JP2936309B2 - 生食用冷凍魚肉粒の製造方法 - Google Patents

生食用冷凍魚肉粒の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、任意の使用量単位で迅
速に解凍することができる冷凍魚肉粒の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マグロなどの新鮮な生食用の魚肉類は、
塊状のまま刺身として食用される以外に、細かい粒状ま
たは練り状とされ「ねぎとろ丼」や「山芋とのあえ物」
などの種物として多く利用されている。従来から「ねぎ
とろ丼」や「山芋とのあえ物」などの魚肉種物は、生の
魚肉塊から直接細かい粒状または練り状に調理し盛りつ
けることが多かったが、最近では予め工場で魚肉塊を粒
状または練り状化し、それをブロック状にしてから冷凍
したものが大量に流通されるようになってきた。この加
工された冷凍魚肉ブロックはレストランや家庭等で調理
する際に解凍され、ほぐされてから盛りに供される。従
来、このような冷凍魚肉ブロックを製造するには、原料
となる魚肉の大きい塊を、凍結されていない場合はその
まま、凍結されている場合は塊の芯温が−5℃程度にな
るまで昇温した後、回転刃を有するカッター装置で先ず
比較的小さい魚肉塊に細分化し、次いで酸化防止用の食
用油を添加しながらカッター装置でさらに細分化して粒
状となし、次にそれをブロック状に成形して凍結する方
法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の従来法で
は、原料となる魚肉の大きい塊を常温から−5℃程度の
比較的高い温度で細分化処理するので、その間に新鮮な
魚肉が変質し、食味が大きく低下するという問題があっ
た。また、細分化したものをブロック化して凍結出荷す
るので、一回に必要とする使用量に関係なく、ブロック
状の冷凍魚肉単位で解凍しなければならず、しかも一旦
解凍した冷凍魚肉は急速に腐敗が進行するので、余った
部分は廃棄処分しなければならない等の問題があった。
さらに、そのようなブロック状の冷凍魚肉は解凍に長時
間を必要とするという問題もあった。そこで本発明は、
このような従来の魚肉種物用としての冷凍魚肉の問題を
解決する新規な冷凍魚肉粒を製造する方法の提供を課題
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、−60℃〜−10℃の芯温度に冷凍された、マグロ
またはサケ等の生食用赤身魚の魚肉塊を荒切りして比較
的小さな冷凍魚肉塊とする荒切り工程と、 次いで−60
℃〜−10℃の芯温度の荒切りされた前記冷凍魚肉塊の
外表面に食用油をコーティングすると共に、その冷凍魚
肉塊を細分化して冷凍魚肉粒とする油コーティング・細
切り工程と、 次いで、前記各工程により昇温した魚肉粒
を−60℃〜−10℃の芯温度になるように冷凍処理す
る再冷凍処理工程と、 その再冷凍処理工程によって、相
互にブロッキング化した魚肉粒をカッターで切断して再
分離する再切断工程と、 を具備することを特徴とする生
食用冷凍魚肉粒の製造方法である。 請求項2記載の本発
明は、再分離された冷凍魚肉粒を粒状のまま容器に充填
する請求項1に記載の生食用冷凍魚肉粒の製造方法であ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】 次に本発明の製造方法をさらに具
体的に説明する。図1は本発明の製造工程を示すプロセ
スフロー図である。先ず−60℃〜−10℃、好ましく
は−40℃〜−20℃程度の芯温度に維持されたマグロ
等の冷凍魚肉塊を、荒切り工程において回転刃を有する
カッター装置で、例えば5cm〜10cm程度の比較的
小さい魚肉塊とする。この工程は次の油コーティング・
細切り工程の処理をより容易とするための予備工程であ
るので、場合によっては省略することもできる。
