JP2943975B2 - 無段式減変速装置 - Google Patents

無段式減変速装置

Info

Publication number
JP2943975B2
JP2943975B2 JP33437494A JP33437494A JP2943975B2 JP 2943975 B2 JP2943975 B2 JP 2943975B2 JP 33437494 A JP33437494 A JP 33437494A JP 33437494 A JP33437494 A JP 33437494A JP 2943975 B2 JP2943975 B2 JP 2943975B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
eccentric
board
transmission
eccentricity
disk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP33437494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08170703A (ja
Inventor
久 蕪木
彦一 三村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAGA DENKI KOGYO KK
Original Assignee
SAGA DENKI KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAGA DENKI KOGYO KK filed Critical SAGA DENKI KOGYO KK
Priority to JP33437494A priority Critical patent/JP2943975B2/ja
Publication of JPH08170703A publication Critical patent/JPH08170703A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2943975B2 publication Critical patent/JP2943975B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば各種の自動変速
機その他におけるモータの動力を非伝達状態での零から
予め設定されている所望の減速比に至るまでの無段階な
可変減速を容易にし、また、低速域および高速域でも動
力伝達を確実にして従動伝達させるようにした無段式減
変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の可変減速装置としては、
例えば特開平1−288653号公報、特開平4−15
340号公報等がある。前者は、外周面がラチェット歯
となっているラチェット歯車盤を備えた入力側のラチェ
ット外歯車と、入力軸の回転に伴ない偏心しながら揺動
されるラチェット外歯車の周面が描く外周軌跡上で、ラ
チェット外歯車の偏心量に伴ないラチェット外歯車に切
離自在に噛み合うラチェット歯が形成されていて、内方
へ弾発付勢されている揺動自在な複数の出力爪を備えた
出力側の出力内歯車と、この出力内歯車が固着されてい
る出力軸とから構成されている。
【0003】また、後者は、入力軸と、出力軸を有する
出力軸機構と、出力軸機構の複数の出力歯車盤を偏心回
転させる自由歯車手段の仮想噛合円径を縮小あるいは拡
大させるよう入力軸に対する径方向で進退させる変速調
整機構とから構成され、そして、複数の出力歯車盤側面
にラジアル方向で凹設した位置決め溝と出力歯車盤相互
間に介装させるジョイント盤側面に開穿した収納円孔と
に収納される連繋ボールを介して位置合せし、出力歯車
盤を互いに入力軸の径方向でスライド可能に連繋結合さ
せて構成してある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした従来の可変減
速装置によると、前者のラチェット歯車盤を備えた入力
側のラチェット外歯車による構成、あるいは後者の出力
軸機構の複数の出力歯車盤を偏心回転させる自由歯車手
段の仮想噛合円径を縮小あるいは拡大させるよう入力軸
に対する径方向で進退させる変速調整機構においては、
歯車同士の接触摩擦による金属音の発生を防止し、負荷
に対する耐荷重性を安全確実にさせ、予め設定された減
速比に至るまで非動力伝達時での零の状態から無段階に
減速比を調整設定できるものであった。ところが、万一
ラチェット歯車盤や出力歯車盤等の摩擦盤が過負荷で停
止した場合、摩擦抵抗による摩耗損傷が発生し変速調整
機構の故障の原因にもなり、また、両者共に低速回転側
では速度の微調整が不可能であり、今後の残された課題
であった。また、後者の出力歯車盤相互間に介装させる
ジョイント盤の構成では、連繋ボールの転がり接触摩擦
によって金属音の発生を完全には回避することができ
ず、これもまた今後の残された課題であった。
【0005】そこで、本発明は、叙上のような従来存し
た諸事情に鑑み創出されたもので、非動力伝達状態での
零から予め設定された減速比に至るまでの無段階な可変
減速を高速回転側と低速回転側とで共に調整設定でき、
特に低速回転域での速度の微調整を容易且つ確実に行な
わせることもでき、その動力伝達を確実にして従動伝達
させるようにすると共に、可変減速装置自体が過負荷で
停止しても摩擦がなくなり、従来の如き変速調整機構の
故障の原因にならないようにし、更に、摩擦による金属
