JP2940808B2 - 回転飾り機構 - Google Patents

回転飾り機構

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JP2940808B2
JP2940808B2 JP5083895A JP5083895A JP2940808B2 JP 2940808 B2 JP2940808 B2 JP 2940808B2 JP 5083895 A JP5083895 A JP 5083895A JP 5083895 A JP5083895 A JP 5083895A JP 2940808 B2 JP2940808 B2 JP 2940808B2
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康浩 渡辺
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、時計機構から回転飾り
の駆動力を得ている回転飾り機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、回転飾り時計は、垂直に軸支さ
れた支承軸に装飾部材から構成された回転飾りを固設
し、前記支承軸を周期的に反転駆動して、回転飾りの回
転方向を順逆に切換える回動運動させているものであ
る。また、前記回転飾りの回動運動は、回転方向が即座
に切換わるものではなく、ゆるやかに回転が遅くなり、
一瞬静止した後に、逆方向へと再びゆるやかに回転し始
める運動とされている。
【0003】このような回動運動を行わせる回転飾り機
構は、その駆動力を得る方法として、電磁石と弾性復帰
手段の組み合わせによるもの、時計機構と別体の駆動機
構を設けたもの、時計機構から駆動力を得ているもの等
が知られている。
【0004】すなわち、前記時計機構から駆動力を得て
いる回転飾り機構は、計時機能を果たす時計機構から回
転動力を取り出し、前記回転運動を揺動レバー等により
揺動運動に変換し、次に、前記揺動運動を回動運動に変
換して支承軸に伝達し、回転飾りを回動運動させてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した回転飾り機構
を備えた時計においては、前記揺動レバーは、水平方向
の軸の回りに回動するクラウン車と噛合し、そして、図
7に示すように、前記クラウン車51は、垂直に立設さ
れる軸52の回りに回動する飾り駆動カナ車53と噛合
し、前記飾り駆動カナ車53は、その下部の鍔部53a
において前記回転飾りが取り付けられた軸(図示を省
略)に連結されている。
【0006】更に、前記飾り駆動カナ車53は、その上
部を筒部に形成して、当該筒部の外側を前記クラウン車
51と噛合する歯部53bに形成するとともに、当該筒
部の内側に前記垂直軸52を嵌合する構造に設けられて
いる。
【0007】前記従来構造において、揺動レバーが揺動
して、これと噛合するクラウン車51が前記水平軸(図
示を省略)を回動すると、クラウン車51と歯部53b
が噛合する飾り駆動カナ車53が、前記垂直軸52を固
定軸にして回動する。飾り駆動カナ車53は、前述した
ように、その下部に回転飾りが取り付けられた軸に連結
されるので、当該軸の回動中心に規制される回動を行う
こととなる。この場合、飾り駆動カナ車53の回動中心
と、前記垂直軸52の軸心とが一致していれば問題はな
いが、製作寸法の誤差や使用後の外力等に起因して、飾
り駆動カナ車53の回動中心と前記垂直軸52の軸心と
が一致しないことが生じる。
【0008】このような回動中心と軸心との不一致は、
飾り駆動カナ車53の内周壁53cと垂直軸52との面
接触が十全に行われないため、両者の摺接によって軋み
を発生し、本来円滑であるべき両者の摺接に支障を来し
て、止まり現象を起こすこともあった。
【0009】そこで、本発明は、飾り駆動カナ車と前記
垂直軸との嵌合構造を改良して、飾り駆動カナ車の回動
