JP2944477B2 - コンパレータ - Google Patents
コンパレータInfo
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Description
し、特にアナログ/デジタル変換器(以下A/D変換器
と称す)に使用される、チョッパ容量を小さくした高速
動作のコンパレータに関する。
いられる画像処理用アナログ/デジタル変換器(以下画
像用ADCと称す)等において、コンパレータは重要な
回路要素であり、画質の向上の為にも高速動作化,高精
度化が強く望まれている。
型のA/D変換器に適用する場合、コンパレータの出力
を逐次比較レジスタに入力し、レジスタでは逐次比較し
たデータをD/A変換器に入力し、ここでデジタル値を
アナログ値に変換して、これをコンパレータの一方の入
力に被比較信号として印加する。
ンパレータを示す特公昭63−65172号公報に記載
された図5の回路図を参照すると、この回路は、第1,
第2の差動増幅からなる2段の回路を備え、入力信号V
A1は、スイッチ3,容量6を経て増幅器10の非反転
入力に印加され、比較信号VA2はスイッチ4を経て容
量6に入力される。増幅器10の非反転入力,反転入力
に各々接続されたa,b点は、スイッチ8が接続され、
さらにb点には容量7が接続される。増幅器10の非反
転出力,反転出力に各々接続されたc,d点には、各々
容量12,13が接続され、さらに第2の差動増幅回路
16の非反転入力,反転入力に接続されている。増幅回
路16の非反転入力,反転入力に各々接続されたe,f
点には、スイッチ14が接続されている。
号CK21,CK22,CK24,CK23が印加され
る。いずれも、制御信号が印加されることにより導通
(ON)、印加されていない時は非導通(OFF)状態
となり、スイッチ8,14は導通した場合には接地状態
となる。増幅器16の出力端子18には、この入力信号
の差分が出力される。
参照すると、図示されていない制御回路からの制御信号
CK21,22,23,24が、高レベルをスイッチの
導通(ON)状態として示されており、さらにc,d点
の電位が示されている。横軸は時間軸で、各時刻T2
0,21乃至T28が順に示されている。
を用いて説明すると、まず時刻t20で、スイッチ3,
8,14を閉じ、スイッチ4を開いて、サンプリング状
態に入る。ここで、増幅器10の入力オフセット電圧を
e1,電圧利得をG1,容量6,7,12,13の容量
値をいずれもC1とすると、時刻t21に達するまでに
容量12には〔+e1・G1・C1/2〕、容量13に
は〔−e1・G1・C1/2〕の電荷が各々保持され、
第1のアナログ入力信号VA1の電圧を同じくVA1と
すると、容量6には〔VA1・C1〕の電荷が保持され
る。
き、次の時刻t22にスイッチ8を開き、最後にスイッ
チ3を開くと同時にスイッチ4を閉じて、コンパレート
の状態に入る。その結果、時刻t24に達するまでに接
点a点の電位は、〔VA2−VA1〕となり、差動型増
幅器10の2つの出力端のc,d点の電位差は、G1・
(VA2−VA1+e1)となる。
らかじめ、e1・G1/2−(−e1・G1/2)=e
1・G1の差電位に相当する電荷がすでに保持されてい
るので、接点e,f点の電位差は、G1(VA2−VA
1)となると記載されている。
e,f点においては、増幅器10の入力オフセット電圧
e1は一応補償されていることになる。
2とすれば、その出力電圧V0は、V0=G2{G1
(VA2−VA1)+e2}=G1・G2{(VA2−
VA1)+e2/G1}となって、このコンパレータ回
路の入力オフセット電圧は〔e2/G1〕となる。従っ
て、差動型増幅器の出力が飽和しない範囲内において、
電圧利得G1を大きくとることによって、その入力オフ
セット電圧を抑える事ができると記載されている。
示すコンパレータを高速で動作させようとする場合、時
刻t20乃至t21の時間に、a,b点間およびe,f
点間の電位差は実質的に0Vになっているものの、第2
回目のサンプリングの時刻t24乃至t25の時間で
は、たまたまc,d間の電位差が大きくなっているた
め、この時間内に電位差をゼロにすることができず、オ
フセット電圧Vfsが残存したまま、次のコンパレート
期間に入ってしまう。この結果、精度が著しく低下す
る。これは、サンプリング期間,コンパレート期間の短
い高速動作を行う場合に特に問題となる。
ッチ3,4,8,14自体の等価抵抗成分、及び容量
6,7,12,13等による時定数があることや、a,
b間の電位差が実質的に0Vに収束する過程において増
幅器10の出力はゲインG1倍された電位差で変化する