音の発生を回避するように改良された無段式減変速装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明にあっては、入力軸2と、この入力軸2に
偏心手段10を介して偏心自在に嵌合配装される偏心盤
11の偏心回転によって連繋伝動され、回転される出力
軸4を有する出力盤3と、偏心盤11の側面周縁に形成
してある傾斜した偏心規制面34,35に偏心盤11自
身の回転によって周回されながら当接する制御用環状突
部33によって入力軸2の周囲に形成される仮想接合円
を拡張あるいは縮小させることで偏心盤11の偏心量を
可変する変速手段30と、偏心盤11の偏心規制面3
4,35、制御用環状突部33相互間を入力軸2の軸方
向に沿って相対的にスライド送りさせて仮想接合円を拡
張あるいは縮小させる変速調整手段40とを備えたこと
を特徴とする。また、変速手段30は、偏心盤11を入
力軸2の軸方向で挟持する固定配置の固定盤31と軸方
向にスライドする変速盤32とによって押圧支承し、変
速盤32の軸方向に沿うスライド送りによって、固定盤
31あるいは変速盤32のいずれか一方に形成した制御
用環状突部33の偏心規制面34,35に対する接点を
偏心盤11の径方向で任意に移動当接するようにして構
成することができる。このときの変速手段30は、偏心
盤11の外方に至るに伴ない次第に肉厚と成ることで傾
斜面が内方に向けられている正転用の偏心規制面34を
偏心盤11の側面周縁に形成し、この正転用の偏心規制
面34に偏心盤11内方側から当接する制御用環状突部
33を固定盤31あるいは変速盤32のいずれか一方に
形成したり、また、偏心盤11の外方に至るに伴ない次
第に肉薄と成ることで傾斜面が外方に向けられている逆
転用の偏心規制面35を偏心盤11の側面周縁に形成
し、この逆転用の偏心規制面35に偏心盤11外方側か
ら当接する制御用環状突部33を同様に形成することが
できる。更に、偏心規制面34,35は、変速調整手段
40の変速盤32によるスライド送り量が少ない当該偏
心規制面34,35の外周側で、偏心盤11の側面に対
し緩い傾斜角度を有する高速側偏心規制面34A,35
Aと、同じく変速調整手段40の変速盤32によるスラ
イド送り量が多い当該偏心規制面34,35の内周側
で、偏心盤11の側面に対し急な傾斜角度を有する低速
側偏心規制面34B,35Bとを備えていたり、断面で
放物線状の湾曲面に形成したりすることができる。ま
た、偏心盤11と出力盤3との間にはジョイント盤21
を介装し、偏心盤11とジョイント盤21とは互いに対
向するこれらの側面においてジョイント盤21側面に一
端が軸支され、偏心盤11に他端が軸支される偏心盤側
リンク22を介して連繋され、出力盤3とジョイント盤
21とは互いに対向するこれらの側面においてジョイン
ト盤21側面に一端が軸支され、出力盤3に他端が軸支
される出力盤側リンク25を介して連繋され、偏心盤1
1と出力盤3とをジョイント盤21を介して連繋結合さ
せて構成することができる。そしてまた、変速調整手段
40は、ねじ送り回転によって変速盤32を入力軸2の
軸方向に沿ってスライド進退させるようにして構成する
ことができる。
【作用】本発明に係る無段式減変速装置にあって、所定
の駆動力が入力されて入力軸2が回転すると、その駆動
力は、変速手段30によって、出力軸4に出力を伝達し
ない零の状態から所定の設定された減速比に至るまでの
無段階で変更調整されて出力軸4を従動回転させる。す
なわち、出力軸4を有する出力盤3に連繋される偏心盤
11における仮想接合円径は、この偏心盤11の偏心規
制面34,35に当接される変速盤32の制御用環状突
部33によって、変速盤32自身のねじ回転による変速
調整手段40のスライド進退動作にて無段階に変更調整
され、このため、偏心盤11の偏心量が変化し、その偏
心変化量に対応して出力軸4を回転させる。変速手段3
0における偏心盤11側面の外周縁部に形成した偏心規
制面34,35は、入力軸2によって偏心回転される
と、偏心規制面34,35に当接される固定盤31ある
いは変速盤32のいずれかの制御用環状突部33との接
触位置を支点の中心として揺転し、この揺転する偏心盤
11を入力軸2中心から見ると回転しているものとなっ
て出力軸4を回転させる。このとき、偏心量が大きい
と、偏心規制面34,35と制御用環状突部33とが当
接して形成する仮想接合円径が大きくなって、設定され
た減速比の最小値となって高速域で出力軸4を回転させ
る。また、偏心量が小さくなるに従い仮想接合円径が小
さくなると減速比が次第に大きくなり、更に偏心量が零
となると偏心盤11が回転せずに、入力軸2のみがフリ
ー回転状態となって出力軸4に出力を伝達しない。ま
た、変速手段30において、傾斜面が内方に向けられて
いる正転用の偏心規制面34に制御用環状突部33が偏
心盤11内方側から当接するものであるとき、入力軸2
によって偏心回転されると制御用環状突部33の接触位
置を支点中心として偏心盤11自体が入力軸2の回転軸
方向と正方向に揺転し、この揺転する偏心盤11を入力
軸2中心から見ると回転しているものとなり、出力軸4
を同方向に回転させる。逆に、同様にして、傾斜面が外
方に向けられている逆転用の偏心規制面35に制御用環
状突部33が偏心盤11外方側から当接するものである
とき、入力軸2によって偏心回転されると制御用環状突
部33の接触位置を支点中心として偏心盤11自体が入
力軸2の回転軸方向と逆方向に揺転し、この揺転する偏
心盤11を入力軸2中心から見ると逆転しているものと
なり、出力軸4を反対方向に逆転させる。また、偏心規
