JP2946472B2 - イソフタール酸モノエステルまたはその誘導体の製造方法 - Google Patents
イソフタール酸モノエステルまたはその誘導体の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はベンゼンジカルボン酸モノエステルまたはそ
の誘導体の製造方法、更に詳しくいえば、イソフタール
酸のジエステルまたはその誘導体からそれぞれのモノエ
ステルまたはその誘導体を選択的に製造する方法に関す
る。
の誘導体の製造方法、更に詳しくいえば、イソフタール
酸のジエステルまたはその誘導体からそれぞれのモノエ
ステルまたはその誘導体を選択的に製造する方法に関す
る。
[従来の技術] 一般にジエステルを基質とし、モノエステルを選択的
に製造する方法は医薬品をはじめとする多くの化学品合
成の中で最も重要な手法の一つとなっており、数多くの
合成方法が試みられているが、その特異的変換は合成反
応における問題点となっている。
に製造する方法は医薬品をはじめとする多くの化学品合
成の中で最も重要な手法の一つとなっており、数多くの
合成方法が試みられているが、その特異的変換は合成反
応における問題点となっている。
ジエステルの部分的加水分解は通常緩和な条件下に、
かつ加水分解されるエステル基に対して計算量のアルカ
リを用いることによって行なわれている。すなわち、ジ
エステルに対してその等モル量のアルカリを添加し、加
水分解することにより確率的にモノエステル体を合成す
る方法である。この方法を用いて5−ベンジルオキシイ
ソフタール酸ジメチルにメタノール中で等モル量の水酸
化ナトリウムを作用させて、相当するイソフタール酸モ
ノメチルエステル誘導体の合成が行なわれた(シュウェ
ンダー等:ジャーナル オブ メディショナル ケミス
トリー(J.Med.Chem.),17巻,1112頁(1974))。しか
し、この方法は強アルカリ性条件下で反応を行なう必要
があるため、反応操作上問題がある。
かつ加水分解されるエステル基に対して計算量のアルカ
リを用いることによって行なわれている。すなわち、ジ
エステルに対してその等モル量のアルカリを添加し、加
水分解することにより確率的にモノエステル体を合成す
る方法である。この方法を用いて5−ベンジルオキシイ
ソフタール酸ジメチルにメタノール中で等モル量の水酸
化ナトリウムを作用させて、相当するイソフタール酸モ
ノメチルエステル誘導体の合成が行なわれた(シュウェ
ンダー等:ジャーナル オブ メディショナル ケミス
トリー(J.Med.Chem.),17巻,1112頁(1974))。しか
し、この方法は強アルカリ性条件下で反応を行なう必要
があるため、反応操作上問題がある。
また、複数個のエステル基を持つ化合物の選択的加水
分解を行なう方法の一つとして、各々のカルボキシ基の
加水分解速度の差を利用して選択的に加水分解すること
が可能である(ジェー.イー.ポルドウィン等:テトラ
ヘドロン(Tetrahe−dron,43巻,4217頁(1987))。
分解を行なう方法の一つとして、各々のカルボキシ基の
加水分解速度の差を利用して選択的に加水分解すること
が可能である(ジェー.イー.ポルドウィン等:テトラ
ヘドロン(Tetrahe−dron,43巻,4217頁(1987))。
しかし、本発明における反応原料であるベンゼンジカ
ルボン酸ジエステルは、加水分解速度の差による方法で
はその一方のみを選択的に加水分解することは困難であ
る。
ルボン酸ジエステルは、加水分解速度の差による方法で
はその一方のみを選択的に加水分解することは困難であ
る。
さらにポリエステルに1,1−ジメチルヒドラジンを作
用させて相当するモノカルボン酸を合成する方法が知ら
れている(エス.カシナ,ジェー.ネマトラヒ:テトラ
ヘドロン レターズ(Tetra−hedrou Lett.),16巻,140
3頁(1978))。しかし、この方法で用いられる1,1−ジ
メチルヒドラジンは、沸点が低く、また毒性が強いた
め、極めて取り扱いにくいという欠点を持っている。
用させて相当するモノカルボン酸を合成する方法が知ら
れている(エス.カシナ,ジェー.ネマトラヒ:テトラ
ヘドロン レターズ(Tetra−hedrou Lett.),16巻,140
3頁(1978))。しかし、この方法で用いられる1,1−ジ
メチルヒドラジンは、沸点が低く、また毒性が強いた
め、極めて取り扱いにくいという欠点を持っている。
さらにまた、ブタ肝臓エステラーゼを用いてジメチル
−β−アミノグルタール酸を加水分解してモノメチル−
β−アミノグルタール酸を生成することが知られている
(大野等:ジャーナル オブ アメリカン ケミカル
ソサイエテイ(J.Amer.Chem.Soc),103巻,2406頁(198
9))。しかしながら、この文献には本発明における反
応原料であるベンゼンジカルボン酸ジエステルをモノエ
ステルに変換し得ることについては全く記載されていな
いし、また微生物由来の酵素を用いることも全く記載さ
れていない。
−β−アミノグルタール酸を加水分解してモノメチル−
β−アミノグルタール酸を生成することが知られている
(大野等:ジャーナル オブ アメリカン ケミカル
ソサイエテイ(J.Amer.Chem.Soc),103巻,2406頁(198
9))。しかしながら、この文献には本発明における反
応原料であるベンゼンジカルボン酸ジエステルをモノエ
ステルに変換し得ることについては全く記載されていな
いし、また微生物由来の酵素を用いることも全く記載さ
れていない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の課題はベンゼンジカルボン酸ジエステル、特
にイソフタール酸ジエステルまたはその誘導体から相当
するモノエステルまたはその誘導体を容易な操作でかつ
選択率よく得ることのできる製造方法を提供することに
ある。
にイソフタール酸ジエステルまたはその誘導体から相当
するモノエステルまたはその誘導体を容易な操作でかつ
選択率よく得ることのできる製造方法を提供することに
ある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはフタール酸、イソフタール酸あるいはテ
レフタール酸、特にイソフタール酸のジエステルまたは
その誘導体から相当するモノエステルまたはその誘導体
への製造方法を鋭意研究した結果、生化学的方法により
特異的にかつ高収率で当該物質を製造する方法を見い出
し本発明を完成するに至った。
レフタール酸、特にイソフタール酸のジエステルまたは
その誘導体から相当するモノエステルまたはその誘導体
への製造方法を鋭意研究した結果、生化学的方法により
特異的にかつ高収率で当該物質を製造する方法を見い出
し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はベンゼンカルボン酸ジエステル、
特にイソフタール酸モノエステルまたはその誘導体を微
生物由来の酵素、または該酵素を含有する培養液もしく
は菌体またはそれから抽出された組成物(該酵素と部分
的精製品)を使用して加水分解し、対応するモノエステ
ルまたはその誘導体とすることを特徴とするベンゼンジ
カルボン酸モノエステル、特にイソフタール酸モノエス
テルまたはその誘導体の製造方法である。
特にイソフタール酸モノエステルまたはその誘導体を微
生物由来の酵素、または該酵素を含有する培養液もしく
