JP2937175B2 - 高圧用可変抵抗器 - Google Patents

高圧用可変抵抗器

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JP2937175B2
JP2937175B2 JP30409097A JP30409097A JP2937175B2 JP 2937175 B2 JP2937175 B2 JP 2937175B2 JP 30409097 A JP30409097 A JP 30409097A JP 30409097 A JP30409097 A JP 30409097A JP 2937175 B2 JP2937175 B2 JP 2937175B2
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慎滋 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TV受像機等の陰
極線管に高電圧を供給するのに適した高圧用可変抵抗器
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の高圧用可変抵抗器とし
て、図8ないし図10に示すような構造のものが提案さ
れている。図8は高圧用可変抵抗器の要部断面側面図、
図9はその高圧用可変抵抗器の部分平面図、図10は図
9のA−A線における拡大断面図である。すなわち、こ
の図8ないし図10に示す高圧用可変抵抗器は、一面側
に開口部を有する樹脂からなる絶縁ケース1と、この絶
縁ケース1内に収納されたアルミナ等からなる絶縁基板
2と、絶縁ケース1に軸受けされた回転軸3と、絶縁ケ
ース1の開口部側の一端の鍔4上に一体に形成されたリ
ード端子固定用突起5とを備えている。
【0003】絶縁基板2には、図示は省略しているが、
絶縁ケース1内底面と対向する側の面に、可変抵抗部と
固定抵抗部とを形成する皮膜抵抗体と、この皮膜抵抗体
に接続された端子電極とが形成されている。
【0004】回転軸3には、図示は省略しているが、絶
縁ケース1内部に位置する部分に膨出部が形成され、そ
の膨出部には絶縁基板2面の皮膜抵抗体上を摺動する摺
動子が取り付けられている。
【0005】リード端子固定用突起5には、絶縁ケース
1の内部側から外部側に通じるリード端子配置溝6が形
成されている。
【0006】また、導電性ゴム7が絶縁基板2の図示し
ていない端子電極と接触して絶縁ケース1内部に配置さ
れており、リード端子8の一端側がこの導電性ゴム7に
差し込まれている。リード端子8の他端側は絶縁ケース
1の開口部側に導出されるとともに、リード端子固定用
突起5のリード端子配置溝6内に配置されて固定され、
絶縁ケース1外部へ引き出されている。
【0007】リード端子固定用突起5に形成されたリー
ド端子配置溝6は、リード端子収納部6aと、このリー
ド端子収納部6aと連続して形成された、リード端子固
定用突起5の上面に通じる開口部6bとからなってい
る。リード端子収納部6aはリード端子8と略同径に形
成され、リード端子8はこのリード端子収納部6aに配
置されている。開口部6bはリード端子8の径よりも小
さい幅寸法で形成され、リード端子収納部6aに配置さ
れたリード端子8がリード端子固定用突起5の上面側に
抜け出ないようになっている。
【0008】リード端子8をリード端子固定用突起5に
形成されたリード端子配置溝6のリード端子収納部6a
に配置するには、図11に示すように、まず、リード端
子8を開口部6bに沿ってリード端子固定用突起5上面
に載せる。ついで、リード端子8にその上から矢印の方
向に力を加えると、リード端子固定用突起5は開口部6
bの両側に押し広げられてリード端子8はリード端子収
納部6aにはまり込む。一たん、リード端子収納部6a
にはまり込んだリード端子8はリード端子固定用突起5
の上面側に抜け出ることはない。このようにリード端子
8をリード端子固定用突起5に形成されたリード端子配
置溝6のリード端子収納部6aに配置する作業は、リー
ド端子8の一端側を導電性ゴム7に差し込む作業と同時
に行われる。
【0009】なお、リード端子8の一端側は絶縁基板2
に形成された端子電極に直接、半田付けされる場合もあ
る。この場合には、あらかじめリード端子8を端子電極
に半田付けしておき、このリード端子8の半田付けされ
た絶縁基板2を絶縁ケース1内に収納するときに同時に
リード端子8がリード端子収納部6aにはめ込まれるこ
とになる。
【0010】また、図12に示すように、リード端子8
が第1のリード端子8aと第2のリード端子8bに分離
されている場合がある。この場合には、第1のリード端
子8aをあらかじめリード端子固定用突起5に形成され