中心と前記垂直軸の軸心とが不一致の場合でも、飾り駆
動カナ車と前記垂直軸との嵌合に支障を来すことのない
回転飾り機構を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、時針を駆動す
る時計機構により揺動される揺動レバーと、前記揺動運
動を回動運動に変換する歯車機構と、前記機構に接続さ
れ回動運動する回転飾りを備え、前記揺動レバーは、水
平方向の軸の回りに回動するクラウン車と噛合し、前記
クラウン車は、垂直に立設される軸の回りに回動する飾
り駆動カナ車と噛合し、前記飾り駆動カナ車は、前記回
転飾りが取り付けられた軸に連結され、更に、前記飾り
駆動カナ車は、その上部を筒部に形成して、当該筒部の
外側を前記クラウン車と噛合する歯部に形成するととも
に、当該筒部の内側に前記垂直軸を嵌合する形式の回転
飾り機構において、前記飾り駆動カナ車の前記筒部の内
側に、前記垂直軸に向って突出する膨出部を形成して構
成され、前記膨出部は、前記飾り駆動カナ車が前記クラ
ウン車と噛合する範囲のみに形成されている回転飾り機
構である。
【0011】
【作用】従来の場合は飾り駆動カナ車の内周壁と垂直軸
とが面接触であったのに対し、本発明では、飾り駆動カ
ナ車の前記筒部の内側に、前記垂直軸に向って突出する
膨出部を形成しているので、両者の接触部位が、面接触
とは異なって可及的に小さくすることができる。従っ
て、面接触の場合に往々にして生じ得る、摺接による軋
み現象延いては止まり現象を、本発明は回避することが
できる。
【0012】更に、本発明では、前記膨出部は、前記飾
り駆動カナ車が前記クラウン車と噛合する範囲のみに形
成されているので、両者の摺接面積を小さくすべき要請
と、摺接部位がクラウン車との噛合の際の噛合部位にあ
たるので当該噛合部位を補強すべき要請との調和を図る
ことができることになる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明を図1ないし図6に示す実施
例に基いて説明する。
【0014】本実施例の回転飾り時計1は、図1及び図
2に示すように、略円盤状の時計ケース台座2と、前記
時計ケース台座2上に支柱3を介して固定され台板4
と、前記台板4に固定された時計ムーブメント5と、前
記ムーブメント5前面に取り付けられ文字板6を有する
前板7と、同ムーブメント5により駆動され時刻表示す
る時計針8と、同ムーブメント5から垂下された支承軸
9と、前記支承軸9に取り付けられた回転飾り10と、
同支承軸9を軸支する軸受部11と、これらをカバーす
る透明なフセビン12とから構成されている。
【0015】前記時計ケース台座2には、2本の支柱3
が立設されており、これらの支柱3の上端には、長板状
の台板4が取付けられている。また、前記台板4には、
時計ムーブメント5が固設され、前記時計ムーブメント
5の前面には、前板7が取り付けられている。更に、前
記時計ムーブメント5には、時計針8を駆動して時刻表
示する時計機構14と、支承軸9を駆動して回転飾り1
0を反転動作させる回転飾り機構15が収納されてい
る。すなわち、支柱3により形成された台板4直下の空
間部には、回転飾り10が回動可能に配設されている。
【0016】前記回転飾り10は、クリスタルを備えた
対称形状の飾り部材により構成されている。また、前記
回転飾り10は、垂直に立設された支承軸9に取り付け
られている。
【0017】前記支承軸9は、上端を時計ムーブメント
5内の回転飾り機構15に接続され、前記回転飾り機構
15により、回動駆動されている。また、前記支承軸9
の下端には、先細り形状のピボット軸9aが設けられ、
前記ピボット軸9aは後述する軸受部11により回転可
能に支持されている。
【0018】前記時計ムーブメント5から時計針8を装
着された時計軸17が突設され、前記時計軸17は時計
機構14により回転駆動され、文字板6上を移動する時
計針8により現在時刻を表示している。
