JP2934218B2 - 振動防止用ワッシャ及びそれを用いた振動防止装置 - Google Patents

振動防止用ワッシャ及びそれを用いた振動防止装置

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JP2934218B2 JP33891097A JP33891097A JP2934218B2 JP 2934218 B2 JP2934218 B2 JP 2934218B2 JP 33891097 A JP33891097 A JP 33891097A JP 33891097 A JP33891097 A JP 33891097A JP 2934218 B2 JP2934218 B2 JP 2934218B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被固定部材に振動
が加わったときに締結部材の緩みを防止するようにした
振動防止用ワッシャ及びそれを用いた振動防止装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、木造建築においては、図13に
示すように柱1と梁2とを羽子板ボルト3により固定し
て振動を防止している。即ち、梁2に羽子板ボルト3の
基板4を固定し、ボルト5を柱1に貫設した孔1aに貫
通させ、ワッシャ6を介してナット7を締め付けて柱1
と梁2とを強固に固定し、地震等で揺れたときに柱1の
振動を防止して柱1と梁2とが外れないようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、木造建築に
おいては、木材を十分に枯らしたものを使用することが
好ましいが、このような木材を使用することは建築費用
が高価となり、どうしても生乾きのものを使用せざるを
えない。このため、築後年数を経るに伴い木が痩せて柱
1が2点鎖線で示すように細くなる。このように柱1が
細くなると、ボルト5に締め付けたナット7が緩んだ状
態となり、地震等により揺れたときや、車両の通行によ
る振動等により柱1が振動するという問題がある。
【0004】上記の問題は、木痩せに起因する木造建築
に限らず、橋梁、鉄道レール、車輌荷台等の剛体同士を
締結する締結部材であっても、長期間に亘り頻繁に振動
荷重が加わることにより締結部材が緩んできた場合にも
同様である。本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、締結部材により締結されている被固定部材に振動が
加わった際にその振動を防止するようにした振動防止用
ワッシャ及びそれを用いた振動防止装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、請求項1では、基端が固定部材に固
定され、先端が前記固定部材に固定される被固定部材を
貫通する軸部材の前記先端に装着され、弾性部材により
前記被固定部材に常時押圧されて前記被固定部材の前記
軸部材の軸方向への変位を防止する振動防止装置に使用
する振動防止用ワッシャであって、縮径可能なリング状
をなし外周面がテーパ面とされ、縮径したときに軸孔の
内面が当該軸孔を挿通する前記軸部材を締め付けて軸方
向に移動不能とされる円錐台形状のインナリングと、前
記インナリングが嵌合するテーパ孔を有し、当該テーパ
孔の小径端側の端面が前記被固定部材への当接面とされ
前記被固定部材が前記軸方向に変位したときに前記イン
ナリングを縮径させるアウタプレートとから成り、前記
インナリングは、前記弾性部材により押圧されて前記テ
ーパ面を介して前記アウタプレートを前記被固定部材に
常時押圧して前記固定部材側への変位に追従させ、前記
被固定部材に前記固定部材から離反する方向へ変位させ
る入力が加わったときに前記アウタプレートがテーパ面
を介して前記弾性部材により押圧されている前記インナ
リングを縮径させて前記軸部材を締め付けて係止させ前
記被固定部材の前記変位を阻止することを特徴とする。
【0006】アウタプレートは、被固定部材が軸方向に
変位したときに当該被固定部材と共に軸方向に変位し、
この変位するときにテーパ孔によりインナリングを縮径
させる。インナリングは、縮径されると軸孔の内面が当
該軸孔を挿通する軸部材を締め付けることで軸方向への
移動が阻止される。インナリングの軸方向への移動が阻
止されることによりアウタプレートが軸方向への移動を
阻止される。これにより、被固定部材の振動が防止され
る。
【0007】請求項2では、前記インナリングは、側部
に小径端側端面から大径端側端面まで軸方向にスリット
が形成されたCリング状をなすことを特徴とする。イン
ナリングは、アウタプレートの軸方向に移動に伴いテー
パ孔により外周面が半径方向内方に押圧されるとスリッ
トの部分が狭められて縮径する。これによりインナリン
グは、アウタプレートの軸方向への移動に応じて容易に
縮径されて軸部材を良好に締め付けることができる。
【0008】請求項3では、前記インナリングは、前記
アウタプレートが被固定部材に当接した状態において、
