JP2937877B2 - シールバンドの取付構造と組付方法及び直線作動機 - Google Patents

シールバンドの取付構造と組付方法及び直線作動機

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JP2937877B2
JP2937877B2 JP22320496A JP22320496A JP2937877B2 JP 2937877 B2 JP2937877 B2 JP 2937877B2 JP 22320496 A JP22320496 A JP 22320496A JP 22320496 A JP22320496 A JP 22320496A JP 2937877 B2 JP2937877 B2 JP 2937877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ロッドレスシリ
ンダの長手方向に伸びるスリットを塞ぐインナ、アウタ
シールバンドの取付構造、及び、シールバンドの組付方
法、更には、前記シールバンドの取付構造を有する直線
作動機に関する。
【0002】
【従来の技術】シリンダバレルに長手方向のスリットを
有し、このスリットからバレル内部を長手方向に摺動自
在にしたピストンの一部を外部へ突出させ、その突出部
分にマウントを連結し、スリットはその内側と外側を夫
々インナシールバンドとアウタシールバンドでシールし
たロッドレスシリンダ(直線作動機)の構造が公知であ
る(特公平7−30765号、特開昭62−17730
4号、実開平2−50501号、特開昭63−1909
09号等)。これらのものでは、インナ、アウタシー
ルバンドの両端部は、シリンダバレルの長手端部に固着
されたエンドキャップに対してバレル端面より軸方向外
側位置で連結されている。
【0003】一方、同様のロッドレスシリンダである
が、特開平5−106612号のものでは、ケーシン
グ(シリンダバレル)の長手端面より長手内側位置にお
けるケーシングの上面に、ブロックをスリットを挟んだ
幅方向左右のねじで固着し、このブロックとケーシング
との間でアウタシールバンドの端部を固定している。ま
た、特開昭56−124711号では、円筒状外形を
有するバレルの軸方向両端部に溝を形成し、その溝にリ
テーナリングを嵌め込み、そのリテーナリングの軸方向
内側にクランプ板を配置し、バレルの端部に嵌合したエ
ンドキャップとクランプ板とを、ボルトで締め付けてバ
レルに一体固着し、そのクランプ板に螺合した止めねじ
でアウタシールバンド端を固着し、インナシールバンド
端は、バレル端面より軸方向外側位置において、エンド
キャップに固着してある。また、特開昭61−590
08号では、インナシールバンドの両端を、エンドキャ
ップにおけるバレルへの嵌合軸部にクランプにより固着
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】のものでは、エンド
キャップにおいて各シールバンドの両端が、バレル端面
より軸方向外側位置で取り付けてあるので、直線作動機
の全長が、最低でも、バレル全長にシールバンドを取り
付けるに必要な長さを有するエンドキャップの厚さを加
えたものとなり、それ以上全長を短くできない。また、
例えば、ベースにガイドレールを固着し、このベースの
両端部に、ベースの側面より側方に突出する接続プレー
トを固着し、接続プレートの間にスリットを横向き(ガ
イドレール方向)としてロッドレスシリンダユニットを
配置してシリンダバレル端面と接続プレートを一体連結
し、そのロッドレスシリンダユニットは、シリンダバレ
ルの両端を接続プレートと別の端部嵌合部材で塞ぐよう
にした直線作動機のように、シールバンドを止め付ける
ねじの方向が、接続プレートの長手に沿う方向と一致し
ていて、バレルの長手方向端面より軸方向外側位置にお
いて接続するような構造が採用できない場合には、全く
不都合であった。
【0005】また、のものでは、バレルの上面にねじ
孔を明ける必要があり、加工上問題がある。というの
は、バレルの両端を端部嵌合部材で塞ぐ形式のロッドレ
スシリンダでは、一般にバレルと端部嵌合部材のボルト
固着のために、バレル端面に、軸方向のねじ孔を穿設す
るが、前記のものでは、そのねじ孔の他に、前記のよ
うにバレルの上面に長手方向と直交するねじ孔を穿設す
る必要があり、そのためには、ねじ孔加工時にバレル
の、加工工具に対する方向を替えるような段取り替えが
必要であり、コスト高となるためである。
【0006】また、のものではロッドレスシリンダの
端部にクランプ板を設けるためにバレル外周に溝を形成
しており、このような溝加工も、前記におけるねじ孔
加工と同様に、加工コストがかさむ問題があり、また、
エンドキャップの取付けがクランプ板、リテナーリン
グ、ボルトを用いた複雑な構造であることも、コスト高
となる欠点がある。さらに、では、インナシールバン
ドの両端はエンドキャップにおいて、バレルの端面より
軸方向外側位置で接続しており、その点で、前述の直線
作動機に採用できない。
【0007】インナシールバンドのみについては、の
ものは、エンドキャップにおけるバレル端面より軸線方
