JP2938917B2 - インクジェット記録媒体 - Google Patents
インクジェット記録媒体Info
- Publication number
- JP2938917B2 JP2938917B2 JP1245490A JP1245490A JP2938917B2 JP 2938917 B2 JP2938917 B2 JP 2938917B2 JP 1245490 A JP1245490 A JP 1245490A JP 1245490 A JP1245490 A JP 1245490A JP 2938917 B2 JP2938917 B2 JP 2938917B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording medium
- ink
- magnesium carbonate
- jet recording
- ink jet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Paper (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はインクジェット記録に好適に用いられる記録
媒体に関する。
媒体に関する。
（従来の技術） 従来、インク受容層を有するインクジェット記録媒体
としては、特開昭56−148585号公報に記載されている様
に、インク吸収性を有する基紙上に多孔質無機顔料を用
いてインク受容層を設けたコート紙が用いられている。
としては、特開昭56−148585号公報に記載されている様
に、インク吸収性を有する基紙上に多孔質無機顔料を用
いてインク受容層を設けたコート紙が用いられている。
かかるコート層を形成する多孔質無機顔料としては、
例えば、特開昭56−185690号公報に開示されているシリ
カが発色性に優れた顔料として挙げられる。その他にも
炭酸カルシウム、アルミナ等、多数例示可能である。
例えば、特開昭56−185690号公報に開示されているシリ
カが発色性に優れた顔料として挙げられる。その他にも
炭酸カルシウム、アルミナ等、多数例示可能である。
（発明が解決しようとしている問題点） 上記従来例では、画像濃度の高い鮮明な画像を得る目
的で、例えば、特開昭56−185690号公報に開示されてい
る比表面積の大きいシリカを用いると、記録染料の経時
変色が起こり易く、室内の壁に貼っておく等の通常の環
境下に置いておくだけで記録画像の劣化が生じるという
問題がある。逆に、比表面積の小さい炭酸カルシウム、
カオリン、タルク等の顔料を用いると上述した室内変色
は抑制されが、得られる画像濃度は低く鮮明な画像が得
られないという問題が生じる。
的で、例えば、特開昭56−185690号公報に開示されてい
る比表面積の大きいシリカを用いると、記録染料の経時
変色が起こり易く、室内の壁に貼っておく等の通常の環
境下に置いておくだけで記録画像の劣化が生じるという
問題がある。逆に、比表面積の小さい炭酸カルシウム、
カオリン、タルク等の顔料を用いると上述した室内変色
は抑制されが、得られる画像濃度は低く鮮明な画像が得
られないという問題が生じる。
即ち、室内変色を抑制することと高い画像濃度を得る
こととは相反する問題であり、従来技術では解決し得な
い問題であった。
こととは相反する問題であり、従来技術では解決し得な
い問題であった。
従って本発明の目的は、記録画像の保存性、特に室内
変色による劣化が少なく、且つ画像濃度の高い記録媒
体、とりわけインクジェット用に好適な記録媒体を提供
することである。
変色による劣化が少なく、且つ画像濃度の高い記録媒
体、とりわけインクジェット用に好適な記録媒体を提供
することである。
（問題点を解決する為の手段） 上記目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明は、支持体上に無定形炭酸マグネシウム
を含有するインク受容層を備えたことを特徴とするイン
クジェット記録媒体である。
を含有するインク受容層を備えたことを特徴とするイン
クジェット記録媒体である。
（作用） 本発明者等の知見によれば、記録画像の室内変色は一
般のPPC用紙等のノンコート紙には発生しないコート紙
特有の問題であり、且つ室内変色は紫外光、可視光の照
射による染料の褪色とは本質的に異なり、上記光の存在
が無くても発生する。
般のPPC用紙等のノンコート紙には発生しないコート紙
特有の問題であり、且つ室内変色は紫外光、可視光の照
射による染料の褪色とは本質的に異なり、上記光の存在
が無くても発生する。
