JP2942399B2 - 油脂性複合菓子の製法 - Google Patents
油脂性複合菓子の製法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、クラッカー、ビスケ
ット等の菓子表面に、チョコレート等の油脂性菓子が載
置、接着した油脂性複合菓子の製法に係り、更に詳しく
は、菓子と油脂性菓子との接着性が良好で、多少の衝撃
によっても剥離しない油脂性複合菓子の製法に関するも
のである。
ット等の菓子表面に、チョコレート等の油脂性菓子が載
置、接着した油脂性複合菓子の製法に係り、更に詳しく
は、菓子と油脂性菓子との接着性が良好で、多少の衝撃
によっても剥離しない油脂性複合菓子の製法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、クラッカー、ビスケット、おか
き、パイ等の菓子とチョコレート等の油脂性菓子とを組
み合わせた油脂性複合菓子としては、大別して次の4種
類がある。 (1)菓子表面全体もしくは一部を油脂性菓子で被覆し
た複合菓子(図2)。 (2)容器形状に成形された菓子に油脂性菓子を充填し
た複合菓子(図3)。 (3)油脂性菓子に菓子の一部を挿入した状態で成形、
固化した複合菓子(図4)。 (4)油脂性菓子を菓子で包含もしくは挟着した複合菓
子(図5)。
き、パイ等の菓子とチョコレート等の油脂性菓子とを組
み合わせた油脂性複合菓子としては、大別して次の4種
類がある。 (1)菓子表面全体もしくは一部を油脂性菓子で被覆し
た複合菓子(図2)。 (2)容器形状に成形された菓子に油脂性菓子を充填し
た複合菓子(図3)。 (3)油脂性菓子に菓子の一部を挿入した状態で成形、
固化した複合菓子(図4)。 (4)油脂性菓子を菓子で包含もしくは挟着した複合菓
子(図5)。
【0003】近年、消費者の多様化に伴い、これら異な
る風味、食感をもつ2種類の菓子素材を組み合わせた複
合菓子は、人気を集め、需要を伸ばしている。特に、最
近では、単におやつとしてこれら複合菓子を買い求める
だけでなく、パーティ等で供されることも多い。
る風味、食感をもつ2種類の菓子素材を組み合わせた複
合菓子は、人気を集め、需要を伸ばしている。特に、最
近では、単におやつとしてこれら複合菓子を買い求める
だけでなく、パーティ等で供されることも多い。
【0004】したがって、上記複合菓子は、風味のみで
なく、外観的な演出効果を有するものが好まれてきてい
る。
なく、外観的な演出効果を有するものが好まれてきてい
る。
【0005】そこで、従来にない形状の油脂性複合菓子
として、クラッカーのような菓子の表面上にチョコレー
ト等の油脂性菓子を載置したカナッペ様の外観の油脂性
複合菓子が考えられる。
として、クラッカーのような菓子の表面上にチョコレー
ト等の油脂性菓子を載置したカナッペ様の外観の油脂性
複合菓子が考えられる。
【0006】チョコレート等の油脂性菓子を、クラッカ
ー等の菓子表面に載置し、接着させる方法としては、例
えば、チーズおかきのように溶融させた油脂性菓子生地
を一定量菓子表面上に落下させる方法がある。
ー等の菓子表面に載置し、接着させる方法としては、例
えば、チーズおかきのように溶融させた油脂性菓子生地
を一定量菓子表面上に落下させる方法がある。
【0007】しかしながら、この方法では、油脂性菓子
の形状が平面的で一定せず、また付着量も限られてしま
う。また、この方法においては、充填適性の点から液状
油脂を主体とする必要があり、カカオ油脂タイプの油脂
は使用しにくく、したがって、良好な口溶けを有するも
のは得られない。
の形状が平面的で一定せず、また付着量も限られてしま
う。また、この方法においては、充填適性の点から液状
油脂を主体とする必要があり、カカオ油脂タイプの油脂
は使用しにくく、したがって、良好な口溶けを有するも
のは得られない。
【0008】また、他の方法として、油脂性菓子生地
を、まずモールドに充填し、油脂性菓子生地が固まる前
に、菓子をこの上に落下させて油脂性菓子生地に接触さ
せ、次いで、冷却、固化して両者を接着させる方法が考
えられる。
を、まずモールドに充填し、油脂性菓子生地が固まる前
に、菓子をこの上に落下させて油脂性菓子生地に接触さ
せ、次いで、冷却、固化して両者を接着させる方法が考
えられる。
【0009】しかしながら、この方法では、油脂性菓子
生地として、カカオ油脂を含有する従来のチョコレート
生地を用いた場合、 チョコレート生地が冷却、固化される際、カカオ油
