JP2945947B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2945947B2 JP31239790A JP31239790A JP2945947B2 JP 2945947 B2 JP2945947 B2 JP 2945947B2 JP 31239790 A JP31239790 A JP 31239790A JP 31239790 A JP31239790 A JP 31239790A JP 2945947 B2 JP2945947 B2 JP 2945947B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の産業上の利用分野〕 本発明は、液晶表示装置、とりわけ強誘電性液晶組成
物を使用した液晶表示装置において、コントラスト等表
示特性を、従来の液晶表示装置よりも向上させた、アク
ティブマトリックス型液晶表示装置を提供するにある。
〔従来の技術〕 従来の技術として、単純マトリクス方式による液晶表
示装置というものがある。この方式はストライプ上の電
極を上下の基板間で垂直に交差させて、その交点を表示
単位画素として表示するタイプである。当初それらにつ
かわれる液晶は、ツイストナマチック液晶(以下TN液
晶)であった。これは、ネマチック液晶を基板垂直方向
に螺旋を描かせて配向させるタイプのもので、螺旋の角
度は90゜が一般的であった。当初は時計や、低次のマト
リクスディスプレイにも使われていた。しかし、世の中
の要求は情報の多様化、高密度化からさらに大きなマト
リクスディスプレイを必要としていた。
大きなマトリクスディスプレイを、TN液晶で作製した
場合、コトラストの低下によって、表示品質が保てなく
なってしまった。そこで、次に考案されたものが、スー
パーツイストナマチック液晶(以下STN液晶)である。
STN液晶は、TN液晶と比較して螺旋角度を210〜270゜
程度まで大きくしており、表示品質の向上を果たした。
しかしながら、液晶自体の応答速度は数百ミリ秒と遅
く、早い動きのソフト、スクロール動作、マウス動作に
は、不向きであったために、よりコントラスト等の表示
品質が高く、早い応答速度の液晶表示装置が求められて
いた。
そこで、提案されたものが、半導体素子を用いたアク
ティブマトリクス型液晶ディスプレイである。
アクティブマトリクス型液晶ディスプレイは、通常ス
イッチング素子である半導体素子を単位画素1つにつき
1個以上つけることで、かかった信号電荷を容量に取込
み、長時間表示を保持することでコントラスト等の表示
品質を向上させるものである。
しかしながら、半導体プロセスを必要とするために、
製造コストの上昇は否めなく、コストの問題から単純マ
トリクスでも表示品質の高いものがのぞまれていた。
クラーク,ラガウォールらによって提案された強誘電
性液晶表示は、単純マトリクス方式ではありながら、液
晶分子そのものに自発分極を有するために、ある条件の
満たされたセルにおいては、メモリー性が存在し、あた
かもアクティブマトリクスの電荷保持のように働き、コ
ントラスを向上させている。また、製造コストも単純マ
トリクス方式であるために、通常のTN,STN系液晶装置と
かわらない。
また、自発分極を有しているため、外部の電界に俊敏
に動作するので、通常のTN系液晶に比べて、約1/1000倍
以下の応答時間を有し、高速動作表示を可能にしてい
る。
〔現状の問題点〕
しかしながら、この強誘電性液晶表示装置も問題点が
無いわけではない。このメモリー性を有するが故に、
『表示焼け』または『メモリー残り』が生じている。こ
れは任意の表示を続けた後に、別の表示にかえても、前
の表示内容が残ってしまう現象を指している。本現象の
解決方法として、メモリー性能力を低下させる方法が有
効である。しかし、メモリー性の低下は、時分割駆動時
の非選択時の透過率の揺らぎを生じ、コントラストの低
下をまねいている。
時分割駆動時の非選択時の透過率の揺らぎを解決する
方法として、抵抗成分がオームの法則にのらない非線型
特性を有する素子を、液晶表示素子電極に直列接合する
方法がある。
しかしながら、画素電極以外の部分に、それらの素子
を形成することは、開口率(画素面積/(画素+画素分
離部分)の面積)の低下を招き、延いてはコントラスト
の低下をまねいている。
〔発明の目的〕
本発明は、簡単な構造でありながら時分割駆動時の非
