JP2934038B2 - 土壌掘削方法及び装置 - Google Patents

土壌掘削方法及び装置

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JP2934038B2
JP2934038B2 JP5362391A JP5362391A JP2934038B2 JP 2934038 B2 JP2934038 B2 JP 2934038B2 JP 5362391 A JP5362391 A JP 5362391A JP 5362391 A JP5362391 A JP 5362391A JP 2934038 B2 JP2934038 B2 JP 2934038B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土壌面に穴や溝を掘る
際の土壌掘削方法及びその装置に関し、特に土中にガス
管,水道管,ケ―ブル挿通管等の配管類が埋設されてい
る道路下等の土壌に対しその土壌面に穴や溝を掘る際、
土中の埋設物を損傷することなく土壌を掘り取ることが
できる土壌の掘削方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】土壌の掘削に際しては、一般的にバケッ
トを操作して土砂を掘り取るショベル系掘削機がよく知
られている。この掘削機は、機械力を利用してバケット
を土中に突き込み土砂を掘り上げるように掘削するもの
であり、掘削能力が大きく一般の土壌掘削に広く使用さ
れている。
【0003】しかし道路下等の土壌掘削に際しては、通
常、その土中にガス管,水道管あるいはケ―ブル挿通管
等の配管類が埋設されていることから、上述の機械力を
利用してバケットを土中に突き込む形式の掘削機では、
その掘削時に土中に突き込まれるバケットが、埋設物を
押し潰して損傷したり,埋設物を掘り起して破壊する等
の不都合が起る。このため、土中に埋設物が存在する土
壌の掘削には、上述の機械力を利用した掘削機を使用で
きない制約がある。
【0004】そこで土中の埋設物を損傷,破壊しない別
形式の掘削機として、従来、例えば特開昭58−222
228号公報に記載された先行技術に示す真空掘削機が
知られている。この真空掘削機は、吸引用ブロワに連通
されたバキュ―ムホ―スの先端に土砂の吸込み口を備
え、作業者がそのホ―スの土砂吸込み口を、掘削しよう
とする土壌面に対向させてブロワからの吸引力により土
砂を吸い上げるように掘削するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の真空掘削機によ
れば、真空吸引力を利用して土砂を吸い上げるように掘
削が進行されるから、土中に敷設されている埋設物を損
傷したり,破壊する等の問題は起らない。
【0006】しかし、従来より知られている真空掘削機
は、ブロワからの真空吸引力により土砂を吸い上げる機
能のみであり、掘削しようとする土壌面の破砕機能は有
していない。このため、掘削作業にあたって、次のよう
な不便があった。
【0007】すなわち従来の真空掘削機を用いて、例え
ば、道路下等の土壌中に敷設された配管類を、管路補修
に際してその補修個所を地上に露出するように土壌掘削
する場合、その掘削個所の土壌面を、別に用意した掘削
棒などで作業者が事前に突き崩し土砂を予め吸引排土で
きる状態に破砕しておく必要性がある。
【0008】このため、掘削作業に際し、別の作業者を
要して土壌面を事前に突き崩す作業工程を連繁させる不
便があり、また、その土壌面の突き崩し作業は、これを
人力で行う関係から大変な重労働を伴う上、人力による
突き崩し作業には能力的にも限界があり多大な時間を要
する。このために土壌の掘削業に多大な労力と時間を要
することから、上述の管路補修などの工事施工に際し道
路下などの土壌を掘削する際、その掘削に時間がかか
り、またその作業性もきわめて悪く、掘削作業が工事施
工上の大きなネックになっていた。一方、人力的な掘削
作業を解消するために、例えば、特開平1−16338
9号広報に示されているように、流体の一つである水を
用いた排水圧による掘削を行う工法が提案されてきてい
るが、このような工法では、掘削すべき箇所の周辺土壌
内に水が浸入し、排水圧によって土壌表面が浮き上がっ