脂が体積収縮率約9%程度で収縮固化する性質があるた
め、菓子との接着度合が小さくなる、 接着度合が同じでもチョコレート生地を立体的な形
状にすることによって、平面的なものに比べ、少ない衝
撃によっても簡単に剥離する、 ことにより、剥離し易い。
生地として、カカオ油脂を含有する従来のチョコレート
生地を用いた場合、 チョコレート生地が冷却、固化される際、カカオ油
脂が体積収縮率約9%程度で収縮固化する性質があるた
め、菓子との接着度合が小さくなる、 接着度合が同じでもチョコレート生地を立体的な形
状にすることによって、平面的なものに比べ、少ない衝
撃によっても簡単に剥離する、 ことにより、剥離し易い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、一定の立体形状を有する油脂性菓子が、菓子表面
に強固に接着し、多少の衝撃によっても剥離しない油脂
性複合菓子の製法を提供するにある。
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、一定の立体形状を有する油脂性菓子が、菓子表面
に強固に接着し、多少の衝撃によっても剥離しない油脂
性複合菓子の製法を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、カカオ油
脂100重量部と上昇融点20℃以下の植物性液状油脂
10〜100重量部とを含有する油脂性菓子が該油脂性
菓子以外の菓子の表面に接着してなる油脂性複合菓子の
製法であって、モールドに油脂性菓子生地を充填し、こ
の油脂性菓子生地上に該菓子を載置させるに際し、該モ
ールドと該油脂性菓子生地と該菓子との温度を下記のよ
うに設定することを特徴とする油脂性複合菓子の製法に
よって達成される。モールドの温度<油脂性菓子生地の
温度<菓子の温度
脂100重量部と上昇融点20℃以下の植物性液状油脂
10〜100重量部とを含有する油脂性菓子が該油脂性
菓子以外の菓子の表面に接着してなる油脂性複合菓子の
製法であって、モールドに油脂性菓子生地を充填し、こ
の油脂性菓子生地上に該菓子を載置させるに際し、該モ
ールドと該油脂性菓子生地と該菓子との温度を下記のよ
うに設定することを特徴とする油脂性複合菓子の製法に
よって達成される。モールドの温度<油脂性菓子生地の
温度<菓子の温度
【0012】
【0013】次に、本発明を詳しく説明する。本発明に
係る油脂性複合菓子は、立体形状の油脂性菓子が、菓子
表面に接着してなるものである。その一例としては、図
1に示すようなものが挙げられる。図1において、
(1)は油脂性菓子、(2)は菓子である。
係る油脂性複合菓子は、立体形状の油脂性菓子が、菓子
表面に接着してなるものである。その一例としては、図
1に示すようなものが挙げられる。図1において、
(1)は油脂性菓子、(2)は菓子である。
【0014】まず、油脂性菓子が接着する菓子として
は、クッキー、ビスケット、パイ、パン、ケーキ、クラ
ッカー、米菓、せんべい等のベーカリー食品、パフ菓
子、スナック菓子等の膨化食品、ドーナツ、かりんとう
等のフライ食品、干しいも、乾果等の乾燥食品の他、あ
め菓子、おこし、チューインガム、マシュマロ、グミゼ
リー、干菓子等の各種菓子類が挙げられ、上記油脂性菓
子が接着し得るものであればよい。上記菓子の中でも、
菓子表面に細かな凸凹を有するものが好ましい。
は、クッキー、ビスケット、パイ、パン、ケーキ、クラ
ッカー、米菓、せんべい等のベーカリー食品、パフ菓
子、スナック菓子等の膨化食品、ドーナツ、かりんとう
等のフライ食品、干しいも、乾果等の乾燥食品の他、あ
め菓子、おこし、チューインガム、マシュマロ、グミゼ
リー、干菓子等の各種菓子類が挙げられ、上記油脂性菓
子が接着し得るものであればよい。上記菓子の中でも、
菓子表面に細かな凸凹を有するものが好ましい。
【0015】次に、本発明に用いる油脂性菓子は、カカ
オ油脂と植物性液状油脂とを含有してなる。
オ油脂と植物性液状油脂とを含有してなる。
【0016】カカオ油脂としては、カカオバターもしく
はカカオバター同等脂が挙げられる。これらは単品でも
2種以上組み合わせてもよい。
はカカオバター同等脂が挙げられる。これらは単品でも
2種以上組み合わせてもよい。
【0017】カカオバター同等脂は、パーム油、ヤシ油
等に由来するカカオバターと同様の性質を有する加工油
脂であり、特にこの中でもP−O−P、P−O−Sもし
