JP2000081018A - 振動防止用ワッシャ - Google Patents

振動防止用ワッシャ

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JP2000081018A
JP2000081018A JP10251195A JP25119598A JP2000081018A JP 2000081018 A JP2000081018 A JP 2000081018A JP 10251195 A JP10251195 A JP 10251195A JP 25119598 A JP25119598 A JP 25119598A JP 2000081018 A JP2000081018 A JP 2000081018A
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inner ring
leaf spring
hole
vibration
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Toshiyuki Kato
俊行 加藤
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Kato Kk T
T KATOU KK
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Kato Kk T
T KATOU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 締結部材により締結される部材間に振動が加
わった際にその振動を防止し、特に座彫り内に収納する
ことが可能な薄型の振動防止用ワッシャを提供する。 【解決手段】 縮径可能なリング状をなし外周面がテー
パ面とされ、縮径したときに軸孔13aの内面が当該軸
孔を挿通するボルト5を締め付けて軸方向に移動不能と
されるインナリング13と、インナリング13が嵌合す
るテーパ孔12aを有し、テーパ孔の小径端側の端面1
2cが柱1の座彫り1cの底面1dへの当接面とされ、
柱1が軸方向に変位したときにインナリング13を縮径
させるアウタプレート12と、ボルト5に螺合されるナ
ット9との間に縮設され、中央部が両端部よりも膨らん
だ側面視略凸レンズ状の形状をなし、中央にボルト5が
貫通する貫通孔が設けられた板ばね14とを備えた構成
としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被固定部材に振動
が加わったときに締結部材の緩みを防止するようにした
振動防止用ワッシャに関し、特に、座彫り内に収納可能
な薄型の振動防止用ワッシャに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、木造建築においては、図10に
示すように柱1と梁2とを羽子板ボルト3により固定し
て振動を防止している。即ち、固定部材としての梁2に
締結部材としての羽子板ボルト3の基板4をボルト6及
びナット7で固定し、ボルト5を被固定部材としての柱
1に貫設した孔1aに貫通させ、ワッシャ8を介してナ
ット9を締め付けて柱1と梁2とを強固に固定し、地震
等で揺れたときに柱1の振動を防止して柱1と梁2とが
外れないようにしている。
【0003】また、柱1に外壁部材10を取り付ける場
合には、当該柱1の側面1bの貫通孔1aの開口端に座
彫り1cを設けて羽子板ボルト3のボルト5の先端及び
ナット9を当該座彫り1c内に収納し、外壁部材10に
当たらないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、木造建築に
おいては、木材を十分に枯らして木痩せを除去したもの
を使用することが好ましいが、このような木材を使用す
ることは建築費用が高価となり、どうしても生乾きのも
のを使用せざるをえない。このため、築後に起こる木の
縮み即ち、木痩せにより柱1が2点鎖線で示すように細
くなる。このように柱1が細くなると、ボルト5に締め
付けたナット9が緩んだ状態となり、地震等により揺れ
たときや、車両の通行による振動等により柱1が振動す
るという問題があるばかりでなく、耐振力が著しく低下
する。
【0005】この場合、柱1に外壁部材10が設けられ
ていない箇所においては前記木痩せに起因して緩んだナ
ット9を再度締め付けることも可能であるが、外壁部材
10が装着されている箇所においては、前記緩んだナッ
ト9を再度締め付けることは不可能である。しかも、座
彫り1cの深さは浅く(約24mm程度)、前記木痩せ
によるナット9の緩みを防止する手段を組み込むことが
極めて困難である。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、締結部材により締結される部材間に振動が加わった