選択時の透過率の揺らぎを解決し、しかも表示コントラ
ストの高い液晶ディスプレイ特に強誘電性液晶ディスプ
レイの構成を発明することを目的とする。
〔発明の構成〕
本発明は、強誘電性液晶を狭持する2枚の可視光を透
過する絶縁性基板と、該2枚の絶縁性基板の液晶層側に
設けられた一対の可視光を透過する電極と、該一対の電
極のいずれか一方の液晶層側の面上にCXSiYO2(X+Y
+Z=1)で示される組成物質を含む薄膜を有すること
を特徴とする液晶表示装置である。
本発明の構成は、前記液晶層を挟む2枚の可視光を透
過する絶縁性基板の液晶層側に設けられた一対の電極の
いずれか一方の液晶層側の面上に設けられたCXSiYO
Z(X+Y+Z=1)(1≦(Y,Z)≧0)で示される組
成物を含む薄膜を除いては、従来の単純マトリックス型
式の液晶表示装置と同じ構成である。(X>0) しかしながら本発明においては、前記一対の電極とこ
の電極間に設けられた液晶層と前記CXSiYOZ(X+Y+
Z=1)で示される組成物を含む薄膜とによって、各画
素それぞれが原理的にはMIM型(metal−insulator−mei
al)素子と同様の非線特性を有した構造を形成している
ことが本発明の特徴である。
一般に非線型素子であるMIM型素子は、その電流一電
圧特性が非線型性を有するためにスイッチング素子とし
て用いられるものである。
従来の単純マトリックス型の電極構造を持つ液晶表示
装置において、本発明の構成を適用した場合、上下電極
が垂直に交差した部分すなわち各画素の部分で上記非線
型素子が形成される。
その結果、各画素にスイッチング素子が設けられた構
成が得られることになる。
一対の電極としては可視光を透過する材料、例えば金
属酸化物である、ITO(酸化インジュウム−酸化錫)、
酸化錫、酸化亜鉛等を用いることができる。
本発明の別な特徴としては、この電極を覆う、CXSiYO
Z(X+Y+Z=1)(1≧(Y,Z)≧0)で示される組
成物を含む薄膜が全くパターニングされていない状態、
すなわち素子用電極上に全面的に形成された状態でも使
用可能な点があげられる。
このため従来の単純マトリックス型の液晶表示装置の
作製工程に前記CXSiYOZ(X+Y+Z=1)(1≧(Y,
Z)≧0)とする組成物を少なくとも含む薄膜を成膜す
る工程を増やすだけでよいという作製上の特徴も有す
る。
このCXSiYOZ(X+Y+Z=1)(1≧(Y,Z)≧0)
で示される組成物を含む薄膜の材料は、C元素を含むガ
ス(例えば、CH4、C2H4)と、Si元素を含むガス、(例
えば、SiH4、Si2H6)と、酸素ガスの内、少なくとも1
種類以上を含む混合ガスを低圧下において、高周波電界
によって、グロー放電することによって得られる。なお
(X>0)である。
また、CXSiYOZ(X+Y+Z=1)のターゲットを酸
素雰囲気、あるいはこれらの元素を含んだ雰囲気中でス
パッタリングすることでも得ることができる。
本発明の構成において、CXSiYOZ(X+Y+Z=1)
(1≧(Y,Z)≧0)で示される組成物を含む薄膜を用
いるのは、この薄膜の電気的長期安定と信頼性を得るた
めである。
本発明の構成において前記MIM型素子のI(insulato
r)に相当する部分が、CXSiYOZ(X+Y+Z=1)
((Y,Z)≧0)で示される組成物を含む薄膜になるの
であるが、例えばこの膜に純粋なDLC(ダイヤモンドラ
イクカーボン)薄膜を透明導電膜であるITO上に成膜し
た場合、DLC薄膜は炭素結合が主であるのでITO中の酸素
がDLC薄膜中の炭素と反応し一酸化炭素、二酸化炭素等
のガスになりDLC薄膜とITO膜との界面剥離の原因とな
る。
この場合、珪素(Si)原子が存在しているとSi−Oの
結合によりSiO2となるので剥離の問題が解決できる。
またSiO2はその電気的安定性がよく知られており最初
からDLC膜中にSi−O結合が存在している場合、DLC.膜
の電気的安定性を得ることができる。
さらにSi−O結合が多いと可視光の透過性が高くなる
ので液晶表示装置としては有用である。
そのため電気的安定性のみを求めるのであればSiO2
MIM型素子のinsulatorに相当する部分に用いるのが好ま
しい。
しかし、DLC膜をMIM型素子のinsulatorとして用いた
場合、良好な非線型特性が得られていることが知られて
いる。