は菌体またはそれから抽出された組成物(該酵素と部分
的精製品)を使用して加水分解し、対応するモノエステ
ルまたはその誘導体とすることを特徴とするベンゼンジ
カルボン酸モノエステル、特にイソフタール酸モノエス
テルまたはその誘導体の製造方法である。
本発明において、反応原料として用いられるベンゼン
ジカルボン酸ジエステルまたはその誘導体としては、フ
タール酸ジエステルあるいはテレフタール酸ジエステル
も可能であるが、特にイソフタール酸ジエステルおよび
これを構成するベンゼン環に各種の置換基が置換した誘
導体が含まれる。これらのベンゼンジカルボン酸ジエス
テルまたはその誘導体は、アルキルエステルであること
が、本発明の方法により容易にモノエステルまたはその
誘導体とすることができるために好適である。
ジカルボン酸ジエステルまたはその誘導体としては、フ
タール酸ジエステルあるいはテレフタール酸ジエステル
も可能であるが、特にイソフタール酸ジエステルおよび
これを構成するベンゼン環に各種の置換基が置換した誘
導体が含まれる。これらのベンゼンジカルボン酸ジエス
テルまたはその誘導体は、アルキルエステルであること
が、本発明の方法により容易にモノエステルまたはその
誘導体とすることができるために好適である。
本発明において好適に用い得るイソフタール酸ジエス
テルまたはその誘導体を一般式で示すと次のとおりであ
る。
テルまたはその誘導体を一般式で示すと次のとおりであ
る。
[式中、R1は炭素数1ないし8個の直鎖もしくは分岐鎖
のアルキル基を表わし、R2は水素、アミノ基、ニトロ
基、ハロゲン原子、水酸基またはアルキル基を表わ
す。] 上記式中、R1で示されるアルキル基としては、公知の
炭素原子数1〜8個の直鎖もしくは分岐鎖のものが特に
限定されず使用できる。好適に使用されるものを具体的
に例示すれば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、イソプロピル基、イソブチル基、ターシャリブチル
基、イソペンチル基、イソヘキシル基、イソオクチル基
等であり、特に炭素原子数1〜5の直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基が好適である。
のアルキル基を表わし、R2は水素、アミノ基、ニトロ
基、ハロゲン原子、水酸基またはアルキル基を表わ
す。] 上記式中、R1で示されるアルキル基としては、公知の
炭素原子数1〜8個の直鎖もしくは分岐鎖のものが特に
限定されず使用できる。好適に使用されるものを具体的
に例示すれば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、イソプロピル基、イソブチル基、ターシャリブチル
基、イソペンチル基、イソヘキシル基、イソオクチル基
等であり、特に炭素原子数1〜5の直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基が好適である。
また上記式中、R2で示されるアルキル基は特に制限さ
れず公知のものが使用できる。一般には上記R1で例示し
たアルキル基が好適に使用できる。
れず公知のものが使用できる。一般には上記R1で例示し
たアルキル基が好適に使用できる。
本発明で使用される微生物由来の酵素は、エステラー
ゼである。本発明における微生物由来の酵素がエステラ
ーゼであれば、それを生産する微生物の種類を問わな
い。エステラーゼを生産する微生物としては、酵母菌、
細菌、カビ、不完全菌、放線菌等を挙げることができ
る。これらの微生物の中から、本発明者らがスクリーニ
ングしたところによると、次ぎに例示する微生物が本発
明において好適に用いられる。
ゼである。本発明における微生物由来の酵素がエステラ
ーゼであれば、それを生産する微生物の種類を問わな
い。エステラーゼを生産する微生物としては、酵母菌、
細菌、カビ、不完全菌、放線菌等を挙げることができ
る。これらの微生物の中から、本発明者らがスクリーニ
ングしたところによると、次ぎに例示する微生物が本発
明において好適に用いられる。
酵母菌としては、例えば ロドトルラ・ミヌータ(Rhodotorula minuta)(ATCC10
658)、 ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)(AT
CC2527)、 キャンディダ・ウチリス(Candida utilis)(ATCC820
5)、 キャンディダ・パラプシロシス(Candida parapsilosi
s)(ATCC7330) 等が挙げられる。
658)、 ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)(AT
CC2527)、 キャンディダ・ウチリス(Candida utilis)(ATCC820
5)、 キャンディダ・パラプシロシス(Candida parapsilosi
s)(ATCC7330) 等が挙げられる。
細菌としては、例えば シュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aerugino
sa)(ATCC15442)、 シュードモナス・セパシア(Pseudomonas cepasia)(A
TCC17765)、 ロドコッカス・エキ(Rhodococcus epui)(ATCC693
9)、 ロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrou
s)(ATCC12974)、 コリネバクテリウム・ホアギイ(Corynebacterium hoag
ii)(ATCC7005)、 グリコノバクター・エスピー(Gluconobacter sp.)(A
TCC43983)、 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)(ATCC621) 等が挙げられる。
sa)(ATCC15442)、 シュードモナス・セパシア(Pseudomonas cepasia)(A
TCC17765)、 ロドコッカス・エキ(Rhodococcus epui)(ATCC693
9)、 ロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrou
s)(ATCC12974)、 コリネバクテリウム・ホアギイ(Corynebacterium hoag
ii)(ATCC7005)、 グリコノバクター・エスピー(Gluconobacter sp.)(A
TCC43983)、 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)(ATCC621) 等が挙げられる。
カビとしては、例えば アスペルギルス・ウスタス(Aspergillus ustus)(ATC
C1033)、 アスペルギルス・ブレビスペス(Aspergillus brevipe
s)(ATCC16899)、 アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)(AT
CC1011) 等が挙げられる。
C1033)、 アスペルギルス・ブレビスペス(Aspergillus brevipe
s)(ATCC16899)、 アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)(AT