小径端側端面が前記被固定部材と間隙を存して対向する
ことを特徴とする。アウタプレートは、インナリングの
小径端側端面が被固定部材に当接するまでインナリング
を縮径させることが可能となる。インナリングは、この
間にアウタプレートにより縮径されて軸部材を締め付け
て係止される。
【0009】請求項4では、前記インナリングは、軸孔
の内面に周方向に沿って係止爪が形成されていることを
特徴とする。インナリングは、縮径されて軸部材を締め
付けたときに係止爪が軸部材の表面に食い込み、軸部材
に強固に係止されて移動不能とされる。請求項5では、
前記係止爪は、小径端側から大径端側に向かって断面が
鋸歯状をなし、軸孔の内面周方向に沿って環状に複数形
成されていることを特徴とする。
【0010】インナリングの軸孔の内面に周方向に沿っ
て環状に複数形成された各係止爪は、その断面形状が小
径端側から大径端側に向かって鋸歯状をなしていること
で、アウタプレートにより縮径されたときに軸部材の表
面に周方向に略全周に亘り、且つ軸方向に複数箇所で移
動を阻止するように食い込む。これにより、アウタプレ
ートの軸方向への移動が阻止される。
【0011】請求項6では、前記アウタプレートのテー
パ孔の大径端側開口端に係止部が形成され、前記インナ
リングが前記アウタプレートの前記テーパ孔に逸脱不能
に収納されていることを特徴とする。インナリングがア
ウタプレート内に収納されて一体とされることで、取り
扱いが容易となる。
【0012】請求項7では、前記インナリングは、大径
端側の端面に前記アウタプレートのテーパ孔の大径端側
開口端に形成された前記係止部よりも小径のフランジが
形成され、前記フランジが前記テーパ孔の大径端側開口
端から突出していることを特徴とする。インナリングの
軸孔に軸部材を挿通して振動防止用ワッシャを装着し、
インナリングのフランジを弾性部材により押圧して前記
軸部材に振動防止用ワッシャを係止する。
【0013】請求項8では、基端が固定部材に固定さ
れ、先端が前記固定部材に固定される被固定部材を貫通
する軸部材の前記先端に装着され、前記被固定部材に常
時押圧されて前記被固定部材の前記軸部材の軸方向への
変位を防止する振動防止装置であって、縮径可能なリン
グ状をなし外周面がテーパ面とされ、縮径したときに軸
孔の内面が当該軸孔を挿通する前記軸部材を締め付けて
軸方向に移動不能とされる円錐台形状のインナリング
と、前記インナリングが嵌合するテーパ孔を有し、当該
テーパ孔の小径端側の端面が前記被固定部材への当接面
とされ前記被固定部材が前記軸方向に変位したときに前
記インナリングを縮径させるアウタプレートと、前記イ
ンナリングを前記アウタプレートに押し付ける弾性部材
とを備え、前記インナリングは、前記弾性部材により押
圧されて前記テーパ面を介して前記アウタプレートを前
記被固定部材に常時押圧して前記固定部材側への変位に
追従させ、前記被固定部材に前記固定部材から離反する
方向へ変位させる入力が加わったときに前記アウタプレ
ートがテーパ面を介して前記弾性部材により押圧されて
いる前記インナリングを縮径させて前記軸部材を締め付
けて係止させ前記被固定部材の前記変位を阻止すること
を特徴とする。
【0014】軸部材にアウタプレートのテーパ孔をその
小径端側が被固定部材に当接するように取り付け、この
軸部材にインナリングを取り付け、且つアウタプレート
のテーパ孔に嵌合させ、押圧手段によりインナリングを
アウタプレートに押圧する。固定部材が振動してアウタ
プレートがインナリングの方向に押されると、これに伴
いインナリングを縮径させる。インナリングは、縮径す
ると軸孔の内面が前記軸部材を締め付けることで係止さ
れ、軸方向への移動が阻止される。これによりアウタプ
レートの軸方向への移動が阻止されて被固定部材の振動
が防止される。
【0015】請求項9では、前記軸部材は、先端にネジ
が刻設されてナットが螺合されてなり、前記弾性部材
は、一端が前記アウタプレートに係止されて前記インナ
リングに当接され、他端が前記ナットに当接されて前記
ナットの締め付けにより前記インナリングに押圧力を付
与するスプリングであることを特徴とする。振動防止装
置は、軸部材に装着され、インナリングがスプリング
よりアウタプレートに押し付けられることでアウタプレ
ートが被固定部材常時押し付けられて装着状態に保持
される。請求項10では、前記弾性部材は、コイルスプ
リングであり、当接面の両側に夫々複数の係止爪が形成
され、一側の複数の係止爪により前記アウタプレートに
係止されて前記インナリングを保持し、他側の複数の係
止爪に前記コイルスプリングを嵌合保持するばね座を
えることを特徴とする。
【0016】振動防止装置は、ばね座によりアウタプレ
ートとインナリングとコイルスプリングとが一体的に構
成されて、使い勝手が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
より詳細に説明する。図1は、本発明に係る振動防止用
ワッシャ及びこの振動防止用ワッシャを用いた振動防止
装置の断面図を示す。図1において振動防止装置10
