JP2937177B2 - 高圧用可変抵抗器 - Google Patents

高圧用可変抵抗器

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JP2937177B2 JP30409297A JP30409297A JP2937177B2 JP 2937177 B2 JP2937177 B2 JP 2937177B2 JP 30409297 A JP30409297 A JP 30409297A JP 30409297 A JP30409297 A JP 30409297A JP 2937177 B2 JP2937177 B2 JP 2937177B2
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従通 長岡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フライバックトラ
ンス等に組み込まれて用いられる高圧用可変抵抗器に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の高圧用可変抵抗器とし
て、図5ないし図7に示すような構造のものが提案され
ている。図5は高圧用可変抵抗器の要部断面側面図、図
6はその高圧用可変抵抗器の部分平面図、図7は図6の
AーA線拡大断面図である。すなわち、この図5ないし
図7に示す高圧用可変抵抗器は、一面側に開口部を有す
る樹脂からなる絶縁ケース1と、この絶縁ケース1内に
収納されたアルミナ等からなる絶縁基板2と、絶縁ケー
ス1に軸受けされた回転軸3と、絶縁ケース1の開口部
側の一端の鍔4上に一体に形成されたリード端子固定用
突起5とを備えている。
【0003】絶縁基板2には、図示は省略しているが、
絶縁ケース1内底面と対向する側の面に、可変抵抗部と
固定抵抗部とを形成する皮膜抵抗体と、この皮膜抵抗体
に接続された端子電極とが形成されている。
【0004】回転軸3には、図示は省略しているが、絶
縁ケース1内部に位置する部分に膨出部が形成され、そ
の膨出部には絶縁基板2面の皮膜抵抗体上を摺動する摺
動子が取り付けられている。
【0005】リード端子固定用突起5には、絶縁ケース
1の内部側から外部側に通じるリード端子配置溝6が形
成されている。
【0006】また、導電性ゴム7が絶縁基板2の図示し
ていない端子電極と接触して絶縁ケース1内部に配置さ
れており、リード端子8の一端側がこの導電性ゴム7に
差し込まれている。リード端子8の他端側は絶縁ケース
1の開口部側に導出され、リード端子固定用突起5のリ
ード端子配置溝6内に配置されて固定されている。
【0007】リード端子固定用突起5に形成されたリー
ド端子配置溝6は、リード端子収納部6aと、このリー
ド端子収納部6aと連続して形成された、リード端子固
定用突起5の上面に通じる開口部6bとからなってい
る。リード端子収納部6aはリード端子8と略同径に形
成され、リード端子8はこのリード端子収納部6aに配
置されている。開口部6bはリード端子8の径よりも小
さい幅寸法で形成され、リード端子収納部6aに配置さ
れたリード端子8がリード端子固定用突起5の上面側に
抜け出ないようになっている。
【0008】リード端子8をリード端子固定用突起5に
形成されたリード端子配置溝6のリード端子収納部6a
に配置するには、図8に示すように、まず、リード端子
8を開口部6bに沿ってリード端子固定用突起5の上面
に載せる。ついで、リード端子8にその上から矢印の方
向に力を加えると、リード端子固定用突起5は開口部6
bの両側に押し広げられてリード端子8はリード端子収
納部6aに嵌り込む。一旦、リード端子収納部6aに嵌
り込んだリード端子8はリード端子固定用突起5の上面
側に抜け出ることはない。このようにリード端子8をリ
ード端子固定用突起5に形成されたリード端子配置溝6
のリード端子収納部6aに配置する作業は、リード端子
8の一端側を導電性ゴム7に差し込む作業と同時に行わ
れる。
【0009】なお、リード端子8の一端側は絶縁基板2
に形成された端子電極に直接、半田付けされる場合もあ
る。この場合には、あらかじめリード端子8を端子電極
に半田付けしておき、このリード端子8の半田付けされ
