JP2943274B2 - 透湿性防水布帛およびその製造方法 - Google Patents

透湿性防水布帛およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、透湿性防水布帛およびその製造方法に関す
る。さらに詳しく述べるならば、本発明は、高い透湿性
および防水性を有し、耐摩耗性および洗濯耐久性に優れ
た透湿性防水布帛およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、透湿性、防水性を有する加工布の製造方法とし
ては、布帛にポリウレタンを塗布し、湿式凝固すること
により樹脂膜にセルを生成させる方法が、例えば、特開
昭58−144178号公報に開示されている。また、乾式凝固
したポリウレタン膜を布帛にラミネートする方法が、例
えば、特開昭58−203172号公報に開示されている。
しかしながら、透湿性と防水性とは相反する機能であ
るがゆえに、上記のポリウレタンを素材とする従来技術
では、両性能ともに高くすることは困難であり、例え
ば、透湿性を4000g/m2・24hrsとした場合には、耐水圧2
000mmH2Oを越える加工布を得ることはできなかった。
この点を改善するために、ポリアミノ酸変性ウレタン
を湿式凝固させた膜を用いることが、例えば、特開昭60
−154054号公報に提案されている。これによれば、透湿
性が7000g/m2・24hrs以上で、耐水圧が1500mmH2O以上の
性能を有する加工布が得られている。
また、ポリアミノ酸変性ウレタンにポリウレタンを混
合して湿式凝固させた膜を用いることが、例えば、特開
昭60−173178号公報により提案されている。これによれ
ば、透湿性が7000g/m2・24hrs以上で、耐水圧が1500mmH
2O以上の性能を有する加工布が得られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記のポリアミノ酸変性ウレタンから
なる樹脂膜を用いた技術においては、樹脂膜の耐摩耗性
が劣るうえに、洗濯耐久性が著しく劣るものであった。
すなわち、洗濯によって、直ちに、防水性能、剥離強度
の著しい低下が見られ、実用に耐えるものではなかっ
た。
また、ポリアミノ酸変性ウレタンとポリウレタンを混
合してなる樹脂膜を用いた技術においても、樹脂膜の耐
摩耗性および洗濯耐久性が劣るものであった。すなわ
ち、洗濯によって、防水性能、剥離強度の低下が見ら
れ、実用上問題があった。
本発明は、透湿性、防水性ともに高い性能を有し、し
かも、耐摩耗性、洗濯耐久性に優れた透湿性防水加工布
およびその製造方法を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために本発明の透湿性防水加工布
は次の構成を有する。すなわち、 イソシアネート末端を有するウレタンプレポリマーと
N−カルボキシアミノ酸無水物とアミン類を反応させて
得られる生成物に、100%モジュラスが40kg/cm2以上の
ポリウレタンを20:80〜90:10の重量比で混合してなる樹
脂皮膜を布帛の少なくとも片面に設けてなる透湿性防水
布帛である。
また、本発明の透湿性防水加工布の製造方法は次のい
ずれかの構成を有する。すなわち、 イソシアネート末端を有するウレタンプレポリマーと
N−カルボキシアミノ酸無水物とアミン類を反応させて
得られる生成物に、100%モジュラスが40kg/cm2以上の
ポリウレタンを混合比20:80〜90:10で添加し、さらにイ
ソシアネート系架橋剤を添加してなる有機溶媒溶液を布
帛の少なくとも片面に塗布し、凝固、脱溶媒し、乾燥し
た後、撥水処理することを特徴とする透湿性防水布帛の
製造方法、または、 イソシアネート末端を有するウレタンプレポリマーと
N−カルボキシアミノ酸無水物とアミン類を反応させて
得られる生成物に、100%モジュラスが40kg/cm2以上の
ポリウレタンを混合比20:80〜90:10で添加し、さらにイ
ソシアネート系架橋剤を添加してなる有機溶媒溶液を布
帛を少なくとも片面に塗布し、凝固、脱溶媒し、乾燥し
た後、次いで、形成した混合樹脂皮膜面にポリウレタン
の有機溶媒溶液を塗布し、凝固、脱溶媒し、乾燥した
後、撥水処理をすることを特徴とする透湿性防水布帛の
製造方法である。
本発明に有用な布帛素材としては、ポリエステル、ポ
