JP2841642B2 - 路面摩擦係数推定装置 - Google Patents

路面摩擦係数推定装置

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JP2841642B2
JP2841642B2 JP2046881A JP4688190A JP2841642B2 JP 2841642 B2 JP2841642 B2 JP 2841642B2 JP 2046881 A JP2046881 A JP 2046881A JP 4688190 A JP4688190 A JP 4688190A JP 2841642 B2 JP2841642 B2 JP 2841642B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は路面の摩擦係数を推定する装置に関する。
〈従来の技術〉 従来の車両用エンジンの制御装置では、過渡運転状態
において時々刻々変化する吸入空気量に応じて燃料を供
給制御することが困難であることに鑑み、本出願人は、
車両制御に直接作用する物理量であるエンジン出力軸ト
ルクを制御の基準量として燃料量と空気量とを決定す
る、所謂トルク主導方式のエンジン制御装置を先に提案
した(特願昭63−144797号参照)。
上記トルク主導方式では、アクセル操作量に応じて目
標エンジン出力軸トルクを設定し、この設定した目標エ
ンジン出力軸トルクが実際に得られるように、エンジン
の吸入空気量をスロットル弁の開度制御により調整する
よう構成している。
〈発明が解決しようとする課題〉 ところで、このようなトルク主導方式のエンジン制御
において、アクセル操作量に対する駆動軸トルクの応答
特性は、エンジンやトルクコンバータの構造的特性に依
存し、車両のいろいろな走行状態に適合した応答特性を
自由に選択することができないため、車両の走行状態ま
た路面状態によって好ましくない駆動軸トルク制御が行
われることがあった。例えば、滑り易い路面で駆動軸ト
ルクを急激に変化させることは、車両のスピンなどを招
く惧れがあり危険であるが、エンジン制御側では路面状
態等とは無関係にアクセル操作量に応じて駆動軸トルク
を制御してしまうので、運転者に路面状態に応じたアク
セル操作が求められ、運転者のラフなアクセル操作に対
して安全側にエンジンを制御することがむずかしい。
一方、車両用エンジンの制御装置に係る例えばアンチ
スキッド制御などにおいては、路面摩擦係数の情報はそ
の制御性能の改善に大きな役割を果たすものであるが、
従来その情報を得る手段がなかったため、特開昭62−12
8867号公報に示されるように、駆動輪の速度と車両の速
度との偏差に応じてスリップ率を求め、該スリップ率に
応じてブレーキ液圧を制御するように構成されていた。
しかし実際の路面摩擦係数の情報を用いていないた
め、路面状況に応じたエンジン制御がなされないことが
多いのが実情であった。
本発明は、このような従来の実情に鑑みなされたもの
で、駆動トルクを検知しさらには駆動トルクを直接制御
することにより路面摩擦係数を推定して、より安全な走
行が可能となるようにしたものである。
〈課題を解決するための手段〉 このため本発明は第1図に示すように、トルクコンバ
ータを備える車両用エンジンの制御装置において、 少なくとも運転者のアクセル操作量を含む信号に基づ
いて駆動軸トルクを制御する駆動軸トルク制御手段Aか
らの制御信号と、駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出
手段Cからの検出信号と、車両重量等の車両諸元データ
と、より車輪の運動方程式に基づいて路面摩擦係数を推
定する路面摩擦係数推定手段Dを備えると共に、 前記駆動軸トルク制御手段Aが、アクセル操作量を検
出するアクセル操作量検出手段aと、変速機における変
速比を検出する変速比検出手段bと、トルクコンバータ
の出力軸回転速度を検出するトルクコンバータ出力軸回
転速度検出手段cと、エンジンの回転速度を検出するエ
