JP2939120B2 - コーティング組成物及び壁紙の製造方法 - Google Patents

コーティング組成物及び壁紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボン酸を発泡抑制
剤としてケミカルエンボス法で塩化ビニル系樹脂(PV
C)製壁紙を製造する際に使用するコーティング組成物
及び壁紙の製造方法に関する。更に、詳しくは、発泡抑
制部分の変色が無く、発泡抑制部分と発泡非抑制部分と
の境界がシャープで、且つ発泡非抑制部分の表面平滑性
に優れるPVC壁紙を与えるコーティング組成物及び壁
紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ケミカルエンボス法によるP
VC製壁紙は、発泡剤を含有するPVC製の原反に、無
水トリメリット酸等のカルボン酸を発泡抑制剤として含
有する発泡抑制インキを塗布し、更にインキ層の上にコ
ーティング剤としてPVC、PVCとポリメタクリル酸
エステルとの混合物或はアクリルポリオールとマスクド
イソシアネートとの配合物等を被膜形成成分の主成分と
するコーティング剤を塗布した後、PVC製原反を発泡
させることによって製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】従来より使用され
ているPVC、又はPVCとポリメタクリル酸エステル
との混合物を被膜形成成分の主成分とするコーティング
剤を使用して得られるPVC製壁紙は、発泡抑制部分の
変色は無く、発泡抑制部分と非抑制部分との境界もシャ
ープであるが、発泡非抑制部分の表面平滑性が得られず
意匠性に不満があった。
【0004】又、アクリルポリオールとマスクドイソシ
アナートの配合物を被膜形成成分の主成分とするコーテ
ィング剤を使用して得られるPVC製壁紙は、発泡抑制
部分と発泡非抑制部分との境界はシャープで、非抑制部
分の表面平滑性も優れるが、カルボン酸含有発泡抑制イ
ンキ上に形成された発泡抑制部分の被膜が加熱発泡時に
褐色に変色して意匠性を損なう欠点があった。
【0005】本発明者等は、従来技術では達成されない
発泡抑制部分の変色が無く、且つ発泡抑制部分と非抑制
部分との境界がシャープで、発泡非抑制部分の表面平滑
性に優れたPVC製壁紙を与えるコーティング組成物を
開発すべく種々検討を重ね、焼き付け塗料として自動車
用塗料等で幅広く使用されているアクリルポリオールと
アルキル化メチロールメラミン樹脂とを被膜形成成分の
主成分とする組成物に着目した。上記組成物の焼き付け
条件は、150〜180℃で15〜30分間が一般的で
あり、本発明が対象とするケミカルエンボス法における
発泡条件(210〜230℃で40〜60秒)における
上記アクリルポリオールとアルキル化メチロールメラミ
ン樹脂との反応について検討した例は見られない。
【0006】本発明者等は、種々のアクリルポリオール
とアルキル化メチロールメラミン樹脂とからなる組成物
について検討した結果、これらの組成物は上記壁紙製造
方法における発泡条件で反応するが変色せず、従来のP
VC又はPVCとポリメタクリル酸エステルの混合物の
様な非反応型のコーティング組成物では得られない、充
分に平滑でタイルに近似した発泡非抑制部分を有するP
VC製壁紙が得られる事を見い出し、本発明を知見し
た。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明によれば、カルボン
酸を発泡抑制剤として含有する発泡抑制インキが塗布さ
れたケミカルエンボス法塩化ビニル系樹脂製壁紙原反に
塗布するコーティング組成物であって、該組成物はアク
リルポリオールとアルキル化メチロールメラミン樹脂を
被膜形成成分の主成分として含み、アクリルポリオール
はガラス転移温度が40〜90℃、水酸価が20〜12
0及び酸価が2〜25であるアクリル酸エステル/メタ
クリル酸エステル/水酸基含有メタクリル酸エステル系
共重合体であることを特徴とするコーティング組成物、
及び該コーティング組成物を使用する壁紙の製造方法が
提供される。
【0008】
【作用】アクリルポリオールとマスクドイソシアナート
との配合物を被膜形成成分の主成分とするコーティング
組成物は、カルボン酸含有発泡抑制インキ上にコーティ
ングした場合に、発泡抑制部分が加熱発泡時に褐色に変
色し意匠を損なう欠点があった。本発明者等の検討の結
果、この配合物ではイソシアネートのマスク剤に使用さ
れているメチルエチルケトオキシムと発泡抑制剤のカル