CC1011) 等が挙げられる。
不完全菌としては、例えば グリオクラディウム・デリケセンス(Gliocladium deli
quescens)(No.100(微工研菌寄第2757号))、 ヘルミントスポリウム・エスピー(Helminthosporium s
p.)(ATCC38281) 等が挙げられる。
quescens)(No.100(微工研菌寄第2757号))、 ヘルミントスポリウム・エスピー(Helminthosporium s
p.)(ATCC38281) 等が挙げられる。
放線菌としては、例えば ストレプトマイセス・セレスティス(Streptomyces cae
lestis)(ATCC15084) 等が挙げられる。
lestis)(ATCC15084) 等が挙げられる。
さらに、これらを親株として、目的とする酵素の生産
能を、紫外線照射、X線照射法等の物理的方法、あるい
はN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジ
ン、エチルメタンスルホン酸等と化学的処理による変異
株として高めることが可能である。
能を、紫外線照射、X線照射法等の物理的方法、あるい
はN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジ
ン、エチルメタンスルホン酸等と化学的処理による変異
株として高めることが可能である。
本発明に使用する微生物は、前述の菌種はもちろん、
それらの変異株、変種等すべてを含む。
それらの変異株、変種等すべてを含む。
上記微生物を培養する炭素源としては、これらの菌が
資化できるものであれば何でもよく、例えばグルコー
ス、マルトース、シュークロース、でんぷん、可溶性で
んぷん等の炭水化物;酢酸、コハク酸、クエン酸等の有
機等;エタノール、グリセリン等のアルコール類;動物
油、植物油等を単独もしくは2種以上混合して用いるこ
とができる。
資化できるものであれば何でもよく、例えばグルコー
ス、マルトース、シュークロース、でんぷん、可溶性で
んぷん等の炭水化物;酢酸、コハク酸、クエン酸等の有
機等;エタノール、グリセリン等のアルコール類;動物
油、植物油等を単独もしくは2種以上混合して用いるこ
とができる。
培地中でのこれらの炭素源はの濃度は2g〜150g/で
あり、好ましくは5g〜100g/である。
あり、好ましくは5g〜100g/である。
窒素源としては、これらの菌が資化できるものであれ
ば何でもよく、例えばカゼイン、肉エキス、ヘプトン等
の動物由来の窒素源;大豆、綿実、トウモロコシ等植物
に由来する窒素源;酵母等微生物に由来する窒素源;さ
らにアンモニウム塩、硝酸塩等の無機窒素源等を単独あ
るいは2種以上混合して用いることができる。
ば何でもよく、例えばカゼイン、肉エキス、ヘプトン等
の動物由来の窒素源;大豆、綿実、トウモロコシ等植物
に由来する窒素源;酵母等微生物に由来する窒素源;さ
らにアンモニウム塩、硝酸塩等の無機窒素源等を単独あ
るいは2種以上混合して用いることができる。
窒素源の濃度としては種類によって異なるが、1g〜10
0g/で用いることができ、好ましくは5g〜50g/であ
る。これら主栄養源に加えて微量栄養素として、酵母エ
キス、肉エキス、コーンスティープリカー、あるいはビ
タミン類を用いることが有効である。培地のpH緩衝剤と
して、あるいは無機窒素源としてリン酸塩、マグネシウ
ム塩、その他金属塩を添加することが望ましい。これら
の添加濃度は種類によって異なるが、0.1g〜5g/の範
囲が望ましい。
0g/で用いることができ、好ましくは5g〜50g/であ
る。これら主栄養源に加えて微量栄養素として、酵母エ
キス、肉エキス、コーンスティープリカー、あるいはビ
タミン類を用いることが有効である。培地のpH緩衝剤と
して、あるいは無機窒素源としてリン酸塩、マグネシウ
ム塩、その他金属塩を添加することが望ましい。これら
の添加濃度は種類によって異なるが、0.1g〜5g/の範
囲が望ましい。
上記微生物の培地温度は、一般の微生物の培養温度で
ある20℃〜37℃であるが、例えばロドトルラ・ミヌータ
(Rhodotorula minuta)では20℃〜35℃の範囲で用いら
れる。培養液のpHは4.0〜8.5、好ましいくは5〜8の範
囲である。培養中は好気的に保つため、通気、撹拌、振
盪等が行なわれる。目的とする酵素は微生物の育成とと
もに生成されるが、特に培養中期から後期にかけて生産
活性が高い。本発明では、この中期から後期の培養菌体
をそのまま、あるいは分離集菌して反応に用いるのが望
ましい。
ある20℃〜37℃であるが、例えばロドトルラ・ミヌータ
(Rhodotorula minuta)では20℃〜35℃の範囲で用いら
れる。培養液のpHは4.0〜8.5、好ましいくは5〜8の範
囲である。培養中は好気的に保つため、通気、撹拌、振
盪等が行なわれる。目的とする酵素は微生物の育成とと
もに生成されるが、特に培養中期から後期にかけて生産
活性が高い。本発明では、この中期から後期の培養菌体
をそのまま、あるいは分離集菌して反応に用いるのが望
ましい。
イソフタール酸ジエステルであるベンゼンカルボン酸
ジエステルまたはその誘導体からその相当するモノエス
テル体を生成するには、上記の培養菌体、菌体破砕抽出
物、またはそれらからの精製酵素を用いて行なうことが
できる。菌体、抽出物、粗精製、精製酵素等は真空乾
燥、凍結乾燥、アセトン、エタノール等による処理等、
酵素が失活しない条件で乾燥し、保存することができ、
使用に際して適量をバッファーに溶解または懸濁する。
ジエステルまたはその誘導体からその相当するモノエス
テル体を生成するには、上記の培養菌体、菌体破砕抽出
物、またはそれらからの精製酵素を用いて行なうことが
できる。菌体、抽出物、粗精製、精製酵素等は真空乾
燥、凍結乾燥、アセトン、エタノール等による処理等、
酵素が失活しない条件で乾燥し、保存することができ、
使用に際して適量をバッファーに溶解または懸濁する。
上記の微生物培養物、微生物菌体あるいはその破砕
物、または生成酵素標品を用いてイソフタール酸ジエス
テルおよびその誘導体から相当するモノエステル体を生
成させる反応は一般の酵素反応と同様に行なうことがで
きるが、次のような条件を採用することが望ましい。
物、または生成酵素標品を用いてイソフタール酸ジエス
テルおよびその誘導体から相当するモノエステル体を生
成させる反応は一般の酵素反応と同様に行なうことがで
きるが、次のような条件を採用することが望ましい。
すなわち、例えば、原料であるイソフタール酸ジエス
テルまたはその誘導体2.2mgに対して菌体を乾燥重量で2
mg〜200mg、または酵素標品100〜5000ユニットを用い、
pHを5〜10に調整して10〜45℃で0.5〜24時間反応させ
る方法が好適である。pHの調整方法としては公知の緩衝
剤がなんら制限なく用いられる。
テルまたはその誘導体2.2mgに対して菌体を乾燥重量で2
mg〜200mg、または酵素標品100〜5000ユニットを用い、
pHを5〜10に調整して10〜45℃で0.5〜24時間反応させ
る方法が好適である。pHの調整方法としては公知の緩衝
剤がなんら制限なく用いられる。
本発明のもうひとつの特徴は、反応系中に少量の有機
溶媒、好ましくは水と任意の割合で相溶する水相溶性の
有機溶媒、例えば、アセトン、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、ジメチルスルホキシドを反応系中の反応液100重量
