JP2946458B2 - 組付部にフランジ部を有する板金部品の自動組付装置 - Google Patents

組付部にフランジ部を有する板金部品の自動組付装置

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JP2946458B2
JP2946458B2 JP19163196A JP19163196A JP2946458B2 JP 2946458 B2 JP2946458 B2 JP 2946458B2 JP 19163196 A JP19163196 A JP 19163196A JP 19163196 A JP19163196 A JP 19163196A JP 2946458 B2 JP2946458 B2 JP 2946458B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2枚の板金部品を
嵌込んで自動的に組付けする装置に係り、特に、組付部
に一方向からの嵌込を阻害するフランジ部が形成されて
いる場合の自動組付けを可能にした自動組付装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】組付時において一方向からの嵌込を阻害
するようなフランジ部が組付部に形成されている2枚の
板金部品例としては、たとえば図10ないし図13に示
したような自動車のルーフパネル1及びリンフォース2
がある。この場合、ルーフパネル1にはサンルーフ取付
用の開口部3が穿設されており、同開口部3の周囲を補
強する目的でルーフパネル1の裏側にリンフォース2が
取付けられる。しかし、ルーフパネル1の外表面にスポ
ット痕等の溶接影響部が露呈することは見栄え上好まし
いことではなく、従って、たとえばルーフパネル1の車
体後方側の開口端部を略L字状(又は略U字状)に折曲
成形し、該フランジ部4にリンフォース2の車体後方側
の開口端部を嵌込んで、車体前方側及び車幅方向側の開
口端部合せ面を適当なピッチでスポット溶接する構造が
採用されている。なお、図中の白抜矢印5は車体の前方
を示し、符号Wはスポット溶接部を示している。
【0003】上述した構造によると、ルーフパネル1の
開口部3にリンフォース2を下方から嵌込む場合、ルー
フパネル1の一端部に略L字状又は略U字状に折曲成形
されたフランジ部4が存在すると、一方向からの単純な
組付作業では互いに干渉して組付けは困難である。この
ため、従来の生産ラインにおいては、ルーフパネル1に
リンフォース2を組付ける工程はラインサイドで手作業
により行われている。以下この作業を簡単に説明する
と、被組付側となる大きなルーフパネル1を図13に示
す如く反転させた状態にしておき、組付側のリンフォー
ス2を作業員が手で適度に撓ませながら板金端末の干渉
を避けて所定の位置へ嵌込むのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の自動
車組立ラインにおいては、生産性の向上や作業員の環境
改善等の観点からラインの自動化が進められている。従
って、生産ラインの途中に前述したような手作業の工程
が存在することは生産ラインの流れを阻害する要因とな
り、ラインの生産効率が低下することによって、自動化
に要する莫大な投資に見合うだけの十分な効果を得にく
いという問題があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、自動化された組
立ラインの中で搬送される被組付側の大型板金部品を反
転させることなく、板金どうしの干渉を避けて組付側の
板金部品を自動的に組付けてから次の組立工程に搬送可
能な、組付部にフランジ部を有する板金部品の自動組付
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
を解決するためになされたもので、組付側の板金部品を
被組付側の板金部品に組付ける際、一方向からの嵌込を
阻害するフランジ部を有する2枚の板金部品を自動的に
嵌込んで組付けする板金部品の自動組付装置において、
上記組付側の板金部品を所定位置に載置させるロケータ
が設けられたフレーム部材と、上記フレーム部材の後部
一端側を軸支し上下方向に昇降する昇降部材と、上記昇
降部材と連結され上下方向の昇降を可能にする昇降手段
と、上記フレーム部材と上記昇降部材及び上記昇降手段
を前後方向にスライド可能にするスライド手段と、上記
昇降部材に支持されると共に上記フレーム部材の後部一
端側を支点として上記フレーム部材の前端側の上下方向
の揺動を可能にする揺動手段と、上記ロケータに載置さ
れた組付側の板金部品を弾性変形させた状態に保持する
クランプ手段とを設け、上記被組付側の板金部品に対向
して、上記組付側の板金部品を配設して上記クランプ手
段により変形保持し、上記フランジ部に上記組付側の板
金部品を嵌込んだ後に同組付側の板金部品の変形状態を
解除し、上記揺動手段により上記フランジ部と相対する
上記被組付側の板金部品の縁部に上記組付側の板金部品
の一方の端末部を嵌込み可能としたことを特徴とする組
付部にフランジ部を有する板金部品の自動組付装置であ
る。
【0007】上述した自動組付装置においては、フレー
ム部材に設けたロケータの所定位置に組付側の板金部品
を載置し、同板金部品をクランプ手段により弾性変形さ
せた状態に保持したまま、最初に昇降手段を作動させて
昇降部材及びフレーム部材と共に板金部品を上昇させ、
続いてスライド手段を作動させて昇降手段、昇降部材及
びフレーム部材と共に同板金部品を前進させた後、最後
にクランプ手段による弾性変形を解除してから揺動手段
を作動させることにより、フレーム部材と共に組付側の
板金部品を揺動させて被組付側の板金部品に組付けるこ
とができる。
【0008】また、上述した組付側及び被組付側の板金
部品は、共に反転などせずに完成車の搬送状態で組付け
られるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に基づいて説明する。図1ないし図3に示した板金部品
の自動組付装置は、サンルーフ用の開口部3が穿設され
た自動車用のルーフパネル(被組付側の板金部品)1に
対して、同じく開口部3が穿設された補強用のリンフォ
ース(組付側の板金部品)2を組付けるものであり、こ
の場合、ルーフパネル1の開口部3後端側を折曲して設
けられた略L字状(又は略U字状)のフランジ部4が一
方向からの単純な嵌込を阻害する部分になっている。す
なわち、ルーフパネル1及びリンフォース2の形状は図
10ないし図12に基づき従来技術で説明したものと同
様であり、ルーフパネル1は開口部3の前端からフラン
ジ部4の後端縁までの寸法L1がリンフォース2に設け
られた開口部3の前後方向寸法L2よりも大きくなって
いる(図11参照)。従って、ルーフパネル1にリンフ
ォース2を組付ける際、同リンフォース2を位置合わせ
して単純に車体上下方向へ動かすだけの作業では、車体
後方側へ折曲されたフランジ部4に干渉して嵌込が阻害
されることになる。なお、図中の白抜矢印5はルーフパ
ネル1の前側(すなわち車体の前方)、符号8はフロン
トルーフレールを示している。
【0010】自動組付装置は、基本的に、リンフォース
2の前端部を保持する前部クランプ機構80及びリンフ
ォース2の後端部を保持する押圧クランプ手段50を備
えたフレーム部材10、同フレーム部材10を揺動でき
るよう回動軸を有して支持する昇降部材21、ルーフパ
ネル1の周縁部を保持する外周クランプ機構90、同ク
ランプ機構90によって保持されたルーフパネル1に対
してリンフォース2を接近できるよう昇降部材21及び
フレーム部材10を上下方向に昇降動作させる昇降手段
20、ルーフパネル1に対してリンフォース2を前後方
向に移動できるよう昇降手段20及びフレーム部材10
をスライド動作させるスライド手段30、リンフォース
2の前端部を上下方向に揺動できるようフレーム部材1
0を昇降部材21に対して揺動させる揺動手段40、及
びスポット溶接時にルーフパネル開口部3の端部を保持
する開口端部クランプ機構60を包含し、ルーフパネル
1に対向して、リンフォース2を配設して押圧クランプ
手段50により変形保持し、フランジ部4にリンフォー
ス2を嵌込んだ後に同リンフォース2の変形状態を解除
し、揺動手段40によりフランジ部4と相対するルーフ
パネル1の縁部にリンフォース2の一方の端末部を嵌込
み可能としたものである。なお、自動組付装置を据付け
する際にはそのベースプレート7をベース面6に対して
アンカボルト等を使用して固定する。
【0011】ベースプレート7の上面には、車体前後方
向に向けて平行に延設された左右一対のガイドレール3
1が固定されている。また、このベースプレート7上に
は、ロッドを車体前後方向(矢印35)に伸縮動作させ
るスライドシリンダ33がガイドレール31の後端より
も車体後方側に固定設置されている。スライドシリンダ
33のロッドは、その先端部がスライドテーブル32に
連結されており、同スライドテーブル32の下面には、
左右一対のガイドレール31に対応してガイド部34が
設けられている。同ガイド部34は、各々がガイドレー
ル31を跨ぎ、ガイドレール31の上面及び両側面に接
しているので、スライドテーブル32は、スライドシリ
ンダ33を駆動源とし、その伸縮作動によってガイドレ
ール31上をスムーズに滑動する。この結果、ベース面
6及びベースプレート7の固定部に対し、スライドシリ
ンダ33の伸縮作動によりスライドテーブル32を車体
の前後方向(矢印35)へスライド可能にした、自動組
付装置のスライド手段30が構成される。
【0012】上述したスライド手段30のスライドテー
ブル32上には昇降手段20が設置されている。この昇
降手段20は、昇降動作の駆動源となる1組の昇降シリ
ンダ22及びスムーズな昇降を助ける2組のガイドシリ
ンダ26を備えている。図2の例では、3組のシリンダ
22,26が昇降シリンダ22を中央にして左右(車
幅)方向に直線的に配置され、各々のシリンダ下端部が
スライドテーブル32上に固定設置されると共に、3本
のロッドにより板状の昇降部材21を水平に保って支持
している。しかし、3組のシリンダ22,26は必ずし
も横方向に直線的に配置する必要はなく、たとえば昇降
部材21の形状等によっては前後方向の直線配置又は三
角形状の配置も可能であり、昇降時において昇降部材2
1の安定した水平状態を維持してスムーズに昇降させる
ことができればよい。かくして、昇降シリンダ22が上
下方向に伸縮作動すると、昇降部材21は昇降シリンダ
22及び左右一対のガイドシャフト25による3点支持
で安定した水平状態を維持して昇降することになり、同
昇降部材21の上下方向(矢印27)へのスムーズな昇
降を可能にする昇降手段20が構成される。なお、この
昇降手段20は、スライドテーブル32に設置されてい
ることから、上述したスライド手段30と一体に前後方
向のスライドが可能である。