【0019】前記時計機構14は、図3及び図4に示す
ように、図示を省略した駆動モータと、前記モータによ
り回転駆動されるロータ車18と、前記ロータ車18に
より回転駆動される輪列19と、前記輪列19により、
それぞれ、個別に回転駆動される時計軸とから構成され
ている。
【0020】前記輪列19は、順次、噛合した5番車2
1,4番車22,3番車23から所定の歯車比で構成さ
れ、ロータ車18が5番車21を回転駆動することによ
り、各歯車22,23において、所定の減速した回転数
が得られるようにしている。
【0021】前記3番車23は分針車25に、分針車2
5は日の裏車24を介して時針車26に、それぞれ、噛
合されている。すなわち、前記時計ムーブメント5の略
中央部には、同軸上に、秒針車である4番車22,分針
車25,時針車26が配設され、それぞれの外周には、
所定歯数の歯が設けられている。前記4番車22(秒針
車)には、秒針用軸22aが固設され、分針車25に
は、前記秒針用軸22aを挿通できる内径を有する筒状
の分針用軸25aが固設され、時針車26には、前記分
針用軸を挿通できる内径を有する筒状の時針用軸26a
が固設されている。これらの軸22a,25a,26a
は、対応する時計ムーブメント5及び文字/前板6,7
に設けられた時計軸孔27を貫通して、文字板6から突
出している。そして、前記突出した時針用軸26aの先
端の外周には、時針8c(短い指針)が装着され、分針
用軸25aの時針8cより先端の外周には、分針8b
(長い指針)が装着され、秒針用軸22aの先端には、
秒針8a(長い指針)が装着されている。
【0022】そして、ロータ車18からの回転が輪列1
9を介して、秒針車である4番車22、分針車25、日
の裏車24、時針車26に減速伝達され、各針車22,
25,26が所定の回転数により回転動作し、文字板6
上の各針8a,8b,8cにより時刻を表示するように
なっている。
【0023】尚、28は、時刻修正用の修正つまみであ
り、日の裏車24を介して、時針用軸26aに遊嵌され
たリング状の外周歯に噛合している。
【0024】前記回転飾り機構15は、輪列19の4番
車22に噛合された偏心カム29と、前記偏心カム29
の偏心位置に突設されたピン29aに、一端が係合し揺
動駆動される揺動レバー30と、前記揺動レバー30の
動きに従動する従動レバー31と、揺動レバー30の他
端に噛合され回動駆動されるクラウン車32と、前記ク
ラウン車32の回動運動を直交方向に設けられた支承軸
9に伝達する飾り駆動カナ車33とから構成されてい
る。
【0025】前記偏心カム29は、時計機構14の4番
車22に噛合され、比較的、高速に回転している。ま
た、前記偏心カム29の所定の偏心位置には、ピン29
aが突設され、前記ピン29aは、後述する揺動レバー
30の係合孔30bに遊嵌されている。
【0026】前記揺動レバー30は、弾性変形可能な材
質により略長棒状に形成され、その中間部に揺動軸30
aが設けられ、左右方向に揺動可能に軸支されている。
また、前記揺動レバー30の一端には、幅が偏心カム2
9の外径と同一の略長方形の係合孔30bが設けられ、
前記係合孔30bは偏心カム29のピン29aに遊嵌さ
れている。更に、前記揺動レバー30の他端には、クシ
歯30cが設けられ、前記クシ歯30cはクラウン車3
2に噛合している。従って、偏心カム29が回転する
と、偏心カム29のピン29aが偏心運動し、前記ピン
29aに一端が係合している揺動レバー30が所定揺動
幅の揺動運動をする。そして、前記揺動運動によって他
端のクシ歯30cが順逆方向に移動することにより、前
記クシ歯30cに噛合しているクラウン車32の歯部3
2aを回動運動させ、これによりクラウン車32を回動
している。
【0027】また、前記揺動レバー30の揺動軸30a
には、揺動レバー30と平行な略L字状に形成された従
動レバー31が固設され、前記従動レバー31先端に
は、揺動レバー30と同様に、略長方形の係合孔31a