くはS−O−S油脂を80%以上含むテンパリング型油
脂が好適である。これらの融点は、通常、30〜36℃
程度である。
等に由来するカカオバターと同様の性質を有する加工油
脂であり、特にこの中でもP−O−P、P−O−Sもし
くはS−O−S油脂を80%以上含むテンパリング型油
脂が好適である。これらの融点は、通常、30〜36℃
程度である。
【0018】植物性液状油脂は、20℃において液状で
ある(上昇融点20℃以下)の低融点の油脂が用いら
れ、具体的には、大豆油、ナタネ油、綿実油、コーン
油、中鎖トリグリセライド及びこれらの混合品、精製
品、分画物等が好適に用いられる。
ある(上昇融点20℃以下)の低融点の油脂が用いら
れ、具体的には、大豆油、ナタネ油、綿実油、コーン
油、中鎖トリグリセライド及びこれらの混合品、精製
品、分画物等が好適に用いられる。
【0019】また、植物性液状油脂は、油脂性菓子中、
カカオ油脂100重量部に対して、10〜100重量
部、好ましくは30〜50重量部配合する。植物性液状
油脂が10重量部未満だと、接着性が不充分となる。逆
に、100重量部を超えると、冷却しても固化しにく
く、モールドからの離型性が悪く、油脂が不安定な結晶
型となりブルームを生じる。
カカオ油脂100重量部に対して、10〜100重量
部、好ましくは30〜50重量部配合する。植物性液状
油脂が10重量部未満だと、接着性が不充分となる。逆
に、100重量部を超えると、冷却しても固化しにく
く、モールドからの離型性が悪く、油脂が不安定な結晶
型となりブルームを生じる。
【0020】また、植物性液状油脂と共に、乳脂肪中の
低融点成分やこれの精製品、分画物等を用いてもよい。
低融点成分やこれの精製品、分画物等を用いてもよい。
【0021】また、油脂性菓子生地中の上記カカオ油脂
と植物性液状油脂とを合わせた油脂の配合量は、油脂性
菓子生地の種類によって適宜設定すればよいが、好まし
くは油脂性菓子生地全体重量中、30〜60重量%であ
る。30重量%未満だと、通常のチョコレート製造工程
では成形が困難になる傾向にあり、また油脂性菓子が菓
子から剥離し易くなる。逆に60重量%を超えると、油
脂的な物性が強く表出し、油っぽい食感、風味になる傾
向にある。
と植物性液状油脂とを合わせた油脂の配合量は、油脂性
菓子生地の種類によって適宜設定すればよいが、好まし
くは油脂性菓子生地全体重量中、30〜60重量%であ
る。30重量%未満だと、通常のチョコレート製造工程
では成形が困難になる傾向にあり、また油脂性菓子が菓
子から剥離し易くなる。逆に60重量%を超えると、油
脂的な物性が強く表出し、油っぽい食感、風味になる傾
向にある。
【0022】また、上記油脂以外に油脂性菓子生地に配
合するものとしては、糖質甘味料、非糖質甘味料等の甘
味成分、レシチン等の乳化剤、全粉乳、脱脂粉乳、チー
ズ等の乳製品、卵、果汁、洋酒、コーヒー、紅茶、茶
類、調味料等の呈味成分、ココアパウダー、カカオマス
等のカカオ成分等が挙げられ、これらは必要に応じて適
宜選択し、配合すればよい。
合するものとしては、糖質甘味料、非糖質甘味料等の甘
味成分、レシチン等の乳化剤、全粉乳、脱脂粉乳、チー
ズ等の乳製品、卵、果汁、洋酒、コーヒー、紅茶、茶
類、調味料等の呈味成分、ココアパウダー、カカオマス
等のカカオ成分等が挙げられ、これらは必要に応じて適
宜選択し、配合すればよい。
【0023】次に、上記菓子と油脂性菓子とを用いて、
本発明に係る油脂性複合菓子は、例えば、次のようにし
て製造される。
本発明に係る油脂性複合菓子は、例えば、次のようにし
て製造される。
【0024】まず、常法に従い、油脂性菓子生地を調製
する。すなわち、油脂性菓子原料を混合し、ロール磨潰
(リファイニング)した後、精練(コンチング)し、調
温(テンパリング)して、目的とする立体形状となるよ
うモールドに充填(モールディング)し、脱気する。
する。すなわち、油脂性菓子原料を混合し、ロール磨潰
(リファイニング)した後、精練(コンチング)し、調
温(テンパリング)して、目的とする立体形状となるよ
うモールドに充填(モールディング)し、脱気する。
【0025】次に、この油脂性菓子生地上に、別途準備
した菓子を落下し、接触させる。次いで、5℃で30分
程度冷却し、油脂性菓子と菓子とを接着・固化させた
後、脱型(デモールド)することにより、本発明の油脂
性複合菓子が得られる。
した菓子を落下し、接触させる。次いで、5℃で30分
程度冷却し、油脂性菓子と菓子とを接着・固化させた
