JP2936741B2 - ヒドロキシイミノヘプタン酸エステル類及びその製造方法 - Google Patents

ヒドロキシイミノヘプタン酸エステル類及びその製造方法

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JP2936741B2 JP1752291A JP1752291A JP2936741B2 JP 2936741 B2 JP2936741 B2 JP 2936741B2 JP 1752291 A JP1752291 A JP 1752291A JP 1752291 A JP1752291 A JP 1752291A JP 2936741 B2 JP2936741 B2 JP 2936741B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般式〔1〕で示される
ヒドロキシイミノヘプタン酸エステル類及びその製造方
法、それを用いたハロケト酸誘導体〔3〕の製造方法、
更には一般式〔2〕で示されるβ−オキソ酸エステル類
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術、発明が解決しようとする課題】ハロゲン置
換ヒドロキシイミノ酸エステル類としては、一般式
〔7〕 (式中、R1 は炭素数1〜6のアルキル基を表わし、X
は塩素原子または臭素原子を表わす。)で示されるヒド
ロキシイミノブタン酸エステル誘導体は知られている
が、一般式〔1〕 (式中、R1 及びXは前記と同じ意味を表わす。)で示
されるヒドロキシイミノヘプタン酸エステル類について
は知られていない。
【0003】また、ハロゲン置換β−オキソ酸エステル
類としては、一般式〔8〕 (式中、R1 及びXは前記と同じ意味を表わす。)で示
されるβ−オキソ酸エステル誘導体は知られているが、
一般式〔2〕 (式中、R1 及びXは前記と同じ意味を表わす。R2
炭素数1〜5のアルキル基またはOR3 基を表わす。こ
こで、R3 は炭素数1〜6のアルキル基を表わす。)で
示されるβ−オキソ酸エステル類については知られてい
ない。
【0004】本発明者らはヒドロキシイミノ酸エステル
類及びβ−オキソ酸エステル類について種々合成し、こ
れを検討した結果、上記ヒドロキシイミノヘプタン酸エ
ステル類〔1〕及びβ−オキソ酸エステル類〔2〕が、
シラスタチンの原料である一般式〔3〕 (式中、Xは前記と同じ意味を表し、Rは水素原子また
は炭素数1〜6のアルキル基を表わす。)で示されるハ
ロケト酸誘導体(J.Med.Chem.1987,3
0,1074)の重要な中間体であることを見出し、本
発明にいたった。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、一般式
〔1〕で示されるヒドロキシイミノヘプタン酸エステル
類及びその製造方法、それを用いたハロケト酸誘導体
〔3〕の製造方法、更には該化合物〔1〕の製造原料と
して重要な一般式〔2〕で示されるβ−オキソ酸エステ
ル類及びその製造方法をも提供するものである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
β−オキソ酸エステル類〔2〕は、一般式〔5〕 {式中、Xは前記と同じ意味を表わし、Yはハロゲン原
子(但し、Xが塩素原子のときYはフッ素原子ではな
く、Xが臭素原子のときYはフッ素原子ではなく塩素原
子でもない。)またはメタンスルホニルオキシ基または
p−トルエンスルホニルオキシ基を表わす。}で示され
るハロペンタン誘導体と、一般式〔6〕 (式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表わす。)で
示されるβ−オキソ酸誘導体とを塩基存在下反応させる
ことにより製造することができる。
【0007】この反応おいて、使用するハロペンタン誘
導体〔5〕としては、例えば1,5−ジクロロペンタ
