JP6901178B1 - 管継手構造 - Google Patents
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Abstract
Description
作業現場にて、被接続パイプPの端部に、専用治具(作業工具)を使用してフレア加工部fを形成する際に、テーパ状への大きな塑性加工によって、フレア加工部fの小径側角部f1 に亀裂を生じ易い。特に、パイプPの材質をAlとした場合には、その亀裂発生率が高い。また、(パイプPがCuでも、Alでも、)作業現場におけるフレア加工によって品質のバラツキが発生し易い等の問題があった。
そこで、本発明者は、このような問題を解決すべく、図11と図12に示すような圧縮スリーブ(インコア)60を使用した管継手を、かつて提案した(特許文献2参照)。
さらに、本発明者は、図13と図14に示すようなインコア61と閉円環状リング62を使用した管継手も提案した(特許文献3参照)。
この図11,図12に示す管継手は、作業現場におけるフレア加工も不要であり、作業性に優れ、特に、冷媒密封用として密封性能に優れている。
即ち、継手本体71の先端縮径状の雄テーパ面部74に対して、インコア60の雌テーパ面部64が、軸心L0 廻りの回転を生じ、回転摺動傷を両面部74,64に発生する。それに伴って、密封性能が破壊されるという問題が残されている。
そして、パイプPの先端拡径管部76に内挿される接続筒部79と、先端縮径状の雄テーパ面部74に当接する雌テーパ面部64を有するインコア61を、備えている。
この図13,図14に示す管継手は、作業現場におけるフレア加工が不要であり、作業性に優れ、特に、冷媒密封用として優れた密封性能を発揮する。
即ち、継手本体71の先端縮径状の雄テーパ面部74に対して、インコア61の雌テーパ面部64が、軸心L0 廻りの回転を生じ、回転摺動傷を両テーパ面部74,64に発生させることとなる。それに伴って、密封性能が破壊され、特に、冷媒等の気体に対して、密封性の面で問題が残されている。
また、雄ネジ部と先端縮径状の雄テーパ面部を有するフレア継手本体と;上記雄ネジ部に螺着される雌ネジ部を有する袋ナットと;上記雄テーパ面部に当接する雌テーパ面部を有し、かつ、被接続パイプの先端に固着されて上記袋ナットの内部に収納されたインコアとを;具備した管継手構造に於て;上記インコアはパイプの先端に挿入される接続筒部を有すると共に、該接続筒部の基端外周面には、上記パイプの最先端内周面に食い込むアキシャル方向小突条が、複数本一体形成され;さらに、上記インコアの上記雌テーパ面部の大径側端縁部には、多数の小凹凸部が形成され;上記先端縮径状の雄テーパ面部の大径端縁部に対して、上記小凹凸部が、配管接続完了状態下で食込状態となるように構成されている。
図1と図2に示す本発明の実施の一形態に於て、被接続パイプPは、先端面3から所定軸心寸法L5 に渡って先端拡径管部5が形成されている。
この先端拡径管部5と、パイプ本来の基本径D0 を有する基本径管部6との境界には、テーパ状段付部10が形成されている。
15は袋ナットであって、フレア継手本体20の雄ネジ部20Aに螺着される雌ネジ部15Aを有する。
袋ナット15の孔部16には、基端から先端に渡って、大径の雌ネジ部15A,中径部15C,先端小径部15Fが、順次形成されている。
上述の如く、本発明に係る管継手構造は、雄ネジ部20Aと先端縮径状の雄テーパ面部20Bを有するフレア継手本体20と、この雄ネジ部20Aに螺着される雌ネジ部15Aを有する袋ナット15とを、備えている。本発明は、特に冷媒等の気体の密封接続に好適な管継手構造である。
さらに具体的に説明すれば、インコア30は軸心に沿った貫孔33を有し、雌テーパ面部(勾配面)32は、この貫孔33の基端側に形成され、基端方向に拡径テーパ状であり、僅かに凸面状(凸アール状)とするも望ましい。また、インコア30は基端部位が、接続筒部31よりも大径の肉厚大径部34であり、この肉厚大径部34と、(小径の)接続筒部31との間に、段付部35が形成される。
また、25は閉円環状リングであって、短円筒体から成る。このリング25は、パイプPに対して、図1に示すように、先端拡径管部5の形成加工前に、遊嵌状に外嵌され、その後、従来周知の拡径治具(作業工具)(図示省略)によって先端拡径管部5を形成すると、リング25はテーパ状段付部10に当たって、パイプPの先端側へ(図1の左方向に)離脱しない。
さらに、上記袋ナット15のフレア継手本体20への螺着に伴うアキシャル方向の力を、上記リング25を介してインコア30に伝達して、上記フレア継手本体20の先端縮径状の雄テーパ面部20Bと、インコア30の雌テーパ面部(勾配面)32との圧接密封状態を保つことができる(図1から図2参照)。
そして、図2(B)及び図3(A)(B)に示したように、フレア継手本体20の先端縮径状の雄テーパ面部20Bの大径端縁部22に対して、小凹凸部40が、配管接続完了状態下で食込状態となる(図2(B)と図3参照)。
なお、ローレット加工は、切削ローレットと転造ローレットのいずれを用いるも自由であり、また、アヤ目とするも望ましい。
この小突条38は、パイプPの最先端内周面42に食い込み(図3参照)、パイプPとインコア30とは、軸心廻りに回転しないように一体状嵌着状態を保つ。
図8はパイプPの挿入直前の状態を示し、図9はパイプPを挿入しているが袋ナット15の未締付状態を示す。図10は袋ナット15の締付(接続)完了状態を示している。
このインコア30は、パイプPの端部に外嵌される圧縮変形スリーブ部30Aと、パイプPの端部に内嵌される内挿筒部30Bと、両者を一体に連結する閉円環状連結部30Cとから、構成されたブロック体である。
即ち、袋ナット15からアキシャル方向の圧縮力を受けると、圧縮変形スリーブ部30Aの外周凹溝9の底壁部13が、ラジアル内方向へ塑性変形して、挿入されている金属パイプPに、閉円環状縮径変形部12を形成しつつ食い込んで、パイプPの抜止めを行う。
そして、凹周溝9の断面形状を野球のホームベース型(又は、ホームプレート型とも呼ぶ)に形成している。これによって、袋ナット15によって、インコア30の外端面に、アキシャル方向の外力(圧縮力)を付与する際、その外力は比較的小さくて済む利点がある。なお、本発明では、この凹周溝9の断面形状を、半円形やU字型とするも、自由である。
この小凹凸部40の加工方法、及び、形状等は、図4〜図7で述べた前実施形態と同様であるので、重複説明を省略する。
また、上記インコア30はパイプPの先端に挿入される接続筒部31を有すると共に、該接続筒部31の基端外周面31Aには、上記パイプPの最先端内周面42に食い込むアキシャル方向小突条38が、複数本一体形成されているので、パイプPがインコア30の軸心廻りに回転を起こすことを防止し、もって、流体の外部漏洩を簡単に防止できる。例えば、ローレット加工によって、小突条38を容易に形成可能である。
15A 雌ネジ部
20 フレア継手本体
20A 雄ネジ部
20B 雄テーパ面部
22 大径端縁部
30 インコア
31 接続筒部
31A 基端外周面
32 雌テーパ面部
32A 大径側端縁部
38 小突条
40 小凹凸部
41 円環状凸条部
42 パイプの最先端内周面
P パイプ
Claims (3)
- 雄ネジ部(20A)と先端縮径状の雄テーパ面部(20B)を有するフレア継手本体(20)と、
上記雄ネジ部(20A)に螺着される雌ネジ部(15A)を有する袋ナット(15)と、
上記雄テーパ面部(20B)に当接する雌テーパ面部(32)を有し、かつ、被接続パイプ(P)の先端に固着されて上記袋ナット(15)の内部に収納されたインコア(30)とを、
具備した管継手構造に於て、
上記雄テーパ面部(20B)は縦断面形状が直線状であると共に、上記雌テーパ面部(32)は縦断面形状が凸曲線状であり、
上記インコア(30)の上記雌テーパ面部(32)の大径側端縁部(32A)には、円環状凸条部(41)を360°に渡って形成すると共に、該円環状凸条部(41)の先端面に、多数の小凹凸部(40)を形成し、
上記先端縮径状の雄テーパ面部(20B)の大径端縁部(22)に対して、上記小凹凸部(40)が、配管接続完了状態下で食込状態となるように構成されていることを、
特徴とする管継手構造。 - 上記小凹凸部(40)は、上記円環状凸条部(41)の先端面に対するローレット加工によって形成されている請求項1記載の管継手構造。
- 雄ネジ部(20A)と先端縮径状の雄テーパ面部(20B)を有するフレア継手本体(20)と、
上記雄ネジ部(20A)に螺着される雌ネジ部(15A)を有する袋ナット(15)と、
上記雄テーパ面部(20B)に当接する雌テーパ面部(32)を有し、かつ、被接続パイプ(P)の先端に固着されて上記袋ナット(15)の内部に収納されたインコア(30)とを、
具備した管継手構造に於て、
上記インコア(30)はパイプ(P)の先端に挿入される接続筒部(31)を有すると共に、該接続筒部(31)の基端外周面(31A)には、上記パイプ(P)の最先端内周面(42)に食い込むアキシャル方向小突条(38)が、複数本一体形成され、
さらに、上記インコア(30)の上記雌テーパ面部(32)の大径側端縁部(32A)には、多数の小凹凸部(40)が形成され、
上記先端縮径状の雄テーパ面部(20B)の大径端縁部(22)に対して、上記小凹凸部(40)が、配管接続完了状態下で食込状態となるように構成されていることを、
特徴とする管継手構造。
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