JP2936316B2 - 管継手の後方環体の製造方法 - Google Patents

管継手の後方環体の製造方法

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JP2936316B2
JP2936316B2 JP8067093A JP6709396A JP2936316B2 JP 2936316 B2 JP2936316 B2 JP 2936316B2 JP 8067093 A JP8067093 A JP 8067093A JP 6709396 A JP6709396 A JP 6709396A JP 2936316 B2 JP2936316 B2 JP 2936316B2
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pipe
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正二郎 杉山
達美 山元
勉 大石
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L19/00Joints in which sealing surfaces are pressed together by means of a member, e.g. a swivel nut, screwed on or into one of the joint parts
    • F16L19/08Joints in which sealing surfaces are pressed together by means of a member, e.g. a swivel nut, screwed on or into one of the joint parts with metal rings which bite into the wall of the pipe
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラント、分析機
器などの配管を接続する管継手の後方環体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ねじを使用して螺合する管継手の例を図
4および図5に示すと、管継手は接続すべき管1と、継
手本体2、前方環体3、後方環体4、および袋ナット5
で構成される。この後方環体4はその材質は均一ではな
く、先端のみ硬く、その他の部分は柔らかく構成してあ
る。これらの部品の組み立ては、まず接続すべき管1の
外周に袋ナット5、後方環体4、前方環体3を順に嵌合
する。そして管1の先端を継手2の開口に突き合わせて
挿入する。その状態で最後部の袋ナット5を工具で回
す。しかし後方環体4、前方環体3はその前方への移動
を継手本体2によって阻止されている。そのために一定
距離以上の軸方向への移動ができず、さらに袋ナット5
によって外側への膨脹も阻止されている。そのために袋
ナット5の推進力は、後方環体4、前方環体3の内側へ
の膨脹、すなわち管1の方向への膨脹として逃げること
になる。その結果、図6に示すように前方環体3、後方
環体4の内側がわずかながら管1の表面に食い込んでゆ
く。このように管1の表面に後方環体4、前方環体3が
食い込むことによって、接続後の管1は完全にシールさ
れ、かつ内圧によって管1が抜け出そうとする力に抵抗
して良好な保持を行うことができる。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】前記した従来の管継
手の後方環体の製造方法にあっては、次のような問題点
がある。 <イ>上記のような機能を果たすために、前記したよう
に後方環体4の材質は均一ではなく、先端のみ硬く、そ
の他の部分は柔らかく構成してある。そのために、図6
に示すように袋ナット5で締め付けを行うと後方環体4
の後部の柔らかい部分が最初に塑性変形を起こし、圧縮
されながら前方環体3を継手軸方向へ加圧する。このよ
うに後方環体4において、先端が硬く、その他の部分が
柔らかいという硬度差が有効に作用して管1のシールと
保持を行うものである。
【0004】<ロ>こうした硬度差を得るために、従来
は後方環体4の製造工程において浸炭処理を行い、先端
の硬度を上げる工法を採用していた。すると浸炭処理に
よって硬度は向上するが、素材の持つ耐蝕性が著しく劣
化してしまう。そのために使用中に後方環体4の表面の
腐食が徐々に進行し、管1の内部を通過する流体に混入
する可能性があった。その結果、検査装置として使用す
る場合などには、誤った結果が得られる可能性が存在し
た。
【0005】<ハ>さらに浸炭処理には特殊な装置と熟
練を要し不経済な工程であった。
【0006】本発明は上記したような従来の問題を解決
するためになされたもので、簡単な工程によって、後方
環体4の耐蝕性を低下させることなく製造することので
きる、管継手の後方環体の製造方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明の管継手の後方環体の製造方法は、
接続すべき管と、継手本体、前方環体、後方環体、およ
び袋ナットで構成した管継手の後方環体の製造方法であ
って、短円柱の先端側の外縁部に、短円柱の硬度よりも
硬度の大きいローラーを押しつけ、その後短円柱の内部
に接続すべき管の外径と同一直径の穴開け加工を行い、
その結果、短円柱の先端外縁に、他の部分よりも硬度の
大きい斜面部分を形成する、管継手の後方環体の製造方
法を特徴としたものである。
【0008】
【本発明の実施の態様】以下図面を参照しながら本発明
の管継手の後方環体の製造方法の実施例について説明す
る。
【0009】<イ>全体の構成 本発明の管継手の後方環体の製造方法は、前記したよう
に、接続すべき管1と、継手本体2、前方環体3、後方
環体4、および袋ナット5で構成した管継手の後方環体
の製造方法である。
【0010】<ロ>後方環体4 後方環体4は、短い円柱によって構成する。この短円柱
6の後方には、円柱の外径よりも外径の大きい鍔部41
を突設する。 一方、短円柱6の先端側の外縁部には、
半切削加工品の時に、加圧状態のローラー7を押しつけ
て回転させる。このローラー7の硬度は、短円柱6の硬
度よりも大きいものを使用する。その結果、短円柱6の
先端外縁には高硬度の斜面42が形成されるが、この高
硬度斜面42は短円柱6の他の部分よりも硬度の大きい
斜面42として形成される。ローラー7によって先端外
縁に硬度の大きい高硬度斜面42を形成した後に、円柱
の中心に、軸方向に向けて内部に穴43開け加工を行い
後方環体4を完成する。
【0011】<ハ>他の処理方法との耐蝕性の比較 以上のような工程によって製造した後方環体4の硬度
と、ローラー7の加圧を行わなかった環体、および従来
の浸炭処理によって加工した環体とを、耐蝕性において
比較する。この比較試験は平成8年2月13日に静岡県
静岡工業技術センター所長の名前で発行された『試験成
績書』(第553号)よりの抜粋である。(原本あり) 試験年月日:平成8年2月1日〜2月2日。 使用機器:スガ試験機株式会社製、ST−ISO−2F型 試験方法:提供されたフェラル・リヤ(後方環体)8種類各3点の計24点に ついて、JIS−Z−2371により24時間連続の塩水噴霧試験 を行なった。
【0012】 試験結果: 試験開始後8時間 24時間 本発明の工程で製造した環体 錆発生なし。 錆発生なし。 浸炭処理によって製造した環体1 錆発生。 錆発生。 浸炭処理によって製造した環体2 錆発生。 錆発生。 浸炭処理によって製造した環体3 錆発生。 錆発生。 浸炭処理によって製造した環体4 錆発生。 錆発生。 浸炭処理によって製造した環体5 錆発生。 錆発生。 以上の比較によって、本発明の後方環体4は耐蝕性にお
いて浸炭処理したものよりも格段優れていることが明ら
かとなった。
【0013】<ニ>他の処理方法との硬度分布の比較 耐蝕性において優れていても、硬度が低下してしまって
は製品としての意味が失われてしまう。そこで本発明の
工程によって製造した後方環体4と、従来の浸炭処理に
よって加工した環体とを、硬度の分布について比較す
る。後方管体4において、(1)鍔部41付近、(2)
中間位置、(3)高硬度斜面42付近、の各位置におけ
る硬度を測定した。(単位Hv)
【0014】 測定結果。 (1) (2) (3) 本発明の工程で製造した環体 322 219 149 浸炭処理によって製造した環体1 446 176 174 浸炭処理によって製造した環体2 253 278 144 浸炭処理によって製造した環体3 405 178 168 浸炭処理によって製造した環体4 310 161 152 以上の比較の通り、ローラーによる加圧加工を行なって
も、硬度の分布には特に劣ったところはなく、公知の他
の方法と同程度の数値を得ることができた。
【0015】<ホ>管1継手の組み立て。 以上の工程で製造した後方環体4と、接続すべき管1
と、継手本体2、前方環体3、および袋ナット5を使用
して管継手の後方環体4の製造方法の組み立てが完成す
る。
【0016】
【本発明の効果】本発明の管継手の後方環体の製造方法
は以上説明したようになるから次のような効果を得るこ
とができる。 <イ>後方環体4の先端を硬く、他の部分をそれよりも
柔らかく構成することによって、袋ナット5の加圧力に
よって後方環体4は容易に変形する。その結果、管1の
表面に食い込み、良好なシール効果、抜け出しを阻止す
る効果をえることができる。 <ロ>浸炭処理によって製造していた従来の後方環体4
に比較してその耐蝕性は大きく向上した。そのために精
密な検査用の配管などに使用しても、後方環体4の腐食
が検査結果に影響を与えることがなく、きわめて高い信
頼性を得ることができる。 <ハ>硬度、機能、および取り付けの作業工程は、従来
の他の継手のまったく同様であり、作業工程や作業員の
熟練度に特に負担をかけることがない。 <ニ>良好なシール効果、抜け出しを阻止する効果は従
来の継手と同様であるが、さらに本発明の管継手が耐蝕
性に優れているということは、長期間の使用の後でも長
くシール効果、抜け出し阻止効果を維持することができ
るということであり、さらに高い商品価値を訴えること
ができる。 <ホ>高硬度の斜面を、ローラーで加圧して加工するこ
とによって、斜面に微小な凹凸も発生しない。その結
果、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管継手の後方環体の製造方法の製造工
程の説明図
【図2】本発明の管継手の後方環体の製造方法の製造工
程の説明図
【図3】本発明の管継手の後方環体の製造方法の製造工
程の説明図
【図4】管継手の後方環体の製造方法を分解した状態の
説明図
【図5】管継手の後方環体の製造方法を組み立てた状態
の説明図
【図6】環体が管の表面に食い込む状態の説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−55779(JP,A) 特開 平5−329557(JP,A) 特開 平7−16664(JP,A) 実開 昭55−34578(JP,U) 実開 昭63−121886(JP,U) 実開 昭62−196990(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16L 19/07

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接続すべき管と、継手本体、前方環体、後
    方環体、および袋ナットで構成した管継手の後方環体の
    製造方法であって、 短円柱の先端側の外縁部に、短円柱の硬度よりも硬度の
    大きいローラーを押しつけ、 その後短円柱の内部に接続すべき管の外径と同一直径の
    穴開け加工を行い、 その結果、短円柱の先端外縁に、他の部分よりも硬度の
    大きい斜面部分を形成する、 管継手の後方環体の製造方法。
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