JP3060815B2 - 車輪速度の補正値計算装置 - Google Patents

車輪速度の補正値計算装置

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JP3060815B2
JP3060815B2 JP1332294A JP1332294A JP3060815B2 JP 3060815 B2 JP3060815 B2 JP 3060815B2 JP 1332294 A JP1332294 A JP 1332294A JP 1332294 A JP1332294 A JP 1332294A JP 3060815 B2 JP3060815 B2 JP 3060815B2
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真輔 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばトラクション制
御装置のように、駆動輪速度及び従動輪速度を車両の走
行状態、運動状態などを制御するために用いる車両用装
置に適用されて、駆動輪速度又は従動輪速度を補正する
ための補正値を計算する車輪速度の補正値計算装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、駆動輪及び従動輪の両回転速
度をそれぞれ測定するとともに、同測定した両回転速度
と規格タイヤの半径(固定値)を用いて両回転速度にそ
れぞれ比例する駆動輪速度及び従動輪速度を計算して、
同計算した駆動輪速度と従動輪速度との速度差に基づき
過剰な駆動トルクによる駆動輪のスリップ状態を検出
し、同スリップ状態の検出時にはエンジンによる駆動ト
ルクを低減するようにしたトラクション制御装置はよく
知られている。この場合、タイヤの摩耗、空気圧の低
下、異径タイヤの装着などにより、駆動輪と従動輪のタ
イヤ半径に差があると、この差に起因して駆動輪速度又
は従動輪速度が正確に検出されず、駆動トルクの制御が
的確に行われなくなる。
【0003】このような駆動輪速度と従動輪速度の検出
精度を高めるために、例えば実開平2−45461号公
報に示されているように、車両が直進走行しているこ
と、車両が所定値以上の加速及び減速走行状態にないこ
とを条件に、各車輪速度を前記のようにして計算すると
ともにそれらの平均値を計算し、この平均値と各車輪速
度の比を補正値として用いるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、車両が前記走
行条件に合致している場合でも、駆動輪と路面との間に
は多少の滑りが存在する、すなわち駆動輪は多少スリッ
プしているので、たとえ駆動輪と従動輪の各タイヤ半径
が同じあっても、駆動輪速度が従動輪速度より大きな値
として計算されてしまう。その結果、前記従来方法によ
り計算したタイヤ半径の差に起因した各車輪速度の補正
値には誤差が含まれ、同補正値により補正した車輪速度
を用いた車両制御が精度よく行われないという問題があ
った。
【0005】本発明は上記問題に対処するためになされ
たもので、その目的は駆動輪の前記多少のスリップを考
慮してタイヤ半径の差に起因した駆動輪速度又は従動輪
速度の補正値を精度よく算出するようにした車輪速度の
補正値計算装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構成上の特徴は、駆動輪の回転速度に比例
させて検出した駆動輪速度と、従動輪の回転速度に比例
させて検出した従動輪速度との差に応じて駆動輪のスリ
ップ率を第1スリップ率として計算する第1処理手段
と、車両の加速に関係した検出物理量に基づいて車両の
加速に伴うスリップ率を第2スリップ率として決定する
第2処理手段と、第1スリップ率から第2スリップ率を
減算した減算値を補正値として決定する第3処理手段と
を設けたことにある。
【0007】また、本発明の他の構成上の特徴は、前記
第2処理手段が、前記検出物理量と検出した車両の走行
路面の状態に基づいて車両の加速に伴うスリップ率を第
2スリップ率として決定するようにしたことにある。
【0008】
【発明の作用・効果】上記のように構成した本発明にお
いては、第1処理手段により計算される第1スリップ率
には、駆動輪と従動輪とのタイヤ半径差に起因した誤差
に加えて第2処理手段により計算される駆動輪のスリッ
プに起因した第2スリップ率が含まれており、第3処理
手段が前記第1スリップ率から前記駆動輪のスリップに
起因した第2スリップ率を減算して補正値を計算するの
で、補正値は駆動輪と従動輪とのタイヤ半径差に起因し
た誤差を精度よく表すものとなる。
【0009】また、上記のように構成した本発明の他の
特徴によれば、第2処理手段が駆動輪のスリップに起因
した第2スリップ率を計算する際に、車両の走行路面の
状態をも考慮するようにしたので、前記駆動輪のスリッ
プに起因した第2スリップ率がより正確に計算され、補
正値の精度がより向上する。
【0010】その結果、上記のように計算した補正値を
用いて駆動輪速度又は従動輪速度を補正して、同補正し
た車輪速度を車両制御に用いれば、同車両制御が良好に
行われるようになる。
【0011】
【実施例】
a.第1実施例 以下、本発明の第1実施例を図面を用いて説明すると、
図1は本発明に係る車輪速度の補正値計算装置をトラク
ション制御装置に適用した例を示している。
【0012】このトラクション制御装置は、従動輪(非
駆動輪)である一対の前輪FW,FWの回転速度Nf1,
Nf2をそれぞれ検出する回転速度センサ11a,11b
と、駆動輪である一対の後輪RW,RWの回転速度Nr
1,Nr2をそれぞれ検出する回転速度センサ12a,1
2bと、車両の前後加速度Gを検出する加速度センサ1
3を備えている。これらの回転速度センサ11a,11
b,12a,12bは、車体側に固定された電磁コイル
に対して各輪と一体回転する円板の外周面に設けた複数
(本実施例では48個)の歯の通過を電磁的にピックア
ップするもので、各輪の一回転毎に48個のパルス列信
号をそれぞれ出力する。Nf1,Nf2,Nr1,Nr2は1秒
当りの前記パルス信号のパルス数を表す。
【0013】これらの各センサはマイクロコンピュータ
20に接続されている。マイクロコンピュータ20は前
記検出した回転速度Nf1,Nf2,Nr1,Nr2に基づいて
加速時における駆動輪のスリップを検出し、同スリップ
が大きくなったとき駆動トルク低減装置30を制御して
エンジンによる駆動トルクを低減させるものである。こ
の駆動トルクの低減制御は周知技術であるとともに本発
明にも直接関係しないので具体的な説明を省略し、本実
施例においては、前記低減制御の一部を構成していて駆
動輪のスリップ検出に用いるための補正演算を含む従動
輪速度及び駆動輪速度を計算する計算方法及び同装置に
ついて詳しく説明する。
【0014】マイクロコンピュータ20は前記従動輪速
度及び駆動輪速度を検出するために、車両の始動直後、
所定の時間毎などに、図2のフローチャートに示すステ
ップ100〜118からなるプログラムを実行する。ス
テップ102にて加速度センサ13から車両の前後加速
度Gを表す検出信号を入力し、ステップ104にて前後
加速度Gが所定値Gref 以下であるか否かを判定する。
この判定処理は、前後加速度Gが大きくなると後述する
補正後の駆動輪速度Vr*及び同速度Vr*の算出に用いる
補正値Sh及び補正係数Khの誤差が大きくなることを回
避するためのものである。すなわち、前後加速度Gが所
定値Gref より大きければ、ステップ104にて「N
O」と判定して、ステップ106〜116からなる処理
を実行しないで、ステップ118にてプログラムの実行
を終了する。前後加速度Gが所定値Gref 以下であれ
ば、ステップ104にて「YES」と判定してプログラ
ムをステップ106以降に進める。
【0015】ステップ106においては、回転速度セン
サ11a,11b,12a,12bから各回転速度Nf
1,Nf2,Nr1,Nr2(1秒当りのパルス数)を入力し
て従動輪FW,FW及び駆動輪RW,RWの各平均回転
速度Nf=(Nf1+Nf2)/2,Nr=(Nr1+Nr2)/2 を
計算した後、下記数1の演算の実行により従動輪FW,
FW及び駆動輪RW,RWの各車輪速度Vf,Vr(時速
に換算)を計算する。
【0016】
