JP2945738B2 - セラミックスのろう付方法 - Google Patents
セラミックスのろう付方法Info
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- JP2945738B2 JP2945738B2 JP25431390A JP25431390A JP2945738B2 JP 2945738 B2 JP2945738 B2 JP 2945738B2 JP 25431390 A JP25431390 A JP 25431390A JP 25431390 A JP25431390 A JP 25431390A JP 2945738 B2 JP2945738 B2 JP 2945738B2
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- Japan
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- ceramics
- brazing
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、接合強度の高いセラミックスのろう付方法
に関する。
に関する。
従来、セラミックスとセラミックス又は金属とをろう
付する方法として、Tiを1〜3重量%含むろう材を用
い、接合面に対し圧力をかけ又はかけずに炉中で加熱す
る、いわゆる活性金属法が用いられている。
付する方法として、Tiを1〜3重量%含むろう材を用
い、接合面に対し圧力をかけ又はかけずに炉中で加熱す
る、いわゆる活性金属法が用いられている。
このときの加熱温度としては、用いるろう材の液相線
温度ないし液相線温度プラス200℃程度まで幅広い領域
が用いられるが、いずれの場合も一定温度に保持後、降
温して終了していた。
温度ないし液相線温度プラス200℃程度まで幅広い領域
が用いられるが、いずれの場合も一定温度に保持後、降
温して終了していた。
従来の加熱方法では、素材強度の高いセラミックスを
用いても、接合部分の強度が低く、セラミックスの特性
を生かせないという問題があった。
用いても、接合部分の強度が低く、セラミックスの特性
を生かせないという問題があった。
発明者らは、接合強度を改善すべく研究をすすめ、以
下に述べるような発明をするに至った。
下に述べるような発明をするに至った。
即ち本発明は、セラミックスとセラミックス又は金属
とをろう付するに際し、Tiを1〜3重量%含有する厚さ
30μm以上のろう材箔を用い、接合面に対して垂直方向
に200〜1000g/cm2の圧力をかけながら、該ろう材の液相
線温度以上液相線温度プラス10℃以下で10分以上保持
し、更にその後、液相線温度プラス50℃以上の温度に昇
温したのち降温することを特徴とするセラミックスのろ
う付方法を要旨とする。
とをろう付するに際し、Tiを1〜3重量%含有する厚さ
30μm以上のろう材箔を用い、接合面に対して垂直方向
に200〜1000g/cm2の圧力をかけながら、該ろう材の液相
線温度以上液相線温度プラス10℃以下で10分以上保持
し、更にその後、液相線温度プラス50℃以上の温度に昇
温したのち降温することを特徴とするセラミックスのろ
う付方法を要旨とする。
Tiを1〜3重量%含むろう材箔は市販されているもの
で良く、例えば田中金属工業社製TKC−710(70.6Ag−2
7.4Cu−2Ti)や、GTE−WESGO社製Cu−ABA(92.75Ag−2A
l−3Si−2.25Ti)などの合金箔が挙げられる。ただし、
箔の厚みが30μm未満では強度向上の効果は少ない。接
合面に対して垂直方向に圧力をかける方法についても従
来通りの方法、例えば組立て後重しを載せるなどが用い
られる。この際の圧力としては200〜1000g/cm2の間に限
定され、この範囲をはずれると接合強度向上の効果は薄
い。
で良く、例えば田中金属工業社製TKC−710(70.6Ag−2
7.4Cu−2Ti)や、GTE−WESGO社製Cu−ABA(92.75Ag−2A
l−3Si−2.25Ti)などの合金箔が挙げられる。ただし、
箔の厚みが30μm未満では強度向上の効果は少ない。接
合面に対して垂直方向に圧力をかける方法についても従
来通りの方法、例えば組立て後重しを載せるなどが用い
られる。この際の圧力としては200〜1000g/cm2の間に限
定され、この範囲をはずれると接合強度向上の効果は薄
い。
一般に、ろう付層の厚みは薄ければ薄いほど接合強度
は高いといわれている。
は高いといわれている。
このことはセラミックスを用いた場合にも原則的には
同じである。ところがセラミックスの場合、通常のろう
材とは濡れ性が悪いためにTiを数%添加した、いわゆる
活性ろうを用いるために、ただ単に薄いろう材を用いた
のではTiの絶対量が不足し、接合強度は低下する。
同じである。ところがセラミックスの場合、通常のろう
材とは濡れ性が悪いためにTiを数%添加した、いわゆる
活性ろうを用いるために、ただ単に薄いろう材を用いた
のではTiの絶対量が不足し、接合強度は低下する。
しかし、ろうに含まれるTiの量を増加させると、ろう
そのものの強度が低下し、結果として接合強度は向上し
ない。このような理由から、市販の活性ろうは通常2%
程度のTiを含有している。
そのものの強度が低下し、結果として接合強度は向上し
ない。このような理由から、市販の活性ろうは通常2%
程度のTiを含有している。
さて、従来の加熱方法の場合、保持温度がろう材の液
相線温度より約50℃以上高いと、ろう材融液の活性は充
分低いために接合部以外の部位へ拡がってゆく。このこ
とにより、ろう材層の厚みは用いた箔の厚みより薄くな
る。しかし同時に、セラミックスと反応すべきTiも接合
部以外へ移動した分、減少するため、強度の向上は少な
いものと考えられる。
相線温度より約50℃以上高いと、ろう材融液の活性は充
分低いために接合部以外の部位へ拡がってゆく。このこ
とにより、ろう材層の厚みは用いた箔の厚みより薄くな
る。しかし同時に、セラミックスと反応すべきTiも接合
部以外へ移動した分、減少するため、強度の向上は少な
いものと考えられる。
一方、液相線温度プラス50℃以下であると、ろう材融
液の粘性が高く、接合部以外への拡がり(はみ出し)は
少ない。
液の粘性が高く、接合部以外への拡がり(はみ出し)は
少ない。
したがって、セラミックスとTiの反応層は充分生成す
るが、ろう材層の厚みも厚いため、強度が低いものと考
えられる。
るが、ろう材層の厚みも厚いため、強度が低いものと考
えられる。
本発明では、液相線温度以上液相線温度プラス10℃以