ンジン回転速度検出手段dと、前記検出されたアクセル
操作量に基づいて駆動軸トルクの目標値を設定する目標
駆動軸トルク設定手段eと、前記設定された目標駆動軸
トルクと前記検出された変速比及びトルクコンバータ出
力軸回転速度とに応じてエンジンが発生すべき目標エン
ジン回転速度を設定する目標エンジン回転速度設定手段
fと、予め設定された規範モデルの応答特性に沿って前
記検出されたエンジン回転速度が前記設定された目標エ
ンジン回転速度に一致するようにエンジンを制御するエ
ンジン回転速度制御手段gと、 を備えて構成されてもよい。
また、前記推定された路面摩擦係数と、駆動輪の速度
と車両の速度とに基づいて演算されるスリップ率とから
路面状況を推定するようにしてもよい。
〈作用〉 かかる構成の路面摩擦係数推定装置によると、目標駆
動軸トルク制御手段Aにおいて、 目標駆動軸トルク設定手段eは、アクセル操作量検出
手段aで検出されたアクセル操作量に基づいて駆動軸ト
ルクの目標値を設定する。また、目標エンジン回転速度
設定手段fは、変速比検出手段bで検出された変速比、
トルクコンバータ出力軸回転速度検出手段cで検出され
たトルクコンバータ出力軸回転速度、及び、前記目標駆
動軸トルク設定手段eで設定された目標駆動軸トルクに
応じてエンジンが発生すべき目標エンジン回転速度を設
定する。
そして、エンジン回転速度制御手段gは、予め設定さ
れた規範モデルの応答特性に沿って、エンジン回転速度
検出手段dで検出されたエンジンの回転速度が、前記目
標エンジン回転速度設定手段fで設定された目標エンジ
ン回転速度に一致するようにエンジンを制御する。
そして、路面摩擦係数が前記制御される駆動軸トルク
と、駆動輪速度と、例えば車両重量等と、により推定さ
れる。
また路面状況が、前記推定された路面摩擦係数と、駆
動輪の速度と車両の速度とに基づいて演算されるスリッ
プ率と、から推定される。
〈実施例〉 以下に本発明の実施例を説明する。
一実施例の全体構成を示す第2図において、エンジン
回転速度検出手段dとしてのクランク角センサ1は、例
えばエンジンのクランク軸又はカム軸に付設され、単位
クランク角度毎の単位信号と基準クランク角度毎の基準
信号とを出力し、前記基準信号の周期又は所定時間内に
おける前記単位信号の発生数を計測することでエンジン
の回転速度が算出できるようになっている。
アクセル操作量検出手段aとしてのアクセル開度セン
サ2は、運転者によって操作されるアクセル開度(アク
セル操作量)Accをポテンショメータの出力電圧によっ
て検出する。
トルクコンバータ出力軸回転速度検出手段cとしての
トルクコンバータ出力軸回転速度センサ3は、エンジン
の出力軸に連結されたトルクコンバータ5の出力軸5Aの
回転速度Ntを検出する。
また、シフト位置センサ4は、前記トルクコンバータ
5を介してエンジントルクが伝達されるトランスミッシ
ョン6のシフト位置(ギア位置)Pを検出するセンサで
あり、走行抵抗やトランスミッションの変速比(減速
比)などの運転負荷を検出するセンサとして設けられて
おり、本実施例における変速比検出手段bに相当する。
この他、車速Vspを検出する車速センサ31、ステアリ
ングの操舵角αを検出する操舵角センサ32、図示しない
駆動輪の速度を検出する駆動輪速度センサ33等が設けら
れており、これらのセンサ31,32,33により車両走行条件
が検出される。
前記センサ1〜4及び31,32からの検出信号、更にス
ロットル弁22の開度θrを検出するスロットルセンサ23
からの検出信号が入力されるCPU7では、第3図のフロー
チャートに示すプログラムに従った演算処理を行って、
目標駆動軸トルクTorが得られるように目標スロットル
弁開度θを求め、これをサーボ駆動回路12に出力す
る。8はCPU7の演算に必要となるスロットル弁開度テー
ブルである。
尚、CPU7は、本実施例における目標駆動軸トルク設定
手段e,目標エンジン回転速度設定手段f及びエンジン回
転速度制御手段gとしての機能を有すると共に、公知の
方法により燃料噴射パルスを各気筒のインジェクタ10に
