JP2943327B2 - 樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

樹脂成形品の製造方法

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JP2943327B2 JP40293290A JP40293290A JP2943327B2 JP 2943327 B2 JP2943327 B2 JP 2943327B2 JP 40293290 A JP40293290 A JP 40293290A JP 40293290 A JP40293290 A JP 40293290A JP 2943327 B2 JP2943327 B2 JP 2943327B2
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英一 本松
富雄 杉山
宏一郎 福原
元洋 匂坂
裕行 砥川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人造石等の樹脂成形品、
例えば人造大理石模様の樹脂成形品等の製造方法、更に
詳しくは表面にマット調部分とブライト調部分とを有す
る樹脂成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表面にマット調部分とブライト調
部分とを有する樹脂成形品の製造には、成形後、成形品
のマット調にする部分の表面をサンディング処理又はブ
ラスト処理により荒らしてマット調に仕上げるという方
法がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、上記従来
の方法では凹凸が不均一となり、外観を損うばかりでな
く、製品表面にゲルコート層表面部を削り取った微細な
傷を無数につけることになるため、その傷内に汚れが侵
入して付着し易く、しかも一旦付着した汚れは落ち難く
なり、耐汚染性に優れた製品を製造できない。
【0004】また、上記従来の方法は作業性が悪い上、
そのための処理設備が必要となる、等の欠点がある。
【0005】本発明は従来技術が有する上記問題点に鑑
みてなされたもので、表面にマット調部分とブライト調
部分とを有し、しかも耐汚染性に優れた樹脂成形品を特
別の処理設備や専用型を用いず簡単に製造することを可
能とする樹脂成形品の製造方法を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の樹脂成形品の製造方法では、成形型の成形品
表面のブライト調にする部分に対応する部分に、マスキ
ングを施す工程と、マスキングを施した成形型に、比重
が離型剤のそれと同等若しくはそれより小さい微粉末粒
子を混在分散させた離型剤層を形成して乾燥させる工程
と、乾燥後、マスキングを除去する工程と、上記離型剤
層上及びマスキングを除去した部分上にゲルコート樹脂
を塗布し、加熱硬化させる工程と、ゲルコート層の上に
充填材を混合した樹脂を注型して加熱硬化させる工程
と、脱型する工程と、脱型した成形品の表面から離型剤
層を除去する工程とを逐次実施する。そして、上記微粉
末粒子は粒径が0.5 〜5.0 μmであることが望ましい。
【0007】
【作用】以上のように構成した本発明の樹脂成形品の製
造方法によれば離型剤層形成時にマスキングした部分に
は平滑なゲルコート層が形成されてブライト調となる
が、それ以外の部分ではゲルコート層表面に離型剤と共
に除去される微粉末粒子により微細で均一な凹凸が形成
され、この微細な凹凸により製品表面はマット調を呈す
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき図面を参照し
つつ、更に詳細かつ具体的に説明する。図示実施例は平
板状製品、例えばカウンターに本発明を適用したもので
あり、図中Aは成形型を示している。
【0009】成形型Aは成形作業に先立ち、先ず型内面
を清掃し、必要に応じ、離型剤を塗布し乾燥させる(図
示せず)。
【0010】次に成形型Aの所要の部分、具体的には成
形品B表面のブライト調にする部分に対応する部分に所
定形状のプラスチック板を載置してマスキング1を施
す。マスキング1を施すのに際し、成形型が金型の場
合、ゴム状磁石板を使用するとよい。
【0011】次に微粉末粒子2bをポリビニールアルコー