又、本発明者等の別の知見によれば、室内変色は染
料、顔料及び酸化性ガスの相互作用の存在下における染
料の酸化分解により生じるものと考えられる。従って用
いる顔料の比表面積が大きい程、酸化分解反応が促進さ
れるものと考えれば、顔料の比表面積が大きいコート紙
程、室内変色の度合が大きいことが説明される。
料、顔料及び酸化性ガスの相互作用の存在下における染
料の酸化分解により生じるものと考えられる。従って用
いる顔料の比表面積が大きい程、酸化分解反応が促進さ
れるものと考えれば、顔料の比表面積が大きいコート紙
程、室内変色の度合が大きいことが説明される。
一方、画像濃度の点からみるとコート層の表層近くに
染料が吸着する活性表面が多い程、画像濃度は大きくな
る。
染料が吸着する活性表面が多い程、画像濃度は大きくな
る。
従って前記従来例では画像濃度を満足し、室内変色も
起きないというインクジェット用コート紙或いはコート
層を有するインクジェット用記録媒体は得られなかっ
た。
起きないというインクジェット用コート紙或いはコート
層を有するインクジェット用記録媒体は得られなかっ
た。
本発明では、インク受容層の形成に無定形炭酸マグネ
シウムを用いることにより、小さい比表面積の顔料で充
分な画像濃度を与えることが判明した。この無定形炭酸
マグネシウムの作用は十分明かになってはいないが、単
位面積当りの染料吸着量が無定形炭酸マグネシウムにお
いては、例えば、シリカよりも大きく、且つ無定形炭酸
マグネシウムを使用することによって、通常の板状或い
は柱状に凝集した塩基性炭酸マグネシウムと比べ、コー
ト層形成時のパッキング状態が密になっており、同じイ
ンク浸透速度で比べた場合の染料捕捉がコート層のより
表面近くで行われる結果であると考えられる。即ち無定
形炭酸マグネシウムはコート層形成時に活性表面が他の
形状の炭酸マグネシウムよりも有効に使われていると考
えられる。
シウムを用いることにより、小さい比表面積の顔料で充
分な画像濃度を与えることが判明した。この無定形炭酸
マグネシウムの作用は十分明かになってはいないが、単
位面積当りの染料吸着量が無定形炭酸マグネシウムにお
いては、例えば、シリカよりも大きく、且つ無定形炭酸
マグネシウムを使用することによって、通常の板状或い
は柱状に凝集した塩基性炭酸マグネシウムと比べ、コー
ト層形成時のパッキング状態が密になっており、同じイ
ンク浸透速度で比べた場合の染料捕捉がコート層のより
表面近くで行われる結果であると考えられる。即ち無定
形炭酸マグネシウムはコート層形成時に活性表面が他の
形状の炭酸マグネシウムよりも有効に使われていると考
えられる。
（好ましい実施態様） 次に好ましい実施態様を挙げて本発明を更に詳しく説
明する。
明する。
本発明で使用する支持体としては、好ましくはインク
吸収性を有する基紙であるが、特にこれに限定されるも
のではなく、例えば、ポリエステルの様な高分子フイル
ムであってもよい。以下に好ましい実施形態である支持
体がインク吸収性を有する基紙である場合について説明
する。
吸収性を有する基紙であるが、特にこれに限定されるも
のではなく、例えば、ポリエステルの様な高分子フイル
ムであってもよい。以下に好ましい実施形態である支持
体がインク吸収性を有する基紙である場合について説明
する。
本発明における無定形炭酸マグネシウムとは、例え
ば、特開昭54−57000号公報に開示されている様な方法
によって得られる炭酸マグネシウムであって、それらの
平均粒子径としては、20μｍ以下、好ましくは10μｍ以
下である。
ば、特開昭54−57000号公報に開示されている様な方法
によって得られる炭酸マグネシウムであって、それらの
平均粒子径としては、20μｍ以下、好ましくは10μｍ以
下である。
平均粒子径が大きすぎると粉落ちの問題が発生し、一
方、逆に小さすぎるとインク吸収性が低下するので好ま
しくない。尚、これらの平均粒子径はコールターカウン
ター法によって得られる値であり、個数分布の累積値で
50％となるところの粒径を意味する。
方、逆に小さすぎるとインク吸収性が低下するので好ま
しくない。尚、これらの平均粒子径はコールターカウン
ター法によって得られる値であり、個数分布の累積値で
50％となるところの粒径を意味する。
又、比表面積についてはBET法によって得られる値
で、10m2/g以上170m2/g以下のものを用いることが特に
好ましい。比表面積が小さすぎると画像濃度が大きくな
らない。又、比表面積が大きすぎても耐室内変色性が低
下する。
で、10m2/g以上170m2/g以下のものを用いることが特に
好ましい。比表面積が小さすぎると画像濃度が大きくな