向内側で止めているから、前記のような直線作動機に採
用でき、また、インナーシールバンドの取付け部をエン
ドキャップのバレル端面より軸線方向外側位置に必要と
しないから、普通のロッドレスシリンダにおいてもその
全長も短くできるが、では、アウタシールバンドの端
部取付けについては全く言及されていない。本願の課題
は、これらの従来技術に鑑みて、加工、製造コストの高
騰を招かず、しかも、バレル端面の外側位置でのバンド
取付けが困難な直線作動機に採用でき、また、通常のロ
ッドレスシリンダにおいては、その全長を短くできるイ
ンナ、アウタシールバンドの端部取付け構造を提供する
ことにある。
【0008】次に、そのような構造で取り付けられるイ
ンナシールバンドの一端を一方の端部嵌合部材に対して
所定の長手位置とした状態では、そのインナシールバン
ドの他端は、当然シリンダバレルの他端面まで達しな
い。従って、インナシールバンドの他端とバレルの他端
との間のスリットは、インナシールバンドで覆われてい
ないので、そのまま、他方の端部嵌合部材をバレル端部
から押し込むと、端部嵌合部材100先端に設けたシー
ル部材(Oリング)101が、図10に示すように、バ
レル102のスリット103の中に膨らんで入り込んで
変形し、インナシールバンド104の内側に入り込め
ず、端部嵌合部材がうまくシリンダ孔105に嵌合でき
ない問題がある。本願の他の課題は、前述のバンド取付
構造のような、インナシールバンド端がバレル端部の内
側で取り付けられるときのインナシールバンドの組付方
法を提供することにある。
【0009】次に、前述の直線作動機のように、別の部
材(例えば案内レールや、ベース)により、軸線方向長
さが規定されている前後一対の接続プレート間に、バレ
ルの両端を接続プレートと別の端部嵌合部材を嵌め込ん
で塞いだロッドレスシリンダユニットを介在させると
き、接続プレート間の寸法は加工誤差により多少ばらつ
く。そのため、加工誤差を見込んでロッドレスシリンダ
ユニットの取付け長さを接続プレート間長さより予めわ
ずかに短くすれば、接続プレート間の長手寸法の加工誤
差を吸収できて好ましいが、このロッドレスシリンダユ
ニットに本願のバンド取付構造を採用するとき、このロ
ッドレスシリンダユニットにおいて、端部嵌合部材が嵌
め込んであるのみの場合には、圧流体による内圧が絶え
ず端部嵌合部材にかかって軸方向外側への推力が加わる
上に、ピストンをそのストロークエンドにおいて端部嵌
合部材と衝接するような使い方をすると、ピストンがス
トロークエンドにくるたびに、端部嵌合部材に大きな軸
方向外側の推力が働くので、これらの推力によりバンド
に過大な張力がかかり、バンド寿命を短くし、はなはだ
しい場合には、バンド切れを生じる問題がある。本願の
他の課題は、上記バンド取付構造を採用し、かつ、長手
寸法の誤差を吸収する構造を備えた直線作動機であっ
て、そのような過大張力の発生を防止した直線作動機を
得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決のため、
本願では、スリット端部外周面に何ら加工を施すことの
ないように、シリンダバレルの両端を塞ぐ端部嵌合部材
の嵌合軸部と対応するスリット端部分において、嵌合軸
部に螺合された固定ねじにより、アウタシールバンドの
端部を、取付プレートとバレル外面間に挾持固定し、そ
の取付プレートに捩じ込んだ止めねじによりインナシー
ルバンドの端部を端部嵌合部材の嵌合軸部に固着した。
また、その組付方法として、一端を所定位置としたイン
ナシールバンドの他端をシリンダ孔内側から覆って、イ
ンナシールバンドの他端より軸方向内側とバレル他端面
より軸方向外側とにまたがるようにインナシールバンド
の内面を覆い部材で覆い、その状態で他方の端部嵌合部
材をシリンダ孔に嵌入して、他方の端部嵌合部材先端の
気密リングの変形を防止した。また、本願のシールバン
ド取付構造を持ち、端部嵌合部材がバレルに固着されな
い形式のロッドレスシリンダユニットを、前後の接続レ
ール間に配置する直線作動機では、接続プレートの一方
に、端部嵌合部材を軸線方向に押す力伝達部材を設け
た。
【0011】
【発明の実施の形態】前記課題の解決のための、本願の
好適な態様は、スリットをインナ、アウタシールバンド
で塞いで成るロッドレスシリンダ構造において、シリン
ダバレルの両端に端部嵌合部材を嵌合し、アウタシール
バンドの端部を端部嵌合部材の嵌合軸部と対応するスリ
ット端部分において、外側から取付プレートを当て付け
た状態でスリットを貫通する固定ねじを嵌合軸部に螺合
してアウタシールバンド端部をバレルと取付プレート間
に挾持固定し、その取付プレートに捩じ込んだ止めねじ
によりインナシールバンドの端部を端部嵌合部材の嵌合
軸部に固着するものである。スリットを利用したこの固
定構造では、バレルの外面に何ら加工を施さないので、
加工コストの高騰を招かない。
【0012】また、前述のアウタシールバンドの端部に
ねじ挿通部を設け、このねじ挿通部に固定ねじを挿通し
てアウタシールバンドの端部を固定ねじに対して、少な
くともスリット幅方向両側に位置させると共にねじ挿通
部に止めねじを挿通する構造とすると好ましい。これに