が設けられている。そして、前記従動レバー31の係合
孔31a内には、ムーブメント5に固設されたストッパ
34が配置され、前記係合孔31aの揺動方向の内幅
は、最大揺動前に、ストッパ34と衝接するよう設定さ
れている。従って、前記揺動レバー30が最大限に揺動
する時には、従動レバー31が同様に揺動して、先端の
係合孔にストッパ34に衝接し従動レバー31の中間が
弾性変形するようになっている。
【0028】尚、前記従動レバーを延在させる方向は、
特に限定されず、例えば本実施例では、前記従動レバー
を揺動軸から偏心カム側に平行に延在させたが、揺動レ
バーに対して反対側、並びに、非平行に延在させてもよ
く、回りの部品配置に応じて柔軟に変更することができ
る。また、複数の従動レバーを設けて、弾性復帰力を強
化することにより、回転飾りの大重量化に対応してもよ
い。
【0029】前記クラウン車32は、互いに直交する回
転面を有する歯部32a,32bを備え、前記クラウン
車32の回転を直交する方向に設けられた飾り駆動カナ
車33に伝達している。すなわち、クラウン車32の回
転軸回りの外周に設けられ、揺動レバー30のクシ歯3
0cに噛合する歯部32aと、円板の外周縁が軸方向に
突設され、この突設された端面に刻設され、飾り駆動カ
ナ車33に噛合する歯部32bとから構成されている。
従って、揺動レバー30によるクラウン車32の回動運
動を、このクラウン車32の軸方向に対して直交方向に
設けられた飾り駆動カナ車33に伝達し、飾り駆動カナ
車33を回動運動させている。
【0030】前記飾り駆動カナ車33は、上部を筒部に
形成するとともに、下部には鍔部33aを有する。前記
筒部は、その外側には軸方向に長く歯部33bが刻設さ
れており、また、当該筒部の内側には内周壁33cが設
けられており、前記内周壁33cは、ムーブメント5に
設けられた垂直軸たる差込み軸35に、回転可能に遊嵌
されている。従って、飾り駆動カナ車33の内周壁33
cを、ムーブメント5の差込み軸35に遊嵌状に挿通し
ていると同時に、飾り駆動カナ車33の歯部を幅広に形
成しているので、前記飾り駆動カナ車33はクラウン車
32との噛合状態を保ったまま、飾り駆動カナ車33の
軸方向に一定範囲を自在に移動することができる。
【0031】更に、本実施例では、飾り駆動カナ車33
の前記筒部の内側に、つまり内周壁33cに、前記軸3
5に向って突出する膨出部33dを形成している。そし
て、前記膨出部33dは、飾り駆動カナ車33が前記ク
ラウン車32と噛合する範囲のみに形成されている。従
って、本実施例では、両者の接触部位が、面接触とは異
なって可及的に小さくすることができる。これにより、
面接触の場合に往々にして生じ得る、摺接による軋み現
象延いては止まり現象を、本実施例は回避することがで
きる。更に、本実施例では、前記膨出部33dは、飾り
駆動カナ車33が前記クラウン車32と噛合する範囲の
みに形成されているので、両者の摺接面積を小さくすべ
き要請と、摺接部位がクラウン車32との噛合の際の噛
合部位にあたるので当該噛合部位を補強すべき要請との
調和を図ることができることになる。
【0032】前記飾り駆動カナ車33は、嵌合部材36
を介して、回転飾り10が取り付けられた支承軸9に接
続されている。従って、飾り駆動カナ車33の回動運動
に応じて、回転飾り10が回動運動することになる。
【0033】前記嵌合部材36は、上側に設けた鍔部3
7と、下側に設けた嵌合部38を備え、前記嵌合部38
は、断面形状が、対辺の平行な多角形状である6角形状
に形成されている。そして、上端には飾り駆動カナ車3
3が、下端には支承軸9が、同軸上に接続されている。
また、ムーブメント5下端には、これら飾り駆動カナ車
33と嵌合部材36を収納する下枠部39が形成されて
いる。すなわち、前記下枠部39は、時計ムーブメント
5背面に面して開口された開口部39aと、下面に嵌合
部材36の嵌合部38を通過させる切欠部39bとが設
けられている。
【0034】次に、このような回転飾り機構15の動作
を説明する。
【0035】すなわち、図5(a)に示すような初期状
態から、偏心カム29が同図中の反時計方向に回転する
と、前記偏心カム29のピン29aの偏心運動により、
揺動レバー30が、図5(b)に示すような反時計方向
に揺動する。すると、この揺動レバー30先端のクシ歯
30cによりクラウン車32が時計方向に回転され、前
記クラウン車32の回転が飾り駆動カナ車33に伝達さ
れ、飾り駆動カナ車33が図中左方向に回転する。そし
て、飾り駆動カナ車33に接続されている支承軸9が同
行回転し、前記支承軸9に取り付けられている回転飾り
が左方向に回転する。
【0036】次に、図5(c)に示すように、偏心カム
29が1/4回転に近づくに伴い、揺動レバー30が揺
動限界に近づくと、前記揺動レバー30の動きに従動す
る従動レバー31先端がストッパ34に当接し、前記従
動レバー31の中間部が屈曲する。この際、前記従動レ
バー31の弾性変形復帰力は、揺動レバー30の揺動方
向と反対方向に働き、また、揺動限界に近づく程に強化
される。この結果、揺動限界に達して回転飾り10を反
転動作させる際には、従動レバー31の弾性復帰力が最
大になり、この最大弾性復帰力により回転飾り10の回
転モーメントを減殺でき、前記モーメントが時計機構1
4の駆動力に悪影響を及ぼすことを防止できる。すなわ
ち、前記弾性力は、回転飾り10が反転動作する場合、
この反転直前には、回転方向に対して逆方向に働き、反
転直後には順方向に働くことになり、回転飾り10の反
転運動を援助していることになる。
【0037】そして、後続する偏心カム29の回転に伴
い、図5(d)に示すような中間状態を経て、図5
(e)に示すような、偏心カム29が半回転した状態と
なる。この後、後続する偏心カム29の半回転に伴い、
上述した動作がその向きを逆にして行われ、回転飾り1
0が反転運動する。最終的に偏心カム29が一回転し、
最初の回転位置に戻り、図5(a)に示すような状態と
なる。このような一連の動作が、偏心カム29の一回転
毎に繰返し行われ、回転飾り10の周期的な反転運動が
継続される。
【0038】以上説明したように、本実施例によれば、
回転飾りの支承軸を回動させる揺動レバーに従動レバー
を固設し、前記従動レバーの揺動角度を規制するストッ
パを設けたことにより、揺動レバーの最大揺動時には、
従動レバーがストッパに当接し、従動レバーが弾性変形
する。そして、前記従動レバーの弾性復帰力により、回
転飾りによる慣性モーメントを減殺できることになり、
反転時に時計機構が必要とする揺動レバーの駆動力を低
減させることができる。すなわち、前記弾性力は、回転
飾りが反転動作する場合、この反転直前には、回転方向
に対して逆方向に働き、反転直後には順方向に働くの
で、回転飾りの反転運動を支援することになる。従っ
て、回転飾りが、なめらかに静止し動き始める、ゆった
りとした動作を行えるので、優雅な高級感ある回転飾り
時計とすることができる。
【0039】また、前記従動レバーとストッパにより、
始動時や動作時における、回転飾りの過回転を防止する
ことができるので、駆動機構を保護でき、安全性を向上
することができる。
【0040】更に、このように回転飾りの反転動作が支
援され、回転飾りの重量制限が緩和されるので、より装
飾部材を増やしたり、クリスタル等の重い素材を用いた
りして、多種多様な回転飾りを使用することができ、外
観性を向上させて商品価値を高めることができる。
【0041】とりわけ、本実施例の場合は、飾り駆動カ
ナ車33の前記筒部の内周壁33cに、前記軸35に向
って突出する膨出部33dを形成し、そして、前記膨出
部33dは、飾り駆動カナ車33が前記クラウン車32
と噛合する範囲のみに形成されているので、両者の接触
部位が、面接触とは異なって可及的に小さくすることが
でき、これにより、面接触の場合に往々にして生じ得
る、摺接による軋み現象延いては止まり現象を、本実施