らない。又、比表面積が大きすぎても耐室内変色性が低
下する。
又、本発明で使用する無定形炭酸マグネシウムは、イ
ンクジェット記録媒体で通常使用されているシリカ等の
無機顔料よりもBET比表面積が小さいが、有効に作用す
る比表面積はシリカ等よりも大きいものと思われる。
尚、シリカは一般に高い値のBET比表面積を有するもの
が多く、その為画像濃度は高くなるが、耐室内変色性は
逆に悪くなる傾向がある。
ンクジェット記録媒体で通常使用されているシリカ等の
無機顔料よりもBET比表面積が小さいが、有効に作用す
る比表面積はシリカ等よりも大きいものと思われる。
尚、シリカは一般に高い値のBET比表面積を有するもの
が多く、その為画像濃度は高くなるが、耐室内変色性は
逆に悪くなる傾向がある。
又、本発明では本発明の目的達成を妨げない範囲にお
いて、前記無定形炭酸マグネシウムに加えて従来一般に
使用されている他の無機顔料や有機顔料を併用すること
も出来る。例えば、無機顔料としては、シリカ、アルミ
ナ、炭酸カルシウム等が挙げられる。又、無定形以外の
炭酸マグネシウムも混合可能である。有機顔料としては
尿素樹脂等が挙げられ、使用割合は重量比で無定形炭酸
マグネシウム／無機又は有機顔料の値で混合比が9/1〜1
/5の範囲が好ましい。9/1以上では、混合する主な目的
は画像濃度の向上であるが、無定形炭酸マグネシウム単
独時よりも大幅に向上せず、1/5以下では画像濃度は無
定形炭酸マグネシウム単独時よりも向上するが、室内変
色が悪くなる傾向にあるので混合の効果がなくなる。
いて、前記無定形炭酸マグネシウムに加えて従来一般に
使用されている他の無機顔料や有機顔料を併用すること
も出来る。例えば、無機顔料としては、シリカ、アルミ
ナ、炭酸カルシウム等が挙げられる。又、無定形以外の
炭酸マグネシウムも混合可能である。有機顔料としては
尿素樹脂等が挙げられ、使用割合は重量比で無定形炭酸
マグネシウム／無機又は有機顔料の値で混合比が9/1〜1
/5の範囲が好ましい。9/1以上では、混合する主な目的
は画像濃度の向上であるが、無定形炭酸マグネシウム単
独時よりも大幅に向上せず、1/5以下では画像濃度は無
定形炭酸マグネシウム単独時よりも向上するが、室内変
色が悪くなる傾向にあるので混合の効果がなくなる。
本発明のインクジェット記録媒体のインク受容層は、
前記した無定形炭酸マグネシウム及びバインダー、その
他の添加剤によって構成される。
前記した無定形炭酸マグネシウム及びバインダー、その
他の添加剤によって構成される。
本発明で用いることの出来るバインダーとしては、例
えば、従来公知のポリビニルアルコール、澱粉、酸化澱
粉、カチオン化澱粉、カゼイン、カルボキシメチルセル
ロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、アク
リル系樹脂等の水溶性高分子及びSBRラテックス、ポリ
酢酸ビニルエマルジョン等の水分散型高分子の１種又は
２種以上が混合して用いられる。
えば、従来公知のポリビニルアルコール、澱粉、酸化澱
粉、カチオン化澱粉、カゼイン、カルボキシメチルセル
ロース、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、アク
リル系樹脂等の水溶性高分子及びSBRラテックス、ポリ
酢酸ビニルエマルジョン等の水分散型高分子の１種又は
２種以上が混合して用いられる。
本発明において、顔料とバインダーとの好適な使用割
合は、重量比で顔料／バインダー（P/B）が10/1〜1/4の
範囲内、より好適には6/1〜1/1の範囲内であり、1/4よ
りバインダー量が多いとインク受容層の持つインク吸収
性が低下し、一方、10/1より顔料が多いとインク受容層
の粉落ちが激しくなり、好ましくない。
合は、重量比で顔料／バインダー（P/B）が10/1〜1/4の
範囲内、より好適には6/1〜1/1の範囲内であり、1/4よ
りバインダー量が多いとインク受容層の持つインク吸収
性が低下し、一方、10/1より顔料が多いとインク受容層
の粉落ちが激しくなり、好ましくない。
更に本発明においては、インク受容層に必要に応じて
染料固着剤（耐水化剤）、蛍光増白剤、界面活性剤、消
泡剤、pH調整剤、防かび剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、分散剤、減粘剤等の添加剤を含有させてもよい。こ
れらの添加剤については従来公知の化合物から目的に応
じて任意に選択すればよい。
染料固着剤（耐水化剤）、蛍光増白剤、界面活性剤、消