部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜5重量部共
存させることによりジエステルのジカルボキシ酸への分
解が最小限に押さえられることである。
溶媒、好ましくは水と任意の割合で相溶する水相溶性の
有機溶媒、例えば、アセトン、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、ジメチルスルホキシドを反応系中の反応液100重量
部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜5重量部共
存させることによりジエステルのジカルボキシ酸への分
解が最小限に押さえられることである。
また、反応系中には、反応液100重量部に対して0.01
〜5重量部の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤
としては、トリトン−X100(シグマ社)やツィーン80
(シグマ社)、ノニポール55(三洋化成工業)等の非イ
オン系界面活性剤や、ダイレックス(日本油脂)、トラ
ックス(日本油脂)等の陰イオン系界面活性剤が好適に
用いられる。
〜5重量部の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤
としては、トリトン−X100(シグマ社)やツィーン80
(シグマ社)、ノニポール55(三洋化成工業)等の非イ
オン系界面活性剤や、ダイレックス(日本油脂)、トラ
ックス(日本油脂)等の陰イオン系界面活性剤が好適に
用いられる。
[効果] 本発明によれば、イソフタール酸ジエステルからモノ
エステルを穏和な条件かつ高い収率で得ることができ
る。しかも、その際に水相溶性の有機溶媒を共存させる
ことにより、より高収率でモノエステルを製造すること
が可能である。
エステルを穏和な条件かつ高い収率で得ることができ
る。しかも、その際に水相溶性の有機溶媒を共存させる
ことにより、より高収率でモノエステルを製造すること
が可能である。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1:5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸−モノ
メチルエステルの製造方法 培養: YM斜面培地(酵母エキス0.3%、麦芽エキス0.3%、ヘ
プトン0.5%、グルコース1%、寒天2%)に生成した
ロドトルラ・ミヌータ(Rho−dotorula minuta)(ATCC
10658)の1白金耳量をPGY培地(グルコース1%、酵母
エキス1%、ヘプトン1%、100ml/500ml三角フラス
コ)に植菌し、30℃にて70時間振盪培養した。培養液を
遠心分離(1,500×G、15分間)し上清液を捨て、残っ
た菌体沈殿物を凍結乾燥し、ベンゼンジカルボン酸ジエ
ステル(イソフタール酸ジエステル)あるいはその誘導
体から相当するモノエステル体を生成する酵素を含む菌
体乾燥物を得た。培養集菌した菌体はこの凍結乾燥によ
る他、懸濁液として低温(10℃以下)において長期保存
することができる。
メチルエステルの製造方法 培養: YM斜面培地(酵母エキス0.3%、麦芽エキス0.3%、ヘ
プトン0.5%、グルコース1%、寒天2%)に生成した
ロドトルラ・ミヌータ(Rho−dotorula minuta)(ATCC
10658)の1白金耳量をPGY培地(グルコース1%、酵母
エキス1%、ヘプトン1%、100ml/500ml三角フラス
コ)に植菌し、30℃にて70時間振盪培養した。培養液を
遠心分離(1,500×G、15分間)し上清液を捨て、残っ
た菌体沈殿物を凍結乾燥し、ベンゼンジカルボン酸ジエ
ステル(イソフタール酸ジエステル)あるいはその誘導
体から相当するモノエステル体を生成する酵素を含む菌
体乾燥物を得た。培養集菌した菌体はこの凍結乾燥によ
る他、懸濁液として低温(10℃以下)において長期保存
することができる。
反応: 5−アミノベンゼン1,3−ジカルボン酸ジメチルエス
テル1.0mgにアセトン0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン酸バ
ッファー2.0mlを加え、次に、上記の方法によって調製
した菌体乾燥物10mgを加え、20℃で撹拌しながら3時間
反応した。反応物をメチルアルコールで2倍希釈しその
5μlをシリカゲル薄層クロマトプレート(メルク社製
Kieselgel 60F 254)にスポットし、展開溶媒(クロロ
ホルム:酢酸=9:1)で30分間展開した。反応原料およ
び反応生成物のスポットはクロマトスキャナー(島津製
作所製CS−930型)によりその位置および定量が可能で
ある。各物質の相対移動度(Rf)と下記式により求めた
各反応生成物(ジエステル、モノエステル、ジカルボン
酸)の相対純度を次に示す。
テル1.0mgにアセトン0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン酸バ
ッファー2.0mlを加え、次に、上記の方法によって調製
した菌体乾燥物10mgを加え、20℃で撹拌しながら3時間
反応した。反応物をメチルアルコールで2倍希釈しその
5μlをシリカゲル薄層クロマトプレート(メルク社製
Kieselgel 60F 254)にスポットし、展開溶媒(クロロ
ホルム:酢酸=9:1)で30分間展開した。反応原料およ
び反応生成物のスポットはクロマトスキャナー(島津製
作所製CS−930型)によりその位置および定量が可能で
ある。各物質の相対移動度(Rf)と下記式により求めた
各反応生成物(ジエステル、モノエステル、ジカルボン
酸)の相対純度を次に示す。
相対純度(%) =各反応生成物重量×100/[(ジエステル+モノエス
テル+ジカルボン酸)の総重量] 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):0.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39)99.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸(Rf=0.1
5):検出されなかった。
テル+ジカルボン酸)の総重量] 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):0.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39)99.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸(Rf=0.1
5):検出されなかった。
反応物の確認、定量は高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)でも行なうことができる。その条件は次のごと
くである。
(HPLC)でも行なうことができる。その条件は次のごと
くである。
カラム :Inertsil ODS 10C8 4.6×250mm(ガラスクロ工業製) 移動相 :メチルアルコール:蒸留水 (1:4) 流速 :1.0ml/分 温度 :20℃ 検出 :251nm 試料調製 :反応液をメチルアルコールで2倍希釈し0.
