JP2938488B2 - 手術用顕微鏡 - Google Patents

手術用顕微鏡

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JP2938488B2 JP1344028A JP34402889A JP2938488B2 JP 2938488 B2 JP2938488 B2 JP 2938488B2 JP 1344028 A JP1344028 A JP 1344028A JP 34402889 A JP34402889 A JP 34402889A JP 2938488 B2 JP2938488 B2 JP 2938488B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、眼屈折力を測定することができるように
なっている手術用顕微鏡に関する。
(従来の技術) かかる手術用顕微鏡として第6図に示すものが知られ
ている。
第6図において、1はランプ、このランプ1から射出
された光はハーフミラー2、コンデンサレンズ3、プリ
ズム付レンズ4、対物レンズ5を介して被検眼Eの前眼
部を照明する。前眼部から光は対物レンズ5、ハーフミ
ラー14、変倍光学系6、ミラー9,10、接眼レンズ11を介
して観察眼7に入り観察される。なお、12はフィルム、
13はストロボである。
また、第6図において、20は第7図に示す3つのスリ
ット18a〜18cを有する投影チャート18をレンズ19を介し
て照明する光源である。各スリット18a〜18cを発した光
束は、リレーレンズ17、ハーフミラー16、リレーレンズ
15、ハーフミラー14、対物レンズ5を介して眼底Erに投
影される。
眼底Erで反射した反射光は、対物レンズ5、ハーフミ
ラー14、リレーレンズ15、ハーフミラー16、リレーレン
ズ21を介して投影チャート18と共役な受光チャート22に
投影される。投影チャート18の各スリット18a〜18cから
の像光は、それぞれ第8図に示す受光チャート22のスリ
ット22a〜22cを通り各スリット22a〜22cに対応した受光
素子23a〜23cで検出される。
ここで、ハーフミラー14を眼屈折力計24とともに光軸
Oに沿って移動させ、受光素子23a〜23cの各出力から各
スリットの最良ピント像位置を検出し、初期位置からそ
の位置までの移動量より各スリット方向に対応した被検
眼の屈折力を求め、演算により球面屈折度S、乱視度
C、乱視軸角度Aを算出する。すなわち、ここでは眼底
に対し、投影チャート18および受光チャート22が共役位
置となったときに受光素子の出力は最大となることを用
いて被検眼の屈折力を求めるものである。
そして、上記手術用顕微鏡によれば手術中に被検眼の
屈折力を求めることができるので、被検眼の状態をチェ
ックしなから手術を進めることができる。
(発明が解決しようとする課題) しかしなから、上記手術用顕微鏡にあっては、レフラ
クトメータを顕微鏡に単に付加した構成となっているの
で、その顕微鏡は大型となり、手術操作の妨げになると
いう問題があった。
(発明の目的) そこで、この発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、小型化を図ることので
きる手術用顕微鏡を提供することにある。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記の目的を達成するため、 被検眼を照明する照明光学系と、前記被検眼を観察す
る観察光学系と、前記被検眼の眼底に計測光を投射する
計測光投影光学系と、前記眼底で反射した計測光束の少
なくとも一部を受光する受光光学系とを有している手術
用顕微鏡であって、 前記受光光学系は、被検眼の屈折力に応じて眼底から
反射された計測光束の一部を遮断する遮光部材と、前記
被検眼の瞳孔と共役な位置に配置され前記計測光束のう
ち遮断されなかった光束を受光する受光素子と、前記受
光素子によって受光された計測光束の光量分布の傾きに
基づいて被検眼の屈折力を計測する計測手段とからな
り、 前記計測光投影光学系と受光光学系との光軸の一部を
共通としたことを特徴とする。
(作 用) この発明は、受光光学系は、被検眼の屈折力に応じて
眼底から反射された計測光束の一部を遮断する遮光部材
と、前記被検眼の瞳孔と共役な位置に配置され前記計測
光束のうち遮断されなかった光束を受光する受光素子
と、前記受光素子によって受光された計測光束の光量分
布の傾きに基づいて被検眼の屈折力を計測する計測手段
とからなるので、アライメント精度はラフなものでよ
く、アライメントは簡単なものとなる。
また、計測光投影光学系と受光光学系との光軸の一部
を共通としたものであるから、小型化を図ることができ
る。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明の実施例に係わる手術用顕微鏡の
光学系の配置を示した概略配置図であり、図において、
30は対物レンズ31を介して被検眼Eの眼底Erを観察する