泡剤、pH調整剤、防かび剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、分散剤、減粘剤等の添加剤を含有させてもよい。こ
れらの添加剤については従来公知の化合物から目的に応
じて任意に選択すればよい。
添加剤の一例として染料固着剤について説明すると、
下記の様な染料固着剤を併用することによって形成され
た画像の耐水性を向上させることが出来る。
下記の様な染料固着剤を併用することによって形成され
た画像の耐水性を向上させることが出来る。
上記例は単なる例示であって、本発明はこれらに限定
されるものではない。又、染料固着剤はインクジェット
記録に使用される染料によっても耐水化効果が異なるの
で記録に使用される染料との組合せについても十分考慮
することが望ましい。
されるものではない。又、染料固着剤はインクジェット
記録に使用される染料によっても耐水化効果が異なるの
で記録に使用される染料との組合せについても十分考慮
することが望ましい。
本発明の記録媒体を調製するに当っては、前記の如き
顔料、バインダー、その他の添加剤を含む水系塗工液
を、公知の方法、例えば、ロールコーター法、ブレード
コーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコー
ター法、サイズプレス法等により基材表面に塗工する。
その後、例えば、熱風乾燥炉、熱ドラム等を用いて乾燥
し本発明の記録媒体が得られる。
顔料、バインダー、その他の添加剤を含む水系塗工液
を、公知の方法、例えば、ロールコーター法、ブレード
コーター法、エアナイフコーター法、ゲートロールコー
ター法、サイズプレス法等により基材表面に塗工する。
その後、例えば、熱風乾燥炉、熱ドラム等を用いて乾燥
し本発明の記録媒体が得られる。
更にインク受容層表面を平滑化する為、或いはインク
受容層の表面強度を上げる為にスーパーカレンダー処理
を施してもよい。
受容層の表面強度を上げる為にスーパーカレンダー処理
を施してもよい。
インク受容層の顔料塗工量としては顔料の総量として
0.2〜50g/m2、より好ましくは0.2〜20g/m2の範囲内であ
る。但し塗工量が少ない場合には基材の一部が表面に露
出していても良い。又、塗工量が0.2g/m2に満たない場
合には、インク受容層を設けなかった場合に比べて染料
の発色性の点で効果がなく、一方、50g/m2を越えて設け
た場合にはコート層の粉落ちが発生し好ましくない。
又、インク受容層の好適な塗工量は記録媒体の断面方向
の最大厚みで表した場合には、0.5乃至10μｍである。
ここで言う最大厚みとは記録媒体の断面におけるインク
受容層の深さ方向の厚さの最大値である。
0.2〜50g/m2、より好ましくは0.2〜20g/m2の範囲内であ
る。但し塗工量が少ない場合には基材の一部が表面に露
出していても良い。又、塗工量が0.2g/m2に満たない場
合には、インク受容層を設けなかった場合に比べて染料
の発色性の点で効果がなく、一方、50g/m2を越えて設け
た場合にはコート層の粉落ちが発生し好ましくない。
又、インク受容層の好適な塗工量は記録媒体の断面方向
の最大厚みで表した場合には、0.5乃至10μｍである。
ここで言う最大厚みとは記録媒体の断面におけるインク
受容層の深さ方向の厚さの最大値である。
以上説明した記録媒体にインクジェット記録を行う場
合のインクそれ自体は、公知のものが何等問題なく使用
可能である。又、記録剤としては直接染料、酸性染料、
塩基性染料、反応性染料、食用色素に代表される水溶性
染料が使用可能であり、通常のインクジェット記録用の
ものであれば特に制限なく使用することが出来る。
合のインクそれ自体は、公知のものが何等問題なく使用
可能である。又、記録剤としては直接染料、酸性染料、
塩基性染料、反応性染料、食用色素に代表される水溶性
染料が使用可能であり、通常のインクジェット記録用の
ものであれば特に制限なく使用することが出来る。
この様な水溶性染料は、従来のインク中において一般
には約0.1〜20重量％を占める割合で使用されており、
本発明においてもこの割合と同様でよい。
には約0.1〜20重量％を占める割合で使用されており、
本発明においてもこの割合と同様でよい。
本発明に用いる水系インクに使用する溶媒は、水又は
水と水溶性有機溶剤との混合溶媒であり、特に好適なも
のは水と水溶性有機溶剤と混合溶媒であって、水溶性有
機溶剤としてインクの乾燥防止効果を有する多価アルコ
ールを含有するものである。
水と水溶性有機溶剤との混合溶媒であり、特に好適なも
のは水と水溶性有機溶剤と混合溶媒であって、水溶性有
機溶剤としてインクの乾燥防止効果を有する多価アルコ