は、振動防止用ワッシャ(以下単に「ワッシャ」とい
う)11と、ばね座12と、弾性部材としてのコイルス
プリング13とにより構成されている。ワッシャ11
は、アウタプレート15と、インナリング16とから成
る。アウタプレート15は、リング状をなし、中心に大
径の孔15aが穿設されている。この孔15aは、その
内面が下端面15bから上端面15cに向かってテーパ
状に縮径するテーパ孔(以下「テーパ孔15a」とい
う)とされている。尚、アウタプレート15は、その外
形が上述したように円形でもよく、或いは四角形等の角
形でもよい。
【0018】インナリング16は、図1及び図2に示す
ように外周面16bがアウタプレート15のテーパ孔1
5aに嵌合するテーパ面とされており、側部に下端面1
6cから上端面16dまで貫通するスリット16eが設
けられて縮径可能な截頭円錐形状のCリングとされてい
る。インナリング16の軸孔としてのボルト孔16aの
内面には環状に係止爪16fが複数段形成されている。
これらの係止爪16fは、その断面形状が小径端(上端
面16d)側から大径端(下端面16c)側に向かって
縮径する(爪先がボルト孔16aの内方斜め下方に向か
って張り出す)鋸歯状をなしている。これにより、イン
ナリング16は、縮径されて小径端側から大径端側方向
(図中下方向)に移動する際に各係止爪16fが挿通す
るボルト5の表面に食い込むことが可能となる。しか
も、係止爪16fは、ボルト5の挿入方向への移動(ボ
ルト5に対して大径端側から小径端側方向への移動)に
対してはボルト5に食い込むことがなく、従って、イン
ナリング16は、ボルト5の挿入方向への移動が可能で
ある。
【0019】インナリング16のボルト孔16aは、係
止爪16fの内径がボルト5の外径と略同径とされてお
り、ボルト5が貫通した状態において当該インナリング
16が僅かに縮径したときに、各係止爪16fが当該ボ
ルト5の軸部5a又はネジ部5b(係止爪16fがネジ
部5bと対向しているとき)の表面に即座に食い込むよ
うになっている。尚、係止爪16fのピッチは、細かい
方がボルト5に多数の箇所で食い込むことができ、係止
力が増大して好ましい。
【0020】また、係止爪16fは、上述したように各
段を夫々完結した環状とせずに螺旋状に形成してもよ
く、この場合、ボルト5のネジ部5b(右ネジ)と逆の
螺旋(左ネジ)とする。これにより、インナリング16
のボルト孔16aにボルト5を挿通して、係止爪16f
がネジ部5bに位置したときに当該係止爪16fをネジ
部5bのネジ山と交差させることができ、係止力の低下
が防止される。このように係止爪を螺旋状に形成すると
製造コストの低減が図られる。
【0021】これらのアウタプレート15、インナリン
グ16は、高さ(板厚)が数mm(例えば、5mm)程度と
されており、且つインナリング16の高さ(板厚)が、
アウタリング15の高さよりも僅かな高さh(例えば、
1mm程度)だけ低く(薄く)形成されている。尚、この
高さhは、対象とする被固定部材の硬さにより適宜の寸
法に設定すればよく、木材等のように柔らかい部材の場
合には上述したように1mm程度とし、金属部材のように
硬い部材の場合には、0.1 mm〜0.5 mm程度あれば十分で
ある。また、インナリング16は、容易に縮径可能とす
るために肉厚が薄く形成されている。
【0022】尚、アウタプレート15のテーパ孔15a
のテーパ角は、適宜の角度に設定すればよい。しかしな
がら、テーパ孔15aのテーパ角は、小さい方がインナ
リング16を薄肉に形成する上で好ましい。また、イン
ナリング16の係止爪16fのテーパ角も適宜に設定す
ればよい。ばね座12は、リング状をなし、軸孔12a
がボルト5の外径よりも僅かに大径とされ、上部12b
の外径がインナリング16の下端面(大径端)16cの
外径よりも僅かに小径とされ、その高さHは、前記高さ
hよりも僅かに高く(H>h)形成されている。これら
のアウタプレート15、インナリング16、ばね座12
は、鉄等の金属部材で形成されている。
【0023】押圧手段としての弾性部材であるコイルス
プリング13は、インナリング16をアウタプレート1
5に押圧嵌合させるためのもので、ボルト5が遊貫し、
ばね座12のフランジ部12cとボルト5に螺合するナ
ット7側のばね座8との間に縮設されて、インナリング
16を押圧する。以下に作用を説明する。
【0024】図1に示すように被固定部材として柱1の
孔1aを貫通した締結部材としての羽子板ボルトのボル
ト5に、アウタプレート15を、上端面(テーパ孔15
aの小径端側端面)15cが柱1の側面1bに当接する
ように取り付ける。前記羽子板ボルトは、その基板(図
示せず)が他の被固定部材としての梁(図示せず)に固
定されており、前記梁と柱1とを締結する。次いで、イ
ンナリング16のボルト孔16aにボルト5を挿通さ
せ、アウタプレート15のテーパ孔15aに嵌合させ
る。このときボルト5は、表面がボルト孔16aの各係
止爪16fに軽く当接している。次に、ボルト5にばね
座12、スプリング13、ばね座8を順次取り付け、ナ
