JP2937448B2 - 連続鋳造用浸漬ノズル - Google Patents

連続鋳造用浸漬ノズル

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鋼の連続鋳造において、溶鋼をタンディッ
シュからモールド内へ鋳込むにあたり、長時間にわたり
使用可能な連続鋳造用浸漬ノズルに関するものである。
(従来の技術) 従来から、連続鋳造用浸漬ノズル耐火物としては、鋼
の連続鋳造に耐え得るため低膨張性であるシリカを添加
したアルミナ黒鉛質系耐火物が一般に使用されている。
しかし、耐火物中のシリカは溶鋼中のMn,Al,Tiといっ
た還元性の強い元素と反応し溶鋼中に溶け出すため、溶
鋼に対する耐蝕性に問題を生じる。
このため、アルミナ黒鉛質系溶鋼鋳造用ノズルにおい
て、本体にシリカを10〜35wt%含有し、溶鋼浸漬部及び
/又はノズル内周孔にはシリカを含有しないか、あるい
はシリカを本体より少なく含有した溶鋼鋳造用ノズルが
提案され(特公平1−40790)、溶鋼に対する耐蝕性の
確保が図られている。
また、低膨張材料としてシリカ以外の粘土、ジルコン
等のSiO2を含有する酸化物を添加することより、耐スポ
ーリング性を確保しつつ、SiO2と溶鋼中のMn,Al,Tiとの
反応を抑制する方法も報告されている(特開昭57−4257
2号公報、特開昭61−83673号公報)。
(発明が解決しようとする課題) 前記の溶鋼浸漬部のシリカ含有率を低減する方法は、
溶鋼との反応を抑制するため耐蝕性の向上には有効であ
る。しかし、シリカを低減した部分の熱膨張率が大きく
なるため、ノズル本体と浸漬部で熱膨張差が生じ、耐ス
ポーリング性が低下するという欠点がある。
また、SiO2を含有する酸化物の場合には、酸化物中の
SiO2成分がノズル耐火物中に共存するCと反応し揮散消
失することにより、耐火物組織内に気孔を形成し強度低
下をもたらすとともに、耐火物への溶鋼侵入を助長し耐
蝕性を低下させるという問題を生じる。
以上のような問題点を鑑み、本発明は浸漬ノズルの耐
蝕性及び耐スポーリング性の低下を解消し、長時間にわ
たり使用してもかかる欠点を生じない連続鋳造用浸漬ノ
ズルを提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、アルミナ黒鉛質溶鋼鋳造用ノズルにおい
て、リン酸ジルコニルを5〜50wt%含有し、且つシリカ
含有率を5wt%以下にしたことを特徴とする、耐蝕性・
耐スポーリング性に優れた連続鋳造用浸漬ノズルに関す
るものである。
(作用) 発明者等は、浸漬ノズルの耐蝕性を確保する上でシリ
カ含有率を問題にならない程度まで低減し、その上でシ
リカ含有率低減に基づく耐スポーリングの低下を補うた
めにシリカと同等、あるいはそれ以上の低膨張率を有す
る材料を添加し、耐蝕性及び耐スポーリング性に優れる
浸漬ノズルの研究開発を続けてきた。その結果、シリカ
を5wt%以下に低減し、さらに低膨張性材料としてリン
酸ジルコニルを5〜50wt%の範囲で添加することによ
り、耐蝕性並びに耐スポーリング性の大幅な改善に成功
した。
低膨張性を有するシリカは、浸漬ノズルの耐スポーリ
ング性を高める上で重要な役割を果たす。しかし、溶鋼
中にMn,Al,Tiといった還元性の強い元素が含まれる場
合、シリカはこれら元素と反応し溶鋼中に溶け出す。ま
た、シリカはノズル中に共存するカーボンによっても還
元され、揮散消失し耐火物中に気孔を生成する。したが
って、シリカを含有するノズルは溶鋼に対する耐蝕性に
劣るという欠点を有している。このため、耐火物の構成
成分としてシリカを全く含まないことが好ましいが、必
要な場合には5wt%以下に限って使用しても良い。これ
は、シリカ含有率が5wt%を超えると、耐蝕性が急激に
低下するためである。
リン酸ジルコニル((ZrO)2P2O7)の焼結体は、熱膨
張係数が1.7〜2.0×10-61/℃程度であり低膨張性を示
す。さらに、結晶方向で熱膨張率の異方性を示すため、
耐火物組織中にマイクロクラックを生じさせることも可
能で、この場合耐火物中に生じた亀裂の進展を抑えると
共に、見掛けの熱膨張係数を負の値にすることができ、
耐スポーリング性を一層向上させる。さらに、高温では
1600℃まで安定で、1700℃で僅かに分解する程度である
ため、溶鋼の鋳造温度(1550℃程度)で十分な耐蝕性を
得ることができる。また、溶鋼中のMn,Al,Tiといった還
元性の強い元素と反応し溶鋼中に溶け出すこともない。
ここで、リン酸ジルコニルの配合率は5〜50wt%とす
る。5wt%未満ではシルカ含有率の減少に伴う耐スポー
リング性の低下を補償することができず、50wt%超では
相対的にアルミナの含有率が低下し、耐蝕性が低下す
る。
黒鉛は熱伝導率が極めて高く、また溶鋼と非常に濡れ
難い性質を有することから、本発明では耐蝕性を低下さ
せない範囲で黒鉛を添加し、溶鋼やパウダーの浸漬ノズ
ル気孔内への侵入を防止すると共に耐スポーリング性を
向上させる。黒鉛使用原料としては天然のりん状黒鉛が
好ましいが、一般に耐火物用として用いられるものであ
れば、灰分が過大でなければ使用できる。また、黒鉛の
配合範囲については5wt%〜50wt%程度が好ましい。5wt
%未満では耐スポーリング性に劣り、50wt%を超えると
黒鉛の酸化や溶鋼中への溶出により溶鋼及び溶融パウダ
ーに対する耐蝕性が低下する。また、高熱伝導率のため
ノズル詰まりを生ずる恐れもある。
アルミナ耐蝕性を付与する役割を持ち、純度90wt%以
上の電融品又は焼結品を使用する。好ましい配合率は35
wt%〜90wt%で、35wt%未満では耐蝕性が不十分で、90
wt%を超えると耐スポーリング性が低下する傾向にあ
る。
浸漬ノズルの基本的な構成成分は以上であるが、この
他にもノズル材質への添加物として既に知られている材
料を、本発明の効果を損なわない範囲で含有させてもよ
い。その材料としては、例えば炭化珪素、ジルコニア、
ジルコン、各種金属粉などである。
また、本発明者等は、熱間圧延、冷間圧延後の鋼板に
現れる幅1〜4mm、長さ数mmに渡る膨れ状欠陥の発生原
因について調査したところ、浸漬ノズルの閉塞防止のた
めに吹き込まれるAr気泡の粗大化が原因であることを見
出した。さらに、Ar気泡の粗大化は、浸漬ノズル中のシ
リカが溶鋼中のAl,Ti,Mnにより選択的な侵食作用を受
け、耐火物中の気孔径が拡大したためであることも見出
した。したがって、本発明をアルミナ黒鉛質のガス吹き
込み型浸漬ノズルに適用すれば、気孔径の拡大を防止で
き、吹き込みガスを安定して微細に吹き込むことができ
るため、膨れ欠陥の防止対策としても非常に有効な手段
となる。
以上に示した、シリカ含有率を5wt%以下とし、リン
酸ジルコニルを5〜50wt%含有する黒鉛アルミナ質ノズ
ルは、従来ノズルに比較して耐蝕性並びに耐スポーリン
グ性の両特性に優れ、多連鋳操業を可能にすると共に鋳
片品質の大幅な向上を可能とした。
(実施例) 以下に、実施例及び比較例を挙げ、本発明について説
明する。
第1表に示した原料配合物に樹脂バインダーとしてフ
ェノール樹脂を12wt%添加して混練し、アイソスタティ
ックプレスを用いて1.0t/cm2の圧力でノズル形状に成形
した。さらに、この成形体を1200℃の温度で還元焼成し
連続鋳造用ガス吹き込み型浸漬ノズル(内径90mmφ、吐
出孔径70mmφ、吐出孔角度35度の逆Y型ノズル)を作製
した。このようにして得られた浸漬ノズルを用いてTiを
0.08wt%含有する炭素濃度30ppmの極低炭素鋼を400分間