ため、c,d間の電位差はさらに収束し難くなり正確な
比較ができなくなること等が考えられる。
化する対策として、回路電流を増やすこと、チョッパ容
量を小さくすることや、回路の寄生容量を小さくするこ
と等が挙げられる。しかし、回路電流を増やそうとする
と、トランジスタサイズが大きくなる。そして、トラン
ジスタサイズを大きくすると、寄生容量が大きくなる。
そこで寄生容量の影響を小さくするには、チョッパ容量
を大きくなければならない。チョッパ容量を大きくする
と、動作速度が遅くなる。動作速度を上げるには、回路
電流を増やさなければならない。
化には越えられない限界があった。
課題を掲げる。
ないようにすること。(2)回路電流の増加を少なくす
ること。(3)チョッパ容量を小さくしなくて済むよう
にすること。(4)トランジスタサイズを大きくせずに
済むようにすること。(5)寄生容量を配慮しないで済
むようにすること。
本発明のコンパレータは、 入力信号と比較信号のうちど
ちらか一方を選択して第1の容量の一端に印加する第1
のスイッチ手段と、前記比較信号を第2の容量の一端に
印加するための第2のスイッチ手段と、前記第1、第2
の容量の各他端を各々非反転入力、反転入力とする第1
の差動増幅器と、前記第1の差動増幅器の非反転出力、
反転出力を各々一端に印加する第3、第4の容量と、前
記第3、第4の容量の他端を各々非反転入力、反転入力
とする第2の差動増幅器と、前記第1,第2の差動増幅
器の非反転入力、反転入力を中間電位に設定するための
第3のスイッチ手段と、前記第1の差動増幅器の非反転
出力、反転出力を互いに短絡するための第4のスイッチ
と、前記第1、第2の差動増幅器の非反転入力、反転入
力を各々短絡するための第5のスイッチとを設けたこと
を特徴とする。
端に印加されるサンプリング期間に、前記第4のスイッ
チ手段を短絡状態から開放状態にした後、前記第3のス
イッチ手段を中間電位から開放状態にすると同時若しく
は直後に前記第4のスイッチ手段を短絡状態から開放状
態にする制御手段を設けたことを特徴とする。
施の形態を説明する図、図3は図1の回路の要部を具体
的な回路で示した図である。図1のコンパレータは、ス
イッチ5、9、11、15及び容量7があることと、ス
イッチ8、14の一方端が接地されずに、電源電圧VD
Dのほぼ半分の電圧VMにバイアスされていることと、
容量7の接続関係とを除いて、図3の回路図と共通であ
る。
16の電源電圧と共通しており、スイッチ5の制御信号
としても使用されている。スイッチ5と容量7とが、比
較信号VA2とb点との間に直列に接続されている。容
量6,7の容量値は、実質的に同一である。スイッチ
9,11,15は、a,b点,c,d点,e,f点を各
々短絡する機能を有する。スイッチ9,15は制御信号
CK4で、スイッチ11は制御信号CK5で制御され、
スイッチ3,4は各々制御信号CK1,CK2で、スイ
ッチ8,14はいずれも制御信号CK3で制御される。
スイッチ8,14の一方端は、中間電位(VM)の端子
17に接続される。
タイミング図を参照すると、各制御信号CK1乃至CK
5の波形が、時間軸を共通にして示されており、各信号
の高レベルをスイッチの導通(ON)、低レベルをスイ
ッチの非導通(OFF)としている。
の回路動作を説明すると、まず、時刻t0にスイッチ
3,5,8,9,11,14,15をいっせいに閉じ、
かつスイッチ4を開いた状態で、時刻t1までの時間を
おけば、差動増幅器10,16の各非反転入力と反転入
力との間の電位差は0Vとなり、増幅器10の非反転出
力と反転出力との間の電位差は、ほぼ0Vとなる。但
し、増幅器10に、オフセット電圧が無ければ、実質的
に0Vとなる。今、増幅器10の入力オフセット電圧を
e1,電圧利得をG1とすると、その出力電圧e01
は、e01=e1・G1となり、容量素子12,13に
オフセット電圧が保持される。
ッチ11を開き、時刻t2でスイッチ8,9,14,1
5をほぼ同時に開くか、あるいは時刻t2でスイッチ
8,14を開いて、次の時刻t3でスイッチ9,15を
開くことにより、増幅器10のオフセット電圧をキャン
セルした比較準備ができる。この時刻t0乃至t4の動
作および同等の後動作を、サンプリングと称する。
にスイッチ4を閉じることによりコンパレート状態に入
って、比較を開始し、a点の電位は入力信号の電位差
(VA2−VA1)の値だけ変化し、増幅器10の非反
転出力と反転出力との間の電位差Vo1は、時式とな
る。
3にすでに保持されているので、差動増幅器16の入力
端子間の電位差Vi2は、次式となる。
電圧利得をG2とすると、その出力電圧Vo2は、次式
