JPH0637356Y2

JPH0637356Y2 - 装飾時計

Info

Publication number: JPH0637356Y2
Application number: JP1990007061U
Authority: JP
Inventors: 俊和西村
Original assignee: Rhythm Watch Co Ltd
Current assignee: Rhythm Watch Co Ltd
Priority date: 1990-01-30
Filing date: 1990-01-30
Publication date: 1994-09-28
Anticipated expiration: 2004-09-28
Also published as: JPH0399390U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、装飾時計の装飾構造に関する。

（従来の技術）近年、時計は、アクセサリーとして或いは装飾物として
の機能が重視され、その結果、種々の装飾時計が提案さ
れている。例えば、実開昭63-50090号公報に見られる一
般的な装飾時計は、文字板の上方に配設されている飾り
扉が、一定時刻（この一定時刻は通常、正時なので、以
下「正時」と称する。）に開いて装飾体が表われる構成
となっている。すなわち、上記公報に記載された装飾時
計は、回転板上に装飾体を配設し、この回転板を正時に
回転されることにより、装飾体が時計の前面に表われる
構成のものである。

（考案が解決しようとする課題）しかし、従来の装飾時計は、上記のように、装飾体が、
換言すれば開閉扉が、文字板とは異なる位置に存在して
いるので、装飾時計が上下方向に厚みのあるものとな
り、また、装飾体を配設する回転板が存在するので、装
飾時計の前後方向の厚みも或程度必要とするものであ
り、したがって、この種の装飾時計は、一般に大型のも
のに好適であっても、小型のものには向いていない傾向
があった。

本考案は、上記の点に鑑みてなされたもので、小型化に
適し、且つ小型化されても装飾体が可及的に大きく表わ
れる装飾時計を提供することを課題としてなされた。

（課題を解決するための手段）すなわち、本考案の装飾時計は、時計体内の固定装飾板
に窓孔を形成するとともに、該窓孔の奥部に装飾体を配
設し、前記固定装飾板と装飾体との間に、前記窓孔を開
閉する１枚以上の可動装飾板を配設し、さらに前記装飾
板を所定時刻に回転駆動する駆動装置を時計体に配設
し、前記可動装飾板には円弧状のラックを設ける一方、
前記駆動装置に駆動連係するギヤを設けて、該ギヤを前
記ラックに噛合させてなるものである。

（作用）上記のように構成された本考案において、通常時は可動
装飾板が前記窓孔を閉塞し、したがって、奥部にある装
飾体は正面からは見えない。そして、一定時刻、例えば
正時において、駆動装置が作動してギヤが回転し、該ギ
ヤが噛合する円弧状ラックが動かされて前記装飾体を駆
動すると、前記窓孔の部位が開孔となり、これにより奥
部の装飾体が正面から見えることとなる。

（実施例）以下、本考案を添付図面に基づいて説明する。

第１図ないし第５図は第１実施例図、第６図ないし第10
図は第２実施例図であって、第１図及び第６図は窓孔を
閉じた状態の正面図、第２図及び第７図は同上の中央縦
断面図、第３図及び第８図は窓孔を開いた状態の正面
図、第４図及び第９図は同上の中央縦断面図、第５図及
び第10図は可動装飾板の取付け状態を示す拡大縦断面図
である。

図において、１は時計体、２は時計体内に装着された受
板であり、該受板２に窪み３が形成され、該窪み３に装
飾体４が配設されている。上記受板２の背面には、ムー
ブメント５が取付けられるとともに、前面には、文字板
等の装飾板６が設けられている。本考案の場合、上記装
飾板６は、窓孔８を有する固定装飾板6aと、指針軸13に
遊嵌されて回転駆動可能とされた可動装飾板6bとから構
成される。すなわち、可動装飾板6bは、固定装飾板6aと
受板２の間において、駆動装置12により回転駆動可能に
設けられ、そして、可動装飾板6bが装飾体４の前面、換
言すれば窓孔８の背面に存するときには、前記窓孔８が
閉じられた状態となって、装飾体４が見えなくなり、他
方、可動装飾板6bが装飾体４の前面、換言すれば窓孔８
の背面に存しないときには、窓孔８が開いた状態となっ
て、装飾体４が見える位置関係を有している。