ン、1−ブロモ−5−クロロペンタン、1−ヨード−5
−クロロペンタン、1,5−ジブロモペンタン、1−ブ
ロモ−5−ヨードペンタン等のジハロペンタン類、メタ
ンスルホン酸5−クロロペンチル、p−トルエンスルホ
ン酸5−クロロペンチル等のスルホン酸5−ハロペンチ
ル類をあげることができ、好ましくは1,5−ジクロロ
ペンタン、1−ブロモ−5−クロロペンタン、1−ヨー
ド−5−クロロペンタン、メタンスルホン酸5−クロロ
ペンチル、p−トルエンスルホン酸5−クロロペンチル
があげられる。
【0008】また、β−オキソ酸誘導体〔6〕として
は、例えばアセト酢酸エステル、3−オキソペンタン酸
エステル、3−オキソヘキサン酸エステル、3−オキソ
ヘプタン酸エステル、3−オキソオクタン酸エステル等
の3−オキソ酸エステル類や、マロン酸ジエステル類が
あげられ、好ましくはアセト酢酸エステル、マロン酸ジ
エステルが使用される。ここで置換基R1 については、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等の直鎖状または分枝状のアルキル基を
あげることができる。またβ−オキソ酸誘導体〔6〕が
マロン酸ジエステル類である場合、つまりR2 が−OR
3 の場合、R1 とR3 とは同一の置換基であることが好
ましい。
【0009】ハロペンタン誘導体〔5〕とβ−オキソ酸
誘導体〔6〕とのモル比は通常、等モル比付近で行われ
るが、上記化合物〔5〕、〔6〕のどちらを過剰に仕込
んでもよい。
【0010】該反応に用いられる塩基としては、ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のナトリウム
アルコキシド類、カリウムメトキシド、カリウムter
t.−ブトキシド等のカリウムアルコキシド類、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類
あるいは炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金
属炭酸塩などがあげられる。その使用量はハロペンタン
誘導体に対し1モル倍以上であり、通常は1〜3モル倍
である。
【0011】該反応においては無溶媒で行うこともでき
るが、溶媒を用いることもできる。溶媒としては、例え
ばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールな
どのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族系
溶媒、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼンなどのハ
ロゲン化芳香族溶媒、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シ
クロヘキサンなどの脂肪族系溶媒、メチルイソブチルケ
トンなどのケトン系溶媒などをあげることができる。
【0012】反応温度は通常0〜300℃の範囲で実施
できるが、好ましくは50〜150℃の範囲である。反
応時間は特に制限されない。
【0013】また、塩基として水酸化アルカリ金属を用
いる場合には生成する水を除去しながら反応を行うほう
がよい場合がある。
【0014】反応終了後、生成した塩をろ過または水に
溶解させて除去し、抽出、溶媒留去して一般式〔2〕で
示されるβ−オキソ酸エステル類が得られる。必要によ
り蒸留精製することもできるが、未精製のまま次工程に
使用することもできる。
【0015】かくして得られるβ−オキソ酸エステル類
〔2〕としては7−ハロ−2−(1−オキソエチル)−
ヘプタン酸エステル、7−ハロ−2−(1−オキソプロ
ピル)−ヘプタン酸エステル、7−ハロ−2−(1−オ
キソブチル)−ヘプタンエステル、7−ハロ−2−(1
−オキソペンチル)−ヘプタン酸エステル、7−ハロ−
2−(1−オキソヘキシル)−ヘプタン酸エステル等の
