JP2946503B1 - 半熟様スクランブルエッグ卵加工品及び半熟様卵加工品 - Google Patents
半熟様スクランブルエッグ卵加工品及び半熟様卵加工品Info
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Abstract
味に優れ、短い調理時間、低い調理コスト、均一で安定
した品質で製造することができる半熟様のスクランブル
エッグを提供する。 【解決手段】 凝固卵加工品と蛋白変性温度に加熱して
も凝固しない半熟様卵加工品とから半熟様スクランブル
エッグ卵加工品を製造する。凝固卵加工品として、湯中
で凝固させた含水凝固卵加工品を使用する。また、半熟
様卵加工品として、清水と油脂と酵素処理卵黄とを含有
する乳化物を加熱変性させたものを使用する。
Description
ト感に優れ、食感、風味、外観の点で手作り感に溢れた
半熟様スクランブルエッグ卵加工品に関する。また、半
熟様スクランブルエッグ卵加工品の製造原料として好適
に使用でき、チルド、冷凍、再加熱等の処理によっても
半熟卵様の食感、外観及び風味を維持できる半熟様卵加
工品に関する。
スクランブルエッグが知られている。これは、塩、胡椒
で味付けした全卵液に生クリームを添加し、これをバタ
ーを溶かしたフライパンで加熱して膜化しつつ撹拌し、
半熟卵が一部残るように仕上げたものであり、熟練した
コックにより調理された手作りの半熟様のスクランブル
エッグは、膜化した凝固卵と半熟卵とがフックラとソフ
トに混ざり合って非常に好ましい外観並びに食感とな
り、風味にも優れたものである。
の朝食の際には、定番のおかずの一品として、ウォーマ
ーで保温された手作りの半熟様のスクランブルエッグが
大量に提供されている。しかし、ウォーマーで保温し続
けると、半熟様のスクランブルエッグの特に半熟卵部分
が熱変性し、外観も食感も風味も劣化するという問題が
ある。また、大量に半熟様のスクランブルエッグを手作
りで調理する場合には、複数の熟練したコックの存在が
不可欠であり、調理時間及び調理コストが上昇するとい
う問題がある。そればかりでなく、大量の半熟様のスク
ランブルエッグ全体を均一な品質で作りあげることが困
難であるという問題もある。
外観及び風味に優れた半熟様のスクランブルエッグを、
ホテルでのビュッフェスタイルの朝食メニューの一つと
して、更に、コンビニエンスストアーの持ち帰り弁当の
おかずの一品として、あるいはファミリーレストランの
メニューの一つとして、また、一般家庭の常備菜の一つ
として、短い調理時間、低い調理コスト、均一で安定し
た品質で大量に提供できるようにすることが要請されて
いる。
公報には大量且つ安価にスクランブルエッグを製造する
方法が開示されている。この製造方法は、鶏卵液を加熱
変性した後にミキサーでペースト状に均質化し、それを
未変性の鶏卵液に混合し、この混合液を加熱撹拌すると
いうものである。ソフト感は、加熱時の温度により調整
できるとされている。
8−59号公報に記載の製造方法により得られるスクラ
ンブルエッグは、熟練したコックの手作りの半熟様のス
クランブルエッグのように、半熟卵と膜化した凝固卵と
が混ざり合ったものではないために、フックラ感とソフ
ト感とに欠け、食感、外観及び風味の点で十分なもので
はなかった。
方法により得られるスクランブルエッグを、短い調理時
間、低い調理コスト、均一で安定した品質で大量に業務
向けあるいは家庭向けに提供するためにチルド食品や冷
凍食品とした場合、再加熱すると全体が凝固して半熟様
でなくなり、また、レトルト食品とした場合には、高温
のレトルト処理時に凝固して半熟様でなくり、結果的に