た絶縁基板2を絶縁ケース1内に収納するときに同時に
リード端子8がリード端子固定用突起5のリード端子収
納部6aに嵌め込まれることになる。
【0010】また、絶縁ケース1の開口部側には、最終
工程において樹脂9が注型される。このように構成され
た高圧用可変抵抗器には、上記リード端子8以外のリー
ド端子とかリード線とかが必要に応じて設けられている
が図示は省略している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に構成された高圧用可変抵抗器においては、図9に示す
ように、絶縁ケース1の開口部側に注型した樹脂9が注
型時に絶縁ケース1の内壁面をつたわって突起5の位置
にまで達し、さらに突起5のリード端子配置溝6内に侵
入して絶縁ケース1の外部側にまで流出することがあ
る。このような現象は、リード端子8の樹脂9内に埋没
している部分が絶縁ケース1の内壁面に接近している
と、その間の表面張力が大きくなって、より顕著にあら
われる。
【0012】このように、樹脂9が突起5のリード端子
配置溝6をつたわって絶縁ケース1の外部側にまで流出
すると、高圧用可変抵抗器をフライバックトランス等に
組み込み、それらをプリント基板に取り付けるときに、
リード端子8がプリント基板の貫通孔に所定位置まで挿
入できず、その結果、フライバックトランス等が傾いた
状態で取り付けられてしまうという問題があった。
【0013】上記のように樹脂9がリード端子配置溝6
内から絶縁ケース1の外部側にまで流出することにより
生じる問題は、樹脂9が意図していないのにリード端子
配置溝6内に侵入する場合は勿論のこと、リード端子8
をリード端子配置溝6内に接着させる目的で積極的に樹
脂9をリード端子配置溝6内に侵入させる場合であって
も同様に生じることになる。
【0014】したがって、本発明においては、絶縁ケー
スの開口部側に注型した樹脂が、リード端子固定用突起
のリード端子配置溝内に侵入しても、絶縁ケースの外部
側にまでは流出しないようにした高圧用可変抵抗器を提
供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の高圧用可変抵抗器においては、リー
ド端子固定用突起に形成したリード端子配置溝の底部に
樹脂溜め用凹部を少なくとも絶縁ケースの外部側に通じ
ることのないように形成したことを特徴としている。
【0016】リード端子配置溝の底部に樹脂溜め用凹部
を少なくとも絶縁ケースの外部側に通じることのないよ
うに形成したので、絶縁ケースの開口部側に注型した樹
脂がリード端子配置溝内に侵入しても、その樹脂は樹脂
溜め用凹部に溜められることになり、絶縁ケースの外部
側に流出しないようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明の高圧用可変抵抗器の要部
断面側面図、図2はその高圧用可変抵抗器の部分平面
図、図3は図2のAーA線拡大断面図である。これらの
図において、図5ないし図7に示す従来例と同一の部分
には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0019】すなわち、本発明の高圧用可変抵抗器は、
一面側に開口部を有する樹脂からなる絶縁ケース1と、
この絶縁ケース1内に収納されたアルミナ等からなる絶
縁基板2と、絶縁ケース1に軸受けされた回転軸3と、
絶縁ケース1の開口部側の一端の鍔4上に一体に形成さ
れたリード端子固定用突起10とを備えており、絶縁基
板2から絶縁ケース1開口部側に導出されたリード端子
8がリード端子固定用突起10に固定されて絶縁ケース
1外部へ引き出される。
【0020】このリード端子固定用突起10には、絶縁
ケース1の内部側から外部側に通じるリード端子配置溝
11が形成されている。このリード端子配置溝11は、
リード端子8を配置するリード端子収納部11aと、こ
のリード端子収納部11aと連続して形成された、リー
ド端子固定用突起10の上面に通じる開口部11bと、
底部の中間位置に形成された樹脂溜め用凹部11cとか
らなっている。
【0021】リード端子収納部11aはリード端子8と
略同径に形成され、開口部11bはリード端子8の径よ
りも小さい幅寸法で形成されており、リード端子8は従
来例と同様の方法でリード端子収納部11aに配置され
る。
【0022】このように構成された高圧用可変抵抗器に
おいては、注型時に樹脂9がリード端子固定用突起10
のリード端子配置溝11内に侵入しても、その樹脂は樹
脂溜め用凹部11cに溜まることになる。
【0023】なお、樹脂溜め用凹部11cは、上記実施
例ではリード端子配置溝11底部の中間位置に設けた
が、図4に示すように、絶縁ケース1の内部側に通じる
ように形成してもよい。樹脂溜め用凹部11cをこのよ
うに形成した場合は、この樹脂溜め用凹部11cを、樹
脂9を積極的にリード端子配置溝11内に侵入させてリ
ード端子8をその樹脂9によりリード端子配置溝11に
接着するために利用することもできる。いずれにして
も、樹脂溜め用凹部11cは少なくとも絶縁ケース1の
外部側に通じることのないように形成されておれば、樹
脂9が絶縁ケース1の外部側に流出するのを阻止するこ
とができる。
【0024】また、上記実施の形態では、リード端子配
置溝11の開口部11bをリード端子8の径よりも小さ
い幅寸法とすることによりリード端子8がリード端子配
置溝11から抜け出るのを阻止しているが、開口部11
bはリード端子8と略同径としておき、リード端子8を
リード端子配置溝11に配置した後で開口部11b部分
を熱溶融させてリード端子8がリード端子配置溝11か
ら抜け出ないようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、リード端
子固定用突起のリード端子配置溝の底部に樹脂溜め用凹
部を少なくとも絶縁ケースの外部側に通じることのない
ように形成したから、リード端子配置溝内に侵入した樹
脂はその樹脂溜め用凹部に溜まることになり、絶縁ケー
スの外部側に流出しないようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る高圧用可変抵抗器の
要部断面側面図である。
【図2】図1に示す高圧用可変抵抗器の部分平面図であ
る。
【図3】図2に示す高圧用可変抵抗器のAーA線拡大断
面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の高圧用可変抵抗器の
要部断面側面図である。
【図5】従来例の高圧用可変抵抗器の要部断面側面図で
ある。
【図6】図5に示す高圧用可変抵抗器の部分平面図であ
る。
【図7】図6に示す高圧用可変抵抗器のAーA線拡大断
面図である。
【図8】リード端子をリード端子固定用突起に形成され
たリード端子配置溝のリード端子収納部に配置する方法
を説明するための図7と同じ位置の拡大断面図である。
【図9】従来例の問題点を説明するための高圧用可変抵
抗器の部分断面側面図である。
【符号の説明】
1 絶縁ケース 2 絶縁基板 3 回転軸 4 鍔 7 導電性ゴム 8 リード端子 9 樹脂 10 リード端子固定用突起 11 リード端子配置溝 11a リード端子収納部 11b 開口部 11c 樹脂溜め用凹部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面側に開口部を有する絶縁ケースと、
    この絶縁ケース内に収納された絶縁基板と、前記絶縁ケ
    ースに軸受けされた回転軸と、前記絶縁ケースの開口部
    側に注型された樹脂と、前記絶縁ケースの開口部側の一
    端に形成されたリード端子固定用突起とを備え、前記絶
    縁基板から前記絶縁ケース開口部側に導出されたリード
    端子が前記リード端子固定用突起に固定されて絶縁ケー
    ス外部へ引き出されている高圧用可変抵抗器であって、 前記リード端子固定用突起には、前記絶縁ケースの内部
    側から外部側に通じるリード端子配置溝が形成されると
    ともに、このリード端子配置溝にはその底部に樹脂溜め
    用凹部が少なくとも前記絶縁ケースの外部側に通じるこ
    とのないように形成され、前記リード端子は、このリー
    ド端子配置溝に配置されて固定されていることを特徴と
    する高圧用可変抵抗器。
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