JP2944921B2 - 荷台架装型クレーン - Google Patents

荷台架装型クレーン

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JP2944921B2 JP27284795A JP27284795A JP2944921B2 JP 2944921 B2 JP2944921 B2 JP 2944921B2 JP 27284795 A JP27284795 A JP 27284795A JP 27284795 A JP27284795 A JP 27284795A JP 2944921 B2 JP2944921 B2 JP 2944921B2
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定義 高井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラック等の車両
の荷台に装架される荷台架装型クレーンに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来のトラック等の車両の荷台に装架さ
れる荷台架装型クレーンにあっては、その格納時のクレ
ーン全高が車両の全高より高くなってはならないという
条件があるため、ブームを支持するコラムの高さを低く
設定している。そのため、ブームを水平にした状態でク
レーンを前方に旋回した場合、クレーンが車両のキャブ
に衝突するという問題があり、また、ブームを起した状
態でなら旋回できるが、ブームの全長が短いので、実質
的には前方では作業できなかったので、クレーンは側方
と後方のみで旋回し、前方には旋回できない構造のもの
であった。
【0003】即ち、従来の荷台架装型クレーンは、旋回
装置としてコラムの下端部に設けたピニオンをシリンダ
に連結したラックにより駆動して旋回させる構造のもの
が用いられており(実公平4−15755号第3図参
照)、約200°の所定角度以内での旋回は可能である
が、無終端で全旋回することはできなかった。しかし、
近年、荷台架装型クレーンにおいては、ブームの全長が
長くなり、ブームを起した状態で前方に旋回して十分作
業できる長さになっているので、荷台架装型クレーンに
おいても全旋回できるものが望まれるようになってい
る。
【0004】車両の荷台上に装架される荷台架装型クレ
ーンは、全旋回することができないが、車両のキャブと
荷台の間に装架される、いわゆるキャブバッククレーン
では、従来全旋回可能な構造になっている。このキャブ
バッククレーンは、図3に示すように、ベース1上に旋
回装置2を介してコラム3が全旋回可能に支持されてお
り、コラム3の内側の下部には、ベース1側から旋回側
であるブーム4の起伏シリンダ6、伸縮シリンダ(図示
略)、ウインチ用油圧モータ等の作動機構に圧油を送る
ためのスイベルジョイント7が配置され、コラム3の上
端部内側には、ウインチ5が配置され、コラム3の上端
には、ブーム4がブームピン41で起伏自在に枢支さ
れ、コラム3の横にブーム4の起伏シリンダ6が配置さ
れている。
【0005】ブーム4の起伏シリンダ6は、下端がシリ
ンダピン64でコラム下板31に取付けられ、上端がシ
リンダピン62でブーム4に取付けられている。旋回装
置2は、ベース1の上端部にあるベース上板11に旋回
ベアリングの内輪22が固着され、旋回ベアリングの外
輪23には、コラム3下端部のコラム下板31が固着さ
れていて、旋回ベアリングの外輪23の外周は外歯車2
4となっており、この外歯車24をベース上板11に設
けた旋回モータ25、旋回減速機26を介して駆動され
る旋回用ピニオン27で駆動してコラム3を旋回させる
構造になっている。
【0006】スイベルジョイント7は、旋回位置にかか
わらず常にベース1側と旋回側との間で圧油が給排でき
るようにするものであり、旋回ベアリングの内輪22に
スイベルジョイント7のインナー72がスイベル取付ブ
ラケット71により取付けられ、このインナー72に対
して回転自在なアウター73は、コラム3がベース1に
対して旋回する際に、コラム1に設けた係止部材74と
係合してインナー72に対して回転するようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このキャブバッククレ
ーンは全旋回可能であるが、これを、そのまま荷台架装
型クレーンに用いると、全高が高くなり、また、ブーム
の起伏シリンダ6がコラム3の横に配置されているの
で、いわゆるクレーンのふところが狭くなるという問題
がある。
【0008】この発明は、荷台架装型クレーンにおける
上記課題を解決するものであって、スイベルジョイント
を備えて無終端で全旋回が可能であり、クレーン全高を
従来の荷台架装型クレーンと同等に低くできる荷台架装
型クレーンを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の荷台架装型クレ
ーンでは、ベース上に旋回装置を介してコラムを全旋回
可能に支持し、コラムの上端にブームを起伏自在に枢支
し、このブームを起伏させる起伏シリンダは、ピストン
ロッドをブームに取付け、シリンダのピストンロッド寄
りの部分をコラムに取付けて、起伏シリンダの下部は、
旋回装置の内側を通りベース内に位置させ、ベース内の
下部には、スイベルジョイントを配置して、スイベルジ
ョイントのインナーを、上端がコラムの内側に固定され
起伏シリンダの側方を通って下方に延びるスイベル取付
ブラケットの下端部に固定し、インナーに対して回転自
在なアウターをベース側に設けた係止部材で係止してい
