JP2934674B2 - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents

電気光学装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表示装置、光シャッター、プロジェクター
などの電気光学装置の製造方法に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、液晶と非線形抵抗素子と抵抗素子を直列に
接続し、過電流防止対策として抵抗素子を各画素ごと、
または各引きだし電極に形成した電気光学装置の製造方
法において、抵抗素子用抵抗体膜と駆動電極用導体膜を
連続的に積層形成し、次に必要な場所の抵抗素子を、導
体膜を部分的にエッチング除去することによって形成す
るものである。
〔従来の技術〕
第2図は、2端子アクティブマトリクス電気光学装置
のパネル部の等価回路図であり、特に各画素部および、
各電極ごとに過電流防止対策用抵抗素子を形成した状態
を示す。このような抵抗素子を形成する手段として、画
素電極ITO(In,Sn酸化物)の抵抗を高抵抗とする。また
ITOパターンを引き回す、非線形抵抗素子の中に高抵抗
膜を形成する、などが知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
抵抗素子の抵抗Roは、液晶がON動作するときの非線形
抵抗素子の抵抗をRne(ON)とすると、Roは、 RoRne(ON)・・・・ (1) 程度であること。また、Roは、電気光学装置面内におい
てRoのバラつきが少ないことが要求される。一方、透明
電極ITO膜を高抵抗化することは比較的容易であるが、
高抵抗化することにより、パターン形成が困難になるこ
と、また、対角10インチ以上の大画面の場合、Roのバラ
つきが、場合によっては、1ケタ以上となる、などの欠
点があった。また、非線形抵抗素子に高抵抗膜を組み込
んだ一体形の場合は、面積約100μm2、距離数千Åで、
約10MΩの抵抗を形成する必要があり、高抵抗材料の比
抵抗値管理が、実質的に困難であった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記欠点を解決するために、抵抗体材料と
して、抵抗値の管理の容易な低抵抗材料を、電極材料と
同じ工程で、積層形成し、電極パターン形成後に、抵抗
素子形成部分のみ電極材料を選択エッチして除去するこ
とによって抵抗素子を形成した。
〔作用〕
抵抗素子の抵抗値Roのバラつきを大巾に減少させ、し
かも製造工程が簡単である。
〔実施例〕
第1図は、本発明による電気光学装置の製造方法を示
す一実施例であり、非線形抵抗素子部と外部回路との接
続パッド部の断面を基板製造工程順に示した、フロー図
である。第1図(a)は、透明基板1の上に、透明導電
膜2を形成した図。
(b)は前記透明導電膜をフォトリソグラフィにより、
画素電極部3と、非線形抵抗素子の電極4とにパターニ
ングした状態。なお画素電極3と、電極4は電気的に接
続している。(C)は、非線形抵抗膜5を形成した図、
非線形抵抗膜としては、プラズマCVD(Chemical Vapov
Deposition)や、スパッターなどによって、SiNx、SiC
x、SiOx、SiOxNyなどの非線形抵抗膜、また、Ta2O5、Al2
O3などの酸化物等を使用することができる。(d)は、
抵抗体膜6と導体膜7を連続形成した状態を示す図。抵
抗体膜6は比抵抗率の高いCr、Ni、NiCr、doped PolySi
等を50〜500Å形成し、次に導体膜7は、Cr、Al、Pt、
W、Ta、Cu、Au、などの比抵抗率の低い金属を1000〜50
00Åの厚さで、蒸着法、スパッター法、CVDなどによっ
て形成する。(e)は、電極ラインを形成した状態を示
す図であり、1回のフォトリソ工程で、導体膜、抵抗体
膜、非線形抵抗線をエッチング除去し、同時に、導体/
抵抗体/非線形抵抗膜/電極構造からなる非線形抵抗素
子8を形成する。なお、9は引き出し電極である。
(f)は、導体電極7の抵抗素子形成部のみ、フォトリ
ソ工程で選択エッチングした図である。抵抗素子10は、
画素電極5、非線形抵抗素子8と直列に、各画素に形成
され、抵抗値Ro1は、式(1)を満足するように、ライ
ン巾、長さを決定する。電極ライン上に形成した抵抗素
子11の抵抗値Ro2は、ライン上の画素数がn個あるとす
ると、 を満足するように、ライン巾、長さを決定すれば良い。
なお、液晶セル組み立て工程等は、通常の電気光学装置
の製造工程と変わらないので省略した。
以上説明より明らかに、本発明発明による電気光学装
置の、非線形抵抗素子を形成する基板の工程は、3回の
フォトリソエ工程である。
また、上記実施例においては、第1工程が、透明導電
膜の形成、次にパターニングの順であるが、これを、逆
工程にして、第1工程を、抵抗体膜、導体膜の形成から
行っても良い。ただしこの場合は、パッド部の非線形抵
抗膜を除去する必要から、4回のフォトリソ工程とな
る。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、本発明による電気光学装置
の製造方法によれば、過電流防止用抵抗素子として、通
常の比較的比抵抗値の高い金属を使用することができ、
そのために、抵抗値の管理が容易となり、抵抗値のバラ
つきをおさえることができ、しかも、製造工程は、3回
のフォトリソ工程で良く、低コスト、高歩留まりの製造
が可能となるすぐれた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(f)は、本発明による電気光学装置の
製造工程を示すフロー図、第2図は従来公知である、過
電流防止用抵抗素子を挿入した電気光学装置の等価回路
図である。 1……基板 2……透明電極 3……画素電極 5……非線形抵抗膜 6……抵抗体膜 7……導体膜 8……非線形抵抗素子 9……引き出し電極 10,11……抵抗素子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶と非線形抵抗素子と抵抗素子を直列に
    接続したドットマトリクス電気光学装置の製造方法であ
    って、 透明基板上に、透明導電膜を形成し、パターニングして
    画素電極と前記非線形抵抗素子の電極を形成する第一工
    程と、 前記透明基板上に非線形抵抗膜を形成する第二工程と、 前記非線抵抗膜上に、比抵抗率の高い50〜500Åの抵抗
    体膜と、前記抵抗体膜より比抵抗率の低い1000〜5000Å
    の導体膜とを連続的に堆積させる第三工程と、 前記導体膜、前記抵抗体膜、および、前記非線形抵抗膜
    を同時に選択的にエッチングして、前記画素電極を露出
    させるとともに、引出し電極パターンを形成する第四工
    程と、 前記引出し電極パターンの導体膜のみを部分的にエッチ
    ングすることにより、前記非線形抵抗素子と直列に形成
    される第1の抵抗素子と、前記引出し電極パターン中に
    形成される第2の抵抗素子を設ける第5工程と、を備え
    るとともに、 前記第五工程において、前記第1の抵抗素子の抵抗が、
    液晶がON動作する時の非線形抵抗素子の抵抗値より小さ
    くなるように前記導体膜がエッチングされ、 前記第2の抵抗素子の抵抗が、液晶がON動作する時の非
    線形抵抗素子の抵抗値を前記引出し電極上の画素数で除
    した値より小さくなるように前記導体膜がエッチングさ
    れることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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