たりして悪影響を及ぼすという新たな不具合が発生して
しまう虞がある。本発明は、このような問題に鑑み、埋
設物の損傷、破壊しない真空掘削方式を前提としつつ
も、掘削作業を効率的に遂行できるとともに掘削箇所周
辺の土壌への悪影響を及ぼさないようにして掘削作業
行える掘削方法及びその装置を提供することを目的とす
る。
【0009】この目的を達成するため、本発明による土
壌掘削方法は、土壌面に中空の掘削筒を直立し、その筒
の下端筒口で区画された土壌表面にて該土壌表面を切り
崩して攪乱させつつ圧力空気を噴気させて空気圧により
土壌を破砕し該破粋土砂を、真空源に連通した掘削筒
の中空筒内を通して負圧吸引力により吸い上げ掘削筒の
中空筒上部接続されたバキュームダクトにより所要位置
に吸引移送して排土するように掘削することを特徴とす
る。
【0010】またこの方法を実施するために使用する土
壌掘削装置は、土壌面に直立された中空の掘削筒と、
掘削筒の下端に設けられて回転可能な切削チップと、
掘削筒の下端筒口部に開口した噴気口より所要圧力の空
気を吹き出す送風手段と、掘削筒の中空筒内に所要圧力
の吸引上昇気流を発生させる真空吸引手段とを備え、該
真空吸引手段に連通する吸引経路上に土砂収集室を設
け、ガイド収集室と掘削筒の中空部上部とをバキューム
ダクトにより接続して上記切削チップの回転により攪乱
されるのに合わせて上記噴気による突き崩された土砂を
上記バキュームダクトを介して土砂収集室に吸引するこ
とを特徴とする。
【0011】また上記の土壌掘削装置は、送風手段によ
る圧力空気の噴気流量と、真空吸引手段による吸引上昇
気流の吸気流量とを、相互に平衡する関係に構成してな
ることを特徴とする。
【0012】
【作用】上述の掘削方法及び装置によると、掘削しよう
とする土壌面に中空の掘削筒が直立され、この掘削筒の
下端筒口によって区画された掘削対象の土壌面に対し
削チップが突き当たって切り崩すことにより攪乱しやす
くしされるとともに、圧力空気が限定して噴気されるか
ら、土壌破砕のため供給される圧力空気が掘削対象の土
壌面に集中して作用し、空気圧が効率よく土壌面の破砕
作用に寄与する、しかも、掘削筒により区画されている
掘削対象となる土壌面が切削ピッチにより切り崩される
ことで攪乱しやすくされているので、小風量、低風圧の
圧力空気によって土壌面の突き崩し機能が確実に具現さ
れることで装置の大型化を招くことなく掘削作業を行う
ことができる。
【0013】しかも、掘削対象箇所では切削チップによ
り切り崩されて攪乱しやすい状態となっている土砂は
気圧により突き崩された土砂とともに土壌面に噴気され
た圧力空気の反動流により掘削筒の下端筒内に浮動し、
この不動課程において土砂の細粒化が助長されつつ、掘
削筒内に作用した負圧吸引力により即座に吸い上げられ
るように流動するから、掘削筒の中空筒内を通して吸引
搬送される土砂の流動がスムーズに行われ、破砕土砂の
吸引排土が円滑に具現される。しかも、切削チップによ
り掘削対象となる土壌面の最外周の土砂が切り崩される
ことで掘削筒の最外周の掘削位置が規定され、掘削筒の
周周辺土壌が空気圧によって不用意に掘削されてしまう
のを防止して空気圧を掘削進行方向にのみ集中的に作用
させることができるので、掘削効率を向上させることが
できる。
【0014】この結果、土壌面の突き崩し機能と、破砕
土砂の吸引排土機能とが、土壌面に直立された中空掘削
筒を介して自動的に、且つ同時的に進行され、また土中
に埋設物が存在してもこれを損傷,破壊することなく土
壌の掘削作業が能率的に遂行されるようになる。
【0015】この場合、土壌面の突き崩し機能に寄与さ
れる圧力空気の噴気流量と、破砕土砂の吸引排土機能に
寄与される吸引気流の吸気流量とを、相互に平衡する関
係に構成してなる場合は、掘削筒周りの周辺土壌に圧力
空気が侵入する現象が起らなくなり、その周辺土壌に与
える悪影響を確実に抑制できると共に、また掘削筒の中
空筒内に作用させる吸引上昇気流の吸気流量が充分に得
られ、且つ流速がある程度以上に確保されるから、掘削
筒の中空筒内を通して吸引移送される土砂の排土経路に
詰り等も派生せず、掘削効率を最大に発揮できるように
なる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図示の実施例は、前部に運転席2を装備した低