ールを含有するものである。
前記の記録媒体に上記のインクを付与して記録を行う
為の方法は、好ましくはインクジェット記録方法であ
り、該方法は、インクをノズルより効果的に離脱させ
て、射程体である記録媒体にインクを付与し得る方式で
あればいかなる方式でもよい。
為の方法は、好ましくはインクジェット記録方法であ
り、該方法は、インクをノズルより効果的に離脱させ
て、射程体である記録媒体にインクを付与し得る方式で
あればいかなる方式でもよい。
特に、特開昭54−59936号公報に記載されている方法
で、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積変
化を生じ、この状態変化による作用力によって、インク
をノズルから吐出させるインクジェット方式は有効に使
用することが出来る。
で、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積変
化を生じ、この状態変化による作用力によって、インク
をノズルから吐出させるインクジェット方式は有効に使
用することが出来る。
（実施例） 次に、参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。尚、文中、部又は％とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。
に詳細に説明する。尚、文中、部又は％とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。
参考例（無定形炭酸マグネシウムの調製） 特開昭54−57000号公報を参照して、先ず塩化マグネ
シウムと炭酸ネトリウムの水溶液とを70℃の温度に保
ち、３時間以上撹拌反応を行い120℃の温度で１時間以
上加熱乾燥させて正炭酸マグネシウムを合成した。
シウムと炭酸ネトリウムの水溶液とを70℃の温度に保
ち、３時間以上撹拌反応を行い120℃の温度で１時間以
上加熱乾燥させて正炭酸マグネシウムを合成した。
続いて上記の正炭酸マグネシウム30部に対して水70部
を添加し、温度を60乃至70℃に保ち２時間以上撹拌反応
を行い、120℃の温度で１時間以上加熱乾燥させて無定
形炭酸マグネシウムを合成し、試料Ａとした。
を添加し、温度を60乃至70℃に保ち２時間以上撹拌反応
を行い、120℃の温度で１時間以上加熱乾燥させて無定
形炭酸マグネシウムを合成し、試料Ａとした。
尚、正炭酸マグネシウムから無定形炭酸マグネシウム
へ変化したことは、Ｘ線回折、元素分析及び示差熱分析
の結果より確認した。この無定形炭酸マグネシウムのBE
T比表面積は40m2/gであり、又、平均粒子系は１μｍで
あった。
へ変化したことは、Ｘ線回折、元素分析及び示差熱分析
の結果より確認した。この無定形炭酸マグネシウムのBE
T比表面積は40m2/gであり、又、平均粒子系は１μｍで
あった。
実施例１ 無定形炭酸マグネシウム（試料Ａ）20部、水80部、ヘ
キサメタリン酸ナトリウム0.4部を混合し、パワーホモ
ジナイザーにて30分間以上分散させ、次いでポリビニル
アルコール（クラレ（株）製、PVA117）を固形分で14部
含まれている水溶液を上記無定形炭酸マグネシウム分散
液と混合撹拌して塗工液を調製した。
キサメタリン酸ナトリウム0.4部を混合し、パワーホモ
ジナイザーにて30分間以上分散させ、次いでポリビニル
アルコール（クラレ（株）製、PVA117）を固形分で14部
含まれている水溶液を上記無定形炭酸マグネシウム分散
液と混合撹拌して塗工液を調製した。
上記塗工液を市販のPETフイルムに乾燥塗工量で20g/m
2になる様にバーコーターにて塗布及び乾燥して本発明
の記録媒体を得た。
2になる様にバーコーターにて塗布及び乾燥して本発明
の記録媒体を得た。
実施例２ 実施例１で調製した塗工液を、支持体としての市販の
上質紙（山陽国策パルプ（株）製、銀環）上に乾燥塗工
量基準で15g/m2となる割合でバーコーターで塗布及び乾
燥して本発明の記録媒体を得た。
上質紙（山陽国策パルプ（株）製、銀環）上に乾燥塗工
量基準で15g/m2となる割合でバーコーターで塗布及び乾
燥して本発明の記録媒体を得た。
実施例３ 実施例１で使用した無定形炭酸マグネシウム20部のう
ちの６部を、アルミナ（住友化学工業（株）製、AKP−
Ｇ、γ−アルミナ、一次粒子径0.05μｍ、BET比表面積1
40m2/g）に置き換えて、他は実施例１と同様に作成した
塗工液を、支持体としての市販の上質紙（山陽国策パル
プ（株）製、銀環）上に、乾燥塗工量基準で15g/m2とな