観察光学系、50はその眼底Erを対物レンズ31を介して照
明する照明光学系、60は対物レンズ31を介して測定光束
を眼底Erに投射する測定投射光学系、70は眼底Erで反射
した測定光束の反射光束を対物レンズ31を介して受光す
る受光光学系である。
観察光学系30は、ズームレンズ32と、結像レンズ33
と、正立プリズム34と、菱形プリズム35と、接眼レンズ
36と、視野絞り37とからなる。
照明光学系50は、プリズム付レンズ51と、可視光透過
用フィルタ52と、照明野絞り53と、コンデンサレンズ54
と、光源55とからなる。
測定投射光学系60は、プリズム付レンズ51と、ダイク
ロミラー61と、ハーフミラー62と、基準屈折力を有する
被検眼Eの眼底Erと共役関係にあるスリット板63と、拡
散板64と、赤外光を発光する発光ダイオード65とからな
り、測定投射光学系60の光軸60aは照明光学系50の光軸5
0aと一部を共通としている。スリット板63は、第2図に
示すように、面光源として機能するスリット孔63aが形
成されている。
受光光学系70は、プリズム付レンズ51と、ダイクロミ
ラー61と、スリット板63と共役関係にある遮光部材71
と、瞳孔Eaと共役にある受光素子73とからなり、受光光
学系70の光軸は測定投射光学系の光軸70aと一部を共通
としている。遮光部材71は、第3図に示すように、スリ
ット板63のスリット孔63aの経線と直交するエッジ72aを
有する透過孔72が設けられている。
80は受光素子73の光量分布から被検眼の眼屈折力を演
算する測定部である。
次に、上記実施例の手術用顕微鏡の作用について説明
する。
光源55から射出された照明光は、コンデンサレンズ5
4、照明野絞り53、可視光透過用フィルタ52、ダイクロ
ミラー61、プリズム付レンズ51、対物レンズ31を介して
被検眼Eを照明する。被検眼Eでの反射光束は、対物レ
ンズ31、ズームレンズ32、結像レンズ33、プリズム34,3
5、接眼レンズ36を介して観察源38に達し、被検眼Eの
前眼部が観察されることとなる。
眼屈折力を測定する際には、発光ダイオード65から赤
外光を発光させる。発光ダイオード65から射出された赤
外光は、拡散板64、スリット板63のスリット孔63a、ハ
ーフミラー62、ダイクロミラー61、プリズム付レンズ5
1、対物レンズ31を介して被検眼Eの眼底Erに投射され
る。すなわち、スリット孔63aによってスリット像が眼
底Erに投影されることとなる。
そして、そのスリット像を形成する赤外光は眼底Erで
反射して対物レンズ31、プリズム付レンズ51、ダイクロ
ミラー61、ハーフミラー62、遮光部材71を介して受光素
子73に到達する。
ここで、被検眼Eの眼屈折力と受光素子73の光量分布
との関係を第4図(A)〜(C)に基づいて説明する。
第4図(A)〜(C)は、スリット孔63aによる面光
源63bのうち中心部の点光源63cから投影される光束と、
限定Erの中心部からの反射光束を模式的に示したもので
ある。また便宜的にハーフミラー62を対物レンズ31の前
に配置してある。
第4図(A)は、被検眼Eの屈折力が基準屈折力であ
る状態を示すものであり、点光源63cの点光源像は眼底E
r上にピントの合った状態で結像されるとともに遮光部
材71上にピントの合った状態で結像される。この場合の
点光源像の光束は遮光部材71にケラれないので、受光素
子73上に形成される瞳孔像の光量分布は、第4図(A)
のPa1に示すようになる。
また、図示しないが、眼底Erの上側からの光束は遮光
部材71によりすべて欠られ、その光束による受光素子73
上の光束分布はPa3のようになり、下側からの光束は遮
光部材71により欠られないので、その光束による受光素
子73上の光束分布はPa2のようになる。その結果、受光
素子73上の総光束分布はPaのように均一なものとなる。
一方、第4図(B)は、被検眼Eの屈折力が基準より
負の状態を示すものであり、遮光部材71の前方にボケた
点光源像が形成され、その点光源像の一部の光束が遮光
部材71により欠られ、受光素子73上に形成される瞳孔像
の光量分布は、第4図(B)のPb1に示すようになる。
また、図示しないが、眼底Erの上側からの光束による
受光素子73上の光束分布はPb3のようになり、下側から
の光束による受光素子73上の光束分布はPb2のようにな
る。
つまり、光束の存在する幅χが、眼底Er上の点光源の
位置によりリニアーに変化する。このため、受光素子73
上の総光量分布はそれらを積分したものであるから、Pb
に示すように傾斜したものとなる。
第4図(C)は、被検眼Eの屈折力が基準より正の状
態を示すものであり、遮光部材71の後方にボケた点光源
像が形成され、その点光源像の一部の光束が遮光部材71
により欠られ、受光素子72上に形成される瞳孔像の光量
分布は、第4図(C)のPc1に示すようになる。
また、図示しないが、眼底Erの下側からの光束による
受光素子73上の光束分布はPc3のようになり、上側から
の光束による受光素子73上の光束分布はPb2のようにな