ボキシル基とが反応し、その反応生成物が着色の原因で
あるとの結論に達した。
【0009】アクリルポリオールとエーテル変性メラミ
ン樹脂とからなる本発明のコーティング組成物は、発色
団が生成する要因を持たず、壁紙製造における実用的な
条件下では変色を起こさない。更に、本発明のコーティ
ング組成物は、ケミカルエンボス法でPVC製壁紙を製
造する際の発泡条件において、最適な反応速度を持つと
同時に、常温では実用上障害となる程には反応が進行し
ない為に、発泡抑制部分と非抑制部分との境界がシャー
プで、発泡非抑制部分の表面平滑性に優れたPVC製壁
紙が得られるものである。
【0010】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明におけるアクリルポ
リオールとは、アクリル酸エステル/メタクリル酸エス
テル/水酸基含有メタクリル酸エステル系共重合体を意
味する。アクリルポリオールの好ましいモノマー成分と
しては、従来公知のアクリル酸エステル、例えば、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート等;メタク
リル酸エステル、例えば、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート等;水酸
基含有メタクリル酸エステル、例えば、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート等;アクリル酸、メタクリル酸、上記モノマー
と共重合可能なビニル系モノマー、例えば、スチレン、
α−メチルスチレン等が挙げられる。
【0011】特に好ましいアクリルポリオールとして
は、メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチメタ
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート及びアク
リル酸の共重合体が挙げらる。アクリルポリオール中に
メチルメタクリレートを共重合させることは、形成され
る被膜とPVC層との密着性の点で特に好ましい。アク
リルポリオール中におけるメチルメタクリレートの比率
が高過ぎると、塗膜が硬くなり過ぎ、得られたPVC製
壁紙を折り曲げるときに、形成された被膜が割れてしま
うことがある。共重合体中でメチルメタクリレートの比
率を高く保ったまま形成される被膜に可撓性を付与でき
るモノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレートが
特に好ましい。2−ヒドロキシエチルメタクリレートは
OH基を導入するモノマーとして一般的であり特に好ま
しい。アクリル酸を共重合すると、被膜形成時にそのカ
ルボキシル基による分子内触媒効果が現れるので特に好
ましい。
【0012】本発明におけるアクリルポリオールは、前
記のモノマーを共重合することによって得られるが、コ
ーティング組成物の要求性能上、水酸基価が20〜12
0、酸価が2〜25、平均分子量が20,000〜20
0,000、ガラス転移温度が40〜90℃となる様に
モノマーを選択することが好ましい。本発明では水酸基
価及び酸価はいずれも重合体固形分当たりの値である。
【0013】前記のモノマーの重合は、通常ラジカル重
合で行われる。ラジカル重合開始剤としては、アゾ系重
合開始剤及び過酸化物系重合開始剤が通常用いられる。
アゾ系重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサ
ンカルボニトリル、フェニルアゾトリフェニルメタン等
が挙げられる。過酸化物系重合開始剤としては、ベンゾ
イルパーオキシド、オクタノイルパーオキシド、コハク
酸パーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、t−
ブチルパーオキシアセテート等が挙げられる。
【0014】重合は、前記のモノマー及び重合開始剤を
使用して、通常溶液中で行われる。使用する溶剤は特に
制限されない。例えば、メチルエチルケトン、メチイソ
ブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳
香族系溶剤、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ等のセロソルブ類等が挙げられ、これらの一種
又は二種以上を適宜選択して使用する。
【0015】以上の重合によって得られるアクリルポリ
オールは、既述の通り、水酸基価は20〜100である
ことが好ましい。水酸基価が20未満では得られる被膜
の架橋密度が低く充分な表面平滑性を有する被膜が得ら
れ難い傾向にあり、水酸基価が120を越えると得られ
る被膜の架橋密度が高過ぎ、又、反応速度が速過ぎる傾
向にあり、形成される壁紙において発泡抑制部分と非抑
制部分との境界がシャープではなくなる傾向にある。
【0016】又、アクリルポリオールの酸価は2〜25
が好ましい。酸価が2未満では被膜形成又は硬化反応速
度が遅く、充分な表面平滑性を有する被膜が得られ難い
傾向にある。又、酸価が25を越えると、反応速度が速
過ぎ、得られる壁紙において発泡抑制部分と非抑制部分
との境界がシャープではなくなると共に、コーティング
組成物の貯蔵安定性が低下する傾向にある。
【0017】アクリルポリオールの重量平均分子量は、
20,000〜200,000の範囲が好ましい。アク
リルポリオールの重量平均分子量が20,000未満で
は形成される被膜の耐汚染性等の諸物性が不充分である
と共に、コーティング組成物をグラビア印刷に適正な粘
度に調整した時の樹脂分が高くなる結果、形成される塗
膜厚が厚くなり過ぎる為、得られる壁紙において発泡抑
制部分と非抑制部分との境界がシャープでなくなる傾向
にある。アクリルポリオールの重量平均分子量が20
0,000を越えると、コーティング組成物をグラビア
印刷した時に印刷適性が低下する傾向にある。
【0018】アクリルポリオールのガラス転移温度は4
0〜90℃が好ましい。ガラス転移温度が40℃未満で
は、形成される被膜の耐ブロッキング性や耐汚染性等の
諸物性が不充分であり、90℃を越えると形成される塗
膜が硬くなり過ぎ、得られる壁紙を折曲げた時に被膜に
割れが起こり易い。
【0019】本発明におけるアルキル化メチロールメラ
ミン樹脂としては、従来公知のブチルエーテル化メチロ
ールメラミン樹脂、メチルエーテル化メチロールメラミ
ン樹脂、混合エーテル化メチロールメラミン樹脂等の一
般的な市販のメラミン樹脂のいずれもが使用できる。
【0020】アクリルポリオールとアルキル化メチロー
ルメラミン樹脂の配合比率は、重量固形分比率で95/
5〜70/30が好ましい。アルキル化メチロールメラ
ミン樹脂の比率が5未満では、形成される被膜の架橋密
度が低く充分な表面平滑性が得られ難く、30を越える
と形成される被膜の架橋密度が高過ぎ、得られる壁紙に
おいて発泡抑制部分と非抑制部分との境界がシャープで
はなくなる傾向にある。
【0021】アクリルポリオールとアルキル化メチロー
ルメラミン樹脂とを配合して本発明のコーティング組成
物となす為には、稀釈溶剤により適正な粘度に調整する
必要がある。適正な粘度としては20mPa.s/25
℃〜300mPa.s/25℃が好ましい。この範囲外
では印刷適性が低下する。
【0022】稀釈溶剤としては、前記のアクリルポリオ
ールの重合時に使用する溶剤のいずれもが使用できる。
コーティング組成物の乾燥性の面からメチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、トルエン、イソプロピル
アルコールの二種以上の組合せが好ましい。イソプロピ
ルアルコールの全溶剤中の比率は20〜60重量%が特
に好ましい。20重量%未満では組成物の貯蔵安定性が
低下し、60重量%を越えると溶解性が不充分となり、
コーティング組成物の印刷適性の低下等の障害が生じ易
くなる。
【0023】コーティング組成物にパラトルエンスルフ
ォン酸、ジノニルナフタレンスルフォン酸、ジノニルナ
フタレンスルフォン酸アミンブロック体等の従来公知の
メラミン樹脂用硬化触媒を、最終的に得られる発泡抑制
部分と非抑制部分との境界のシャープ性及び組成物の貯
蔵安定性を損なわない範囲内で使用することができる。
【0024】本発明のコーティング組成物に、二酸化珪
素、ベンゾグアナミン樹脂粉末等の公知の艶消し剤を所
望の割合で添加することができ、その他充填剤、滑剤、
帯電防止剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等、必
要に応じて種々の添加剤を配合することができる。又、
本発明のコーティング組成物に、所期の目的を損なわな
い範囲内で、セルロース系樹脂、塩化ビニル樹脂等、本
発明のコーティング組成物の被膜形成成分に対して相溶
性を有する樹脂を併用することもできる。
【0025】
【実施例】次に、製造例、実施例及び比較例を挙げて本
発明を更に具体的に説明する。 アクリルポリオールの製造例1 重合容器として温度計、滴下ロート、還流冷却器及び攪
拌器を備えた四つ口フラスコを使用する。これにメチル
エチルケトン(MEK)93g及びトルエン93gを入
れ、内温を80±2℃に保ち、下記のモノマーと触媒の
混合物を180分間にわたって滴下させた。
【0026】 メチルメタクリレート 77.0g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 14.0g 2−エチルヘキシルアクリレート 8.0g アクリル酸 1.0g アゾビスイソブチロニトリル 0.2g 滴下終了後更に2時間毎にアゾビスイソブチロニトリル
0.05gを2回溶液中に添加し、更に1時間攪拌を継
続後温度を86±2℃に昇温し、更に1時間攪拌を継続
し反応を完結せしめた。
【0027】かくして得られたアクリルポリオールの溶
液は、粘度が30dPa.s、固形分が35重量%、水
酸基価が60、酸価が7.8、重量平均分子量が11
0,000、ガラス転移温度が77℃であった。
【0028】アクリルポリオールの製造例2 上記例1と同じ重合容器にトルエン75g及びイソプロ
ピルアルコール75gを入れ、80±2℃に内温を保
ち、下記のモノマーと触媒の混合物を180分間にわた
って滴下させた。
【0029】 メチルメタクリレート 47.0g エチルメタクリレート 20.0g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20.0g 2−エチルヘキシルアクリレート 2.0g アクリル酸 1.0g アゾビスイソブチロニトリル 0.3g 滴下終了後、更に2時間毎にアゾビスイソブチロニトリ
ル0.05gを2回溶液中に添加し、更に1時間攪拌を
継続後温度を86±2℃に昇温し、更に1時間攪拌を継
続し反応を完結せしめた。
【0030】かくして得られたアクリルポリオール溶液
は、粘度が40dPa.s、固形分が40重量%、水酸
基価が86、酸価が7.8、重量平均分子量が70,0
00、ガラス転移温度が60℃であった。
【0031】実施例1 製造例1のアクリルポリオール溶液に、下記の配合のブ
チルエーテル化メチロールメラミン樹脂と溶剤とを混合
して本発明のコーティング組成物を得た。 アクリルポリオール 45.0g ブチルエーテル化メチロールメラミン樹脂 4.5g メチルエチルケトン 15.5g トルエン 10.0g イソプロピルアルコール 25.0g
【0032】上記コーティング組成物のアクリルポリオ
ール/メラミン樹脂の固形分比率は、85/15、固形
分は18.5重量%、粘度は50mPa.s/25℃で
あった。この組成物は50℃20日間の貯蔵安定性試験
でも僅かの粘度変化以外、安定性の不良を示す異常は見
られかった。
【0033】実施例2 製造例1のアクリルポリオール溶液に、下記の配合のブ
チルエーテル化メチロールメラミン樹脂と溶剤とを混合
して本発明のコーティング組成物を得た。 アクリルポリオール 45.0g ブチルエーテル化メチロールメラミン樹脂 3.0g メチルエチルケトン 17.0g トルエン 10.0g イソプロピルアルコール 25.0g
【0034】上記コーティング組成物のアクリルポリオ
ール/メラミン樹脂の固形分比率は90/10、固形分
は17.5重量%、粘度は45mPa.s/25℃であ
った。この組成物は50℃20日間の貯蔵安定性試験で
も僅かの粘度変化以外、安定性の不良を示す異常は見ら
れかった。
【0035】実施例3 製造例1のアクリルポリオール溶液に、下記配合のブチ
ルエーテル化メチロールメラミン樹脂と二酸化珪素(サ
イリシア350、富士シリシア化学社製)と溶剤とをガ
ラスビンに配合し、ガラスビーズ60gを加えペイント
シェーカーで30分間分散させて艶消しの本発明のコー
ティング組成物を得た。 アクリルポリオール 40.0g ブチルエーテル化メチロールメラミン樹脂 3.0g サイリシア350 3.0g メチルエチルケトン 14.0g メチルイソブチルケトン 5.0g トルエン 10.0g イソプロピルアルコール 25.0g
【0036】上記コーティング組成物のアクリルポリオ
ール/メラミン樹脂の固形分比率は89/11、固形分
は18.8重量%、粘度は100mPa.s/25℃で
あった。この組成物は50℃20日間の貯蔵安定性試験
でも僅かの粘度変化以外、安定性の不良を示す異常は見
られかった。
【0037】実施例4 製造例2のアクリルポリオール溶液に、下記配合のブチ
ルエーテル化メチロールメラミン樹脂と溶剤とを混合し
て本発明のコーティング組成物を得た。 アクリルポリオール 50.0g ブチルエーテル化メチロールメラミン樹脂 3.0g メチルエチルケトン 19.0g トルエン 10.0g イソプロピルアルコール 15.0g
【0038】上記コーティング組成物のアクリルポリオ
ール/メラミン樹脂の固形分比率は85/15、固形分
は23.6重量%、粘度は55mPa.s/25℃であ
った。この組成物は50℃20日間の貯蔵安定性試験で
も僅かの粘度変化以外、安定性の不良を示す異常は見ら
れかった。
【0039】実施例5 製造例2のアクリルポリオール溶液に、下記配合のメチ
ルエーテル化メチロールメラミン樹脂と溶剤とを混合し
て本発明のコーティング組成物を得た。 アクリルポリオール 50.0g メチルエーテル化メチロールメラミン樹脂 5.0g メチルエチルケトン 20.0g トルエン 10.0g イソプロピルアルコール 15.0g
【0040】上記コーティング組成物のアクリルポリオ
ール/メラミン樹脂の固形分比率は80/20、固形分
は25重量%、粘度は50mPa.s/25℃であっ
た。この組成物は50℃20日間の貯蔵安定性試験でも
僅かの粘度変化以外、安定性の不良を示す異常は見られ
かった。
【0041】実施例6 製造例2のアクリルポリオール溶液に、下記配合のメチ
ルエーテル化メチロールメラミン樹脂と二酸化珪素と溶
剤とをガラスビンに配合し、ガラスビーズ60gを加え
ペイントシェーカーで30分間分散させて艶消しの本発
明のコーティング組成物を得た。 アクリルポリオール 45.0g メチルエーテル化メチロールメラミン樹脂 5.0g サイリシア350 3.0g メチルエチルケトン 14.5g メチルイソブチルケトン 10.0g トルエン 10.0g イソプロピルアルコール 15.0g
【0042】上記コーティング組成物のアクリルポリオ
ール/メラミン樹脂の固形分比率は88/12、固形分
は23.5重量%、粘度は120mPa.s/25℃で
あった。この組成物は50℃20日間の貯蔵安定性試験
でも僅かの粘度変化以外、安定性の不良を示す異常は見
られかった。
【0043】実施例7 下記の配合液をボールミルで24時間分散させ、発泡抑
制剤の高濃度分散液を得た。 無水トリメリット酸 200g ゼオン400×150S(日本ゼオン社製PVC) 75g メチルエチルケトン 325g メチルイソブチルケトン 100g トルエン 300g
【0044】次の配合液とガラスビーズ75gをガラス
ビンに仕込みペイントシェーカーで1時間分散させて白
色インキを得た。 酸化チタン(石原産業社製) 40g VYHH(塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、ユニオン カーバイド社製) 8g メチルエチルケトン 35g メチルイソブチルケトン 17g
【0045】次の配合液を加熱撹拌して希釈用インキメ
ジウムを得た。 ゼオン400×150S 8g VHYY 12g メチルエチルケトン 40g メチルイソブチルケトン 10g トルエン 20g
【0046】次の配合で発泡抑制インキを得た。 発泡抑制剤高濃度分散液 50g 白色インキ 30g インキメジウム 20g
【0047】前記実施例のコーティング組成物のケミカ
ルエンボス適性を評価する為に、下記配合でPVCペー
ストコンパウンドを作成し、これを100μm厚のPV
C製壁紙用難燃紙上に200μm厚にナイフコーターで
塗布し、140℃1分間加熱ゲル化させPVC壁紙の原
反を作成した。この壁紙原反上に上記の発泡抑制インキ
を50μmの厚みにアプリケーターで塗布し、前記実施
例のコーティング組成物の評価用ベースを作成した。 ペースト用PVC樹脂(日本ゼオン社製) 100g DOP 100g 炭酸カルシウム 30g アゾジカルボンアミド(三共化成社製) 6g ステアリン酸亜鉛 1g ステアリン酸バリウム 2g
【0048】実施例1〜6のコーティング組成物をそれ
ぞれ上記のベースにグラビアロール120メッシュで1
回塗布し、220℃50秒間加熱発泡させた。同様にし
て2回塗布して加熱発泡させた。目視等によりエンボス
適性を評価したが、全てのコーティング組成物は良好な
ケミカルエンボス適性を示した。得られた結果を比較例
の結果と併せて表1に示す。
【0049】 ケミカルエンボス適性の評価基準 (1)発泡抑制部分と非抑制部分との境界のシャープネス(目視) ◎:非常にシャープ ○:シャープ △:丸みを帯びている ×:非常に丸みを帯びている (2)発泡非抑制部分の表面平滑性(目視) ◎:非常に平滑 ○:平滑 △:凹凸が激しい ×:非常に凹凸が激しい (3)発泡抑制部分の褐色変色性 変退色用グレースケールで評価した
【0050】比較例1〜4 下記の比較例1〜4のコーティング組成物を、実施例7
のベースにグラビアロール120メッシュで1回と2回
塗布し、220℃50秒間加熱発泡させた。比較例1及
び2の組成物は、非発泡抑制部分の表面平滑性が不充分
であった。比較例3及び4の組成物は、発泡抑制部分が
褐色に変色を起こした。これらのコーティング組成物を
用いたケミカルエンボス適性評価結果を実施例の結果と
併せて表1に示す。
【0051】比較例1のコーティング組成物の調製 下記の配合液を加熱攪拌し、PVCとポリメタクリル酸
エステルとを主成分とするコーティング組成物を得た。 ゼオン400×150S 12g ポリメチルメタクリレート(三菱レイヨン社製) 6g メチルエチルケトン 50g メチルイソブチルケトン 10g トルエン 20g
【0052】比較例2のコーティング組成物の調製 下記の配合液を加熱攪拌し、冷却後ガラスビンに入れガ
ラスビーズ50gを加え、ペイントシェーカーで30分
間分散させ艶消しのコーティング組成物を得た。 ゼオン400×150 10g サイリシア350 4g アエロジル200 1g (二酸化珪素、日本アエロジル社製) ジブチルチンジラウレート 0.2g メチルエチルケトン 50g メチルイソブチルケトン 10g トルエン 25g
【0053】比較例3のコーティング組成物の調製 製造例1のアクリルポリオールに、下記配合のヘキサメ
チレンジイソシアネート水アダクト体メチルエチルケト
オキシムマスク体と溶剤とを混合しコーティング組成物
を得た。 アクリルポリオール 50g ケトオキシムマスク体 5g メチルエチルケトン 25g トルエン 20g
【0054】比較例4のコーティング組成物の調製 製造例2のアクリルポリオールに次の配合でヘキサメチ
レンジイソシアネート水アダクト体メチルエチルケトオ
キシムマスク体と溶剤とを混合しコーティング組成物を
得た。 アクリルポリオール 50g ケトオキシムマスク体 10g メチルエチルケトン 20g トルエン 20g
【0055】
【表1】 注)(1) 発泡部分と非抑制部分との境界のシャープネス (2) 非抑制部分の表面平滑性 (3) 発泡抑制部分の褐色変色性
【0056】
【発明の効果】アクリルポリオールとアルキル化メチロ
ールメラミンを被膜形成成分の主成分とする本発明のコ
ーティング組成物は、カルボン酸を発泡抑制剤として使
用するケミカルエンボス法でPVC製壁紙を製造する際
のコーティング組成物として使用することにより、発泡
抑制部分の変色が無く、抑制部分と非抑制部分との境界
がシャープで、非抑制部分の表面平滑性に優れる表面を
有する壁紙形成することができる。従って、本発明によ
れば、非常に意匠性に富んだPVC製壁紙が得られるこ
とから、本発明のコーティング組成物は、その工業的、
産業的価値は極めて大きい。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−194800(JP,A) 特開 昭55−118998(JP,A) 特開 昭55−80597(JP,A) 特公 昭43−28636(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 133/08 C09D 161/28 D21H 27/00 C08L 33/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボン酸を発泡抑制剤として含有する
    発泡抑制インキが塗布されたケミカルエンボス法塩化ビ
    ニル系樹脂製壁紙原反に塗布するコーティング組成物で
    あって、該組成物はアクリルポリオールとアルキル化メ
    チロールメラミン樹脂を被膜形成成分の主成分として含
    み、アクリルポリオールはガラス転移温度が40〜90
    ℃、水酸価が20〜120及び酸価が2〜25であるア
    クリル酸エステル/メタクリル酸エステル/水酸基含有
    メタクリル酸エステル系共重合体であることを特徴とす
    るコーティング組成物
  2. 【請求項2】 発泡剤を含有する塩化ビニル系樹脂製原
    反に、カルボン酸を発泡抑制剤とする発泡抑制インキを
    塗布し、更にその上に請求項1に記載の組成物を塗布し
    た後、加熱発泡させることを特徴とする壁紙の製造方
    法。
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