β−ケト酸エステル類や、7−ハロ−カルボメトキシ−
ヘプタン酸エステル、7−ハロ−カルボエトキシ−ヘプ
タン酸エステル、7−ハロ−カルボプロポキシ−ヘプタ
ン酸エステル、7−ハロ−カルボブトキシ−ヘプタン酸
エステル、7−ハロ−カルボペントキシ−ヘプタン酸エ
ステル、7−ハロ−カルボヘキソキシ−ヘプタン酸エス
テル等のジエステル類をあげることができる(ここでハ
ロとはクロロまたはブロモを示す)。
【0016】また本発明のヒドロキシイミノヘプタン酸
エステル類〔1〕は、β−オキソ酸エステル類〔2〕と
一般式〔4〕 ONOR4 〔4〕 (式中、R4 は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子ま
たはSO3 H基を表わす。)で示されるニトロソ化剤と
を反応させることによって得られる。
【0017】β−オキソ酸エステル類〔2〕としては上
記のものが用いられるが、好ましくは7−クロロ−2−
(1−オキソエチル)−ヘプタン酸エステル、7−クロ
ロ−2−カルボメトキシ−ヘプタン酸エステル、7−ク
ロロ−2−カルボエトキシ−ヘプタン酸エステルが使用
される。
【0018】ニトロソ化剤〔4〕としては、例えば亜硝
酸メチル、亜硝酸エチル、亜硝酸プロピル、亜硝酸ブチ
ル、亜硝酸ペンチル、亜硝酸ヘキシル、亜硝酸ヘプチ
ル、亜硝酸オクチル、亜硝酸ノニル、亜硝酸デシル等の
亜硝酸アルキルエステル類、塩化ニトロシル等のハロゲ
ン化ニトロシル、ニトロシル硫酸または亜硝酸などをあ
げることができ、亜硝酸アルキルエステル類としては通
常、亜硝酸メチル、亜硝酸エチル、亜硝酸プロピル、亜
硝酸ブチル等の低級アルキルエステルが使用される。ま
た、反応系内で亜硝酸アルキルエステル類を生成させて
用いてもよい。その方法としては例えば、亜硝酸ナトリ
ウムや亜硝酸カリウム等の亜硝酸塩と、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、
ヘキサノール等のアルコール類とをあらかじめ仕込んで
おき、そこに酸を添加する方法をあげることができる。
【0019】ニトロソ化剤の使用量は、β−オキソ酸エ
ステル類〔2〕に対して1モル倍以上であり、通常は1
〜3モル倍使用される。
【0020】反応温度は通常、−10〜80℃であり、
好ましくは0〜50℃である。反応時間は特に制限され
ないが、通常は10分〜24時間である。
【0021】該反応においては溶媒を用いることもでき
る。使用される溶媒としては反応を阻害するものでなけ
れば任意であり、例えばn−ヘプタン、n−ヘキサン、
シクロヘキサン等の炭化水素、1,2−ジクロロエタン
などのハロゲン化炭化水素があげられる。また、ニトロ
ソ化剤〔4〕として亜硝酸アルキルエステルを用いる場
合には対応するアルコール、例えば亜硝酸n−ブチルに
対してはn−ブタノールを使用することもできる。
【0022】また該反応においては反応促進の目的で
水、アルコールなどを添加剤として加えることもでき
る。
【0023】このようにして得られた反応生成物に、抽
出、濃縮等の通常の操作を行うことにより、ヒドロキシ
イミノヘプタン酸エステル類〔1〕を得ることもできる
が、反応液から該化合物〔1〕を単離することなく次工
程の原料として用いることもできる。
【0024】かくして本発明化合物であるヒドロキシイ
ミノヘプタン酸エステル類〔1〕が得られる。かかるヒ
ドロキシイミノヘプタン酸エステル類〔1〕を用いれ
ば、例えば、シラスタチン中間体であるハロケト酸誘導
体〔3〕(J.Med.Chem.1987,30,1
074)を有利に製造し得る。
【0025】ハロケト酸誘導体〔3〕の合成に関して従
来法としては、a)THF溶媒中、1−ブロモ−5−ハ
ロペンタンをマグネシウムと反応させ、その後シュウ酸
ジエチルと反応させる方法(特開昭60−24861
2)、b)1,3−ジチアン誘導体と1,5−ジブロモ
ペンタンとを反応させる方法(J.Med.Chem.