る。そして、上記と同様に、受光素子73上の総光量分布
はPcに示すように傾斜したものとなる。
このように、被検眼Eの屈折力により遮光部材71によ
り欠られる光束が変わり、受光素子73上に形成される瞳
孔像の光量分布が異なり、かつ、屈折力が基準屈折力よ
りずれるにしたがって光量分布の傾きが大きくなるもの
である。
そして、その光量分布の傾きを基にして測定部80が眼
屈折力を演算する。
なお、眼屈折力によって受光素子73の光量分布の傾き
が変化する原理は、先に出願した特願平1−24491号に
詳細に説明してある。
上記実施例では、照明光学系50と測定投射光学系60と
受光光学系70との光軸の一部を共通としたものであるか
ら手術用顕微鏡の小型変を図ることができる。この小型
化を図ることにより、対物レンズ31から被検眼Eまでの
距離である作動距離を長くとることができ、手術が行い
易くなる。さらに、接眼レンズ36から被検眼Eまでの距
離である操作距離を短くすることができ、楽な姿勢で被
検眼Eを観察することができることとなる。また、受光
素子73に投影された光束の光量分布の傾きに基づいて被
検眼Eの眼屈折力を測定するホトレフラクションメータ
を適用したもであるかた、アライメント精度はラフなも
のでよい。
第5図は他の実施例を示したもので、これは、証明光
学系50の光源と測定投射光学系の光源とを共用させたも
のである。
第5図において、91はハーフミラーで、このハーフミ
ラー91は、眼底Erの観察時には破線位置に移動させ、眼
屈折力の測定時には実線で示す光路内に挿入させるもの
である。92はスリット板で、このスリット板92は上記と
同様に眼底Erの観察時には破線位置に移動させ、眼屈折
力の測定時には実線で示す光路内に挿入させる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明によれば、計測光投影
光学系と受光光学系との光軸の一部を共通としたもので
あるから、顕微鏡の小型化を図ることができ、作動距離
を充分にとることができるとともに操作距離を短くする
ことができる。また、受光光学系を、被検眼の屈折力に
応じて眼底から反射された計測光束の一部を遮断する遮
光部材と、前記被検眼の瞳孔と共役な位置に配置され前
記計測光束のうち遮断されなかった光束を受光する受光
素子と、前記受光素子によって受光された計測光束の光
量分布の傾きに基づいて被検眼の屈折力を計測する計測
手段とからなるものとし、ホトレフラクションメータを
適用したので、アライメント精度はラフなものでよく、
アライメントは簡単なものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わる手術用顕微鏡の光学系の配置
を概略的に示した概略配置図、 第2図はスリット板の構成を示した平面図、 第3図は遮光部材の構成を示した平面図、 第4図(A)〜第4図(C)は眼屈折力とスリット像と
の関係および受光素子の光量分布状態を示した説明図、 第5図は他の実施例の説明図、 第6図は従来の手術用顕微鏡の光学系の配置を示した説
明図、 第7図は投影チャートの構成を示した説明図、 第8図は受光チャートの構成を示した説明図である。 30……観察光学系 31……対物レンズ 50……照明光学系 55……光源 60……測定投射光学系 70……受光光学系 71……遮光部材 73……受光素子 80……測定部 50a,60a,70a……光軸 E……被検眼 Er……眼底 Ea……瞳孔
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 19/00 - 21/00 G02B 21/06 - 21/36 A61B 3/10,19/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検眼を照明する照明光学系と、前記被検
    眼を観察する観察光学系と、前記被検眼の眼底に計測光
    を投射する計測光投影光学系と、前記眼底で反射した計
    測光束の少なくとも一部を受光する受光光学系とを有し
    ている手術用顕微鏡であって、 前記受光光学系は、被検眼の屈折力に応じて眼底から反
    射された計測光束の一部を遮断する遮光部材と、前記被
    検眼の瞳孔と共役な位置に配置され前記計測光束のうち
    遮断されなかった光束を受光する受光素子と、前記受光
    素子によって受光された計測光束の光量分布の傾きに基
    づいて被検眼の屈折力を計測する計測手段とからなり、 前記投影光学系と受光光学系との光軸の一部を共通とし
    たことを特徴とする手術用顕微鏡。
  2. 【請求項2】前記照明光学系の光源と前記計測光投影光
    学系の光源とを共通にし、 前記照明光学系の照明光を可視光、前記計測光投影光学
    系の測定光束を赤外光にしたことを特徴とする請求項1
    の手術用顕微鏡。
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