下で10分以上保持することにより、セラミックスとTiの
反応層が充分生成し、しかるのちに液相線温度プラス50
℃以上に昇温することにより、ろう材が接合部以外へ拡
がり、接合部分のろう材層厚みが薄くなるために、接合
強度が向上するものと思われる。
下で10分以上保持することにより、セラミックスとTiの
反応層が充分生成し、しかるのちに液相線温度プラス50
℃以上に昇温することにより、ろう材が接合部以外へ拡
がり、接合部分のろう材層厚みが薄くなるために、接合
強度が向上するものと思われる。
かける圧力が200g/cm2より小さいと、液相線温度プラ
ス50℃以上にしてもろう材層厚みが薄くなりにくく、逆
に1000g/cm2より大きいと、セラミックスとTiが充分厚
い反応層を生成する前にろう材が接合部以外へ拡がって
しまうため、反応不充分となり、強度の向上がみられな
いものと思われる。
ス50℃以上にしてもろう材層厚みが薄くなりにくく、逆
に1000g/cm2より大きいと、セラミックスとTiが充分厚
い反応層を生成する前にろう材が接合部以外へ拡がって
しまうため、反応不充分となり、強度の向上がみられな
いものと思われる。
用いるろう材箔の厚みが30μm未満であると、はじめ
から反応に寄与すべきTiの絶対量が不足するため、強度
は向上しないものと思われる。
から反応に寄与すべきTiの絶対量が不足するため、強度
は向上しないものと思われる。
実施例1〜6,比較例1〜7 田中金属工業社製TKC−710(Ti含有量2重量%)をろ
う材として用いた。箔の厚さは50μm,75μmのものが市
販されているため、より厚いものはそれらを組合せ、複
数枚重ねて用いた。薄いものは50μmのものをガラス板
にはりつけ、サドペーパーで削って薄くして用いた。
う材として用いた。箔の厚さは50μm,75μmのものが市
販されているため、より厚いものはそれらを組合せ、複
数枚重ねて用いた。薄いものは50μmのものをガラス板
にはりつけ、サドペーパーで削って薄くして用いた。
セラミックスは、日本セラテック社製サイアロンASA
−C05を用い、3×4×20mmの寸法のものを、3×4の
面で接合した。接合の方法は、2ツ割りの厚さ50mmのカ
ーボンブロックに3×4×深さ35mmの角穴を掘り、上記
セラミックスを入れ、上記ろう材箔を3×4に切断した
ものをその上に静置し、さらにセラミックスを入れ、そ
の上に重しの鉄板を載せた。
−C05を用い、3×4×20mmの寸法のものを、3×4の
面で接合した。接合の方法は、2ツ割りの厚さ50mmのカ
ーボンブロックに3×4×深さ35mmの角穴を掘り、上記
セラミックスを入れ、上記ろう材箔を3×4に切断した
ものをその上に静置し、さらにセラミックスを入れ、そ
の上に重しの鉄板を載せた。
重しの重量を変えることにより圧力を変化させた。加
熱は1×10-6Torrの真空中で行なった。TKC−710ろうの
液相線温度は785℃である。
熱は1×10-6Torrの真空中で行なった。TKC−710ろうの
液相線温度は785℃である。
加熱条件を変えてろう付を行ない、JIS−R1601に準じ
て4点曲げ強度を測定した。各条件及び結果を第1表に
示す。
て4点曲げ強度を測定した。各条件及び結果を第1表に
示す。
〔発明の効果〕 本発明の方法によりセラミックスのろう付をすれば、
その接合体の接合強度が向上し、種々の部品にそのセラ
ミックスを用いることができるようになった。
その接合体の接合強度が向上し、種々の部品にそのセラ
ミックスを用いることができるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−208031(JP,A) 特開 平2−92872(JP,A) 特開 昭63−201070(JP,A) 特開 昭63−169348(JP,A) 特開 平1−282163(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 37/00 C04B 37/02
Claims (1)
- 【請求項1】セラミックスとセラミックス又は金属とを
ろう付するに際し、Tiを1〜3重量%含有する厚さ30μ
m以上のろう材箔を用い、接合面に対して垂直方向に20
0〜1000g/cm2の圧力をかけながら、該ろう材の液相線温
度以上液相線温度プラス10℃以下で10分以上保持し、更
にその後、液相線温度プラス50℃以上の温度に昇温した
のち、降温することを特徴とするセラミックスのろう付
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25431390A JP2945738B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | セラミックスのろう付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25431390A JP2945738B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | セラミックスのろう付方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04132669A JPH04132669A (ja) | 1992-05-06 |
JP2945738B2 true JP2945738B2 (ja) | 1999-09-06 |
Family
ID=17263263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25431390A Expired - Lifetime JP2945738B2 (ja) | 1990-09-26 | 1990-09-26 | セラミックスのろう付方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2945738B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114346346B (zh) * | 2022-01-24 | 2023-03-14 | 天津大学 | 一种采用高熵合金钎焊连接高熵碳化物陶瓷的方法 |
-
1990
- 1990-09-26 JP JP25431390A patent/JP2945738B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04132669A (ja) | 1992-05-06 |
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