際にその振動を防止し、特に座彫り内に収納することが
可能な薄型の振動防止用ワッシャを提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、請求項1では、縮径可能なリング状
をなし外周面がテーパ面とされ、縮径したときに軸孔の
内面が当該軸孔を挿通するボルトを締め付けて軸方向に
移動不能とされるインナリングと、前記インナリングが
嵌合するテーパ孔を有し、当該テーパ孔の小径端側の端
面が被固定部材への当接面とされ前記被固定部材が前記
軸方向に変位したときに前記インナリングを縮径させる
アウタプレートと、前記インナリングの大径端面と前記
ボルトに螺合されるナットとの間に縮設され、中央部が
膨らんだ側面視略凸レンズ状の形状をなし、中央に前記
ボルトが貫通する貫通孔が設けられた板ばねとを備えた
ことを特徴とする。
【0008】板ばねは、インナリングを介してアウタプ
レートを押圧して被固定部材に圧接させ、被固定部材の
木痩せ等に起因する変位に追従させる。アウタプレート
は、被固定部材がボルトの軸方向に変位したときに当該
被固定部材と共に軸方向に変位し、インナリングは、板
ばねによりアウタプレートのテーパ孔に押し付けられて
いることで、アウタプレートが前記軸方向に変位すると
きにテーパ孔によりインナリングを縮径させる。インナ
リングは、縮径されると軸孔の内面がボルトを締め付け
ることで軸方向への移動が阻止される。インナリングの
軸方向への移動が阻止されることによりアウタプレート
が軸方向への移動を阻止される。これにより、振動防止
用ワッシャは、特に被固定部材が木材である場合、木痩
せ等に起因する振動を防止することができる。
【0009】板ばねは、側面視略凸レンズ状に形成され
ていることで、短いばね長で大きなばね力が得られ、薄
型の振動防止用ワッシャを構成することができ、特に柱
等の座彫り内に防振防止用ワッシャを収納することが可
能であり、且つインナリングに十分なばね力を付与する
ことが可能である。請求項2では、前記板ばねは、圧縮
変形を規制するストッパが一体に設けられていることを
特徴とする。
【0010】板ばねは、ストッパによりナットの締め付
けによる過度の圧縮変形が防止されることで、折損や、
前記インナリングに過大な押圧力が付与されることが防
止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
より詳細に説明する。図1は、本発明に係る振動防止用
ワッシャの実施の形態を示す断面図、図2は図1の矢線
II−IIに沿う断面図を示す。尚、図10に示す部材と同
一部材には同一の符号を付してある。また、図1及び図
2は、図10において柱1の側面1bに設けられた座彫
り1cを上方に向けて描いてある。図1に示すように羽
子板ボルトのボルト5の先端は、柱1のボルト貫通孔1
aを貫通して側面1bに設けられた座彫り1c内に突出
しており、且つ柱1が2点鎖線で示すように木痩せした
場合でも座彫り1c内に位置して側面1bから突出しな
いように設けられている。そして、座彫り1c内に防振
用ワッシャ11が収納されてボルト5の先端に装着さ
れ、ナット9が螺合されている。
【0012】振動防止用ワッシャ(以下単に「ワッシ
ャ」という)11は、アウタプレート12と、インナリ
ング13と、弾性部材としての板ばね14とから成る。
アウタプレート12は、リング状をなし、中心に孔12
aが穿設されている。孔12aは、その内面が端面12
bから端面12cに向かってテーパ状に縮径するテーパ
孔(以下「テーパ孔12a」という)とされている。
【0013】インナリング13は、図1及び図4に示す
ように外周面13bがアウタプレート12のテーパ孔1
2aに嵌合するテーパ面とされており、側部に大径端面
(下端面)13cから小径端面(上端面)13dまで貫
通するスリット13eが設けられて縮径可能な円錐台形
状のCリングとされている。このインナリング13は、
アウタプレート12のテーパ孔12aに収納された図1
の状態において、大径端面13cがアウタプレート12
の端面12bよりも僅かな高さh突出し、小径端面が端
面12cよりも僅かな高さh’内方に位置している。ア
ウタプレート12、インナリング13は、高さ(板厚)
が数mm(例えば、5mm)程度とされており、高さh、
h’は、例えば、1mm程度とされている。また、インナ
リング13は、縮径可能とするために肉厚が薄く形成さ
れている。これらのアウタプレート12、インナリング
13は、鉄部材により形成されている。
【0014】尚、アウタプレート12のテーパ孔12a
のテーパ角は、適宜の角度に設定すればよい。しかしな
がら、テーパ孔12aのテーパ角は、小さい方がインナ