出力して燃料供給制御を行っている。
前記サーボ駆動回路12は、吸気通路21に介装されたス
ロットル弁22の開度を検出するスロットルセンサ23によ
り検出される実際のスロットル弁開度θrが、CPU7から
出力される目標スロットル弁開度θと一致するように
両開度の偏差に応じてバタフライ式のスロットル弁22の
回転軸に連結されたサーボモータ24を正逆転駆動する。
次に第3図のフローチャートに示すプログラムに従っ
てCPU7の行う制御動作を説明する。
第3図のフローチャートに示すプログラムは、一定時
間周期(例えば10msec)毎に実行されるものであり、P1
〜P6では、アクセル開度Acc,エンジン回転速度Ne,トル
クコンバータ出力軸回転速度Nt,シフト位置P,車速Vsp及
び操舵角αを読み込む。
P7では、目標駆動軸トルクTorを設定する。前記目標
駆動軸トルクTorは、そのときの運転車の要求(アクセ
ル開度Acc)と車両の走行状態(車速Vsp,操舵角α)に
基づいて以下のようにして決定する。
例えば、第4図に示すように、アクセル開度Accと車
速Vspとに基づいて予め定められた幾つかの目標駆動軸
トルクTorテーブルデータの中から、操舵角αの大小に
基づいて目標駆動軸トルクTorをルックアップするテー
ブルを選択し、該選択されたテーブルから現状の車速Vs
p及び操舵角αに対応する目標駆動軸トルクTorをルック
アップして設定する。前記目標駆動軸トルクTorテーブ
ルでは、車両の最大動力性能と旋回中の安定性とを考慮
して、車速Vsp又は操舵角αの増加と共に、目標駆動軸
トルクTorがより減少設定されるようにしてある。
尚、前記目標駆動軸トルクTorテーブルデータを用い
ずに、次式のような単純な線形式によりアクセル開度Ac
c,車速Vsp,操舵角αに見合った目標駆動軸トルクTorを
演算設定するようにしても良い。
Tor=k1・Acc−k2・Vsp−k3・α 但し、k1〜k3は所定の定数。
P8では、駆動軸トルクの応答特性を規定する規範モデ
ルH(s)を、予め設定された幾つかの規範モデルの中
から選択する。本実施例では、走行状態(操舵角α)に
基づいて前記規範モデルが選択されるようにしてあり、
例えば第5図に示すように、旋回中の車両の安定性を考
慮して操舵角αの増加と共に穏やかな変化特性を有する
規範モデルが選択されるようにし、逆に操舵角αが小さ
いときには応答性を重視した特性の規範モデルが選択さ
れるようになっている。
P9では、まず、シフト位置Pに対応する変速比Grと目
標駆動軸トルクTorとから次式に従って目標トルクコン
バータ出力軸トルクTtrを算出する。
Ttr=Tor/Gr そして、上式に基づいて算出した目標トルクコンバー
タ出力軸トルクTtrと、トルクコンバータ出力軸回転速
度センサ3で検出されたトルクコンバータ出力軸回転速
度Ntとから目標エンジン回転速度Nerを算出する。
第6図に示すように、トルクコンバータ5の特性(ト
ルク容量τ,効率η)は、トルクコンバータ入力軸回転
速度(エンジン回転速度Neに等しい)とトルクコンバー
タ出力軸回転速度Ntとの回転速度比Nt/Neに依存するの
で、トルクコンバータ出力軸トルクTtは次の2次式でモ
デル化されることが公知である。
即ち、非カップリング領域では、 Tt=A0・Nt2+A1・Nt・Ne+A2・Ne2…… カップリング領域では、 Tt=B0・Nt2+B1・Nt・Ne+B2・Ne2…… 但し、上式においてA0〜A2及びB0〜B2は、トルクコン
バータ5に固有の定数である。
これは、第6図において、トルク容量τ(=Tt/Ne2
の2次曲線が回転速度比Nt/Neを用いて、 Tt/Ne2=C0・(Nt/Ne) +C1・(Nt/Ne)+C2 で表されることから(但し、C0〜C2は曲線の膨らみを定
める定数)、この式をTtについて整理すれば、上式,
が得られるものである。
尚、第6図において、効率ηは、Nt・TtとNe・Teの比
(Nt・Tt)/(Ne・Te)(但し、Teは入力トルク)であ
る。
上式,において、目標トルクコンバータ出力軸ト
ルクTtrの得られるエンジン回転速度(目標エンジン回
転速度)をNerとすれば、Ttr及びNerを上式,に代
入して、 Ttr=A0・Nt2+A1・Nt・Ner +A2・Ner2…… Ttr=B0・Nt2+B1・Nt・Ner +B2・Ner2…… となるので、Ttr及びNtを変数として,の連立方程
式を解くと目標エンジン回転速度Nerを求めることがで
き、この目標エンジン回転速度Nerは、目標駆動軸トル
クTor,変速比Gr,トルクコンバータ出力軸回転速度Ntを
用いて求められたトルクコンバータの特性を反映した値
として設定されることになる。尚、予め計算した値をテ
ーブルに入れておいて、そのときのTtr及びNtとからル
ックアップによりNerが求められるようにしてもよい。
従って、トルクコンバータを備えたエンジンにおいて
も、アクセル操作量に見合った駆動軸トルクに制御させ
ることができる。
P10では、P8で操舵角αに基づいて選択した規範モデ
ルH(s)の応答特性に沿って、実際のエンジン回転速
度NeがP9で設定された目標エンジン回転速度Nerに一致
するように、目標エンジン出力軸トルクTerを計算す
る。目標エンジン出力軸トルクTerを導出する方法とし
ては、第7図のブロック図(連続時間系で表記)で示す
ような、公知のI.M.C.法(Internal Model Control Met
hod)を用いる。I.M.C.法により、ロバストなモデルマ
ッチング制御系を構成することが可能であり、非線形な
要素を多分に含むと共に、燃焼というかなり変動的な要
素を含むエンジンの回転速度制御に有効である(モデル
マッチング制御=制御対称の応答特性を規範モデルのそ
れと一致させる制御、ロバスト=多少のモデル誤差やパ
ラメータ変動があっても制御系の安定性が保たれるこ
と)。
第7図において、G(s)は制御対象(下記P11,P12
に示すように、目標エンジン出力軸トルクに基づいてス
ロットル弁開度を制御し、エンジン出力軸トルクが目標
値に追従するように制御したエンジンの応答性であ
る)、GM(s)はその制御対象モデル、C(s)はフィ
ードフォワード型モデルマッチング補償器である。
C(s)=H(s)/GM(s) 但し、第6図は、連続時間形で表記してあるので、実
際にはサンプル周期T(10msec)で離散化して目標エン
ジン出力軸トルクTerを演算する。
P11では、P10で第7図のI.M.C.法で求められた目標エ
ンジン出力軸トルクTerとそのときのエンジン回転速度N
eとから、第8図に示した目標スロットル弁開度テーブ
ル8を参照して目標スロットル弁開度θを読み出す。
第8図で与えたデータは、車両に搭載されたエンジンの
性能から定まるデータである。
P12では、目標スロットル弁開度θをサーボ駆動回
路12へ出力する。これにより、スロットル弁22がサーボ
モータ24に駆動されて、その開度が目標スロットル弁開
度θに一致するようにフィードバック制御され、これ
により、目標エンジン出力軸トルクTer、即ち、目標エ
ンジン回転速度Nerが得られるような吸入空気量に制御
される。
ここで、P10〜P12と第2図に示すサーボモータ駆動回
路12,サーボモータ24,スロットル弁22及びスロットルセ
ンサ23から第1図のエンジン回転速度制御手段gの機能
が果たされている。
尚、本実施例では、目標エンジン回転速度Ner(目標
エンジン出力軸トルクTer,目標駆動軸トルクTor)を得
るために、吸入空気量をスロットル弁22の開度によって
制御するようにしたが、この他、エンジンへの供給燃料
量を可変制御することにより目標エンジン回転速度Ner
が得られるようにしてもよい。
ここで、本実施例の作用を説明する。
アクセル操作量に応じてエンジン出力軸トルクを制御
する方式(従来方式)をトルクコンバータを備える車両
にそのまま採用したのでは、アクセル操作量に的確に対
応した駆動軸トルクが得られない。また、駆動軸トルク
の応答特性は、エンジンやトルコンの構造的特性に依存
し、車両が直進中でも旋回中でも同一特性しか得られな
い。この為運転者には、直進走行または旋回走行に適し
た微妙なアクセル操作が強いられた。
これに対し、本実施例においては、目標駆動軸トルク
(定常特性)がアクセル操作量Accと車速Vspと操舵角α
とにより決定され、さらに規範モデル(過渡特性)が操
舵角αにより決定され、これらの特性が得られるように
スロットル弁開度が制御される。従って、運転者の要求
(アクセル操作量)に的確に対応した駆動軸トルクが得
られ、また直進、旋回を問わず安定した走行が運転者に
負担をかけることなく実現できる。
次に、第3図のフローチャートに示すプログラムに従
って目標エンジン出力軸トルクTerを算出して、該算出
したトルクTerを用いて車輪の運動方程式に基づいて、
路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段に係る実
施例について第9図に基づいて説明する。
第9図は車両の走行状態を模式的に表した図である
が、ここで、各々の記号は Mc;車重 M ;輪荷重 T ;駆動トルク(=Ter) F ;タイヤの発生力 r ;タイヤの半径 V ;車輪速度 Vc;車体速度 S ;スリップ率〔=(V−Vc)/V〕 I ;車輪の慣性 μ ;路面摩擦係数 ω ;車輪の角速度 である。ここで上記に説明した駆動トルク制御装置によ
って駆動輪にかかるトルクTが所定の値に制御されたと
き、車輪に係る運動方程式は次式のようになる。
また、タイヤと路面との間に発生する力Fは F=μM…… であるから、,より となる。これをμについて解くと となり、路面摩擦係数μを求めることが可能となる。
尚、以上の演算もCPU7で行われる。
従って、第3図のフローチャートに示すプログラムに
従って目標エンジン出力軸トルクTerを算出するルーチ
ンが駆動軸トルク制御手段Aに相当し、駆動輪の速度を
検出する駆動輪速度センサ33が駆動輪速度検出手段Cの
機能を果たす。そして、前述の演算が車輪の運動方程式
(前記式)に基づいて路面摩擦係数μを推定する路面
摩擦係数推定手段Dの機能を果たしている。
尚本実施例においては、駆動輪にかかるトルクTとし
て、上記に説明した制御装置に係る目標エンジン出力軸
トルクTerを用いたが、目標エンジン出力軸トルクTerの
代わりに、エンジン出力軸にエンジン出力軸トルクを測
定するトルクセンサを設け、該センサの測定値を用いて
路面摩擦係数μを推定してもよい(このときは、前記ト
ルクセンサが駆動軸トルク測定手段Bの機能を果た
す)。
尚、前記式により路面摩擦係数μを推定することは
勿論可能であるが、実際の車両の走行状況下において
は、計測ノイズや、駆動トルクの変動,路面摩擦係数の
変動等のため、推定値が常に変動したり、該推定値に誤
差が生じたりすることが考えられる。従って前記式を
積分して、該式に代えて次に示す式を用いることに
より、より平均的な路面摩擦係数μを推定することが可
能となる。また同様の理由により、2回積分した値を用
いてもよい。
さらに、第10図に示すように、同じ路面摩擦係数であ
っても路面状況により雪面の方が乾燥路面に比べてスリ
ップ率は大きくなるので、例えば第10図のような路面摩
擦係数μとスリップ率Sとを規定した線図を用意してお
けば、求めた路面摩擦係数μから路面状況を推定する
ことも可能となる。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によると、トルクコンバー
タを備えたエンジンにおいて、制御された駆動トルクを
用いて路面摩擦係数を推定することができ、該推定値を
用いて実際の路面状況に応じたエンジン制御を行うこと
が可能となり、走行性及び安全性が改善される。
また、アクセル操作量に見合った駆動軸トルクを所定
の規範モデルの応答特性に一致するように発生させるこ
とができると共に、該駆動軸トルクを用いて路面摩擦係
数を推定しているので、路面状況も踏まえて車両の走行
状態に適合するように直接制御することができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すブロック図、第2図は本発
明の一実施例を示すシステム概略図、第3図は同上実施
例における制御内容を示すフローチャート、第4図は同
上実施例における目標駆動軸トルクTorのテーブルデー
タの一例を示す線図、第5図は操舵角αに基づく応答特
性規範モデルの選択特性を示す線図、第6図はトルクコ
ンバータの基本特性図、第7図は目標エンジン回転速度
Nerを目標エンジン出力軸トルクTerに変換するための構
成を示すブロック図、第8図は目標エンジン出力軸トル
クTerとエンジン回転速度Neとに対応する目標スロット
ル開度θoのテーブルデータの一例を示す線図、第9図
は車両の走行状態を模式的に表した図、第10図は路面摩
擦係数μとスリップ率Sとの関係を規定した線図の一例
である。 1……クランク角センサ、2……アクセル開度センサ、
3……トルクコンバータ出力軸回転速度センサ、4……
シフト位置センサ、5……トルクコンバータ、5A……ト
ルクコンバータ出力軸、6……トランスミッション、7
……CPU、8……スロットル弁開度テーブル、12……サ
ーボ駆動回路、22……スロットル弁、23……スロットル
センサ、31……車速センサ、32……操舵角センサ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−122763(JP,A) 特開 平3−182662(JP,A) 特開 平2−201059(JP,A) 特開 昭62−128867(JP,A) 特開 昭62−3137(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 41/40 G01N 19/02 B60T 7/12 - 7/22 B60T 8/32 - 8/96

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルクコンバータを備える車両用エンジン
    の制御装置において、 少なくとも運転者のアクセル操作量を含む信号に基づい
    て駆動軸トルクを制御する駆動軸トルク制御手段からの
    制御信号と、駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手段
    からの検出信号と、車両重量等の車両諸元データと、よ
    り車輪の運動方程式に基づいて路面摩擦係数を推定する
    路面摩擦係数推定手段を備えると共に、 前記駆動軸トルク制御手段が、アクセル操作量を検出す
    るアクセル操作量検出手段と、変速機における変速比を
    検出する変速比検出手段と、トルクコンバータの出力軸
    トルク回転速度を検出するトルクコンバータ出力軸回転
    速度検出手段と、エンジンの回転速度を検出するエンジ
    ン回転速度検出手段と、前記検出されたアクセル操作量
    に基づいて駆動軸トルクの目標値を設定する目標駆動軸
    トルク設定手段と、前記設定された目標駆動軸トルクと
    前記検出された変速比及びトルクコンバータ出力軸回転
    速度とに応じてエンジンが発生すべき目標エンジン回転
    速度を設定する目標エンジン回転速度設定手段と、予め
    設定された規範モデルの応答特性に沿って前記検出され
    たエンジン回転速度が前記設定された目標エンジン回転
    速度に一致するようにエンジンを制御するエンジン回転
    速度制御手段と、を備えて構成されることを特徴とする
    路面摩擦係数推定装置。
  2. 【請求項2】前記推定された路面摩擦係数と、駆動輪の
    速度と車両の速度とに基づいて演算されるスリップ率と
    から路面状況を推定することを特徴とする請求項1に記
    載の路面摩擦係数推定装置。
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JPH03249340A (ja) 1991-11-07

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