となる。
コンパレートと称する。
信号の電圧VA1と比較信号の電圧VA2との電位差が
十分に大きい場合、コンパレート終了時点(時刻t5直
前)での増幅器10の非反転出力と反転出力間即ちc,
d間の電位差は大きく広がった状態で、2回目のサンプ
リングの動作に入る。
間閉じる事によって、増幅器10の反転出力と非反転出
力との間の電位差は急速に小さくなる。
よびチョッパ容量の値により、おおよそのサンプリング
動作速度が決まっていたが、ここにスイッチ11を追加
することによって、回路条件に制限されず、サンプリン
グ動作速度を早くすることができる。また、e,f点
も、容量12,13を介して接続されているため、e,
f点を同電位にするスイッチ15のサンプリングの動作
も早くなる。
が、このスイッチ9,15を追加することによって、差
動増幅器10,16の各出力端子の電位が仮に電圧VM
レベルまでチャージされていなくても、入力端子間の電
位差は直ちに0Vとなり、差動増幅器としてはより正確
に動作する。
を参照すると、この回路例は、スイッチ3,4,8,
9,11,14,15差動増幅器10,16や電源電圧
VMの発生回路等の具体的回路であり、この他の共通部
分は図1と共通する算用数字、アルファベットで示され
ている。
5は、電界効果トランジスタからなり、いずれもソース
・ドレイン間を導通・非道通の電極となし、ゲートを制
御信号入力端子としている。
界効果トランジスタ対23,24と、このトランジスタ
対23,24の共通エミッタの定電流源となるNチャネ
ル型電界効果トランジスタ25と、トランジスタ対の負
荷となる一対のPチャネル型電界効果トランジスタ2
1,22とを備える。
に接地されている。トランジスタ25とカレントミラー
回路を構成するため、このトランジスタ25とゲートを
共通にしたNチャネル型電界効果トランジスタ20と、
負荷用のPチャネル型電界効果トランジスタ19とが追
加される。トランジスタ19のゲートは接地され、トラ
ンジスタ20のゲートは、この主電極と接続されてい
る。
ル型電界効果トランジスタ対28,29と、Pチャネル
型電界効果トランジスタ26,27からなるカレントミ
ラー回路と、バッファ30とを備える。トランジスタ2
6,27は互いにゲートを接続し、トランジスタ26は
ゲートと主電極とが接続されている。バッファ30の入
力は、トランジスタ27,29の共通接続点に接続さ
れ、その出力は出力端子18に接続されている。
16の電源,スイッチ5の制御信号として、使用されて
いる。
路は、電源電圧VDDと接地との間に接続され、その中
間電位となる共通接続点を電源電圧VMの供給源とし
て、スイッチ8,14の主電極に接続している。トラン
ジスタ31,32のゲートは、各々のその主電極に接続
されている。また、増幅器10,16の各低電位源は、
接地電位となす。
果を示す図4のシミュレーション波形図を参照すると、
この波形図は、図2と共通した制御信号c,d点の電位
の配置の他に、出力端子18の出力電圧VOUTが示さ
れ、さらにこの下方には、図3のスイッチ9,11,1
5が無い場合のa,b点の電位と出力電圧VOUTが示
されている。点線で示す横軸の点線間は、5.00
〔V〕である。横軸は〔ナノセカンド〕オーダで示され
ている。
b点の電位(a;実線,b;点線)の差は、2回目のサ
ンプリングの終了までに、小さくなり、オフセット電圧
Vfsは、ほぼ0Vとなり、出力端子18には正確なコ
ンパレートの出力電圧VOUTが得られる。
場合の図3のコンパレータのシミュレーション結果によ
れば、2回目のサンプリング期間中に、a,b点間の電
位差を解消することができず、約20mVのオフセット
電圧Vfs′が残存してしまい、これ以後のコンパレー
タ,サンプリングの精度が低下してしまう。この際に
は、出力されるべき出力電圧VOUTが、なんら出力さ
れず変化がない。
ンパレータの精度向上が著しいものであることが分る。
チ9,15のみの場合についても、シミュレーションを
行ったが、図3のコンパレータに準じた精度が得られ
た。
0,16は、図3の回路例で示したが、この他の差動増
幅回路が使用されてもよい。
ッチ11を設けて、前回のコンパレートの結果得られた
電位差を強制的に0Vに設定するため、回路電流を増加
させたり、チョッパ容量を低減させたりする必要がな
く、従って、トランジスタサイズを格別大きくせずに済
む。
よい場合には、消費電流を小さくし、トランジスタサイ
ズを縮小できるという効果が得られる。
入力電圧と比較電圧の差が大きい状態から差の小さい状
態へ急激に移行した状態すなわち差動回路の出力電圧の
差が大きい状態から小さい状態へ急激に移行した状態の