たリード端子配置溝6のリード端子収納部6aに配置し
ておく。そして、第2のリード端子8bの一端側を導電
性ゴム7に差し込んだ後でその他端側を第1のリード端
子8aに半田付け等の手段で接続する。この第2のリー
ド端子8bの一端側を絶縁基板2に形成された端子電極
に半田付けする場合は、その半田付けされた絶縁基板2
を絶縁ケース1内に収納した後で上記と同様にその他端
側を第1のリード端子8aに接続する。
【0011】また、絶縁ケース1の開口部側には、最終
工程において樹脂9が注型される。このように構成され
た高圧用可変抵抗器には、上記リード端子8以外のリー
ド端子とかリード線等が必要に応じて設けられている
が、図示は省略している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た高圧用可変抵抗器において、リード端子8はリード端
子固定用突起5に固定される。ところが、図8に示すよ
うに、リード端子8に矢印で示すようなリード端子配置
溝6に沿う方向に力が加わった場合、リード端子8が幾
分かは絶縁ケース1内部側に押し込まれてしまい、リー
ド端子8の絶縁ケース1外部側における突出寸法に狂い
が生じるという問題がある。
【0013】したがって、本発明においては、リード端
子がリード端子固定用突起5に確実に固定されるように
して、リード端子8の絶縁ケース1外部側における突出
寸法にあまり狂いが生じないようにした高圧用可変抵抗
器を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の請求項1に係る高圧用可変抵抗器に
おいては、絶縁基板から絶縁ケース開口部側に導出され
たリード端子が絶縁ケースの開口部側の一端に形成され
たリード端子固定用突起に固定されて絶縁ケース外部へ
引き出されており、そのリード端子固定用突起には、前
記絶縁ケースの内部側から外部側に通じるリード端子配
置溝と、このリード端子配置溝と交差するリード端子位
置決め溝とが形成され、前記リード端子には、前記リー
ド端子固定用突起のリード端子位置決め溝に対応する位
置に鍔が形成され、そのリード端子は、前記リード端子
固定用突起のリード端子配置溝に配置されるとともに、
その鍔が前記リード端子固定用突起のリード端子位置決
め溝にはめ込まれていることを特徴としている。
【0015】また、本発明の請求項2に係る高圧用可変
抵抗器においては、第1のリード端子が絶縁ケースの開
口部側の一端に形成されたリード端子固定用突起に固定
されて絶縁ケース外部へ引き出されるとともに、絶縁基
板から導出された第2のリード端子が前記第1のリード
端子に接続されており、前記リード端子固定用突起に
は、前記絶縁ケースの内部側から外部側に通じるリード
端子配置溝と、このリード端子配置溝と交差するリード
端子位置決め溝とが形成され、前記第1のリード端子に
は、前記リード端子固定用突起のリード端子位置決め溝
に対応する位置に鍔が形成され、その第1のリード端子
は、前記リード端子固定用突起のリード端子配置溝に配
置されるとともに、その鍔が前記リード端子固定用突起
のリード端子位置決め溝にはめ込まれていることを特徴
としている。
【0016】請求項1に係る高圧用可変抵抗器におい
て、リード端子固定用突起に固定されるリード端子には
鍔が形成され、その鍔がリード端子固定用突起のリード
端子配置溝と交差するリード端子位置決め溝にはめ込ま
れているため、リード端子のリード端子配置溝に沿う方
向の移動が阻止され、絶縁ケース外部側における突出寸
法に大きな狂いが生じない。
【0017】請求項2に係る高圧用可変抵抗器におい
て、リード端子固定用突起に固定される第1のリード端
子には鍔が形成され、その鍔がリード端子固定用突起の
リード端子配置溝と交差するリード端子位置決め溝には
め込まれているため、上記の請求項1に係る高圧用可変
抵抗器のリード端子と同様に第1のリード端子のリード
端子配置溝に沿う方向の移動が阻止され、絶縁ケース外
部側における突出寸法に大きな狂いが生じない。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の高圧用可変抵抗器の要部断
面側面図、図2はその高圧用可変抵抗器の部分平面図、
図3は図1の高圧用可変抵抗器の要部拡大分解斜視図、
図4は図2のA−A線の拡大断面図である。これらの図
において、図8ないし図10に示す従来例と同一部分に
は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0020】すなわち、本発明の高圧用可変抵抗器は、
一面側に開口部を有する樹脂からなる絶縁ケース1と、
この絶縁ケース1内に収納されたアルミナ等からなる絶
