JP2939641B2 - 多段変速機のシフトショック低減装置 - Google Patents

多段変速機のシフトショック低減装置

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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、多段変速機のギヤシフト時に内燃機関の出
力トルクを制御することによりシフトショックを低減す
る多段変速機のシフトショック低減装置に関する。
(2) 従来の技術 現在使用されている多段変速機のシフトショック低減
装置は、多段変速機のシフトタイミングを検出して内燃
機関の出力トルクを制御することにより、新たな変速段
が確立される際のギヤの結合による急激なショックを低
減するものであり、一般的に、通常の摩擦係数を有する
路面状態におけるドライバビリティの向上を目標として
いる。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところで、氷結路等の路面摩擦係数が小さい路面を走
行中に変速が行われると、駆動輪がスリップして車両の
走行に良い影響を及ぼさない場合があるため、低摩擦係
数の路面では通常摩擦係数の路面とは異なった制御を行
う必要がある。
第9A図は、通常路面対策の従来のシフトショック低減
装置による制御の一例を示すもので、シフトアップ指令
信号から時間遅れを以て内燃機関の出力トルクが僅かに
低下するように制御され、前後方向加速度、すなわちシ
フトショックが低減される。また、第9B図は、氷結路面
等の低摩擦係数路面対策の従来のシフトショック低減装
置による制御の一例を示すもので、シフトアップ指令信
号の直後に内燃機関の出力トルクが一時的にゼロまで低
下するように制御され、前後方向加速度が低減される。
ところで、第10図に示すように、通常路面対策のシフ
トショック低減装置を低摩擦係数路面において使用する
と、駆動輪に大きなスリップが発生する可能性がある。
逆に、第11図に示すように、低摩擦係数路面対策のシフ
トショック低減装置を通常路面において使用すると、加
速フィーリングが不足する不都合がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、路面摩
擦係数の様々な変化に適応可能な多段変速機のシフトシ
ョック低減装置を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 前記目的を達成するために、本発明は、多段変速機に
おけるギヤシフト時のシフトショックを低減すべく内燃
機関の出力トルクを変更する多段変速機のシフトショッ
ク低減装置において、路面の摩擦係数を検出する路面摩
擦係数検出手段と、ギヤシフト時に前記路面摩擦係数検
出手段の出力信号に基づいて内燃機関の出力トルクを変
更する出力トルク変更手段とを備え、その出力トルク変
更手段は、前記路面摩擦係数検出手段が検出した路面摩
擦係数の大きさに応じて出力トルクの変更タイミングを
切り換えることを第1の特徴とする。
また本発明は、前記第1の特徴に加えて、前記内燃機
関の出力トルク変更量を、駆動輪トルク、ギヤシフト前
後の駆動輪トルク変化量、および路面の摩擦係数から求
めた路面グリップ力に基づいて決定することを第2の特
徴とし、さらに本発明は、前記第2の特徴に加えて、前
記駆動輪トルクを、少なくとも内燃機関の回転速度変化
量または駆動輪速度の変化量によって補正することを第
3の特徴とし、更にまた本発明は、前記第2の特徴に加
えて、前記ギヤシフト前後の駆動輪トルク変化量を、ギ
ヤ位置とシフト開始からの経過時間に基づいて決定する
ことを第4の特徴とする。
(2) 作用 前述の構成を備えた本発明の第1の特徴によれば、路
面摩擦係数検出手段によって路面摩擦係数が検出される
と、検出された路面摩擦係数の大小に応じて出力トルク
変更手段が内燃機関の出力トルクを調整する。これによ
り、高摩擦係数路面では、内燃機関の出力トルクを保持
することにより加速性を低下させることなくシフトチェ
ンジを行うことができ、また高摩擦係数路面と同様の出
力トルクを与えるとスリップが生じ易い低摩擦係数路面
では、出力トルクを低減することによりシフトチェンジ
後の再スリップを防止することができる。
その上、出力トルク変更手段は、路面摩擦係数の大き
さに応じて内燃機関の出力トルク変更のタイミングを切
り換えているから、出力トルクの低減量が大きいときに
早期に出力低減を行うことができて、路面摩擦係数の高
低に応じた出力制御をより適切なタイミングで効果的に
行うことができる。
また、本発明の第2の特徴によれば、内燃機関の出力
トルクの変更量を、駆動輪トルク、ギヤシフト前後の駆
動輪トルクの差、および路面摩擦係数に依存する補正値
から求めているので、内燃機関の出力トルクが過剰に抑
制されることが防止される。
また、本発明の第3の特徴によれば、駆動輪トルクの
算出に、内燃機関の回転速度変化量または駆動輪速度の
変化量を用いているので、駆動系の慣性分が補正されて
正確な内燃機関の出力トルク余剰分が計算される。
また、本発明の第4の特徴によれば、駆動輪トルク変
化量を算出する際に、ギヤシフト前後のギヤ位置および
トルクコンバータのスリップ状態が直接または間接に考
慮されるので、シフトパターンに係わらず適切なトルク
変更量を算出することができる。
(3) 実施例 以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説明する。
第1図は本装置を備えた車両の概略構成図であって、
この車両は内燃機関Eによって駆動される一対の駆動輪
Wrと一対の従動輪Wfを備えており、駆動輪Wrおよび従動
輪Wfには、その速度VW,VVを検出するための駆動輪速度
検出器1と従動輪速度検出器2がそれぞれ設けられてい
る。内燃機関Eには、そのクランクシャフトの回転速度
Neを検出するための歯車と電磁ピックアップよりなる回
転速度検出器3が設けられるとともに、その吸気通路4
には吸気管内圧PBを検出する吸気管内圧検出器5および
パルスモータ6に接続されて開閉駆動されるスロットル
弁7が設けられている。また、内燃機関Eの点火プラグ
8には点火時期を調整する点火リタード機構9が接続さ
れるとともに、吸気通路4の下流端にはフュエルカット
手段10を備えた燃料噴射弁11が設けられ、更に多段変速
機12に設けたシフト用のソレノイドバルブ13には、シフ
ト位置(およびシフトタイミング)を検出してシフト信
号SPを出力するシフト位置検出器14が設けられている。
そして、前記駆動輪速度検出器1、従動輪速度検出器
2、回転速度検出器3、吸気管内圧検出器5、パルスモ
ータ6、点火リタード機構9、フュエルカット手段10、
およびシフト位置検出器14はマイクロコンピュータより
なる電子制御ユニットUに接続されている。
第2図は前記各検出器から入力された検出信号を制御
プログラムに基づいて演算処理し、駆動輪Wrのスキッド
を抑制すべく、前記点火リタード機構9、フュエルカッ
ト手段10、あるいはパルスモータ6を駆動して内燃機関
Eの出力トルクを減少させるための電子制御ユニットU
を示している。この電子制御ユニットUは、前記演算処
理を行うための中央処理装置(CPU)15、前記制御プロ
グラムや各種マップ等のデータを格納したリードオンリ
ーメモリ(ROM)16、前記各検出器の検出信号や演算結
果を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)1
7、前記各検出器、すなわち駆動輪速度検出器1、従動
輪速度検出器2、回転速度検出器3、吸気管内圧検出器
5、シフト位置検出器14が接続される入力部18、および
前記点火リタード機構9、フュエルカット手段10、パル
スモータ6が接続される出力部19から構成されている。
而して、上記電子制御ユニットUは、入力部18から入力
される各検出信号とリードオンリーメモリ16に格納され
たデータ等を後述する制御プログラムに基づいて中央処
理装置15で演算処理し、最終的に出力部19を介して点火
リタード機構9、フュエルカット手段10、あるいはパル
スモータ6を駆動することにより、駆動輪Wrのスキッド
を抑制すべく内燃機関Eの出力トルクを制御する。
さて、本装置によりシフトショックが低減される過程
は、 路面摩擦係数の推定 シフト時の余剰駆動力の推定 内燃機関の出力トルク変更 の3段階より成り、以下、各段階を順次説明する。
路面摩擦係数の推定 本実施例において、路面摩擦係数は路面に伝達可能な
駆動輪トルクFDRVとタイヤのスリップ率Sからマップ検
索により推定される。
すなわち、一般に路面に伝達可能な駆動輪トルクFDRV
は、 で表される。
ここで、 TQOUT:内燃機関の正味トルク ηi;ギヤレシオ ηf;ファイナル比 ηm;伝達ロス係数 Ne;内燃機関回転速度 VW;駆動輪速度 VV;従動輪速度 CWD;車体重量とタイヤサイズにより決まる定数 CRV;実験定数 K0;実験定数 K1;実験定数 である。なお、上記定数CWD,CRV,K0,K1の値は、駆動輪
速度VW、従動輪速度VV、ギヤレシオη、多段変速機12
の種類(オートマチックあるいはマニュアルの別),大
気圧、あるいはトルクコンバータのスリップ率等によっ
て適宜変更されるものである。
また、タイヤスリップ率Sは、 で表される。
さて、前記駆動輪トルクFDRVとスリップ率Sの間には
第3図に示すような関係があり、その関係は路面摩擦係
数の大小によって変化する。したがって、前記駆動輪ト
ルクFDRVとスリップ率Sを演算により求めれば、その交
点Pを通る曲線(破線図示)から路面摩擦係数μの推定
値μを知ることができる。実際には、駆動輪トルクF
DRVとスリップ率Sの関係は第4図に示すようなマップ
として電子制御ユニットVのリードオンリーメモリ16に
格納されており、このマップから路面摩擦係数の推定値
μが検索される。
路面摩擦係数の推定値μを得る他の方法として、推
定値μをμ=f(S,FDRV)のように関数の形で与え
ておき、そこから演算により求めることも可能である。
このとき、動輪トルクFDRVを上述の式(1)から演算す
る代わりに、この駆動輪トルクFDRVを、 FDRV=Ca (Ca;実験定数) により演算してもよい。
また、路面摩擦係数の推定値μを求める簡便な方法
として、第5図に示すように、≒0で且つSa<S<Sb
であるときのFDRVの値から直ちに、 μ=Kμ*TQOUT*η*η*CWD*η (Kμ0;実験定数) として求めることも可能である。
シフト時の余剰駆動力の推定 上述のようにして、路面摩擦係数の推定値μが求め
られると、当該路面によって変速が行われた場合の余剰
駆動力の大きさが推定される。
シフトショックは、異なる慣性能率と角速度を持つ複
数の回転体が微小時間内に結合される際に発生する力積
によって生じるものであり、シフトの種類と,メインシ
ャフトおよびカウンタシャフトの回転速度によって決定
される。したがって、変速によって駆動輪Wrに印加され
る駆動力FSFTは、 FSFT=f(Ki-j,NM,NC,t) のように表現される。
ここで、 Ki-j;シフトの種類(i段からj段)による定数 NM;メインシャフトの回転速度 NC;カウンタシャフトの回転速度 t;時間 である。なお、ギヤレシオηおよびトルクコンバータ
のスリップが考慮されれば、上記NMとNCに代えて内燃機
関Eの回転速度Neと駆動輪速度VWを用いることができ
る。
実際には、以下のような方法により実験的に上記駆動
力FSFTが求められる。すなわち、表1に示すように、シ
フトの種類に対応して前記定数Ki-jを予め実験的に求め
るとともに、当該シフトによって生じると予測されるメ
インシャフトの回転速度変化dNに対応して実験定数KdN
を予め求めてテーブルを作成しておき、このテーブルか
ら検索した前記Ki-jおよびKdNから次式に基づいて駆動
力FSFTが演算される。
FSFT=Ki-j*KdN*CSFT (CSFT;実験定数) 今、スキッドが発生する限界の駆動力は、路面摩擦係
数の推定値μの関数として、実験的に Kμ*Cw*μ (Kμ;実験補正式=f(VW;θμ)) (Cw;実験補正式=f(前後重量配分)) で与えられる。
したがって、[現在出力している駆動力]および[変
速により印加される駆動力]の和が、前記[スキッドが
発生する限界の駆動力]を越えたときにスキッドが発生
することになる。
そこで、余剰駆動力PISKDを、 PISKD=TQOUT*η*η*CWD*η −CRV*VV+FSFT+Kμ*Cw*μ …(3) で定義すると、この余剰駆動力PISKDが大きいときほど
スキッドが発生し易いことになる。
内燃機関の出力トルク変更 さて、上述のようにして余剰駆動力PISKDが求められ
ると、表2に基づいて前記PISKDの値に対応するPI0…PI
jからトルク調整モードA,B,…が決定される。表2から
明らかなように、PISKDの値が小さいモードでは点火リ
タードによって出力トルクの低減が行われ、PISKDの値
が大きいモードではフュエルカットによって出力トルク
の低減が行われる。そして、点火リタードによる場合に
はその遅角量が、フュエルカットによる場合にはその気
筒数が更に細かく決定されるとともに、第6図に示すよ
うに、シフトの瞬間から出力トルクの低減が開始される
までの時間T1秒と、その出力トルクの低減が継続される
時間T2秒が決定される。このように路面摩擦係数の大き
さに応じて出力トルク変更のタイミング(T1,T2)が切
り換えられ、出力トルクの低減量が大きいときに早期に
出力低減することができるため、路面摩擦係数の高低に
応じた出力制御をより適切なタイミングで効果的に行う
ことが可能となる。かくして、路面摩擦係数の推定値μ
を考慮しながら出力トルクが最適に制御され、駆動輪
のスキッドが効果的に回避することができる。
また、表3に示す簡便な方法として、路面摩擦係数の
推定値μと基準値μ の大小関係のみを判断して出
力トルクの制御を行っても相当の効果を得ることができ
る。
また、より精密な方法として、第7図に示すようなタ
イムスケジュールに基づいて制御を行えば、出力トルク
を一層精密に制御することができる。
更に正確を期すものであれば、FSFTを FSFT=fSFT(t) のように関数として与えておき、 として変分により最適の出力トルク調整量uOPT(t)を
求め、これに従って出力トルク低減のパターンを変更す
ることができる。
以上、シフトアップの場合におけるシフトショックの
低減について説明したが、シフトダウンについても同様
である。
次に、本発明の実施例の作用を第8図のフローチャー
トに基づいて説明する。
ステップS1において、回転速度検出器3が出力する内
燃機関Eの回転速度Neと吸気管内圧検出器5が出力する
吸気管内圧PBに基づいて内燃機関Eの正味トルクTQOUT
が計算され、ランダムアクセスメモリ17に格納される。
次に、ステップS2でシフト用ソレノイドバルブ13の作動
によりシフト位置検出器14が出力するシフト位置信号SP
が検出される。すると、ステップS3で前記シフト位置信
号SPに基づいて当該変速段のギヤレシオηが決定され
てランダムアクセスメモリ17に格納されるとともに、ス
テップS4において、同じくシフト位置信号SPに基づいて
ファイナル比η、伝達ロス係数η、実験定数CWD
リードオンリーメモリ16から読み込まれる。次に、ステ
ップS5で読み込まれた内燃機関Eの回転速度Neが、ステ
ップS6で微分演算されてeが求められ、更にステップ
S7でその係数となる実験定数K0が選択される。続いて、
ステップS8で駆動輪速度検出器1が出力する駆動輪速度
VWが読み込まれ、ステップS9で微分演算されてが求
められ、更にステップS10で従動輪速度検出器2が出力
する従動輪速度VVが読み込まれる。次に、ステップS11
で前記の係数となる実験定数K1が前記駆動輪速度VW
から決定され、続くステップS12で前記従動輪速度VV
らCRVが決定される。而して、ステップS13において、上
記各数値から式(1)に基づいて駆動輪トルクFDRVが演
算されるとともに、ステップS14で式(2)に基づいて
スリップ率Sが演算された後、ステップS15で前記駆動
輪トルクFDRVとスリップ率Sに基づき、リードオンリー
メモリ16に記憶されたマップ(第4図参照)から路面摩
擦係数の推定値μが検索される。
この様にして路面摩擦係数の推定値μが求められた
後、ステップS16でシフト位置信号SPからシフトが行わ
れたことが検出されると、ステップS17でKμが、また
ステップS18で実験定数CWがそれぞれ選択され、ステッ
プS19でスキッドが発生する限界駆動力Kμ*CW*μ
が計算される。そして、ステップS20で式(3)に基づ
いて余剰駆動力PISKDが計算され、ステップS21でその大
きさがPI0…PIjと比較された後、ステップS22で対応す
るモードA,B…が決定される(表2参照)。而して、ス
テップS23で前記モードに応じて点火リタードあるいは
フュエルカットの何れかが選択されるとともに、ステッ
プS24でタイマーの設定値T1,T2が選択される。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記
実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記
載された本発明を逸脱することなく種々の小設計変更を
行うことが可能である。
例えば、実施例では内燃機関Eの出力トルクの低減を
燃料噴射量および点火リタード量によって制御している
が、これに加えてスロットル弁7の制御を併用すること
ができる。また、シフト位置およびシフトタイミングを
シフト用ソレノイドバルブ13の駆動信号から検出する代
わりに、シフト用油圧バルブの駆動信号、多段変速機12
の入力軸と出力軸の回転数比、あるいは多段変速機12の
メインシャフトとカウンタシャフトの回転数比から検出
することができる。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、路面の摩
擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段と、ギヤシフト
時に路面摩擦係数検出手段の出力信号に基づいて内燃機
関の出力トルクを変更する出力トルク変更手段とを備え
るので、路面摩擦係数の高低に応じて内燃機関の出力ト
ルクを調整でき、例えば高摩擦係数路面では、内燃機関
の出力トルクを保持することにより加速性に影響を及ぼ
すことなくシフトチェンジを行うことができ、また高摩
擦係数路面と同様の出力トルクを与えるとスリップが生
じ易い低摩擦係数路面では、出力トルクを低減すること
によりシフトチェンジ後の再スリップを防止することが
できる。
しかも上記出力トルク変更手段は、路面摩擦係数検出
手段が検出した路面摩擦係数の大きさに応じて出力トル
クの変更タイミングを切り換えるので、出力トルクの低
減量が大きいときに早期に出力低減を行うことができ
て、路面摩擦係数の高低に応じた出力制御をより適切な
タイミングで効果的に行うことができ、従って、より的
確な制御が可能となってシフトショックを効果的に低減
することができる。
また、本発明の第2の特徴によれば、内燃機関の出力
トルクの変更量が、駆動輪トルク、ギヤシフト前後の駆
動輪トルクの差、および路面摩擦係数に依存する補正値
から求められるので、内燃機関の出力トルクが過剰に抑
制されることが防止される。
また、本発明の第3の特徴によれば、駆動輪トルクの
算出に、内燃機関の回転速度変化量または駆動輪速度の
変化量が用いられるので、駆動系の慣性分が補正されて
正確な内燃機関の出力トルク余剰分が計算される。
また、本発明の第4の特徴によれば、駆動輪トルク変
化量を算出する際に、ギヤシフト前後のギヤ位置および
トルクコンバータのスリップ状態が直接または間接に考
慮されるので、シフトパターンに係わらず適切なトルク
変更量を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本装置が搭載された車両の概略構成図、第2図
はその電子制御ユニットのブロック図、第3図は駆動輪
トルクFDRVとスリップ率Sの関係を示すグラフ、第4図
は路面摩擦係数の推定値μを求めるマップ、第5図は
前記推定値μを簡便に求める方法を説明するグラフ、
第6図は出力トルク低減のタイムスケジュールの説明
図、第7図は出力トルク低減の他のタイムスケジュール
の説明図、第8図は電子制御ユニットにおいて実行され
るフローチャート、第9A図,第9B図は従来のシフトショ
ック低減手法の説明図、第10図および第11図はその作用
の説明図である。 E……内燃機関、Wr……駆動輪、 12……多段変速機
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−40035(JP,A) 特開 平1−290932(JP,A) 特開 平1−257729(JP,A) 特開 昭63−16141(JP,A) 特開 昭62−3137(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 41/40 B60K 41/00 - 41/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多段変速機におけるギヤシフト時のシフト
    ショックを低減すべく内燃機関の出力トルクを変更する
    多段変速機のシフトショック低減装置において、 路面の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段と、ギ
    ヤシフト時に前記路面摩擦係数検出手段の出力信号に基
    づいて内燃機関の出力トルクを変更する出力トルク変更
    手段とを備え、 その出力トルク変更手段は、前記路面摩擦係数検出手段
    が検出した路面摩擦係数の大きさに応じて出力トルクの
    変更タイミングを切り換えることを特徴とする、多段変
    速機のシフトショック低減装置。
  2. 【請求項2】前記内燃機関の出力トルク変更量を、駆動
    輪トルク、ギヤシフト前後の駆動輪トルク変化量、およ
    び路面の摩擦係数から求めた路面グリップ力に基づいて
    決定する、請求項1記載の多段変速機のシフトショック
    低減装置。
  3. 【請求項3】前記駆動輪トルクを、少なくとも内燃機関
    の回転速度変化量または駆動輪速度の変化量によって補
    正する、請求項2記載の多段変速機のシフトショック低
    減装置。
  4. 【請求項4】前記ギヤシフト前後の駆動輪トルク変化量
    を、ギヤ位置とシフト開始からの経過時間に基づいて決
    定する、請求項2記載の多段変速機のシフトショック低
    減装置。
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