上記可動装飾板6bは、第１図ないし第５図に示す第１実
施例図の場合、正時において窓孔８が中央から左右に開
かれて行くように、２枚の可動装飾板61b,62bを用いて
いる。

具体的には、左側に位置している扇状の可動装飾板61b
の一部に小径部を形成して該部にラック91を設け、他
方、右側に位置している扇状の可動装飾板62bの一部に
弓状の長溝10を形成して、該長溝10の内壁にラック92を
設け、上記両ラック91,92にギヤ11を噛合せしめ、正時
に受板２の背面に装着した駆動装置12が駆動してギヤ11
が回転し、上記両可動装飾板61b,62bを一括回転させる
構成となっている。もっとも、上記のように一つのギヤ
11で２枚の可動装飾板61b,62bを一括回転させるように
すると、両可動装飾板61bと62bとの回転駆動速度が異な
ってくる。しかし、この問題は上記ギヤ11に段差を用い
てピッチを調整することにより解消できる。勿論、駆動
装置12の制御は、エクチュエータやリミットスイッチを
用いて自動的に行うものであり、そして装飾体４は、固
定装飾体であると可動装飾体であるとを問わない。

第６図ないし第10図に示す第２実施例は、正時におい
て、１枚の可動装飾板6bを回転可能に設けるとともに、
該装飾板6bが窓孔８を開閉するように、その主体部分を
該窓孔８を覆う大きさに設け、装飾板6bの回転中心近傍
には、駆動装置12のギヤ11と噛合する円弧状のラック９
を設けている。この例の場合も、前例と同様に、通常時
は装飾板6bが窓孔８を閉塞しており、そして、正時に駆
動装置12が駆動してギヤ11が回転し、装飾板6bが回転し
て窓孔８から外れ、その結果、奥部にある装飾体が正面
から見えるようになる。また、所定時分が経過して再び
ギヤ11が回転し、これに伴い装飾板6bも回転して窓孔８
と閉塞することとなる。

（考案の効果）以上説明したように、本考案によれば、固定装飾板と、
窓孔の奥部に配設された装飾体との間に、該窓孔を開閉
すべく可動装飾板を配設してあるので、一定の時刻にな
って可動装飾板が回転すると、装飾体が正面に表われ、
また、所定時分が経過すると、駆動装置により再び可動
装飾板が回転して、装飾体を覆うこととなる。この一連
の装飾体の見え隠れは比較的軽量に製作可能な装飾板を
円弧状のラック及びギヤを用いて回転させることによっ
て実現できるので、従来のように装飾体自体を動かすよ
うな大きな駆動力を別途必要としないで済む。そして、
装飾体が装飾板の背面に存しているため、すなわち装飾
体を装飾板に対し別の位置に設けることを要しないの
で、装飾時計の小型化、薄型化を行うことが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は第１実施例図、第６図ないし第10
図は第２実施例図であって、第１図及び第６図は窓孔を
閉じた状態の正面図、第２図及び第７図は同上の中央縦
断面図、第３図及び第８図は窓孔を開いた状態の正面
図、第４図及び第９図は同上の中央縦断面図、第５図及
び第10図は可動装飾板の取付け状態を示す拡大縦断面図
である。４……装飾体、６……装飾板、6a……固定装飾板 6b,61b,62b……可動装飾板、８……窓孔 13……指針軸

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】時計体内の固定装飾板に窓孔を形成すると
ともに、該窓孔の奥部に装飾体を配設し、前記固定装飾
板と装飾体との間に、前記窓孔を開閉する１枚以上の可
動装飾板を配設し、さらに前記装飾板を所定時刻に回転
駆動する駆動装置を時計体に配設し、前記可動装飾板に
は円弧状のラックを設ける一方、前記駆動装置に駆動連
係するギヤを設けて、該ギヤを前記ラックに噛合させた
ことを特徴とする装飾時計。