以上のことより、本願発明においては良好な非線型特
性と電気的安定性の両方を兼ね備え持つ非線型素子を得
るためにMIM型素子のinsulatorに相当する部分にSi−O
結合,C結合を有するCXSiYOZ(X+Y+Z=1)((Y,
Z)≧0)で示される組成物を含む膜を用いたのであ
る。
〔実施例1〕 本実施例は、第4図にその構造を示すように、可視光
を透過する絶縁性基板(1)上に、可視光を透過する第
1の電極(2)およびリードを有し、該電極上をCXSiYO
Z(X+Y+Z=1)で示される組成物を含む薄膜
(3)で覆い、該薄膜上に、可視光を透過する第2の電
極(4)を有する第一の基板(10)と、可視光を透過す
る絶縁性基板(9)上に、可視光を透過する第3の電極
(8)およびリードを有する第2の基板(11)を使用
し、それら、第1の基板(10)と第2の基板(11)の内
側に、強誘電性を示す液晶組成物(7)と、該液晶組成
物を一定方向に配向させる手段(5)とを有する液晶表
示装置である。
第1〜第3の電極としてはITOを用い、第1の電極を
覆う膜として炭素(C)結合を有する薄膜を用いた。
この場合、(第1の電極(2)+CXSiYOZ(X+Y+
Z=1)薄膜(4)+第2の電極(4))の構成は、第
1図に示すような電気抵抗的に、非線型の特性を有する
ことが判った。
これは、上記の(第1の電極+CXSiYOZ(X+Y+Z
=1)薄膜+第2の電極)の構成がMIM(metal−insula
tor−metal)型の非線型素子を構成しているためであ
る。
このMIM型の非線型素子は、加わる電圧の増加ととも
にその抵抗が急激に低下するので良好なスイッチング特
性を得ることができる。
この素子の様な、非線型の特性と第2の電極(4)と
第3の電極(8)間の強誘電性液晶組成物(7)から成
る液晶セルを電気的直列接合をした場合、加わる電界の
小さい時には、非線型の素子にその大半が、逆に大きい
ときには、その大半が液晶セルにかかることが判った。
以下、本実施例の作製法を示す。
1.1mmのソーダライムガラス(1)に、DCスパッタ法
によって、ITOを1000Å成膜した。その後、フォトリソ
法を用いて、表示画素電極の一方の辺と、概略同一寸法
とする幅のストライプ状に、パターニングをして、第一
の電極(2)とした。
その後、下記条件の下にグロー放電を行い、CXSiYOZ
(X+Y+Z=1)膜(3)を500Å成膜した。
ガス混合比 C2H4 2 NF3 1 H2 10 反応圧力 50Pa RFパワー 100W 本実施例においてNF3を添加するのは、膜(3)の導
電率を変化させ、非線型性を制御するためであり、30体
積%以下の割合で添加すると効果がある。
この非線型性を制御する方法としては、熱アニールを
加える方法がある。
これは、MIM型素子のI(insulator)部分に相当する
薄膜(3)の脱水素化を計ることによって膜中の水素含
有量をコントロールし、MIM型素子の非線型性を制御す
るものである。
この熱アニールの処理条件を以下に示す。
温度 100〜600 ℃ 圧力 0.01〜760 Torr 処理雰囲気 N2 処理時間 1〜100 hr また、本発明においてはこのCXSiYOZ(X+Y+Z=
1)で示される組成物を含む薄膜(3)の厚さを2000Å
以下、好ましくは500Å以下にすることによって、その
光透過性を高めることができた。
従来はMIM型素子のinsulator部分に炭素を組成物とし
て含む炭素膜例えばDLC(ダイヤモンドライクカーボ
ン)膜を用いようとする場合、その光透過性が問題とな
るので、なるべくその面積を小さくす等の工程上の制約
があった。
その後,再びDCスパッタ法によって、膜(3)上にIT
Oを1000Å成膜し、フォトリソ法を用いて、第2の電極
(4)を得た。
この場合、マグネトロン型RFスパッタ法を用いてもよ
い。
画素電極の一方である第2の電極の寸法は、一辺が15
0μmの正方形とし、画素間のギャップは、20μmとし
た。
この第2の電極(4)は表示の際、単位画素となる大
きさを有するものであり、薄膜(3)に加わる電界が各
画素において均一になるように作用するものである。
この様にして、第1の基板(10)を得た。
他方の第2の基板(11)も、1.1mmのソーダライムガ
ラス(9)に、DCスパッタ法によって、ITOを1000Å成
膜した。その後、フォトリソ法を用いて、表示画素電極
の一方の辺と、概略同一寸法とする幅のストライプ状