外観、食感及び風味の劣化が著しいという問題がある。
を解決しようとするものであり、食感(フックラ感、ソ
フト感)及び風味に優れ、短い調理時間、低い調理コス
ト、均一で安定した品質で、手作りの半熟様のスクラン
ブルエッグに非常によく類似した外観の半熟様スクラン
ブルエッグ卵加工品を提供することを目的とする。更
に、チルド処理、レトルト処理、冷凍処理、加熱処理等
を施しても半熟様を維持し、外観、食感及び風味が阻害
されない半熟様スクランブルエッグ卵加工品を提供する
ことも目的とする。
工品と卵蛋白変性温度に加熱しても凝固しない半熟様卵
加工品とを混合することにより、食感(フックラ感、ソ
フト感)、外観及び風味に優れ、短い調理時間、低い調
理コスト、均一で安定した品質の半熟様スクランブルエ
ッグ卵加工品が得られること、特に、凝固卵加工品とし
て湯中で凝固させた含水凝固卵加工品を使用し且つ半熟
様卵加工品としてラムダカラギーナンを含有する卵液を
加熱変性させたもの、あるいは清水と油脂と酵素処理卵
黄とを含有する乳化物を加熱変性させたものを使用する
と、チルド処理、レトルト処理、冷凍処理、再加熱処理
等を施しても、半熟様スクランブルエッグ卵加工品の食
感(フックラ感、ソフト感)も風味も阻害されず、手作
りの半熟様スクランブルエッグに非常に類似した外観を
維持できることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
変性温度に加熱しても凝固しない半熟様卵加工品を含有
することを特徴とする半熟様スクランブルエッグ卵加工
品を提供する。ここで、凝固卵加工品として、湯中で凝
固させた含水凝固卵加工品を凝固卵加工品として使用す
ることが好ましい。また、半熟様卵加工品として、ラム
ダカラギーナンを含有する卵液を加熱変性させたものを
使用することが好ましく、清水と油脂と酵素処理卵黄と
を含有する乳化物を加熱変性させたものを使用すること
がより好ましい。
ても凝固しない半熟様卵加工品として、清水と油脂と酵
素処理卵黄とを含有する乳化物を加熱変性させた半熟様
卵加工品を提供する。
品は、凝固卵加工品及び卵蛋白変性温度(通常約60℃
以上)に加熱しても凝固しない半熟様卵加工品を含有す
る。ここで、凝固卵加工品は、半熟様スクランブルエッ
グ卵加工品にフックラ感とソフト感とを付与し、半熟様
卵加工品は半熟様スクランブルエッグ卵加工品にトロリ
とした半熟卵の食感、外観及び風味を付与する。このた
め、凝固卵加工品及び卵蛋白変性温度に加熱しても凝固
しない半熟様卵加工品を含有する半熟様スクランブルエ
ッグ卵加工品の食感と外観と風味とは、熟練したコック
が手作りした半熟様のスクランブルエッグの食感、外観
及び風味に匹敵したものとなる。
品中の凝固卵加工品と半熟様卵加工品の含有量は、半熟
感をより強く出したい場合には後者を比較的多く含有さ
せ、逆の場合には前者を比較的多めに含有させるが、好
ましくは前者を10〜90重量%、より好ましくは60
〜90重量%であり、後者を10〜90重量%、より好
ましくは10〜40重量%である。
燥後に水戻しした食用の卵液を直火釜、蒸気式二重釜等
に投入し撹拌しながら、凝固温度(通常60℃以上、好
ましくは約90℃〜95℃)に加熱することにより得ら
れるものを使用できるが、チルド処理やレトルト処理、
凍結処理、再加熱処理等を施してもフックラ感とソフト
感とが失われない含水凝固卵加工品を使用することが好
ましい。特に、凝固温度(通常60℃以上、好ましくは
約90℃〜95℃)の湯中で凝固させた含水凝固卵加工
品を好ましく使用することができる。ここで、含水凝固
卵加工品の「含水」の意味は、生卵の水分含有量(約7
5重量%)よりも増大した水分含有量(通常82〜92