【数1】 Vf=(Nf/48)・2πr・(3600/1000) Vr=(Nr/48)・2πr・(3600/1000) 前記数1中のrは規格タイヤの半径を表す予め決められ
た定数である。
【0017】前記ステップ106の処理後、ステップ1
08にて下記数2の演算の実行により駆動輪RWのスリ
ップ率を第1スリップ率Sv として計算する(第1処
理)。
【0018】
【数2】Sv=(Vr−Vf)/Vf 次に、ステップ110にて加速度Gに基づいてマイクロ
コンピュータ20内に設けたテーブル(図3)を参照す
ることにより、駆動輪RWのスリップに起因した第2ス
リップ率Saを決定する(第2処理)。このテーブル
は、車両の加速度Gを変化させながら駆動輪RWに発生
するスリップ率を測定して作成できる。このステップ1
10の処理により、加速度Gが大きくなるにしたがって
増加する第2スリップ率Saが決定される。前記ステッ
プ110の処理後、ステップ112にて第1スリップ率
Svから第2スリップ率Saを減算することにより補正値
Sh=Sv−Saを計算する(第3処理)。この場合、第
1スリップ率Sv は従動輪FWと駆動輪RWとのタイヤ
半径差に起因した誤差に加えて駆動輪RWの駆動による
スリップに起因した第2スリップ率Sa を含んでおり、
前記ステップ112の処理は第1スリップ率Sv から前
記駆動によるスリップ分を差し引くように機能するの
で、補正値Sh は従動輪FWと駆動輪RWとのタイヤ半
径差に起因した誤差を精度よく表すものとなる。
【0019】次に、ステップ114にて下記数3の演算
の実行により駆動輪RWに対する補正係数Khを計算
し、ステップ116にて同補正係数Khを用いて補正し
た駆動輪速度Vr*を下記数4の演算の実行により計算す
る。
【0020】
【数3】Kh=1+Sh
【0021】
【数4】Vr*=Vr/Kh このようにして計算した駆動輪速度Vr*はタイヤ半径差
に起因した誤差を含んでいないので、同駆動輪速度Vr*
と前記計算した従動輪速度Vf を用いれば、車両の駆動
トルクによる駆動輪のスリップ状態をより精度よく検出
できる。また、この第1実施例においては、補正値Sh
及び補正係数Khの計算に車両の加速に伴う駆動輪RW
のスリップ率Sv を考慮するようにしたので、ステップ
104の判定処理における所定値Gref をある程度大き
くしても補正値Sh及び補正係数Khの誤差が大きくなる
ことはなく、補正値Sh及び補正係数Khを計算するため
の車両の走行条件がきびしく制限されることがなくな
る。
【0022】この第1実施例においては、図2のプログ
ラム内にて補正した駆動輪速度Vr*を計算するようにし
たが、同プログラム内にて駆動輪速度Vr*を計算する必
要はない。すなわち、補正値Sh及び補正係数Khの計算
をときどき行い、頻繁に行われる別途用意されたプログ
ラムにて前記ステップ106の処理と同様な処理により
従動輪速度Vf及び駆動輪速度Vrを計算するとともに、
前記ステップ116と同様な処理により前記計算した補
正係数Khを用いて駆動輪速度Vrを駆動輪速度Vr*に補
正し、これらの従動輪速度Vf及び駆動輪速度Vr*の差
Vr*−Vfに基づき駆動輪RWの駆動に起因したスリッ
プを検出し、同検出時に駆動トルク低減装置30を制御
してエンジンによる駆動トルクを低減するようにすれば
よい。
【0023】なお、このように駆動輪RWのスリップ検
出に補正値Sh又は補正係数Khを用いる場合には、各車
輪速度Vfよりもそれらの差Vr*−Vfが問題になるの
で、従動輪速度Vfを補正値Sh又は補正係数Kh を用い
て補正するようにしてもよい。例えば、従動輪速度Vf
を補正係数Khを用いて速度Vf*=Kh・Vfに補正する。
【0024】次に、上記第1実施例においては、車両の
加速に関係した物理量として加速度センサ13により検
出した車両の前後加速度Gを用いるようにしたが、同物
理量としてエンジンによる駆動トルクTを採用するよう
に変形した変形例について説明する。この変形例におい
ては、図1に示すように、上記加速度センサ13に代え
て、エンジン回転数Ne を検出するエンジン回転数セン
サ14と、変速機のシフトポジションTRS を検出するシ
フトポジションセンサ15とを備えている。また、マイ
クロコンピュータ20は従動輪速度Vf 及び補正した駆
動輪速度Vr*を計算するために、上記図2のプログラム
に代えて図4のフローチャートに対応したプログラムを
実行する。
【0025】このプログラムにおいては、ステップ20
0の開始後、ステップ202にてエンジン回転数センサ
14及びシフトポジションセンサ15からエンジン回転
数Ne及び変速機のシフトポジションTRSをそれぞれ入力
し、ステップ204にて前記シフトポジションTRSに基
づいて変速機のギヤ比Trを決定し、ステップ206に
て上記第1実施例のステップ106の処理と同様にして
従動輪速度Vf 及び駆動輪速度Vr を計算する。次に、
ステップ208,210の処理により、エンジンによる
駆動トルクTとトルクコンバータのスリップ率Ts の間
には、図5に示すように、特定の関係があることに着目
して、エンジンによる駆動トルクTを計算する。すなわ
ち、ステップ208にて従動輪速度Vf を車速とみなし
て下記数5の演算の実行によってトルクコンバータのス
リップ率Ts を計算し、ステップ210にてマイクロコ
ンピュータ20に内蔵されていてスリップ率Tsと駆動
トルクTの関係(図5参照)を表すテーブルを参照する
ことによってエンジンによる駆動トルクTを決定する。
【0026】
【数5】Ts=(Ne−K・Tr・Vf)/Ne なお、前記数5中のKは変速機の出力軸の回転速度をエ
ンジンの回転速度に換算するために予め決められた定数
である。
【0027】前記駆動トルクTの計算後、ステップ21
2にて駆動トルクTが所定値Tref以下であるか否かが
判定される。この判定処理は上記第1実施例のステップ
104の処理に対応するもので、駆動トルクTが大きく
なると補正値Sh 、補正係数Kh 及び駆動輪速度Vr*の
誤差が大きくなることを回避するためのものである。そ
して、この場合も、駆動トルクTが所定値Tref 以下で
あるときのみ、ステップ214〜222の処理が実行さ
れて補正値Sh 、補正係数Kh 及び駆動輪速度Vr*が計
算される。ステップ214〜222の処理中のステップ
216においては、駆動トルクTに基づいてマイクロコ
ンピュータ20内に設けたテーブル(図6)を参照する
ことにより、駆動輪RWのスリップに起因した第2スリ
ップ率Sa を決定する。このテーブルも、エンジンによ
る駆動トルクTを変化させながら駆動輪RWに発生する
スリップ率を測定して作成できる。そして、残りのステ
ップ214,218〜222の処理は上記第1実施例の
ステップ108,112〜116の処理と同じであるの
で、それらの説明は省略する。このようにして、この変
形例においても、タイヤ半径差に起因する誤差を精度よ
く表す補正値Sh 及び補正係数Kh が計算されるととも
に、タイヤ半径差に起因した誤差を修正した駆動輪速度
Vr*が計算されるので、上記第1実施例と同様な効果が
期待される。
【0028】b.第2実施例 次に、上記第1実施例の第2スリップ率Sa を車両の加
速状態と走行路面の状態とに応じて決定するようにした
第2実施例について説明する。この第2実施例において
は、上記第1実施例に加えて路面摩擦係数センサ16
(路面状態検出手段)を備えている点と、マイクロコン
ピュータ20が図7のフローチャートに対応したプログ
ラムを実行する点で上記第1実施例と相違する。
【0029】路面摩擦係数センサ16はタイヤと走行路
面との間の摩擦係数μを検出して同摩擦係数μを表す検
出信号を出力するもので、例えば下記〜の検出装置
を用いることができる。 ステアリングシャフトのトルク、タイロッド軸力など
の車両旋回に伴い変化する車両各部の状態量と、前後加
速度、車輪速度などの車両の制動及び駆動に伴い変化す
る車両の状態量と、湿度、外気温度などの気象状態に関
係した状態量などを用いたファジィ理論に基づいて路面
摩擦係数μを推定する装置(詳しくは、特開平3−25
8650号公報参照)。 タイロッド軸力、パワーステアリング装置内の油圧な
どを測定することにより路面反力を検出し、同検出した
路面反力、車速及びハンドル舵角を用いて路面摩擦係数
μを推定する装置(詳しくは特開平3−258651号
公報参照)。 ヨーレートγ(横加速度)、車速及びハンドル舵角を
用いて路面摩擦係数μを推定する装置(詳しくは特開平