よれば取付プレートに螺合されたインナシールバンドを
固着する止めねじにより取付プレートの止めねじ側が浮
き上がっても、アウタシールバンドの端部は取付プレー
トの固定ねじの側方位置まで達しているので固定ねじの
締付力により強固に取付プレートとバレル間に固定され
る。
【0013】また、インナシールバンドの両端が、バレ
ルの端面まで届かない場合の組み付け方法として、シリ
ンダバレルの一端を塞いだ端部嵌合部材の嵌合軸部に対
してインナシールバンドの対応する一端が所定の長手位
置に位置している状態で、シリンダバレルの他端におい
て、シリンダバレル他端より長手方向内側にあるインナ
シールバンドの端部よりシリンダ孔の長手内側とバレル
他端の外側とにまたがる覆いバンドによりインナシール
バンドの内面を覆い、他方の端部嵌合部材をシリンダ孔
に嵌合した後、覆いバンドを軸方向外側へ抜き去る方法
を提案する。これによれば、他方の端部嵌合部材の先端
に設けたシール部材(Oリング)が、スリット内に入り
込んで変形することが防止される。
【0014】前記方法の実施に当っては、端部嵌合部材
にインナシールバンドが長手方向に移動可能な挿通部を
形成しておき、その挿通部をインナシールバンドと対応
させて前記方法を行うことで、覆いバンドの抜取作業が
容易である。
【0015】また、長手方向間隔を他の部材により規定
されている前後一対の接続プレート間に、シリンダバレ
ルの両端を接続プレートと別の端部嵌合部材を嵌め込ん
で塞ぐと共にシリンダユニットの取付長さが接続プレー
ト間の取付長さよりも短く設定され、上述のシールバン
ド取付構造を持つロッドレスシリンダユニットをスリッ
トを他の部材に向けて配置してシリンダバレル端面と接
続プレートを一体連結する直線作動機において、一方の
接続プレートに、軸方向外側から端部嵌合部材の端面を
軸方向内側に押す押しねじを設けた。これにより、端部
接続部材にピストンが衝接する場合でも、その力を接続
プレートで受けることができる。
【0016】前述のシールバンド取付構造は、上述した
と別の形式の直線作動機、例えば単体のロッドレスシリ
ンダのシリンダバレルと締結されるエンドキャップの嵌
合軸部にも適用できる。
【0017】
【実施例】図1,2,3において、ベース1は底壁1a
とその側端から上方へ立ち上げた側壁1bとから成る断
面L字に形成されている。底壁1aの上面には、長手全
長にわたって、ガイドレール取付け用の浅い溝2が設け
てある。溝2の底部上面には、ベース全長にわたってT
字溝3が設けてある。溝2の、側壁1bと幅方向反対側
には、ストップ部材取付ホルダ75の取付け用のT字溝
4がベース1全長に設けてある。ベース1の、側壁1b
の無い側の側面1cの近くは上方に突出した突出部5と
なっており、この突出部5には、ベース1全長にわたっ
て流体通路となる貫通孔6が設けてある。底壁1aの下
面には、左右に2条の直線作動機の取付け用のT溝7,
7がこれも、ベース1全長に渡って設けてある。ベース
1は例えば、アルミニウム合金の押出形材で構成されて
いる。
【0018】ベース1の前記溝2には、ベース1全長よ
り僅かに短い長さのガイドレール10が配設され、ガイ
ドレール10に設けた長手方向複数のねじ孔11に、取
付けボルト12を通し、前記T字溝3に嵌入したT溝ナ
ット13に螺合して、ガイドレール10をベース1に一
体固着している。ガイドレール10は幅方向左右に長手
全長に渡ってくぼんだ案内溝14(ここでは半円形:V
字型等もある)を有し、この案内溝14と案内子15の
ボール溝16との間には、多数のボール17が転動自在
に介在され、案内子15が長手方向に直線転動案内され
ている。ガイドレール10にはこうした案内子15が2
つ案内されている。これら2つの案内子15は、スライ
ドテーブル(スライド体)18の下面に連結してある。
案内子15の数は、前記に限定されない。
【0019】ベース1の軸線方向前後端面には、夫々矩
形の接続プレート20,21がボルト22により固着し
てある。接続プレート20,21は、ベース1の側壁1
bの無い側の側面1cより,さらに側方に伸びた形状を
成し、その高さは、ロッドレスシリンダユニット30の
シリンダバレル31を横向きにしたときのバレルの高さ
(スリットの幅方向におけるバレル厚さH)とほぼ一致
しており、ベース1の側面1cの側方に、ロッドレスシ
リンダユニット30を収容する収容空間Cが形成される
ようになっている。接続プレート20,21間には、ガ
イドレール10に沿ってロッドレスシリンダユニット3
0が配設される。
【0020】ロッドレスシリンダユニット30におい
て、シリンダバレル31は略矩形断面で、長手方向全長
にわたってスリット32を有している。シリンダバレル
31の両端は端部嵌合部材33で塞がれている。図6に
右側のものを示すが、1対の端部嵌合部材33は、バレ
ル31のシリンダ孔34に嵌合する嵌合軸部33aと、
軸方向位置決めのための薄いつば部33bと、軸方向外
側に向く接続プレート20,21との嵌合部33cと、
ピストン40で区画される左右のシリンダ室S1,S2
に開口する連通路33dを備えている。端部嵌合部材3
3は、その嵌合軸部33aが先端に装着されたシール部