る割合でバーコーターで塗布及び乾燥して本発明の記録
媒体を得た。
ちの６部を、アルミナ（住友化学工業（株）製、AKP−
Ｇ、γ−アルミナ、一次粒子径0.05μｍ、BET比表面積1
40m2/g）に置き換えて、他は実施例１と同様に作成した
塗工液を、支持体としての市販の上質紙（山陽国策パル
プ（株）製、銀環）上に、乾燥塗工量基準で15g/m2とな
る割合でバーコーターで塗布及び乾燥して本発明の記録
媒体を得た。
実施例４ 実施例１で使用した塗工液に、更に２部のジメチルア
リルアンモニウムクロライド二酸化硫黄共重合体（PAS
−Ａ−120L、日東紡（株）製）を加え、他は実施例３と
同様にして本発明の記録媒体を得た。
リルアンモニウムクロライド二酸化硫黄共重合体（PAS
−Ａ−120L、日東紡（株）製）を加え、他は実施例３と
同様にして本発明の記録媒体を得た。
比較例１ 実施例１で使用した無定形炭酸マグネシウム（試料
Ａ）の代わりに、板状に粒子が凝集した塩基性炭酸マグ
ネシウム（旭硝子（株）製、AM−50、BET比表面積32m2/
g、平均粒子径9.8μｍ）20部を使用し、他は実施例３と
同様にして比較例の記録媒体を得た。
Ａ）の代わりに、板状に粒子が凝集した塩基性炭酸マグ
ネシウム（旭硝子（株）製、AM−50、BET比表面積32m2/
g、平均粒子径9.8μｍ）20部を使用し、他は実施例３と
同様にして比較例の記録媒体を得た。
上記の記録媒体のインクジェット記録適性は、1mmに1
6本の割合のノズル間隔で128本のノズルを備え、熱エネ
ルギーの作用によりインク滴を吐出させるインクジェッ
トヘッドをＹ、Ｍ、Ｃ、Bkの４色分有するインクジェッ
トプリンターを用い、下記組成のインクによりインクジ
ェット記録を行い評価した。
6本の割合のノズル間隔で128本のノズルを備え、熱エネ
ルギーの作用によりインク滴を吐出させるインクジェッ
トヘッドをＹ、Ｍ、Ｃ、Bkの４色分有するインクジェッ
トプリンターを用い、下記組成のインクによりインクジ
ェット記録を行い評価した。
インク組成 染料 ５部 ジエチレングリコール 20部 水 78部 染料 Y :C.I.ダイレクトイエロー86 M :C.I.アシッドレッド35 C :C.I.ダイレクトブルー199 Bk:C.I.フードブラック２ 評価は次に示す項目について行った。
（１）画像濃度 上記のインクジェットプリンターを用いてベタ印字し
た印字物のブラック（Bk）画像濃度を、マクベス反射濃
度計RD−918を用いて評価した。
た印字物のブラック（Bk）画像濃度を、マクベス反射濃
度計RD−918を用いて評価した。
（２）室内保存性 上記（１）で得た印字物をオフイスの北側向きの窓の
外側に貼って１ケ間及び３ケ月間放置した。印字直後
（放置前）の画像の色度と放置後の画像の色度との差
（ΔＥ＊ Bk）を求め室内保存性の評価とし、その結果を
第１表に示した。
外側に貼って１ケ間及び３ケ月間放置した。印字直後
（放置前）の画像の色度と放置後の画像の色度との差
（ΔＥ＊ Bk）を求め室内保存性の評価とし、その結果を
第１表に示した。
尚、印字物を貼り出した場所は一年中直接日光や雨に
さらされることはなく、又、空気の流通があることが確
認されている。
さらされることはなく、又、空気の流通があることが確
認されている。
（発明の効果） 以上の如き本発明の記録媒体は、インクジェット用記
録媒体として優れており、特に （１）画像濃度が高く且つ鮮明な画像を形成することが
出来る。
録媒体として優れており、特に （１）画像濃度が高く且つ鮮明な画像を形成することが
出来る。
（２）上記（１）を満足し、同時に数ケ月間直接日光の
当たらない屋内に放置しておいても画像変色が発生しな
い。
当たらない屋内に放置しておいても画像変色が発生しな
い。
という顕著な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−27976（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−203967（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−81828（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−54915（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−57000（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−203968（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B41M 5/00 D21H 19/36 - 19/38 C09D 11/00