リング13を薄肉に形成する上で好ましい。インナリン
グ13の軸孔としてのボルト孔13aの内面には係止爪
13fが環状に複数段例えば、2段形成されている。係
止爪13fは、その断面形状が小径端面13d側から大
径端面13c側に向かってテーパ状に縮径する略鋸歯状
をなしている。これにより、インナリング13は、縮径
されてボルト5から抜ける方向(図1の上方向)に移動
(変位)する際に各係止爪13fがボルト穴13aを挿
通するボルト5の表面に食い込むことが可能となる。し
かも、係止爪13fは、ボルト5の挿入方向への移動
(図1の下方向)に対してはボルトに食い込むことがな
く、従って、インナリング13は、ボルト5への挿入方
向への移動が可能である。
【0015】インナリング13のボルト孔13aは、係
止爪13fの内径がボルト5の外径と略同径とされてお
り、ボルト5が貫通した状態において僅かに縮径したと
きに、各係止爪13fが当該ボルト5のネジ部のねじ山
に即座に食い込むようになっている。尚、係止爪13f
のピッチは、細かい方がボルト5に多数の箇所で食い込
むことができ、係止力が増大して好ましい。
【0016】また、各係止爪13fは、螺旋状に形成し
てもよく、この場合、ボルト5のネジ部(右ネジ)と逆
の螺旋(左ネジ)とする。これにより、インナリング1
3のボルト孔13aにボルトを挿通して、係止爪13f
がネジ部に位置したときに当該係止爪13fをネジ部の
ネジ山と交差させることができ、係止力の低下が防止さ
れる。このように係止爪を螺旋状に形成すると製造コス
トの低減が図られる。
【0017】尚、インナリング13は、内面に係止爪1
3fを必ずしも設ける必要はなく、内面が平滑な面であ
っても縮径したときにボルトのねじ山が内面に食い込む
ことで、上述と略同様の効果が得られる。そして、係止
爪13fを形成しない場合には、インナリング13の更
なるコストの低減が図られる。板ばね14は、インナリ
ング13をアウタプレート12のテーパ孔12aに押し
付けるためのもので、浅い座彫り(深さ24mm程度)
1c内に収納される薄型の振動防止用ワッシャ11のイ
ンナリング13に十分なばね力を付与するために、ばね
長を短くし、且つ大きなばね力が得られる形状とされて
いる。このため板ばね14は、中央部が両端よりも膨ら
んだ側面視略凸レンズ状に形成されている。
【0018】この板ばね14は、図4乃至図6に示すよ
うに中央部14aの両側部14b、14cを夫々一側に
湾曲させて側面視略凸レンズ状に形成し、且つ両側部1
4b、14cが夫々一側(図中上側)において重なるよ
うに形成されている。そして、図中下側の面を形成する
中央部14a(以下「下面14a」という)、及び図中
上側側の面を形成する側部14b、14c(以下「上面
14b、14c」という)の略中央にボルト5が貫通す
るボルト孔14d、14e、14fが穿設されている。
また、上面14bの上側に重なる上面14cの先端中央
にはナット7の緩み止め用のストッパ14gが上方に略
直角に折曲して形成されている。
【0019】図5に示すように下面14aのボルト孔1
4dは、ボルト5よりも僅かに大径、且つインナリング
13の大径端面13cの外径よりも小径とされ、上面1
4b、14cのボルト孔14e、14fは、ボルト5よ
りも僅かに大径且つ図中左右方向に僅かに長い長孔とさ
れている。これにより、板ばね14は、ボルト5が挿通
された状態で上面14b、14cが重なりを増す方向
(圧縮変形方向)に変位可能とされ、当該板ばね14の
圧縮作動が可能とされる。尚、ボルト孔14e、14f
は、長孔とせずに、前記変位を考慮した大きめの丸孔と
してもよい。このようにボルト孔14e、14fを単な
る丸孔とすることで板ばね14のコストの低減が図られ
る。
【0020】板ばね14の上面14bのボルト孔14e
の両側にはインナリング13の大径端面13cよりも外
側にストッパ14h、14hが切り起こし成形により下
面14aに向かって形成されており、下面14aにはこ
れらのストッパ14h、14hが遊貫する孔14i、1
4i(図2)が穿設されている。ストッパ14hは、図
2に示すように板ばね14が圧縮されたときに先端が孔
14iを貫通してアウタプレート12の端面12bに当
接してインナリング13に適切なばね力を付与すると共
に、当該板ばね14の過度の圧縮変形を阻止して折損等
を防止するためのもので、その長さは、(板ばね14の
最大圧縮変位量+インナリング13の突出高さh+当該
板ばね14の板厚)とされている。
【0021】尚、ストッパ14h、14hは、図2及び
図5に示すようにその先端をインナリング13の直径上
の左右両側位置においてアウタプレート12の端面12
bに当接させるように設けることが、インナリング13
に均等にばね力を付与する上で好ましい。以下に作用を