1987,30,1074)、が知られている。
【0026】しかしながら、上記技術はともに反応にお
いて水分を厳密に規制する必要があり、さらにa)にお
いては溶媒の高純度回収が困難なこと、b)においては
使用する1,3−ジチアン誘導体が高価であること等、
工業的に製造するには満足なものではなかった。
【0027】これに対し、ヒドロキシイミノヘプタン酸
エステル類〔1〕を用いる方法においては、例えばヒド
ロキシイミノヘプタン酸エステル類〔1〕を酸存在下ア
ルデヒド類またはケトン類と反応させることによりハロ
ケト酸誘導体〔3〕を得ることができる。
【0028】ここで使用される酸としては、例えば塩
酸、硫酸、硝酸、酢酸等の通常よく用いられる無機酸ま
たは有機酸があげられる。その使用量は特に限定されな
いが、ヒドロキシイミノヘプタン酸エステル類〔1〕に
対し通常は、0.001モル倍以上、好ましくは0.0
1モル倍以上である。
【0029】また、前工程においてニトロソ化剤〔4〕
としてニトロシル硫酸を使用し、ヒドロキシイミノヘプ
タン酸エステル類〔1〕を単離せずに反応を行う場合に
は、ニトロシル硫酸がニトロソ化反応後硫酸となるた
め、あえて酸を加える必要はない。
【0030】使用されるアルデヒド類としては、例えば
ホルマリン、グリオキシル酸、グリオキサール、アセト
アルデヒド、プロピオンアルデヒド等をあげることがで
き、ケトン類としては、例えばジアセチルをあげること
ができる。その使用量はヒドロキシイミノヘプタン酸エ
ステル類〔1〕に対し1モル倍以上であり、通常は1〜
5モル倍で使用することが好ましい。
【0031】反応時間は特に制限されないが、通常1〜
24時間である。反応温度は通常0〜70℃、好ましく
は5〜40℃である。
【0032】反応終了後、反応生成物に抽出、分液、中
和、溶媒留去等通常の後処理操作を行うことにより、一
般式〔3〕で示されるハロケト酸誘導体が得られる。
【0033】
【発明の効果】本発明化合物であるヒドロキシイミノヘ
プタン酸エステル類〔1〕はシラスタチンの中間体とし
て極めて有用である。更に、ヒドロキシイミノヘプタン
酸エステル類〔1〕を経由するハロケト酸誘導体の製法
は、従来法に比べ工業的に有利である。また、ヒドロキ
シイミノヘプタン酸エステル類〔1〕はβ−オキソ酸エ
ステル類〔2〕から容易に得られ、該β−オキソ酸エス
テル類〔2〕も、ハロペンタン誘導体〔5〕とβ−オキ
ソ酸誘導体〔6〕から容易に製造することができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0035】 実施例1 アセト酢酸エチル〔6−1〕260.2g(2.0mol)、メチル
イソブチルケトン300g及び1−ブロモ−5−クロロペン
タン〔5−1〕311.0g(1.68mol )を加え、80−90
℃とした。その中に無水炭酸カリウム300gを加え12時
間、80−90℃で反応させた。その後炭酸カリウムを
341.4g加えさらに6時間反応させた。反応終了後濾過
し、メチルイソブチルケトン層は水洗浄したのち減圧下
で濃縮した。 濃縮残分 398.6g 7−クロロ−2−(1−オキソエチル)−ヘプタン酸エ
チル含量70.8% 収率72.6% これをカラムクロマト精製し、純7−クロロ−2−(1
−オキソエチル)−ヘプタン酸エチル〔2−1〕が得ら
れた。
【0036】 実施例2 7−クロロ−2−(1−オキソエチル)−ヘプタン酸エ
チル〔2−1〕684g(2.92mol )にエタノール135gを加
え5℃まで冷却した。温度を保ちながらその中に43.
5%ニトロシル硫酸〔4−1〕−硫酸溶液941g(3.22mo
l )を1時間で滴下した。その後5℃で1時間攪拌した
のち20℃とした。別のフラスコにトルエン1000g 及び
36%ホルマリン水溶液487g(5.84mol )を取り、20
−25℃とした。その中に先の反応液を1時間で滴下し
た。2時間保温した後、分液しトルエン層を分離した。
トルエン層は飽和重曹水で中和した後、中和水層を分離
した。トルエン層は水洗浄した後減圧下で濃縮し、7−
クロロ−2−オキソヘプタン酸エチル〔3−1〕501g
(2.42mol )を得た。 収率83.0%
【0037】 実施例3 7−クロロ−2−(1−オキソエチル)−ヘプタン酸エ
チル〔2−1〕208g(0.886mol)を5℃まで冷却した
後、43.5%ニトロシル硫酸〔4−1〕−硫酸溶液31
0.4g(1.06mol )と水31.9g を混合した溶液を温度を5
℃に保ちながら1時間をかけて滴下した。その後5℃で
1時間攪拌した後20℃とした。別のフラスコに1,2
−ジクロロエタン200g及び36%ホルマリン水溶液110.