Claims (6)
- 【請求項１】支持体上に無定形炭酸マグネシウムを含有
するインク受容層を備えたことを特徴とするインクジェ
ット記録媒体。 - 【請求項２】無定形炭酸マグネシウムの平均粒子径が、
20μｍ以下である請求項１に記載のインクジェット記録
媒体。 - 【請求項３】無定形炭酸マグネシウムの平均粒子径が、
10μｍ以下である請求項１に記載のインクジェット記録
媒体。 - 【請求項４】無定形炭酸マグネシウムのBET比表面積
が、10〜170m2/gの範囲にある請求項１に記載のインク
ジェット記録媒体。 - 【請求項５】インク受容層が、バインダーを含む請求項
１に記載のインクジェット記録媒体。 - 【請求項６】インク受容層の顔料塗工量が、顔料の総量
として0.2〜50g/m2の範囲にある請求項１に記載のイン
クジェット記録媒体。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1245490A JP2938917B2 (ja) | 1990-01-24 | 1990-01-24 | インクジェット記録媒体 |
| US07/634,457 US5246774A (en) | 1989-12-29 | 1990-12-27 | Ink-jet medium and ink-jet recording method making use of it |
| CA002033221A CA2033221C (en) | 1989-12-29 | 1990-12-27 | Ink-jet recording medium and ink-jet recording method making use of it |
| AT90125756T ATE139945T1 (de) | 1989-12-29 | 1990-12-28 | Tintenstrahlaufzeichnungsmittel und -verfahren |
| DE69027662T DE69027662T2 (de) | 1989-12-29 | 1990-12-28 | Tintenstrahlaufzeichnungsmittel und -verfahren |
| EP90125756A EP0436230B1 (en) | 1989-12-29 | 1990-12-28 | Ink-jet recording medium and ink-jet recording method making use of it |
| US08/081,195 US5362558A (en) | 1989-12-29 | 1993-06-25 | Ink-jet recording medium and ink-jet recording method making use of it |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1245490A JP2938917B2 (ja) | 1990-01-24 | 1990-01-24 | インクジェット記録媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03218885A JPH03218885A (ja) | 1991-09-26 |
| JP2938917B2 true JP2938917B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=11805789
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1245490A Expired - Fee Related JP2938917B2 (ja) | 1989-12-29 | 1990-01-24 | インクジェット記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2938917B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ID26287A (id) * | 1998-04-21 | 2000-12-14 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | Kertas perekam tinta jet |
