JP3292767B2 - 炭化珪素セラミックスとシリコンとの接合方法 - Google Patents

炭化珪素セラミックスとシリコンとの接合方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスと金属と
の接合方法に関し、特に炭化珪素セラミックスとシリコ
ンとの接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭化珪素セラミックスとシリコン
とを接合する方法としては、炭化珪素の表面にクロムを
焼き付け、その焼き付けた面上に銀ロウを介してシリコ
ンと接合する方法が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、炭化珪素の表面にクロムを焼き付ける工程を採る
と、焼き付けた面が綺麗でないため、銀ロウとの接合が
旨くいかず、その面を研磨する必要があった。そのた
め、研磨する作業に面倒で長い時間を必要とし、生産効
率が劣るなど生産上の問題が多く、特殊な用途にしか使
われていなかった。
【0004】本発明は、上述した従来技術が有する課題
に鑑みなされたものであって、その目的は、炭化珪素セ
ラミックスに問題の多いクロムを焼き付ける工程を、ク
ロムを使わない方法に代えることにより、簡便で強固に
接合できる、炭化珪素セラミックスとシリコンとの接合
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、セラミックス表面にクロムを焼き付け、そ
の面上に銀ロウを介してシリコンと接合する方法に代え
て、次のような方法とした。
【0006】すなわち、炭化珪素セラミックス表面に、
金とニッケル或いは銀と銅から成るマトリックス中に活
性金属としてチタンを含む金属層を、該セラミックスを
真空中において該金属層の金属が溶融する温度より高い
温度で加熱処理することにより形成し、その面上にシリ
コンを含む金はんだを介し、該はんだを真空中、不活性
ガス中又は還元性ガス中において、はんだが溶融する温
度より高い温度で加熱処理することによりシリコンを接
合する方法とした。
【0007】詳細に説明すると、上記金属層を炭化珪素
セラミックス表面に形成する方法としては、先ず金属層
を成す金属のペーストを調製し、そのペーストを炭化珪
素の表面に塗布して、或いは、金属層を成す金属のシー
ト(ロウ箔)を作製し、そのシートを炭化珪素の面上に
接触させて真空中において金属層の金属が溶融する温度
より高い温度で加熱処理する。
【0008】この方法によると、炭化珪素の表面にクロ
ムを焼き付ける方法に比べて、形成された金属層の面を
研磨することなく確実に金属層の面に金はんだを濡らす
ことが出来るため、工程が簡便で、短時間の方法となっ
ている。また、活性金属であるチタンと炭化珪素とがそ
の界面で安定なチタンカーバイト(TiC)を形成する
ので、金属層が炭化珪素と強固に結合することになる。
【0009】また、加熱する雰囲気が真空中でないと、
例えば、ロウ付けに多用される水素ガス、又は水素と窒
素からなるフォーミングガス中で加熱すると金属層中の
チタンと水素とが反応して水素化チタン(TiH)を生
成してしまい、接合が脆く、また強度が弱くなってしま
う。
【0010】さらに、加熱処理温度が金属層の溶融温度
よりも低くなると、金属層中に含まれているチタンと炭
化珪素との反応が少なくなるので、炭化珪素の表面に金
属層を十分に接着することが出来なくなる。
【0011】金属層を形成した面上にシリコンと接合す
るはんだとしては、金とニッケル、或いは、銀と銅から
成る金属層との濡れが良好な、シリコンを含む金はんだ
とする。このシリコンを含むことにより、はんだの溶融
温度、つまり接合温度を下げることが出来、シリコンと
の濡れがより良好となる。
【0012】また、上記シリコンを含む金はんだを介し
てシリコンと接合する方法としては、該はんだを真空
中、不活性ガス中又は還元性ガス中において、はんだが
溶融する温度より高い温度で加熱処理する。はんだを溶
融させるには、はんだの溶融温度以上の温度が必要であ
ることは自明であるが、その加熱雰囲気については、酸
化雰囲気であってはならない。酸化雰囲気中で加熱処理