材(Oリング)25によりシリンダ孔34を塞ぐように
シリンダ孔34に嵌合されているのみで、バレル31に
は固着されない。図4に示すように、つば部33bと嵌
合軸部33aは、スリットと対応する一部分が切り欠か
れてインナシールバンドの挿通平面(挿通部)33eに
なっており、後述の組み付け方法でインナシールバンド
を組み付けるときに、インナーシールバンドを容易に長
手方向に動かすことができるようになっている。端部嵌
合部材33の嵌合軸部33aには、前記挿通平面33e
の幅方向中心に軸方向にアウタシールバンド固定用の2
つのねじ孔35が設けてある。ねじ孔35より長手内側
には、インナシールバンド50の両端外側にワッシャ3
6を固定するためのリベット37の頭部が嵌まり込む溝
38が、挿通平面33eの幅方向中心に形成してある。
このワッシャ36は、図5に示すように、スリット32
にきっちり嵌まり込んで、インナシールバンド50がス
リット32に対して幅方向にずれないように機能する。
こうしたワッシャ36は、他の形式のシールバンド、例
えばスリット32に弾性的に嵌まり込むようなリップを
有する形状の弾性シールバンドの場合は必要がない。
【0021】シリンダ孔34には内部移動体としてのピ
ストン40が軸方向移動自在に嵌装されている。ピスト
ン40の軸方向両端には、ピストンパッキン41が取り
付けてあり、ピストン40によりシリンダ孔34が左右
のシリンダ室S1,S2に区画されている。ピストン4
0の一部がスリット32から外部へ突出したヨーク42
となっており、このヨーク42に孔42aとピン42b
とを介してマウント43が連結されて、外部移動体44
を構成する。マウント43の前後にエンドプレート45
が固着され、エンドプレート45にはスクレーパ46が
取り付けられ、スクレーパ46は、外部移動体44の全
周を取り囲むスクレーパ取付用のOリング47で保持さ
れている。スリット32を内側から塞ぐインナシールバ
ンド50と、スリット32を外側から塞ぐアウタシール
バンド51が、ヨーク42の上側と下側の案内面に案内
されて外部移動体44を貫通している。インナシールバ
ンド50,アウタシールバンド51はステンレスクロム
鋼などの磁性金属材料から成る薄い可撓製シールバンド
であり、スリット32の外面縁部に設けたマグネットス
トリップ52により吸着されるようになっている。この
インナ、アウタシールバンド50,51は、他の形式の
可撓性シールバンド、例えば、ウレタンゴム、ナイロ
ン、クロム鋼とゴムなどの材料から成り、インナ、アウ
タシールバンドが互いに弾性的に係脱して、あるいは、
夫々がスリット32に弾性的に係脱してスリット32を
塞ぐような形式のものであってもよい。
【0022】図5,6に示すように、インナシールバン
ド50とアウタシールバンド51の両端が、前記一対の
端部嵌合部材33に連結されている。図5(a)におい
て、アウタシールバンド51の端部は、スリット32の
端部において、アウタシールバンド51の外面に取付プ
レート53を当て付け、その取付プレート53の外側か
ら2本の固定ねじ54をスリット32を通して前記端部
嵌合部材33の嵌合軸部33aのねじ孔35に螺合し
て、バレル31との間でスリット長手方向で止めねじ5
5より内側において挾持固定されている。インナシール
バンド50の端部は、インナシールバンド50のリベッ
ト37を端部嵌合部材33の溝38内に位置させた状
態、すなわち、ワッシャ36をスリット32の端部に位
置させた状態で、バレル31に固定された取付プレート
53に止めねじ55を螺合して、その止めねじ55をス
リット32内を通過させ、止めねじ55の先端と嵌合軸
部33aの挿通平面33eとの間で挾持している。止め
ねじ55は、先端内側に尖先部55aを有する形状であ
り、押しつけ固定するときに、その尖先部55aがイン
ナシールバンド50に食い込むので、極めて強力に固定
できる。図5(a)の取付構造に代えて、図5(b)の
構造としても良い。図5(b)ではアウタシールバンド
51の端部には固定ねじ54と止めねじ55のねじ部が
挿通可能にU字状に切り欠かれたねじ挿通部51aを形
成してある。このねじ挿通部51aとスリット32に取
付プレート53の外側から1本の固定ねじ54を通して
前記と同様に嵌合軸部33aに螺合し、アウタシールバ
ンド51を挾持固定してある。また、インナシールバン
ド50を挿通平面33eとの間で挾持する止めねじ55
もねじ挿通部51aに挿通してある。ねじ挿通部51a
に固定ねじ54と止めねじ55を挿通して固定ねじ54
のスリット32幅方向両側にアウタシールバンド51の
端部を位置させているので、止めねじ55の取付プレー
ト53への捩じ込みにより止めねじ55近傍において取
付プレート53に浮き上がりが生じることがあっても、
1本の固定ねじ54で確実に挾持固定することができ、
これにより、固定ねじ54が1本であるので固定ねじ5
4の締付によるバレル31の変形を防止できる。尚、ね
じ挿通部51aは長孔に形成しても良く、また、固定ね
じ54と止めねじ55とを夫々挿通する孔を個別に設け
ても良い。
【0023】図6に示すようにロッドレスシリンダユニ
ット30の一対の端部嵌合部材33のつば部33bの外
側端面33f間の寸法(ロッドレスシリンダユニット3
0の取付け寸法L1)は、組み付け容易のために、接続
プレート20,21間の内法寸法(取付け寸法L2)よ
り僅かに小さく設定してある。そして、スリット32が
ガイドレール10に向くようにロッドレスシリンダユニ
ット30を横向きとして、両端部嵌合部材33の嵌合部
33cが、接続プレート20,21に設けた嵌合孔60
にシール部材(Oリング)61を介して嵌合されてい
る。一方の接続プレート(右側)21には、対向する端
部嵌合部材33の前記つば部33bと対向する位置に、
押しねじ62が設けてあり、この押しねじ62で一方の
端部嵌合部材33のつば部33bを軸方向に押し付け,
バレル31ごと左側の接続プレート20に左側の端部嵌
合部材33のつば部33bが押しつけられ、その状態で
は、押しねじ62に押されているつば部33bの軸方向
外側端面33fと、右側の接続プレート21の内面との
間には僅かな隙間tができている。この状態で、左右の
接続プレート20,21とシリンダバレル31の長手端
面とを固定ねじ63で固着してある。左側の接続プレー
ト20には、前記貫通孔6の左端部と対向する位置、及
び、左側の端部嵌合部材33の連通路33dと対向する
位置に、夫々圧流体の給排ポート23a,23bが設け
られている。右側の接続プレート21には、貫通孔6の
右端部と連通するともに、右側の端部嵌合部材33の連
通路33dに連通する給排通路24が設けてあり、一方
の(左側の)接続プレート20からのみの集中配管がで
きるようになっている。もちろん、左右の接続プレート
20,21の夫々に、左右のシリンダ室S1,S2に対
応した給排ポートを設けてもよい。
【0024】スライドテーブル18は、幅方向の側壁1
b寄り位置で案内子15と連結されている。スライドテ
ーブル18は案内子15との連結部分からロッドレスシ
リンダユニット30の外部移動体44上方まで幅方向に
オーバハングしていて、シリンダバレル31とは上下に
重なっていない。外部移動体44と重なっている部分に
は、外部移動体44の軸方向前後を挟む位置に、脚70
がベース方向に突設してある。前後一対の脚70の間に
外部移動体44が挟まれており、外部移動体44のエン
ドプレート45と脚70との間には、ゴムダンパ(緩衝
部材)71が介在してあって外部移動体44の移動がス
ライドテーブル18に伝えられるようになっている。ス
ライドテーブル18の下面には、案内子15と脚70の
間に、長手長さを、スライドテーブル18の長手長さよ
り短くしたストッパ72が固着してある。ストッパ72
の軸方向端面は、後述のショックアブソーバとの衝接面
73,73になっており、図示から明らかなように、ス
ライドテーブル18の端面18aより衝接面73,73
が長手方向内側に入り込んでいる。
【0025】次に接続プレート20,21の内側位置に
おいては、図4に示すように、前記ガイドレール10の
端部に、ストップ部材取付ホルダ75の基部に設けた凹
溝76が嵌合され、その先端部77がロッドレスシリン
ダユニット30に向けて突出され、前記T溝4を利用し
て、T溝ナット78とそれに螺合する締め付けボルト7
9により、軸方向移動自在に固着してある。凹溝76の
左右面は、ガイドレール10の左右の周面(垂直面)1
0a,10a(案内溝14と関係のないガイドレールの
幅方向面部分)にほぼ密着している。図2に示すよう
に、T溝ナット78は、締め付けボルト79との結合部
78aより、長手方向内側に延設部78bを有した形状
をなしている。ストップ部材取付用ホルダ75の先端は
2つ割になっていて、ショックアブソーバ80の外周に
形成してあるねじ部81が螺合され、ショックアブソー
バ80自体がホルダ75に軸方向に位置調整可能になっ
ており、所定の軸方向位置でショックアブソーバ80を
ホルダ75に固定ねじ82で固定するようになってい
る。このショックアブソーバ80は、前記スライドテー
ブル18のストッパ72と軸方向に対向しており、接続
プレート20,21の軸方向外側端面より、軸方向内側
に位置している。このショックアブソーバ80は、直線
作動機の使用形態によっては使用しないこともある。
尚、85は接続プレート20,21を上下に貫通する取
付孔、86は側壁1bに設けられた、スイッチなどの付
帯部材の取付け用溝である。
【0026】このように、ガイドレール10はベース1
に固着し、ベース1の端部(ここでは端面)にベース側
方に伸びる接続プレート20,21を固着し、その接続
プレート20,21間においてベース1の側方に、ベー
ス底壁1aとロッドレスシリンダユニット30とを高さ
方向を重ねてスリット32をガイドレール10に向けて
横向きに配置したので、ガイドレール10はベース1と
一体であるから剛性が高く維持され、従って、接続プレ
ート20,21の取付孔85を利用して機械装置に取り
付ける場合であっても、全くベースのないものに比べ
て、スライドテーブル18の案内が円滑に保たれてその
使用態様が多様化する上に、スリット32が横向きで、
そのスリット32の外側に配置される外部移動体44が
横向きとなるので、厚みの薄い直線作動機となり、上下
方向の間隔が狭い設置個所にも適用できる。
