JPH0989066A - 無段式減変速装置 - Google Patents

無段式減変速装置

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JPH0989066A
JPH0989066A JP26788495A JP26788495A JPH0989066A JP H0989066 A JPH0989066 A JP H0989066A JP 26788495 A JP26788495 A JP 26788495A JP 26788495 A JP26788495 A JP 26788495A JP H0989066 A JPH0989066 A JP H0989066A
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JP
Japan
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shaft
output
sliding
intermediate wheel
input shaft
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JP26788495A
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Hisashi Kaburagi
久 蕪木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予め設定された減速比に至るまで最小動力伝
達時での状態から無段階に確実に調整設定でき、全体の
小型化、軽量化を可能とする。 【解決手段】 モータMの出力軸に伝動連繋し、周囲に
割溝14を有する入力軸2と、該入力軸2を支承してい
る同軸上の出力軸4を有する出力盤3とを備える。出力
盤3の円周縁上に設けた複数の嵌合溝17にラジアル方
向へスライド可能となる遊星中間車18を嵌挿支承し、
該遊星中間車18の軸部19の両端を出力側に配した固
定盤31の円弧状の固定側摺動規制面32と入力側に配
した変速盤33の円弧状の変速側摺動規制面34との間
で、軸部19の両端と両摺動規制面32,34との当接
部位を摺動接合円となして押圧挟持することで変速手段
30とする。変速盤33を軸方向にスライドする変速調
整手段40にて両摺動規制面32,34によって挟まれ
た出力盤3周囲の遊星中間車18を割溝14に嵌合しな
がら摺動接合円を拡張あるいは縮小して出力盤3の回転
数を可変する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無段式減変速装置に
係り、例えば各種の輸送機械、オートバイ、電気自動車
等の自動変速機その他におけるモータの動力を、最小伝
達状態から予め設定されている所定の減速比にいたるま
での間での無段階な可変減速を容易にし、また、高速域
での動力伝達を確実にして従動伝達させるようにした無
段式減変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、モータを動力源とす
る各種の輸送機械、自動変速機等の動力伝達は、歯車構
成を主とする減速機構を組み込むことによって、あるい
はモータ自体での電流の制御等での出力調整によって減
速し、所定の速度になるように調整を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者の歯車
構成での減速機構によると歯車の歯同士の相互接触によ
って金属音が発生し、騒音公害の一因となるばかりでな
く、重量的に嵩張り、エネルギーロスがある。また、後
者の電流の制御によるとモータでの低速回転は、モータ
への電力供給を可変させるから、出力そのものが小さく
なり、例えば大荷重のものを走行、輸送する場合にはそ
の荷重に耐え得ず、十分な仕事ができないことがある。
【0004】そこで、本発明は叙上のような従来存した
諸事情に鑑み創出されたもので、予め設定された減速比
に至るまでの最小動力伝達時での状態から無段階に減速
比を調整設定でき、しかも、減速調整を確実に行なえる
ようにし、また、全体の小型化、軽量化も可能な無段式
減変速装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明にあっては、軸方向に沿って自身の溝幅が