床型トラック1に本発明の土壌掘削装置を装備した形態
を示すものである。この実施例では、トラック1の車台
3上には、第1図に示すように、エンジン4と、このエ
ンジン4により駆動される真空吸引用ブロワ5と、ブロ
ワ5の吸引経路上に設置された箱型のフィルタ室6と、
これに連通された土砂収集室7とが装備されている。
【0017】上記真空吸引用ブロワ5は、その吸引経路
に接続された連通管8を介してフィルタ室6と連通され
ている。フィルタ室6は、仕切板6cによりその上部に
排気室6aと、下部に吸引室6bとが上下に仕切られて
あり、上部に区画された排気室6aに前記連通管8が連
通されている。仕切板6cには、下部の吸引室6b内に
垂下して複数個の蛇腹状ホ−ス形状をなしたフィルタバ
ッグ9が吊設されており、このフィルタバッグ9はその
下端が支持板10に接続固着され、支持板10は引張コ
イルスプリング11を介してフィルタ室6の底部壁面に
弾性的に支持されている。そしてフィルタ室6内の吸引
気流が、矢印に示すように支持板10に設けた開口より
フィルタバッグ9内に入り、フィルタバッグ9の筒壁を
透過して上方の仕切板6cに設けた出口開口より上部排
気室6a内に流通する過程において気流中に混入する土
砂の細塵がフィルタ作用により除去される構成になって
おり、フィルタ室6の底部は、連通路12を介して土砂
収集室7の上部に連通されている。
【0018】土砂収集室7には、その後壁の高位置に土
砂の流入口7aが開口され、これに可撓性を有するバキ
ュ−ムダクト15が接続されている。上記土砂流入口7
aに対向して収集室7内に、斜めに配置された衝突板1
3が、その一端を支点に上下動可能に弾性枢支されてい
て、この衝突板13にバキュ−ムダクト15を介して土
砂流入口7aから吸引投入される土砂が衝突することに
より、比重の大きい土砂は下方に落下して収集室7内の
底部に溜り、軽い空気流は収集室7内の上部を迂回して
前記連通路12からフィルタ室6の底部へ流通するよう
にしている。なお土砂収集室7の底部には、開閉操作で
きる扉14を有し、これを開くことにより底部に溜る収
集土砂を外部に排出できるようにしている。
【0019】またトラック1の車台3の後部には、左右
方向に延びる断面コ字形の連結金具18が装備されてお
り、この連結金具18にヒッチピン19を介して前後方
向に延びるブ−ム20が連結されている。上記ブ−ム2
0は、伸縮できるように外筒20aに対し内筒20bが
進退可能に嵌挿されており、内筒20bの端部には取付
板21が固設され、この取付板21を介してブ−ム20
の端部に、掘削装置の支持架台22が着脱可能に固着さ
れている。
【0020】上記支持架台22は、上記取付板21に対
して接合固着される取付板23を備えた垂直フレ−ム2
4と、この垂直フレ−ム24の上下端に取り付けた支持
部材25,26を介して垂直に立設された昇降ガイド支
柱27と、垂直フレ−ム24の下部に油圧シリンダ機構
28を介して上下伸縮可能に装備した左右一対のアウト
リガ−29と、移動車輪30とを有しており、油圧シリ
ンダ機構28を伸長して左右一対のアウトリガ−29を
土壌面に当接させることにより、支持架台22がその土
壌面に接地固定できるようにしてある。
【0021】上記支持架台22に備える昇降ガイド支柱
27は、角パイプ材からなる支柱の一側面にラック27
aが形成されてあり、ガイド支柱27には、これに沿っ
て上下に昇降する昇降体35が、第2図に示すように上
記ラック27aに噛み合ピニオン32と、これに対向し
て設けた一対のローラ33,34とにより支柱27を挾
持して上下昇降するように支持されている。上記ピニオ
ン32の軸にはその軸端に昇降用のハンドル36が設け
られていて、このハンドル36を回動することにより昇
降体35をガイド支柱27に沿って上昇,下降操作で
き、また図示していないが昇降体35には上記ピニオン
32の回動を規制するロック機構を備えていて上昇位置
の適所で昇降体35を固定できるようにしている。
【0022】上記昇降体35には、これに備えた固定具
35aを介して掘削筒40の内部に挿通した中空筒42
が、その筒体軸線を土壌面に直立するよう垂直に固定さ
れている。上記中空筒42は、内壁42aと外壁42b