【0027】給排ポート23a,23bから圧流体(圧
縮空気)を給排すると、ピストン40が一方のストロー
ク端から他方のストローク端に向けて移動し、これによ
り、外部移動体44がスライドテーブル18を移動さ
せ、スライドテーブル18がガイドレール10に案内さ
れた状態で正確に直進移動する。スライドテーブル18
がストローク端にくると、ストッパ72の衝接面73が
ショックアブソーバ80に衝接し、スライドテーブル1
8は停止ショックを和らげられて停止する。例えば図1
の右側のショックアブソーバ80では、衝接時には、軸
方向力が作用してそのホルダ75の基部には、その軸方
向力により水平方向において時計回りのモーメントがか
かるが、ホルダ75の基部の嵌合溝76がベース1に堅
固に固着されている長手寸法の長いガイドレール10の
左右面10a,10aに嵌め込まれているので、そのモ
ーメントをガイドレール10の左右面10a,10bを
介して実質的にベース1全体で受けることができ、締め
付けねじ79のみによる締め付けだけでは弛みやすいス
トップ部材取付ホルダ75を、長期にわたって弛むこと
なく所定の位置に保持できるうえに、モーメントを受け
るガイドレール10の左右の垂直面10a,10aが、
案内溝14と無関係な面なので、このような構成として
も、案内子15の案内に悪影響を及ぼすことがない。
又、同様にして前記軸方向力により、ストップ部材取付
ホルダ75に,ホルダ75をベース1から浮き上がらせ
る方向のモーメントも生じるが、T溝ナット78に延設
部78bがあるので、そのモーメントを延設部78bで
確実に受け止め、その方向のモーメントによる締め付け
ねじ79の弛みも防止される。
【0028】ストローク端においては、ショックアブソ
ーバ80の突出部がスライドテーブル18の下にもぐり
込んで衝接面73と衝接するので、従来、衝接面がスラ
イドテーブル18の端面にあったものに比べて、同じス
トロークとするなら、この構成のほうが、スライドテー
ブル18と衝接時に重合する長さ分が、直線作動機の全
長を短くし、全体をコンパクトにでき、また、直線作動
機の全長を同じとすれば、この構成によれば、ストロー
クを長くできる。
【0029】次に使用上の都合で、前記構成からショッ
クアブソーバ80を外した場合を考えると、ロッドレス
シリンダユニット30は、そのピストン40が両方の端
部嵌合部材33に当接するストロークエンド間で往復移
動することになる。すると、ストロークエンドでは、必
ず端部嵌合部材33にピストン推力が作用し、端部嵌合
部材33は軸方向外向きの力を受ける。端部嵌合部材3
3は、シリンダ孔34に嵌合してあるだけであるから、
特に、押しねじ62を設けた側では、アウタシールバン
ド51を止めている固定ねじ54による摩擦保持がある
とはいえ、到底その推力に打ち勝つほどの保持力がな
く、シールバンド50,51を引っ張って軸方向外側に
向けて隙間t分だけ移動しようとするが、その推力は、
押しねじ62を介して接続プレート21で受けられるの
で、結果としてシールバンド50,51にそのような推
力による過大に張力を発生することが防止でき、シール
バンド50,51の変形、破損を防止し得る。また、シ
ョックアブソーバ80を外さない場合でも圧流体を供給
することにより、対応した端部嵌合部材33が流体圧に
より軸方向の推力を受けるが、ショックアブソーバ80
を外したときと同様に、押しねじ62の作用で、その推
力を接続プレート21で受けることができ、バンド5
0,51にその推力による張力発生を防止できる。
【0030】次に本願のバンド取付構造を通常のロッド
レスシリンダに適用した場合について説明する。図7に
おいて、前記と異なるのは、通常のロッドレスシリンダ
であるから、ガイドレール10や、案内子15、接続プ
レート20,21、ベース1、スライドテーブル18等
がなく、かつ、ロッドレスシリンダユニットの端部嵌合
部材が、シリンダバレル31に固定ねじ90で締結され
ているエンドキャップ33A,33Bとなっている点に
ある。こうした通常のロッドレスシリンダにおいても、
インナ、アウタシールバンド50,51の端部取付け
が、エンドキャップ33A,33Bの嵌合軸部33aに
対して行われるから、エンドキャップ33A,33B
の、バレル31端面から軸方向外側には、固定ねじ90
を止め付けるに必要な肉圧部分があればよく、エンドキ
ャップの長手長さを短くでき、その結果、ロッドレスシ
リンダの全長を短くできることになる。
【0031】次に本願のバンド取付け構造とするときの
組み付け方法について説明する。インナ、アウタシール
バンド50,51とも、予め外部移動体44を貫通させ
ておき、ピストン40はシリンダ孔34に挿通してお
く。インナシールバンド50には、長手両端に幅方向位
置決めのためのワッシャ36がリベット37により止め
てある。その状態で、スリット32の内側にあるインナ
シールバンド50を、シリンダバレル31の一方の端部
を跨ぐように引き出しておく。次いで、インナシールバ
ンド50に一方の端部嵌合部材33の挿通平面33eを
対応させて、Oリング25を先端に嵌め込んだ一方の端
部嵌合部材33をシリンダ孔34に嵌入する。このと
