JP2941306B2 - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器

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JP2941306B2 JP1146505A JP14650589A JP2941306B2 JP 2941306 B2 JP2941306 B2 JP 2941306B2 JP 1146505 A JP1146505 A JP 1146505A JP 14650589 A JP14650589 A JP 14650589A JP 2941306 B2 JP2941306 B2 JP 2941306B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、放射線診断装置の放射線検出器用蛍光体を
カッティングブレードまたはワイヤソーにより所定のピ
ッチで切断することにより複数のシンチレータ素子を併
設し入射X線を光電変換する放射線検出器に関する。
(従来の技術) 放射線診断装置例えばX線CT装置は、X線を被検体に
爆射しながら被検体に対して回動するX線管,このX線
管に対向して設けられこのX線管から被検体を透過した
X線を検出する検出器を具備して構成されている。前記
X線管が被検体を回動しながら所定角度でX線を爆射
し、検出器から検出される角度ごとのデータを再構成処
理し、表示装置に良好な断層像を得ている。このように
良好な断層像を得るためには例えば前記検出器の性能が
要求される。また前記検出器は、X線管から爆射され被
検体を透過したX線を光に変換するシンチレータと、こ
のシンチレータからの光を受光するフォトダイオードと
を備えている。従来この種のX線検出器は次のように構
成されている。
第4図は従来の多チャンネル型X線検出器を示す概略
斜視図、第5図は前記第4図に示すX線検出器のフォト
ダイオードの詳細を示す図、第6図は従来のシンチレー
タ素子群の製造方法を示す概略図である。
第4図に示すようにX線検出器は、プリント配線基板
7と、この基板7の上に積層され複数の光電変換素子を
有するフォトダイオード5と、このフォトダイオード5
の上に複数に併設して設けられるシンチレータ素子1
と、この各シンチレータ素子1と交互に併設される第1
の光反射部材としての光反射材2とを備えて構成され
る。また第5図に示すように前記フォトダイオード5の
表面には複数のフォトダイオード素子4が前記シンチレ
ータ素子1に対応して併設され、この各フォトダイオー
ド素子4の端縁には信号を取出すための端子6が設けら
れている。これらの端子6はプリント配線基板7の端子
に図示しないワイヤボンディング等で接続されている。
このように構成されたX線検出器は、従来次のように
して製造されていた。すなわち第6図に示すように図示
しないアッセンブリ用治具の上に前記シンチレータ素子
1と前記光反射材2とを交互に併設しシンチレータ素子
群3(例えば16チャンネル)を形成する。そのあと、シ
ンチレータ素子群3を透明接着剤を用いてフォトダイオ
ード素子4に対応させ、各々のチャンネルに一致させる
ように接着接合させる。
かくしてフォトダイオード5の上にシンチレータ素子
群3をマウントした場合、入射されてきたX線はシンチ
レータ素子1で電子変換され、この電子の運動エネルギ
ーが失われる過程で可視光子を発生する。そしてこの可
視光子がそれぞれのシンチレータ素子1に対応するフォ
トダイオード5で光電変換され電気信号となる。また前
記入射されてきたX線と同時に特性X線を発生し、この
特性X線もシンチレータ素子1や光反射材2に吸収され
る。
(発明が解決しようとする課題) 然し乍ら、従来のX線検出器にあっては、次のような
問題がある。すなわちシンチレータ素子群3を1つ1つ
ピンセット等でつまみ、図示しないアッセンブリ用治具
の上に並べシンチレータ素子1間に遮光するための光反
射材2を挿入し、この光反射材2とシンチレータ素子1
とを交互に接着剤で接着していた。このためアッセイさ
れたシンチレータ素子群3はシンチレータ素子1と光反
射剤2とが凹凸にバラバラに接着されていた。このため
シンチレータ素子1はシンチレータ併設方向(チャンネ
ル方向)に直交する方向に対して不揃いであるため、チ
ャンネル毎にシンチレータ1による発光量が異なってし
まう。すなわち前記入射X線および特性X線の大部分は
シンチレータ素子1や光反射材2に吸引されるが、一部
は隣接する他のシンチレータ素子1に透過し電気信号に
なる。このためシンチレータ素子間でクロストークが発
生してしまい、画像診断に悪影響を与えるという問題が
あった。
そこで本発明の目的は、隣接するチャンネルの受光素
子への光漏れによるクロストークを防止して鮮明な断層
像を得る放射線検出器を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決する為の手段) 本発明による放射線検出器は X線入射量に応じて光を発生する複数のシンチレータ
素子、このシンチレータ素子と交互に併設されこの併設
方向に対し各シンチレータ素子からの光を反射させる第
1の光反射部材を備えたシンチレータ素子群と、 このシンチレータ素子群の前記併設方向に対し直交す
る方向の複数箇所に分割部を形成し、この分割部各々に
形成される各シンチレータ素子からの光を反射させる第
2の光反射部材とを具備することを特徴とする。
ここで、第2の光反射部材は、白色からなるものであ
る。また、分割部は、複数のチャンネルにわたって均一
な面である。
(作用) このような手段を講じたことにより、次のような作用
を呈する。シンチレータ素子の併設方向に直交する方向
の少なくとも一端に前記併設方向に沿って第2の反射部
材を設けたので、シンチレータ素子の端面が均一にな
り、しかもこの端面からの特性X線の隣接するチャンネ
ルへの漏れを防止できる。これにより特性X線に起因す
るクロストークによるエネルギー特性のバラツキを軽減
できるので、画像の劣化を防止した鮮明な断層像が得ら
れる。
(実施例) 第1図は本発明に係る放射線検出器の一実施例を示す
概略斜視図、第2図はフォトダイオード素子5上にマウ
ントされた多チャンネル型X線検出器の一実施例を示す
概略斜視図、第3図は第2図におけるX線検出器を示す
断面図である。なお前記第4図乃至第6図に示す部分と
同一部分については同一符号を付しその詳細な説明は省
略する。第1図に示すようにX線検出器は、シンチレー
タ素子群3と、第2の光反射部材としてのスペーサ9を
備えている。前記シンチレータ素子群3は、前記X線入
射量に応じて光を発生する複数のシンチレータ素子1,こ
の各シンシレータ素子1と交互に併設されこの併設方向
(以下チャンネル方向という。)に対し各シンチレータ
素子からの光を反射させる第1の光反射部材としてのス
ペーサ2を備えている。またスペーサ9は、シンチレー
タ素子群3のチャンネル方向に直交する方向(以下スラ
イス方向という。)の両端に、前記チャンネル方向に沿
って溝(もしくは分割部)20に介挿されるように設けら
れ前記スライス方向に対し各シンチレータ素子1からの
光を反射させるものである。前記スペーサ2,9は同一材
質からなり、両面に白色塗料を塗布した光反射材9a,9b
が形成され内部に金属薄板9cを有している。また第3図
において、スペーサ9は左右に設けられた散乱線遮蔽用
スリット10のX線入射面の遅延線より外側(点線a,bの
外側)に設けられている。また前記X線入射面の遅延線
より内側では、シンチレータ素子1の可視光射面と光学
的に結合されたフォトダイオード5を分割している。
以下実施例について図面を参照して説明する。まず第
1図に示すようにスペーサ2とシンチレータ素子1とを
交互に併設し、スライス方向の両端に設けられた溝20に
スペーサ9を適宜の接着剤を用いて挿入しこれらを接合
する。そして挿入接合されたシンチレータ素子群3を第
2図に示すように多チャンネルル型フォトダイオード5
がマウントされたプリント配線基板7に透明接着剤(例
えばガラス用接着剤など)を用いて各チャンネルとシン
チレータ素子1とが一致するように接着しこれらを接合
する。
そして第3図に示すように入射X線は、散乱線遮蔽用
スリット10の端面aから端面bの範囲でコリメータ11を
介してシンチレータ素子1に入力する。ここでスペーサ
9は散乱線遮蔽用スリット10のX線入射面の延長線より
外側、すなわち点線a,bの外側に設けられているので、
シンチレータ素子1で発光した光のうち、スライス方向
への光は前記スペーサ9で吸収される。これによりシン
チレータ素子間での光の漏れは防止できるので、クロス
トークを防止でき、アーチファクトとして画像に影響を
及ぼすことがなくなる。
このように本実施例によれば、シンチレータ素子1の
チャンネル方向に直交するスライス方向の両端に、前記
チャンネル方向に沿ってスペーサ9を設けたので、シン
チレータ素子1の端面が均一になり、しかもこの端面か
らの特性X線の隣接するチャンネルへの漏れを防止でき
る。これにより特性X線に起因するクロストークによる
エネルギー特性のバラツキを軽減できるので、画像の劣
化を防止した鮮明な断層像が得られる。
なお本発明は上述した実施例に限定されるものではな
い。上述した実施例ではシンチレータ素子1のスライス
方向の両端にスペーサ9を設けるようにしたが、例えば
スペーサ9はX線検出器の使用に応じて、シンチレータ
素子1のスライス方向の少なくとも一端に設けるように
しても上述した実施例と同様な効果が奏せられる。この
ほか本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能
であるのは勿論である。
[発明の効果] 本発明によれば、シンチレータ素子の併設方向に直交
する方向の少なくとも一端に前記併設方向に沿って第2
の反射部材を設けたので、シンチレータ素子の端面が均
一になり、しかもこの端面からの特性X線の隣接するチ
ャンネルの漏れを防止できる。これにより特性X線に起
因するクロストークによるエネルギー特性のバラツキを
軽減できるので、画像の劣化を防止した鮮明な断層像が
得られる放射線検出器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る放射線検出器の一実施例を示す概
略斜視図、第2図はフォトダイオード素子上にマウント
された多チャンネル型X線検出器を示す概略斜視図、第
3図は前記X線検出器の詳細を示す図、第4図は従来の
多チャンネル型X線検出器を示す概略斜視図、第5図は
前記第4図に示すX線検出器のフォトダイオードの詳細
を示す断面図、第6図は従来のシンチレータ素子群の製
造方法を示す概略図である。 1……シンチレータ素子、3……シンチレータ素子群、
2,9……スペーサ、4……フォトダイオード素子、5…
…フォトダイオード、6……フォトダイオード端子、7
……プリント配線基板、9c……金属薄板、9a,9b……反
射剤、10……散乱線遮蔽用スリット、11……コリメー
タ、20……溝。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線入射量に応じて光を発生する複数のシ
    ンチレータ素子、このシンチレータ素子と交互に併設さ
    れこの併設方向に対し各シンチレータ素子からの光を反
    射させる第1の光反射部材を備えたシンチレータ素子群
    と、 このシンチレータ素子群の前記併設方向に対し直交する
    方向の複数箇所に分割部を形成し、この分割部各々に形
    成される各シンチレータ素子からの光を反射させる第2
    の光反射部材と、 を具備したことを特徴とする放射線検出器。
  2. 【請求項2】第2の光反射部材は、白色からなるもので
    あることを特徴とする請求項1記載の放射線検出器。
  3. 【請求項3】前記分割部は、複数のチャンネルにわたっ
    て均一な面である請求項1記載の放射線検出器。
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