の二重壁になっていて、両壁42a,42bの間に環状
の空気通路43が形成され、また内壁42aの筒内は上
下に延びる中空の土砂吸引通路としてその上端に前記バ
キュ−ムダクト15の先端が接続されている。
【0023】上記中空筒42に対し、その外側に、掘削
筒40が回動可能に嵌合されてありこの掘削筒40は中
空筒42の軸線方向には抜け止めされ、その下端部には
筒径を大きくした大径の掘削筒口40aが形成されてい
る。この掘削筒口40aにはその下端内周縁に、前記空
気通路43と連通する圧力空気の噴気口45が円周方向
の4箇所に下方へ向けて開口されてあり、また掘削筒口
40aの下端外周縁には、所要巾を有する切削チップ4
6が上記噴気口45と位相をずらして円周方向の4箇所
に下方へ突出して固定されている。
【0024】そして図示の実施例では、上記昇降体35
に、支持金具47を介して固定された油圧モータ48を
備え、この油圧モータ48を前記トラック1に装備され
ている油圧系により駆動して、油圧モータ48の駆動軸
に取付けたピニオンギャ49と、これに噛み合うを駆動
ギャ50とを介して掘削筒40を円周方向の一方向また
は往復方向に減速回動させている。
【0025】また前記中空筒42の内壁42aと外壁4
2bとの間に形成した空気通路43に連通して、中空筒
42の上部に空気ホース51が接続され、図示の実施例
ではその空気ホース51の先端が、トラック1の車台3
に搭載された前記真空吸引用ブロワ5の排気系と接続さ
れて、ブロワ5からの排気を、ホース51により空気通
路43に導き、これを圧力空気として噴気口45から土
壌面に噴気させるように送風手段が構成されている。
【0026】そして本実施例では、上記の構成により、
噴気口45から土壌面に噴気される圧力空気の噴気流量
と、真空吸引用ブロワ5から連通管8→フイルタ室6→
土砂収集室7→バキュ−ムダクト15を経由して中空筒
42の内壁42a内(土砂の吸引通路)に作用する吸引
上昇気流の吸気流量とが、標準状態換算空気量において
相互にほぼ同量にバランスするよう構成されている。
【0027】次に上述のように構成された掘削装置の使
用例および作用を説明する。掘削作業に際して、掘削し
ようとする場所にトラック1を移動し、まず掘削対象の
土壌面に対し、その上に掘削筒40が直立するよう、ブ
―ム20の端部に装備された支持架台22を、左右一対
のアウトリガ―29により土壌面に接地固定させる。
【0028】この状態では、ハンドル36の操作により
昇降体35を、昇降ガイド支柱27の上昇位置に持ち上
げ、これにより掘削筒40を上昇させてその下端部の掘
削筒口40aが土壌面レベルに接地する状態にセットす
る。
【0029】このセット時、掘削筒40は、これを支持
する中空筒42,昇降体35等の自重により、その下端
の掘削筒口40aが、土壌面に対し、所要の押付け力を
有しつつガイド支柱27に沿って自重降下する状態にあ
る。上述の押付け力が重量的に不足する場合は、別にウ
エイトを付加し、また土壌の硬,軟により大きな押付け
力を要する場合は、掘削動作の進行時、必要に応じてハ
ンドル36を回動操作して掘削筒口40aを下降方向に
押圧付勢させてもよい。
【0030】上述のセット完了後、エンジン4を始動さ
せ、真空吸引用ブロワ5を作動させる同時に、油圧モー
タ48をトラック1に装備された油圧系により駆動して
掘削筒40を一方向または往復方向に減速回転させる。
【0031】これにより吸引用ブロワ5からの真空吸引
力が、連通管8→フイルタ室6→土砂収集室7→バキュ
−ムダクト15→を介して掘削筒40を回動支持する中
空筒42の筒内(内壁42aの筒内・土砂吸引通路)に
作用し、その筒内に吸引上昇気流が生起する。一方、こ
れと同時に吸引用ブロワ5からの排気(圧力空気)がホ
ース51を介して中空筒42の、内壁42aと外壁42
bとの間に形成された空気通路43内に導入され、その
圧力空気がこれに連通して開口された掘削筒口40aの
噴気口45より噴気される。
【0032】この際、上述の圧力空気は、掘削筒40下
端の掘削筒口40aで区画された土壌面に対して噴気さ
れ、その圧力空気の噴気が、掘削対象の土壌面に限定し
て集中噴気されるから、空気圧が効率よく土壌面の破砕
作用に寄与し、空気圧により土壌面が突き崩される。