重量%、好ましくは84〜90重量%)を有しているこ
とを意味する。
の半熟様のスクランブルエッグには膜化した凝固卵が含
まれている点に鑑みて、膜状とすることが好ましい。こ
のような膜状の含水凝固卵加工品を製造する例を以下に
示す。
0℃以上)に維持された清水又は調味液を流速1〜4m
/分程度の速さで流動させながら、これに卵液を0.5
〜3kg/分の速さで滴下し、1〜4分程度経過させて
薄膜状に凝固させ、ザル等で水切りすることにより、薄
膜状の含水凝固卵加工品が得られる。
品を製造する場合に、その厚さや大きさの調整は、卵液
の単位時間あたりの水槽への滴下量と水槽内の清水又は
調味液の流速等を適宜選択することにより行うことがで
きる。
黄色一色でもよいが、黄色を呈する凝固卵加工品と白色
を呈する凝固卵加工品との少なくとも2種が含有されて
いることが好ましい。これにより、熟練したコックが作
る半熟様スクランブルエッグの外観、更に食感や風味に
近づけることができる。
る卵液としては、例えば、卵黄液を主成分とする液状物
を使用することができる。ここで、卵黄液としては、全
卵から分離した卵黄液をそのまま使用してもよく、全卵
から分離した卵黄液に濾過、殺菌、凍結、乾燥等の各種
処理を施した後に液状に戻した卵黄液を使用してもよ
い。成分の一部(例えば、コレステロール、糖分等)を
除去した卵黄液を使用してもよい。
有させてもよく、更に、凝固卵加工品の黄色度を強める
ため、必要に応じてβ―カロチン、クチナシ、アナトー
色素などの着色成分を適宜含有させてよい。また、その
他の添加成分、例えば、食用油、清水、ガム質(キサン
タンガム、タマリンドガム、グアーガム等)、調味料
(食塩、砂糖、グルタミン酸ソーダ、醤油、味噌等)、
デンプン(各種加工デンプンを含む)、乳製品(牛乳、
生クリーム等)、ゼラチン等を必要に応じて含有させて
もよい。
なる卵液としては、例えば、卵白液を主成分とする液状
物を使用することができる。ここで、卵白液としては、
全卵から分離した卵白液をそのまま使用してもよく、上
述の卵黄液と同様に、全卵から分離した卵白液に濾過、
殺菌、凍結、乾燥等の各種処理を施した後に液状に戻し
たものを使用してもよく、成分の一部を除去したものを
使用してもよい。
加熱しても凝固しない半熟様卵加工品としては、好まし
くはラムダカラギーナンを含有する卵液(全卵液、卵黄
液、卵白液、乾燥卵水戻し卵液等)を、卵蛋白の凝固温
度以上に加熱して変性させたラムダカラギーナン含有半
熟様卵加工品を使用できる(特公平7−108207号
公報)。これは、ナイロンなどの樹脂製袋にラムダカラ
ギーナン含有卵液を充填し、それを沸騰水中に所定時間
浸漬することにより熱変性させることで製造できる。得
られたラムダカラギーナン含有半熟様卵加工品は、チル
ド処理、レトルト処理、凍結処理、再加熱処理を施して
も半熟状態が保持されるものである。
蛋白質(固形分換算)に対し少なくとも5重量%で使用
することが好ましい。卵液には、更に食塩や調味料など
の各種添加剤を適宜添加することができる。
ルト処理、凍結処理、再加熱処理を施しても分離を生じ
ず、半熟状態がより良好に保持される半熟様卵加工品と
して、清水と油脂と酵素処理卵黄とを含有する乳化物を
加熱変性させた乳化油脂含有半熟様卵加工品を、ラムダ
カラギーナン含有半熟様卵加工品よりも好ましく使用す
ることができる。この乳化油脂含有半熟様卵加工品は、
本発明の半熟様スクランブルエッグ卵加工品に使用する
だけでなく、サンドイッチの具、サラダドレッシング材
料等の素材として非常に有用である。従って、このよう
な半熟様卵加工品それ自体も本発明の一部である。
処理卵黄とを常法により乳化させ、得られた乳化物を、
常法により卵蛋白の凝固温度以上に加熱することにより
製造できる。
したように清水と油脂と酵素処理卵黄とを含有する乳化
物を加熱変性させたものである。ここで、乳化物は、好
ましくは清水10〜80重量%と、油脂10〜80重量
%と、酵素処理卵黄3〜15重量%とを含有する。これ
らの範囲を逸脱すると、本発明の効果が十分に得られに
くくなる。これらの成分のより好ましい配合比は、清水
35〜55重量%、油脂35〜55重量%、及び酵素処
理卵黄5〜10重量%である。
した場合には、加熱により分離が生ずるので好ましくな
い。
溶液に対する可溶性蛋白量の変化量を測定することで確
認可能である(特開平4−281765号公報参照)。
し得るものであれば、特に制限はなく、例えば、綿実
油、大豆油、菜種油、コーン油、ゴマ油、米油、サフラ
ワー油、ヒマワリ油、牛脂、豚油、魚油等を挙げること
ができる。
する酵素処理卵黄としては、乳化安定性の点から、例え
ば、プロテアーゼ、ホスホリパーゼ等で処理した卵黄を
好ましく使用することができる。特に、冷凍処理、再加
熱処理において良好な乳化安定性を実現できる、ホスホ
リパーゼによりリゾ化処理された卵黄を好ましく使用す
ることができる。ここで、リゾ化処理された卵黄とは、
卵黄の主成分であるリポ蛋白質(リン脂質と蛋白質との
複合体)を構成するリン脂質をリゾリン脂質とした卵黄
のことであり、本発明においては、リゾ化率が5%以上
の卵黄を使用することが特に好ましい。
質への変換率のことであり、具体的には、変換後のリン
脂質とリゾリン脂質との合計量に対する変換後のリゾリ
ン脂質の重量%を意味する。リゾ化率は、イアトロスキ
ャン等の機器分析法やアルカリ滴定法により確認でき
る。
液を有していてもよい。
が油脂の乳化状態の安定化のために好ましい。ここで、
増粘剤としては、食用の一般的な増粘剤を一種以上使用
することができ、例えば、増粘多糖類、増粘蛋白質、デ
ンプン類を挙げることができ、特に、乳化作用を有する
キサンタンガム、アラビアガム、親油性基導入デンプン
(オクテニル無水コハク酸等でエステル化したデンプン
等)等を好ましく挙げることができる。
0.05〜5.0重量%、より好ましくは0.1〜2.
0重量%である。
品は、上述の凝固卵加工品と半熟様卵加工品とを所定の
割合で混合することにより製造することができる。
品は、そのまま冷めたままでも、再加熱しても美味しく
食することができる。また、サンドイッチの具として、
あるいは再成形して半熟様オムレツとして、オムライス
等の米飯類のトッピングとして好ましく使用することが
できる。
明する。
二重釜に投入し、撹拌しながら90℃に達するまで撹拌
した。これにより、ほぼ5〜20mmサイズの塊状の凝
固卵加工品を得た。
卵液及び第3の卵液を、それぞれ表2〜表4の配合成分
を撹拌機にて撹拌混合することにより調製した。
流動させながら、この水槽中に各卵液をそれぞれ別々の
ノズルから1kg/分、1kg/分、2kg/分の速さ
で滴下し、約3分間経過させて凝固させ、金網にとり、
水切りすることにより手作り感に富んだ薄膜状含水凝固
卵加工品を得た。得られた薄膜状含水凝固卵加工品のサ
イズは、約1cm2〜約5cm2程度であり、この範囲で
比較的大きなサイズのものはクルクルとまるまってい
た。また、厚さも一様ではなく、0.3mm程度から、
大きなものはブロック状となった。
の配合の成分を混合して加工卵液を調製し、それを使用
して表6の配合の混合物を、蒸気式二重釜に投入し、撹
拌しながら90℃に達するまで加熱した。これにより、
トロリとした半熟卵の食感、外観の半熟様卵加工品を得
た。また、この半熟様卵加工品には、分離が観察されな
かった。
化混合物を、蒸気式二重釜に投入し、撹拌しながら98
℃に達するまで加熱した。これにより、トロリとした半
熟卵の食感、外観の半熟様卵加工品を得た。また、この
半熟様卵加工品には、分離が観察されなかった。
対してホスホリパーゼA2(レシダーゼ10L、ノボノ
ルディスクA/S社製、力価9800IU/ml)を
0.03%添加し、次いで40℃で4時間処理すること
により得たものである。
えて生卵黄を使用する以外は、実験例4と同様にして半
熟様卵加工品を製造した。得られた半熟様卵加工品には
分離が観察された。
品50重量部と、実験例3、4又5の半熟様卵加工品5
0重量部と混合することによりスクランブルエッグ卵加
工品を製造した。
なかった場合を「−」で表した。
卵加工品は、特公平8−59号公報の実施例1の記載に
従って製造したものである。
エッグ卵加工品について、製造直後及びレトルト容器に
充填して105℃で30分加熱した直後の外見と食感と
を評価した。
℃で凍結し、凍結状態を60日間保持した後に、90〜
98℃の熱湯による解凍、水道流水解凍、又は電子レン
ジ加熱解凍を行い、加工品の外見と食感とを評価した。
なかった半熟様卵加工品とを混合したスクランブルエッ
グ卵加工品(サンプル1,3,4,6)は、製造直後、
レトルト加熱直後、熱湯解凍後、流水解凍後及び電子レ
ンジ加熱解凍後においても、半熟様卵加工品部分はトロ
リとした食感であった。また、凝固卵加工品部分は、フ
ックラ感、ソフト感があった。全体として手作りの半熟
様のスクランブルエッグとほぼ同様の食感及び外観を示
した。しかも、風味も劣化することなく、手作りの半熟
様のスクランブルエッグに匹敵するものであった。
ル1及び3のスクランブルエッグ卵加工品に比べ、薄膜
状含水凝固卵加工品を使用したサンプル4及び6のスク
ランブルエッグ卵加工品の方が、よりフックラ且つソフ
トであり食感に優れていた。また、より手作り感に溢れ
た外観を呈していた。
工品を使用したサンプル1及び4のスクランブルエッグ
卵加工品に比べ、分離が観察されなかった乳化油脂含有
半熟様卵加工品を使用したサンプル3及び6のスクラン
ブルエッグ卵加工品の方が、こく味があり、風味の点で
優れていた。
ンプル3及び6の半熟様スクランブル卵加工品は、加熱
後の分離がなく、風味の点で優れていた。
いずれか一方から構成したサンプル7〜11のスクラン
ブルエッグ卵加工品は、手作りの半熟様のスクランブル
エッグの外観、食感及び風味にほど遠いものであった。
但し、サンプル11のリゾ化卵黄を用いた乳化油脂含有
半熟様卵加工品自体は、非常にこく味があり、風味に優
れた半熟卵様の食品として使用価値の高いものであり、
チルド処理、レトルト処理、冷凍処理、再加熱処理等を
施しても食感及び風味も安定していた。
従って製造したサンプル12のスクランブル卵加工品
は、凝固し半熟様とはならなかった。
生卵黄を使用して調製された乳化油脂含有半熟様卵加工
品自体は、加熱により分離するので、スクランブルエッ
グの製造原料として不適切であった。従って、サンプル
2及び5のスクランブルエッグ卵加工品は、外観、食感
及び風味の点で、手作りのスクランブルエッグに程遠い
ものであった。
加工品の成分の一つである清水の含有量の影響を以下に
説明するように調べた。
混合物に対し、表9に示すような含有量の清水を添加
し、全体を乳化させてを得た。得られた乳化物を90
℃、30分という条件で加熱して乳化油脂含有半熟様卵
加工品を製造した。得られた卵加工品の外観と食感とを
評価した。得られた結果を総合して、好ましい方から
A、B、Cの3段階にランク分けした。その結果を表9
に示す。
しい範囲が35〜55重量%であることがわかる。
加工品の成分の一つである油脂の含有量の影響を以下に
説明するように調べた。
混合物に対し、表10に示すような含有量の油脂を添加
し、全体を乳化させ、98℃、30分という条件で加熱
して乳化油脂含有半熟様卵加工品を製造した。そして、
製造した卵加工品の外観と食感とを評価した。得られた
結果を総合して好ましい方からA、B、Cの3段階にラ
ンク分けした。その結果を表10に示す。
ましい範囲が35〜55重量%であることがわかる。
加工品の成分の一つであるリゾ化卵黄の含有量の影響を
以下に説明するように調べた。
物に対し、表11に示すような含有量のリゾ化卵黄を添
加し、全体を乳化させ、98℃、30分という条件で加
熱して乳化油脂含有半熟様卵加工品を製造した。そし
て、製造した卵加工品の外観と食感とを評価した。得ら
れた結果を総合して好ましい方からA、B、Cの3段階
にランク分けした。その結果を表11に示す。
特に好ましい範囲が5〜10重量%であることがわか
る。
フト感)、外観及び風味に優れ、短い調理時間、低い調
理コスト、均一で安定した品質で製造することができる
半熟様スクランブルエッグ卵加工品を提供できる。この
半熟様スクランブルエッグ卵加工品は、チルド処理、レ
トルト処理、冷凍処理、加熱処理などを施しても食感及
び風味が阻害されず、手作りの半熟様スクランブルエッ
グの外観を維持することができる。
Claims (13)
- 【請求項1】 凝固卵加工品及び卵蛋白変性温度に加熱
しても凝固しない半熟様卵加工品を含有することを特徴
とする半熟様スクランブルエッグ卵加工品。 - 【請求項2】 凝固卵加工品10〜90重量%及び半熟
様卵加工品10〜90重量%を含有する請求項1記載の
半熟様スクランブルエッグ卵加工品。 - 【請求項3】 凝固卵加工品が、湯中で凝固させた含水
凝固卵加工品である請求項1又は2記載の半熟様スクラ
ンブルエッグ卵加工品。 - 【請求項4】 凝固卵加工品が、黄色を呈する凝固卵加
工品及び白色を呈する凝固卵加工品の少なくとも2種を
含有する請求項1〜3のいずれかに記載の半熟様スクラ
ンブルエッグ卵加工品。 - 【請求項5】 半熟様卵加工品が、ラムダカラギーナン
を含有する卵液を加熱変性させたものである請求項1記
載の半熟様スクランブルエッグ卵加工品。 - 【請求項6】 半熟様卵加工品が、清水と油脂と酵素処
理卵黄とを含有する乳化物を加熱変性させたものである
請求項1記載の半熟様スクランブルエッグ卵加工品。 - 【請求項7】 乳化物が、清水10〜80重量%と、油
脂10〜80重量%と、酵素処理卵黄3〜15重量%と
を含有する請求項6記載の半熟様スクランブルエッグ卵
加工品。 - 【請求項8】 酵素処理卵黄がホスホリパーゼによりリ
ゾ化処理された卵黄である請求項6又は7記載の半熟様
スクランブルエッグ卵加工品。 - 【請求項9】 乳化物が、更に増粘剤を含有する請求項
6〜8のいずれかに記載の半熟様スクランブルエッグ卵
加工品。 - 【請求項10】 清水と油脂と酵素処理卵黄とを含有す
る乳化物を加熱変性させたことを特徴とする半熟様卵加
工品。 - 【請求項11】 乳化物が、清水10〜80重量%と、
油脂10〜80重量%と、酵素処理卵黄3〜15重量%
とを含有する請求項10記載の半熟様卵加工品。 - 【請求項12】 酵素処理卵黄がホスホリパーゼにより
リゾ化処理された卵黄である請求項10又は11記載の
半熟様卵加工品。 - 【請求項13】 乳化物が、更に増粘剤を含有する請求
項10〜12のいずれかに記載の半熟様卵加工品。
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