後、脱型(デモールド)することにより、本発明の油脂
性複合菓子が得られる。
【0026】このようにして得られた油脂性複合菓子
は、立体形状の油脂性菓子が菓子表面に強固に接着して
おり、多少の衝撃によって剥離することがない。
は、立体形状の油脂性菓子が菓子表面に強固に接着して
おり、多少の衝撃によって剥離することがない。
【0027】また、上記製造工程において、モールド、
油脂性菓子生地、菓子の温度をそれぞれ下記のように設
定することが必要である。モールドの温度<油脂性菓子
生地の温度<菓子の温度
油脂性菓子生地、菓子の温度をそれぞれ下記のように設
定することが必要である。モールドの温度<油脂性菓子
生地の温度<菓子の温度
【0028】すなわち、例えば、まず、モールド温度を
油脂性菓子生地充填温度より1〜2℃低くに設定し、こ
の中に油脂性菓子生地を充填する。次に、この油脂性菓
子生地上に油脂性菓子生地温度よりも1〜2℃高い温度
に保持しておいた菓子を供給する。例えば、油脂性菓子
生地充填温度を29℃とした場合、モールド温度を27
〜28℃に設定し、30〜31℃に保持しておいた菓子
を供給すると好結果が得られる。
油脂性菓子生地充填温度より1〜2℃低くに設定し、こ
の中に油脂性菓子生地を充填する。次に、この油脂性菓
子生地上に油脂性菓子生地温度よりも1〜2℃高い温度
に保持しておいた菓子を供給する。例えば、油脂性菓子
生地充填温度を29℃とした場合、モールド温度を27
〜28℃に設定し、30〜31℃に保持しておいた菓子
を供給すると好結果が得られる。
【0029】このように設定すると、油脂性菓子生地
は、菓子との接触側では固化する速度が遅くなり、収縮
度合いが小さくなる。逆に、モールドと接触している側
の油脂性菓子生地は固化する速度が速く、収縮度合いが
大きくなる。
は、菓子との接触側では固化する速度が遅くなり、収縮
度合いが小さくなる。逆に、モールドと接触している側
の油脂性菓子生地は固化する速度が速く、収縮度合いが
大きくなる。
【0030】このため、デモールド時の振動、衝撃で、
モールドから脱型し易く、また、菓子との剥離が防止さ
れ好適である。
モールドから脱型し易く、また、菓子との剥離が防止さ
れ好適である。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る油脂性複合
菓子は、油脂性菓子中の油脂の一部に植物性液状油脂を
用いていることにより、油脂性菓子生地と菓子との接着
が強固となる。
菓子は、油脂性菓子中の油脂の一部に植物性液状油脂を
用いていることにより、油脂性菓子生地と菓子との接着
が強固となる。
【0032】したがって、デモールド時の衝撃や、輸送
・運搬時の振動等の外力が加わっても剥離しにくいの
で、製品歩留りが良く、また、通常の包装状態で充分流
通し得る。
・運搬時の振動等の外力が加わっても剥離しにくいの
で、製品歩留りが良く、また、通常の包装状態で充分流
通し得る。
【0033】また、従来の油脂性複合菓子とは異なるカ
ナッペ様の立体的な形状の視覚的演出効果の高い油脂性
複合菓子を提供することができる。
ナッペ様の立体的な形状の視覚的演出効果の高い油脂性
複合菓子を提供することができる。
【0034】また、通常のチョコレート製造設備を用い
て製造することができる。すなわち、モールドと油脂性
菓子生地と菓子の温度を順次高く設定することにより、
デモールド時の振動、衝撃で、油脂性菓子がモールドか
ら脱型し易く、また、菓子との剥離が防止され好適であ
る。また、油脂の種類、組成を変えることにより、風
味、食感の多様化を図ることができる。
て製造することができる。すなわち、モールドと油脂性
菓子生地と菓子の温度を順次高く設定することにより、
デモールド時の振動、衝撃で、油脂性菓子がモールドか
ら脱型し易く、また、菓子との剥離が防止され好適であ
る。また、油脂の種類、組成を変えることにより、風
味、食感の多様化を図ることができる。
【0035】次に本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。
する。
【実施例1〜5,比較例1〜4】油脂性菓子として、油
脂50重量%、砂糖50重量%の生地を、表1のような
油脂組成で調製した。次いで、この生地を1cm3 の立
方形モールドに充填し、この上に2.5cm径の円形の
クラッカーを落下し、接触させて5℃で30分冷却し、
固化接着させた後、モールドより取り出して油脂性複合