2μmミリポアフィルター(日本ミリポア社)でろ過し2
0μを注入した。
2μmミリポアフィルター(日本ミリポア社)でろ過し2
0μを注入した。
この結果、目的反応物物質である5−アミノベンゼン
−1,3−ジカルボン酸モノメチルエステルへの変換率は9
9.5%(相対純度)であり、5−アミノベンゼン−1,3ジ
カルボン酸の生成は認められず、反応出発物質よりほぼ
同モルの目的反応物質が生成した。
−1,3−ジカルボン酸モノメチルエステルへの変換率は9
9.5%(相対純度)であり、5−アミノベンゼン−1,3ジ
カルボン酸の生成は認められず、反応出発物質よりほぼ
同モルの目的反応物質が生成した。
実施例2:5−ニトロベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメ
チルエステルの製造方法 5−ニトロベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル1.0mgをアセトン0.1mlに溶解し、pH8.0の0.1M
リン酸バッファー2.0mlを加えた。これに実施例1で調
製したロドトルラ・ミヌータの菌体凍結乾燥物10mgを加
え20℃で振盪しながら3時間反応を行なった。反応終了
後メチルアルコールで2倍希釈し、そのμをシリカゲ
ル薄層板(メルク社製)にスポットし、展開剤(クロロ
ホルム:酢酸=9:1)で30分間展開した。これを実施例
1で述べた方法により分析し次の結果を得た(Rf値の相
対純度を示す)。
チルエステルの製造方法 5−ニトロベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル1.0mgをアセトン0.1mlに溶解し、pH8.0の0.1M
リン酸バッファー2.0mlを加えた。これに実施例1で調
製したロドトルラ・ミヌータの菌体凍結乾燥物10mgを加
え20℃で振盪しながら3時間反応を行なった。反応終了
後メチルアルコールで2倍希釈し、そのμをシリカゲ
ル薄層板(メルク社製)にスポットし、展開剤(クロロ
ホルム:酢酸=9:1)で30分間展開した。これを実施例
1で述べた方法により分析し次の結果を得た(Rf値の相
対純度を示す)。
5−ニトロベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.70):45%、 5−ニトロベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.6):55%。
ステル(Rf=0.70):45%、 5−ニトロベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.6):55%。
実施例3 一般式IIにおいてR1が1)メチル基、2)イソプロピ
ル基、3)プロピル基、4)イソペンチル基または5)
ペンチル基であり、R2がアミノ基である化合物1mgをメ
タノール0.1mlに溶解し、次にpH8.0の0.1Mリン酸バッフ
ァー2.0mlおよび実施例1の方法により調製したロドト
ルラ・ミヌータの菌体凍結乾燥物10mgを加え温室で2〜
24時間振盪しながら反応を行なった。反応液を実施例1
と同じ方法で分析しモノエステル誘導体の生成率を調べ
た。その結果各反応物から次の生成物が得られた。
ル基、3)プロピル基、4)イソペンチル基または5)
ペンチル基であり、R2がアミノ基である化合物1mgをメ
タノール0.1mlに溶解し、次にpH8.0の0.1Mリン酸バッフ
ァー2.0mlおよび実施例1の方法により調製したロドト
ルラ・ミヌータの菌体凍結乾燥物10mgを加え温室で2〜
24時間振盪しながら反応を行なった。反応液を実施例1
と同じ方法で分析しモノエステル誘導体の生成率を調べ
た。その結果各反応物から次の生成物が得られた。
1)5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチ
ルエステル(Rf=0.39):99.3%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):0.7%。
ルエステル(Rf=0.39):99.3%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):0.7%。
2)5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノイソ
プロピルエステル(Rf=0.47):99.2%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジイソプロ
ピルエステル(Rf=0.78):0.8%。
プロピルエステル(Rf=0.47):99.2%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジイソプロ
ピルエステル(Rf=0.78):0.8%。
3)5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノプロ
ピルエステル(Rf=0.45):89.9%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジプロピル
エステル(Rf=0.71):10.1%。
ピルエステル(Rf=0.45):89.9%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジプロピル
エステル(Rf=0.71):10.1%。
4)5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノイソ
ペンチルエステル(Rf=0.5):48.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジイソペン
チルエステル(Rf=0.76):51.5%。
ペンチルエステル(Rf=0.5):48.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジイソペン
チルエステル(Rf=0.76):51.5%。
5)5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノペン
チルエステル(Rf=0.55):66.7%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジペンチル
エステル(Rf=0.81):33.3%。
チルエステル(Rf=0.55):66.7%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジペンチル
エステル(Rf=0.81):33.3%。
以上の各反応組成物中にはジカルボン酸は検出されな
かった。
かった。
実施例4 一般式IIにおいてR1がメチル基、R2が水素である化合
物(イソフタール酸ジメチルエステル)1.0mgをアセト
ン0.1mlに溶解し、次にpH8.0の0.1Mリン酸バッファー2.
0mlおよび実施例1の方法で調製したロドトルラ・ミヌ
ータの菌体凍結乾燥物10mgを添加し室温にて振盪しなが
ら24時間反応を行なった。反応終了後反応液を実施1と
同じ方法で薄層クロマトグラフィー分析した結果、イソ
フタール酸モノメチルエステル(Rf=0.59)が相対純度
29.1%で生成し、イソフタール酸ジメチルエステル(Rf
=0.85)の相対純度は709%であった。イソフタール酸
は検出されなかった。
物(イソフタール酸ジメチルエステル)1.0mgをアセト
ン0.1mlに溶解し、次にpH8.0の0.1Mリン酸バッファー2.
0mlおよび実施例1の方法で調製したロドトルラ・ミヌ
ータの菌体凍結乾燥物10mgを添加し室温にて振盪しなが
ら24時間反応を行なった。反応終了後反応液を実施1と
同じ方法で薄層クロマトグラフィー分析した結果、イソ
フタール酸モノメチルエステル(Rf=0.59)が相対純度
29.1%で生成し、イソフタール酸ジメチルエステル(Rf
=0.85)の相対純度は709%であった。イソフタール酸
は検出されなかった。
実施例5(参考例) 一般式IIIにおいてR1がメチル基である化合物(テレ
フタール酸ジメチルエステル)1mgをアセトン0.1mlに溶
解し、次にpH8.0の0.1Mリン酸バッファー2.0mlおよび実
施例1の方法で調製したロドトルラ・ミヌータの菌体凍
結乾燥物10mgを添加し、室温にて振盪しながら24時間反
応を行なった。反応終了後反応液を実施例1と同じ方法
で薄層クロマトグラフィー分析した結果、テレフタール
酸モノメチルエステル(Rf=0.59)が相対純度30.1%で
生成し、テレフタール酸ジメチルエステル(Rf=0.85)
の相対純度は69.9%であった。テレフタール酸は検出さ
れなかった。
フタール酸ジメチルエステル)1mgをアセトン0.1mlに溶
解し、次にpH8.0の0.1Mリン酸バッファー2.0mlおよび実
施例1の方法で調製したロドトルラ・ミヌータの菌体凍
結乾燥物10mgを添加し、室温にて振盪しながら24時間反
応を行なった。反応終了後反応液を実施例1と同じ方法
で薄層クロマトグラフィー分析した結果、テレフタール
酸モノメチルエステル(Rf=0.59)が相対純度30.1%で
生成し、テレフタール酸ジメチルエステル(Rf=0.85)
の相対純度は69.9%であった。テレフタール酸は検出さ
れなかった。
実施例6(参考例) 一般式Iにおいて、R1がメチル基、R2が水素である化
合物(フタール酸ジメチルエステル)1mgをアセトン0.1
mlに溶解し、次にpH8.0の0.1Mリン酸バッファー2.0mlお
よび実施例1の方法で調製したロドトルラ・ミヌータの
菌体凍結乾燥物10mgを添加し温室にて振盪しながら24時
間反応を行なった。反応終了後、反応液を実施例1と同
じ方法で薄層クロマトグラフィー分析した結果、フター
ル酸モノメチルエステル(Rf=0.66)が相対純度79.1%
で生成し、フタール酸ジメチルエステル(Rf=0.92)の
相対純度は20.9%であった。フタール酸は検出されなか
った。
合物(フタール酸ジメチルエステル)1mgをアセトン0.1
mlに溶解し、次にpH8.0の0.1Mリン酸バッファー2.0mlお
よび実施例1の方法で調製したロドトルラ・ミヌータの
菌体凍結乾燥物10mgを添加し温室にて振盪しながら24時
間反応を行なった。反応終了後、反応液を実施例1と同
じ方法で薄層クロマトグラフィー分析した結果、フター
ル酸モノメチルエステル(Rf=0.66)が相対純度79.1%
で生成し、フタール酸ジメチルエステル(Rf=0.92)の
相対純度は20.9%であった。フタール酸は検出されなか
った。
実施例7 栄養寒天斜面培地(ブイヨン寒天斜面培地)に生育し
たシュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aerugi
nosa)(ATCC15442)の1白金耳量をブレイン・ハート
アーインフュージョン培地(ディフコ社製、100ml/500m
l三角フラスコ)に植菌し、32℃にて24時間振盪した。
培養液を遠心分離(3,000rpm×G、15分間)し、菌体を
集め、pH8、0.1Mリン酸バッファーにもとの培養液の1/5
容量となるように懸濁した。
たシュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aerugi
nosa)(ATCC15442)の1白金耳量をブレイン・ハート
アーインフュージョン培地(ディフコ社製、100ml/500m
l三角フラスコ)に植菌し、32℃にて24時間振盪した。
培養液を遠心分離(3,000rpm×G、15分間)し、菌体を
集め、pH8、0.1Mリン酸バッファーにもとの培養液の1/5
容量となるように懸濁した。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸メチルエス
テル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン酸
バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸濁
液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行な
った。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエステル
誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が得ら
れた。
テル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン酸
バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸濁
液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行な
った。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエステル
誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が得ら
れた。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):0.8%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):99.2%。
ステル(Rf=0.65):0.8%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):99.2%。
実施例8 栄養寒天斜面培地(ブイヨン寒天斜面培地)に生成し
たグリコノバクター・エスピー(Gluconobacter sp.)
(ATCC43983)の1白金耳量をマンニトール2.5%、酵母
エキス1.0%、ペプトン1.0%を含む培地(100ml/500ml
三角フラスコ)に植菌し、35℃にて24時間振盪した。培
養液を遠心分離(3,000×G、15分間)し、菌体を集
め、pH8.0、0.1Mリン酸バッファー20mlに懸濁した。
たグリコノバクター・エスピー(Gluconobacter sp.)