に、パターニングをして、第3の電極(8)とした構造
となっている。
前記第1の基板(10)上に、印刷法によりポリイミド
薄膜(5)を200Å成膜し、その後,ラビング法によっ
て、液晶分子をある一定方向に並べる手段として配向膜
(5)を設けた。
第1の基板(10)と第2の基板(11)の間に、強誘電
性液晶(7)、および樹脂からなる基板間の間隔を保持
するためのスペーサー(6)を入れ、その周囲をエポキ
シ系の接着剤で固定した。
その後,第1の電極(2)、第3の電極(4)につな
がるリードに、COG法を用いて液晶駆動用LSIを接続し、
液晶表示装置を得た。
本実施例において成膜した薄膜(3)は光透過性を有
しており500Åの厚さであれば化学的になんら問題はな
かった。
第2図に本実施例における液晶装置に加える信号電界
の一例を示す。
第3図(a)には本実施例において、第2図に示され
る信号電界が液晶装置に加わった場合における液晶セル
に加わる電界、第3図(b)にはこの場合における非線
型素子に加わる電界を示す。
なお、本実施例における非線型素子というのは第1の
電極(2)、薄膜(3)、第2の電極(4)で構成され
る部分をいう。
これらの図を見ると明らかなように、液晶セルには、
ある一定以上の強さの信号電界が液晶装置に加わった場
合にのみ電界が加わっている。
すなわち、非線型素子がスイッチング素子として働い
ていることがわかる。
本実施例による非線型素子の電圧電流特性を、第5図
に示す。
第6図に、本非線型素子を設けた液晶表示装置である
本実施例と、従来の単純マトリックス型の液晶表示装置
の、駆動波形に対する、透過率変化を示す。
第6図より非線型素子を設けることによって、時分割
駆動時の非選択時の透過率の揺らぎを低減でき、コント
ラストの低下を防ぐことが出来ることがわかる。
このことは、以下に示すように本実施例と前記従来の
単純マトリックス型の液晶表示装置のコントラストを比
較してみれば明らかである。
本実施例 1:10 従来例 1:30 なお、従来例と本実施例の違いは、各画素が非線型特
性を有しているかいないかの違いだけである。
また、非線型素子の両側電極を、透光性の金属酸化物
にしたため、開口率は、非透光性電極の場合と比べて、
20%の向上を果たせた。
本実施例において、非線型素子を形成するのは第1の
電極(2)と薄膜(3)と第2の電極(4)であるが、
この第(2)の電極がなくても液晶層に加わる電界を非
線型的に制御することができる。よって本発明の構成は
従来のMIM型素子と全く同じ構成をとるものではなく、
変形したMIM型の非線型素子を有した液晶表示装置とい
うべきである。
なお、本実施例においては液晶層として強誘電性液晶
を用いたが、本発明は各画素にスイッチング素子を設け
たアクティブマトリックス型液晶表示装置に関するもの
であるので、TN液晶であれSTN液晶であれ本発明の構成
が適用できることはいうまでもない。
〔実施例2〕 本実施例の構造を第7図に示す。
本実施例は、可視光を透過する絶縁性基板(1)と、
該絶縁性基板上に設けられた金属酸化物で可視光を透過
する第1の電極(2)およびリードと、前記電極および
リード上を覆う少なくともCXSiYOZ(X+Y+Z=1)
で示される組成物を含んだ2層からなる薄膜(71),
(72)と、該薄膜上に設けられた強誘電性を示す液晶組
成物(7)と、該液晶層上に設けられた金属酸化物で可
視光を透過する第2の電極(8)およびリード、そして
可視光を透過する第2の絶縁性基板(9)からなる液晶
表示装置において、前記CXSiYOZ(X+Y+Z=1)と
する組成物を含んだ薄膜の液晶層側の面上にこの薄膜上
に設けられる強誘電性を示す液晶組成物を一定方向に配
向させる機能を持たせたことを特徴とするものである。
すなわち、本実施例は、第7図に示すように実施例1
においてCXSiYOZ(X+Y+Z=1)で示される組成物
を含んだ薄膜上に設けられた第2の電極がなく、しかも
第4図(5)の配向手段(配向膜)に相当する機能を第
4図(3)のCXSiYOZ(X+Y+Z=1)とする組成物
を含んだ薄膜に持たせたものである。
以下、本実施例の作製法を示す。
本実施例の作製法は、実施例1における各画素に対応
する第2の電極(4)、配向膜(5)がないこと、CXSi
YOZ(X+Y+Z=1)で示される組成物を含んだ薄膜
(3)の成膜法と構成が違うこと、この薄膜(3)の液