き、スリット32はインナシールバンド50で塞がれる
ので、Oリング25がスリット32に入り込まず、イン
ナシールバンド50の内側に円滑に押し込めむことがで
きる。(図8(a))。次いで、インナ、アウタシール
バンド50,51をバレル31の他端側に引っ張り(こ
のとき、インナシールバンド50は、シリンダ孔34の
中なので、一端のワッシャ36を針のような引掛具でス
リット32を介して引掛て引っ張る)、インナシールバ
ンド50の一端のリベット37を嵌め込んだ一方の嵌合
軸部33aの溝37内に位置させる。また、アウタシー
ルバンド51は、図6のようにその端部がインナシール
バンド50のリベット37より軸方向僅かに外側となる
所定位置まで、軸方向他端に引っ張る(図8(b))。
【0032】次いで、他端側において、バレル31他端
面より内側に位置しているインナシールバンド50の他
端を、シリンダ孔34の内側から覆って、インナシール
バンド50の他端の軸方向内側とバレル他端外側にまた
がって、ダミーの覆いバンド95を配置する。そして、
この状態で、他端側の軸方向外側から、覆いバンド95
(すなわちインナシールバンド50)に他方の端部嵌合
部材33の挿通平面33eを対応させて、Oリング25
を先端に嵌め込んだ他方の端部嵌合部材33をシリンダ
孔34に嵌入する。すると、バレル31他端とインナシ
ールバンド50他端の間のスリット部分は覆いバンド9
5により塞がれるから、Oリング25はスリット32内
へ膨らむようには変形せず、前述の一方側と同様に覆い
バンド95の内側で円滑にシリンダ孔34に嵌入され、
Oリング25の損傷がない(図9(a))。次いで、覆
いバンド95を軸方向外側に抜き去る(図9(b))。
その後、アウタシールバンド51の左右端部を取付プレ
ート53と固定ねじ54でバレル31に固着し、インナ
シールバンド50の左右端部を、取付プレート53に捩
じ込んだ止めねじ55により嵌合軸部33aに固着す
る。なお、一方の端部嵌合部材33をシリンダ孔34に
嵌入して、インナ、アウタシールバンド50,51の一
端を、その嵌入した嵌合軸部33aに固定し、その後、
他方の端部嵌合部材33を嵌合して、インナ、アウタシ
ールバンド50,51の他端を他方の嵌合軸部33aに
固着する順であってもよい。
【0033】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、イン
ナ、アウタシールバンドの端面を取付プレートと、スリ
ットを貫通する固定ねじ及び止めねじによりシリンダバ
レルの端面より軸方向内側において、端部嵌合部材の嵌
合軸部を利用して取り付けたので、アウタシールバンド
の取付において、バレル外周面にねじ孔などの加工を必
要とせず、バレル加工において、加工方向の異なる工程
が増えることがないので、安価に実施できる。また、イ
ンナ、アウタシールバンドの端面がシリンダバレルの端
面より内側にあるので、シールバンドを止め付けるねじ
の方向が、接続プレートの長手に沿う方向となるような
構造の直線作動機に採用することができ、また、通常の
ロッドレスシリンダにおいては、エンドキャップの軸線
方向厚みを小さくでき、全長を短寸化できる。また、イ
ンナ、アウタシールバンド取付において、アウタシール
バンドにねじ挿通部を形成し、ねじ挿通部に固定ねじと
止めねじを挿通し、アウタシールバンドを固定ねじに対
して少なくともスリット幅方向両側に位置させる構造と
すれば、取付プレートへの止めねじの捩じ込みにより取
付プレートの止めねじ側に浮き上りが生じたとしても、
固定ねじ側で確実にアウタシールバンド端部が挾持固定
できる。
【0034】また、このようなシールバンド取付構造を
採用したロッドレスシリンダユニットの取付け長さを、
前後の間隔を規制された接続プレートの取付け長さより
短くして接続プレート間に配置した直線作動機におい
て、ロッドレスシリンダユニットの端部嵌合部材がシリ
ンダバレルの端部に嵌合されているのみの場合でも、そ
の一方の接続プレートに、端部嵌合部材を軸方向に押す
押しねじを設けたので、端部嵌合部材に内圧やピストン
による推力がかかる場合でも、その推力を接続プレート
で受けることができ、シールバンドに過大な張力が生じ
ることを防止でき、しかも、接続プレート間の寸法のバ
ラツキを吸収できる。
【0035】さらに、本願では、一端を一方の端部嵌合
部材の嵌合軸部に対して所定位置に位置させたインナシ
ールバンドの他端を組み付けるに際し、覆いバンドによ
りインナシールバンドの他端とシリンダバレルの他端面
との間のスリットを内側から塞いだ状態で、端部嵌合部
材をシリンダ孔に嵌合する組付方法を採用したので、他
方の端部嵌合部材先端部に装着されるシール部材がスリ
ットで変形することを防止できて、シリンダ孔に円滑に
嵌合でき、組み付け容易となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願のバンド取付構造を有する直線作動機の斜
視図である。
【図2】直線作動機の平面図である。
【図3】図2のIII−III断面拡大図である。
【図4】図2のIV−IV断面拡大図である。
【図5】(a)は図4のV−V視図(縮小図)、(b)
は図5(a)の他の例である。