ル等の離型剤2aに混入分散せしめ、この微粉末粒子2bを
混入した離型剤2をマスキング1を施した成形型Aに 2
00g/m2 を目安にスプレー塗布し、充分乾燥させて、
型面に微粉末粒子2bが混在分散する離型剤層2を形成す
ることにより型面に微粉末粒子2bによる微細な凹凸を付
与する。
【0012】続いてマスキング1を除去し、型面に離型
剤層aがない部分、即ち型面に微細な凹凸が存在しない
部分3を形成する。
【0013】この際、離型剤塗布面と非塗布面との境界
を明瞭にするのが重要であり、そのためマスキング1の
材料としては成形型Aとの密着性が良い、離型剤2aのス
プレー塗布時に安定していて動かない、脱着が容易であ
る、という条件を満たすものであることが必要である。
【0014】上記条件を満たすものであれば材料の選択
は自由である。尚、上記微粉末粒子2bによる型面への微
細な凹凸の付与は、離型剤2aと微粉末粒子2bを別々にス
プレーして型面に微粉末粒子2bが混在分散する離型剤層
2を形成することにより行うことも可能である。
【0015】ただしこの場合、微粉末粒子2bは離型剤2a
塗布後、離型剤2aが乾燥する以前にスプレーする必要が
ある。上記、微粉末粒子2aは離型剤層2内に沈み込まな
いように比重が離型剤2aのそれと同等若しくは小さいも
のである必要があり、離型剤2aに反応しない物質、例え
ばシリカのような無機質のものが望ましい。
【0016】次に上記離型剤層2の上から型面全面にポ
リエステル系等のゲルコート樹脂4aをスプレー塗布し、
その後80〜50℃の温度で10〜60分間加熱し、これを硬化
させてゲルコート層4を形成する。上記ゲルコート樹脂
4aは無色透明のみではなく、任意の顔料を添加して着色
したり、砕石等を入れ御影石調の加飾層とすることが可
能である。
【0017】続いて、上記硬化したゲルコート層4の上
に、ポリエステル系、アクリル系等の注型樹脂に、ほぼ
倍量の水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等の充填材
を混合、攪拌し分散を良好にした注型材5aを注型し、そ
の後、型組みを行い、約80〜50℃で10〜40分加熱し、注
型材5aを硬化させて基材層5をゲルコート層4と一体に
形成する。上記注型材5aは所望の色の顔料を添加し、着
色することも任意である。
【0018】
【0019】次に、上記基材層5が硬化したら成形品B
を常法によりエアー圧を利用して脱型し、この脱型した
成形品Bを50℃の硬化室内で90〜 180分間放置し、完全
硬化を行う。
【0020】そして最後に、成形品B表面についた離型
剤層2を水あるいは温水により拭き取り製品Cを得る。
【0021】而して、製品Cの離型剤層2が存在した部
分は微粉末粒子2aの凹凸がゲルコート層4表面に転写さ
れることによってマット調を呈し、離型剤層2が無かっ
た部分はゲルコート層4表面が平滑に形成されるためブ
ライト調となる。即ち製品C表面にはマット調部分aと
ブライト調部分bが形成される。このブライト調部分b
はバフ研磨により光沢を出す。
【0022】上記マット調部分aの表面状態は離型剤層
2に混入分散させる微粉末粒子2bの量及び粒径によって
決定されるが、微粉末粒子2bの離型剤2aに対する混合割
合は5重量%以上、好ましくは5〜10重量%である。10
重量%以上混合しても製品の表面状態には大差がなく、
5重量%以下であると光沢が出てしまう。
【0023】また微粉末粒子2bの粒径は 0.5〜 5.0μm
とすることが可能であるが1〜3μmとするのが望まし
い。粒径 0.5μm以下であると光沢が出てマット調にな
らず、 5.0μm以上であると得られる製品Cのマット調
部分aは表面が汚れ易くなる。
【0024】ここで、試験により得られた微粉末粒子2b
の粒径と製品Cのマット調部分aの耐汚染性の関係を示
す。
【0025】試験方法粒径が夫々 1.8μm、 5.2μm、
12.0μmの微粉末粒子を用いて本発明方法により製造し
た人造大理石のマット調部分の試験片に汚染物質を約2
cm2 になるように滴下または付着させて、乾燥しないよ
うに時計皿でカバーして24時間放置し、その後、水ぶ
き、中性洗剤ぶき、エタノールぶきを順に行い、汚染跡
を調べた(JIS K 6902に準ずる)。
【0026】
【表1】
【0027】
【効果】本発明は以上のように構成したから下記するよ