【0013】揺動支持アーム23は、上述した昇降部材
21の上面後端側から上方へ向けて2組突設されてお
り、この揺動支持アーム23は、左右それぞれに所定の
間隙を設けて平行に対向させた2枚の板状部材よりな
り、その間隙部に後述するフレーム部材10の揺動アー
ム11を挟み込んで、車幅方向に嵌通するピン14をも
って上端部付近を軸支している。これにより、フレーム
部材10は、昇降部材21に対して、ピン14を支点と
した揺動が可能に支持される。一方、符号24は、昇降
部材21の下面前端側から下方へ向けて突設された揺動
シリンダ支持部であり、後述する揺動手段40の駆動源
となる揺動シリンダ41をピン結合により支持する部材
である。なお、フレーム部材10及び揺動シリンダ41
をピン結合により支持している昇降部材21は、昇降手
段20に支持されていることから、同昇降手段20によ
る上下方向の昇降に加えて、スライド手段30と一体に
前後方向のスライドも可能である。
【0014】フレーム部材10は鋼材を略矩形状に結合
してなり、その上面周縁部にはロケータ13が上方へ向
けて突設されている。このロケータ13は、リンフォー
ス2を自動組付装置にセットする際、リンフォース2を
所定の位置に位置決めして支持するための部材である。
図示の例では、ロケータ13がフレーム部材10の前端
部側に3箇所(13a、13b、13c)、後端部側に
3箇所(13d、13e、13f)、及び左右の端部側
に各々1箇所(13g、13h)ずつの合計8箇所に設
けられており、各ロケータ13の上端面は、受け部材と
して対応するリンフォース2の支持部形状に合わせてあ
る。また、フレーム部材10の後端側上面には、上述し
た昇降部材21の揺動支持アーム23にピン14をもっ
て軸支される2組の揺動アーム11が斜め前方へ向けて
突設されている。さらに、フレーム部材10の前端側上
面には、揺動シリンダ41のロッド先端部とピン結合に
より連結された駆動アーム12が斜め後方へ向けて突設
されている。この揺動シリンダ41は、昇降部材21の
揺動シリンダ支持部24によりシリンダ本体を支持され
ており、本装置の場合、揺動シリンダ41の支持部がフ
レーム部材10の揺動を妨げないようにピン結合を採用
している。すなわち、揺動シリンダ41は、昇降部材2
1によるシリンダ本体支持部、及びロッド先端部とフレ
ーム部材10との連結部がいずれも回動可能なピン結合
となっているため、同揺動シリンダ41を伸縮作動させ
た場合、2箇所のピン結合部が協働して揺動シリンダ4
1自らが昇降部材21に対して揺動可能な状態にあり、
従って、フレーム部材10のスムーズな揺動が揺動シリ
ンダ41によって妨げられるようなことはない。
【0015】かくして、フレーム部材10は、揺動シリ
ンダ41を矢印42の方向に伸縮作動させることによっ
て、固定支持側の昇降部材21に対してピン14を支点
とする上下方向(矢印43)のスムーズな揺動が可能に
なる。この結果、揺動シリンダ41を駆動源としてフレ
ーム部材10の前端部側を矢印43の方向に揺動せしめ
る揺動手段40が構成される。なお、フレーム部材10
及び揺動手段40は、いずれも昇降部材21に支持され
た構造となっているため、昇降手段20により昇降部材
21と一体に上下方向へ昇降するのに加えて、スライド
手段30により昇降手段20及び昇降部材21と一体に
前後方向へスライドすることも可能である。
【0016】クランプ手段50は、ロケータ13に載置
されたリンフォース2の後端部を弾性変形させた状態に
保持するものである。このクランプ手段50を設置する
主な目的は、昇降手段20の作動により上昇したリンフ
ォース2がルーフパネル1と干渉してルーフパネル1に
歪みが生じるのを防止することにある。従って、上述し
た目的を確実に達成するためには、クランプ手段50を
少なくとも2箇所以上設けるのが好ましい。なお、本装
置においては、リンフォース2の端部を単に保持するだ
けの公知のクランプ機構も使用しているため、両者の混
同を避ける意味から以後押圧クランプ手段50と呼ぶ。
【0017】図示の例では、押圧クランプ手段50がフ
レーム部材10の後端部側上面に突設された3箇所のロ
ケータ13d、13e、13fと対応して3箇所に設け
られている。この場合、クランプ位置によりロケータ等
の形状に若干の違いは生じるものの、各押圧クランプ手
段50の基本構成は全て同じである。図4は押圧クラン
プ手段50の構成例を示す図である。この押圧クランプ
手段50は、フレーム部材10に固定されたロケータ1
3に連結されており、押圧シリンダ51、押圧クランプ
52及びリンク部材53を具備している。押圧シリンダ
51は、そのシリンダ本体がロケータ13にピン結合に
より支持されており、図中に実線及び想像線で表示した
ように動いてフレーム部材10の揺動に追従できるよう
になっている。ピストンロッド51aの先端部にピン5
4をもってピン結合された押圧クランプ52は、先端部
にリンフォース2の後端部を下向きに押圧する係止部5
5を有し、さらに略T字状に固着されたリンク部材53
の端部がピン56をもってロケータ13にピン結合され
ている。
【0018】この結果、押圧シリンダ51、ピストンロ
ッド51aが矢印57の如く上下方向に伸縮作動する
と、押圧クランプ52の係止部55は矢印58の如く上
下方向に揺動して開閉する。すなわち、図4ではピスト
ンロッド51aが押し出されて押圧クランプ52が閉じ
た状態を示しており、この場合、リンフォース2の後端