制面34,35における偏心盤11の側面に対して緩い
傾斜角度を有する高速側偏心規制面34A,35Aは、
変速調整手段40の変速盤32におけるスライド送り量
が小さい偏心規制面34,35の外周側であるとき、高
速域側での減速比を大きく変化させる。スライド送り量
が最も小さいときは、偏心盤11の偏心量が大きくなっ
て偏心盤11が形成する仮想接合円径が大きくなって、
設定された減速比の最小値となり、高速域側で出力軸4
を回転させる。逆に、偏心盤11の側面に対して急な傾
斜角度を有する低速側偏心規制面34B,35Bは、変
速調整手段40の変速盤32におけるスライド送り量が
多い偏心規制面34,35の内周側であるとき、変速盤
32の進退ストロークを大きくしてもこの押圧移動量は
小さくなるため、低速回転側での回転速度の変化率が緩
やかとなり微調整を可能にさせる。そして、偏心盤11
の偏心量が小さくなるに従い減速比が次第に大きくな
り、偏心量が零となると偏心盤11が回転せずに、入力
軸2のみがフリー回転状態となって出力軸4に出力を伝
達させない。偏心盤11と出力盤3との間に介装された
ジョイント盤21は、偏心盤11、ジョイント盤21の
互いに対向するこれら側面の偏心盤側リンク22と、出
力盤3、ジョイント盤21の互いに対向するこれら側面
の出力盤側リンク25とでもって一体的に連繋結合さ
れ、一体化されながらも、入力軸2の径方向での偏心盤
11の偏心スライド及び揺転作用を可能にさせる。変速
調整手段40におけるねじ回転による変速盤32の入力
軸2の軸方向に沿うスライド進退は、制御用環状突部3
3と偏心規制面34,35との接点を径方向に沿ってス
ムーズ且つ微妙に移動させ、その仮想接合円径を確実に
拡張あるいは縮小させることで、偏心盤11の偏心規制
回転を確実且つ容易にさせる。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明するに、図において示される符号1は、ボックス状に
形成したハウジングケースであり、このハウジングケー
ス1は、駆動源であるモータMのモータケースの出力側
にねじ止め等により取り付けられるようにしてある。ハ
ウジングケース1内には、モータMの出力軸に伝動連繋
される入力軸2と、この入力軸2の一端を支承すること
で入力軸2とほぼ同軸上に配置され、ハウジングケース
1外方に突出した出力軸4とが軸受5を介して前後に収
納配置されており、入力軸2によって入力回転された入
力は、変速調整手段40によって操作される変速手段3
0によって所定の減速比で出力軸4を減速回転させるも
のとしてある。
【0008】すなわち、入力軸2に偏心手段10を介し
て偏心自在に嵌合配装される偏心盤11に対して、この
偏心盤11を入力軸2の軸方向の前後で押圧支承するよ
う挟持配置した固定盤31、変速盤32のいずれかに形
成した制御用環状突部33が偏心盤11の側面周縁に形
成してある偏心規制面34,35に当接することで、偏
心盤11の偏心量を変更調整する変速手段30を形成配
置してある。そして、この変速手段30によって所定の
減速比で減速された出力は、偏心盤11に連繋されるジ
ョイント盤21を介して出力盤3を回転させ、この出力
盤3に一体形成の前記の出力軸4を回転させるものとな
っている。また、図示のように、変速手段30の固定盤
31はハウジングケース1の出力側内壁に配置固定し、
変速盤32は同じくハウジングケース1の入力側に、こ
の入力側に配装した変速調整手段40によって入力軸2
の軸方向に沿ってねじ送り回転でスライド送りされるよ
うにハウジングケース1内にネジ止めされることで支持
されている。
【0009】また、偏心手段10は、入力軸2自体に装
着される偏心盤11を偏心自在に装着するもので、図
1、図5に示す如く、入力軸2における偏心盤11の嵌
合位置に対応して入力軸2に形成した偏心装着部12
と、入力軸2に対してのラジアル方向にスライド自在に
装着され、偏心盤11の軸孔内周にベアリング軸受13
を介してフリー状態で嵌合されている偏心軸受14と、
偏心装着部12におけるラジアル方向に沿って入力軸2
の外周外に出没自在に突出するよう圧縮状態で入力軸2
内に収納されているコイル状の偏心スプリング15とを
備えている。偏心装着部12は、入力軸2において、偏
心盤11の嵌合位置に対応して、入力軸2の周面に互い
に平行な平面となるラジアルスライド面を両側に位置さ
せて面取り加工により断面略矩形状に形成したものであ
り、両側のラジアルスライド面を連続させている平面状
の偏心面部には、偏心スプリング15を突出自在に収納
する収納孔16を穿設してある。そして、偏心軸受14
は、その外周面が偏心盤11の軸孔内周面に摺接するよ
う、その外形は略円形状で、偏心装着部12にスライド
自在に嵌合するよう正面略コ字形状の切欠溝を有してい
る。こうして、偏心スプリング15は強制的な圧縮状態
で収納孔16に収納されており、偏心軸受14自体を入
力軸2の径方向外方へ弾発付勢させている。
【0010】一方、ジョイント盤21は、入力軸2と共
に回転される偏心盤11の出力側側面と出力盤3の入力
側側面との間に介装され、耐摩耗性を有する合成樹脂材
や軽金属材等によりドーナツ盤状に形成されており、偏
心盤11と出力盤3とはこのジョイント盤21によって
連繋されて一体的に回転するようになっている。すなわ
ち、図1、図6に示す如く、ドーナツ盤状のジョイント
盤21の出力側壁面および入力側壁面には、偏心盤11
の偏心量を見込んで所定の長さに設定された例えば長円
形状の偏心盤側リンク22と出力盤側リンク25とを例