縁基板2と、絶縁ケース1に軸受けされた回転軸3と、
絶縁ケース1の開口部側の一端の鍔4上に一体に形成さ
れたリード端子固定用突起10とを備えており、絶縁基
板2から絶縁ケース1開口部側に導出されたリード端子
11がリード端子固定用突起10に固定されて絶縁ケー
ス1外部へ引き出されている。
【0021】このリード端子固定用突起10には、絶縁
ケース1の内部側から外部側に通じるリード端子配置溝
12と、このリード端子配置溝12と交差するリード端
子位置決め溝13とが形成されている。このリード端子
配置溝12は、リード端子11を配置するリード端子収
納部12aと、このリード端子収納部12aと連続して
形成された、リード端子固定用突起10の上面に通じる
開口部12bとからなっている。
【0022】リード端子11には、リード端子固定用突
起10に形成されたリード端子位置決め溝13と対応す
る位置に鍔14が一体に形成されている。
【0023】リード端子収納部12aはリード端子11
と略同径に形成され、リード端子11はこのリード端子
収納部12aに配置されるとともに、その鍔14がリー
ド端子位置決め溝13にはめ込まれている。開口部12
bは、リード端子11の径よりも小さい幅寸法で形成さ
れ、リード端子収納部12aに配置されたリード端子1
1がリード端子固定用突起10の上面側に抜け出ないよ
うになっている。
【0024】リード端子11をリード端子固定用突起1
0に形成されたリード端子配置溝12のリード端子収納
部12aに配置する方法は従来例と同様である。すなわ
ち、図5に示すように、リード端子11を開口部12b
に沿ってリード端子固定用突起10の上面側に載せる。
このとき、リード端子11の鍔14がリード端子位置決
め溝13の位置にくるようにする。この状態でリード端
子11にその上から矢印の方向に力を加えると、リード
端子固定用突起10は開口部12bの両側に押し広げら
れ、リード端子11はリード端子収納部12aにはまり
込むとともに、その鍔14はリード端子位置決め溝13
にはまり込むことになる。一たんリード端子収納部12
aにはまり込んだリード端子11は、開口部12bが抜
け止め形状とされているため、リード端子固定用突起1
0の上面側に抜け出ることはない。また、リード端子1
1の鍔14がリード端子位置決め溝13にはまり込んで
いることにより、リード端子11のリード端子配置溝1
2に沿う方向の移動が阻止される。
【0025】上記のようにリード端子11をリード端子
固定用突起10に形成されたリード端子配置溝12のリ
ード端子収納部12aに配置する作業は、従来例と同様
にリード端子11の一端側を導電性ゴム7に差し込むと
きに同時に行えばよい。リード端子11の一端側が絶縁
基板2の端子電極に半田付けされる場合は、あらかじめ
リード端子11を端子電極に半田付けしておき、このリ
ード端子11の半田付けされた絶縁基板2を絶縁ケース
1内に収納するときに同時に行えばよい。
【0026】図6は本発明の他の実施の形態を示してい
る。この図6は上記図1に対応するものであり、図1の
ものとはリード端子11が第1のリード端子11aと第
2のリード端子11bに分離されている点でのみ異なっ
ている。この場合には、第1のリード端子11aに鍔1
4を形成しておき、この第1のリード端子11aを上記
と同様の方法であらかじめリード端子固定用突起10に
形成されたリード端子配置溝12のリード端子収納部1
2aに配置しておく。もち論、鍔14はリード端子位置
決め溝13にはめ込まれる。そして、第2のリード端子
11bの一端側を導電性ゴム7に差し込んだ後でその他
端側を第1のリード端子11aに半田付け等の手段で接
続する。この第2のリード端子11bの一端側を絶縁基
板2に形成された端子電極に半田付けする場合は、その
半田付けした絶縁基板2を絶縁ケース1内に収納した後
で上記と同様にその他端側を第1のリード端子11aに
接続する。
【0027】なお、図6に示すように、リード端子11
が第1のリード端子11aと第2のリード端子11bと
に分離されていて、第1のリード端子11aの絶縁ケー
ス1内部側がL字状に屈曲されている場合、図7に示す
ように、リード端子固定用突起10の端面に凸部10a
を形成しておくと、第1のリード端子11aの回転を阻
止することができる。
【0028】また、上記のいずれの発明の実施の形態に
おいても、リード端子固定用突起10は絶縁ケース1の
開口部側の一端に形成された鍔4上に形成されている
が、これに限定されるものではなく、絶縁ケース1の側
壁上に形成するようにすることもできる。 さらには、
上記いずれの実施例においても、リード端子固定用突起
10に形成されたリード端子配置溝12の開口部12b
は抜け止め形状とされているが、これに限ることはな
く、リード端子配置溝12を単なるU字形状としておい
てもよい。この場合は、リード端子11をそのリード端
子配置溝12に配置したあとでリード端子固定用突起1
0上面側を熱溶融して固定すればよい。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1および請
求項2によれば、絶縁ケースの開口部側の一端に形成さ
れたリード端子固定用突起のリード端子位置決め溝にリ
ード端子に形成した鍔をはめ込むようにしたから、リー
ド端子のリード端子配置溝に沿う方向の移動が阻止さ
れ、絶縁ケース外部側における突出寸法にあまり狂いが
生じないようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る高圧用可変抵抗器の
要部断面側面図である。
【図2】図1に示す高圧用可変抵抗器の部分平面図であ
る。
【図3】図1に示す高圧用可変抵抗器の要部拡大分解斜
視図である。
【図4】図2に示す高圧用可変抵抗器のA−A線拡大断
面図である。
【図5】リード端子をリード端子固定用突起に形成され
たリード端子配置溝のリード端子収納部に配置する方法
を説明するための図4と同じ位置の拡大断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態の高圧用可変抵抗器の
要部断面側面図である。
【図7】図6に示す高圧用可変抵抗器のリード端子固定
用突起の変形例を示す図である。
【図8】従来例の高圧用可変抵抗器の要部断面側面図で
ある。
【図9】図8に示す高圧用可変抵抗器の部分平面図であ
る。
【図10】図9に示す高圧用可変抵抗器のA−A線拡大
断面図である。
【図11】リード端子をリード端子固定用突起に形成さ
れたリード端子配置溝のリード端子収納部に配置する方
法を説明するための図10と同じ位置の拡大断面図であ
る。
【図12】別の従来例の高圧用可変抵抗器の要部断面側
面図である。
【符号の説明】
1 絶縁ケース 2 絶縁基板 3 回転軸 4 鍔 7 導電性ゴム 9 樹脂 10 リード端子固定用突起 11 リード端子 12 リード端子配置溝 12a リード端子収納部 12b 開口部 13 リード端子位置決め溝 14 鍔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面側に開口部を有する絶縁ケースと、
    この絶縁ケース内に収納された絶縁基板と、前記絶縁ケ
    ースに軸受けされた回転軸と、前記絶縁ケースの開口部
    側の一端に形成されたリード端子固定用突起とを備え、
    前記絶縁基板から前記絶縁ケース開口部側に導出された
    リード端子が前記リード端子固定用突起に固定されて絶
    縁ケース外部へ引き出されている高圧用可変抵抗器であ
    って、 前記リード端子固定用突起には、前記絶縁ケースの内部
    側から外部側に通じるリード端子配置溝と、このリード
    端子配置溝と交差するリード端子位置決め溝とが形成さ
    れ、前記リード端子には、前記リード端子固定用突起の
    リード端子位置決め溝に対応する位置に鍔が形成され、
    そのリード端子は、前記リード端子固定用突起のリード
    端子配置溝に配置されるとともに、その鍔が前記リード
    端子固定用突起のリード端子位置決め溝にはめ込まれて
    いることを特徴とする高圧用可変抵抗器。
  2. 【請求項2】 一面側に開口部を有する絶縁ケースと、
    この絶縁ケース内に収納された絶縁基板と、前記絶縁ケ
    ースに軸受けされた回転軸と、前記絶縁ケースの開口部
    側の一端に形成されたリード端子固定用突起と、このリ
    ード端子固定用突起に固定されるとともに、前記絶縁ケ
    ースの外部へ引き出されている第1のリード端子とを備
    え、前記絶縁基板から導出された第2のリード端子が前
    記第1のリード端子に接続されている高圧用可変抵抗器
    であって、 前記リード端子固定用突起には、前記絶縁ケースの内部
    側から外部側に通じるリード端子配置溝と、このリード
    端子配置溝と交差するリード端子位置決め溝とが形成さ
    れ、前記第1のリード端子には、前記リード端子固定用
    突起のリード端子位置決め溝に対応する位置に鍔が形成
    され、その第1のリード端子は、前記リード端子固定用
    突起のリード端子配置溝に配置されるとともに、その鍔
    が前記リード端子固定用突起のリード端子位置決め溝に
    はめ込まれていることを特徴とする高圧用可変抵抗器。
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