部が符号2aで示した位置まで押し下げられて適度な弾
性変形をするような位置設定(自然状態でロケータ上に
載置された場合のリンフォース後端位置より下方に係止
部55が存在する)がなされている。一方、この状態か
らピストンロッド51aが引き込まれると、係止部55
が上方へ開いて後端部の係止状態は解除される。
【0019】図2、及び図4ないし図8の符号60S、
60R、60Fは、開口部3の端部を保持する開口端部
クランプ機構を示している。このような開口端部クラン
プ機構60は、ルーフパネル1とリンフォース2との組
付けが完了した後に使用するものであり、両板金部材の
板金合せ面適所をスポット溶接する際に開口部3の端部
をクランプ13へ向けて押圧する機能を有しており、開
口部3の前後左右端部を各々保持するよう略矩形状開口
の各辺ごとに設けられている。図2に示した開口端部ク
ランプ機構60Sはロケータ13gに対応して開口部3
の左側端部を保持するもので、その基本構成は、ベース
面6に固定された支柱61、同支柱61に支持された駆
動シリンダ62、一端が駆動シリンダ62のピストンロ
ッド62a先端部にピン結合されているクランプ63、
及び両端部が各々クランプ63と支柱61とにピン結合
されているリンク部材64よりなる。そして、駆動シリ
ンダ62が矢印65の如く上下に伸縮作動することによ
り、クランプ63は、リンク部材64の作用によって実
線で示した閉(クランプ)位置と想像線で示した開位置
との間を矢印66の如く揺動して開閉する。なお、図示
は省略したが、ロケータ13hに対応して開口部3の右
側端部を保持するため、上述した左側用のものと同様の
基本構成を有する(各構成部材の向きが左右逆となる)
開口端部クランプ機構60Sも設けられている。
【0020】図4の符号60Rは、開口部3の後端部側
を保持する開口端部クランプ機構を示している。この開
口端部クランプ機構60Rは、図2に示した左側端部用
と基本構成が同じであり、ベース面6に固定された支柱
61、同支柱61に支持された駆動シリンダ62、一端
が駆動シリンダ62のピストンロッド62a先端部にピ
ン結合されているクランプ63、及び両端部が各々クラ
ンプ63と支柱61とにピン結合されているリンク部材
64よりなり、駆動シリンダ62が矢印65の如く上下
に伸縮作動することにより、クランプ63は、リンク部
材64の作用によって実線で示した閉(クランプ)位置
と想像線で示した開位置との間を矢印66の如く揺動し
て開閉する。図示の例においては、フレーム部材10の
後端部側上面に突設された3箇所のロケータ13d、1
3e、13fと対応して支柱61が3箇所に設けられて
おり、従って、後端部用の開口端部クランプ機構60R
も3組設置されている。しかし、対応する開口端部保持
部の形状に適合させるため、クランプ63の形状等は、
3箇所の後端部用及び左右の側端部用が各々異なったも
のになってもよい。なお、開口部3の前端部側を保持す
る開口端部クランプ機構60Fも3組設置されている
が、その構成については、図5ないし図8に基づいて後
述する前部押え機構70又は前部クランプ機構80と共
に説明する。
【0021】図5及び図6は、車体前側の左右サイドに
取付けられたロケータ13a、13cに対応して設けら
れた前部押え機構70、及び開口部3の前端部側を保持
する開口端部クランプ機構60Fを示したものである。
図5は主として前部押え機構70の構成及び作動を説明
するためのものであり、前部押え機構70の動作時、開
口端部クランプ機構60Fは実線で示すように作動前の
開いた状態にある。前部押え機構70は、ロケータ13
に載置されたリンフォース2を上から前部押え71で押
圧することにより、上端部がリンフォース2の形状に合
わせて作られているロケータ13にリンフォース2の面
を密着させ、確実な位置決めをする機能を有している。
この前部押え機構70は、ベース面6に固定された支柱
74、同支柱74に支持された駆動シリンダ75、一端
が駆動シリンダ75のピストンロッド75a先端部にピ
ン結合されている前部押え71、及び両端部が各々前部
押え71と支柱74とにピン結合されているリンク部材
76よりなり、前部押え71は、上下(矢印72)に伸
縮作動する駆動シリンダ75及びリンク部材76の作用
によって、実線で示した閉(押え)位置と想像線で示し
た開位置との間を矢印73の如く開閉動作する。
【0022】図6は、主として開口部3の前端部側サイ
ドを保持する開口端部クランプ機構60Fの構成及び作
動を説明するためのものであり、開口端部クランプ機構
60Fの動作時、すなわちスポット溶接時には、前部押
え機構70は実線で示すように開いた状態にある。この
開口端部クランプ機構60Fは、上述した側端部用及び
後端部用と同様の機能を有するものであるが、その構成
はやや異なっている。この場合、ベース面6に固定され
ている支柱61にアーム駆動シリンダ67がピン結合に
より支持され、同アーム駆動シリンダ67のピストンロ
ッド67a先端部にはアーム部材68がピン結合されて
いる。このアーム部材68は可動の開口端部クランプ機
構支持部となるもので、一端部が支柱61にピン61a
により回動自在に支持されており、アーム駆動シリンダ
67が矢印69aの如く上下に伸縮作動することによっ
て、ピン61aを支点として矢印69bの如く揺動す
る。そして、このアーム部材68には、同アーム部材6
8にピン結合により支持された駆動シリンダ62、一端
部が駆動シリンダ62のピストンロッド62a先端部に
ピン結合されているクランプ63、及び一端部がクラン
プ63に固定され他端部がアーム部材68とピン結合さ
れているリンク部材64よりなるクランプ機構が設けら
れている。かくして、開口端部クランプ機構60Fは、
アーム駆動シリンダ67の伸縮作動により、想像線で示
した退避位置(ルーフパネル1の搬入・搬出の妨げとな
らないように開いた位置)と実線で示した待機位置(ク
ランプ63が開口端部に近接して待機する閉じた位置)
との間を矢印69bの如く揺動して開閉する。さらに、
実線で示した待機位置においては、駆動シリンダ62が
矢印65の如く伸縮作動することにより、クランプ63
は、リンク部材64の作用によって想像線で示した開位
置と実線で示した閉(クランプ)位置との間を矢印66
の如く揺動して開閉する。この結果、ルーフパネル1の
前端部から開口部3までのように比較的長い距離がある
場合であっても、ルーフパネル1との干渉を避けてクラ
ンプ63により開口端部を保持することが可能になる。
【0023】図7及び図8は、前側の中央付近に取付け
られたロケータ13bに対応して設けられた前部クラン
プ機構80、及び開口部3の前端部側を保持する開口端
部クランプ機構60Fを示したものである。図7は主と
して前部クランプ機構80の構成及び作動を説明するた
めに示したものであり、前部クランプ機構80の動作
時、開口端部クランプ機構60Fは実線で示すように作
動前の開いた状態にある。前部クランプ機構80は、ロ
ケータ13に位置決めして載置されているリンフォース
2の前端部をクランプ81で保持する機能を有してお
り、ロケータ13bに支持された駆動シリンダ84、駆
動シリンダ84のピストンロッド84a先端部にピン結
合されているクランプ81、及び一端部がクランプ81
の適所に固定され他端部がロケータ13bにピン結合さ
れているリンク部材85よりなり、矢印82の如く上下
に伸縮作動する駆動シリンダ84及びリンク部材85の
作用によって、クランプ81が実線で示した閉(クラン
プ)位置と想像線で示した開位置との間を矢印83の如
く開閉動作する。なお、本実施形態例では採用されてい
ないが、開口部3の左右に配設してあるロケータ13
g、13hに載置されたリンフォース2の側端部を保持
するため、適当なクランプ機構を必要に応じて設けるよ
うにしてもよい。
【0024】図8は、主として開口部3の前端部側中央
付近を保持する開口端部クランプ機構60Fの構成及び
作動を説明するためのものであり、開口端部クランプ機
構60Fの動作時、すなわちスポット溶接時には、前部
クランプ機構80は実線で示すように開いた状態にあ
る。この開口端部クランプ機構60Fは、上述した前端
部サイドのものと略同様に構成されており、ベース面6
に固定されている支柱61にアーム駆動シリンダ67が
ピン結合により支持され、同アーム駆動シリンダ67の
ピストンロッド67a先端部にはアーム部材68がピン
結合されている。このアーム部材68は可動の開口端部
クランプ機構支持部となるもので、一端部が支柱61に
ピン61aにより回動自在に支持されており、アーム駆
動シリンダ67が矢印69aの如く上下に伸縮作動する
ことによって、ピン61aを支点として矢印69bの如
く揺動する。そして、このアーム部材68には、同アー
ム部材68にピン結合により支持された駆動シリンダ6
2、一端部が駆動シリンダ62のピストンロッド62a
先端部にピン結合されているクランプ63、及び一端部
がクランプ63に固定され他端部がアーム部材68とピ
ン結合されているリンク部材64よりなるクランプ機構
が設けられている。かくして、開口端部クランプ機構6
0Fは、アーム駆動シリンダ67の伸縮作動により、想
像線で示した退避位置(ルーフパネル1の搬入・搬出の
妨げとならないように開いた位置)と実線で示した待機
位置(クランプ63が開口端部に近接して待機する閉じ
た位置)との間を矢印69bの如く揺動して開閉する。
さらに、実線で示した待機位置においては、駆動シリン
ダ62が矢印65の如く伸縮作動することにより、クラ
ンプ63は、リンク部材64の作用によって想像線で示
した開位置と実線で示した閉(クランプ)位置との間を
矢印66の如く揺動して開閉する。この結果、ルーフパ
ネル1の前端部から開口部3までのように比較的長い距
離がある場合であっても、ルーフパネル1との干渉を避
けてクランプ63により開口端部を保持することが可能
になる。
【0025】さらに、この自動組付装置には、たとえば
図1及び図2に示す如く、ルーフパネル1の周縁部をク
ランプして所定位置に保持する外周クランプ機構90が
設けられている。この外周クランプ機構90は、ルーフ
パネル1の周縁部全周にわたって適当な間隔をもって多
数配置されている。各外周クランプ機構90は、閉じた
状態のクランプ91とロケータ92との間にルーフパネ
ル1の端部を保持する機能を有している。このようなク
ランプ機構90は、クランプするルーフパネル1の位置
に応じてクランプ91及びロケータ92の形状が多少異
なるものの、装置の基本構成は全て同じである。そこ
で、外周クランプ機構90の構成を図2に基づいて説明
すると、この外周クランプ機構90は、ベース面6に固
定された支柱93、同支柱93に支持された駆動シリン
ダ94、一端が駆動シリンダ94のピストンロッド94
a先端部にピン結合されているクランプ91、及び両端
部が各々クランプ91と支柱93とにピン結合されてい
るリンク部材95よりなり、クランプ91は、上下(矢
印96)に伸縮作動する駆動シリンダ94及びリンク部
材95の作用によって、実線で示した閉(クランプ)位
置と想像線で示した開位置との間を矢印97の如く開閉
動作するように構成されている。一方、図1に示した外
周クランプ機構90も基本構成は同じであるが、この位
置の支柱93には、必要に応じてフロントルーフレール
8の後端部側を支持しているロケータ98及び同ロケー
タ98を矢印99の如く揺動させる駆動シリンダ100
が支持されている。そして、同駆動シリンダ100が作
動して上方に向けて伸びることにより、フロントルーフ
レール8の後端フランジ面はロケータ98と共に上昇し
てルーフパネル1の裏面に押圧されるため、同フランジ
面に予め接着材を塗布しておくことによりルーフパネル
1への接着が可能になる。
【0026】上述したように、本発明の装置において
は、リンフォース2が組付側の板金部品であり、同リン
フォース2は、1サイクルの組付作業が完了するたびに
フレーム部材10に突設されたロケータ13上に載置さ
れる。このフレーム部材10には、ロケータ13上に載
置されたリンフォース2の後端部を押し下げた状態に弾
性変形させて保持する押圧クランプ手段50が設けられ
ており、同押圧クランプ手段50は、上述した前部押え
機構70及び前部クランプ機構80と共に、ロケータ1
3上に載置されたリンフォース2をフレーム部材10の
所定の位置に位置決めして組付可能な状態にセットす
る。セットが完了したロケータ13上のリンフォース2
は、フレーム部材10の後端部側に突設した揺動アーム
11がピン14をもって昇降部材21の揺動支持アーム
23に軸支されているので、昇降手段20の昇降動作に
よって、昇降部材21及びフレーム部材10と共に上下
方向の昇降が可能である。また、ロケータ13上のリン
フォース2は、昇降手段20、昇降部材21及びフレー
ム部材10が共にスライド手段30のスライドテーブル
32に設置されているため、スライド手段30のスライ
ド動作により前後方向のスライドが可能である。さら
に、ロケータ13上のリンフォース2は、フレーム部材
10がその前端部側を上下方向に揺動させる揺動手段4
0を備えており、同揺動手段40の揺動シリンダ41が
伸縮作動することによって、フレーム部材10が昇降部
材21に対してピン14を支点とする上下方向の揺動を
するので、フレーム部材10と一体の揺動も可能にな
る。すなわち、ロケータ13上にセットされたリンフォ
ース2に対して、本装置の作動により昇降、前後方向の
スライド及び揺動の組付操作を行なうことができる。
【0027】続いて、上述した本発明による自動組付装
置の動作及び作用を操作手順に基づいて説明する。この
ような装置は、通常車体の自動溶接組立ライン中の1工
程として組込まれている。
【0028】組付け作業を開始する前の初期状態では、
昇降手段20が昇降部材21及び同昇降部材21に支持
されたフレーム部材10を最下端まで降下させ、スライ
ド手段30が昇降手段20及び昇降部材21等と共にフ
レーム部材10を最後端まで後退させている。また、揺
動手段40は揺動シリンダ41のロッドを引き込んでフ
レーム部材10の前端側を下向きに傾斜させた状態にあ
り、押圧クランプ手段50はピストンロッド51aを引
き込んで押圧クランプ52を開いた状態にしてある。な
お、開口端部クランプ機構60、前部押え機構70、前
部クランプ機構80及び外周クランプ機構90は、いず
れもクランプ63、前部押え71、クランプ81及びク
ランプ91が開いた状態にあり、しかも、開口部3の前
側に設けられた3組の開口端部クランプ機構60Fで
は、アーム部材68を開いた退避位置にある。このよう
な初期状態からリンフォース2の組付作業を開始する
と、最初の第1工程では押圧クランプ手段50の押圧シ
リンダ51が作動し、ピストンロッド51aが押し出さ
れることによって押圧クランプ52は下向きに揺動して
閉じる。このような動作の完了を確認するため、好適に
はリミットスイッチや近接スイッチのようなセンサを適
所に取付けておき、同センサから得られた信号を使用し
て、ランプ点灯又は音声等により次工程の手動操作が可
能になったことを作業員に知らせるようにすればよい。
あるいは、上述したセンサからの信号を利用して、次工
程を自動起動させるようにしてもよい。
【0029】第2工程では、作業員の手作業によりリン
フォース2をロケータ13の上端部に載置するが、この
時、リンフォース2の後端部が押圧クランプ52の係止
部55の下に確実に係止されるよう注意が必要である。
なお、ここではリンフォース2の載置を手作業とした
が、適当な搬送装置と組合せることにより自動化するこ
とも可能である。
【0030】続く第3工程からは、各工程の完了を図示
省略のセンサ等で検知することにより全て自動で組付作
業を行なうことになるが、以下に説明する一連の作業を
開始するためには、リンフォース2の載置を完了した作
業者が図示省略のスイッチを操作するなどして装置を起
動させる必要がある。この起動操作がなされると、第3
工程においては、図5に示した前部押え71が作動して
リンフォース2の前端側上面を押し下げ、係止部55の
作用で前端部が浮き上がっているリンフォース2の下面
をロケータ13に密着させて確実に位置決めした状態に
保持する。この結果、リンフォース2は、後端部側が係
止部55に押し下げられて下向きに適度な弾性変形をし
た状態となり、続く第4工程では図7に示した前部クラ