| ATE320349T1 (de) * | 1999-12-27 | 2006-04-15 | Canon Kk | Aufzeichnungsmaterial, herstellungsverfahren desgleichen und bilderzeugungsverfahren |
| US7878644B2 (en) | 2005-11-16 | 2011-02-01 | Gerber Scientific International, Inc. | Light cure of cationic ink on acidic substrates |
| JP5448924B2 (ja) * | 2010-02-25 | 2014-03-19 | 富士フイルム株式会社 | インク組成物、インクセット、及びこれを用いた画像形成方法 |
-
1990
- 1990-01-24 JP JP1245490A patent/JP2938917B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03218885A (ja) | 1991-09-26 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2622173B2 (ja) | 被記録材及びこれを用いた記録方法 | |
| JP2668442B2 (ja) | 記録媒体及びインクジェット記録方法 | |
| JP2686670B2 (ja) | インクジェット用被記録材 | |
| US5137778A (en) | Ink-jet recording medium, and ink-jet recording method employing the same | |
| JP2938917B2 (ja) | インクジェット記録媒体 | |
| US6544631B1 (en) | Fixing agent for dye and ink-jet recording medium | |
| JP3091290B2 (ja) | 記録媒体 | |
| US6982069B2 (en) | Dye fixing agent for water-color ink, ink jet recording medium and porous hydrotalcite compound | |
| JP2621098B2 (ja) | インクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法 | |
| JPS63166586A (ja) | 被記録材 | |
| JP2621097B2 (ja) | インクジェット記録媒体 | |
| JP2668839B2 (ja) | インクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法 | |
| JP2621096B2 (ja) | 記録媒体 | |
| JPH03218887A (ja) | インクジェット記録媒体 | |
| JPS62286787A (ja) | 被記録材 | |
| JPH0443067A (ja) | インクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法 | |
| JP2683013B2 (ja) | 被記録材及びこれを用いた記録方法 | |
| JP3058460B2 (ja) | インクジェット記録方法 | |
| JPH0443068A (ja) | インクジェット記録媒体及びインクジェット記録方法 | |
| JPS63149183A (ja) | インクジエツト記録シ−ト | |
| JP2001232934A (ja) | インクジェット記録媒体及びその用途、並びにその製造方法 | |
| JP2004209650A (ja) | 被記録媒体 | |
| JP2001162923A (ja) | 被記録媒体、インクジェット記録方法、印字物及び被記録媒体の製造方法 | |
| JPH0813569B2 (ja) | 被記録材及びそれを用いた記録方法 | |
| JPH03218886A (ja) | 被記録材及びこれを用いた記録方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080611 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090611 Year of fee payment: 10 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |