JP2805535B2 - 駆動輪トルクの制御装置 - Google Patents

駆動輪トルクの制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は、駆動輪の過剰スリップを防止するためのト
ラクションコントロールに用いられる駆動輪トルクの制
御装置に関する。
(2) 従来の技術 駆動輪トルクの制御装置において、スロットル開度の
フィードバック制御開始時の初期スロットル開度として
前回スロットル開度あるいは一定値を用いた場合には、
目標とする駆動輪スリップを与えるスロットル開度にな
るまでに時間遅れが生じて過渡応答性が悪化する。特
に、駆動輪スリップが大きい場合に駆動輪トルクを速や
かに抑制すべくフュエルカットを行い、その後スリップ
率が小さくなってからスロットル開度のフィードバック
制御に移行するシステムでは、フュエルカットからスロ
ットル開度制御に移行する際に駆動輪トルクの滑らかな
変化が困難になる問題がある。
そこで、本出願人は既に特願平2−10122号におい
て、駆動輪総トルクと駆動輪のスリップに費やされる余
剰トルクの差から車両を加速するための駆動輪有効トル
クを求め、この駆動輪有効トルクを引き出すためのスロ
ットル開度を、スロットル弁のフィードバック制御に移
行する際の初期スロットル開度として用いる駆動輪トル
クの制御装置を提案している。そして、この制御装置に
よれば、駆動輪の過剰スリップ発生時に駆動輪トルクを
速やかに最適の値に収束させることができ、しかもフュ
エルカットからスロットル弁のフィードバック制御へ移
行する際に駆動輪トルクを滑らかに変化させることが可
能となる。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところで、上記従来の駆動輪トルクの制御装置は、駆
動輪有効トルクを求める際に必要な余剰トルクを、駆動
輪スリップ変化率と駆動輪総トルクからマップ検索する
か、駆動輪スリップ変化率と駆動輪総トルクの関係を一
次関数で近似して求めていた。しかしながら、これらの
手法ではミッションのギヤレシオを考慮していないた
め、余剰トルクを正確に求めることができなかった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、駆動輪
の過剰スリップを抑制すべく内燃機関の出力を低減する
際に、その駆動輪有効トルクを演算するための余剰トル
クをギヤ位置を考慮して正確に求めることが可能な駆動
輪トルクの制御手段を提供することを目的とする。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 前記目的を達成するために、本発明は、駆動輪の過剰
スリップが検出された時、前記駆動輪に接続された内燃
機関の出力を低減して前記駆動輪の過剰スリップを抑制
する駆動輪トルク低減手段を備えた駆動輪トルクの制御
装置において、前記駆動輪トルク低減手段は、前記内燃
機関から駆動輪に伝達される総トルクを求める手段と、
駆動輪の過剰スリップに消費される余剰トルクを求める
手段と、前記駆動輪の総トルクと前記余剰トルクから路
面に伝達できる駆動輪の有効トルクを求める手段と、こ
の有効トルクに基づいて内燃機関の出力を低減する手段
から成り、前記余剰トルクを求める手段は、前記駆動輪
スリップ変化率と、前記内燃機関の出力を駆動輪に伝達
する変速機のギヤ位置とから余剰トルクを求めるように
構成されることを第1の特徴とする。
また本発明は、前記第1の特徴に加えて、前記余剰ト
ルクを求める手段は、前記駆動輪スリップ変化率と、前
記ギヤ位置により決定される定数との積により余剰トル
クを求めるように構成されることを第2の特徴とする。
(2) 作用 上記第1の特徴によれば、駆動輪の総トルクと駆動輪
のスリップに費やされる余剰トルクが求められ、これら
総トルクと余剰トルクの差から車両を加速するための駆
動輪の有効トルクが求められる。続いて内燃機関の出力
を低減する手段により前記有効トルクが得られるように
内燃機関の出力が低減されて駆動輪の過剰スリップが抑
制される。このとき、駆動輪の総トルクと駆動輪スリッ
プ変化率の関係がギヤ位置によって一義的に決定される
ことから、そのギヤ位置と駆動輪スリップ変化率に基づ
いて前記余剰トルクが求められる。
また本発明の第2の特徴によれば、駆動輪総トルクと
駆動輪スリップ変化率の関係を与えるグラフが直線で近
似され、その直線の傾きがギヤ位置により決定されるた
め、前記駆動輪スリップ変化率と、前記ギヤ位置により
決定される定数との積により余剰トルクを求められる。
(3) 実施例 以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
第1図は本制御装置が搭載された車両の概略構成図で
あって、この車両は内燃機関Eによって駆動される一対
の駆動輪Wrと一対の従動輪Wfを備えており、駆動輪Wrお
よび従動輪Wfには、その速度VW,VVを検出する駆動輪速
度検出器1と従動輪速度検出器2がそれぞれ設けられて
いる。内燃機関Eには、そのクランクシャフトの回転速
度Neを検出するための歯車と電磁ピックアップよりなる
回転速度検出器3と、そのミッション4のギヤ位置を検
出するためのギヤ位置検出器5が設けられるとともに、
その吸気通路6には吸気管内圧PBを検出する吸気管内圧
検出器7およびパルスモータ8に接続されて開閉駆動さ
れるスロットル弁9が設けられ、更に前記吸気通路6の
下流端にはフュエルカット手段10を備えた燃料噴射弁11
が設けられている。また内燃機関Eの近傍には大気圧PA
を検出する大気圧検出器12が設けられている。そして、
前記駆動輪速度検出器1、従動輪速度検出器2、回転速
度検出器3、ギヤ位置検出器5、吸気管内圧検出器7、
パルスモータ8、フュエルカット手段10、および大気圧
検出器12はマイクロコンピュータよりなる電子制御ユニ
ットUに接続されている。
第2図は前記各検出器から入力された検出信号制御プ
ログラムに基づいて演算処理し、前記パルスモータ8を
介してスロットル弁9を駆動するための電子制御ユニッ
トUを示している。この電子制御ユニットUは、前記演
算処理を行うための中央処理装置(CPU)13、前記制御
プログラムや各種マップ等のデータを格納したリードオ
ンリーメモリ(ROM)14、前記各検出器の検出信号や演
算結果を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RA
M)15、前記各検出器、すなわち駆動輪速度検出器1、
従動輪速度検出器2、回転速度検出器3、ギヤ位置検出
器5、吸気管内圧検出器7、フュエルカット手段10、大
気圧検出器12が接続される入力部16、および前記パルス
モータ8が接続される出力部17から構成されている。而
して、前記電子制御ユニットUは、入力部16から入力さ
れる各検出信号とリードオンリーメモリ14に格納された
データ等を後述する制御プログラムに基づいて中央処理
装置13で演算処理し、最終的に出力部17を介してパルス
モータ8を駆動する。これにより、スロットル弁9が閉
弁制御されて内燃機関Eの出力トルクが変化し、その結
果車両の駆動輪Wrの過剰スリップを抑制すべく駆動輪ト
ルクが最適の値に制御される。
次に、電子制御ユニットUにおいて実行される駆動輪
トルクの制御の内容を第3図および第4図のフローチャ
ートに基づいて詳述する。尚、第4図のフローチャート
は第3図のステップS3に対応するサブルーチンを示すも
のである。
第3図において、ステップS1でフュエルカット手段10
からの信号に基づいてフュエルカット中か否かが判断さ
れるとともに、ステップS2で回転速度検出器3の検出信
号に基づいて内燃機関Eの回転速度Neが1500RPM以上で
あるか否かが判断される。そして、フュエルカット中で
あり、かつNe>1500RPMの場合にのみステップS3に進
み、その他の場合にはステップS4に進む。尚、フュエル
カットは駆動輪スリップVE、すなわち駆動輪速度検出器
1が出力する駆動輪速度VWから従動輪速度検出器2が出
力する従動輪速度VVの関数である基準速度VRPを引いた
差が充分に大きく、駆動輪Wrが過剰にスリップしている
と判断された場合に行われる。ここで、上記VEおよびV
RPは VE=VW−VRP VRP=F(VV)=K*VV 但しKは定数 で表される。
さて、フュエルカット中、かつNe>1500RPMの条件が
成立しない場合には、ステップS4でマップに基づいて内
燃機関Eの回転速度Neの関数であるスロットルフィード
バックサイクルが検索される。続くステップS5でフィー
ドバックサイクルであるか否かが判断され、YESである
場合には、ステップS6でスロットル開度のPIDフィード
バック制御を行うべく、その制御係数KTHP ,KTHI ,K
THD が決定される。次にステップS7で前回スロットル
フィードバックが行われているか否かが判断されYESの
場合には、ステップS8でI項;θTHFBI Nが θTHFBI N=θTHFBI N-1−KTHI N**VE に基づいて演算される。尚、上式における右辺第2項の
負号は、VEがゼロよりも大きい方を正の方向に取ってい
るためである。一方、ステップS7でNOの場合には、ステ
ップS9において後で詳述する初期スロットル開度θ
THINITがθTHFBI 0に置き換えられる。而してI項;θ
THFBIが求められると、以下のステップS10〜ステップS1
3で該I項に制限が加えられる。すなわち、ステップS10
でθTHFBIが内燃機関Eのフリクション分を補うスロッ
トル開度θT0 以上であるか否かが判断され、NOならば
ステップS11でθT0 がθTHFBIに置き換えられる。また
ステップS12でθTHFBIが内燃機関が最大トルクを発生す
るスロットル開度の80%のスロットル開度θWOT 以下
であるか否かが判断され、NOならばステップS13でθWOT
がθTHFBIに置き換えられる。次に、ステップS14でP
項;θTHFBP Nが θTHFBP N=KTHP *VE に基づいて演算され、更にステップS15でD項;θTHFBD
Nが θTHFBD N=KTHD に基づいて演算される。
続いて、ステップS16でフィードバック制御量θTHFB
が θTHFB=θTHFBI−θTHFBP−θTHFBD に基づいて演算されると(上式における右辺第2項およ
び第3項の負号は、前述と同様にVEがゼロよりも大きい
方を正の方向に取っているためである)、以下のステッ
プS17〜ステップS20で前記フィードバック制御量θTHFB
に制限が加えられる。すなわち、ステップS17でθTHFB
が前述のθT0 以上であるか否かが判断され、NOならば
ステップS18でθT0 がθTHFBに置き換えられる。また
ステップS19でθTHFBが前述のθWOT 以下であるか否か
が判断され、NOならばステップS20でθWOT がθTHFB
置き換えられる。
さて、前記ステップS1およびステップS2においてフュ
エルカット中、かつNe>1500RPMの条件が成立する場合
にはステップS3、すなわち第5図のフローチャートに示
すサブルーチンが10msの割り込みで実行される。先ずス
テップS21で前回のフュエルカットフラグFF/Cがゼロで
あるか否かが判断されてNOの場合、すなわちフュエルカ
ット中の場合には、更にステップS22でスロットルイニ
シャライズフラグFTHINITがゼロであるか否かが判断さ
れ、YESの場合にはステップS23に移行し、NOの場合には
既に初期スロットル開度θTHINITが求まっているとして
後述のステップS29に移行する。また、前記ステップS21
でフュエルカットフラグFF/Cがゼロである場合、すな
わち今回初めてフュエルカットが行われた場合には、ス
テップS24でスロットルイニシャライズカウンタを100ms
にセットしてスタートさせる。そして続くステップS25
でスロットルイニシャライズフラグFTHINITがゼロにリ
セットされてステップS23に移行する。
さて、ステップS23では、駆動輪スリップ変化率
の過去100msにおける最大値EMと、駆動輪総トルク の過去100msにおける最大値 が検索される。すなわち、駆動輪速度検出器1から出力
される駆動輪速度VWと従動輪速度検出器2から出力され
る従動輪速度VVに基づいて演算される駆動輪スリップVE
の微分値である駆動輪スリップ変化率がランダムア
クセスメモリ15に一時的に記憶され、その中から過去10
0msにおける最大値EMが選択される。また、回転速度
検出器3が出力する内燃機関Eの回転速度Neと吸気管内
圧検出器7が出力する吸気管内圧PBから内燃機関総トル
クTQOUTが演算され、これにギヤ位置検出器5の出力信
号に対応して求められたミッション伝達係数KMおよびギ
ヤレシオG/Rを掛け合わせることにより、次式から駆動
輪総トルク が演算される。
このようにして求められた駆動輪総トルク はランダムアクセスメモリ15に一時的に記憶されて、そ
の中から過去100msにおける最大値 が選択される。
次にステップS26で100msが経過したか否かが判断さ
れ、NOの場合にはステップS27で前述のθT0 が初期ス
ロットル開度θTHINITに置き換えられる。一方、前記ス
テップS26でYESの場合には、ステップS28で車両の加速
に利用される有効トルクTQINIT(すなわち、駆動輪総ト
ルク から駆動輪Wrの過剰スリップに消費される余剰トルクを
引いたもの)が、前述のステップS23で求めた駆動輪ス
リップ変化率の最大値EMと駆動輪総トルクの最大値 およびギヤ位置検出器5の出力信号に基づいて演算され
る。
ここで、前記有効トルクTQINITを求める過程を詳述す
る。第5図は氷結路および圧雪路をギヤ位置固定で走行
してスキッドを発生させ、その際の駆動輪総トルク の値を横軸に、駆動輪スリップ変化率の値を縦軸に
プロットし、各サンプリングデータを最小二乗法により
一次回帰解析した結果を示すものである。同図から明ら
かなように、駆動輪総トルク と駆動輪スリップ変化率の関係を与える直線の傾き
は路面摩擦係数の大小(氷結路であるか圧雪路である
か)には依存せず、ギヤ位置によって決定されることが
分かる。そして、ギヤ位置が1速、2速、3速と高速側
に移行するに伴い、各直線の傾きは次第に増加する。な
ぜならば、駆動輪余剰トルクは車両の加速に用いられず
に駆動輪の過剰スリップに消費されて内燃機関−駆動輪
間の回転慣性系に回転加速度を発生させるが、このとき
内燃機関−駆動輪間の慣性モーメントはギヤ位置の関数
になり、駆動輪側から見た場合、前記慣性モーメントは
低速ギヤほど大きくなる。すなわち、低速ギヤになるほ
ど同一駆動輪加速度に対して内燃機関およびギヤの一部
(内燃機関に近い側)の回転加速度が大きくなる。よっ
て、慣性モーメントが大きい低速ギヤでは同一駆動輪加
速度(駆動輪スリップ変化率)であっても駆動輪余剰ト
ルクが大きくなり、その結果低速ギヤほど直線の傾きが
小さくなることになる。
上述のように、駆動輪総トルク と駆動輪スリップ変化率の関係を示す直線の傾き
が、路面摩擦係数に依存せずギヤ位置によって一義的に
決定されることから、そのギヤ位置を考慮することによ
り余剰トルクを精確に求めることができる。そして、そ
の余剰トルクを駆動輪総トルク から減算することにより駆動輪有効トルクTQINITが求め
られる。
上記余剰トルクを求める過程をより詳しく説明する
と、第6図に示すように駆動輪総トルク をX軸に、駆動輪スリップ変化率をY軸に取り、あ
る走行状態における駆動輪総トルク と駆動輪スリップ変化率に対応する点Pを通り、且
つその時のギヤ位置により決定される固有の傾きaを有
する直線Y=aX+bを引く。このとき前記直線のX切片
は、駆動輪スリップ変化率がゼロである時の駆動輪
総トルク すなわち駆動輪有効トルクTQINITを表している。そし
て、駆動輪総トルク と有効トルクTQINITの差である余剰トルクTQEは、前記
傾きaを用いて、 TQE=1/a* で与えられ、したがって有効トルクTQINITは、 で求められる。
以上のように、その時の路面摩擦係数の大小に関わら
ず、ギヤ位置によって決定される定数aの値のみをリー
ドオンリーメモリ14に記憶しておけば、aの逆数である
定数1/aと駆動輪スリップ変化率の積により余剰ト
ルクTQEが求められ、更に駆動輪総トルク と前記余剰トルクTQEの差から目的とする駆動輪有効ト
ルクTQINITを求めることができる。
上述のようにして駆動輪有効トルクTQINITが求められ
ると、その有効トルクTQINITに基づいてステップ29で初
期スロットル開度θTHINITが次式によって演算される。
ここでdTH/dTQはクランク軸での単位トルク変化を与
えるために必要なスロットル開度変化を示すもので、内
燃機関Eの回転速度Neの関数として記憶されている。ま
たKPAは標準大気圧でえられる上記dTH/dTQを補正するた
めに、大気圧検出器12の出力信号に基づいて決定される
補正係数である。
このようにして初期スロットル開度θHTINITが求めら
れると、次のステップS30〜ステップS33において、前述
と同様にその最小値がθT0 に制限されるとともに、そ
の最大値がθWOT に制限される。そして最後に、ステ
ップS34でスロットルイニシャライズフラグFTHINITが1
にセットされる。
而して、第3図のステップS9においてスロットルフィ
ードバック制御が新たに開始されるとき、その初期スロ
ットル開度として前記θTHINITが用いられる。そして上
記初期スロットル開度θTHINITは、車両の加速に利用さ
れる駆動輪有効トルクTQINIT、すなわち駆動輪総トルク から駆動輪Wrの過剰スリップに消費される余剰トルクTQ
Eを差し引いたトルクを与えるスロットル開度に対応し
ているため、最終的なスロットル開度を速やかに最適の
駆動輪スリップ率を与える値に収束させることが可能に
なる。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は前記実
施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載
された本発明を逸脱することなく種々の小設計変更を行
うことが可能である。
例えば、前述のように駆動輪スリップ変化率と駆
動輪加速度とは実質的に等しいと見做せるため(VE
=VW−VRP=VW−K*VVにおいて、VVの微小時間内にお
ける変化は小さいので、と見做せる)、余剰
トルクTQEを求める際に前記に代えてを用いる
ことも本発明に包含されるものとする。
C.発明の効果 以上のように本発明の第1の特徴によれば、駆動輪の
総トルクと駆動輪スリップ変化率の関係がギヤ位置によ
って一義的に決定されることから、そのギヤ位置と駆動
輪スリップ変化率に基づいて余剰トルクを求めることが
でき、この余剰トルクに基づいて、駆動輪の過剰スリッ
プを抑制すべく内燃機関の出力を低減させる際に必要な
駆動輪の有効トルクを決定することができる。このと
き、前記余剰トルクをギヤ位置を考慮して演算している
ので、より正確に求めることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、駆動輪総トルクと
駆動輪スリップ変化率の関係を与えるグラフが直線で近
似され、その直線の傾きがギヤ位置により決定されるた
め、前記駆動輪スリップ変化率と、前記ギヤ位置により
決定される定数との積により余剰トルクを求めることが
できる。これにより、前記余剰トルクを一層簡便に求め
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本制御装置が搭載された車両の概略構成図、第
2図は電子制御ユニットを示すブロック図、第3図は電
子制御ユニットにおける制御内容を示すフローチャー
ト、第4図はそのサブルーチンを示すフローチャート、
第5図は駆動輪有効トルクと駆動輪スリップ変化率の関
係を示すグラフ、第6図は有効トルクを求める方法の説
明図である。 9……スロットル弁、 E……内燃機関、TQE……余剰トルク、TQINIT……駆動
輪有効トルク、 U……電子制御ユニット(駆動輪トルク低減手段)、Wr
……駆動輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/02 F02D 41/04 F02D 45/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動輪の過剰スリップが検出された時、前
    記駆動輪に接続された内燃機関の出力を低減して前記駆
    動輪の過剰スリップを抑制する駆動輪トルク低減手段を
    備えた駆動輪トルクの制御装置において、 前記駆動輪トルク低減手段は、前記内燃機関から駆動輪
    に伝達される総トルクを求める手段と、駆動輪の過剰ス
    リップに消費される余剰トルクを求める手段と、前記駆
    動輪の総トルクと前記余剰トルクから路面に伝達できる
    駆動輪の有効トルクを求める手段と、この有効トルクに
    基づいて内燃機関の出力を低減する手段から成り、 前記余剰トルクを求める手段は、前記駆動輪スリップ変
    化率と、前記内燃機関の出力を駆動輪に伝達する変速機
    のギヤ位置とから余剰トルクを求めるように構成される
    ことを特徴とする、駆動輪トルクの制御装置。
  2. 【請求項2】前記余剰トルクを求める手段は、前記駆動
    輪スリップ変化率と、前記ギヤ位置により決定される定
    数との積により余剰トルクを求めるように構成されるこ
    とを特徴とする、請求項記載の駆動輪トルクの制御装
    置。
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