菓子とした。
脂50重量%、砂糖50重量%の生地を、表1のような
油脂組成で調製した。次いで、この生地を1cm3 の立
方形モールドに充填し、この上に2.5cm径の円形の
クラッカーを落下し、接触させて5℃で30分冷却し、
固化接着させた後、モールドより取り出して油脂性複合
菓子とした。
【0036】得られた油脂性複合菓子を室温20℃で振
とう機に収容し、振動数180回/分で振動を与え、剥
離性を調べた。このときの試験数はn=50とし、剥離
率0〜10%を◎、11〜20%を○、21〜30%を
△、31%以上を×とした。
とう機に収容し、振動数180回/分で振動を与え、剥
離性を調べた。このときの試験数はn=50とし、剥離
率0〜10%を◎、11〜20%を○、21〜30%を
△、31%以上を×とした。
【0037】また、油脂性複合菓子の成型性(デモール
ド容易性)を肉眼で確認した。これらの結果を表1にあ
わせて示す。
ド容易性)を肉眼で確認した。これらの結果を表1にあ
わせて示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例1、2、4、5及び比較例1、2、
4の結果から、良好な成型性と剥離耐性とを両立し得る
油脂比率は、カカオバター100重量部に対して植物性
液状油脂10〜100重量部の範囲内であることが判
る。また、実施例2、3及び比較例3から添加する油脂
としては上昇融点20℃以下のものが適していることが
判る。
4の結果から、良好な成型性と剥離耐性とを両立し得る
油脂比率は、カカオバター100重量部に対して植物性
液状油脂10〜100重量部の範囲内であることが判
る。また、実施例2、3及び比較例3から添加する油脂
としては上昇融点20℃以下のものが適していることが
判る。
【図1】本発明の油脂性複合菓子の一例を示す説明図。
【図2】従来の油脂性複合菓子を示す説明図。
【図3】従来の油脂性複合菓子を示す説明図。
【図4】従来の油脂性複合菓子を示す説明図。
【図5】従来の油脂性複合菓子を示す説明図。
1 油脂性菓子 2 菓子 3 従来の油脂性菓子
Claims (1)
- 【請求項1】 カカオ油脂100重量部と上昇融点20
℃以下の植物性液状油脂10〜100重量部とを含有す
る油脂性菓子が、該油脂性菓子以外の菓子の表面に接着
してなる油脂性複合菓子の製法であって、モールドに油
脂性菓子生地を充填し、この油脂性菓子生地上に該菓子
を載置させるに際し、該モールドと該油脂性菓子生地と
該菓子との温度を下記のように設定することを特徴とす
る油脂性複合菓子の製法。モールドの温度<油脂性菓子
生地の温度<菓子の温度
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3263096A JP2942399B2 (ja) | 1991-09-14 | 1991-09-14 | 油脂性複合菓子の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3263096A JP2942399B2 (ja) | 1991-09-14 | 1991-09-14 | 油脂性複合菓子の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0568480A JPH0568480A (ja) | 1993-03-23 |
JP2942399B2 true JP2942399B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=17384776
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3263096A Expired - Fee Related JP2942399B2 (ja) | 1991-09-14 | 1991-09-14 | 油脂性複合菓子の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2942399B2 (ja) |
-
1991
- 1991-09-14 JP JP3263096A patent/JP2942399B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0568480A (ja) | 1993-03-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |