JP2937412B2 - セメント用中性化抑制剤 - Google Patents

セメント用中性化抑制剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は鉄筋コンクリート構造物の耐久性を大幅に向
上するために、コンクリートの中性化速度を大幅に低減
することのできるセメント用中性化抑制剤に関するもの
である。
〔従来の技術および問題点〕
従来、鉄筋コンクリートに代表されるセメント硬化体
は半永久的と考えられてきたが、近年問題となっている
アルカリ骨材反応、塩害などによってその寿命が著しく
短くなっていることが明らかになった。
さらに上記のような特別な原因でなくとも、空気中の
炭酸ガスによって徐々にコンクリート自体のアルカリ性
が失われていく中性化によって鉄筋が腐食し、錆の発生
による膨張圧によってかぶりコンクリートにひび割れが
発生し、コンクリート構造物の耐用年数が非常に短くな
っている。
従来、この中性化を防ぐ方法として、コンクリートの
水・セメント比の低減や鉄筋のかぶり厚さの増加、コン
クリート表面の改質、被覆などの表面処理方法がとられ
てきたが、施工性の低下や低い中性化抑制効果、表面処
理材料の耐久性、高い施工費などの問題点であり、簡易
で信頼性がある方法とはいえない。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、前記従来の問題点を解決するために鋭
意研究を重ねたところ、次のような知見を得るに至っ
た。
本発明者らは種々の混和剤を検討した結果、アミノ酸
の添加によりセメントの中性化速度が大幅に低減し、さ
らにセメントに対して減水効果があることを見い出し
た。この理由として、中性化速度の低減効果はアミノ酸
がセメント中に拡散してきた炭酸ガスと錯体を形成し、
炭酸化ガスを捕捉するためであると考えられる。また、
セメントに対する減水効果はアミノ酸の持つカルボキシ
ル基によるものと推測される。さらに、通常の減水剤と
併用することも可能である。
本発明はかかる知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、セメント100重量部に対して、
アミノ酸0.1〜5.0重量部を添加してなるセメント用中性
化抑制剤を手段とするものである。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明に用いられるアミノ酸は、グリシン、アラニ
ン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの
タンパク質を構成する通常良く知られているアミノ酸で
ある。これらの物質は炭酸ガスと錯体を形成し、セメン
ト中に拡散してきた炭酸ガスを捕捉すると考えられる。
さらに、セメントの減水効果にも優れ、水・セメント比
を低減して相乗的にセメントの中性化速度を大幅に低減
する。
また、セメントへのアミノ酸の添加量は0.1重量%〜
5.0重量%である。0.1重量%未満では中性化抑制効果が
小さく、またセメントへの減水効果も小さい。一方、5.
0重量%を越える添加量ではセメントの凝結および硬化
を遅延し、モルタルまたはコンクリートの物性に悪影響
を及ぼす。
本発明に用いることのできるセメントは、普通ポルト
ランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、早強ポ
ルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐
硫酸塩ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメン
トやシリカセメント、フライアッシュセメント、高炉セ
メントなどの混合セメント、あるいはアルミナセメント
やジェットセメント、カルシウムスルフォアルミネート
を主成分とする特殊セメントなどである。
本発明においては、アミノ酸は粉体にして前もってセ
メントと混合してもよく、また水溶性であるため混練液
に溶解してもよい。
〔作用〕
アミノ酸はカルボキシル基とアミノ基とを持ってい
る。そのため、前者のカルボキシル基は、水和したセメ
ント中でカルシウムシリケート水和物またはカルシウム
アルミネート水和物などの水和物中のカルシウムやアル
ミニウムなどと塩をつくり、なかば水和物に取り込まれ
る形になる。また、後者のアミノ基は炭酸ガスと錯体を
つくり易い。このような状態でアミノ基が水和物の外に
出てセメント中の空隙を拡散してきた炭酸ガスと錯体を
作り炭酸ガスを捕捉するために、セメントの中性化を抑
制する。
〔実施例1〕 20℃において、,,:市販普通ポルトランドセ
メント520gと豊浦標準砂1560gとを、グリシンを溶解し
た混練水で混練したものを作製した。このときフロー値
が150mm一定となるように、それぞれの混練水量を調節
した。ついでこれらをそれぞれ、4×4×16cm型枠に成
形し、各々を20℃の恒温槽に入れ、3日、7日、28日圧
縮強度の測定を行った。また、同様の方法で成形したモ
ルタルを20℃で1週間気中養生した後、30℃、湿度60
%、炭酸ガス濃度5%の促進中性化槽に入れ、促進中性
化材令1週、2週、4週において中性化深さの測定を行
った。
これに対して、対照例として、:無添加のセメント
モルタル、:マイティ100(花王社製高性能減水剤)
を0.5重量%添加したモルタルを成形し、同様にフロー
値および圧縮強度、中性化深さを測定した。なお、これ
らの対照例におけるセメントの配合は実施例1における
本発明のものと同様である。結果を表−1に示す。
〔実施例2〕 20℃において、,,:ジェットセメント(住友
セメント株式会社製超速硬セメント)520gと豊浦標準砂
1040gとに、クエン酸ナトリウムを1.04g(セメント100
重量部に対して0.2重量部)とマイティ100を4.16g(セ
メント100重量部に対して0.8重量部)添加し、グリシン
を溶解した混練水で混練(W/C:55%)したものを作成
し、フロー値を測定した。ついでこれらをそれぞれ、4
×4×16cm型枠に成形し、各々を20℃の恒温槽に入れ3
時間および1日後の圧縮強度を測定した。また、同様の
方法で成形したモルタルを20℃で1週間気中養生した
後、20℃、湿度60%、炭酸ガス濃度10%の促進中性化槽
に入れ、促進中性化材令1週、2週、4週において中性
化深さの測定を行った。
これに対して、対照例として、:無添加のセメント
モルタルを成形し、同様にフロー値、圧縮強度および中
性化深さを測定した。なお、これらの対照例におけるセ
メントの配合は実施例2における本発明のものと同様で
ある。結果を表−2に示す。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明に係るセメント用中性化抑
制剤によれば、アミノ酸がカルボキシル基とアミノ基を
持っており、前者のカルボキシル基は水和したセメント
中でカルシウムシリケート水和物またはカルシウムアル
ミネート水和物などの水和物中のカルシウムやアルミニ
ウムなどと塩をつくり、なかば水和物に取り込まれる形
になる。また、後者のアミノ基は炭酸ガスと錯体をつく
り易い。それ故、このような状態でアミノ基が水和物の
外に出てセメント中の空隙を拡散してきた炭酸ガスと錯
体を作り炭酸ガスを捕捉するために、セメントの中性化
を抑制することができる。さらに、本発明のセメント用
中性化抑制剤はセメントの減水効果にも優れ、水・セメ
ント比を大幅に低減するため、相乗的にセメントの中性
化速度を大幅に低減することができるといった効果を奏
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊原 弘幸 千葉県船橋市習志野台5―25―4 (72)発明者 小澤 聡 千葉県船橋市習志野台5―25―4 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 24/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント100重量部に対して、アミノ酸0.1
    〜5.0重量部を添加してなるセメント用中性化抑制剤。
JP12192790A 1990-05-11 1990-05-11 セメント用中性化抑制剤 Expired - Fee Related JP2937412B2 (ja)

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