晶層に接する面に配向処理がなされること、以外は実施
例1とその作製法は同様である。
本実施例におけるCXSiYOZ(X+Y+Z=1)で示さ
れる組成を含んだ薄膜、すなわち非線形素子のinsulato
rとして、第1の薄膜としてCXSiYOZ(X+Y+Z=1)
においてX≪1として炭素を含んだSiO2に近い膜(71)
を第2の薄膜としてY=0,Z=0でDLC膜(72)を設け、
この2層を用いた。なおここでZ=0としてもよい。
マグネトロン型RFスパッタ法によって、まず第1の薄
膜(71)を以下の条件で50〜2000Åの厚さ、本実施例に
おいては300Åの厚さに形成した。
基板温度 150℃ RFパワー 400W 成膜圧力 0.5Pa 成膜雰囲気 O2 体積95% NF3体積5% ターゲットはSiにCを微量に添加したのインゴットを
用いた。
また、成膜法としては、公知の光CVD法を用いてもよ
い。
なお、上記スパッタ時の雰囲気中に水素を添加するこ
とにより各画素における非線型特性を制御することがで
きる。
つぎに、この薄膜(71)の液晶層に接する面上に炭素
を主成分とする薄膜(以下DLCと称する)(72)を以下
の条件で20〜2000Å、本実施例では300Åの厚さに成膜
した。
ガス混合比 C2H6 2 NF3 1 H2 10 反応圧力 50Pa RFパワー 100W このDLC薄膜(72)の液晶層に接する面上(12)に配
向処理を施し、後は実施例1と同様にして本実施例を完
成させた。
本実施例の特性は実施例1と同様であったが、その電
気的安定性が高く、特性の変化が小さかった。
本実施例においては、薄膜(71)と薄膜(72)でMIM
型素子のinsulatorに相当する部分を形成しようとする
ものである。
この際、弗素、窒素元素の混入した酸化珪素膜である
薄膜(71)は、水素が含まれておらず極めて電気的に安
定しているという特徴を有する。
また、DLC膜である薄膜(72)はIV族元素が主体であ
るので極性をもたず、しかも水素、窒素、弗素の作用で
低抵抗率を有しているので、液晶層として強誘電液晶層
を用いた場合、強誘電性液晶の自発分極と電気的相互作
用をすることがなく、強度誘電性液晶の高速応答に影響
を与えないという特徴を有する。
これらの薄膜(71)と薄膜(72)は全くパターニング
する必要がないので、従来の単純マトリックス型式の液
晶表示表示装置の作製工程に上記2枚の薄膜を作製する
工程が増えるだけですむという作製工程上の特徴も有す
る。
もちろん、膜(71)と膜(72)の何れか一方のみを用
いて、この膜上に配向処理を施してもよい。
さらに、insulator部分となるいずれかの膜中にハロ
ゲン元素、リンを20原子パーセント以下混入させること
は、ガラス基板から拡散するナトリウムイオンや固定電
荷となり電気的不安定性の原因となる結合から離れた水
素イオン等のゲッタリング(取り込んでしまう作用)に
効果がある。
〔実施例3〕 本実施例は実施例2において、CXSiYOZ(X+Y+Z
=1)で示される組成物を含んだ薄膜(71),(72)の
2層から構成されていた第1の電極(2)上に設けられ
たMIM型素子のinsulatoに相当する部分をSi−C,Si−O
の結合を持った薄膜に置き換えた例である。
本実施例の構造を第8図に示す。
本実施例の作製方法は、CXSiYOZ(X+Y+Z=1)
で示される組成物を含んだ膜(81)の作製法以外は実施
例2と同じである。
膜(81)はマグネトロン型RFスパッタ法によって20〜
2000Åの厚さ、本実施例においては500Åの厚さに以下
に条件により成膜した。
基板温度 15℃ RFパワー 400W 成膜圧力 0.5Pa 成膜雰囲気 O2 体積95% NF3体積5% ターゲットはSiC(炭化珪素)のインゴットを用い
た。
この成膜方法により、Si−C,Si−O,の結合を持ったCX
SiYOZ(X+Y+Z=1)で示される組成物を含んだ膜
(81)を成膜することができた。
このような膜を得る方法としてはプラズマCVD法によ
って、以下の条件において成膜する方法もある。
ガス混合比 SiH4 1〜5 C2H4 1〜5 NF3 1〜2 H2 7〜10 O2 0.1〜5 反応圧力 1〜100Pa RFパワー 10〜200W 他は実施例3と同様にして本実施例を完成させた。
本実施例の構成をとることによって、各画素に優れた