説明する。
【0022】図1及び図2に示すように柱1のボルト孔
1aを貫通して座彫り1c内に突出した羽子板ボルトの
ボルト5の先端にアウタプレート12のテーパ孔12a
の小径端側の端面12cが座彫り1cの底面1dに当接
して取り付けられる。ボルト5は、柱1が2点鎖線で示
すように木痩せしても先端が座彫り1cから突出しない
長さに設定されている。次いで、インナリング13がボ
ルト孔13aを介してボルト5に装着され、テーパ孔1
2aに挿入される。このときインナリング13の大径端
面13cは、アウタプレート12の端面12bから高さ
hだけ突出している。また、インナリング13の各係止
爪13fは、ボルト5のねじ山に軽く当接し、または僅
かな間隙を存して対向する。
【0023】次に、板ばね14がボルト孔14d〜14
fを介してボルト5に取り付けられ、下面14aがイン
ナリング13の大径端面13cに当接され、ナット9が
螺合される。板ばね14は、ナット9が締め付けられる
に伴い上面14c、14bが押圧されて変形し、下面1
4aがインナリング13をテーパ孔12aに押し付け
る。板ばね14が圧縮されて変形し、両側部のストッパ
14h、14hが下面14aの孔14i、14iを貫通
してアウタプレート12の端面12bに当接すると、当
該板ばね14の圧縮変形が阻止され、ナット9の締め付
け即ち、回動が阻止される。これにより、ナット7の過
度の締め付けが防止され、板ばね14の折損等が防止さ
れる。
【0024】この状態において、アウタプレート12の
端面12cが座彫り1cの底面1dに当接され、インナ
リング13が板ばね14のばね力によりアウタプレート
12のテーパ孔12aに押し込まれ、小径端面13dが
座彫り1cの底面1dと僅かな間隙h’を存して対向す
る。このようにして柱1の座彫り1c内に薄型の振動防
止用ワッシャ11を収納することができる。振動防止用
ワッシャ11は、インナリング13にばね力を付与する
弾性部材として前記形状の板ばねを使用することで、コ
イルスプリングを使用する場合に比して薄型で、且つ大
きなばね力を得ることが可能となる。また、皿ばねを使
用する場合に比して変形を規制するためのストッパや、
ナットの緩み止め防止するストッパ等を容易に形成する
ことが可能となる。
【0025】柱1が木痩せして側面1b、及び座彫り1
cの底面1dが2点鎖線で示すように後退すると、これ
に伴い振動防止用ワッシャ11のアウタプレート12と
インナリング13が柱1の木痩せと共に移動する。即
ち、図7に示すように柱1が木痩せすると、これに伴い
板ばね14がばね力によりインナリング13を座彫り1
cの底面1d方向に押圧する。インナリング13は、係
止爪13fがボルト5の挿入方向(柱1方向)への移動
可能に形成されていることで、座彫り1cの底面1d方
向に移動し、これに伴いアウタプレート12を押動して
端面12cを座彫り1cの底面1dに押し付ける。ま
た、ナット9は、角部が板ばね14のストッパ14gに
より係止されることで回転が阻止されて緩みが防止され
る。これにより、振動防止用ワッシャ11は、柱1が木
痩せしても羽子板ボルトによる梁(図示せず)との締結
を強固に維持することができる。
【0026】ボルト5の先端は、柱1が木痩せしても座
彫り1c内に位置しており、当該柱1の側面1bから突
出することはない。従って、柱1の側面1bに外壁部材
が取り付けられており、当該柱1が木痩せしてもボルト
5が前記外壁部材に当たることはない。地震や振動等に
より柱1が矢印A方向に揺れた場合、アウタプレート1
2は、柱1の揺れに伴い図7の矢印A方向に押動され
る。一方、インナリング13は、小径端面13dが間隙
h’を存して座彫り1cの底面1dと対向しているため
に当該柱1により押動されず、且つ板ばね14によりア
ウタプレート12に押し付けられている。この結果、ア
ウタプレート12は、矢印A方向に押圧されると瞬時に
テーパ孔12aがインナリング13のテーパ状の外周面
13bを締め付ける。
【0027】インナリング13は、側部にスリット13
eが形成されていることで縮径される。インナリング1
3は、縮径されると各係止爪13fがボルト5のねじ部
に食い込み、当該位置に固定され、矢印A方向への移動
が阻止される。これにより、柱1の矢印A方向への揺れ
(振動)が防止され、前記梁との締結が維持される。ま
た、インナリング13は、係止爪13fが環状(又は左
ネジ状)に形成されていることで、ボルト5のネジ部と
噛み合うことなく当該ネジ部の表面(山部)に確実に食
い込むことができる。
【0028】図8は、板ばねの他の実施例を示す平面
図、図9は図1の矢線IX−IXに沿う断面図を示す。板ば
ね15は、重なり合う上面15b、15cの内側(下
側)の上面15bの先端中央部、及び両側部にストッパ