【0033】またこの場合、掘削筒40はこれが円周方
向に減速回転され、掘削筒口40aの下端外周縁に固定
された切削チップ46が、土中に介在する石礫等を動か
すように攪乱しつつ回動しているから、この攪乱作用も
相俟って、上述の空気圧による土壌の突き崩しが効果的
に行われる。
【0034】そして、この空気破砕された土砂は、土壌
面に噴気された圧力空気流の反動により掘削筒口40a
内において浮動し、この浮動過程で土砂の細粒化が助長
されつつ、掘削筒40の中空筒42内(内壁42aの筒
内・土砂吸引通路)に生起された負圧吸引力により即座
に吸い上げられるように流動するから、中空筒42の筒
内を通して吸引移送される土砂の流動がスム―ズに行な
われ、その破砕土砂は中空筒42内の上部よりバキュ―
ムダクト15を通して土砂収集室7内に収集排土され
る。
【0035】この結果、土壌面の突き崩し作用と、破砕
土砂の吸引排土作用とが、土壌面に直立された中空の掘
削筒40を介して同時的に進行され、この進行に伴って
掘削筒40は、昇降ガイド支柱27に沿って順次下降
し、掘削筒口40aが土壌中に深く侵入することで所要
深さ穴が形成されるように掘削作業が行われる。
【0036】この掘削作業の進行時、掘削対象の土壌中
にガス管,水道管等の各種配管類が埋設されている場
合、掘削筒40は、これが昇降体35を介してガイド支
柱27に自重または人力で降下する構成であり、埋設物
に当接すると下降が止まる構成であるので、埋設物を損
傷,破壊する問題は起らない。
【0037】また掘削作業の進行時、上述のように圧力
空気は、掘削筒40下端の掘削筒口40aで区画された
土壌面に対して噴気され、その圧力空気の噴気が、掘削
対象の土壌面に限定して集中噴気される構成であるか
ら、空気圧が効率よく土壌面の破砕作用に寄与すること
で小風量,低風圧の空気流により土壌面の突き崩し作用
が確実に得られる上に、圧力空気が、掘削筒口40a周
りの周辺土壌に侵入する現象も起らず、その周辺土壌に
悪影響を与える不都合も派生しない。
【0038】特に上述の圧力空気の噴気流量と、中空筒
42の筒内(内壁42a内の土砂吸引通路)に作用させ
る吸引上昇気流の吸気流量とを、標準状態の換算空気量
において相互にほぼ同量にバランスするよう構成されて
いる場合、上述の掘削筒40周りの周辺土壌に圧力空気
が侵入する現象が完全になくなり、その周辺土壌に与え
る悪影響を確実に抑制できると共に、掘削筒40の中空
筒42内に作用させる吸引上昇気流の吸気流量が充分に
得られ、且つ流速がある程度以上に確保されるから、中
空筒42内を通して吸引移送される土砂の排土作用が円
滑になり、中空筒42内の吸引通路およびバキュ−ムダ
クト15内に起りがちな土砂の詰り等がなくなって、掘
削効率を最大に発揮できるようになる。
【0039】なお、本発明の実施において、掘削筒40
は、その断面形状が必ずしも図示のように円形である必
要はなく、四角筒状その他の筒体を用いて掘削筒40を
構成することができ、この場合には掘削筒40の回動支
持機構等に適宜の変更を施す必要がある。また噴気口4
5から噴出させる圧力空気の送風手段として図示のよう
に吸引用ブロワ5の排気を利用することなく、独立した
送風ブロワによって送風手段を構成してもよい。その
他、掘削筒40を上下昇降可能にガイド支持する機構
(実施例の支持架台22)も、クレ―ン等を利用した形
態のものに適宜変更可能であることはいうまでもない。
【0040】以上に説明したように、本発明の掘削方法
によれば、切り崩しによる攪乱作用と空気圧による土壌
面の破砕(突き崩し)機能と、真空力による破砕土砂の
吸引排土機能とが、土壌面に直立した中空掘削筒を介し
て同時的に進行されるから、掘削対象の土壌中に存在す
る埋設物の損傷、破壊を起こさないで、しかも攪乱しや
すい状態とされることで掘削対象の周辺土壌への悪影響
を及ぼさないようにして空気圧を掘削方向に集中的に作
用させることができるので、従来用いられていた真空掘
削機や流体噴出式の掘削機に比して、掘削作業をきわめ
て能率的に遂行でき、特に、道路下等の土中に敷設され
た配管類の管路補修に際し土壌掘削する場合、その掘削
作業の作業性を大幅に改善できるとともに、掘削箇所周
辺の土壌面の浮き上がりなどの二次的な不具合の発生も