ット7を螺合して強固に締め付ける。
【0025】スプリング13は、ナット7の締め付けに
伴い圧縮されてばね座12を介してインナリング16を
押圧し、当該インナリング16がアウタプレート15を
押動してその上端面15cを柱1の側面1bに圧接させ
る。この状態においてインナリング16の上端面16d
は、柱1の側面1bと前記高さの差hに略相当する僅か
な間隙を存して対向している。また、ばね座12のフラ
ンジ部12cとアウタプレート15の下端面15cとの
間には前記ばね座12の上部12aの高さHに略相当す
る間隙が形成されている。尚、ボルト5に割ピンを設け
てナット7の緩みを防止するようにしてもよい。
【0026】このような状態において、柱1が経年変化
により痩せて側面1bが2点鎖線で示すように後退する
と、これに伴いインナリング16がスプリング13のバ
ネ力により押圧される。このときインナリング16の係
止爪16fが上端面16d側から下端面16c側に向か
って断面が鋸歯状をなして形成されていることで、ボル
ト5の挿入方向(柱1方向)への移動が可能であり、ア
ウタプレート15を柱1の側面1bに押して圧接させ
る。これにより、ボルト5は、柱1が痩せて細くなった
場合でも当該柱1と前記梁との締結を維持して柱1の振
動を防止することができる。
【0027】さて、地震や振動等により柱1が矢印A方
向に揺れたとする。アウタプレート15は、柱1の揺れ
に伴い矢印A方向に押動される。一方、インナリング1
6は、上端面16dが間隙hを存して柱1の側面1aと
対向しているために当該柱1により押動されず、且つス
プリング13によりアウタプレート15に押し付けられ
ている。この結果、アウタプレート15は、矢印A方向
に押圧されると瞬時にテーパ孔15aがインナリング1
6のテーパ状の外周面16bを締め付ける。インナリン
グ16は、側部にスリット16eが形成されていること
で縮径される。インナリング16は、縮径されると各係
止爪16fがボルト5の軸部5aの表面に食い込み、当
該位置にロックされ、矢印A方向への移動が阻止され
る。これにより、柱1の矢印A方向への揺れ(振動)が
防止され、前記梁との締結が維持される。スプリング1
3は、インナリング16をアウタプレート15に押し付
けるだけでよく、強いバネ力は必要ない。従って、スプ
リング13のコストを下げることができる。
【0028】尚、インナリング16がボルト5のネジ部
5bの部位に位置しているときには、係止爪16fが当
該ネジ部16bの表面に食い込む。また、インナリング
16は、係止爪16fが環状又は左ネジ状に形成されて
いることで、ボルト5のネジ部5bと噛み合うことなく
当該ネジ部5bの表面(山部)に確実に食い込むことが
できる。しかしながら、係止爪16fは、できれば軸部
5aに食い込ませるようにすることが好ましい。また、
ボルト5は、軸部5aとネジ部5bの外径が同じである
所謂軸太のボルトであることが好ましい。ボルト5が軸
太の場合、インナリング16をボルト5の軸部5aに装
着した際に係止爪16fと軸部5aの表面との間に隙間
が殆どなくなり、インナリング16がアウタプレート1
5により僅かに縮径されたときに直ちに係止爪16fを
軸部5aの表面に食い込ませることができると共に、強
固に食い込ませることができる。
【0029】尚、上記実施の形態においては、スプリン
グ13とインナリング16の下端面16cとの間にばね
座12を使用したが、スプリング13の外径がインナリ
ング16の下端面16cの外径よりも小径である場合に
は、ばね座12は、必ずしも必要ではない。図3は、本
発明の振動防止装置の第2の実施の形態を示す。図3に
おいて図1に示す部材と同一部材には同一符号を付して
説明を省略する。図3においてばね座12’は、平板状
をなし、外径がインナリング16の大径端側の外径より
も大径とされ、インナリング16の下端面16cとアウ
タプレート15の下端面15bとに当接される。そし
て、ばね座12’は、スプリング13によりインナリン
グ16をアウタプレート15に押圧すると共に、アウタ
プレート15を柱1の側面1bに圧接させる。アウタプ
レート15が矢印A方向に押圧されると、ばね座12’
が同時に押圧されて矢印A方向に移動するが、インナリ
ング16は、アウタプレート15の移動により即座に縮
径されてボルト5に食い込む。
【0030】このようにばね座12’を平板状に形成す
ることで、コストの低減が図られる。また、スプリング
13によりアウタプレート15とインナリング16とを
同時に押圧する場合には、スプリング13の外径、線径
等を選定して、スプリング13の端面をアウタプレート
15のテーパ孔15aの下端面15b側開口縁部とイン
ナリング16の下端面16cの周縁部とに圧接させるこ
とで、ばね座12’は、特に必要ではない。従って、ば
ね座12’を使用しない場合には更にコストを低減する
ことが可能となる。
【0031】また、図4に示すように被固定物17が鉄
部材のように経年変化のないものである場合には、許容
変位量の大きいコイルスプリング13に代えて許容変位