15h、及びストッパ15h’、15h’が形成されて
おり、両側のストッパ15h’、15h’は下面15a
の側面よりも外側に位置して形成されている。そして、
下面15aには中央部のストッパ15hが遊貫する孔1
5iが穿設されている。板ばね15は、これらのストッ
パ15h、15h’により、前記ナット9の締め過ぎに
よる過度の圧縮変形が規制され、折損等が防止される。
【0029】尚、板ばね14、15等の圧縮変形を規制
するストッパは、図4、図9に示す部位に限定されるも
のではなく、他の部位に形成してもよい。しかしなが
ら、板ばね14のストッパ14hは、当該板ばね14の
歩留まり、加工性、コスト等の点において図4に示すよ
うな部位に形成することが好ましい。また、板ばね1
4、15は、側面視略両凸レンズ状に湾曲した形状とし
たが、これに限りものではなく、インナリングの大径端
面と当接する下面が平らな側面視略平凸レンズ状の形状
とすることもできる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
縮径可能なリング状をなし外周面がテーパ面とされ、縮
径したときに軸孔の内面が当該軸孔を挿通するボルトを
締め付けて軸方向に移動不能とされるインナリングと、
前記インナリングが嵌合するテーパ孔を有し、当該テー
パ孔の小径端側の端面が被固定部材への当接面とされ前
記被固定部材が前記軸方向に変位したときに前記インナ
リングを縮径させるアウタプレートと、前記インナリン
グの大径端面と前記ボルトに螺合されるナットとの間に
縮設され、中央部が膨らんだ側面視略凸レンズ状の形状
をなし、中央に前記ボルトが貫通する貫通孔が設けられ
た板ばねとを備えた構成としたことで、短いばね長でイ
ンナリングに大きなばね力を付与することができる薄型
の振動防止用ワッシャを構成することができ、特に被固
定部材が木材の柱等である場合座彫り内に前記振動防止
用ワッシャを収納することが可能となり、前記柱に取り
付けられる外壁部材に干渉することなく、且つ木痩せ等
に起因する振動を確実に防止することができる。
【0031】請求項2では、前記板ばねは、ストッパに
よりナットの締め付けによる過度の圧縮変形が防止さ
れ、折損や、前記インナリングに過大な押圧力が付与さ
れることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動防止用ワッシャの使用状態を
示す断面図である。
【図2】図1の振動防止用ワッシャの矢線II−IIに沿う
断面図である。
【図3】図1の振動防止用ワッシャのインナリングの斜
視図である。
【図4】図1の振動防止用ワッシャの板ばねの側面図で
ある。
【図5】図5の板ばねの平面図である。
【図6】図5の板ばねの矢線VI−VIに沿う断面図であ
る。
【図7】図1の柱1が木痩せした場合における振動防止
用ワッシャの作動説明図である。
【図8】板ばねの他の実施例を示す平面図である。
【図9】図8の矢線IX−IXに沿う断面図である。
【図10】従来の締結部材である羽子板ボルトによる柱
と梁の座彫りによる締結を示す断面図である。
【符号の説明】
1 柱(被固定部材) 1a ボルト孔 1c 座彫り 2 梁 3 羽子板ボルト 5 ボルト 7 ナット 11 振動防止用ワッシャ 12 アウタプレート 12a テーパ孔 13 インナリング 14、15 板ばね 14h、15h、15h’ ストッパ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縮径可能なリング状をなし外周面がテー
    パ面とされ、縮径したときに軸孔の内面が当該軸孔を挿
    通するボルトを締め付けて軸方向に移動不能とされるイ
    ンナリングと、 前記インナリングが嵌合するテーパ孔を有し、当該テー
    パ孔の小径端側の端面が被固定部材への当接面とされ前
    記被固定部材が前記軸方向に変位したときに前記インナ
    リングを縮径させるアウタプレートと、 前記インナリングの大径端面と前記ボルトに螺合される
    ナットとの間に縮設され、両側部が一側に折り返されて
    重ねられ、且つ中央部が両端部よりも膨らんだ側面視略
    凸レンズ状の形状をなし、中央に前記ボルトが貫通する
    貫通孔が設けられた板ばねとを備えたことを特徴とする
    振動防止用ワッシャ。
  2. 【請求項2】 前記板ばねは、圧縮変形を規制するスト
    ッパが一体に設けられていることを特徴とする請求項1
    に記載の振動防止用ワッシャ。
JP10251195A 1998-09-04 1998-09-04 振動防止用ワッシャ Pending JP2000081018A (ja)

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