最悪条件でも、サンプリングの動作を回路電流を増やす
ことなく、高速で行うことができるため、動作速度30
MHz程度の高速で精度の高いコンパレータ回路が実現
でき、上述した各課題がことごとく達成された。
ミュレーション波形図である。
である。
スタ 33 電源端子 CK1,CK2,乃至CK5,CK21,CK22,乃
至CK24 制御信号 a,b,c,d,e,f 接続点 VA1 入力信号 VA2 比較信号 VOUT 出力電圧 Vfs,Vfs′ オフセット電圧
Claims (2)
- 【請求項1】 入力信号と比較信号のうちどちらか一方
を選択して第1の容量の一端に印加する第1のスイッチ
手段と、前記比較信号を第2の容量の一端に印加するた
めの第2のスイッチ手段と、前記第1、第2の容量の各
他端を各々非反転入力、反転入力とする第1の差動増幅
器と、前記第1の差動増幅器の非反転出力、反転出力を
各々一端に印加する第3、第4の容量と、前記第3、第
4の容量の他端を各々非反転入力、反転入力とする第2
の差動増幅器と、前記第1、第2の差動増幅器の非反転
入力、反転入力を中間電位に設定するための第3のスイ
ッチ手段と、前記第1の差動増幅器の非反転出力、反転
出力を互いに短絡するための第4のスイッチと、前記第
1、第2の差動増幅器の非反転入力、反転入力を各々短
絡するための第5のスイッチとを設けたことを特徴とす
るコンパレータ。 - 【請求項2】 前記入力信号が前記第1の容量の一端に
印加されるサンプリング期間に、前記第4のスイッチ手
段を短絡状態から開放状態にした後、前記第3のスイッ
チ手段を中間電位から開放状態にすると同時若しくは直
後に前記第4のスイッチ手段を短絡状態から開放状態に
する制御手段を有する請求項1記載のコンパレータ。
Priority Applications (1)
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JP7222296A JP2944477B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | コンパレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7222296A JP2944477B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | コンパレータ |
Publications (2)
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JPH0969761A JPH0969761A (ja) | 1997-03-11 |
JP2944477B2 true JP2944477B2 (ja) | 1999-09-06 |
Family
ID=16780143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7222296A Expired - Lifetime JP2944477B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | コンパレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP2002314354A (ja) | 2001-04-10 | 2002-10-25 | Mitsubishi Electric Corp | 多段増幅回路 |
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JP5334366B2 (ja) * | 2006-12-15 | 2013-11-06 | 三菱電機株式会社 | 半導体集積回路 |
JP2011097520A (ja) * | 2009-11-02 | 2011-05-12 | Oki Semiconductor Co Ltd | 差動増幅器 |
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-
1995
- 1995-08-30 JP JP7222296A patent/JP2944477B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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JPH0969761A (ja) | 1997-03-11 |
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