常時閉塞方向に弾撥付勢されている環状の割溝14を周
囲に有する入力軸2と、該入力軸2によって連繋伝達さ
れ、回転される出力軸4を有する出力盤3と、該出力盤
3の出力軸4に対しそれぞれラジアル方向にスライド可
能となるように円周縁上に設けた複数の嵌合溝17に遊
星中間車18がその軸部19によって嵌挿支承され、該
軸部19の両端は出力側に配した固定盤31の円弧状の
摺動規制面32と入力側に配した変速盤33の円弧状の
摺動規制面34との中心に向かって次第に幅広となる両
面間に押圧挟持され、嵌合溝17内部で遊星中間車18
が前記入力軸2の割溝14に閉塞方向の弾撥付勢力に抗
して噛合嵌入されながら、両摺動規制面32,34によ
って挟まれた出力盤3の周囲に遊嵌される遊星中間車1
8の摺動接合円を拡張あるいは縮小させることで出力盤
3の回転数を可変する変速手段30と、固定盤31また
は変速盤33のいずれかを軸方向に沿ってスライド送り
させて摺動接合円を拡張あるいは縮小させる変速調整手
段40とを備えたことを特徴とする。変速手段30は、
出力盤3の嵌合溝17を出力軸4に対し少なくとも12
0度間隔の円周縁上に設けることができ、また、遊星中
間車18の軸部19両端が両摺動規制面32,34によ
って一点支持または最小の面接触支持にて挟持されるよ
う軸部19先端の曲率半径を両摺動規制面32,34の
曲率半径よりも小さくすることができ、また、遊星中間
車18の軸部19の少なくとも両端に、両摺動規制面3
2,34に内周端縁が摺接する凹所22を形成すること
ができる。変速調整手段40は、ねじ送り回転によって
変速盤33を入力軸2の軸方向に沿ってスライド進退さ
せるようにして構成することができる。
【0006】以上のように構成された本発明に係る無段
式減変速装置にあって、所定の駆動源の駆動によって入
力軸2が回転すると、その駆動力は、変速手段30によ
って、出力軸4に最小の出力を伝達する状態から設定さ
れた所定の減速比に至るまでの無段階で変更調整されて
出力軸4を従動回転させる。すなわち、駆動源により入
力軸2が回転すると、該入力軸2の割溝14に常時嵌合
されている遊星中間車18は入力軸2と一体的に自転し
ながら入力軸2の円周上を旋回状に回転し、遊星中間車
18の軸部19と出力盤3の嵌合溝17との嵌合連繋を
介して入力軸2により同軸に支持されている出力軸4を
回転させる。そして、出力盤3に連繋されている遊星中
間車18の軸部19は、出力盤3の出力側に配した固定
盤31の摺動規制面32と出力盤3の入力側に配した変
速盤33の摺動規制面34とにより狭窄状態で支承され
て軸部19を両摺動規制面32,34上で摺動接合円径
に沿って摺動回転させる。そして、出力軸4を有する出
力盤3に連繋される遊星中間車18の固定盤31との摺
動規制面32と変速盤33の摺動規制面34とに当接さ
れる摺動接合円径は、変速盤33自身のねじ回転による
変速調整手段40のスライド進退動作にて無段階に変更
調整され、このため、出力盤3の回転数が変化し、その
変化量に対応して出力軸4を回転させる。このとき、変
速調整手段40によって変速盤33を固定盤31側から
スライド後退させると、入力軸2の割溝14に噛合嵌入
されている遊星中間車18が割溝14の閉塞方向の弾撥
付勢力により外周へ突き出されて移動することで軸部1
9の摺動接合円径は大きくなり、その結果、出力盤3に
対する減速比が小さくなる。すなわち、遊星中間車18
が出力盤3の嵌合溝17に沿ってラジアル外側方向へ最
大限に移動した場合は前記摺動接合円径が大きくなり、
出力盤3の減速比が小さくなるため、設定された減速比
の最小値となって、一定の出力トルクの下で出力軸4の
回転速度を大きくさせて早く回転させる。また、変速調
整手段40によって変速盤33を固定盤31側にスライ
ド前進させると、入力軸2の割溝14に噛合嵌入されて
いる遊星中間車18が割溝14の閉塞方向の弾撥付勢力
に抗して内周へ食い込まれて移動することで軸部19の
摺動接合円径は小さくなり、その結果、出力盤3に対す
る減速比が大きくなる。すなわち、遊星中間車18が入
力軸2の割溝14に深く食い込まれながら出力盤3の嵌
合溝17に沿ってラジアル内側方向の回転中心側へ移動
した場合は前記摺動接合円径が小さくなり、出力盤3の
減速比が大きくなるため、設定された減速比の最大値と
なって、一定の出力トルクの下で出力軸4の回転速度を