る。
【0010】ベースに対してコラムが旋回すると、スイ
ベルジョイントのインナーはスイベル取付ブラケットと
共に旋回するが、アウターはベースに設けた係止部材と
係合しているので回転が阻止される。この荷台架装型ク
レーンは、全高が従来の荷台架装型クレーンと同等の高
さであり、全旋回が可能でブームを起した状態で前方に
旋回して作業することができる。また、起伏シリンダが
コラムとベースの内側に収容されているので、ふところ
が広くなって作業性が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施の一形態
である荷台架装型クレーンの構成を示すコラムの縦断面
図、図2は図1のA−A線断面図である。この荷台架装
型クレーンでは、ベース1上に旋回装置2を介して短い
コラム3が全旋回可能に支持されており、コラム3の上
端には、ブーム4がブームピン41で起伏自在に枢支さ
れ、このブーム4にウインチ5が取付けられている。
【0012】コラム3とブーム4との間に設けられたブ
ーム4の起伏シリンダ6は、ロッド側トラニオン形であ
り、ピストンロッド61がシリンダピン62でブーム4
に取付けられ、シリンダ63のピストンロッド61寄り
の部分がシリンダピン64でコラム3に取付けられてい
る。起伏シリンダ6の伸縮ストロークは従来と同じであ
るが、このように取付けることにより、起伏シリンダ6
の全長が短くなっている。起伏シリンダ6の下部は、旋
回装置2の内側を通りベース1内にある。
【0013】旋回装置2は、ベース1の上端部にあるベ
ース上板11に旋回ベアリングの内輪22が固着され、
旋回ベアリングの外輪23には、コラム3の下端部のコ
ラム下板31が固着されている。旋回ベアリングの外輪
13の外周は外歯車24となっており、ベース上板11
に設けた旋回モータ25から旋回減速機26を介して駆
動される旋回用のピニオン27が、この外歯車24に噛
合って旋回ベアリングの外輪23を駆動し、コラム3を
旋回させる構造になっている。
【0014】ベース1内の下部には、ベース1側と旋回
側であるブームの起伏シリンダ6、伸縮シリンダ(図示
略)、ウインチ5用の油圧モータ等の作動機構との間で
旋回位置にかかわらず常に圧油が給排できるようにする
ためのスイベルジョイント7が配置されている。スイベ
ルジョイント7は、コラム3の内側に上端が固定され起
伏シリンダ6の側方を通って下方に延びるスイベル取付
ブラケット71の下端部に、インナー72が固定さてお
り、このインナー72に対して回転自在なアウター73
が、ベース1側に設けた係止部材74で係止されてい
る。従って、ベース1に対してコラム3が旋回すると、
スイベルジョイント7のインナー72はスイベル取付ブ
ラケット71と共に旋回するが、アウター73はベース
1に設けた係止部材と係合しているので回転が阻止され
る。
【0015】上記の構成により、この荷台架装型クレー
ンは、全高が従来の荷台架装型クレーンと同等の高さで
全旋回が可能であり、ブームを起した状態で前方に旋回
して作業することができる。また、起伏シリンダ6がコ
ラム3とベース1の内側に収容されているので、ふとこ
ろが広くなっており作業性が向上する。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この荷台架装型ク
レーンは、スイベルジョイントを備えて無終端で全旋回
が可能であり、クレーン全高を従来の荷台架装型クレー
ンと同等に低くおさえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である荷台架装型クレー
ンの構成を示すコラムの縦断面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】従来のキャブバッククレーンの構成の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 ベース 2 旋回装置 3 コラム 4 ブーム 5 ウインチ 6 起伏シリンダ 7 スイベルジョイント 11 ベース上板 22 内輪 23 外輪 24 外歯車 25 旋回モータ 26 旋回減速機 27 ピニオン 31 コラム下板 61 ピストンロッド 62 シリンダピン 63 シリンダ 64 シリンダピン 71 スイベル取付ブラケット 72 インナー 73 アウター 74 係止部材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66C 23/00 - 23/94

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の荷台に装架される荷台架装型ク
    レーンであって、ベース上に旋回装置を介してコラムを
    全旋回可能に支持し、該コラムの上端にブームを起伏自
    在に枢支し、該ブームを起伏させる起伏シリンダは、ピ
    ストンロッドをブームに取付け、シリンダのピストンロ
    ッド寄りの部分をコラムに取付け、シリンダの下部は旋
    回装置の内側を通ってベース内に位置させ、ベース内の
    下部にはスイベルジョイントを配置して、該スイベルジ
    ョイントのインナーを、上端がコラムの内側に固定され
    起伏シリンダの側方を通って下方に延びるスイベル取付
    ブラケットの下端部に固定し、インナーに対して回転自
    在なアウターをベース側に設けた係止部材で係止するこ
    とを特徴とする荷台架装型クレーン。
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