ンプ81が作動してリンフォース2の前端部をクランプ
する。そして、次の第5工程で前部押え71を開いた状
態に戻すことにより、リンフォース2は、押圧クランプ
手段50により変形保持された状態のままロケータ13
に位置決めされ、ルーフパネル1への組付作業が可能な
状態にセットされる。なお、この時点でたとえばフロン
トルーフレール8等の他の組付部材を所定位置にセット
すればよい。さらに、続く第6工程では、ルーフパネル
1が図示省略の搬送手段により所定の位置まで搬入され
てきて、リンフォース2と対向するようにしてロケータ
92の上に載置されるので、全ての外周クランプ装置9
0のクランプ91を閉じることにより、ルーフパネル1
はロケータ92とクランプ91との間に端部を挾持され
て位置決めされる。この結果、リンフォース2及びルー
フパネル1はいずれも組付作業が可能な状態にセットさ
れたことになり、本装置による自動組付けの準備は完了
する。この後、開口部3の前端部側に設けられた3組
(両サイド及び中央)の開口端部クランプ機構60Fで
は、アーム駆動シリンダ67を作動させてアーム部材6
8を退避位置から待機位置まで移動させ、クランプ63
が開口端部に接近した状態にしておく。
【0031】図9(a)は自動組付けの準備が完了した
状態を示したもので、ルーフパネル1は図示省略の外周
クランプ機構90により位置決め固定され、一方、ルー
フパネル1と対向してロケータ13に載置されているリ
ンフォース2は、前部クランプ81及び押圧クランプ5
2によって保持され、同リンフォース2の後端部が図1
に想像線で示す如く下方に押し下げられて弾性変形した
状態にある。そして、次の第7工程では、昇降手段20
を作動させて昇降部材21を上昇させる。この結果、昇
降部材21と共にフレーム部材10、ロケータ13、揺
動手段40、押圧クランプ手段50及び前部クランプ機
構80が上昇するので、リンフォース2は、図9(b)
に示す如くルーフパネル1の下面近傍まで移動する。続
く第8工程では、スライド手段30を作動させてスライ
ドテーブル32、昇降手段20、昇降部材21及びフレ
ーム部材10等と共にリンフォース2を前進させる。こ
れにより、後端を押し下げられて弾性変形した状態のリ
ンフォース2は、ルーフパネル1と干渉して歪みを生じ
させることなくスムーズに前進し、リンフォース2側の
開口部3の後端部を形成している端部が、図9(c)に
示す如くフランジ部4とルーフパネル1との間に嵌め込
まれる。そして、第9工程で押圧クランプ52を戻して
リンフォース2を弾性変形から解放した後、続く第10
工程で揺動手段40を作動させ、フレーム10と共にリ
ンフォース2を上方へ揺動させて振込む。この時、車体
後方側の端部はフランジ部4とルーフパネル1との間に
既に嵌め込まれており、また、車体前方側及び車幅方向
左右の板金端末には嵌込の障害となるような部分がない
ため、リンフォース2のスムーズな嵌込が可能になる。
この結果、図9(d)に示す如く、リンフォース2の前
部端末もフランジ部4と相対するルーフパネル1の下
面、すなわち開口部3の車体前方側縁部に組込まれるの
で、続く第11工程で前部クランプ81のクランプを解
除することによりリンフォース2の組付けは完了する。
【0032】このように、フレーム部材10のロケータ
13上にセットされたリンフォース2は、昇降手段20
による上昇、スライド手段30による前進、及び揺動手
段40による上方への揺動の順に動作し、フランジ部4
との干渉を避けてルーフパネル1の下側から所定の位置
に組付られる。そして、ルーフパネル1への組付けが完
了したリンフォース2は、車体前方側及び車幅方向左右
の板金合せ面の適所をスポット溶接して固定されるが、
この溶接作業を実施する前には、開口部3の前後左右に
設けられた開口端部クランプ機構60F,60R,60
Sの駆動シリンダ62を全て作動させ、各クランプ63
を閉じてルーフパネル1をロケータ13に向けて押圧す
る。なお、開口部3の前側に設けられた3組の開口端部
クランプ機構60Fでは、アーム部材68がすでに待機
位置まで移動しているので、開口部3の前後左右に配置
してある全てのクランプ63を同時に作動させることが
できる。この結果、ルーフパネル1及びリンフォース2
は互いに密着するので、両板金部材のスポット溶接は確
実な位置決め及び固定がなされた状態で実施することが
できる。こうしてリンフォース2の組付け及びスポット
溶接が完了したルーフパネル1は、開口端部クランプ機
構60、外周クランプ機構90等ルーフパネル1及びリ
ンフォース2を保持する全てのクランプ機構を開位置に
移動させて解放し、さらに、開口部3の前側に設けられ
た3組の開口端部クランプ機構60Fではアーム部材6
8を待機位置から退避位置まで移動させた後、図示省略
の搬送手段により次工程へと搬出され、自動組付装置は
次のリンフォース2を組付けるための初期状態に復帰す
る。なお、フランジ部4とルーフパネル1との間に嵌め
込まれた車体後方側の端部は、予め塗布しておいた接着
剤によりルーフパネル1に接着される。
【0033】上述した構成及び作業手順の自動組付装置
を採用することにより、同装置を自動化された車体組立
ラインの中の1工程として容易に組込むことができ、一
連の自動組立ラインで大型のルーフパネル1を反転させ
ることなく、しかも下側からの嵌込を阻害するフランジ
部4との干渉を避けてリンフォース2を自動組付けるこ
とができるようになる。このため、手作業による組付け
を含んだ生産ラインに比べて、大幅な生産効率の向上が
期待できる。
【0034】以上の説明においては、被組付側の板金部
品が自動車のルーフパネルで、組付側の板金部品がサン
ルーフの開口部を補強するリンフォースであったが、上
述した本発明の自動組付装置はこれらの板金部品に限定
されるものではなく、同様のフランジ部を有する板部材
どうしでもよく、他の自動車部品及び自動車部品以外に
も適用可能なことは言うまでもない。なお、板金部品の
形状に応じて、クランプ機構の数や種類、ロケータの
数、配置及び上端部の形状等は適宜変更可能であり、こ
れに応じてフレーム部材10の形状等も当然ながら変わ
ってくる。
【0035】
【発明の効果】前述した本発明の自動組付装置によれ
ば、一方向からの嵌込を阻害するようなフランジ部を有
する板金部品どうしの組付を、ほとんど人手にたよるこ
となく自動的に処理することが可能になるので、一連の
自動組立ラインの1工程として同装置を生産ライン中に
組込むことにより、生産効率のよい自動組立ラインの構
築を実現できる。また、本発明の装置は、大型の被組付
側部品を反転させる必要がないので、大型部品の反転に
要する装置のコスト、設置スペース及び反転時間も不要
となり、生産性の向上や設備投資費用の低減という効果
もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動組付装置の一実施形態例を示
す正面図である。
【図2】押圧クランプ手段を省略すると共に、外周クラ
ンプ機構及び左側端部用の開口端部クランプ機構を加え
て示した図1の右側面図である。
【図3】押圧クランプ手段を省略して示した図1の平面
図である。
【図4】押圧クランプ手段及び後端部用の開口端部クラ
ンプ機構を示す拡大正面図である。
【図5】前部押え機構及び前端部用サイドの開口端部ク
ランプ機構を示す図で、主として前部押え機構の動作を
説明するための図である。
【図6】前部押え機構及び前端部用サイドの開口端部ク
ランプ機構を示す図で、主として前端部用サイドの開口
端部クランプ機構の動作を説明するための図である。
【図7】前部クランプ機構及び前端部用中央の開口端部
クランプ機構を示す図で、主として前部クランプ機構の
動作を説明するための図である。
【図8】前部クランプ機構及び前端部用中央の開口端部
クランプ機構を示す図で、主として前端部用中央の開口
端部クランプ機構の動作を説明するための図である。
【図9】リンフォースをルーフパネルに自動組付けする
作業手順を示した工程説明図である。
【図10】サンルーフ用の開口部を有する自動車用ルー
フパネルを示す斜視図である。
【図11】図10のA−A断面図である。
【図12】図10のB−B断面図である。
【図13】従来の手作業による組付手順を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 ルーフパネル(被組付側板金部品) 2 リンフォース(組付側板金部品) 4 フランジ部 10 フレーム部材 13 ロケータ 20 昇降手段 21 昇降部材 30 スライド手段 40 揺動手段 50 クランプ手段(押圧クランプ手段) 60 開口端部クランプ機構 70 前部押え機構 80 前部クランプ機構 90 外周クランプ機構
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−136969(JP,A) 特開 平7−51770(JP,A) 特開 平4−210339(JP,A) 特開 昭59−118581(JP,A) 実開 昭61−178632(JP,U) 実開 昭61−176078(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23P 19/00 302

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組付側の板金部品を被組付側の板金部品に
    組付ける際、一方向からの嵌込を阻害するフランジ部を
    有する2枚の板金部品を自動的に嵌込んで組付けする板
    金部品の自動組付装置において、 上記組付側の板金部品を所定位置に載置させるロケータ
    が設けられたフレーム部材と、上記フレーム部材の後部
    一端側を軸支し上下方向に昇降する昇降部材と、上記昇
    降部材と連結され上下方向の昇降を可能にする昇降手段
    と、上記フレーム部材と上記昇降部材及び上記昇降手段
    を前後方向にスライド可能にするスライド手段と、上記
    昇降部材に支持されると共に上記フレーム部材の後部一
    端側を支点として上記フレーム部材の前端側の上下方向
    の揺動を可能にする揺動手段と、上記ロケータに載置さ
    れた組付側の板金部品を弾性変形させた状態に保持する
    クランプ手段とを設け、上記被組付側の板金部品に対向
    して、上記組付側の板金部品を配設して上記クランプ手
    段により変形保持し、上記フランジ部に上記組付側の板
    金部品を嵌込んだ後に同組付側の板金部品の変形状態を
    解除し、上記揺動手段により上記フランジ部と相対する
    上記被組付側の板金部品の縁部に上記組付側の板金部品
    の一方の端末部を嵌込み可能としたことを特徴とする組
    付部にフランジ部を有する板金部品の自動組付装置。
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