【図6】バンド取付部の詳細図である。
【図7】本願バンド取付構造を有する別の直線作動機を
示す図である。
【図8】本願のバンド組付方法を示す図である。
【図9】本願のバンド組付方法を示す図である。
【図10】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
20,21 接続プレート 30 ロッドレスシリンダユニット 31 シリンダバレル 32 スリット 33 端部嵌合部材 33a 嵌合軸部 33e 挿通部 33A,33B エンドキャップ 40 ピストン 44 外部移動体 50 インナシールバンド 51 アウタシールバンド 51a ねじ挿通部 53 取付プレート 54 固定ねじ 55 止めねじ 62 押しねじ 95 覆いバンド

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部移動体をシリンダバレル内側のピス
    トンとシリンダバレルに設けた長手方向のスリットを通
    して連結し、そのスリットをインナ、アウタシールバン
    ドで塞いで成るロッドレスシリンダ構造において、シリ
    ンダバレルの両端に端部嵌合部材を嵌合し、アウタシー
    ルバンドの端部を端部嵌合部材の嵌合軸部と対応するス
    リット端部分において、嵌合軸部に螺合される固定ねじ
    により取付プレートとバレル間に挾着し、その取付プレ
    ートに捩じ込んだ止めねじによりインナシールバンドの
    端部を端部嵌合部材の嵌合軸部に固着したことを特徴と
    するシールバンドの取付構造。
  2. 【請求項2】 アウタシールバンドの端部にねじ挿通部
    を設け、このねじ挿通部に固定ねじを挿通してアウタシ
    ールバンドの端部を固定ねじに対して、少なくともスリ
    ット幅方向両側に位置させると共にねじ挿通部に止めね
    じを挿通してあることを特徴とする請求項1記載のシー
    ルバンドの取付構造。
  3. 【請求項3】 長手方向にスリットを有するシリンダバ
    レルの両端を塞ぐ端部嵌合部材の嵌合軸部にインナシー
    ルバンドの端部を取付ける際の組付方法であって、シリ
    ンダバレルの一端を塞いだ端部嵌合部材の嵌合軸部に対
    してインナシールバンドの対応する一端が所定位置に位
    置している状態で、シリンダバレルの他端において、シ
    リンダバレル他端より長手方向内側にあるインナシール
    バンドの他端よりシリンダ孔の長手内側とバレル他端の
    外側とにまたがる覆いバンドによりインナシールバンド
    の内面を覆い、他方の端部嵌合部材をシリンダ孔に嵌合
    した後、覆いバンドを軸方向外側へ抜き去ることを特徴
    とするシールバンドの組付方法。
  4. 【請求項4】 長手方向にスリットを有するシリンダバ
    レルの両端を塞ぐ嵌合部材の嵌合軸部にインナシールバ
    ンドの端部を取付ける際の組付方法であって、端部嵌合
    部材にインナシールバンドが長手方向に移動可能な挿通
    部を形成し、シリンダバレルの一端においてシリンダ孔
    の軸方向内側と外側とにまたがって、スリットの内側に
    インナシールバンドを配置すると共に、インナシールバ
    ンドと挿通部とを対応させた状態で嵌合軸部をシリンダ
    孔に嵌合し、インナシールバンドをシリンダバレル他端
    方向へ所定量移動させてインナシールバンド一端を嵌合
    軸部に対する所定の取付位置に位置させ、次いで、シリ
    ンダバレルの他端では、インナシールバンドの他端より
    シリンダ孔の軸方向内側と、シリンダ孔外側とにまたが
    ってインナシールバンドの内側を覆うように覆いバンド
    を配置し、その覆いバンドに挿通部を対応させた状態で
    他端側の嵌合軸部をシリンダ孔に嵌合し、その後、覆い
    バンドを軸方向外側へ抜き去ることを特徴とするシール
    バンドの組付方法。
  5. 【請求項5】 長手方向間隔を他の部材により規定され
    ている前後一対の接続プレート間に、スリットを他の部
    材に向けてロッドレスシリンダユニットを配置してシリ
    ンダバレル端面と接続プレートを一体連結し、そのロッ
    ドレスシリンダユニットは、シリンダバレルの両端を接
    続プレートと別の端部嵌合部材を嵌め込んで塞ぐと共
    に、請求項1または請求項2のシールバンドの取付構造
    を有していて、シリンダユニットの取付長さが接続プレ
    ート間の取付長さよりも短く設定され、かつ、一方の接
    続プレートには、軸方向外側から端部嵌合部材の端面を
    軸方向内側に押す押しねじを設けたことを特徴とする直
    線作動機。
  6. 【請求項6】 端部嵌合部材が、シリンダバレルと締結
    されるエンドキャップであることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載のシールバンドの取付構造を有する
    直線作動機。
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