JP2939885B2 - 誘導溶解法 - Google Patents

誘導溶解法

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JP2939885B2
JP2939885B2 JP62251432A JP25143287A JP2939885B2 JP 2939885 B2 JP2939885 B2 JP 2939885B2 JP 62251432 A JP62251432 A JP 62251432A JP 25143287 A JP25143287 A JP 25143287A JP 2939885 B2 JP2939885 B2 JP 2939885B2
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    • H05B6/02Induction heating
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は誘導溶解法に関する。誘導溶解法において
は、専らというほどではないが、特に鋼その他の高温用
合金を真空中で溶解する際に、溶融浴を予じめ設定され
た一定の温度に保持し同時に溶融浴に所要の程度の撹拌
を与えるように要求されることが多い。この撹拌は均質
な混合物を確保するするため、つまり合金化する際に必
要であるが、公知の型の中周波誘導溶解炉では所望の温
度に保持するために必要なだけの電力では、溶融浴に対
し適切な撹拌を確保するのに充分な運動を形成させるに
は至らない。本発明の目的は、溶融浴の温度を所定の水
準に保持する能力と共に、有効な撹拌力を有する誘導溶
解法とそのための装置を提供することを目的とするもの
で、しかも提供したり操作するのに経済的であり、さら
に容易にかつ充分な信頼度で制御可能な方法と装置を提
供することである。 本発明の一つの特徴によれば、誘導溶解を実施すべく
印加されている入力電力の周波数に対し、その溶解作業
サイクルの少くとも一部の時間に、選定された全体とし
ての入力電力とは別に、溶融浴を撹拌させるため、所定
の振幅と周波数で変調を加える段階を含む誘導溶解法が
提供される。 1.溶解のための電力は中周波、即ち約50ヘルツから10K
(10,000)ヘルツまでの範囲で作動し、加えられる変調
波の周波数は100ヘルツまでにするのが好都合である。 変調周波数はエネルギー伝達を最も効果的にするた
め、流体力学的共振周波数又はその近くで調整可能にし
てもよい。 2.要求される訳ではないが、変調は所定の時間経過後に
なってはじめて与えるのが好ましい。 前記同様、要求される訳ではないが好適なのは変調を
漸進的に、又は所定水準に達するまで数段階に分けて加
えることである。 所定の安全レベルに対して変調をモニター(監視)す
るための設備を設けることができる。 本発明はさらに、以上に述べた諸方法を実施するため
の装置をも含むものである。 上記の装着は、下記の態様の中の一つ又はそれ以上を
含むものである。 a)変調振幅の手動プリセット b)変調周波数の手動プリセット c)変調レベルが所定最高レベルを超えた場合に変調を
自動的に終了させる手段 d)作動周波数での作動周波数の確定まで、および又
は、最高変調レベルを超過したことによりスイッチを切
った後での変調の開始を保留するための自動遅延装置 e)運転開始以降に斬進的に変調レベルにするための装
置 別の態様によれば、本発明は溶解金属を誘導撹拌する
ための下記のものを含む装置を提供するものである。 a)溶解金属浴を保持する容器 b)前記容器と操作上関連する誘導コイル c)溶解金属浴を誘導加熱により所定温度に保留するた
め、第1の設定周波数で誘導コイルに電力を供給するた
めの電力供給装置と、 d)前記誘導コイルに供給される電力の振幅を、溶解金
属浴の流体力学的共振周波数にほぼ等しい第2の周波数
での変調信号で変調する変調装置。 前記第2の周波数は可変でよく、および/又は変調は
0から100%まで可変にしてもよい。 添付の図面を参照して本発明の方法と装置について以
下により詳細に説明する。 この実施例において、本発明は、本発明を除いた点で
は模式的に第1図に示されているように中周波、即ちほ
ぼ50Hz(ヘルツ)から10KHzの周波数範囲で作動される
誘導炉又は誘導ルツボ炉10に加えられる。 本発明は、溶解電力が周波数を変更することで調整さ
れる直列共振システムならばそのような電力供給装置12
に適用するのが最も好都合である。 しかし、本発明は他のタイプの電力供給装置、例え
ば、溶解電力を調整するのに電圧変更を用いる固定周波
数の並列共振システムに摘用することも可能である。 典型的には、電力供給装置12は、単相中周波の炉用直
列供給電力を与えるため、インバータを経由したDCステ
ージにより加えられる50Hz又は60Hzの3相主電源により
供給される。 第2図(a)は、中周波供給電力の変調特性を示すも
のである。 炉用コイルの周波数対出力特性は、共振周波数に同調
させるためにコイルのインダクタンスを一つのキャパシ
ターに接続した結果得られたものである。 P1からP2へ、またP3からP4へのように同一の出力変化
の大きさとピーク、出力レベルを変更するために要する
周波数変調の大きさf1からf2へと、またf3からf4への大
きさは同一でない。 本発明の好適な実施形態は、変調振幅と変調周波数と
インバータ出力の広い範囲に亘って設定する一方変調の
大きさについてのプリセットされたレベルを超えないよ
うに確保する装置を有する。 電力供給装置12と関連して作動する変調回路は、浴の
共振周波数に近い周波数を選択できるように、周波数変
更の可能な正弦波又はその他の適当な波形の発電機14を
含むものである。 発電機14の周波数で積算されて可動コイル型変調数周
波数メータ18に与えられる標準パルスの出力を与えるた
め、メータ駆動回路16が発電機14に接続される。 手動で選択的に調整できる外部制御手段は、発電機14
の出力を設定するためのポテンショメータである変調周
波数制御器20と;前記周波数発電機14の出力を入力する
増幅兼整流器24を制御する別のポテンショメータである
変調振幅制御器22と以下に述べるON−OFF選択スイッチ2
6である。 増幅兼整流器24は、発電機14の出力を増幅し整流し
て、次に出力供給インバータと共働する電圧制御発振器
28を経て溶解電力供給装置12に送る。発振器28はその出
力端において周波数が増加する機能を生ずるための逆方
向電圧に応答する。 増幅兼整流器24は、制御器22によって調整された振幅
スケーリング(amplitude scaling)を提供し、その整
流器はその出力を正方向に進行する波形に制限し、発振
器28の周波数出力を減少する方向に変調する。第2図
(a)から(c)までに図示されているように、変調0
での出力はP2であり最高変調での出力はP1である。 変調が行われているかどうかを示すための指示ランプ
30が増幅兼整流器24に接続されている。 変調を行う最高レベルはプリセットされ其の後では調
整ができない可調整ポテンショメータ32によって制限さ
れる。これは、変調された炉の出力電圧(第1図に模式
的に波形36で示した)を、前記の炉の出力電圧を整流
し、ろ波するための整流器38と増幅器40により受ける。
変調の振幅がプリセットされた値を超過した場合には、
識別器34が前記の増幅兼整流器24に接続されている過度
変調抑止装置42を作動させ、変調を停止させるため後者
からの出力を即座に遮断してゼロにする、それで指示ラ
ンプ30は消える。 変調を手動で開始し、停止させるための選択スイッチ
26は前記の抑止装置42を通じて作動する。 タイマー装置44は、リセットまたは始動時にT秒だけ
の遅延時間を与えるため抑止装置42と増幅器兼整流器24
間の接続を制御する、このようにするのは、スイッチを
オンにした時、または前記の識別器34と抑止装置42が作
動して電流を遮断した時以降に、その遅延時間だけ変調
を加えるのを遅延させるようにするためである。 変調を最初にスタートさせた時には、この装置は、も
し変調をいきなり加えたとすれば当然起ると考えられる
作動不良を避けることができるようにするため、炉に供
給する電力の周波数が安定するに必要な時間を与える。 またこの装置は、設定された最高値を超過したことに
よる電流遮断に続いて再度変調を加えるのに先立って調
整を行うための余裕時間を与える。 所要の調整がなされない場合には遮断サイクルが反復
される。タイマー(遅延装置)40は変調をスタートした
時点で、変調が漸進的にされるように変調での段差の接
続を直線的にする装置を含んでいる。 そのようにして、中周波溶解入力電流に導入された周
波数変調は、正味入力電力を上昇させることなく撹拌の
程度を向上させる。このようにして、入力電力は溶湯を
一定の所定の温度レベルに保持し、且つ撹拌の程度は変
調の振幅および/又は周波数を調整することにより制御
される。 かくして、溶湯のオーバヒーティング(過熱)を一切
もたらすことなく、充分にして有効な撹拌が与えられ
る。 変調による溶湯の表面撹乱は、第3図(a)に示され
ているように、変調がなされていない場合の溶湯表面と
比較して、模式的に第3図(b)に図示されている。 撹拌を向上させたことで溶湯の表面積が実質的に増加
されるため、脱ガスを助長し、さらにまた溶湯を一定の
温度に保持するのに有利である。 この点は炉を真空溶解プロセスに使用するには特に有
利である。しかしながら、本発明は非真空のプロセス、
つまり、鋼の復炭のための大気中溶解又はその他の金属
およびそれらの合金の溶解にも有効である。 前述した変調装置の一実施例の回路図は、第4図
(a)に、その電源回路は第4図(b)に図示されてい
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は、誘導溶解装置のブロック図; 第2図(a)〜(c)は周波数変調とそれに関連した波
形をグラフで示した図; 第3図(a)と(b)は溶湯に及ぼす変調の影響を示す
模式図;で、第4図(a)と(b)は本発明の変調回路
の一実施例を示す回路図である。 図面中の符号 10:炉,12:電源、14:発電機, 16:メータ駆動回路、18:変調周波数メータ、 20:変調周波数制御装置,22:変調振幅制御装置 24:増幅器兼整流器,26:オン、オフスイッチ、 28:発振器、30:指示ランプ、 32:ポテンショメータ、34:識別器,40:増幅器, 42:抑止装置、44:タイマー。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 6/02 - 6/44

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.溶融金属浴を保持する容器(10)と、該容器と連動
    する誘導コイルと、第1の所定周波数で該誘導コイルに
    入力電力を供給して誘導加熱により所定の温度に前記溶
    融金属浴を保持する単一の電力供給装置(12)とを有す
    る溶融金属を誘導撹拌する装置において、前記動力供給
    装置は、前記誘導コイルへの前記入力電力の振幅を選択
    された全体の供給電力とは独立に、変調信号により第2
    のより低い周波数で変調して前記溶融金属を所定の程度
    に撹拌する変調装置(14)を有することを特徴とする溶
    融金属を誘導撹拌する装置。 2.特許請求の範囲第1項に記載の装置において、作動
    周波数で溶融電力が立ち上がるまで前記変調手段の動作
    開始が自動時間遅延装置(44)により遅延されるように
    なっている装置。 3.特許請求の範囲第1項に記載の装置において、前記
    入力電力の振幅が、装置(44)により段階的にあるいは
    漸進的に所定値まで変調が加えられることを特徴とする
    装置。 4.特許請求の範囲第1項に記載の装置において、前記
    電力供給手段(12)は、前記溶融金属の流体力学的共振
    周波数であるいはこれに近い周波数で変調を加えてエネ
    ルギーを有効に伝達するようになっていることを特徴と
    する装置。 5.特許請求の範囲第1項に記載の装置において、前記
    第2の周波数が手段(20)により所定の範囲にわたって
    変化することを特徴とする装置。 6.特許請求の範囲第1項に記載の装置において、前記
    変調信号の振幅が手段(22)により所定の範囲にわたっ
    て変化することを特徴とする装置。 7.特許請求の範囲第6項に記載の装置において、前記
    所定の範囲は0%から100%変調であることを特徴とす
    る装置。 8.特許請求の範囲第1項から第7項のいずれかに記載
    の装置において、もし前記変調が所定の最大変調レベル
    を超えるときは、手段(32、42)により変調を自動的に
    終了させることを特徴とする装置。 9.特許請求の範囲第1項から第8項のいずれかに記載
    の装置において、前記変調手段は、調節可能な周波数を
    もつ波形発電機(14)を含むと共に波形発電機からの出
    力をろ波し整流して電力供給手段に与える増幅及び整流
    手段(24)を含むことを特徴とする装置。 10.特許請求の範囲第9項に記載の装置において、前
    記増幅及び整流手段(24)は調節可能であることを特徴
    とする装置。 11.特許請求の範囲第9項及び第10項に記載の装置に
    おいて、波形発電機(14)は調節可能であることを特徴
    とする装置。 12.特許請求の範囲第9項、第10項又は第11項に記載
    の装置において、前記変調を終了させる手段は、変調さ
    れた炉の出力電圧を整流する整流器(38)と、前記出力
    電圧をろ波する増幅器(40)と、増幅及び整流手段の出
    力を終了させる過度変調抑止手段(42)と、過度変調抑
    止手段を起動させるレベル識別器(34)と、変調の振幅
    の所定の最大レベルを設定するためレベル識別器に接続
    された可調整ポテンショメータ(32)とを含むことを特
    徴とする装置。 13.特許請求の範囲第12項に記載の装置において、変
    調を手動で開始及び停止させるため抑止手段(42)を介
    して動作する選択スイッチ(26)を含むことを特徴とす
    る装置。 14.溶融金属浴を保持する容器(10)と、該容器と連
    動する誘導コイルと、第1の所定周波数で該誘導コイル
    に入力電力を供給して誘導加熱により所定の温度に前記
    溶融金属浴を保持する電力供給手段(12)とを有する溶
    融金属を誘導撹拌する装置において、前記動力供給手段
    は、前記誘導コイルへの前記入力電力の振幅を選択され
    た全体の供給電力とは独立に、変調信号により第2の周
    波数で変調して前記溶融金属を所定の程度に撹拌する変
    調手段(14)を有することを特徴とする溶融金属を誘導
    撹拌する装置。 15.溶融金属浴を保持する容器(10)と、該容器と連
    動する誘導コイルと、第1の所定周波数で該誘導コイル
    に入力電力を供給して誘導加熱により所定の温度に前記
    溶融金属浴を保持する電力供給手段(12)とを有する溶
    融金属を誘導撹拌する装置において、前記動力供給手段
    は、前記誘導コイルへの前記入力電力の振幅を選択され
    た全体の供給電力とは独立に、変調信号により第2の周
    波数で変調して前記溶融金属を所定の程度に撹拌する変
    調手段(14)を有し、また前記電力供給手段(12)は、
    前記溶融金属の流体力学的共振周波数であるいはこれに
    近い周波数で変調を加えてエネルギーを有効に伝達する
    ようになっていることを特徴とする溶融金属を誘導撹拌
    する装置。 16.単一の電力供給手段を使用する誘導溶解法であっ
    て、 選定された全体としての入力電力とは別個に溶融浴に所
    定の程度の撹拌を与えるため、溶解作業サイクルの少く
    とも一部の間、所定の振幅でかつ誘導溶解を実施するた
    め使用されている電力の周波数より低い周波数で変調を
    加える段階を有することを特徴とする誘導溶解法。 17.特許請求の範囲第16項に記載の方法において、前
    記変調の周波数は、前記溶融金属の流体力学的共振周波
    数であるいはこれに近い周波数に調節してエネルギーを
    有効に伝達するようになっていることを特徴とする方
    法。
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