されると、金はんだ中のシリコンが酸化されてSiO2
となるので、金属層及びシリコンともはんだの濡れが悪
くなってしまう。
【0013】以上の方法を採ることにより、簡便でかつ
接合がより強固となった接合体が得られる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明をより詳細に説明する。
【0015】(実施例1〜8)10mm角で、厚さ3m
mの炭化珪素セラミックス〔(株)日本セラテック社
製〕の表面上に、組成が96Au−3Ni−1Ti(W
t%)(溶融温度:1024℃)なるロウ箔または71
Ag−27Cu−2Ti(wt%)(溶融温度:785
℃)なるロウ箔を載せて、5×10−6Torrの真空
中で、それぞれの溶融温度より20℃または50℃高い
温度で加熱処理し、金属層を形成した。
【0016】その後、この形成された金属層の面上に、
組成が3.15Si−96.85Au(Wt%)(溶融
温度:370℃)なる金はんだを介して、5mm角のシ
リコン板を、その5mm角の接合面において重ね合わ
せ、水素の還元ガス中、アルゴンの不活性ガス中、或い
は真空中といった非酸化性雰囲気中において、420℃
で加熱処理することにより、上記炭化珪素セラミックス
とシリコンとを接合した。
【0017】得られた接合体を接合面に対して、炭化珪
素セラミックスとシリコンとの接合性を接合部の目視及
び顕微鏡観察によりチェックした。即ち、炭化珪素セラ
ミックスとシリコン板とが密に接合しているものを良と
し、炭化珪素セラミックスとシリコン板との接合がはが
れていたり、接合界面にボイドがあったりするものを不
良とした。その結果を表1に示す。
【0018】(比較例1〜4)なお、比較のため、実施
例と同一の材料を用い、表1に示す温度と加熱雰囲気中
で金属層を形成し、さらに、表1に示す加熱雰囲気中で
シリコンとの接合を行った。得られた接合体に対して、
同じく実施例と同様に接合性をチェックした。その結果
を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかなように、実施例1〜8に
おいては、いずれも接合性が良好であることを示してい
る。これに対して比較例では、熱処理温度が金属層の溶
融温度より低いと不良となり、また、金属層を形成する
熱処理雰囲気が規定外であると不良となる。さらに、シ
リコン板との接合雰囲気が規定外であると同じく不良と
なり、いずれも良好な接合体が得られなかった。
【0021】
【発明の効果】以上、説明した本発明にかかる炭化珪素
セラミックスとシリコンとの接方法によれば、炭化珪
素セラミックス表面にクロムを焼き付け、その面上に銀
ロウを介してシリコンと接合する方法に代えて、炭化珪
素セラミックス表面にチタンを含んだ金属層を真空中で
形成し、その面上にシリコンを含んだ金はんだを介して
シリコンと非酸化雰囲気中で接合する方法としたため、
セラミックス表面に金属層を形成した面を研磨すること
なく確実に金属層の面に金はんだを濡らすことが出来る
ので、工程が簡便になり、また、金属層中のチタンと炭
化珪素とがその界面でTiCが形成されることにより、
接合がより強固となる接合体が得られる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化珪素セラミックス表面に、金とニッ
    ケル或いは銀と銅から成るマトリックス中に活性金属と
    してチタンを含む金属層を、該セラミックスを真空中に
    おいて該金属層の金属が溶融する温度より高い温度で加
    熱処理することにより形成し、その面上にシリコンを含
    む金はんだを介し、該はんだを真空中、不活性ガス中又
    は還元性ガス中において、はんだが溶融する温度より高
    い温度で加熱処理することによりシリコンを接合するこ
    とを特徴とする炭化珪素セラミックスとシリコンとの接
    合方法。
JP27393993A 1993-09-28 1993-09-28 炭化珪素セラミックスとシリコンとの接合方法 Expired - Fee Related JP3292767B2 (ja)

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