【0006】次いで油コーティング・細切り工程におい
て、魚肉塊の芯温度を上記荒切り工程と同じ程度の条件
に維持しながら、例えば同種の魚肉から抽出した魚肉
油、またはサラダ油などの生食できる食用油を添加し、
回転刃を有するカッター装置で例えば平均径が3mm〜
3cm、好ましくは5mm〜1cm程度の粒状に細分化
切断する。食用油は流動性を維持する低い温度で添加さ
れるが、例えばマグロから抽出した油は+5℃程度で使
用される。食用油の添加量は魚肉量に対して例えば5〜
25重量%、好ましくは7〜20重量%程度とする。食
用油の添加をしながら魚肉塊を細分化する装置として
は、例えば幅方向の底断面が円弧状とされた細長い有底
容器と、複数の回転刃を取り付けた回転軸からなるカッ
ター部とを備え、そのカッター部の回転軸が有底容器の
長手方向に延長されたカッター装置を使用することがで
きる。
【0007】このカッター装置における有底容器の底付
近を食用油で満たし、有底容器に魚肉塊を投入してカッ
ター部を回転し、硬い状態の冷凍魚肉塊を攪拌しつつ刃
と容器底部との間で押し付けながら切断することにより
細分化して粒状にする。このような細分化の過程で魚肉
粒表面に食用油の皮膜が形成されるが、その際、魚肉粒
内部にも若干の食用油が浸透する。そして魚肉粒の表面
被覆および内部浸透により添加された食用油は酸化防止
作用と共に、魚肉にいわゆるトロ調の風味を与える。
【0008】上記のような細分化工程中において魚肉粒
の温度は幾分上昇するので、次に冷凍工程で再び−60
℃〜−10℃の芯温度を維持するように冷凍処理をす
る。冷凍処理装置としては、例えばカッター装置から排
出された魚肉粒をコンベア上に乗せ、それをトンネル形
の冷凍装置内に通過させて凍結させるようにした装置を
使用することができる。上記のように−60℃〜−10
℃の芯温度に冷凍された魚肉粒は、冷凍の際に数少ない
魚肉粒の表面どうしが一部接着結合する、いわゆるブロ
ッキング状態になるものもあるので、次に再切断工程で
そのブロッキング状態を再分離して独立した冷凍魚肉粒
とする。この再切断のための装置としては、例えば前述
したカッター装置と同様な装置を使用することができ
る。
【0009】再分離された冷凍魚肉粒の形状を図2に示
す。図2の左端は冷凍魚肉粒の断面図であり、中央と右
端は種々の形状を有する冷凍魚肉粒の外形である。断面
図に示すように、冷凍魚肉粒1の表面は食用油の皮膜2
で被覆されている。また冷凍魚肉粒1の内部は中心部3
と外側部4が1点鎖線で区分されている。一般にこの中
心部3は魚肉が本来有する色調に近い色、例えば赤身の
マグロでは赤色の濃い色調であり、外側部4はそれより
薄い赤色調になる。なお、再分離前に相互結合されてい
た粒表面部分が再分離されると、その分離された表面に
魚肉独特の鮮やかな色調が現れ、袋詰めされたときでも
それが現れて食欲をそそるため、商品としての価値を高
めることができる。次に、容器又は袋詰め工程で流通に
適した形状の容器の袋に充填されて製品として出荷され
る。このような容器又は袋詰め装置は、一般に食品分野
で使用されている充填装置を使用できるのでその詳細な
説明は省略する。
【0010】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。芯温度を−
30℃程度に凍結された冷凍赤身マグロの大きな塊を、
図1の荒切り工程で7cm×5cm×1cm角に切断
し、それをさらに油コーティング・細切り工程で食用油
としてマグロから抽出した+5℃の油を使用し、平均径
1cm程度に細切して粒状化すると共に油コーティング
した。なお、得られた魚肉粒には食用油が付着および浸
透により10重量%程度添加されていた。上記工程によ
り魚肉粒の表面温度が上昇すると共に、その芯温度も−
20℃程度に上昇したので、次に冷凍工程で芯温度が−
30℃程度になるまで冷凍した。冷凍処理された魚肉粒