例は回避することができるものである。更に、本実施例
では、前記膨出部33dは、飾り駆動カナ車33が前記
クラウン車32と噛合する範囲のみに形成されているの
で、両者の摺接面積を小さくすべき要請を充足できるこ
とは勿論、摺接部位がクラウン車32との噛合の際の噛
合部位にあたるので、当該噛合部位を補強すべき要請を
も充足することができることになる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、この種
の回転飾り機構において、前記飾り駆動カナ車の前記筒
部の内側に、前記垂直軸に向って突出する膨出部が形成
されているので、飾り駆動カナ車と前記垂直軸との摺接
は前記膨出部にて行われることとなり、従って、両者の
接触部位が、面接触とは異なって可及的に小さくするこ
とができ、これにより、面接触の場合に往々にして生じ
ていた摺接による軋み現象延いては止まり現象を、本発
明は回避することができるものである。更に、本発明に
おいて、前記膨出部は、飾り駆動カナ車が前記クラウン
車と噛合する範囲のみに形成されているので、両者の摺
接面積を小さくすべき要請を充足できるとともに、摺接
部位がクラウン車との噛合の際の噛合部位にあたるの
で、当該噛合部位を補強すべき要請をも充足することが
できるものである。
【0043】このように、本発明によれば、飾り駆動カ
ナ車と前記垂直軸との嵌合構造を改良することにより、
飾り駆動カナ車の回動中心と前記垂直軸の軸心とが不一
致の場合でも、飾り駆動カナ車と前記垂直軸との嵌合に
支障を来すことのない回転飾り機構を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転飾り機構を備えた回転飾り時計に
係り、全体の概略構成を示す正面図である。
【図2】本実施例の回転飾り時計の概略側面図である。
【図3】本実施例の回転飾り機構の要部を示す縦側断面
図である。
【図4】本実施例の回転飾り機構の要部を示す背面図で
ある。
【図5】本実施例の回転飾り機構の動作を示す動作説明
図である。
【図6】本実施例に係り、飾り駆動カナ車と前記垂直軸
との嵌合構造を示す縦断面図である。
【図7】従来例に係り、飾り駆動カナ車と前記垂直軸と
の嵌合構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 回転飾り時計 5 時計ムーブメント 6 文字板 8 時計針 9 支承軸 10 回転飾り 11 軸受部 12 フセビン 14 時計機構 15 回転飾り機構 29 偏心カム 30 揺動レバー 31 従動レバー 32 クラウン車 33 飾り駆動カナ車 33a 鍔部 33b 歯部 33c 内周壁 33d 膨出部 35 差込み軸3

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時針を駆動する時計機構により揺動され
    る揺動レバーと、前記揺動運動を回動運動に変換する歯
    車機構と、前記機構に接続され回動運動する回転飾りを
    備え、 前記揺動レバーは、水平方向の軸の回りに回動するクラ
    ウン車と噛合し、前記クラウン車は、垂直に立設される
    軸の回りに回動する飾り駆動カナ車と噛合し、前記飾り
    駆動カナ車は、前記回転飾りが取り付けられた軸に連結
    され、 更に、前記飾り駆動カナ車は、その上部を筒部に形成し
    て、当該筒部の外側を前記クラウン車と噛合する歯部に
    形成するとともに、当該筒部の内側に前記垂直軸を嵌合
    する形式の回転飾り機構において、 前記飾り駆動カナ車の前記筒部の内側に、前記垂直軸に
    向って突出する膨出部を形成して構成され、前記膨出部
    は、前記飾り駆動カナ車が前記クラウン車と噛合する範
    囲のみに形成されていることを特徴とする回転飾り機
    構。
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