3−258652号公報参照)。 スリップ開始時の横加速度及び前後加速度のベクトル
和により路面摩擦係数μを検出する装置(詳しくは特開
平4−331668号公報参照)。 予め所定の制動力を付与した第5の車輪を用意して同
車輪を路面にときどき接触させ、同車輪の回転数と車速
とを比較して同車輪のスリップ率を算出し、同算出スリ
ップ率から路面摩擦係数μを計算する。また、図7のプ
ログラム中のステップ300〜320の処理中のステッ
プ310においては路面摩擦係数センサ16から路面摩
擦係数μを表す検出信号を入力し、ステップ312にお
いては前記路面摩擦係数μと加速度Gに基づいてマイク
ロコンピュータ20内に設けたテーブル(図8)を参照
することにより、駆動輪RWのスリップに起因した第2
スリップ率Sa を決定する(第2処理手段)。なお、図
8中の「−」は車両走行上あり得ない状態を表してい
る。このテーブルも、路面摩擦係数μと加速度Gを変化
させながら駆動輪RWに発生するスリップ率を測定して
作成できる。そして、残りのステップ300〜308,
314〜320の処理は上記第1実施例のステップ10
0〜108,112〜118の処理と同じであるので、
それらの説明は省略する。このようにして、この第2実
施例おいては、第2スリップ率Sa を路面摩擦係数μと
加速度Gとにより決定するようにしたので、駆動輪RW
に起因した第2スリップ率Sa がより正確に計算される
ようになり、補正値Sh、補正係数Kh及び駆動輪速度V
r*がより精度よく計算されるようになる。
【0030】さらに、上記第2実施例における加速度G
に代えて上記第1実施例の変形例のようにエンジンによ
る駆動トルクTを採用するように変形した変形例につい
て説明する。この変形例においては、上記加速度センサ
13に代えて、エンジン回転数Neを検出するエンジン
回転数センサ14と、変速機のシフトポジションTRSを
検出するシフトポジションセンサ15とを備えていると
ともに、マイクロコンピュータ20は上記図7のプログ
ラムに代えて図9のフローチャートに対応したプログラ
ムを実行する。
【0031】前記プログラム中のステップ400〜41
2の処理は上記第1実施例の変形例のステップ200〜
212の処理と同じであり、これらの処理により駆動ト
ルクTが検出されるとともに、同駆動トルクTが所定値
Tref と比較される。また、ステップ414〜426の
処理は上記第2実施例のステップ308〜320の処理
とほぼ同じであり、わずかに、ステップ418にて、駆
動トルクTと路面摩擦係数μとに基づいて図10にその
特性を示すテーブルを参照することにより、第2スリッ
プ率Sa が決定される点で相違する。したがって、この
第2実施例の変形例においても上記第2実施例と同等な
効果が期待される。
【0032】なお、上記第1及び第2実施例において
は、前後加速度Gを加速度センサ13を用いて検出する
ようにしたが、この加速度Gを従動輪FWの車輪速度V
f を微分することにより計算するようにしてもよい。
【0033】また、上記第1及び第2実施例並びにそれ
らの各変形例においては、加速度G又は駆動トルクTが
所定Gref,Tref以下のときに補正値Sh、補正係数Kh
及び補正した駆動輪速度Vr*を計算するようにしたが、
この加速度G又は駆動トルクTの条件の他に、上記従来
技術で説明したように、車両の直進走行及び制動などの
条件を付加するようにしてもよい。すなわち、車両が旋
回中であったり、制動中である場合には、前記補正値S
h、補正係数Kh及び補正した駆動輪速度Vr*を計算しな
いようにしてもよい。
【0034】また、上記第2実施例及びその変形例にお
いては、路面摩擦係数μを測定することにより走行路面
の状態を検出するようにしたが、雪道、乾燥アスファル
ト、砂利道などの走行路の種類及び状態を気候条件(環
境条件)、車両の状態により検出して、同走行路の種類
及び状態を走行路面の状態量とすることも可能である。
【0035】さらに、上記第1及び第2実施例並びにそ
れらの各変形例においては、従動輪速度Vf 及び駆動輪
速度Vr*を用いてトラクション制御を行う車両装置に本
発明を適用した例について説明したが、両速度Vf,Vr*
を用いる他の車両装置にも本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の各実施例及びそれらの変形例に係る
トラクション制御装置のブロック図である。
【図2】 本発明の第1実施例に係り、図1のマイクロ
コンピュータにて実行されるプログラムのフローチャー
トである。
【図3】 加速度に対する駆動輪のスリップ率の変化特
性を示す図である。
【図4】 本発明の第1実施例の変形例に係り、図1の
マイクロコンピュータにて実行されるプログラムのフロ
ーチャートである。
【図5】 トルクコンバータのスリップ率に対するエン
ジンによる駆動トルクの変化特性を示すグラフである。
【図6】 駆動トルクに対する駆動輪のスリップ率の変
化特性を示す図である。
【図7】 本発明の第2実施例に係り、図1のマイクロ
コンピュータにて実行されるプログラムのフローチャー
トである。
【図8】 加速度及び路面摩擦係数に対する駆動輪のス
リップ率の変化特性を示す図である。
【図9】 本発明の第2実施例の変形例に係り、図1の
マイクロコンピュータにて実行されるプログラムのフロ
ーチャートである。
【図10】 駆動トルク及び路面摩擦係数に対する駆動
輪のスリップ率の変化特性を示す図である。
【符号の説明】
FW…従動輪(前輪)、RW…駆動輪(後輪)、11
a,11b,12a,12b…回転速度センサ、13…
加速度センサ、14…エンジン回転数センサ、15…シ
フトポジションセンサ、16…路面摩擦係数センサ、2
0…マイクロコンピュータ、30…駆動トルク低減装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 3/42 B60T 8/00 G01P 3/56 G01P 15/00 F02D 29/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動輪の回転速度に比例させて駆動輪速
    度を検出する駆動輪速度検出手段と、従動輪の回転速度
    に比例させて従動輪速度を検出する従動輪速度検出手段
    とを有し、前記検出した駆動輪速度及び従動輪速度を利
    用する車両用装置に適用され、駆動輪のタイヤ径と従動
    輪のタイヤ径の相違による駆動輪速度と従動輪速度との
    差を補正するための補正値を計算する車輪速度の補正値
    計算装置において、 車両の加速に関係した物理量を検出する物理量検出手段
    と、 駆動輪速度と従動輪速度との差に応じて駆動輪のスリッ
    プ率を第1スリップ率として計算する第1処理手段と、 前記検出した物理量に基づいて車両の加速に伴うスリッ
    プ率を第2スリップ率として決定する第2処理手段と、 前記計算した第1スリップ率から前記決定した第2スリ
    ップ率を減算して同減算結果を前記補正値として決定す
    る第3処理手段とを備えたことを特徴とする車輪速度の
    補正値計算装置。
  2. 【請求項2】 駆動輪の回転速度に比例させて駆動輪速
    度を検出する駆動輪速度検出手段と、従動輪の回転速度
    に比例させて従動輪速度を検出する従動輪速度検出手段
    とを有し、前記検出した駆動輪速度及び従動輪速度を利
    用する車両用装置に適用され、駆動輪のタイヤ径と従動
    輪のタイヤ径の相違による駆動輪速度と従動輪速度との
    差を補正するための補正値を計算する車輪速度の補正値
    計算装置において、 車両の加速に関係した物理量を検出する物理量検出手段
    と、 車両の走行路面の状態を検出する路面状態検出手段と、 駆動輪速度と従動輪速度との差に応じて駆動輪のスリッ
    プ率を第1スリップ率として計算する第1処理手段と、 前記検出した物理量及び路面状態に基づいて車両の加速
    に伴うスリップ率を第2スリップ率として決定する第2
    処理手段と、 前記計算した第1スリップ率から前記決定した第2スリ
    ップ率を減算して同減算結果を前記補正値として決定す
    る第3処理手段とを備えたことを特徴とする車輪速度の
    補正値計算装置。
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