量の小さいスプリングワッシャ19を使用してもよい。
これによりコストの低減が図られる。尚、ボルト18
は、被固定部材17を図示しない被固定部材に締結する
ボルトである。また、ばね座として図3に示すようなば
ね座12’を使用してもよい。
【0032】図5は、本発明の振動防止用ワッシャの第
2の実施の形態を示す。図5においてワッシャ11は、
アウタプレート15のテーパ孔15a内にインナリング
16を組み込んだ状態でテーパ孔15aの大径端側の周
縁部15eを僅かに縮径させて逸脱不能とし一体的に構
成したものである。これにより、ワッシャ11の組付性
の向上が図られ、使い勝手がよくなる。尚、アウタプレ
ート15のテーパ孔15aの大径端の周縁部15eに周
方向に沿って適宜の間隔で係止爪を複数形成し、インナ
リング16を逸脱不能に係止するようにしてもよい。し
かしながら、周縁部15eに係止爪を設けるよりも僅か
に縮径させる方が構造が簡単であり、コストも安くな
る。尚、ばね座としては、図1に示す形状のばね座1
2、又は図3に示すばね座12’を使用する。
【0033】図6は、本発明の振動防止用ワッシャの第
3の実施の形態を示す。図6に示す振動防止用ワッシャ
21と図5に示す振動防止用ワッシャ11との違いは、
インナリング22の下端面22cに同心円状にフランジ
22gが形成され、このフランジ22gがアウタプレー
ト15のテーパ孔15aの周縁部15eが縮径された大
径端(以下「大径端15e」という)から外方(下方)
に突出している点である。尚、図6において、図5と同
一部材及び相当する部位には同一符号及び相当する符号
を付して詳細な説明を省略する。
【0034】図6乃至図8に示すようにインナリング2
2の下端面22cには、軸方向に沿ってフランジ22g
が形成されている。このフランジ22gは、外径がアウ
タプレート15のテーパ孔15aの大径端15eよりも
僅かに小径とされ、内径がボルト孔22aの内面に形成
されている係止爪22fの爪先の内径よりも僅かに大径
とされ、その高さが上端面22dからアウタプレート1
5の上端面15cまでの高さよりも僅かに高く形成され
ている。
【0035】これにより、図6に示すようにインナリン
グ22は、アウタプレート15のテーパ孔15a内に収
納された状態でフランジ22gが当該テーパ孔15aの
大径端15eから外方に突出する。また、フランジ22
gの内径が係止爪22fの爪先の内径よりも僅かに大径
とされていることで、係止爪22fが2点鎖線で示すボ
ルト18の表面に良好に食い込むことが可能となる。
【0036】このワッシャ21は、図6に示すように連
結部材としての軸部材であるボルト18に装着され、押
圧手段として固定用ナット23、24により押圧され
る。インナリング22は、フランジ22gの端面が固定
用ナット23に押圧されてアウタプレート15に押し付
けられ、これに伴いアウタプレート15が被固定部材2
5に圧接される。インナリング22は、固定用のナット
23により直接アウタプレート15に押し付けられるこ
とでばね座12、12’(図1、図3)や、ワッシャス
プリング13(図1)或いはスプリングワッシャ19
(図4)等の弾性部材が不要となり、部品点数の低減が
図られる。尚、固定用ナットは、1個でも良いが、ダブ
ルナットとする方が緩みを完全に防止することができ好
ましい。
【0037】また、図9に示すように押圧手段として固
定用のナットの代わりにプッシュナット26を使用して
弾性的に押圧しても良い。インナリング22は、小さな
力で押さえるだけで良く、従って、プッシュナット26
でも十分である。プッシュナット26は、複数の弾性を
有する係止爪26aにより逸脱不能とされることで、プ
ッシュナット26を使用する場合には連結部材である軸
部材としてボルト18に換えてネジ部が設けられていな
い単なる丸棒27を使用することができ、プッシュナッ
ト26と併せて更なるコストの低減が図られると共に、
作業性の大幅な向上が図られる。
【0038】図10は、本発明の振動防止用ワッシャの
第4の実施の形態を示す。尚、図6に示す部材と同一部
材及び相当する部位には同一符号及び相当する符号を付
してある。図10に示す振動防止用ワッシャ30と図6
に示す振動防止用ワッシャ21との違いは、インナリン
グ31のボルト孔31aが単なる貫通孔であり、内面に
係止爪が形成されていない点である。連結部材である軸
部材としてボルト18を使用する場合には、ネジ部18
aをインナリング31との係止爪として機能させること
が可能であり、従って、インナリング31のボルト孔3
1aには係止爪を形成しなくてもよい。このようにイン
ナリング31のボルト孔31aを単なる貫通孔とするこ
とでコストの低減が図られる。また、インナリング31
の押圧手段としては、ダブルナット23、24でも良
く、或いは図9に示すようなプッシュナットでも良い。
【0039】図11は、本発明の振動防止用ワッシャの
第5の実施の形態を示す。尚、図10に示す部材と同一
部材及び相当する部位には同一符号及び相当する符号を
付してある。図11において振動防止用ワッシャ32