完全に防止して掘削コストを大幅に低減できる。
【0041】また掘削装置として、土壌面に直立した中
空掘削筒の下端筒口により掘削対象の土壌面を区画し、
この区画領域に土壌の切り崩しを行う切削チップと圧力
空気を限定して噴気する構成を採用したから、掘削対象
の土壌面最外周が切削チップにより切り崩されて攪乱し
やすい状態とされ、圧力空気を掘削方向に集中して作用
させることができるので、空気圧が効率よく土壌面の破
砕作用に寄与することにより土壌面の空気破砕に供給さ
れる圧力空気の送風手段を小風量、低風圧にでき、装置
の大型化を招くことなく土壌面の突き崩し機能と、破砕
土砂の吸引排土機能とを、同時的に具現することができ
る効果が得られ、また、掘削筒周りの周辺土壌に圧力空
気が浸入して起こる周辺土壌の浮き上がり等、その悪影
響を発生させない効果も併せ得られる。
【0042】また土壌面の突き崩し機能に寄与される圧
力空気の噴気流量と、破砕土砂の吸引排土機能に寄与さ
れる吸引気流の吸気流量とを、相互に平衡する関係に構
成してなる場合は、上述の掘削筒周りの周辺土壌に与え
る悪影響を確実に抑制できると共に、掘削筒の中空筒内
に作用させる吸引気流の吸気流量が充分に得られ、且つ
流速がある程度以上に確保されるから、掘削筒の中空筒
内を通して吸引移送される土砂の排土経路に詰り等が起
らなくなり掘削効率を最大に発揮できる効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による土壌掘削装置の一実施例を一部断
面して示した全体の側面図
【図2】上記土壌掘削装置の要部を拡大しその一部を断
面で示す側面図
【図3】上記第2図のA−A線に沿う断面図
【符号の説明】
1 トラック、2 運転席、3 車台、4 エンジン、
5 ブロワ、6 フィルタ室、6a 上部の排気室、6
b 下部の吸引室、6c 仕切板、7 土砂収集室、7
a 土砂流入口、8 連通管、9 フィルタバッグ、1
0 支持板、11引張コイルスプリング、12 通路、
13 衝突板、14 扉、15 バキュ―ムダクト、1
8 連結金具、19 ヒッチピン、20 ブ―ム、2
1,23 取付板、22 支持架台、24 垂直フレ―
ム、27 昇降ガイド支柱、27a ラック、28 油
圧シリンダ機構、29 アウトリガ―、32 ピニオ
ン、33,34 ロ―ラ、35 昇降体、36 昇降ハ
ンドル、40 掘削筒、40a 掘削筒口 42 中空
筒、43 空気通路、45 噴気口、46 切削チッ
プ、48 油圧モ―タ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土壌面に中空の掘削筒を直立し、その筒
    の下端筒口で区画された土壌表面にて該土壌表面を切り
    崩して攪乱させつつ圧力空気を噴気させて空気圧により
    土壌を破砕し該破粋土砂を、真空源に連通した掘削筒
    の中空筒内を通して負圧吸引力により吸い上げ掘削筒の
    中空筒上部接続されたバキュームダクトにより所要位置
    に吸引移送して排土するように掘削することを特徴とす
    る土壌掘削方法。
  2. 【請求項2】 土壌面に直立された中空の掘削筒と、
    掘削筒の下端に設けられて回転可能な切削チップと、
    掘削筒の下端筒口部に開口した噴気口より所要圧力の空
    気を吹き出す送風手段と、掘削筒の中空筒内に所要圧力
    の吸引上昇気流を発生させる真空吸引手段とを備え、該
    真空吸引手段に連通する吸引経路上に土砂収集室を設
    け、ガイド収集室と掘削筒の中空部上部とをバキューム
    ダクトにより接続して上記切削チップの回転により攪乱
    されるのに合わせて上記噴気による突き崩された土砂を
    上記バキュームダクトを介して土砂収集室に吸引するこ
    とを特徴とする土壌掘削装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の土壌掘削装置において、 上記送風手段による圧力空気の噴気流量と、真空吸引手
    段による吸引上昇気流の吸気流量とを、相互に平衡する
    関係に構成してなることを特徴とする土壌掘削装置。
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