7g(1.33mol )を取り、20−25℃とした。その中に
先の反応液を1時間で滴下した。2時間保温した後分液
し、1,2−ジクロロエタン層を分離した。1,2−ジ
クロロエタン層は飽和重曹水で中和した後中和水層を分
離した。1,2−ジクロロエタン層は水で洗浄した後減
圧下で濃縮し7−クロロ−2−オキソヘプタン酸エチル
〔3−1〕149g(0.721mol)を得た。収率81.4%
【0038】 実施例4 7−クロロ−2−(1−オキソエチル)−ヘプタン酸メ
チル〔2−2〕6.5g(0.0295mol )にn−ヘプタン50g
を加え5℃まで冷却した後43.5%ニトロシル硫酸−
硫酸水溶液と水0.531gを混合した溶液を温度を5℃に保
ちながら1時間をかけて滴下した。その後5℃で1時間
攪拌した後20℃とした。別のフラスコに36%ホルマ
リン水溶液15g(0.180mol)を取り、20−25℃とし
た。その中に先の反応液を1時間で滴下した。1時間保
温した後さらにn−ヘプタン100gを加え分液し、n−ヘ
プタン層を分離した。n−ヘプタン層は飽和重曹水で中
和した後中和水層を分離した。n−ヘプタン層は水で洗
浄した後減圧下で濃縮し7−クロロ−2−オキソヘプタ
ン酸メチル〔3−2〕3.4g(0.0176mol )を得た。収率
60%
【0039】 実施例5 アセト酢酸エチル〔6−1〕109.3g、n−ヘプタン100g
及び1−ブロモ−5−クロロペンタン〔5−1〕185.5g
を加え、90℃とした。その中に無水炭酸カリウム193.5g
を少量ずつ加え、100 ℃で14時間加熱攪拌した。その後
ヌッチェを用いて濾過し、n−ヘプタン層は先のn−ヘ
プタン層と併せ、粗7−クロロ−2−(1−オキソエチ
ル)−ヘプタン酸エチル〔2−1〕のヘプタン溶液347g
を得た。7−クロロ−2−(1−オキソエチル)−ヘプ
タン酸エチル含量44.3%
【0040】ここで得られた粗7−クロロ−2−(1−
オキソエチル)−ヘプタン酸エチル〔2−1〕のヘプタ
ン溶液347gを5 ℃まで冷却した後、43.5% ニトロシル硫
酸−硫酸溶液227gと水12.7g を混合した溶液を、5 ℃に
保ちながら1 時間をかけて滴下した。その後、36% ホル
マリン水溶液200gを取り、20-25℃とした。その中に先
の反応液を1 時間で滴下した。2 時間保温した後、水40
0ml を加えヘプタン層を分液した。このヘプタン層は飽
和重曹水で中和した後、中和水層を分離した。ヘプタン
層は水で洗浄した後減圧下で濃縮し、7−クロロ−2−
オキソヘプタン酸エチル〔3−1〕145.2g(含量82.0%
)を得た。収率68.9%(対アセト酢酸エチル)
【0041】 実施例6 アセト酢酸メチル〔6−2〕127.7g(1.1mol) 、メタノ
ール200gを取り、30℃とした。28.1%ナトリウム
メトキシド/メタノール溶液192g(1.0mol)を滴下し、
1時間攪拌した。その後1−ブロモ−5−クロロペンタ
ン〔5−1〕155.5g(0.838mol)を加え 70℃で2時
間反応した。反応終了後、反応液は減圧下で濃縮し、そ
の中にトルエン500gを加え、析出している塩を濾過し
た。トルエン層は水で洗浄したのち減圧下で濃縮し、7
−クロロ−2−(1−オキソエチル)−ヘプタン酸メチ
ル〔2−2〕189.9gを得た。含量88.7% 収率9
1.2% b.p. 118-120℃/0.6-0.7mmHg N.M.R.(60MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.0-2.1(m, 8) 2.2
(s, 3) 3.3-3.7(m, 3)3.8(s, 3)
【0042】上で得られた7−クロロ−2−(1−オキ
ソエチル)−ヘプタン酸メチル〔2−2〕43.3g (含量
88.7% 、0.174mol)中に亜硝酸ナトリウム36.0g 及びメ
タノール130gを加え0℃まで冷却した。その中に濃硫酸
51.2g (0.522mol)を3時間で滴下した。その後48時
間0℃で攪拌した。その後反応液は減圧下で濃縮した。
さらにその中にトルエン200g及び水200gを加え、攪拌後
分液しトルエン層を得た。トルエン層は硫酸マグネシウ
ムで乾燥後濃縮した。濃縮した反応液はカラムクロマト
グラフィーにて精製し、7−クロロ−2−ヒドロキシイ
ミノヘプタン酸メチル〔1−2〕25.8g を得た。 収率71.5% N.M.R.(60MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.3-2.2(m, 7)2.5-2.
9(m, 2) 3.5(t, 2,J=5.4Hz) 4.9(s, 3)
【0043】 実施例7 アセト酢酸エチル〔6−1〕260.2g(2.0mol)、メチル
イソブチルケトン300g及び1−ブロモ−5−クロロペン
タン〔5−1〕311.0g(1.68mol )を加え、80−90
℃とした。その中に無水炭酸カリウム300gを加え12時
間、80−90℃で反応させた。その後炭酸カリウムを
341.4g加えさらに6時間反応させた。反応終了後濾過
し、メチルイソブチルケトン層は水洗浄したのち減圧下
で濃縮し、粗7−クロロ−2−(1−オキソエチル)−
ヘプタン酸エチル〔2−1〕を得た。 濃縮残分 398.6
g 含量70.8%収率72.6% N.M.R.(60MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.0-2.1(m,13) 2.2
(s, 3) 3.2-4.7(m, 3)4.2(q, 2, J=7.6Hz)
【0044】 実施例8 アセト酢酸エチル〔6−1〕260.6g(2.0mol)、トルエ
ン300g及び1−ブロモ−5−クロロペンタン〔5−1〕
311.0g(1.68mol )を加え80−90℃とした。その中
に無水炭酸カリウム300gを加え100℃とし18時間同
温で反応させた。反応終了後濾過し、トルエン層は水洗
浄したのち減圧下で濃縮し、粗7−クロロ−2−(1−
オキソエチル)−ヘプタン酸エチル〔2−1〕を得た。
濃縮残分403.8g 含量68.8% 収率69.1%
【0045】 実施例9 アセト酢酸エチル〔6−1〕218.6g、n−ヘプタン200g
及び1−ブロモ−5−クロロペンタン〔5−1〕371.0g
(2.0mol)を加え90℃とした。その中に無水炭酸カリ
ウム387g(2.8mol)を加え100℃で12時間加熱攪拌
した。その後ヌッチェを用いて濾過し、n−ヘプタン層
を得た。ヌッチェの上の固形物はさらにn−ヘプタン30
0gで洗浄し、n−ヘプタン層は先のn−ヘプタン層と併
せ減圧下で濃縮し粗7−クロロ−2−(1−オキソエチ
ル)−ヘプタン酸エチル〔2−1〕449.2gを得た。7−
クロロ−2−(1−オキソエチル)−ヘプタン酸エチル
含量74.1% 1−ブロモ−5−クロロペンタン含量
22.1% 収率(対アセト酢酸エチル)84.4% 回収率(1−ブロモ−5−クロロペンタン基準)97.
7%
【0046】上で得られた7−クロロ−2−(1−オキ
ソエチル)−ヘプタン酸エチル〔2−1〕198.9g(含量
74.1% 0.63mol )を5℃に冷却した。その中に43.5
%ニトロシル硫酸−硫酸溶液220g(0.75mol )を1時間
で滴下した。その後5℃で1時間攪拌したのち20℃と
した。別のフラスコにトルエン500g、水200g及びスルフ
ァミン酸10g を入れ10℃とした。その中に先の反応液
を滴下した。1時間攪拌した後分液しトルエン層を分離
した。トルエン層は飽和重曹水で中和した後中和水層を
分離した。トルエン層は水で洗浄した後減圧下で濃縮し
7−クロロ−2−ヒドロキシイミノヘプタン酸エチル
〔1−1〕124.3gを得た。 収率89.3% 融点36−38℃ N.M.R.(60MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.1-2.1(m, 10) 2.3-3.
9(m, 2) 3.5(t, 2,J=6.0) 4.3(q, 2,J= 7.0Hz)
【0047】 実施例10 実施例9で、得られた7−クロロ−2−ヒドロキシイミ
ノヘプタン酸エチル〔1−1〕のトルエン溶液の減圧濃
縮を行わずに、さらに36% ホルマリン水溶液中に滴下
し、その後硫酸を加え、保温、水添加、分液、中和、水
洗浄、減圧濃縮を行うことにより7−クロロ−2−オキ
ソヘプタン酸エチル〔3−1〕が得られる。
【0048】 実施例11 28%ナトリウムメチラート/メタノール溶液19.3
g及びメタノール50gをフラスコに入れ、0℃まで冷
却し、マロン酸ジメチル〔6−3〕13.2gを加えた
後、50℃で1時間攪拌した。その後、1−ブロモ−5
−クロロペンタン〔5−1〕18.6gを加え、還流条
件下14時間攪拌した。反応液は減圧下で濃縮したの
ち、トルエン200g及び水100gを加え、さらに攪
拌した。その後有機層を分離しその有機層に硫酸マグネ
シウム10gを加えたのち濾過し、有機層を更に濃縮し
た。別のフラスコに43.5%ニトロシル硫酸−硫酸溶
液35.3gを取り、0℃まで冷却した。その中に先の
濃縮した有機層を1時間で滴下した。0℃で1時間攪拌
したのち、20℃としてさらに1時間攪拌した。別のフ
ラスコにトルエン100g、10%ホルマリン水溶液1
00gをとり、5℃まで冷却した。その中に先の反応液
を1時間かけて滴下した。その後5℃で1時間保温した
のち20℃で12時間攪拌した。有機層を分離し、その
有機層を水洗したのち硫酸マグネシウム5gを加えさら
に濾過したのち減圧下濃縮し、粗7−クロロ−2−オキ
ソヘプタン酸メチル24gを得た。この粗7−クロロ−
2−オキソヘプタン酸メチルを減圧下で蒸留することに
より、7−クロロ−2−オキソヘプタン酸メチル〔3−
2〕14.3gを得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Chemical Abstract (1976)Vol.85,p.502,85: 77599q (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/716 C07C 59/347 C07C 67/313 C07C 249/06 C07C 251/38 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔1〕 (式中、R1 は炭素数1〜6のアルキル基を表わし、X
    は塩素原子または臭素原子を表わす。)で示されるヒド
    ロキシイミノヘプタン酸エステル類。
  2. 【請求項2】一般式〔2〕 (式中、R1 及びXは前記と同じ意味を表わし、R2
    炭素数1〜5のアルキル基またはOR3 基を表わす。こ
    こで、R3 は炭素数1〜6のアルキル基を表わす。)で
    示されるβ−オキソ酸エステル類と一般式〔4〕 ONOR4 〔4〕 (式中、R4 は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子ま
    たはSO3 H基を表わす。)で示されるニトロソ化剤と
    を反応させることを特徴とする一般式〔1〕で示される
    ヒドロキシイミノヘプタン酸エステル類の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式〔2〕で示されるβ−オキソ酸エス
    テル類が、一般式〔5〕 {式中、Xは前記と同じ意味を表わし、Yはハロゲン原
    子(但し、Xが塩素原子のときYはフッ素原子ではな
    く、Xが臭素原子のときYはフッ素原子ではなく塩素原
    子でもない。)、メタンスルホニルオキシ基またはp−
    トルエンスルホニルオキシ基を表わす。}で示されるハ
    ロペンタン誘導体と一般式〔6〕 (式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表わす。)で
    示されるβ−オキソ酸誘導体とを塩基存在下反応させる
    ことにより得られたものであることを特徴とする請求項
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】一般式[2] (式中、R1及びXは前記と同じ意味を表わし、 2 は炭
    素数1〜6のアルコキシ基を表わす。)で示されるβ−
    オキソ酸エステル類。
  5. 【請求項5】ヒドロキシイミノヘプタン酸エステル類
    〔1〕を酸存在下アルデヒド類またはケトン類と反応さ
    せることを特徴とする一般式〔3〕 (式中、Xは前記と同じ意味を表わし、Rは水素原子ま
    たは炭素数1〜6のアルキル基を表わす。)で示される
    ハロケト酸誘導体の製造方法。
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