は、押圧手段としてばね座34とコイルスプリング35
とを備え、一体的に構成されている。ばね座34は、環
状の当接面34aの周縁部に一側に略直角に折曲された
係止爪34cが、中央のボルト挿通孔34bの内周部に
係止爪34eが、夫々周方向に等間隔で複数例えば3個
づつ形成されており、一側の各係止爪34cには夫々先
端近傍内側に略く字状に折曲された係止部34dが形成
され、他側の各係止爪34eには基端側から先端側に順
次ずれた位置に夫々外側に略く字状に折曲された係止部
34fが形成されている。
【0040】一方、アウタプレート15にはばね座34
の各係止爪34cと対応する位置に下面15bから上面
15cに向かってテーパ状に拡径するテーパ孔15fが
穿設されている。ばね座34は、アウタプレート15の
テーパ孔15a内にインナリング33が収納された後、
各係止爪34cがアウタプレート15の各テーパ孔15
fに挿入されて、当該アウタプレート15に装着され、
当接面34aがインナリング33の下面に当接する。
尚、アウタプレート15のテーパ孔15aの大径端側開
口端周縁部は、縮径されていない。そして、インナリン
グ33は、テーパ孔15aに収納されて、下面がアウタ
プレート15の下面15bよりも僅かに突出している。
【0041】ばね座34は、各係止爪34cがアウタプ
レート15の各テーパ孔15fに挿入された状態におい
て夫々各係止部34dが各テーパ孔15fの内面に係止
されてアウタプレート15から逸脱不能とされる。これ
により、インナリング33がアウタプレート15のテー
パ孔15a内に収納された状態に保持される。スプリン
グ35は、一側の自由端がばね座34の各係止爪34e
に外嵌され、且つ各係止部34fにより係止されて逸脱
不能に保持される。これにより、振動防止用ワッシャ3
2が一体的に構成される。このように振動防止用ワッシ
ャ32を一体的に構成することで、使い勝手が良くな
る。
【0042】また、ばね座34の当接面34aをアウタ
プレート15と略同径に形成し、アウタプレート15の
外周面を下面15b側から上面15c側に縮径させてテ
ーパ面とし、係止爪15cをアウタプレート15の外周
面に係止させるようにしても良い。図12は、締結部材
としてのボルトの実施の形態を示し、ネジ部18bの基
端近傍に切欠18cを設けたものである。そして、前述
した各振動防止用ワッシャを装着し、ナット23をネジ
部18bの基端近傍まで螺合した後、矢印で示すように
ハンマ等で叩いて切断する。これにより、ネジ部18b
が短くなり、隣接する隔壁等の他の部材(図示せず)と
の干渉を防ぐことができる。また、座彫り等により穴内
に振動防止用ワッシャを収納した場合にボルトの端末を
短くすることができ、上述と同様に他の部材との干渉を
防止することができる。
【0043】また、上記各実施の形態においては、イン
ナリングとして、截頭円錐形状のリングの側部に軸方向
にスリットを設けたCリング形状としたが、これに限る
ものではなく、軸方向に2分割した分割型としてもよ
い。また、上記実施の形態では、アウタプレート15、
インナリング16、22、31、ばね座12,12’等
を鉄部材により形成したが、これに限るものではなく、
使用対象物によっては他の部材例えば、硬質樹脂部材等
により形成してもよい。
【0044】更に、上記実施の形態では振動防止装置を
木材である柱と梁とを締結する羽子板ボルトに適用した
場合について記述したが、これに限るものではなく、他
の例えば、布基礎に土台を固定する基礎ボルト等の振動
防止装置、車両等の締結部における振動防止装置として
適用し得ることは勿論である。更に、上記振動防止用ワ
ッシャは、振動の多い箇所例えば、鉄道のレールと枕木
との締め付け、高速道路の各種設備、橋梁、或いは車輌
の荷台、エンジンマウント、サスペンション等に適用し
得る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、被固定部材が軸方向に変位したときにアウタプレー
トが前記被固定部材と共に軸方向に変位し、このときに
テーパ孔によりインナリングを縮径させ、インナリング
は、縮径されると軸孔の内面が軸部材を締め付けること
で軸方向への移動が阻止され、これに伴いアウタプレー
トが軸方向への移動を阻止されることで、簡単な構成で
ありながら極めて良好に被固定部材の振動を防止するこ
とが可能である。
【0046】請求項2の発明では、インナリングは、ア
ウタプレートの軸方向に移動に伴いテーパ孔により外周
面が半径方向内方に押圧されるとスリットの部分が狭め
られて縮径することで、アウタプレートの軸方向への移
動に応じて容易に縮径されて軸部材を良好に締め付ける
ことができる。請求項3の発明では、アウタプレート
は、インナリングの小径端側端面が被固定部材に当接す
るまでインナリングを縮径させることが可能となり、イ
ンナリングは、アウタプレートにより縮径されて軸部材
を強固に締め付けることができ、軸部材に確実に係止さ
れる。
【0047】請求項4の発明では、インナリングは、縮
径されて軸部材を締め付けたときに係止爪が軸部材の表
