JP3087316B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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利明 岩井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は安全装置を有する誘導加
熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、誘導加熱調理器はその安全・清潔
・高効率という優れた特徴が理解され一般家庭に普及し
つつある。誘導加熱調理器はスパイラル平板上に巻回さ
れた加熱コイルに数十kHzの高周波電流を印加すること
により高周波磁束を発生させ、加熱コイルと磁気結合し
た負荷となる調理用の鍋を誘導加熱するものである。し
たがって鍋を構成する金属の性質、すなわち磁束の侵入
しやすさや発熱のしやすさ(比透磁率,表皮厚さ,比抵
抗)により、入力電力に差が生じたり、あるいは誘導加
熱調理器に備わっている負荷検知回路により不適正負荷
と判断され加熱を停止したりすることがある。この特性
を応用して鍋の材質として、キューリー点が約300℃
以下の金属を用いることによりキューリー点で生じる鍋
の比透磁率などの特性の変化を利用して、鍋がキューリ
ー点以上の温度にならないように自動温度調節を行う手
段が考案されている。ここでキューリー点を約300℃
以下としているのは調理油の発火をもたらす鍋温度が約
300℃でありその危険性を考慮し、また調理用の鍋と
して必要な常用調理温度から妥当と判断される温度設定
としているためである。
【0003】以下従来の誘導加熱調理器について図面を
参照しながら説明する。図6において、1は交流電源、
2は加熱コイル、3はスイッチング素子、4は交流電源
1からの入力電流を検知する入力電流検知回路、5はス
イッチング素子3をオンオフすることにより加熱コイル
2に高周波電流を供給するインバータ回路、6は約30
0℃以下のキューリー点を有する材質よりなる調理用の
鍋、8は制御部でスイッチング素子3のオンオフを制御
するが、インバータ回路5の内部の信号たとえばスイッ
チング素子3に発生する電圧や素子電流と入力電流検知
回路4からの信号により無負荷や加熱に適さない小物,
アルミ鍋等の負荷検知の機能をも有する。
【0004】上記構成における鍋のキューリー点付近で
の動作を図7に示す。縦軸に鍋温度と誘導加熱の有無、
横軸に時間の経過を示している。鍋の温度がキューリー
点以下のときは加熱コイルからの磁束は鍋底下面に集中
し、したがって鍋底は高い電気抵抗値を示し鍋は加熱さ
れる。しかしながら鍋の温度が上昇しキューリー点を越
えると鍋の透磁率が変化し、加熱コイルからの磁束は鍋
底下面に集中せず、したがって電気抵抗値は低くなり発
熱量も低下する。このとき制御部が有する負荷検知機能
が非適正負荷と判断し誘導加熱は停止される。その後、
鍋の温度が低下し復帰点を下回ると鍋の透磁率は復元
し、再び加熱が開始され、鍋の温度は上昇に転じる。こ
のように鍋材質のキューリー点と復帰点の間で加熱と停
止がくりかえされて温度制御が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来構成
の誘導加熱調理器によると、鍋のキューリー点において
透磁率等特性の急激な変化があり、その際にインバータ
回路に過大な電圧・電流が発生するおそれがある。これ
はインバータ回路内部のLC共振の共振周波数が急激に
変化し、オンオフ周期を決定する発振回路がその変化に
ついていけないためである。その結果スイッチング素子
に過大な電圧・電流が印加され、スイッチング素子を破
壊にいたらしめるという問題点を有していた。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、鍋のキューリー点における性質を利用して調理油温
度を発火点まで至らしめない自己温度制御するときに
も、過大な電圧・電流を発生することのない誘導加熱調
理器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の誘導加熱調理器は、交流電源と、加熱コイル
と、スイッチング素子と、前記交流電源からの入力電流
を検知する入力電流検知回路と、前記スイッチング素子
をオンオフさせることにより前記加熱コイルに高周波電
流を供給するインバータ回路と、調理油が発火に至る温
度と常用調理温度の最高点との中間にキューリー点を有
する材質よりなる調理用の鍋と、前記鍋の温度を直接ま
たは間接に検知する温度検出手段と、前記温度検出手段
の信号により前記インバータ回路の入力電流を制御する
制御部と、キューリー点検知手段と、電圧・電流制限回
路を有し、前記制御部は前記鍋のキューリー点より低い
温度で前記鍋の温度制御を行い、前記キューリー点検知
手段により鍋の温度がキューリー点付近に達したことを
検知すると前記電圧・電流制限回路によりスイッチング
素子電圧の制限値および加熱コイル電流の制限値を低下
させるようにしてな るものである。
【0008】
【作用】上記構成によると、調理中は鍋の温度をキュー
リー点より低い温度範囲で温度制御を行うため、透磁率
等特性の急激な変化はなく、インバータ回路に過大な電
圧・電流が発生することがない。また、鍋自身がキュー
リー点付近に達するとスイッチング素子に印加される電
圧および加熱コイル電流を所定値以下に制限する電圧・
電流制限回路が制限値を低下させるので、鍋がキューリ
ー点に達したときに発生する過大な電圧・電流を抑制す
ることができる。
【0009】また、必要に応じて、スイッチング素子の
電圧変化検知回路、または、加熱コイル電流変化検知回
路を有してなることにより、スイッチング素子に印加さ
れる電圧の変化を検知し予め設定した所定値以上になる
とキューリー点に達したと判断することができる。これ
は人為的な動作で鍋を移動させるとき等の電圧変化に比
べ、鍋の温度がキューリー点に到達したときの電圧変化
が非常に大きいために検知が可能となる。
【0010】
【実施例】(実施例1) 以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら説
明する。
【0011】図1において、1は交流電源、2は加熱コ
イル、3はスイッチング素子、4は交流電源1からの入
力電流を検知する入力電流検知回路、5はスイッチング
素子3をオンオフすることにより加熱コイル2に高周波
電流を供給するインバータ回路、6は約250℃のキュ
ーリー点を有する材質の鍋、7は鍋6の温度を直接また
は間接に検知する温度検出手段、8は温度検出手段7と
入力電流検知回路4からの信号を受け所定の入力電流で
鍋の温度を調理における常用温度範囲である約140℃
から約190℃の範囲になるようにスイッチング素子3
のオンオフを制御する制御部である。
【0012】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、図2を用いてその動作を説明する。まず、通常
の調理時には、温度検出手段7からの信号により、制御
部8がスイッチング素子3のオンオフを制御することに
より、加熱コイル2に流れる高周波電流が制御されて、
鍋6の温度は調理に適した約140℃から約190℃の
範囲に制御して保たれる。つぎに、万一制御が誤動作し
て、鍋6の温度が前記調理における常用温度範囲を越え
て上昇し続けたときは、調理油が発火に至る鍋温度約3
00℃より低い約250℃で、鍋のキューリー点に達す
るため、透磁率等特性の変化にもとづく鍋6の自己温度
制御作用が働き、鍋温度は約250℃以上には上昇しな
い。なお、通常の調理油の発火温度は約370℃前後で
あるが、過加熱による温度急上昇時の実施例の検出鍋温
度と油温度の時間差などを配慮して、調理油が発火に至
る鍋温度を約300℃と設定した。
【0013】このように、本実施例による誘導加熱調理
器においては、通常の調理時には鍋はキューリー点まで
達することがないから、鍋の透磁率等特性の急激な変化
はなく、インバータ回路に過大な電圧・電流が発生する
ことがない。また、万一温度制御機能が誤動作したとき
にも、鍋のキューリー点における自己温度制御が働くの
で調理油の発火は防止される。
【0014】(実施例2) 以下本発明の第2の実施例について図面を参照しながら
説明する。
【0015】図3において、1は交流電源、2は加熱コ
イル、3はスイッチング素子、4は入力電流検知回路、
5はインバータ回路、6は鍋、7は温度検出手段、8は
制御部で、以上は図1の構成と同様なものである。図1
の構成と異なるのは、キューリー点検知手段9と、電圧
・電流制限回路10を付加した点である。
【0016】上記のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作を説明する。まず、通常の調理時
における鍋の温度制御動作、および、鍋の温度がキュー
リー点に達したときの自己温度制御作用は、第1の実施
例の動作と同様である。第1の実施例の動作と異なるの
は、キューリー点検知手段9が鍋の温度がキューリー点
付近に達したことを検知すると、電圧・電流制限回路1
0によって、スイッチング素子に印加される電圧を最大
900Vに、また加熱コイル電流を最大70Aに制限す
る点である。
【0017】このように、第2の実施例による誘導加熱
調理器においては、キューリー点検知手段9と、電圧・
電流制限回路10を付加することにより、第1の実施例
において、温度制御機能が誤動作し、鍋のキューリー点
における自己温度制御が働くときにも、スイッチング素
子を破壊するインバータ回路の過大な電圧・電流が防止
できる。
【0018】(実施例3) 以下に本発明の第3の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。
【0019】図4においては、図3の構成におけるキュ
ーリー点検知手段9として、スイッチング素子に印加さ
れる電圧の変化を検知する電圧変化検知回路11を有す
ることのほかは図3の構成と同様である。
【0020】上記のように構成された誘導加熱調理器に
おいては、第2の実施例のキューリー点検知手段9が、
より具体的に実現されている点以外は、第2の実施例と
同様な動作をする。すなわち、鍋の温度がキューリー点
付近に達すると、スイッチング素子に印加される電圧が
上昇し始めるので、その電圧変化を検知して、キューリ
ー点付近に達したことを知る。
【0021】(実施例4) 第4の実施例は、第3の実施例と同様に、第2の実施例
のキューリー点検知手段9について、他の具体的実現手
段を与えるもので、加熱コイルに印加される電流の変化
を検知する加熱コイル電流検知回路を有する。
【0022】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、万一温度制御機能が誤動作したときにも、鍋
のキューリー点における自己温度制御が働き調理油が発
火に至ることを防止でき、かつ調理中には鍋の温度をキ
ューリー点より低い温度で使用するため、鍋のキューリ
ー点における透磁率等特性の急激な変化によってインバ
ータ回路に過大な電圧・電流が発生することはなく、ス
イッチング素子が破壊されるのを防止できる。またスイ
ッチング素子に印加される電圧や加熱コイルに流れる電
流の変化を検知することにより鍋のキューリー点を検知
する手段を提供し、さらにそのとき、上記スイッチング
素子電圧や加熱コイル電流の制限値を低下させることに
より鍋がキューリー点に達したときにもスイッチング素
子の破壊を防止することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
の構成を示す回路図
【図2】第1の実施例における誘導加熱調理器の動作説
明のための温度関連図
【図3】本発明の第2の実施例における誘導加熱調理器
の構成を示す回路図
【図4】本発明の第3の実施例における誘導加熱調理器
の構成を示す回路図
【図5】本発明の第4の実施例における誘導加熱調理器
の構成を示す回路図
【図6】従来の誘導加熱調理器の構成を示す回路図
【図7】従来の誘導加熱調理器の動作説明のための図
【符号の説明】
1 交流電源 2 加熱コイル 3 スイッチング素子 4 入力電流検知回路 5 インバータ回路 6 鍋 7 温度検出手段 8 制御部 9 電圧・電流制限回路 10 キューリー点検知手段 11 電圧変化検知回路 12 電流変化検知回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 6/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源と、加熱コイルと、スイッチング
    素子と、前記交流電源からの入力電流を検知する入力電
    流検知回路と、前記スイッチング素子をオンオフさせる
    ことにより前記加熱コイルに高周波電流を供給するイン
    バータ回路と、調理油が発火に至る温度と常用調理温度
    の最高点との中間にキューリー点を有する材質よりなる
    調理用の鍋と、前記鍋の温度を直接または間接に検知す
    る温度検出手段と、前記温度検出手段の信号により前記
    インバータ回路の入力電流を制御する制御部と、キュー
    リー点検知手段と、電圧・電流制限回路を有し、前記制
    御部は前記鍋のキューリー点より低い温度で前記鍋の温
    度制御を行い、前記キューリー点検知手段により鍋の温
    度がキューリー点付近に達したことを検知すると前記電
    圧・電流制限回路によりスイッチング素子電圧の制限値
    および加熱コイル電流の制限値を低下させるようにして
    なる誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】鍋のキューリー点検知手段としてスイッチ
    ング素子に印加される電圧の変化を検知する電圧変化検
    知回路を有する請求項記載の誘導加熱調理器。
  3. 【請求項3】鍋のキューリー点検知手段として加熱コイ
    ルに印加される電流の変化を検知する加熱コイル電流変
    化検知回路を有する請求項記載の誘導加熱調理器。
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