(ATCC43983)の1白金耳量をマンニトール2.5%、酵母
エキス1.0%、ペプトン1.0%を含む培地(100ml/500ml
三角フラスコ)に植菌し、35℃にて24時間振盪した。培
養液を遠心分離(3,000×G、15分間)し、菌体を集
め、pH8.0、0.1Mリン酸バッファー20mlに懸濁した。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル2.0mgにアセトン0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン酸
バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸濁
液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行な
った。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエステル
誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が得ら
れた。
ステル2.0mgにアセトン0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン酸
バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸濁
液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行な
った。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエステル
誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が得ら
れた。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):9.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):90.5%。
ステル(Rf=0.65):9.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):90.5%。
実施例9 ポテトデキストロース寒天培地(ディフコ社製)に生
成したヘルミントスポリウム.エスピー(Helminthospo
rium sp.)(ATCC38281)の1白金耳量をポテトデキス
トロース寒天培地(ディフコ社製、100ml/500ml三角フ
ラスコ)に植菌し、30℃にて48時間振盪培養した。培養
液を遠心分離(3,000×G、15分間)し、菌体を集めpH
8.0、0.1Mリン酸バッファー20mlに懸濁した。
成したヘルミントスポリウム.エスピー(Helminthospo
rium sp.)(ATCC38281)の1白金耳量をポテトデキス
トロース寒天培地(ディフコ社製、100ml/500ml三角フ
ラスコ)に植菌し、30℃にて48時間振盪培養した。培養
液を遠心分離(3,000×G、15分間)し、菌体を集めpH
8.0、0.1Mリン酸バッファー20mlに懸濁した。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル2.0mgにアセトニトリル0.1mlおよびpH8.0の0.1M
リン酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌
体懸濁0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を
行なった。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエス
テル誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が
得られた。
ステル2.0mgにアセトニトリル0.1mlおよびpH8.0の0.1M
リン酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌
体懸濁0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を
行なった。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエス
テル誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が
得られた。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):95.5%, 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):4.5%。
ステル(Rf=0.65):95.5%, 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):4.5%。
実施例10 ロドトルラ・ミヌータの菌体を実施例1の方法により
培養、集菌した、これにより培養液500mlから湿菌体約1
5gを得た。これをpH8.0、0.1Mリン酸バッファー100mlに
懸濁し、フレンチプレスにて菌体を破砕した。この破砕
液を遠心分離(8,000×G、15分間)し、上液を取り出
し、粗酵素抽出液とした。
培養、集菌した、これにより培養液500mlから湿菌体約1
5gを得た。これをpH8.0、0.1Mリン酸バッファー100mlに
懸濁し、フレンチプレスにて菌体を破砕した。この破砕
液を遠心分離(8,000×G、15分間)し、上液を取り出
し、粗酵素抽出液とした。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した粗酵素
抽出液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を
行なった。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエス
テル誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が
得られた。
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した粗酵素
抽出液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を
行なった。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエス
テル誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が
得られた。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):0.6%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):99.4%。
ステル(Rf=0.65):0.6%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):99.4%。
実施例11 キャンディダ・ウチリス(Candida utilis)(ATCC82
05)を実施例1に示した方法により培養し、菌体を遠心
分離により集めpH8、0.1Mのリン酸バッファーにもとの
培養液の1/5容量となるように懸濁した。
05)を実施例1に示した方法により培養し、菌体を遠心
分離により集めpH8、0.1Mのリン酸バッファーにもとの
培養液の1/5容量となるように懸濁した。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸
濁液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら4時間反応を行
なった。反応を実施例1の方法で分析し、モノエステル
誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が得ら
れた。
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸
濁液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら4時間反応を行
なった。反応を実施例1の方法で分析し、モノエステル
誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が得ら
れた。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):8.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノエステ
ル(Rf=0.39):91.5%。
ステル(Rf=0.65):8.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノエステ
ル(Rf=0.39):91.5%。
実施例12 ロドコッカス・エキ(Rhodococcus epui)(ATCC693
9)あるいはコリネバクテリウム・ホアギイ(Corynebac
terium hoagii)(ATCC7005)を実施例7に示した方法
により培養し、培養液を遠心分離(3,000rpm×G、15分
間)し、菌体を集め、pH8、0.1Mリン酸バッファーにも
との培養液の1/5の容量となるように懸濁した。
9)あるいはコリネバクテリウム・ホアギイ(Corynebac
terium hoagii)(ATCC7005)を実施例7に示した方法
により培養し、培養液を遠心分離(3,000rpm×G、15分
間)し、菌体を集め、pH8、0.1Mリン酸バッファーにも
との培養液の1/5の容量となるように懸濁した。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸
濁液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行
なった。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエステ
ル誘導体の生成率を調べた。その結果、ロドコッカス・
エキを用いた場合には 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):10.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):89.5% が得られ、コリネバクテリウム・ホアギイを用いた場合
には 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):14.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):85.5% が得られた。
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸
濁液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行
なった。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエステ
ル誘導体の生成率を調べた。その結果、ロドコッカス・
エキを用いた場合には 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):10.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):89.5% が得られ、コリネバクテリウム・ホアギイを用いた場合
には 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):14.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):85.5% が得られた。
実施例13 ストレプトマイセス・セレスティス(Streptomyces c
aelestis)(ATCC15084)を実施例7に示した方法によ
り培養し、培養液を遠心分離(3,000rpm×G、15分間)
し、菌体を集め、pH8、0.1Mリン酸バッファーにもとの
培養液の1/2容量となるように懸濁した。
aelestis)(ATCC15084)を実施例7に示した方法によ
り培養し、培養液を遠心分離(3,000rpm×G、15分間)
し、菌体を集め、pH8、0.1Mリン酸バッファーにもとの
培養液の1/2容量となるように懸濁した。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸
濁液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行
なった。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエステ
ル誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が得
られた。
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸
濁液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行
なった。反応物を実施例1の方法で分析し、モノエステ
ル誘導体の生成率を調べた。その結果、次の生成物が得
られた。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):12.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):87.5%。
ステル(Rf=0.65):12.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):87.5%。
実施例14 アスペルギルス・ウスタス(Aspergillus ustus)(A
TCC1033)あるいは、グリオクラディウム・デリケセン
ス(Gliocladium deliquescens)(No.100(微工研菌寄
第2757号))を実施例9に示した方法により培養し、培
養液を遠心分離(3,000rpm、15分間)して菌体を集めpH
8、0.1Mリン酸バッファーのもとに培養液の1/2容量とな
るように懸濁した。
TCC1033)あるいは、グリオクラディウム・デリケセン
ス(Gliocladium deliquescens)(No.100(微工研菌寄
第2757号))を実施例9に示した方法により培養し、培
養液を遠心分離(3,000rpm、15分間)して菌体を集めpH
8、0.1Mリン酸バッファーのもとに培養液の1/2容量とな
るように懸濁した。
5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸
濁液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行
なった。反応物を実施例1の方法で分析しモノエステル
誘導体の生成率を調べた。その結果、アスペルギルス・
ウスタスを用いた場合には 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):13.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):86.5% が得られ、グリオクラディウム・デリケセンスを用いた
場合には 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):15.0%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):85.0% が得られた。
ステル2.0mgにメタノール0.1mlおよびpH8.0の0.1Mリン
酸バッファー1.5mlを加え、次に上記で調製した菌体懸
濁液0.4mlを加え、30℃で撹拌しながら3時間反応を行
なった。反応物を実施例1の方法で分析しモノエステル
誘導体の生成率を調べた。その結果、アスペルギルス・
ウスタスを用いた場合には 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):13.5%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):86.5% が得られ、グリオクラディウム・デリケセンスを用いた
場合には 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸ジメチルエ
ステル(Rf=0.65):15.0%、 5−アミノベンゼン−1,3−ジカルボン酸モノメチル
エステル(Rf=0.39):85.0% が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12P 7/62 C12R 1:38) (C12P 7/62 C12R 1:01) (C12P 7/62 C12R 1:15) (C12P 7/62 C12R 1:70) (C12P 7/62 C12R 1:66) (C12P 7/62 C12R 1:69) (C12P 7/62 C12R 1:465) (72)発明者 岡本 六郎 神奈川県藤沢市花の木2―18 (56)参考文献 Bulletin of Envir onmental Contamina tion and Toxicolog y,Vol.13,No.3,p.342− 347(1975) Applied and Envir onmental Microbiol ogy,Vol.35,No.2,p. 243−246(1978) 生活衛生、第23巻、第6号、第199− 206頁(1979) Journal of Fermen tation and Bioengn eering,Vol.68,No.5, p.375−377(1989) Applied and Envir onmental Microbiol ogy,Vol.44,No.3,p. 576−578(1982) Current Microbiol ogy,Vol.11,No.6,p. 321−324(1984) Mikrobiologiya,Vo l.58,No.3,p.382−386 (1989) 田宮信雄、丸尾文治監修「酸素ハンド ブック(第2刷)」(昭58−3−1)、 朝倉書店、第416頁「Carboxyl esterase」の項 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 7/62 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (4)
- 【請求項1】次式: [式中、R1は炭素数1ないし8個の直鎖もしくは分岐鎖
のアルキル基を表わし、R2は水素、アミノ基、ニトロ
基、ハロゲン原子、水酸基またはアルキル基を表わ
す。]で表わされるイソフタール酸ジエステルまたはそ
の誘導体を、少量の有機溶媒の存在下に、微生物由来の
酵素、または該酵素を含有する培養液もしくは菌体また
はそれから抽出された該酵素の部分的精製品を使用して
加水分解し、対応するモノエステルまたはその誘導体と
することを特徴とするイソフタール酸モノエステルまた
はその誘導体の製造方法。 - 【請求項2】前記有機溶媒が、アセトン、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミド、メチルアルコール、エチル
アルコール、ジメチルスルホキシドからなる群より選択
される1種以上の水相溶性の有機溶媒である請求項1に
記載のイソフタール酸モノエステルまたはその誘導体の
製造方法。 - 【請求項3】有機溶媒が加水分解の反応系中、反応液10
0重量部に対して0.1〜20重量部含まれる請求項1または
2に記載のイソフタール酸モノエステルまたはその誘導
体の製造方法。 - 【請求項4】前記微生物が、ロドトルラ・ミヌータ(Rh
odotorula minuta)(ATCC10658)、ロドトルラ・グル
チニス(Rhodotorula glutinis)(ATCC2527)、キャン
ディダ・ウチリス(Candida utilis)(ATCC8205)、キ
ャンディダ・パラプシロシス(Can−dida parapsilosi
s)(ATCC7330);シュードモナス・エルギノーサ(Pse
udomonas aeruginosa)(ATCC15442)、シュードモナス
・セパシア(Pseudomonas cepasia)(ATCC17765)、ロ
ドコッカス・エキ(Rhodococcus epui)(ATCC6939)、
ロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrou
s)(ATCC12974)、コリネバクテリウム・ホアギイ(Co
rynebacterium hoagii)(ATCC7005)、グリコノバクタ
ー・エスピー(Gluconobacter sp.)(ATCC43983)、グ
ルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxydan
s)(ATCC621)、アスペルギルス・ウスタス(Aspergil
lus ustus)(ATCC1033)、アスペルギルス・ブレビス
ペス(Aspergillus brevipes)(ATCC16899)、アスペ
ルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)(ATCC101
1)、グリオクラディウム・デリケセンス(Gliocladium
deliquescens)(No.100(微工研菌寄第2757号))、
ヘルミントスポリウム・エスピー(Helminthosporium s
p.)(ATCC38281)、ストレプトマイセス・セレスティ
ス(Streptomyces caelestis)(ATCC15084)から選択
される微生物である請求項1乃至3のいずれかの項に記
載のイソフタール酸モノエステルまたはその誘導体の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28561990A JP2946472B2 (ja) | 1990-10-23 | 1990-10-23 | イソフタール酸モノエステルまたはその誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28561990A JP2946472B2 (ja) | 1990-10-23 | 1990-10-23 | イソフタール酸モノエステルまたはその誘導体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04158789A JPH04158789A (ja) | 1992-06-01 |
JP2946472B2 true JP2946472B2 (ja) | 1999-09-06 |
Family
ID=17693875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28561990A Expired - Fee Related JP2946472B2 (ja) | 1990-10-23 | 1990-10-23 | イソフタール酸モノエステルまたはその誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2946472B2 (ja) |
-
1990
- 1990-10-23 JP JP28561990A patent/JP2946472B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (8)
Title |
---|
Applied and Environmental Microbiology,Vol.35,No.2,p.243−246(1978) |
Applied and Environmental Microbiology,Vol.44,No.3,p.576−578(1982) |
Bulletin of Environmental Contamination and Toxicology,Vol.13,No.3,p.342−347(1975) |
Current Microbiology,Vol.11,No.6,p.321−324(1984) |
Journal of Fermentation and Bioengneering,Vol.68,No.5,p.375−377(1989) |
Mikrobiologiya,Vol.58,No.3,p.382−386(1989) |
生活衛生、第23巻、第6号、第199−206頁(1979) |
田宮信雄、丸尾文治監修「酸素ハンドブック(第2刷)」(昭58−3−1)、朝倉書店、第416頁「Carboxylesterase」の項 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04158789A (ja) | 1992-06-01 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |