの液面位置を検出し、
また、該タンク1aに注水される概略を具体的に説明す
る。まず、タンク1a内の液面計2aからの液面位置
が、操作部Kの液位計に表示され、どの位の水が注入さ
れているかの情報を得る。これに基づいて、所定の液面
位置より多い、あるいは、少ない場合には、前記操作部
Kに設けられたスイッチ13aの投入により、パイプ6
aに設けられたバルブ8aを開く。つぎに、操作部Kに
配置されたハイドロユニット11を稼働させて、油圧鋼
管121の油圧を高圧にし、油圧鋼管122の油圧を低
圧にして、油圧の油が循環するようにする。そして、ス
イッチ13aを投入すると、電磁弁10aが駆動して、
バルブ8aが開状態となる。
【0013】また、これに伴って、電磁弁10aは、バ
ルブ表示ランプ14aを点灯させ、バルブ8aが開いた
状態であることを表示する。つづいて、操作部Kに設け
られたモータスイッチ7cを投入し、モータ7bを駆動
して、また、ポンプ7aを稼働させることにより、主パ
イプ6、バルブ8aを通り、該タンク1aに注水され
る。また、この注水においては、操作部Kのスイッチ1
3y、13zの開スイッチ13y、13zを投入し、電
磁弁10y、10z、油圧シリンダ9y、9zを作動さ
せ、バルブ8y、8zを開いて、必要な水量を船外から
取水する。
【0014】また、液位計2aに表示される液面位置
が、所定の水量に達した場合には、該タンク1aに、所
定量が注水されているため、操作部Kのスイッチ13a
を閉状態にし、バルブ8aが閉じ、該タンク1aに注水
を止める。また、これに伴って、シリンダ9aからバル
ブ表示ランプ14aが点灯して、バルブ8aが閉じた状
態であることを表示する。
【0015】なお、該タンク1a内を排水は、操作部K
のスイッチ13w、13xの開スイッチ131w、13
1xを投入して、油圧シリンダ9w、9xを作動させ
て、バルブ8y、8zを開き、ポンプ6aを稼働して、
タンク1a、1b、1c、・・・相互間に注水し合い、
また、全体として余分な水量は、排水口5wから船外へ
排出する。また、同様に、他のタンク1b、1c、・・
・・に注排水を行う場合にも、上述したタンク1aへの
注排水と同様の操作により行なう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液位
計、ハイドロユニットのスイッチ、バラストポンプのス
イッチ、また、多くのバルブ開閉スイッチ、バルブ開閉
を示す多くのランプ等が、操作部の各所に点在している
ため 操作部の所定位置に配置され、各タンクの液面位
置が表示された液位計を監視しながら、該操作部の別の
所定位置に配置されたポンプの稼働スイッチ、ハイドロ
ユニットの稼働スイッチ、バルブ開閉スイッチの投入を
行い、また、バルブの開閉状態を表示するランプで確認
しなければならず、このためタンクへの注排水作業が、
非常に煩雑な作業となるほか、多くの作業員を配属しな
ければならなかった。
【0017】また、バラストタンク内に配置された液面
計と、操作部に配置された液位計とを、それぞれ独立し
た信号線で接続する必要があるため、配線数がタンク数
に比例して増加するとともに、配線工事が煩雑となり、
非常に手間を要していた。
【0018】このバラストタンク内に設置された液面計
と、操作部に配置された液位計を接続する信号線は、長
いもので数十m、短いもので数mの長さを有し、しかも
各々長さの異なる信号線で、液面位置信号の送受信をお
こなうと、電圧降下を引き起こし、送信される信号値に
ばらつきが生じていた。このような液面位置が表示され
た液面計に基づいて、タンク内の注排水を行うと、実際
の液面位置と異なって、船舶に傾きが生じたまま、その
回復が遅れることがあったり、あるいは、また、その回
復には、作業員の「勘」に頼って注排水を行わなければ
ならないという欠点があった。
【0019】また、バルブの開閉は、操作部に配置され
た電磁弁の状態をもってバルブの開閉を判断し、ランプ
表示がなされているため、実際のバルブ開閉とのあいだ
に、タイムラグが発生して、ランプ表示された内容の信
頼性が低下するという問題があった。そして、これらの
ことは、この注排水作業には、熟練した多くの船員を配
置しなければならないとういう問題を有していた。
【0020】本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ
たもので、複数のタンクに注排水を行うバルブを開閉す
る油圧シリンダと電磁弁に、また、該タンク内に注水さ
れた液面位置を検出する液面計に、複数の集配信手段を
接続し、さらに、前記集配信手段と情報処理手段を少な
くとも2芯からなる通信線で接続し、情報処理手段から
の指示に従って、液面計により液面位置を検出し、さら
に、検出した液面位置と、予め設定された液面位置とを
比較し、検出された液面位置が、予め設定された各タン
クの液面位置に一致しない場合には、該情報処理手段に
予め記憶されたプログラムにより、特定のバルブの開閉
信号を電磁弁に送り、そのバルブの開閉を行わせるとと
もに、該バルブの開閉状態を、油圧シリンダにより検知
し、該バルブの開閉状態を情報処理手段に送信するよう
にしたため、従来行っていたような、液位計に表示され
た液面位置に基づいて、投入される操作室の各所に点在
したポンプの稼働スイッチ、ハイドロユニットの稼働ス
イッチ、注排水用のスイッチ等の操作が必要なくなり、
前記情報処理手段だけによる制御に集約されて、これら
の注排水作業が、容易なものとなり、作業員に対し、タ
ンクの注排水管理が簡素化できる船舶のバラストタンク
の液面監視による注排水信号伝送方法を提供することを
目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願請求項1に係る発明
は、船舶のバラストタンクの液面監視による注排水信号
伝送方法において、船舶の複数のバラストタンクに設け
られた液面計が検出した液面位置を表示する液位計に基
づいて、該タンクに設けられた注排水バルブおよびこれ
に接続される油圧シリンダの開閉を行う電磁弁とを備
え、該バルブの開閉状態を離れた操作室内の表示部に表
示するとともに、該操作室では、前記電磁弁および前記
バルブの開閉を指示し、各バルブの開閉状態を表示する
バラストタンクの液面監視による注排水信号伝送方法に
おいて、前記特定の液面計と、前記特定の油圧シリンダ
および前記特定の電磁弁とを予め一対一に対応して接続
され、前記特定の液面計からの液面位置信号を受け、前
特定の油圧シリンダおよび前記特定の電磁弁に開閉信
号を送り、前記油圧シリンダおよび前記電磁弁の一対一
に対応した開閉状態信号を受ける複数の第1の集配信手
段と、予め記憶されたプログラムにより、前記特定の油
圧シリンダおよび前記特定の電磁弁に一対一に対応した
バルブの開閉指示信号およびバルブ開閉状態信号を一旦
記憶し、さらに、これらの記憶に基いて、所定の解析を
行い、その解析結果に基づいて、前記特定のバルブの開
閉を指示する情報処理手段と、これらの複数の集配信手
段と情報処理手段間を接続する少なくとも2芯の通信線
とからなり、前記複数の第1および第2の集配信手段に
おいては、バラストタンク内の特定の液面計からの液面
位置信号を前記第1の集配信手段に送信し、該集配信手
段では、この信号に特定の液面計に一対一に対応する
局の番号を付加して、前記通信線を介して、前記情報処
理手段に送信し、この信号を受信した前記情報処理手段
では、所定の解析を行った後、前記特定の油圧シリンダ
および前記特定の電磁弁に一対一に対応したバルブの
ルブ開閉指示の信号に自局の番号を付加して、前記通信
線を介して、前記集配信手段に送り、前記集配信手段で
は、前記付加された自局の番号と、前記情報処理手段で
付加された番号データを照合し、それが照合されたと
き、前記バルブ開閉信号を取り込み、この取り込まれた
バルブ開閉信号により、前記特定の電磁弁、前記特定の
油圧シリンダを駆動することを特徴とする。
【0022】また、本願請求項2に係る発明は、請求項
1記載の船舶のバラストタンクの液面監視による注排水
信号伝送方法において、前記情報処理手段において、各
液面計からの液面位置信号と、各バルブの開閉状態信号
に基づいて、予め記憶されたプログラムにより、これら
のタンクの液面位置およびバルブ開閉状態を、前記情報
処理手段の画面に表示させ、または、各バラストタンク
の液面位置および各バルブの開閉状態に基づき、前記液
面位置信号のサンプリングを行い、その平均化したデー
タを算出し、予め設定された最適液面位置データと比較
し、この比較結果に基づいて、前記バラストタンクへの
注排水を指示し、各バルブのいずれかに対する開閉指示
に基づいて、ハイドロユニットおよびバラストポンプを
駆動または停止を指示することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】本願発明の船舶のタンクの注排水
信号伝送方法では、タンク内の液面位置を検出する液面
計と、該タンク内に注排水するバルブを駆動する電磁弁
および油圧シリンダに複数の集配信手段を接続し、ま
た、タンク内の最適液面位置を設定し、液面計からの液
面位置信号を受信し、電磁弁に調整指示を与え、油圧シ
リンダからのバルブ開閉状態を受信する情報処理手段に
接続された入出力インタフェースと、これらの複数の集
配信手段と入出力インタフェース間を少なくとも2芯の
通信線で接続し、液面位置を検出する液面計と開閉しよ
うとするバルブを駆動する前記電磁弁および前記油圧シ
リンダが接続された集配信手段には、前記入出力インタ
フェースが接続された情報処理手段により、送受信され
る信号の送受信先を特定する自局番号と送元番号を設定
しておき、各液面計から液面位置信号が発せられた場合
には、集配信手段では、自局番号を付加して送信し、前
記入出力インタフェースを介して接続された情報処理手
段では、その内部に記憶されたプログラムにより、予め
設定された送元番号と、前記集配信手段の自局番号とを
照合し、一致する場合には、その信号を取り込み、取り
込んだ信号に基づいて、前記情報処理手段の画面にタン
クの液面位置を表示するとともに、予め設定された最適
液面位置と一致しない場合には、電磁弁にバルブ開閉指
示信号に前記集配信手段の送元番号を付加して送信し、
前記集配信手段では、前記設定された送元番号と照合
し、一致した場合には、バルブ開閉指示信号を取り込
み、取り込んだ信号に基づいて、電磁弁および油圧シリ
ンダを駆動する一方、前記情報処理手段では、該油圧シ
リンダからのバルブ開閉状態信号に、前記自局番号を付
加して送信し、前記情報処理手段では、それらの自局番
号を照合し、一致する場合には、取り込んだ信号を自局
番号毎に一旦記憶し、画面に表示し、前記最適液面位置
になるまで該タンクの注排水を行う。また、このとき、
前記情報処理手段がバルブ開閉指示信号を発すると、油
圧シリンダに油圧を与えるハイドロユニット、バラスト
ポンプのスイッチは、該情報処理手段により投入、停止
指示が送られる。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係る船舶のバラストタンクの
液面監視による注排水信号伝送方法を図面に基づいて詳
細に説明する。なお、従来と同一部分には、同一符号を
付して表し、その説明を省略する。図1は、本願発明に
係る船舶のタンクの液面監視による注排水を実施する同
注排水システムの概略構成図である。図1中、20a、
20b、20c、・・・は、前記バラストタンク1a、
1b、1c・・・等各種のタンクに設けられている液面
計2a、2b、2c、・・・と、該タンクに接続されて
いる油圧シリンダ9a、9b、9c、・・・および電磁
弁10a、10b、10c、・・・に接続された集配信
手段であり、本実施例では、入力されたアナログ値をデ
ジタル値に変換して出力するアナログ信号の入力と、デ
ジタル信号の入出力が行えるホロニックハブTM−AD
C(株式会社壬生電機製作所製製品)を使用している。
【0025】また、図中、符号21a、21b、21
c、・・・は、前記集配信手段20a、20b、20
c、・・・と油圧シリンダ9a、9b、9c、・・・を
接続するシリンダ信号線、22a、22b、22c、・
・・は、前記集配信手段20a、20b、20c、・・
・と電磁弁10a、10b、10c、・・・を接続する
電磁弁信号線、23は、前記各集配信手段を接続する通
信線である。また、24は、情報処理手段、24aは、
該情報処理手段の表示画面、27bは、キーボード、2
4cは、マウスであり、25は、集配信手段である入出
力インタフェースである。
【0026】前記情報処理手段24は、場合によって
は、CRTディスプレイ装置等からなる表示手段24a
を具備したパーソナルコンピュータ等であってもよく、
この情報処理手段24内に設けられた記憶手段に予め記
憶された各種プログラムに従って、バラストタンクの最
適液面位置を設定する、該タンクに注入されている液面
位置に基づいてバラストタンク等への注排水を行うため
に、バルブ8a、8b、8c、・・・の開閉指示、ま
た、該バルブ8a、8b、8c、・・・の状態表示を模
式的に行い、さらに、その状態を一旦前記情報処理手段
24の内部の記憶手段(図示外)に記憶させ、この記憶
されたバルブ状態データに基いて、所定のプログラムに
したがって、自動的にハイドロユニット8、ポンプ4a
を稼働させ、注排水を行うものである。
【0027】本実施例においては、入出力インタフェー
ス28として、ホロニックハブPC−LINK(株式会
社壬生電機製作所製)を使用し、これを、前記情報処理
手段27に設けられた図示外の拡張スロットに挿入し
て、当該システムに接続された各集配信手段20a、2
0b、20c、・・・に信号を送り、また、各集配信手
段20a、20b、20c、・・・からの通信データが
授受されるものである。
【0028】図2は、前記複数の集配信手段20a、2
0b、20c、・・・を前記通信線23を介して接続
し、さらに、前記集配信手段20a、20b、20c、
・・・は、タンク(図2においては、表示しない)近傍
に配置され、該タンクに接続されている油圧シリンダ9
a、9b、9c、・・・および電磁弁10a、10b、
10c、・・・に接続される、本システムの概略を示し
た説明図である。
【0029】これらの集配信手段20a、20b、20
c、・・・は、所定の設定を行うことにより、前記情報
処理手段に記憶される各種データと対応して、信号を授
受するので、説明の便宜上、以下、集配信手段20a
と、情報処理手段24との間で、前記集配信手段20a
は、情報処理手段24に記憶されたデータと、また、情
報処理手段24のデータは、前記集配信手段20aを特
定し、信号の授受を行う様子を説明する(したがって、
以下は、単に集配信手段20として説明する。)。
【0030】前記集配信手段20、図2に示すように、
縦93mm、横63mm、奥行き62mmの外形を有し
ており、電源端子201、241には、動作電源の直流
24V(図示外)が印加される。また、ターミネイト端
子202、242は、その集配信手段が、終端に配置さ
れた場合に、所定の抵抗値を有するターミネイタ(図示
外)と称する終端処理部材を接続して、インピーダンス
調整を行うための端子であるが、前記集配信手段20
は、この実施例では、終端に配置されてはいないので、
この端子202には、何も接続されていない。さらに、
前述したように、前記通信端子203には、前記通信線
23で接続される。
【0031】また、前記集配信手段20においては、前
記外部入出力端子207〜2019のうち、207は、
共通端子(アース)であり、208、209、は、前記
油圧シリンダ9が、2012、2013、2014は、
前記電磁弁10が接続され、2017は、前記液面計2
aが接続される。なお、集配信手段20w〜20zにお
いては、液面を検出する必要がないため、2017に
は、何も接続されていない。
【0032】このような接続関係において、互いに必要
な信号を授受するためには、これらの集配信手段と情報
処理手段間において、互いに相手を特定してなければな
らない。このため、前記集配信手段20、情報処理手段
24は、それぞれ他を特定する設定が必要となり、この
設定は、集配信手段20では、前記自局番号設定スイッ
チ205、および前記送元番号設定スイッチ206、に
より設定を行い、情報処理手段24は、内部のプログラ
ムにより設定登録を行なわなければならない。例えば、
前記集配信手段20と前記情報処理手段24との間で信
号の授受を行うため、各集配信手段の上の点線枠内に示
した、前記集配信手段20は、自局番号”04”、送元
番号”24”を有し、前記情報処理手段24は、その内
部のプログラムにより、前記集配信手段20の対応分と
して自局番号”24”が、送元番号”04”が登録され
ている。
【0033】以下に、集配信手段20における自局番
号”04”、送元番号”24”の設定について説明す
る。図3は、それぞれ8桁のディップスイッチで構成さ
れた自局番号設定スイッチ205、(図3(a)参照)
および送元番号設定スイッチ206、(図3(b)参
照)の概略を示すものであり、図中、1〜8は、それぞ
れNo.1〜No.8までのスイッチからなり、いずれ
も、スイッチが設定されている位置を”■”で、スイッ
チが設定されていない位置を”□”で示している。ただ
し、説明の便宜上、以下に、ON状態は、数字の”1”
で表し、OFF状態は、数字の”0”で表し、また、前
記集配信手段20の自局番号設定スイッチ205および
送元番号設定スイッチ206のみを用いて説明する。
【0034】例えば、前記集配信手段20においては、
自局番号を”04”とすると、この自局番号を、前記集
配信手段20に設定するには、図3(a)に示すよう
に、No.1〜No.8までの8個のスイッチで構成さ
れるディップスイッチからなる自局番号設定スイッチ2
05において、”No.1”と”No.2”のディップ
スイッチをそれぞれ、”0”、”0”と設定し、つぎ
の”No.3”から”No.8”までの6個のディップ
スイッチに対し、”1000”となるように設定する。
したがって、前記集配信手段20の自局番号”04”
は、”001000”で示される。
【0035】次に、この集配信手段20と、相手方であ
る情報処理手段24との間で、信号の授受を行なうため
には、前記自局番号の設定の他に、送元番号の設定をし
なければならない。例えば、前記情報処理手段24に登
録された自局番号の1つを”24”とすると、この自局
番号を前記集配信手段20の送元番号設定スイッチ20
6のディップスイッチで設定するには、同様に、図3
(b)に示すように、No.1〜No.8までの8個の
スイッチで構成されるディップスイッチからなる送元番
号設定スイッチ206において、”No.1”と”N
o.2”のディップスイッチをそれぞれ、”0”、”
0”と設定し、つぎの”No.3”から”No.8”ま
での6個のディップスイッチに対し、”0110”とな
るように設定する。したがって、前記集配信手段20に
設定される前記情報処理手段24の送元番号”24”
は、”000110”で示される。なお、前記情報処理
手段24において、該情報処理手段24の自局番号”2
4”と、送元番号(この場合には、前記集配信手段20
の番号(自局番号)が、情報処理手段24にとっては、
送元番号の1つとなる)”04”がプログラムにより設
定登録される。
【0036】このように、集配信手段20に、自局番号
と送元番号が設定され、情報処理手段に自局番号と送元
番号が登録されると、例えば、情報処理手段24からの
信号は、登録された自局番号”24”を付加して、その
通信すべきデータとともに通信線23に載せられ、集配
信手段20では、その送られた通信データから、前記送
元番号を基準に、その通信データが、自局宛の通信デー
タであると判断し、この通信データを取り込む。また、
逆に、集配信手段20からの通信データには、自局番
号”04”が付加されたデータが、送信線23に載せら
れ、その送元番号”24”が登録された情報処理手段2
4では、その送られた通信データを取り込み、集配信手
段20からの通信データであるとして、このデータを自
局番号”24”の集配信手段20のデータとして記憶手
段(図示外)に記憶する。また、他の集配信手段からの
データにおいても同様に、その自局番号ごとに区別して
記憶される。
【0037】本実施例においては、通信線23は、2本
の導線に絶縁被膜が施され、これらを縒って構成された
ツイストペアケーブル(RS485用)を用い、上述し
た各集配信手段20a、20b、20c、・・・および
情報処理手段24に接続される入出力インタフェース2
5の接続端子(図示外)にそれぞれ接続される。つま
り、集配信手段20aの通信端子203と集配信手段2
0bの通信端子203を接続し、集配信手段20bの通
信端子203と集配信手段20cの通信端子203とい
った具合に順次接続し、また、操作部Kに近接した集配
信手段20aの通信端子203と、入出力インタフェー
ス25の接続端子(図示外)へと接続する。
【0038】つぎに、上記構成のシステムにより、タン
ク1aの注排水を行うため、最初に、液面計2aが液面
位置を検出し、検出された液面位置に対し、予め設定さ
れた最適液面位置と比較し、等しくない場合には、タン
クの注排水を行うため、電磁弁10aを起動して油圧シ
リンダ9aを作動させてバルブ8aを開状態にし、タン
ク1aに注排水を開始するとともに、その状態を該タン
ク1aから離れた操作部Kにおいて、情報処理手段24
から指示する、あるいは表示させる液面監視に基づく一
連のタンクの注排水方法を、図4のフローチャートによ
り示す。
【0039】まず、情報処理手段24の入力手段24
b、24cから、タンク内の液面計のスイッチを投入す
る(ステップS1)。当該船舶における各タンクの最適
液面位置が設定される(ステップS2)。ハイドロユニ
ット駆動指示を送りハイドロユニットが駆動される(ス
テップS3)。そして、バラストポンプの駆動指示を送
りバラストポンプが駆動される(ステップS4)。タン
ク1aに通信データ(液面位置検出指示)を送信し、集
配信手段20aは、自局宛の通信データかの判定を行
う。自局宛の通信データ(液面位置信号)である場合に
は、通信データを取り込み、液面計2aに液面位置検出
指示が送信され、液面計2aによりタンク1aの液面位
置が検出される(ステップS5)。
【0040】液面計2aで検出された液面位置信号は、
集配信手段20aに送られ、集配信手段20aは、液面
位置信号をA/D変換し、自局番号を付加して通信デー
タ(液面位置信号)を送信する。情報処理手段24は、
登録された自局番号の通信データ(液面位置信号)かの
判定を行い、登録された自局番号の通信データ(液面位
置信号)の場合は、この通信データを取り込み、さら
に、ステップS5を繰り返してサンプリング分の液面位
置信号を取り込み、平均化データを得る(ステップS
6)。これらの通信データ(液面位置信号)を取り込ん
だ情報処理手段24は、この液面位置信号をA/D変換
した後、記憶手段に記憶する(ステップS7)ととも
に、予め記憶されているプログラムにより、各バラスト
タンクの液面位置を画面24aに表示する(ステップS
8)。
【0041】つぎに、前記設定された最適液面位置と、
該平均液面位置信号を比較し(ステップS9)、等しい
場合には、ハイドロユニット、バラストポンプを停止さ
せ(ステップS14、S15)、処理を終了する。平均
液面位置信号の方が多い場合には、バラストポンプを排
水用に駆動し、集配信手段20a、20w、20xに通
信データ(「開」のバルブ開閉指示信号)を送信する。
集配信手段20a、20w、20xは、それぞれ自局宛
の通信データ(「開」のバルブ開閉指示信号)かの判定
を行い、自局宛である場合には、該通信データ(「開」
のバルブ開閉指示信号)を取り込む。
【0042】取り込まれた通信データ(「開」のバルブ
開閉指示信号)は、電磁弁10a、10w、10xに送
信されて、電磁弁10a、10w、10xが切り替えら
れ(ステップS10)、油圧シリンダ9a、9w、9x
が駆動して、バルブ8a、8w、8xが開き(ステップ
S11)、油圧シリンダ8a、9w、9xから、前記集
配信手段20a、20w、20xに「開」のバルブ開閉
状態信号が送信され、該集配信手段20a、20w、2
0xは、自局番号を付加した通信データ(「開」のバル
ブ開閉状態信号)を送信し、当該バルブの状態「開」
が、画面に表示される(ステップS12)。これによ
り、タンク1aの水は、パイプ6を流動して排水口5w
から排水される。
【0043】また、平均液面位置信号の方が少ない場合
には、同様に、バラストポンプを取水用に駆動し、集配
信手段20a、20y、20zに通信データ(「開」の
バルブ開閉指示信号)を送信する。 集配信手段20
a、20y、20zは、それぞれ自局宛の通信データ
(「開」のバルブ開閉指示信号)かの判定を行い、自局
宛である場合には、該通信データ(「開」のバルブ開閉
指示信号)を取り込む。取り込まれた通信データ
(「開」のバルブ開閉指示信号)は、電磁弁10a、1
0y、10zに送信され、油圧シリンダ9a、9y、9
zを駆動して、バルブ8a、8y、8zが開き、油圧シ
リンダ8a、9y、9zから、前記集配信手段20a、
20y、20zに「開」のバルブ開閉状態信号が送信さ
れ、該集配信手段20a、20y、20zは、自局番号
を付加した通信データ(「開」のバルブ開閉状態信号)
を送信する。これにより、船外の水は、取水口5zから
取水され、パイプ6を流動してタンク1aに注水され
る。そして、上記処理が終了すると(ステップS13)
ハイドロユニット11と、バラストポンプ7aを停止さ
せ(ステップS14、15)、バラストタンクへの注排
水を終了する。同様に、上述した注排水を全タンクに行
い(ステップS5〜ステップ12)、該船舶の最適な吃
水を維持することができる。
【0044】また、船舶のバラストタンクの液面監視に
よる注排水システムは、情報処理手段24内の記憶手段
に予め記憶されたプログラムにより、スイッチおよびバ
ルブ開閉表示を前記画面24a上に表示する一方、予め
記憶されたプログラムにより、所定の注排水を行うもの
である。
【0045】例えば、図5に示すように、注排水を行う
べきタンク1a、1b、1c、・・・の図形表示や、文
字および図形を交えた表示をする一方、予め記憶された
手順に従って、各バルブへの注水操作が行うようにして
ある。すなわち、図5に示すように、各タンク1a、1
b、1c、・・・を表示し、また、所定のプログラムに
基づいて、これらの各タンクに注水が必要か、または、
排水が必要か、を選択するスタートボタン29、あるい
は、そのままの状態に維持して、所定の処理を行わしめ
ないエンドボタン30等を表示させ、このボタン29、
30を作業員が選択することにより、所定の注排水操作
が自動的に行うように構成されている。
【0046】すなわち、図5(a)に示すように、各バ
ラストタンク1a、1b、1c、・・・に対応したタン
ク名、該タンクの深さ(SOUND)、液面位置(LE
VEL)、アラーム設定液面位置(SET ALAR
M)を表記し、前記液面位置(LEVEL)をグラフ等
で情報処理手段の出力手段である画面24a等に表示す
る。また、図5(b)に示すように、船舶全体のバラス
トタンク1a、1b、1c、・・・を図示し、この図
に、タンク名、該タンクの深さ(SOUND)、液面位
置(LEVEL)等を画面24aに表示し、さらに、液
面位置が100%のタンクは、彩色して画面24aに表
示し、各バラストタンク1a、1b、1c、・・・の液
面を監視しながら、何れのタンクに注排水がされている
か、あるいは、ハイドロユニット11の作動するために
「OPEN」、「STOP」のボタンをマウス24cで
クリックする。あるいは、バラストポンプ7aを駆動す
るために「RUN」、「STOP」のボタンをマウス2
4cでクリックすれば、自動的に信号が送られ、スイッ
チ7cが投入され、モータ7bが駆動して、バラストポ
ンプ7aが駆動する。また、その結果、ハイドロユニッ
ト11、バラストポンプ7aの駆動状況を表す輝度、色
彩を変更する等の表示により、画面24aに表示される
ものである。また、これらのデータを一定時間毎に記憶
し、時系列によるバラストタンク1a、1b、1c、・
・・の液面位置、あるいは、液面位置の変化を図示外の
折れ線グラフ等で表示させてもよい。
【0047】したがって、この画面24aに表示された
表示内容に従って、例えば、全タンクの注排水制御を行
うか否かは、マウス24cを移動させ、「STAR
T」、「END」の場所をクリックする等の操作によっ
て、上記従来のハイドロユニット11、バラストポンプ
7aの駆動、また、従来のスイッチ13aの投入等と同
様の操作ができるので、熟練したものでなくても、これ
らの注排水作業ができる。しかも、簡単な情報処理手段
の表示画面にのみ表示させるようにしたので、操作部K
内にコントロールパネル等の大掛かりな装置を必要とせ
ず、省スペース化が図れるものである。
【0048】なお、上記実施例では、タンクの注排水
を、排水口から排水し、取水口から取水させて説明した
が、全タンクの液面位置を考慮し、設定された最適液面
位置より多いタンクから少ないタンクへ、注排水を行う
ようにしてもよい。また、このようにタンク間での注排
水は、該船舶に傾きが生じた場合、タンク間での水の移
動を行うようにしてもよい。なお、本実施例では、複数
の集配信手段(製品名:ホロニックハブTM−ADC)
を用いてデータの入出力、および、送受信を制御した
が、これらの入出力・送受信制御を行う手段は、特に、
この実施例に係る方法に限定されるものではない。さら
に、この入出力・送受信制御を行う手段の通信制御部の
仕様より、通信線を光ファイバケーブルを用いてもよい
ものである。
【0049】なお、上記実施例では、船舶のバラストタ
ンク等への注排水に使用することにおいて説明したが、
このタンクは、バラストタンク等に限られるものではな
く、タンカー等のオイルタンクへのオイルの注排入に応
用してもよい。また、上記実施例では、情報処理手段を
操作部に配置して、ここから、前記タンクへの液面位置
を監視しながらタンクの注排水を操作するとして説明し
たが、これらの操作は、操作部以外の場所、例えば、操
縦室、乗務員室等において、情報処理手段を配置さえす
れば、そのタンクの液面監視による注排水操作を行って
もよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本願の船舶のタン
クの液面監視による注排水信号伝送方法によると、各タ
ンクの液面位置を検出する液面計と、各バルブの開閉を
制御する電磁弁、および、油圧シリンダを集配信手段に
接続して、これら複数の集配信手段と情報処理手段間を
芯からなる通信線で接続し、情報処理手段に記憶され
たプログラムにより液面位置信号、電磁弁制御信号、バ
ルブ開閉状態信号をそれぞれ図形、文字等で画面に表示
するとともに、前記各タンクの液面位置と、予め設定さ
れた液面位置とを比較して、注排水を必要とするタンク
を選出し、そのタンクへの注排水を液面位置と関連づけ
て行うようにしたため、操作部に点在している各液位計
の表示を確認した後に、操作部の別の位置に設けられた
各種スイッチを投入しなければならないという従来まで
のタンクの注排水作業が簡略化され、この結果、各所に
専任の作業員を配属させる等の必要がなくなるという効
果が得られる。
【0051】また、バラストタンク内に配置された液面
計と、操作部に配置された液位計とを、それぞれ独立し
た信号線で接続する必要がなくなり、液面計と、電磁弁
と油圧シリンダを集配信手段に接続し、さらにこれらの
集配信手段を通信線で接続して信号の授受を行うように
したため、長さの異なる信号線で送信され場合に発生し
ていた電圧降下による信号値にばらつきがなくなる。こ
の結果、不正確な液面位置の表示に基づいて、作業員の
長年の「勘」により行われていた従来のタンクの注排水
作業を、正確に、かつ、容易な操作で行えるようにな
る。また、バルブの開閉状態は、バルブの開閉を行った
油圧シリンダからバルブ状態信号が送信されるようにし
たため、バルブ開閉を指示してから、実際にバルブが開
閉したり、または、バルブの開閉を表示ランプに表示し
たりするまでのタイムラグがなくなり、バルブの状態や
タンクの液面位置が、正確に表示されるという効果があ
る。また、その表示画面には、文字、図形等を使用した
階層的、視覚的表示を行うようにしたので、一つの表示
画面において、多様的、かつ、多面的な表示を行うこと
が可能となるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船舶のタンクの液面監視による注
排水信号伝送方法の一実施例を示す概要構成図である。
【図2】本発明の一実施例に使用する集配信手段の外形
およびこれら集配信手段の接続関係を示す説明図であ
る。
【図3】本発明の一実施例に使用する集配信手段に設け
られた自局番号および送元番号の設定スイッチの概略示
す図である。
【図4】本発明に係る船舶のタンクの液面監視による注
排水信号伝送方法の一実施例を示すフローチャートであ
る。
【図5】本発明一実施例に係る船舶のタンクの液面監
視による注排水信号伝送方法に使用される情報処理手段
の表示画面の一例を示す図である。
【図6】従来の船舶のタンクの注排水方法を示す構成図
である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶の複数のバラストタンクに設けられ
    た液面計が検出した液面位置を表示する液位計に基づい
    て、該タンクに設けられた注排水バルブおよびこれに接
    続される油圧シリンダの開閉を行う電磁弁とを備え、該
    バルブの開閉状態を離れた操作室内の表示部に表示する
    とともに、該操作室では、前記電磁弁および前記バルブ
    の開閉を指示し、各バルブの開閉状態を表示するバラス
    トタンクの液面監視による注排水信号伝送方法におい
    て、 前記特定の液面計と、 前記特定の油圧シリンダおよび前記特定の電磁弁とを予
    め一対一に対応して接続され、前記特定の液面計からの
    液面位置信号を受け、前記特定の油圧シリンダおよび前
    特定の電磁弁に開閉信号を送り、前記油圧シリンダお
    よび前記電磁弁の一対一に対応した開閉状態信号を受け
    る複数の第1の集配信手段と、 予め記憶されたプログラムにより、前記特定の油圧シリ
    ンダおよび前記特定の電磁弁に一対一に対応したバルブ
    の開閉指示信号およびバルブ開閉状態信号を一旦記憶
    し、さらに、これらの記憶に基いて、所定の解析を行
    い、その解析結果に基づいて、前記特定のバルブの開閉
    を指示する情報処理手段と、 これらの複数の集配信手段と情報処理手段間を接続する
    少なくとも2芯の通信線とからなり、 前記複数の第1および第2の集配信手段においては、バ
    ラストタンク内の特定の液面計からの液面位置信号を
    記第1の集配信手段に送信し、該集配信手段では、この
    信号に特定の液面計に一対一に対応する自局の番号を付
    加して、前記通信線を介して、前記情報処理手段に送信
    し、この信号を受信した前記情報処理手段では、所定の
    解析を行った後、前記特定の油圧シリンダおよび前記特
    定の電磁弁に一対一に対応したバルブのバルブ開閉指示
    の信号に自局の番号を付加して、前記通信線を介して、
    前記集配信手段に送り、前記集配信手段では、前記付加
    された自局の番号と、前記情報処理手段で付加された番
    号データを照合し、それが照合されたとき、前記バルブ
    開閉信号を取り込み、この取り込まれたバルブ開閉信号
    により、前記特定の電磁弁、前記特定の油圧シリンダを
    駆動することを特徴とする船舶のバラストタンクの液面
    監視による注排水信号伝送方法。
  2. 【請求項2】 前記情報処理手段において、各液面計か
    らの液面位置信号と、各バルブの開閉状態信号に基づい
    て、予め記憶されたプログラムにより、これらのタンク
    の液面位置およびバルブ開閉状態を、前記情報処理手段
    の画面に表示させ、または、各バラストタンクの液面位
    置および各バルブの開閉状態に基づき、前記液面位置信
    号のサンプリングを行い、その平均化したデータを算出
    し、予め設定された最適液面位置データと比較し、この
    比較結果に基づいて、前記バラストタンクへの注排水を
    指示し、各バルブのいずれかに対する開閉指示に基づい
    て、ハイドロユニットおよびバラストポンプを駆動また
    は停止を指示することを特徴とする請求項1記載の船舶
    のバラストタンクの液面監視による注排水信号伝送方
    法。
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