小さくさせて遅く回転させる。遊星中間車18が出力軸
4の中心側に押圧位置決めされたとき、遊星中間車18
の軸部19両端の凹所22の内周端縁が両摺動規制面3
2,34それぞれに摺接することで、そのときの減速比
の設定を確実にさせる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態を説明するに、図において示される符号1
は、ボックス状に形成したハウジングケースであり、こ
のハウジングケース1は、駆動源であるモータMのモー
タケースの出力側にねじ止め等により取り付けられるよ
うにしてある。ハウジングケース1内には、モータMの
出力軸に伝動連繋される入力軸2と、この入力軸2の一
端を支承することで入力軸2とほぼ同軸上に配置され、
ハウジングケース1外方に突出した出力軸4とが前後の
軸受5を介して前後に収納配置されており、入力軸2に
よって入力回転された入力は、変速調整手段40によっ
て操作される変速手段30によって所定の変速比で出力
軸4を変速回転させるものとしてある。
【0008】入力軸2は、図1、図2に示す如く、モー
タM側に配される円柱形状の大径の本体部7と、出力軸
4側に配される小径の軸体部8とを備えている。本体部
7は入力端にモータMの出力軸を嵌着する軸穴6を有
し、出力端に円錐状の固定側傾斜面9を有するものであ
る。また、軸体部8は本体部7の固定側傾斜面9側から
出力側へ突設されていて、この軸体部8に、一側面に円
錐状の移動側傾斜面10を有するスライド軸盤11を該
移動側傾斜面10を本体部7の固定側傾斜面9に対向す
るように軸体部8に沿ってスライド可能に嵌挿し、軸体
部8の先端には固定金具12を固着し、該固定金具12
とスライド軸盤11との間にコイルスプリング13を巻
回付勢させて、スライド軸盤11の移動側傾斜面10と
本体部7の固定側傾斜面9とを圧縮対向状態で合掌させ
ることにより断面V形状の、溝幅が拡張あるいは縮小さ
れる割溝14を入力軸2の円周方向に沿って形成してい
る。そして、この入力軸2は、出力側の一側面に出力軸
4を一体的に突設した出力盤3の入力側に形成した軸穴
15内に軸体部8側を挿入し、該軸体部8先端に嵌挿さ
せたブッシュ16を介して出力軸4と支持連繋してあ
る。
【0009】出力盤3は、具体的には図1、図3に示す
ように、円周縁上で120度間隔の3点箇所を溝状に切
欠形成し、且つ接合される切欠溝状部分の内面同士が窪
み状に形成された一方は出力軸4を有し、他方は軸穴5
を有する2枚の円盤体をねじ止め21等により接合固定
し、この接合固定された状態の相対応している溝状の切
欠部分を袋状の嵌合溝17となし、該嵌合溝17を出力
軸4の前記軸穴15に連通するように形成してある。
【0010】また、図1、図2に示す如く、入力軸2の
回転を変速させて出力軸4に伝達する変速手段30が形
成されており、該変速手段30は、出力盤3の円周縁上
に設けた複数の嵌合溝17に、出力盤3自体のラジアル
方向にスライド可能となるようにした遊星中間車18を
嵌挿支承し、該遊星中間車18の軸部19の両端を出力
側に配した固定盤31の円弧状の固定側摺動規制面32
と入力側に配した変速盤33の円弧状の変速側摺動規制
面34との間で、軸部19の両端と固定盤32、変速盤
33との当接によって摺動接合円を形成して押圧挟持す
る。そして、遊星中間車18両端を入力軸2の割溝14
に嵌合しながら、両摺動規制面32,34によって挟ま
れた出力盤3周囲の遊星中間車18の摺動接合円を拡張
あるいは縮小して出力盤3の回転数を可変するようにな
っている。
【0011】すなわち、出力盤3には前記のように、円
周縁上で120度間隔の3点箇所に配置形成した袋状の
嵌合溝17を出力軸4の前記軸穴15に連通するように
形成し、出力盤3の軸穴15内に軸体部8側より挿入し
た入力軸2の割溝14を嵌合溝17と軸穴15との連通
部間に臨ませ、出力盤3の回転軸に対しそれぞれラジア
ル方向にスライド可能となるようにこの嵌合溝15内に
円盤形状の遊星中間車18を、該遊星中間車18の中央
に貫通した軸部19によって支承してある。このとき、
モータMにより入力軸2が回転すると、該入力軸2の割
溝14に常時嵌合されている遊星中間車18は入力軸2
と一体的に自転しながら入力軸2円周上で旋回状に回転
し、遊星中間車18の軸部19と出力盤3の嵌合溝17
との嵌合連繋を介して入力軸2により同軸に支持されて
いる出力軸4を回転させる。そして、出力盤3に連繋さ
れている遊星中間車18の軸部19は、出力盤3の出力
側に配した固定盤31の固定側摺動規制面32と出力盤
3の入力側に配した変速盤33の変速側摺動規制面34
とにより軸方向に沿った押圧状態で支承されて軸部19
を両摺動規制面32,34上で摺動接合円径に沿って摺
動回転させるようになっている。
【0012】一方、これらの遊星中間車18は入力軸2
におけるコイルスプリング13によって閉塞方向に作用
される弾撥付勢力に抗して入力軸2における前記割溝1
4内に常時噛合嵌入させてある。また、ハウジングケー
ス1の出力側には固定盤31を配し、該固定盤31の中
央軸孔に軸受5を介して出力軸4の出力側を支承させる
と共に、ハウジングケース1の入力側には変速盤33を
配し、該変速盤33の中央軸孔に軸受5を介して出力軸
4を支承させている。そして、遊星中間車18の軸部1
9の両端は共に断面円弧状に面取り形成され、ハウジン
グケース1の出力側に配した固定盤31の入力側壁面に
形成した窪み状の断面円弧状の固定側摺動規制面32と
ハウジングケース1の入力側に配した変速盤33の出力
側壁面に形成した窪み状の断面円弧状の変速側摺動規制
面34とにより挟持されて、出力軸4に向かって次第に
曲線状に幅広となる両摺動規制面32,34間に軸部1
9を押圧支承してあるものである。
【0013】このとき、遊星中間車18の軸部19の少
なくとも両端に、固定盤31の固定側摺動規制面32、
変速盤32の変速側摺動規制面34それぞれに内周端縁
が摺接する凹所22を形成しておく。こうすることで、
遊星中間車18が出力軸4の中心側に押圧されて位置決
めされたとき、軸部19端面の湾曲面と両摺動規制面3
2,34の湾曲面との異なる曲率の大小によって軸部1
9の凹所22の内周端縁が両摺動規制面32,34に確
実に当接されるものとなり、減速比の設定を確実なもの
とさせる。尚、図示例にあっての凹所22は、軸部19
を貫通する透孔状に形成されるも、これに限定されるこ
となく、軸部19の端部に穴状に形成されるものであっ
てもよいものである。
【0014】したがって、モータMにより入力軸2が回
転すると、該入力軸2の割溝14に常時嵌合されている
遊星中間車18は入力軸2と一体的に自転しながら入力
軸2の円周上で旋回状に回転し、遊星中間車18の軸部
19と出力盤3の嵌合溝17との嵌合連繋を介して入力
軸2により同軸に支持されている出力軸4を回転させ
る。そして、嵌合溝17を介して出力盤3に支承連繋さ
れている遊星中間車18の軸部19は、出力盤3の出力
側に配した固定盤31の固定側摺動規制面32と出力盤
3の入力側に配した変速盤33の変速側摺動規制面34
とにより押圧狭窄された状態で両摺動規制面32,34
上で摺動接合円径に沿って摺動回転されるものである。
【0015】また、変速手段30を操作する変速調整手
段40は、ねじ送り回転によって変速盤33を入力軸2
の軸方向に沿ってスライド進退させるようにしたもの
で、変速盤33の外周に形成した雄ねじ溝を、ハウジン
グケース1の入力側開口に施した雌ねじ溝内にねじ込み
装着し、ハウジングケース1側面に開穿した挿入孔41
に予め挿通させた変速摘子42のレバーボルト43を変
速盤33にねじ込み構成して成るものとしてある。この
ようにして、図4、図5に示す如く、変速調整手段40
により固定盤31に対し変速盤33を軸方向に沿ってス
ライド送りさせることで、両摺動規制面32,34の間
隔が狭まったりあるいは拡がったりして、遊星中間車1
8は嵌合溝17内部で前記入力軸2の割溝14における
閉塞方向の弾撥付勢力に抗して常時噛合嵌入されながら
ラジアル方向に移動する。このとき、上記した変速手段
30により、両摺動規制面32,34に当接する遊星中
間車18の軸部19の描く摺動接合円は拡張あるいは縮
小され、出力盤3の回転数を可変し、出力軸4の回転速
度を変更調整させるのである。尚、図示を省略したが、
場合によっては固定盤31を軸方向に沿ってスライドさ
せることでもよいものである。
【0016】モータMにより入力軸2が回転して、変速
調整手段40によって制御される変速手段30を介して
減速されて出力軸4が回転するときの減速比は次のよう
に設定される。すなわち、図4、図5に示す如く、入力
軸2の中心回転軸を基点にした遊星中間車18の割溝1
4内への割り込みストローク範囲をA(最大位置をA
1、最小位置をA2とする)、遊星中間車18の外径を
B、遊星中間車18の軸部19と両摺動規制面32,3
4との接点の軸部19面上でのスライドストローク範囲
をC(最大位置をC1、最小位置をC2とする)、遊星
中間車18の軸部19と両摺動規制面32,34との接
点の両摺動規制面32,34上での入力軸2の中心回転
軸を基点にしたスライドストローク範囲をD(最大位置
をD1、最小位置をD2とする)とすると、入力軸2と
出力軸4の回転速度の比を与える、入力軸2に対する出
力軸4の回転数の減速比fは、f=(A/B)×(C/
D)で与えられる。
【0017】次に、本発明に係る無段式減変速装置の動
作の一例を説明するに、例えば図2に示すように、入力
軸2に駆動力が入力されると、その駆動力は、変速盤3
3によって出力軸4に最小出力伝達状態から設定された
所定の減速比に至るまでの無段階で変更調整されて出力
軸4を従動回転させるものである。このとき、固定盤3
1と変速盤33相互の両摺動規制面32,34と遊星中
間車18の軸部19とが当接する接点の回転ピッチ円で
ある摺動接合円は、接触位置を次々に周回しながら変更
することにより、遊星中間車18の軸部19が押される
ように回転されることで、入力軸2に対するラジアル方
向で拡張あるいは縮小される。このとき、減速比を大き
くする場合は、図5に示すように変速調整手段40によ
って変速盤33を固定盤31側にをスライド前進させて
遊星中間車18の軸部19の描く摺動接合円径を小さく
すればよい。また、減速比を小さくする場合は、図4に
示すように、変速調整手段40によって変速盤33を固
定盤31側からスライド後退させて遊星中間車18の軸
部19の描く摺動接合円径を大きくすればよい。
【0018】
【実施例】更に、以下のような条件で実施した結果、効
率のよい変速動作が得られた。遊星中間車18の割溝1
4内への割り込みストロークAをA2=4mm乃至A1
=14mm、遊星中間車18の外径BをB=20mm、
遊星中間車18の軸部19と両摺動規制面32,34と
の接点の軸部19面上でのスライドストローク範囲Cを
C2=1mm乃至C1=6mm、遊星中間車18の軸部
19と両摺動規制面32,34との接点の両摺動規制面
32,34上でのスライドストローク範囲DをD2=2
5mm乃至D1=40mmとすると、減速比fは、最大
値fa=125から最小値fb=9.5の範囲となる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、出力盤
3の出力軸4に対しそれぞれラジアル方向にスライド可
能となるように円周縁上に設けた複数の嵌合溝17に遊
星中間車18がその軸部19によって嵌挿支承され、該
軸部19の両端は出力側に配した固定盤31の円弧状の
固定側摺動規制面32と入力側に配した変速盤33の円
弧状の変速側摺動規制面34との中心に向かって次第に
幅広となる両面間に押圧挟持され、嵌合溝17内部で遊
星中間車18が前記入力軸2の割溝14に閉塞方向の付
勢力に抗して噛合嵌入されながら、両摺動規制面32,
34によって挟まれた出力盤3の周囲に遊嵌される遊星
中間車18の摺動接合円を拡張あるいは縮小させること
で出力盤3の回転数を可変する変速手段30を構成して
いるため、予め設定された減速比に至るまで、最小動力
伝達時での状態から無段階に減速比を調整設定でき、し
かも、減速調整を確実にするばかりでなく、全体の小型
化、軽量化も可能とすることができる。
【0020】また、変速手段30は、出力盤3の嵌合溝
17を出力軸4に対し少なくとも120度間隔の円周縁
上に設けたので、遊星中間車18は、入力軸2、固定盤
31、変速盤33との間の接触摩擦を極力抑えることが
でき、安定した3点支持でもって変速手段30を構成す
ることができる。
【0021】さらに、変速手段30は、遊星中間車18
の軸部19両端が両摺動規制面32,34によって一点
支持または最小の面接触支持にて挟持されるよう軸部1
9先端の曲率半径を両摺動規制面32,34の曲率半径
よりも小さくしたので、遊星中間車18と、固定盤3
1、変速盤33それぞれとの間における接触摩擦を極力
抑えることができ、両摺動規制面32,34を介しての
減速比の調整設定がスムーズに行える。
【0022】変速手段30における遊星中間車18の軸
部19の両端に両摺動規制面32,34それぞれに内周
端縁が摺接する凹所22を形成してあるから、遊星中間
車18が出力軸4の中心側に押圧されて位置決めされた
ときの軸部19端部と両摺動規制面32,34との確実
に摺接させられ、そのときの減速比の設定を確実なもの
とできるのである。
【0023】そしてまた、変速調整手段40は、ねじ送
り回転によって変速盤33を入力軸2の軸方向に沿って
スライド進退させるようにして構成したので、固定盤3
1および変速盤33の両摺動規制面32,34と遊星中
間車18の軸部19両端との接点をラジアル方向に沿っ
てスムーズ且つ微妙に移動でき、出力軸4の回転数を確
実且つ容易に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における分解斜視図であ
る。
【図2】同じく側断面図で、上半分は減速比が小さくな
っている場合、下半分は減速比が大きくなっている場合
のものである。
【図3】同じく出力盤の正面図である。
【図4】同じく減速比が小さくなっている場合の要部側
断面図である。
【図5】同じく減速比が大きくなっている場合の要部側
断面図である。
【符号の説明】
A…入力軸の中心回転軸を基点にした遊星中間車の割溝
内への割り込みストローク範囲 B…遊星中間車の外径 C…遊星中間車の軸部と両摺動規制面との接点の軸部面
上でのスライドストローク範囲 D…遊星中間車の軸部と両摺動規制面との接点の両摺動
規制面上での入力軸の中心回転軸を基点にしたスライド
ストローク範囲 M…モータ 1…ハウジングケース 2…入力軸 3…出力盤 4…出力軸 5…軸受 6…軸穴 7…本体部 8…軸体部 9…固定側傾斜面 10…移動側傾
斜面 11…スライド軸盤 12…固定金具 13…コイルスプリング 14…割溝 15…軸穴 16…ブッシュ 17…嵌合溝 18…遊星中間
車 19…軸部 21…ねじ止め 22…凹所 30…変速手段 31…固定盤 32…固定側摺動規制面 34…変速側摺
動規制面 33…変速盤 40…変速調整手段 41…挿入孔 42…変速摘子 43…レバーボ
ルト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に沿って自身の溝幅が常時閉塞方
    向に弾撥付勢されている環状の割溝を周囲に有する入力
    軸と、該入力軸によって連繋伝達され、回転される出力
    軸を有する出力盤と、該出力盤の出力軸に対しそれぞれ
    ラジアル方向にスライド可能となるように円周縁上に設
    けた複数の嵌合溝に遊星中間車がその軸部によって嵌挿
    支承され、該軸部の両端は出力側に配した固定盤の円弧
    状の摺動規制面と入力側に配した変速盤の円弧状の摺動
    規制面との中心に向かって次第に幅広となる両面間に押
    圧挟持され、嵌合溝内部で遊星中間車が前記入力軸の割
    溝に閉塞方向の弾撥付勢力に抗して噛合嵌入されなが
    ら、両摺動規制面によって挟まれた出力盤の周囲に遊嵌
    される遊星中間車の摺動接合円を拡張あるいは縮小させ
    ることで出力盤の回転数を可変する変速手段と、固定盤
    または変速盤のいずれかを軸方向に沿ってスライド送り
    させて摺動接合円を拡張あるいは縮小させる変速調整手
    段とを備えたことを特徴とする無段式減変速装置。
  2. 【請求項2】 変速手段は、出力盤の嵌合溝を出力軸に
    対し少なくとも120度間隔の円周縁上に設けてある請
    求項1記載の無段式減変速装置。
  3. 【請求項3】 変速手段は、遊星中間車の軸部両端が両
    摺動規制面によって一点支持または最小の面接触支持に
    て挟持されるよう軸部先端の曲率半径を両摺動規制面の
    曲率半径よりも小さくしてある請求項1または2記載の
    無段式減変速装置。
  4. 【請求項4】 変速手段は、遊星中間車の軸部の少なく
    とも両端に、両摺動規制面に内周端縁が摺接する凹所を
    形成してある請求項1乃至3のいずれか記載の無段式減
    変速装置。
  5. 【請求項5】 変速調整手段は、ねじ送り回転によって
    変速盤を入力軸の軸方向に沿ってスライド進退させるよ
    うにして成る請求項1乃至4のいずれか記載の無段式減
    変速装置。
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