えば回転軸に対して対称的に夫々2箇所に配してあり、
180°間隔を隔てた前側2個の偏心盤側リンク22の
一端をジョイント盤21の入力側壁面に回転自在に軸支
し、夫々の偏心盤側リンク22の他端を偏心盤11側面
に貫通形成した取付用小孔23にジョイントピン24等
を介して回転自在に軸支し、また、偏心盤側リンク22
に対して90°ずらして相互に180°間隔を隔てた後
側2個の出力盤側リンク25の一端をジョイント盤21
の出力側壁面に回転自在に軸支し、夫々の出力盤側リン
ク25の他端を出力盤3の入力側の側面に貫通形成した
取付用小孔26にジョイントピン27等を介して回転自
在に軸支している。このようにして、ジョイント盤21
両側壁面の偏心盤側リンク22、出力盤側リンク25を
介して出力盤3と偏心盤11とが連繋され、出力盤3と
偏心盤11とを互いに入力軸2に対する径方向で偏心す
る偏心盤11によっても出力軸4に動力を伝達するよう
にスライド可能にして連繋結合させてある。
【0011】なお、この偏心盤11と出力盤3とのジョ
イント盤21を介して連繋構造は、図示を省略したが、
偏心盤11とジョイント盤21との間で互いの当接面夫
々に径方向に沿って形成した偏心盤側ボール溝夫々に跨
がる連繋ボールを介装し、また、ジョイント盤21と出
力盤3との間で互いの当接面夫々に径方向に沿って、偏
心盤側ボール溝とはほぼ直交するような方向で形成した
出力盤側ボール溝夫々に跨がる連繋ボールを介装するこ
とで形成することもできる。
【0012】そして、入力軸2への入力回転は減速比率
を変更する変速手段30を介して減変速されて出力軸4
から出力回転されるとき、入力回転方向と出力回転方向
とが一致する正転タイプ、あるいは逆転する逆転タイプ
とがあり、これは、変速手段30における偏心盤11に
形成される偏心規制面34,35の傾斜面方向によって
設定される。なお、偏心盤11は、固定配置された前記
の固定盤31と入力軸2の軸方向にスライドする変速盤
32とによって挟持されることで押圧支承されており、
変速手段30自体は、変速盤32の軸方向に沿うスライ
ド送りによって、固定盤31あるいは変速盤32のいず
れか一方に形成した制御用環状突部33による偏心規制
面34,35に対する接点が偏心盤11の径方向で任意
に移動当接することで偏心盤11の偏心量を調整するも
のとなっている。
【0013】正転タイプの変速手段30は、偏心盤11
の外方に至るに伴ない次第に肉厚と成ることで傾斜面が
内方に向けられている正転用の偏心規制面34を偏心盤
11の側面周縁に形成し、この正転用の偏心規制面34
に偏心盤11内方側から当接する制御用環状突部33を
固定盤31あるいは変速盤32のいずれか一方に形成し
たものである。より具体的には、図1乃至図4に示す如
く、例えば偏心盤11の偏心量に伴ない周接位置可変自
在に当接されるよう偏心盤11の側面における外周縁部
の変速盤32側の側面において、例えば変速調整手段4
0の変速盤32によるスライド送り量が少ない高速回転
側である偏心規制面34の外周側で当接するときは、偏
心盤11の側面に対し緩い傾斜面を有する高速側偏心規
制面34Aとなるように、また、変速調整手段40の変
速盤32によるスライド送り量が多くなる低速回転側で
ある偏心規制面34の内周側で当接するときは、偏心盤
11の側面に対し急な傾斜面を有する低速側偏心規制面
34Bとなるように夫々連設して、偏心盤11が外径方
向に沿って次第に肉厚幅広となるよう偏心規制面34を
形成する。そしてまた、偏心盤11周側面を出力側にて
支承する固定配置の前記固定盤31と、偏心規制面34
に当接するよう位置決めされた制御用環状突部33を有
する入力側のスライドする変速盤32とにより、偏心盤
11周側面を前後にて支持させ、制御用環状突部33の
外周が偏心盤11の内周方向に向いた偏心規制面34に
当接させることで、偏心盤11を内側から当接するよう
にしている(図2参照)。このときの制御用環状突部3
3は、例えば変速盤32の側面にリング状に突設するこ
とで形成されており、耐磨耗性に富むように考慮してお
くとよい。このように、入力軸2の回転に伴ない偏心し
ながら揺転される偏心盤11の周面が描く外周軌跡であ
る仮想接合円上で、偏心盤11の偏心量に伴い偏心盤1
1に周接位置可変自在なるよう変速盤32の制御用環状
突部33を設けてある。このとき、入力軸2の回転に対
して出力軸4の回転が同方向であるから性能的にも有利
な構成になると共に、厚みのある偏心盤11を採用した
場合に好都合となるようにしてある。
【0014】そして、入力軸2に対する径方向で変速手
段30自体の仮想接合円径を拡張あるいは縮小させるよ
う変速盤32を入力軸2の軸方向に沿ってスライド進退
させる変速調整手段40をハウジングケース1に設けて
あり、この変速調整手段40は、図1に示す如く、変速
盤32を入力軸2に沿って進退させるために変速盤32
の外周に雄ねじ溝を形成し、ハウジングケース1の入力
側開口に施した雌ねじ溝内にねじ込み装着して成るもの
としてある。この変速調整手段40において、変速盤3
2を最大に前進させると、図3に示す如く、制御用環状
突部33全周は、偏心規制面34全周に当接されて、前
記偏心軸受14の偏心スプリング15は最大圧縮状態と
なり、入力軸2の回転中心軸上に偏心盤11の回転中心
軸が合致するようになり、入力軸2の回転は出力軸4に
伝達されない空回りの状態になるようにしてある。
【0015】逆に、図4に示す如く、変速盤32を後退
させると、偏心規制面34の傾斜面の内周側に当接して
いた変速盤32の制御用環状突部33は傾斜面に沿って
外周方向へ相対的にスライドする。すると、入力軸2の
径方向外方へ弾発付勢されている偏心スプリング15の
拡圧力により、偏心盤11は外方向に付勢され、入力軸
2の回転中心軸と偏心盤11の回転中心軸とが偏心さ
れ、変速盤32の制御用環状突部33と偏心規制面34
との接合点を径方向に沿って移動させることとなり、こ
れにより制御用環状突部33と偏心規制面34との接合
点により形成される仮想接合円を変化させ、所定の減速
比によって出力軸4が減速回転されるようにしてある
(図7参照)。
【0016】一方、逆転タイプの変速手段30は、偏心
盤11の外方に至るに伴ない次第に肉薄と成ることで傾
斜面が外方に向けられている逆転用の偏心規制面35を
偏心盤11の側面周縁に形成し、この逆転用の偏心規制
面35に偏心盤11外方側から当接する制御用環状突部
33を固定盤31あるいは変速盤32のいずれか一方に
形成したものである。すなわち、図10乃至図12に示
す如く、偏心盤11の偏心量に伴ない周接位置可変自在
に当接される偏心盤11外周縁部の入力側の側面に形成
した外径方向に沿って次第に肉薄狭幅となる偏心規制面
35であって、出力側の側面を支承する固定盤31と、
出力側の偏心規制面35に当接するよう制御用環状突部
33を有する変速盤32とにより、偏心規制面35を両
側面にて支持させ、制御用環状突部33の外周を偏心盤
11の外周方向に向いた偏心規制面35に当接させるこ
とで、偏心盤11を外側から規制するようにしてある。
このとき、制御用環状突部33は、例えば変速盤32を
リング状に形成し、その内径部分の内周縁部自体のもの
としてある。こうすることで、入力軸2の回転に対して
出力軸4の回転が逆方向となり、外周先端が薄い偏心盤
11を採用した場合に好都合となるようにしてある。
【0017】この逆転タイプの変速手段30における逆
転用の偏心規制面35にも、正転用の偏心規制面34と
同様に、偏心盤11の側面に対し緩い傾斜面を有する高
速側偏心規制面35A、偏心盤11の側面に対し急な傾
斜面を有する低速側偏心規制面35B夫々を、前者は内
周側に、後者は外周側に配置して連設して形成すること
ができる(図12参照)。
【0018】なお、前記した正転タイプと逆転タイプと
において、偏心規制面34,35は、図9に示す如く、
高速側偏心規制面35A(34A)、低速側偏心規制面
35B(34B)夫々が滑らかに連続するよう断面で放
物線状の湾曲面状に形成してあってもよく、この場合に
は高速側と低速側との間における減速比を滑らかに変更
でき、特に、低速側における減速比を微妙に制御でき
る。
【0019】また、図示にあっての正転タイプ、逆転タ
イプのいずれの変速手段30においても、制御用環状突
部33が偏心盤11側の側面に形成されている変速盤3
2のスライド進退によって偏心盤11を偏心させるもの
としてあるも、固定盤31自体にこの固定盤31におけ
る偏心盤11側の側面に制御用環状突部33を形成する
一方、偏心盤11における固定盤31側の側面に偏心規
制面34,35を形成しておき、変速盤32のスライド
進退によって固定盤31側で偏心量が調整されるように
することも可能である(図示せず)。
【0020】また、変速手段30を操作する変速調整手
段40は、ねじ送り回転によって変速盤32を入力軸2
の軸方向に沿ってスライド進退させるようにしたもの
で、前述したように、変速盤32の外周に形成した雄ね
じ溝を、ハウジングケース1の入力側開口に施した雌ね
じ溝内にねじ込み装着して成るとき、この変速盤32を
ねじ送り回転させることで入力軸2の軸方向に沿ってス
ライド移動させるものとする。例えば図1、図8に示す
如く、ハウジングケース1側面に開穿した挿入孔41に
予め挿通させた変速摘子42のレバーボルト43を、変
速盤32に固定した連繋ピン44を介して変速盤32に
支承させたインジケータ45にねじ込み構成して成るも
のとしてある。すると、変速摘子42を回すことでイン
ジケータ45はレバーボルト43に沿って移動し、イン
ジケータ45、連繋ピン44を介して変速盤32はねじ
送り回転されることになる。46はハウジングケース1
上側に設けた透明板からなるインジケータ目盛であり、
インジケータ45の移動距離を上側から透視して判別で
きるようにしてある。
【0021】次に、本発明に係る無段式減変速装置の減
速動作の一例を説明するに、例えば図3、図4、図7に
示すように、入力軸2に駆動力が入力されると、その駆
動力は、変速盤32によって、出力軸4に出力を伝達し
ない零の状態(図3参照)から設定された所定の減速比
に至るまでの無段階で変更調整されて出力軸4を従動回
転させる(図4参照)ものである。このとき、図7に示
す如く、変速盤32の制御用環状突部33と偏心盤11
の偏心規制面34,35とが当接する接点の回転ピッチ
円である仮想接合円は、接触位置を次々に周回しながら
変更することにより偏心盤11が押されるように回転さ
れることで、入力軸2に対する径方向で拡張あるいは縮
小される。ここで、変速盤32と偏心盤11との接触位
置が最大径の状態、すなわち入力軸2の中心から最大限
に離反した外周側の退避位置にあると、偏心盤11は偏
心手段10による弾発力によって入力軸2中心から最大
限に離反させられ、最大限に偏心させられた状態にある
(図4参照)。この状態で入力軸2が回転されると、偏
心盤11と変速盤32の接合位置が最外周位置になるか
ら、その揺転量は最大限に大きくなって回転移動範囲も
最大限に大きくなり、その結果、これは設定された最も
小さい減速比、すなわち高速域で出力軸4を回転させる
ものとなる。
【0022】一方、変速盤32が前記仮想接合円径を次
第に縮小した状態、すなわち入力軸2側に次第に接近し
た位置にくると、偏心盤11は偏心手段10による弾発
力に抗して入力軸2中心に最大限に接近させられ、最小
限に偏心させられた状態になる。この状態で入力軸2が
回転されると、偏心盤11と変速盤32との接触位置が
最内周位置になるからその揺転量は限りなく零に近付
き、回転移動範囲も限りなく小さくなり、その結果、こ
れは設定された最も大きい減速比、すなわち低速域で出
力軸4を回転させるものとなる。
【0023】更にまた、変速盤32を変速調整手段40
によって最大限に前進させ、偏心盤11と変速盤32と
の接合位置が最も縮小した状態、すなわち入力軸2に最
大限に接近させると、偏心盤11の回転中心は偏心手段
10による弾発力に抗しながらも入力軸2の回転中心と
略同一となり、全く偏心させられていない状態になる
(図3参照)。この状態で入力軸2が回転されると、偏
心盤11は全く揺転さらには回転せず、出力軸4内で入
力軸2が単に空転しているものとなり、入力軸2の回転
は出力軸4に全く伝達されず、出力軸4は回転されな
い。
【0024】一般に、この減速比は固定盤31及び変速
盤32と偏心盤11の回転中心とが共に同軸となる偏心
零での偏心規制面34,35と接触する接点円径(例え
ば固定盤31の径)をD1、固定盤31及び変速盤32
と偏心させた偏心盤11の偏心規制面34,35とが接
触する偏心盤11自体の回転ピッチ円径をD2とする
と、次式によって得られるものである。すなわち、減速
比=(D1−D2)/D1となる。このとき、減速比が
プラスの値をとるときは入力軸2と出力軸4とは同方向
の正転駆動となり、減速比がマイナスの値をとるときは
入力軸2と出力軸4とは互いに逆方向の逆転駆動とな
る。
【0025】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
これがため、変速盤32の変速調整操作により、出力軸
4に出力を伝達しない零の状態から所定の設定された減
速比に至るまでの無段階で変更調整させて出力軸4を従
動回転させることができる。そして、こうした低速域か
ら高速域に至るまで確実な動力伝達を変速比の無段階な
自在調整により、各種の自動変速機その他の各種機器の
無段階減変速機としての機能を十分に発揮させることが
できる。
【0026】すなわちこれは、本発明が、入力軸2に嵌
合配装される偏心盤11の偏心回転によって連繋伝動さ
れ、回転される出力軸4を、偏心盤11の側面周縁に形
成してある傾斜した偏心規制面34,35に対する固定
盤31あるいは変速盤32のいずれかの制御用環状突部
33が当接する接点による仮想接合円を拡張あるいは縮
小させることで偏心盤11の偏心量を可変することによ
って減速回転させるものとしたからであり、これによっ
て、減速比は、偏心盤11の偏心量に対応してその仮想
接合円径を変化させることで設定された所望の確定値と
なり、偏心量の変化に追従して減速比を確実に変化させ
ることができる。
【0027】また、変速手段30における偏心盤11側
面の外周縁部に形成した偏心規制面34,35と、この
偏心規制面34,35に当接される固定盤31あるいは
変速盤32のいずれかの制御用環状突部33との接合点
によって仮想接合円が形成されることで、この仮想接合
円上を支点としながら偏心盤11によってジョイント盤
21を介して出力盤3を回転させることができる。この
とき、偏心規制面34,35と制御用環状突部33とが
当接して形成する仮想接合円径が大きくなると偏心盤1
1の偏心量が大きくなるから、設定された減速比が最小
値となって高速域で出力軸4を回転させるのである。ま
た、仮想接合円径が小さくなるに従い偏心盤11の偏心
量が小さくから、減速比が次第に大きくなって低速域で
出力軸4を回転させ、次第に偏心量が零となると偏心盤
11が回転せずに、入力軸2のみがフリー回転状態とな
って出力軸4に出力を伝達せず、所定の減速比の回転か
ら回転が零となるまでを極めて正確に制御できるのであ
る。すなわち、変速量や回転ピッチ等の変速調整の度合
いを種々に変更でき、特に低速回転域での微妙な速度調
整を可能にし、動力伝達を確実にして従動伝達させるこ
とができる。
【0028】また、変速手段30において、傾斜面が内
方に向けられている正転用の偏心規制面34に制御用環
状突部33が偏心盤11内方側から当接するものである
ときは、入力軸2と出力軸4とは共に同一方向に回転さ
せることができる。逆に、同様にして、傾斜面が外方に
向けられている逆転用の偏心規制面35に制御用環状突
部33が偏心盤11外方側から当接するものであるとき
は、入力軸2に対して出力軸4を逆方向に回転でき、し
たがって、ほぼ同様な構造のものでありながら、偏心盤
11と制御用環状突部33との組み合わせによってそれ
らは任意に選定でき、便利である。
【0029】しかも、偏心盤11の側面に対して緩い傾
斜角度を有する高速側偏心規制面34A,35Aと、急
な傾斜角度を有する低速側偏心規制面34B,35Bと
が連設された偏心規制面34,35は、変速調整手段4
0の変速盤32によるスライド送り量の調整によって制
御用環状突部33との接合位置が変更されるものとな
り、これによって高速域側では減速比を大きく変動で
き、逆に低速域側では減速比を微妙に調整できるのであ
る。そればかりでなく、偏心規制面34,35の角度と
変速盤32の進退との関係を適当に設定することで、変
速調整の度合いを種々に変更でき、また、減速比の変更
に伴ない変速盤32の進退動作による偏心盤11の偏心
ピッチを自由に可変設定することができる。
【0030】更には、断面で放物線状の湾曲面に形成し
た偏心規制面34,35は、低速回転域での速度の微調
整や、低速回転域と高速回転域との両者相互間での移行
がスムーズとなり、円滑な減速回転の変動を容易にす
る。
【0031】偏心盤11と出力盤3との間に、入力軸2
の径方向で偏心スライド及び揺転作用を可能にさせるジ
ョイント盤21を介装してあるから、偏心盤11の偏心
作動に大小があって偏心量が異なるときでも、入力軸2
の回転を出力軸4に確実に伝動するのである。しかも、
出力盤3と偏心盤11との連繋結合が強化され、そのロ
ータリーピストン的な回転動作による偏心ストロークの
設定も偏心盤側リンク22、出力盤側リンク25両者の
長さを規定すれば容易であり、偏心盤11の高速側での
偏心回転のバランスも向上され、従来にもまして一層金
属音の発生を回避することができる。
【0032】また、変速調整手段40は、ねじ回転によ
る変速盤32の入力軸2の軸方向に沿うスライド進退に
よるものとしてあるから、制御用環状突部33と偏心規
制面34,35との接点を径方向に沿ってスムーズ且つ
微妙に移動でき、その仮想接合円径を確実に拡張あるい
は縮小させることができ、偏心盤11の偏心規制回転に
よる出力軸4の回転数を確実且つ容易に調整できるので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における正転タイプの場合の
分解斜視図である。
【図2】同じく固定盤、偏心盤、変速盤の配置関係を表
わす要部の一部切欠側面図である。
【図3】同じく作動原理を説明するもので、非伝達時に
おける概略断面図である。
【図4】同じく作動原理を説明するもので、減速伝達時
における概略断面図である。
【図5】同じく偏心手段の分解斜視図である。
【図6】同じくジョイント盤の正面図である。
【図7】同じく入力軸の回転中心軸と偏心盤の回転中心
軸とが偏心されているときの入力軸の軸方向から見た要
部の正面図である。
【図8】同じく変速調整手段の正面図である。
【図9】本発明の他の実施例を示す偏心盤自体の一部断
面図である。
【図10】本発明の他の実施例における逆転タイプの場
合の一部切欠側面図である。
【図11】同じく固定盤、偏心盤、変速盤の配置関係を
表わす要部の一部切欠側面図である。
【図12】本発明の他の実施例を示す偏心盤自体の一部
断面図である。
【符号の説明】
M…モータ 1…ハウジングケース 2…入力軸 3…出力盤 4…出力軸 5…軸受 10…偏心手段 11…偏心盤 12…偏心装着部 13…ベアリン
グ軸受 14…偏心軸受 15…偏心スプ
リング 16…収納孔 21…ジョイント盤 22…偏心盤側
リンク 23…取付用孔 24…ジョイン
トピン 25…出力盤側リンク 26…取付用孔 27…ジョイントピン 30…変速手段 31…固定盤 32…変速盤 33…制御用環
状突部 34…正転用の偏心規制面 34A…高速側
偏心規制面 34B…低速側偏心規制面 35…逆転用の
偏心規制面 35A…高速側偏心規制面 35B…低速側
偏心規制面 40…変速調整手段 41…挿入孔 42…変速摘子 43…レバーボ
ルト 44…連繋ピン 45…インジケ
ータ 46…インジケータ目盛
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 15/52 F16H 15/14

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸と、この入力軸に偏心手段を介し
    て偏心自在に嵌合配装される偏心盤の偏心回転によって
    連繋伝動され、回転される出力軸を有する出力盤と、偏
    心盤の側面周縁に形成してある傾斜した偏心規制面に偏
    心盤自身の回転によって周回されながら当接する制御用
    環状突部によって入力軸の周囲に形成される仮想接合円
    を拡張あるいは縮小させることで偏心盤の偏心量を可変
    する変速手段と、偏心盤の偏心規制面、制御用環状突部
    相互間を入力軸の軸方向に沿って相対的にスライド送り
    させて仮想接合円を拡張あるいは縮小させる変速調整手
    段とを備えたことを特徴とする無段式減変速装置。
  2. 【請求項2】 変速手段は、偏心盤を入力軸の軸方向で
    挟持する固定配置の固定盤と軸方向にスライドする変速
    盤とによって押圧支承し、変速盤の軸方向に沿うスライ
    ド送りによって、固定盤あるいは変速盤のいずれか一方
    に形成した制御用環状突部の偏心規制面に対する接点を
    偏心盤の径方向で任意に移動当接するようにして成る請
    求項1記載の無段式減変速装置。
  3. 【請求項3】 変速手段は、偏心盤の外方に至るに伴な
    い次第に肉厚と成ることで傾斜面が内方に向けられてい
    る正転用の偏心規制面を偏心盤の側面周縁に形成し、こ
    の正転用の偏心規制面に偏心盤内方側から当接する制御
    用環状突部を固定盤あるいは変速盤のいずれか一方に形
    成してある請求項1または2記載の無段式減変速装置。
  4. 【請求項4】 変速手段は、偏心盤の外方に至るに伴な
    い次第に肉薄と成ることで傾斜面が外方に向けられてい
    る逆転用の偏心規制面を偏心盤の側面周縁に形成し、こ
    の逆転用の偏心規制面に偏心盤外方側から当接する制御
    用環状突部を固定盤あるいは変速盤のいずれか一方に形
    成してある請求項1または2記載の無段式減変速装置。
  5. 【請求項5】 偏心規制面は、変速調整手段の変速盤に
    よるスライド送り量が少ない当該偏心規制面の外周側
    で、偏心盤の側面に対し緩い傾斜角度を有する高速側偏
    心規制面と、同じく変速調整手段の変速盤によるスライ
    ド送り量が多い当該偏心規制面の内周側で、偏心盤の側
    面に対し急な傾斜角度を有する低速側偏心規制面とを備
    えている請求項2乃至4のいずれか記載の無段式減変速
    装置。
  6. 【請求項6】 偏心規制面は、断面で放物線状の湾曲面
    に形成してある請求項1乃至4のいずれか記載の無段式
    減変速装置。
  7. 【請求項7】 偏心盤と出力盤との間にはジョイント盤
    を介装し、偏心盤とジョイント盤とは互いに対向するこ
    れらの側面においてジョイント盤面に一端が軸支され、
    偏心盤に他端が軸支される偏心盤側リンクを介して連繋
    され、出力盤とジョイント盤とは互いに対向するこれら
    の側面においてジョイント盤側面に一端が軸支され、出
    力盤に他端が軸支される出力盤側リンクを介して連繋さ
    れ、偏心盤と出力盤とをジョイント盤を介して連繋結合
    させて構成してある請求項1乃至6のいずれか記載の無
    段式減変速装置。
  8. 【請求項8】 変速調整手段は、ねじ送り回転によって
    変速盤を入力軸の軸方向に沿ってスライド進退させるよ
    うにして成る請求項1乃至7のいずれか記載の無段式減
    変速装置。
JP33437494A 1994-12-19 1994-12-19 無段式減変速装置 Expired - Lifetime JP2943975B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33437494A JP2943975B2 (ja) 1994-12-19 1994-12-19 無段式減変速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33437494A JP2943975B2 (ja) 1994-12-19 1994-12-19 無段式減変速装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08170703A JPH08170703A (ja) 1996-07-02
JP2943975B2 true JP2943975B2 (ja) 1999-08-30

Family

ID=18276660

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33437494A Expired - Lifetime JP2943975B2 (ja) 1994-12-19 1994-12-19 無段式減変速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2943975B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111927928B (zh) * 2020-08-21 2021-02-09 大连碧蓝节能环保科技有限公司 双齿圈偏心旋转无级变速法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08170703A (ja) 1996-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5893813A (en) Speed reducer
JP3714226B2 (ja) トロイダル型無段変速機
US4738164A (en) Centrifugal force adjusted infinitely variable drive apparatus for auxiliary equipment
JPS6219628B2 (ja)
JP2943975B2 (ja) 無段式減変速装置
JP3125553B2 (ja) 摩擦車式無段変速機
JP4389250B2 (ja) 拡大可能なプーリ
WO2007055495A1 (en) Stepless variable transmission
WO2005078313A1 (ja) 無段変速装置
JP3079144B2 (ja) 可変減速装置
JP2000130532A (ja) 歯車式無段変減速装置
JPH0415348A (ja) 摩擦式無段変速装置
US7201701B2 (en) Power roller support structure for toroidal continuously-variable transmission
JP3798200B2 (ja) 蓄圧制御型蓄圧装置
JP2000346157A (ja) 補機駆動装置
KR100640247B1 (ko) 자동차용 마찰전동 무단변속장치
US20230009570A1 (en) Impact drill
JP2867456B2 (ja) 摩擦無段変速機の変速制御機構
JPH09151999A (ja) 変速装置、駆動装置、および光学装置
JP2007113749A (ja) 無段変速装置
WO2021220904A1 (ja) トロイダル無段変速機
CN220331218U (zh) 转速可切换的工作头
JP3951733B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2964834B2 (ja) 摩擦車式無段変速機
JPH0989066A (ja) 無段式減変速装置