鋳造した。耐スポーリング性については浸漬ノズルに亀
裂が生じた時間を指標として評価した。また、ノズル内
の耐火物溶損量を鋳造時間で除した値を溶損速度と定義
し、耐蝕性の評価も行った。
実施例1及び2のノズルには割れが生じることなく、
400分間鋳造できた。また、実施例1のノズルでは内径
が90mmから94.0mm(溶損速度0.005mm/min)に、実施例
2のノズルでは90mmから93.2mm(溶損速度0.004mm/mi
n)に拡大しているだけで、顕著な溶損は見られなかっ
た。さらに、実施例1及び2のノズルを用いて鋳造され
た鋳片には、冷間圧延後、膨れ欠陥は発生しなかった。
従来から使用されている比較例1のノズルは400分間
鋳造できたが、ノズル内径は90mm〜110mm(溶損速度0.0
25mm/min)に拡大しており、ノズルの溶損量が大きくな
っていた。さらに、鋳片には冷間圧延後、膨れ欠陥が発
生した。
リン酸ジルコニルの含有率を5wt%未満とした比較例
2のノズルでは、鋳造開始後200分で亀裂が生じ鋳造を
中止した。この時、浸漬ノズル内径は90mm〜91mm(溶損
速度0.0025mm/min)に拡大しているだけで耐蝕性は良好
であった。このため、冷間圧延後、鋳片にはふくれ欠陥
は発生しなかった。
リン酸ジルコニルの含有率が50wt%を超える比較例3
のノズルは、400分間鋳造できたが、ノズル内径は90mm
から102mm(溶損速度0.015mm/min)に拡大し、耐蝕性に
問題を生じるだけでなく、冷間圧延後の鋳片にふくれ欠
陥が発生した。
また、リン酸ジルコニルの含有率を本発明の範囲と
し、シリカを5wt%より多く含有する比較例4のノズル
は400分間鋳造できたが、ノズル内径は90mmから104mm
(溶損速度0.0175mm/min)に拡大し耐蝕性が劣化すると
ともに、冷間圧延後の鋳片にふくれ欠陥が発生した。
以上の如く、本発明により鋳造した浸漬ノズルは耐蝕
性及び耐スポーリングに優れているだけでなく、鋳片の
品質をも十分に確保できるものである。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の連続鋳造用浸漬ノズル
によれば、溶鋼及びモールドパウダーに対する耐蝕性が
良好で、さらに耐スポーリング性にも優れた効果を有す
るため、長時間にわたって安定使用でき、操業性の大幅
な改善となる。また、耐蝕性に優れているため、安定し
たガス吹き込みが可能となり、膨れ欠陥を防止できる。
したがって、連続鋳造法で製造される鋼板の品質は非常
に安定し、歩留りも格段に向上する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−38375(JP,A) 特開 昭56−45864(JP,A) 特開 昭49−17406(JP,A) 特開 昭63−248767(JP,A) 特開 平3−243257(JP,A) 特開 昭57−118068(JP,A) 特開 昭60−21853(JP,A) 特開 昭64−79053(JP,A) 特開 昭63−307147(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/10 330 B22D 41/54 C04B 35/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミナ黒鉛質溶鋼鋳造用ノズルにおい
    て、リン酸ジルコニルを5〜50wt%含有し、且つシリカ
    含有率を5wt%以下にしたことを特徴とする耐蝕性・耐
    スポーリング性に優れた連続鋳造用浸漬ノズル。
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