面に食い込み、軸部材に強固に係止されて移動不能とさ
れる。請求項5の発明では、インナリングの軸孔の内面
に周方向に沿って環状に複数形成された各係止爪のその
断面形状が小径端側から大径端側に向かって鋸歯状をな
していることで、アウタプレートにより縮径されたとき
に軸部材の表面に周方向に略全周に亘り、且つ軸方向に
複数箇所で移動を阻止するように食い込み、アウタプレ
ートの軸方向への移動が確実に阻止される。
【0048】請求項6の発明では、インナリングがアウ
タプレート内に収納されて一体とされることで、取り扱
いが容易となる。請求項7の発明では、インナリングの
軸孔に軸部材を挿通して振動防止用ワッシャを装着し、
インナリングのフランジを弾性部材により押圧して前記
軸部材に振動防止用ワッシャを係止することで、装着が
容易である。
【0049】請求項8の発明では、軸部材にアウタプレ
ートのテーパ孔をその小径端側が被固定部材に当接する
ように取り付け、この軸部材にインナリングを取り付
け、且つアウタプレートのテーパ孔に嵌合させ、弾性部
によりインナリングをアウタプレートに常時押圧す
る。固定部材が振動してアウタプレートがインナリング
の方向に押されると、これに伴いインナリングを縮径さ
せる。インナリングは、縮径すると軸孔の内面が前記軸
部材を締め付けることで係止され、軸方向への移動が阻
止され、アウタプレートの軸方向への移動が阻止されて
被固定部材の振動が良好に防止される。
【0050】請求項9の発明では、振動防止装置は、
部材に装着され、ナットによりスプリングがインナリン
アウタプレートに押し付けることでアウタプレート
被固定部材に押し付けられて装着状態に保持され、
固定部材への取付が容易となる。請求項10の発明で
は、振動防止装置は、ばね座によりアウタプレートとイ
ンナリングとコイルスプリングとが一体的に構成され
、使い勝手が向上する。
【0051】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動防止用ワッシャ及びこの振動
防止用ワッシャを使用した振動防止装置の第1の実施の
形態を示す断面図である。
【図2】図1の振動防止用ワッシャのインナリングの斜
視図である。
【図3】本発明に係る振動防止装置の第2の実施の形態
を示す断面図である。
【図4】図1の振動防止装置においてコイルスプリング
に代えてスプリングワッシャを使用した場合の断面図で
ある。
【図5】本発明に係る振動防止用ワッシャの第2の実施
の形態を示す断面図である。
【図6】本発明に係る振動防止用ワッシャの第3の実施
の形態を示す断面図である。
【図7】図6のインナリングの斜視図である。
【図8】図7のインナリングの底面図である。
【図9】図6において固定用ナットに代えてプッシュナ
ットを使用した場合の断面図である。
【図10】本発明に係る振動防止用ワッシャの第4の実
施の形態を示す断面図である。
【図11】本発明に係る振動防止用ワッシャの第5の実
施の形態を示す断面図である。
【図12】本発明に係る振動防止用ワッシャの締結部材
としてのボルトの実施の形態を示す要部側面図である。
【図13】従来の締結部材である羽子板ボルトによる木
材同士の締結を示す断面図である。
【符号の説明】
1 柱 2 梁(被固定部材) 3 羽子板ボルト(締結部材) 5 ボルト 7 ナット 10 振動防止装置 11、21、30、32 振動防止用ワッシャ 12、12’ ばね座 13 コイルスプリング(弾性部材) 15 アウタプレート 15a テーパ孔 15e 係止部(テーパ孔15aの開口端) 16、22、31、33 インナリング 16a ボルト孔(軸孔) 16b 外周面(テーパ面) 16e、22e、31e スリット 16f 係止爪 17、25 被固定部材 18、27 ボルト(軸部材) 19 スプリングワッシャ 22g、31g フランジ 23、24 固定用ナット 34 ばね座 34c、34e 係止爪 35 コイルスプリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−82508(JP,A) 実開 平3−78104(JP,U) 実開 昭51−46869(JP,U) 実開 昭57−171116(JP,U) 実開 昭61−40389(JP,U) 実開 昭60−103719(JP,U) 実開 昭59−24519(JP,U) 実開 昭61−45612(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16B 43/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端が固定部材に固定され、先端が前記
    固定部材に固定される被固定部材を貫通する軸部材の前
    記先端に装着され、弾性部材により前記被固定部材に常
    時押圧されて前記被固定部材の前記軸部材の軸方向への
    変位を防止する振動防止装置に使用する振動防止用ワッ
    シャであって、 縮径可能なリング状をなし外周面がテーパ面とされ、縮