リアミド、アクリル、レーヨンなどの合成繊維や綿、ウ
ールなどの天然繊維またはこれらを混用したものを用い
ることができる。
本発明に用いる樹脂皮膜の素材としては、イソシアネ
ート末端を有するウレタンプレポリマーとN−カルボキ
シアミノ酸無水物とアミン類を反応させて得られる生成
物に、100%モジュラスが40kg/cm2以上のポリウレタン
を混合してなる樹脂皮膜であって、これらの混合比を2
0:80〜90:10、好ましくは30:70〜80:20とするものであ
る。なお、衣料用としては、風合いを良好にする観点か
ら、この混合比は65:35〜80:20であるのが好ましい。
この混合比が20:80に満たない場合には、湿式凝固に
より得られる樹脂膜のセルが大きくなり、また微細セル
も無くなるため、本発明の目的とする透湿性が得られな
い。一方、この混合比が90:10を越える場合には、湿式
凝固により得られる樹脂膜に微細なセルが多数形成され
るために、耐水圧、剥離強度、洗濯耐久性の低下が起こ
る。
イソシアネート末端を有するウレタンプレポリマーと
N−カルボキシアミノ酸無水物とアミン類を反応させて
得られる生成物の具体的製造方法としては、例えば、N
−カルボキシアミノ酸無水物(以下、NCA)にイソシア
ネート末端を有するウレタンプレポリマーとを混合した
後アミン類を添加して反応させる方法、イソシアネート
末端を有するウレタンプレポリマーとアミン類を反応さ
せた後にNCAをさらに反応させる方法などがあげられ
る。反応溶媒としては、原料および生成物の溶解度の点
から、ジメチルホルムアミドが好ましく採用される。
なお、NCAとしては、グルタミン酸、アスパラギン
酸、リジン、アルギニン、メチオニンなどのα−アミノ
酸またはこれらのアルキルエステルのN−カルボキシア
ミノ酸無水物が好ましく用いられる。
また、イソシアネート末端を有するウレタンプレポリ
マーは、過剰のジイソシアネート化合物とジオール化合
物とを反応させて得られるものである。ジイソシアネー
ト化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ートなどを用いることができ、一方、ジオール化合物と
しては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コールなどのポリエーテルグリコールやポルカプロラク
トングリコールなどのポリエステルグリコールなどを用
いることができる。
アミン類としては、ヒドラジン、エチレンジアミン、
プロパンジアミンなどの1級アミン、ジアルキルアミン
などの2級アミン、トリアルキルアミンなどの3級アル
キルアミン、アルコールアミンなどを用いることができ
る。
このようにして得られた生成物は、3種の重合反応の
競合反応であるため、ウレタンアミノ酸共重合体とポリ
ウレタンとポリアミノ酸との3種のポリマーの混合物と
なる。これらの3種のポリマーの混合比は、たとえば、
原料であるNCA、イソシアネート末端を有するウレタン
プレポリマー、アミン類との仕込み割合を変えることに
より制御することができる。
本発明においては、樹脂溶液を安定に維持する観点か
ら生成物中に占めるウレタンアミノ酸共重合体の割合を
20重量%以下、さらには15重量%以下とするのが好まし
い。
本発明に用いるポリウレタンとしては、100%モジュ
ラスが40kg/cm2以上であるものを選択すべきある。100
%モジュラスが40kg/cm2に満たない場合には、耐水圧、
剥離強度が不十分となる。
本発明に用いる上記ウレタンアミノ酸共重合体とポリ
ウレタンとの混合樹脂溶液中には、さらに、イソシアネ
ート系架橋剤を含有させる。
このイソシアネート系架橋剤を含有しない場合には、
剥離強度が不十分となる。なお、架橋剤の含有量は0.5
〜10wt%であるのが好ましい。
本発明においてイソシアネート系架橋剤とは、末端が
ブロックされていないイソシアネート系架橋剤をいう。
従来、イソシアネート系架橋剤としては、水による分解
を防ぐ観点から、末端がフェノールやメチルエチルケト
ンオキシムなどでブロックされているものを用い、膜形
成後に熱処理をしてブロックを解除し、架橋反応させる
のが一般的であった。また、ポリアミノ酸ウレタン樹脂
を用いた透湿性防水布帛の製造方法(特開昭61−63777
号)では、イソシアネート基は遊離したものまたはブロ
ックされたもののいずれであってもよいとされている。
しかし、実際には遊離したものの場合に剥離強度の良好
なものが得られるけれども、ブロックされているもので
は、たとえば、フェノールブロック体を用いた場合で15
0℃以上、メチルエチルケトン体を用いた場合で170℃以
上の高温加熱処理を必要とし、湿式凝固により形成した
微細セル構造が破壊されたり、ブロックの解離バラツキ
による接着のバラツキが発生するという問題があった。
本発明においては、末端がブロックされていないイソシ
アネート系架橋剤を用いることによって、上記の問題点
を解決したものである。かかるイソシアネート系架橋剤
を用いても水による分解が問題とならない理由は明らか
ではないけれども、このようなイソシアネート系架橋剤
が親油性であるために、水と接触する一部の架橋剤は分
解されても、大部分の架橋剤は分解を免れるためであろ
うと考えられる。
イソシアネート系架橋剤としては、たとえば、2,4−
トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートおよびこれらのジイソシアネート類
と活性水素含有化合物とを反応させて得られるトリイソ
シアネート類を挙げることができる。
また、透湿度を高くし、しかも皮膜強度を向上させる
観点から、混合樹脂皮膜に含まれるウレタンアミノ酸共
重合体の量を1.4〜8.6wt%とするのが好ましい。
本発明において、透湿度は、JIS Z 0208のカップ法に
より、40℃、90%RHの条件で測定した値をいう。高湿度
の環境でムレ感を大幅に減じ観点から、透湿度を8000g/
m2・24hrs以上とするのが好ましい。
また、本発明において、耐水圧は、JIS L 1092の高圧
法により測定した値をいう。降雨時に雨水の衣服への侵
入を阻止する観点から、耐水圧を2000mmH2O以上とする
のが好ましい。
衣服内の湿度環境を快適に制御する観点からは、温度
による透湿度増加率を200g/m2・24hrs・deg以上、さら
には300g/m2・24hrs・deg以上とするのが好ましい。
ここで、温度による透湿度増加率とは、40℃、90%RH
における透湿度P40(g/m2・24hrs)と25℃、90%RHにお
ける透湿度P25(g/m2・24hrs)の差を15(deg)で除し
た値をいう。なお、透湿度はJIS Z 0208により測定した
値を用いるものとする。この値が大きいほど、高温高湿
下において著しく優れた透湿性を発揮し、低温において
はやや低い透湿性とすることができ、積極的に衣服内の
湿度環境を制御することが可能となる。
本発明の透湿性防水加工布の製造方法について以下に
説明する。
湿式凝固により樹脂膜を形成する前には、樹脂溶液が
過度に布帛内に侵入するのを防止するため、あらかじめ
撥水処理し、カレンダー処理を施すのが好ましい。
イソシアネート末端を有するウレタンプレポリマーと
N−カルボキシアミノ酸無水物とアミン類を反応させて
得られる生成物と100%モジュラスが40kg/cm2以上のポ
リウレタンとを混合比20:80〜90:10で含有し、さらにイ
ソシアネート系架橋剤を含む有機溶媒溶液を布帛の少な
くとも片面に塗布し、凝固、脱溶媒し、乾燥する。この
際、樹脂膜の強度、風合いを良好に保つ観点から、前記
混合樹脂の塗布量を乾燥後において15〜45g/m2とするの
が好ましい。
また、上記のようにして形成された皮膜の上に、さら
にポリウレタン皮膜を湿式凝固により形成するのも、さ
らに強度面で優れた布帛とできるので好ましい。
上記混合樹脂の溶媒として用いる有機溶媒としては、
混合樹脂の溶解性、凝固・脱溶媒の容易性からジメチル
ホルムアミド(以下、DMF)、ジメチルアセトアミド、
N−メチルピロリドンなどの水溶性の極性有機溶媒を主
体とするものが好ましく選択される。
凝固、脱溶媒は公知の湿式凝固方法によればよい。凝
固浴には、混合樹脂溶媒の水溶液や水が好ましく用いら
れる。凝固温度は、樹脂膜中に形成される微多孔の孔径
を適度の範囲に調節する観点から、10〜50℃の範囲が好
ましい。脱溶媒としては水が好ましく、脱溶媒の温度は
10〜80℃の範囲が好ましく選択される。
脱溶媒された布帛は、ついで、常法により乾燥する
が、乾燥温度は90〜140℃の範囲が好ましく選択され
る。
なお、混合樹脂液に含有されたイソシアネート系架橋
剤は、膜形成後の熱処理によって皮膜中に架橋構造を形
成し、これが強度、耐久性に寄与するのである。
脱溶媒、乾燥の後に、耐久性のある撥水性を付与する
ために撥水処理を行う。撥水処理には公知の撥水剤を用
いることができる。布帛製品の品位を向上させる観点か
らは、さらに仕上げセットを施すのが好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例に基づきさらに具体的に本発明を説明す
る。
ここで、透湿度、耐水性、剥離強度は、それぞれ、JI
S Z 0208、JIS L 1092、JIS K 6328により測定した。
なお、洗濯は、JIS K 3371に準じ、家庭用電気洗濯機
に40±2℃の0.2%合成洗剤251(弱アルカリ性、第1
種)水溶液を入れ、さらに試験試料と追加布を合わせた
重さが約500gとなるようにして、25分間洗濯後10分間す
すぎの工程を2回繰返し、自然乾燥を行ない、洗濯回数
1回とした。
実施例1 ポリエステルツイル織物(タテ糸、ヨコ糸ともに100D
−50F、タテ密度:171本/inch、ヨコ密度:84本/inch)に
フッ素系撥水剤アサヒガードAG710の10%水溶液をパデ
ィング、乾燥、キュアリングし、プラストカレンダーに
より目潰を行なった。
ポリテトラメチレンエーテルグリコール246重量部と
イソホロンジイソシアネート555重量部を110℃で5時間
反応させ、末端にイソシアネート基を有するウレタンプ
レポリマー(イソシアネート当量1230)を得た。
前記ウレタンプレポリマー120gとγ−メチル−L−グ
ルタメートのNCA12gをジメチルホルムアミド500gに溶解
し、撹拌しつつ2%のヒドラジン水溶液15gを加え、30
℃で2時間反応を行なうと、30℃において粘度400cpsの
乳濁状の生成物溶液を得た。
この生成物溶液の流動性は良好であり、生成物溶液中
の固形分濃度は20%であり、固形分中のウレタンアミノ
酸共重合体の割合は10%であった。
前記生成物溶液を80重量部、100%モジュラスが60kg/
cm2のポリウレタン樹脂8166(大日本インキ(株)製)2
0重量部、DMF20重量部、イソシアネート系架橋剤レザミ
ンNE(大日精化(株)製)2重量部、白色顔料L−1500
(大日本インキ(株)製)5重量部を加えて混合した混
合樹脂のDMF溶液をスリット幅0.2mmで上記織物に塗布
し、DMF15%水溶液中で5分間凝固させた。その後、25
℃の水で脱溶媒、洗浄し、乾燥し、さらに、フッ素系油
性撥水処理を施し、150℃で仕上げセットを行なってコ
ーティング布帛を得た。混合樹脂の塗布量は乾燥後にお
いて27.5g/m2であり、混合樹脂皮膜に含まれるウレタン
アミノ酸共重合体の量は7.3wt%であった。
得られた布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、
温度による透湿度増加率を測定した結果を表1に示す。
比較例1 ポリウレタンとして100%モジュラスが30kg/cm2のポ
リウレタン樹脂8006(大日本インキ(株)製)を用い、
凝固浴として水を用いたほかは、実施例1と全く同様に
してコーティング布帛を得た。混合樹脂の塗布量は乾燥
後において28.0g/m2であり、混合樹脂皮膜に含まれるウ
レタンアミノ酸共重合体の量は7.3wt%であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表1に併せて示
す。
比較例2 実施例1で調整したウレタンアミノ酸共重合体を含む
生成物溶液を100重量部、DMF20重量部、イソシアネート
系架橋剤レザミンNE(大日精化(株)製)2重量部、白
色顔料L−1500(大日本インキ(株)製)5重量部を加
えて混合した樹脂溶液を用い、凝固浴として水を用いた
ほかは、実施例1と全く同様にしてコーティング布帛を
得た。
樹脂の塗布量は乾燥後において29.0g/m2であり、混合
樹脂皮膜に含まれるウレタンアミノ酸共重合体の量は10
wt%であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表1に併せて示
す。
比較例3 ウレタンアミノ酸共重合体を含む生成物溶液を18重量
部、ポルウレタン樹脂8166を82重量部用いたほかは、実
施例1と全く同様にしてコーティング布帛を得た。
樹脂の塗布量は乾燥後において25.5g/m2であり、混合
樹脂皮膜に含まれるウレタンアミノ酸共重合体の量は1.
3wt%であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表1に併せて示
す。
比較例4 ウレタンアミノ酸共重合体を含む生成物溶液を用い
ず、100%モジュラスが60kg/cm2のポリウレタン樹脂816
6(大日本インキ(株)製)を100重量部用いたほかは、
実施例1と全く同様にしてコーティング布帛を得た。
樹脂の塗布量は乾燥後において28.5g/m2であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表1に併せて示
す。
比較例5 イソシアネート系架橋剤を用いないほかは、比較例1
と全く同様にしてコーティング布帛を得た。
樹脂の塗布量は乾燥後において28.0g/m2であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表1に併せて示
す。
実施例2 ウレタンアミノ酸共重合体を含む生成物溶液を70重量
部、100%モジュラスが60kg/cm2のポリウレタン樹脂816
6(大日本インキ(株)製)を30重量部としたほかは、
実施例1と全く同様にしてコーティング布帛を得た。
混合樹脂の塗布量は乾燥後において29.0g/m2であり、
混合樹脂皮膜に含まれるウレタンアミノ酸共重合体の量
は6.1wt%であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表2に示す。
実施例3 ナイロンツイル織物(タテ糸、ヨコ糸とも75D−36F、
タテ密度:133本/inch、ヨコ密度:90本/inch)にフッ素
系溌水剤アサビガードAG710の10%水溶液をパディン
グ、乾燥、キュアリングし、プラストカレンダーにより
目潰を行なった。
次に、ポリウレタンとして100%モジュラスが90kg/cm
2のポリウレタン樹脂8616(大日本インキ(株)製)を
用い、凝固浴として水を用いたほかは、実施例1と全く
同様にしてコーティング布帛を得た。
混合樹脂の塗布量は乾燥後において28.5g/m2であり、
混合樹脂皮膜に含まれるウレタンアミノ酸共重合体の量
は7.3wt%であった。
得られた布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、
温度による透湿度増加率を測定した結果を表2に併せて
示す。
実施例4 ウレタンアミノ酸共重合体を含む生成物溶液を85重量
部、100%モジュラスが60kg/cm2のポリウレタン樹脂816
6(大日本インキ(株)製)を15重量部としたほかは、
実施例2と全く同様にしてコーティング布帛を得た。
混合樹脂の塗布量は乾燥後において26.0g/m2であり、
混合樹脂皮膜に含まれるウレタンアミノ酸共重合体の量
は7.9wt%であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表2に併せて示
す。
実施例5 ウレタンアミノ酸共重合体を含む生成物溶液を30重量
部、100%モジュラスが60kg/cm2のポリウレタン樹脂816
6(大日本インキ(株)製)を70重量部としたほかは、
実施例2と全く同様にしてコーティング布帛を得た。
混合樹脂の塗布量は乾燥後において25.3g/m2であり、
混合樹脂皮膜に含まれるウレタンアミノ酸共重合体の量
は2.2wt%であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表2に併せて示
す。
実施例6 ウレタンアミノ酸共重合体を含む生成物溶液を50重量
部、100%モジュラスが60kg/cm2のポリウレタン樹脂816
6(大日本インキ(株)製)を50重量部としたほかは、
実施例2と全く同様にしてコーティング布帛を得た。
混合樹脂の塗布量は乾燥後において30.3g/m2であり、
混合樹脂皮膜に含まれるウレタンアミノ酸共重合体の量
は4.0wt%であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表2に併せて示
す。
比較例6 ウレタンアミノ酸共重合体を92重量部、100%モジュ
ラスが60kg/cm2のポリウレタン樹脂8166(大日本インキ
(株)製)を8重量部としたほかは、実施例2と全く同
様にしてコーティング布帛を得た。
混合樹脂の塗布量は乾燥後において26.5g/m2であり、
混合樹脂皮膜中のウレタンアミノ酸共重合体の純分は8.
8wt%であった。
この布帛について、透湿度、耐水圧、剥離強度、温度
による透湿度増加率を測定した結果を表2に併せて示
す。
〔発明の効果〕
本発明により、運動、作業を行なってもムレやベタ付
きが無く、降雨時にも漏水が無く快適であり、しかも、
繰返し洗濯をしても初期性能が低下することのない衣料
を与えることのできる優れたコーティング布帛が提供さ
れる。
したがって、本発明は、登山などいわゆるヘビーデュ
ーティ用スポーツウエア、ウィンドブレーカー、スキー
ウェア、作業用雨具など、従来の防水透湿布帛では性能
面で用いることのできなかった分野において適用可能な
素材を与えることができる。
フロントページの続き (72)発明者 青野 隆 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番3号 東レ株式会社大阪事業場内 (56)参考文献 特開 昭63−165584(JP,A) 特開 昭60−59178(JP,A) 特開 平2−112479(JP,A) 特開 平2−104771(JP,A) 特開 昭60−162872(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06M 15/564 - 15/572

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソシアネート末端を有するウレタンプレ
    ポリマーとN−カルボキシアミノ酸無水物とアミン類を
    反応させて得られる生成物に、100%モジュラスが40kg/
    cm2以上のポリウレタンを20:80〜90:10の重量比で混合
    してなる樹脂皮膜を布帛の少なくとも片面に設けてなる
    透湿性防水布帛。
  2. 【請求項2】透湿度8000g/m2・24hrs以上、耐水圧2000m
    mH2O以上であることを特徴とする請求項1記載の透湿性
    防水布帛。
  3. 【請求項3】混合樹脂皮膜に含まれるウレタンアミノ酸
    共重合体量が1.4〜8.6wt%であることを特徴とする請求
    項1記載の透湿性防水布帛。
  4. 【請求項4】洗濯後の耐水圧保持率が80%以上であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の透湿性防水布
    帛。
  5. 【請求項5】温度による透湿度増加率が200g/m2・24hrs
    ・deg以上であることを特徴とする請求項1または2記
    載の透湿性防水布帛。
  6. 【請求項6】イソシアネート末端を有するウレタンプレ
    ポリマーとN−カルボキシアミノ酸無水物とアミン類を
    反応させて得られる生成物に、100%モジュラスが40kg/
    cm2以上のポリウレタンを混合比20:80〜90:10で添加
    し、さらにイソシアネート系架橋剤を添加してなる有機
    溶媒溶液を布帛の少なくとも片面に塗布し、凝固、脱溶
    媒し、乾燥した後、撥水処理することを特徴とする透湿
    性防水布帛の製造方法。
  7. 【請求項7】イソシアネート末端を有するウレタンプレ
    ポリマーとN−カルボキシアミノ酸無水物とアミン類を
    反応させて得られる生成物に、100%モジュラスが40kg/
    cm2以上のポリウレタンを混合比20:80〜90:10で添加
    し、さらにイソシアネート系架橋剤を添加してなる有機
    溶媒溶液を布帛を少なくとも片面に塗布し、凝固、脱溶
    媒し、乾燥した後、次いで、形成した混合樹脂皮膜面に
    ポリウレタンの有機溶媒溶液を塗布し、凝固、脱溶媒
    し、乾燥した後、撥水処理をすることを特徴とする透湿
    性防水布帛の製造方法。
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