うな効果を奏する。 (1)型面に微粉末粒子が混在分散する離型剤層を形成
することにより型面に微粉末粒子による微細な凹凸を附
与すると共にこの離型剤層形成時に型面にマスキングを
施して離型剤層が形成されない部分を設けることによ
り、成形品のゲルコート層表面に微粉末粒子による微細
な凹凸で転写されてマット調とする部分と、ゲルコート
層表面が平滑でブライト調となる部分を同時に形成する
ので、表面にマット調部分とブライト調部分とを共に有
する樹脂成形品の製造が、特別な処理設備や専用型を要
することなく、容易に行なうことが可能となる。
【0028】(2)しかもマット調整部分の表面状態の
調整が、微粉末粒子の選択により容易にでき、表面の仕
上げあるいは加工作業を必要としない。
【0029】(3)マスキングの形状,大きさ,数等を
適宜選択することにより、成形品の表面にマット調部分
とブライト調部分の組み合わせによる任意の模様をその
大きさや形状の複雑さの如何を問わず、表出することが
できる。
【0030】(4)マット調部分は離型剤層に混在させ
た微粉末粒子が転写されたゲルコート層表面の微細で均
一な凹凸により形成されるので、サンディング処理やブ
ラスト処理で表面を荒らしてマット調に仕上げたものに
比べて外観に優れ、かつ汚れ難く、マット調部分を有す
るにもかかわらず、耐汚染性に優れた樹脂成形品を製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明樹脂成形品の製造方法の一実施例を工程順
に示す説明図で、図1を除く各図は各々1部拡大して示
してある。
【図1】マスキング工程を示す説明図。
【図2】離型剤層形成工程を示す説明図。
【図3】マスキング除去工程を示す説明図。
【図4】ゲルコート層形成工程を示す説明図。
【図5】基材層注型工程を示す説明図。
【図6】脱型工程を示す説明図。
【図7】製品を示す説明図。
【符号の説明】
A 成形型 B成形品 C 製品 a マット調部分 b ブライト調部分 1 マスキング 2 離型剤層 2a 離型剤 2b 微粉末粒子 3 マスキングを
除去した部分 4 ゲルコート層 4a ゲルコート樹
脂 5 基材層 5a 充填剤を混合し
た樹脂(注型材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 匂坂 元洋 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 砥川 裕行 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−234215(JP,A) 特開 昭64−14008(JP,A) 特開 昭52−13554(JP,A) 特開 昭51−62816(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 39/00 - 39/44 B32B 1/00 - 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にマット調部分aとブライト調部分
    bとを有する樹脂成形品の製造方法であって、 (a) 成形型Aの、成形品B表面のブライト調にする部分
    に対応する部分に、マスキング1を施す工程、 (b) マスキング1を施した成形型Aに、比重が離型剤2a
    のそれと同等若しくはそれより小さい微粉末粒子2aが混
    在分散する離型剤層2を形成して乾燥させる工程、 (c) 離型剤層2乾燥後、マスキング1を除去する工程、 (d) 上記離型剤層2上及びマスキング1を除去した部分
    3上にゲルコート樹脂4aを塗布し、加熱硬化させてゲル
    コート層4を形成する工程、 (e) ゲルコート層4の上に充填材を混合した樹脂5aを注
    型して加熱硬化させ、基材層5を形成する工程、 (f) 成形品Bを脱型する工程、 (g) 脱型した成形品B表面から離型剤層2を除去する工
    程、を逐次実施することを特徴とする樹脂成型品の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記微粉末粒子の粒径が0.5 〜5.0 μm
    であること特徴とする樹脂成形品の製造方法。
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