    径したときに軸孔の内面が当該軸孔を挿通する前記軸部
    材を締め付けて軸方向に移動不能とされる円錐台形状の
    インナリングと、 前記インナリングが嵌合するテーパ孔を有し、当該テー
    パ孔の小径端側の端面が前記被固定部材への当接面とさ
    れ前記被固定部材が前記軸方向に変位したときに前記イ
    ンナリングを縮径させるアウタプレートとから成り、 前記インナリングは、前記弾性部材により押圧されて前
    記テーパ面を介して前記アウタプレートを前記被固定部
    材に常時押圧して前記固定部材側への変位に追従させ、 前記被固定部材に前記固定部材から離反する方向へ変位
    させる入力が加わったときに前記アウタプレートがテー
    パ面を介して前記弾性部材により押圧されている前記イ
    ンナリングを縮径させて前記軸部材を締め付けて係止さ
    せ前記被固定部材の前記変位を阻止する ことを特徴とす
    る振動防止用ワッシャ。
  2. 【請求項2】 前記インナリングは、側部に小径端側端
    面から大径端側端面まで軸方向にスリットが形成された
    Cリング状をなすことを特徴とする請求項1に記載の振
    動防止用ワッシャ。
  3. 【請求項3】 前記インナリングは、前記アウタプレー
    トが前記被固定部材に当接した状態において、小径端側
    端面が前記被固定部材と間隙を存して対向することを特
    徴とする請求項1に記載の振動防止用ワッシャ。
  4. 【請求項4】 前記インナリングは、軸孔の内面に周方
    向に沿って係止爪が形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の振動防止用ワッシャ。
  5. 【請求項5】 前記係止爪は、小径端側から大径端側に
    向かって断面が鋸歯状をなし、軸孔の内面周方向に沿っ
    て環状に複数形成されていることを特徴とする請求項4
    に記載の振動防止用ワッシャ。
  6. 【請求項6】 前記アウタプレートのテーパ孔の大径端
    側開口端に係止部が形成され、前記インナリングが前記
    アウタプレートの前記テーパ孔に逸脱不能に収納されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の振動防止用ワッ
    シャ。
  7. 【請求項7】 前記インナリングは、大径端側の端面に
    前記アウタプレートのテーパ孔の大径端側開口端に形成
    された前記係止部よりも小径のフランジが形成され、前
    記フランジが前記テーパ孔の大径端側開口端から突出し
    ていることを特徴とする請求項6に記載の振動防止用ワ
    ッシャ。
  8. 【請求項8】 基端が固定部材に固定され、先端が前記
    固定部材に固定される被固定部材を貫通する軸部材の前
    記先端に装着され、前記被固定部材に常時押圧されて前
    記被固定部材の前記軸部材の軸方向への変位を防止する
    振動防止装置であって、 縮径可能なリング状をなし外周面がテーパ面とされ、縮
    径したときに軸孔の内面が当該軸孔を挿通する前記軸部
    材を締め付けて軸方向に移動不能とされる円錐台形状の
    インナリングと、 前記インナリングが嵌合するテーパ孔を有し、当該テー
    パ孔の小径端側の端面が前記被固定部材への当接面とさ
    れ前記被固定部材が前記軸方向に変位したときに前記イ
    ンナリングを縮径させるアウタプレートと、 前記インナリングを前記アウタプレートに押し付ける
    性部材とを備え 前記インナリングは、前記弾性部材により押圧されて前
    記テーパ面を介して前記アウタプレートを前記被固定部
    材に常時押圧して前記固定部材側への変位に追従させ、 前記被固定部材に前記固定部材から離反する方向へ変位
    させる入力が加わったときに前記アウタプレートがテー
    パ面を介して前記弾性部材により押圧されている前記イ
    ンナリングを縮径させて前記軸部材を締め付けて係止さ
    せ前記被固定部材の前記変位を阻止する ことを特徴とす
    る振動防止装置。
  9. 【請求項9】 前記軸部材は、先端にネジが刻設されて
    ナットが螺合されてなり、 前記弾性部材は、一端が前記アウタプレートに係止され
    て前記インナリングに当接され、他端が前記ナットに当
    接されて前記ナットの締め付けにより前記インナリング
    に押圧力を付与するスプリングである ことを特徴とする
    請求項8に記載の振動防止装置。
  10. 【請求項10】 前記弾性部材は、コイルスプリングで
    あり、当接面の両側に夫々複数の係止爪が形成され、一
    側の複数の係止爪により前記アウタプレートに係止され
    て前記インナリングを保持し、他側の複数の係止爪に
    記コイルスプリングを嵌合保持するばね座を備えること
    を特徴とする請求項に記載の振動防止装置。
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