非線型性を有し、かつ電気的長期安定性を有した液晶表
示装置を得ることができた。
〔実施例4〕 本実施例は、各画素に従来用いられている非線型特性
を有するMIM型素子を此処にもうけた例である。
第9図に本実施例の一方の基板上に設けられた配線構
造の一部分とその一部分における一つのMIM型素子の上
面図(a)とその断面図(b)を示す。
ガラス基板(91)上にAlからなる第1の電極(92)を
スパッタ法または蒸着法によって1000Åの厚さに成膜
し、フォトリソ法を用いて20μmの巾に160μmの間隔
でもってストライプ状に形成した。
つぎにCXSiYOZ(X+Y+Z=1)で示される組成物
を含んだ薄膜(93)を以下の条件によって500Åの厚さ
に成膜した。
ガス混合比 C2H4 2 NF3 1 H2 10 反応圧力 50Pa そして、公知のフォトリソ法などによりパターニング
した。
さらに第2の電極(94)を第1の電極と同様にして成
膜し、取り出し部分(95)が付いた一辺が150μmの正
方形にパターニングすることによって第9図に示される
上面図(a)と断面図(b)の形状を得た。他は他の実
施例と同様の構成である。
なお、以上の実施例においては強誘電性液晶を用いた
液晶表示装置を示したが、本発明の構成は単純な構造を
持つアクティブマトリックス型液晶表示装置に関するも
のであるので、適用する液晶としてはTN,STN型等の液晶
でもよいことはいうまでもない。
以上の本明細書中の実施例においては、電極として光
透過性を有する透明導電膜を用いたが、その面積を小さ
くすればAr,Cr等のメタル電極を用いてもよい。
〔発明の効果〕 本発明の構成をたることによって、各画素に非線形性
を持たせることができ、簡単な構造でありながら時分割
駆動時の非選択時の透過率の揺らぎが生ぜず、しかも表
示コントラストの高い液晶ディスプレイ、特に強誘電性
液晶ディスプレイを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本実施例1における、非線型素子の電流電圧
特性を示す。 第2図は、本実施例1における、液晶装置に加える信号
電界の一例を示す。 第3図(a)は、本実施例1において液晶装置に信号電
界を加えた場合における液晶セルに加わる信号電界を示
す。 第3図(b)は、本実施例1において液晶装置に信号電
界を加えた場合における非線型素子に加わる電界を示
す。 第4図は、本実施例1の構造を示す。 第5図は、実施例1における非線型素子の電流一電圧特
性を示す。 第6図は、非線型素子の有無の差による液晶装置の透過
率の差を示す。 置の透過率の差を示す。 第7図は、本実施例2の構造を示す。 第8図は、本実施例3の構造を示す 第9図は、本実施例4における下側基板の上面図と断面
図を示す。 (1)……ソーダライムガラス基板 (2),(92)……第1の可視光を透過する電極 (3),(72),(71),(81),(93)……CXSiYOZ
(X+Y+Z=1)膜 (4),(94)……第2の可視光を透過する電極 (5)……配向膜 (6)……スペーサー (7)……強誘電性液晶 (8)……第3の可視光を透過する電極 (9),(91)……ガラス基板 (10)……第1の基板 (11)……第2の基板 (71)……酸化珪素膜
フロントページの続き 合議体 審判長 豊岡 静男 審判官 東森 秀朋 審判官 横林 秀治郎 (56)参考文献 特開 昭57−197592(JP,A) 特開 平2−50489(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶を狭持する2枚の可視光を透過する絶
    縁性基板と、該2枚の絶縁性基板の液晶層側に設けられ
    た一対の可視光を透過する電極と、該一対の電極のいず
    れか一方の液晶側の面上にCXSiYOZ(X+Y+Z=1、
    X≪1)で示される組成物を含む薄膜が設けられ、該薄
    膜上にDLC薄膜が設けられていることを特徴とする液晶
    表示装置。
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JP2767822B2 (ja) * 1988-08-12 1998-06-18 旭硝子株式会社 Mim型薄膜能動素子とその形成方法及び液晶素子

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