は表面に僅かに溶解していた部分が凍結し、粒相互がブ
ロッキングして不規則な塊状の群になった。次に、上記
ブロック状態の魚肉粒群を再切断工程で切断し再び粒状
とした後、容器又は袋詰め工程で複数の透明なプラスチ
ック袋に50〜500gずつ充填した。
【0011】次に、このマグロの魚肉粒を充填した袋を
そのまま流水中にいれたところ、魚肉粒は2〜3分程と
いう早い時間でほぼ解凍した。各粒の表面は鮮やかな赤
い色調であった。パネラー10人により食感試験をした
ところ、トロ調を有し原料のマグロ風味が維持されてい
るという評価であった。比較実験として、上記袋詰めと
同じ重量の従来法で製造加工した赤身マグロのブロック
体を袋に充填して流水中にいれたところ、ほぼ解凍する
まで20〜30分掛かった。この解凍した赤身マグロは
トロ調を有していたが、パネラー10人により食感試験
をしたところ、大半のものが食味の違いを感じ、本発明
によるものの方が美味であると評価された。
【0012】
【発明の効果】以上のように構成される本発明の生食用
冷凍魚肉粒の製造方法によれば、−60℃〜−10℃の
芯温度で荒切り工程と、油コーティング・細切り工程と
を行い、魚肉の変質を防止する。 次いで、それらの各工
程により昇温した魚肉粒を−60℃〜−10℃の芯温度
になるように再冷凍処理し、その再冷凍処理工程によっ
て、相互にブロッキング化した魚肉粒をカッターで切断
して再分離する再切断工程を有する。それらにより確実
に生食用冷凍魚肉粒を互いに分離した状態で、容器に充
填することができる。 そのため必要な分量のみを迅速
に取出し調理することが可能となる。 しかも本発明はマ
グロまたはサケ等の生食用赤身魚を対象とするため、最
終の再切断工程によって魚肉独特の鮮やかな色調が現れ
る。即ち、魚肉粒の中心部は魚肉が本来有する赤身の鮮
やかな色調になり、外周部はそれより薄い赤色調になる
が、再分離によってその切断部に魚肉独特の鮮やかな色
調が現れ、袋詰めされたときでも、その鮮やかな赤身の
色調が現れて食欲をそそるため商品としての価値を高め
ることができる。
【0013】さらに、冷凍された粒状で出荷し流通でき
るので、容器充填効率を高めることができると共に、充
填するための容器として可撓性プラスチックなどの袋体
を使用することができ、また店頭の冷凍ケースに袋体の
まま商品として陳列することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の工程の1例を示すフロー
図。
【図2】本発明の製造方法により得られた冷凍魚肉粒の
断面図および外形図。
【符号の説明】
1 冷凍魚肉粒 2 食用油の皮膜 3 中心部 4 外側部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 −60℃〜−10℃の芯温度に冷凍され
    た、マグロまたはサケ等の生食用赤身魚の魚肉塊を荒切
    りして比較的小さな冷凍魚肉塊とする荒切り工程と、 次いで−60℃〜−10℃の芯温度の荒切りされた前記
    冷凍魚肉塊の外表面に食用油をコーティングすると共
    に、その冷凍魚肉塊を細分化して冷凍魚肉粒とする油コ
    ーティング・細切り工程と、 次いで、前記各工程により昇温した魚肉粒を−60℃〜
    −10℃の芯温度になるように冷凍処理する再冷凍処理
    工程と、 その再冷凍処理工程によって、相互にブロッキング化し
    た魚肉粒をカッターで切断して再分離する再切断工程
    と、 を具備することを特徴とする生食用冷凍魚肉粒の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 再分離された冷凍魚肉粒を粒状のまま容
    器に充填する請求項1に記載の生食用冷凍魚肉粒の製造
    方法。
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