JP2933230B2 - 衛生品用繊維状吸収体 - Google Patents

衛生品用繊維状吸収体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、吸収体、詳しくは、衛生品等の用途に供す
ることができる繊維状吸収体に関するものである。
〔従来の技術〕
繊維状吸収体には、より速い吸収速度、より大きな吸
収量を有するための立体構造を備え、同時に吸収した液
を保持できる性能を備えたものが望まれている。その一
つにシート状吸収体があり、従来より、その構成として
高吸収性物質と熱可塑性繊維との組合せによるものや高
吸収性物質とフィルムとの組合せによるものなど様々な
提案がなされている。
例えば、特開昭56−20679号公報においては、合繊等
の疎水性繊維を吸水膨潤性物で被覆し、吸水すると膨潤
し、目詰まり状態になる防水シートが提案され、特開昭
56−33032号公報においては、微粒状の吸水性高分子を
軟質樹脂又はゴムの中に均一に分散せしめた吸水材及び
保水材が提案されている。また、特開昭58−11140号公
報においては、PVA系フィルム上に高吸水性高分子層を
設けた積層物を細巾に裁断してなる水ゴケ状構造物が提
案され、特開昭63−22887号公報においては、ポリエチ
レンオキシドにイソシアネート化合物を反応させて得ら
れる水不溶性のポリエチレンオキシド変成物とそれ以外
の高吸水性樹脂と熱可塑性樹脂/ゴムからなる基材とを
含有する水膨潤性止水材が提案されている。さらには、
特開昭63−35867号公報においては、融点の異なる熱可
塑性樹脂の多層フィルム類からなる解繊糸を加熱し、こ
れに高分子吸水剤を添加・融着し、短繊維化・ウェブ化
することにより、合成繊維と高分子吸水剤を均一に分散
させ、合成繊維のウェブに吸水性を付与する方法が提案
されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前述の従来のシート状吸収体について
は、下記のような種々の問題がある。
吸収体について、液の吸収速度を速く、吸収量を大き
くする観点からは、例えば、特開昭56−33032号公報で
開示しているように非吸収性樹脂の弾性率は小さい程好
ましい。しかし、この組成物は弾性率が小さい為に、よ
り吸収速度を速く、より吸収量を大きくする為の薄層化
・極細化を行うと、材の形状保持性が低下しシート間の
空間が無くなってくる。即ち、表面積が大きく、空間の
ある嵩高な吸収体が得られない。
また、特開昭58−11140号公報においては、結果とし
て、吸水するとカールしてみかけ体積が増加し、しかも
復元力を有し、通気性も良好であることが述べられてい
るが、該公報に開示されているのは、フィルム状薄層基
材(A)に高吸水性高分子層(B)を積層して得られた
2層フィルムを裁断して細巾形状とするものである。即
ち、得られるものは実質2〜3mm巾であり、この程度で
は表面積が小さいために、高速かつ高吸収性の効果は期
待できない。
また、特開昭63−35867号公報に開示されている「吸
水性ウェブおよび吸水性シート状不織布の製法」によれ
ば、実施例に記されている方法により図示された構成の
ものは出来るが、高分子吸収剤はその一部あるいは半分
以上が低融点樹脂層から顔を出しており、用いた高分子
吸収剤の吸収性能として有する吸収量の1/3も吸収しな
いうちに脱落してしまう。その上、低融点樹脂層に埋没
した高分子吸収剤は膨潤出来ないため、殆ど吸収効果は
発揮出来ない。それ故に、本法によって高吸水性の吸収
体は得られない。
従って、本発明の目的は、形状保持性に優れており、
且つ吸収速度が速く、しかも、吸収量も大きい衛生品用
繊維状吸収体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、種々検討した結果、特定の性能を備え
た吸収性組成物と非吸収性組成物とで構成した複合繊維
で繊維状吸収体を形成することにより、上記目的が達成
されることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、吸収
性組成物と非吸収性組成物とで構成される複合繊維で形
成した衛生品用繊維状吸収体であり、複合繊維が下記の
要件(イ)〜(ニ)を満たしている吸収性繊維であるこ
とを特徴とする衛生品用繊維状吸収体を提供するもので
ある。
(イ)吸収性組成物により少なくとも一部が形成されて
いる。
(ロ)吸収性組成物が熱可塑性樹脂と吸水性高分子とで
構成されている。
(ハ)吸収性組成物の吸収率が非吸収性組成物の吸収率
の2倍以上である。
(ニ)非吸収性組成物の曲げ弾性率が吸収性組成物の曲
げ弾性率の1.5倍以上である。
以下、本発明の衛生品用繊維状吸収体(以下、場合に
よって繊維状吸収体と略す)について詳述する。
本発明の繊維状吸収体は、吸収性組成物と非吸収性組
成物とからなる複合繊維で形成される吸収体であり、そ
の具体的形状としては、後述する吸収性組成物と非吸収
性組成物が半円柱状に抱き合った(Side by Side Typ
e)構造、又は円弧状の鞘と芯(Sheath Core Type)の
接合構造のフィラメント(複合繊維)から成る繊維集合
体を挙げることができる。
本発明においては、非吸収性組成物の曲げ弾性率が吸
収性組成物の1.5倍以上、好ましくは5倍以上であり、
また吸収性組成物の吸収率が非吸収性組成物の2倍以
上、好ましくは5倍以上である。尚、曲げ弾性率及び吸
水率については後述する。この条件を満たすことによ
り、繊維状吸収体は、吸収性組成物の曲げ弾性率を低く
することができる為、高吸収速度・高吸収量を有し、且
つ非吸収性組成物の曲げ弾性率を高くすることができる
為、フィラメントの形状を保持し、しかもフィラメント
集合体中心部にも通液出来る空間を有することが可能と
なる。さらに好ましいことに、上記繊維状吸収体では、
フィラメントが液を吸収すると吸収性組成物の部分が膨
潤し、その為にフィラメントがカールし、より大きな空
間を形成することになる。その結果、上記繊維状吸収体
は、目詰まりすることなく、有効な吸収性能を発揮す
る。
本発明に用いられる吸収性組成物は、熱可塑性樹脂と
吸収性高分子との複合体であり、該吸水性高分子は、好
ましくは自重の3倍以上、更に好ましくは7倍以上の生
理食塩水を吸収しうる高吸水性高分子であり、その粒径
は、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以
下である。
また、上記吸水性高分子の含有率は、好ましくは10〜
80重量%、より好ましくは20〜60重量%の範囲である。
上記の条件を充たすことは、吸収性組成物が大きい吸収
速度・吸収量を発現させる上で好ましい。また、粒径が
100μmより大きいと細い複合フィラメント形成が難し
く、且つ吸収時に吸水性高分子が脱落してしまう。ま
た、含有率が10重量%未満では吸収性が低いために実用
性に乏しく、80重量%以上になると熱可塑成形性に劣
り、複合フィラメント形成が難しくなり且つ吸収時に吸
水性高分子が脱落してしまう。
本発明に用いられる吸水性高分子としては、例えば、
澱粉/アクリル酸ソーダグラフト重合体、スチレン−無
水マレイン酸共重合体の塩、ポリアクリル酸ソーダ架橋
体、ポリビニルアルコール/アクリル酸塩グラフト共重
合体、ビニルエステル/エチレン系不飽和カルボン酸又
はその誘導体のケン化物等を挙げることが出来る。
また、吸収性組成物のもう一方の構成成分である熱可
塑性樹脂は、曲げ弾性率が1500kg/cm2以下であることが
好ましく、1200kg/cm2以下であることが更に好ましい
(ここで言う曲げ弾性率とは、JISK7106に準じて測定し
た値である。)曲げ弾性率が1500kg/cm2より大きくなる
と、吸水性高分子が吸水性能を十分に発揮しなくなる。
なかでも、より好適な熱可塑性樹脂としては、EVA
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)、EEA(エチレンエ
チルアクリレート)、アイオノマー樹脂、SEBS(スチレ
ン−エチレン・ブチレン共重合体)等を挙げることがで
きる。これらは上記吸水性高分子と親和性があるため特
に好適な樹脂である。
本発明の吸収性組成物は、上述した熱可塑性樹脂の吸
水性高分子を機械的な方法で均一に混合し、分散させる
ことによって得られる。混合・分散の方法は、一般的技
術であるロール混練・2軸押出機などの任意の方法を採
用することができる。
本発明に用いられる非吸収性組成物としては、熱可塑
性樹脂が用いられ、実際には前記吸収性組成物の曲げ弾
性率及び吸収性組成物、非吸収性組成物両者の接着性及
び融着性等を考慮して適切なものが選択される。
この非吸収性組成物の熱可塑性樹脂は、吸収性組成物
の熱可塑性樹脂と同種系でもよく、また異種系でもよ
い。また、吸収性組成物及び非吸収性組成物の各々の熱
可塑性樹脂は単独でもよく、また、2種以上の混合系で
も構わない。同種系としては、例えば、EVAでは吸収性
組成物に高VAのEVAを、非吸収性組成物に低VAのEVAを用
い、又異種系としては、例えば、EEAとEVA、SEBSとPEの
組合せ等が可能である。また、吸収性組成物及び非吸収
性組成物のM.I値(正確には成形時の溶融粘度)は同じ
でも、異なっていてもよい。
また、本発明においては、必要に応じて吸収性組成物
及び非吸収性組成物のいずれか、または両方に着色剤、
発泡剤、架橋剤、充填剤等を混合して使用しても構わな
い。
〔実施例〕 次に、本発明の実施例を図面を参照しながら説明す
る。
第1図(a)は、本発明の第1実施例の繊維状吸収体
を形成するために用いる複合繊維の概略を拡大して示す
部分斜視図、同図(b)は上記複合繊維の拡大断面図、
第2図は上記複合繊維を形成するための複合ノズルの先
端部を示す拡大断面図である。
第1実施例の複合繊維1は、サイドバイサイド(Side
by Side)型フィラメントであり、該複合繊維1は、吸
収性組成物Aと非吸収性組成物Bとが互いに対向密着し
て一体形成されてなるものである。
上記複合繊維1は、例えば、第2図に示した断面の先
端形状を有する複合ノズル2を備えた紡糸装置(図示せ
ず)で形成することができる。
上記ノズル2は、先端に所定の径からなる孔部3を有
し、且つその内部空間は先端が上記孔部3の中心に位置
する隔壁4により2分されている。
上記隔壁4により2分されたノズルの内部空間に、そ
れぞれ異なる押出機から吸収性組成物A及び非吸収性組
成物Bを加圧供給することにより、該両組成物A及びB
は上記孔部3で合流し一体となって、該孔部3より吐出
され、第1図に示した複合繊維が形成される。
第1実施例の複合繊維は、ノズル部の構造、吸収性組
成物と非吸収性組成物の組成及び成形条件等の紡糸条件
により、その断面が、例えば、第1図(c)又は(d)
に示した様な種々の形状に制御することができる。
以上の如くして形成した複合繊維1を用いて、常法に
従ってウェブ化すると、第1実施例の繊維状吸収体6を
形成することができる。
第5図(a)及び(b)は、それぞれ本実施例の繊維
状吸収体6の水分の吸収前と吸収後の状態を模式的に示
す説明図である。
即ち、水分の吸収前にはほぼ直線状であった複合繊維
1が、水分を吸収することにより、吸収性組成物Aが膨
張するのに対して非吸収性組成物Bが膨張しないので、
一本の複合繊維1に膨張率の異なる部分が合わさって存
在することになることから、カールが発生し、該複合繊
維1は螺旋状になる。その結果、複合繊維1の体積は増
加するにもかかわらず、空間が減少せず、通水性、保水
性、通気性に優れた構造物となる。
また、非吸収性組成物B及び吸収性組成物Aの中の熱
可塑性樹脂は疎水性のため、水分の吸収前後における弾
性率の差は小さく、圧縮曲げに対する抵抗力は殆ど低下
しない。更に、水分を吸収しても表面粘着性は生じな
い。従って、本実施例の繊維状吸収体は、吸収体として
非常に好ましい物性を有しているものである。
また、第3図(a)は、本発明の第2実施例の繊維状
吸収体を形成するために用いる複合繊維の概略を示す拡
大部分斜視図、同図(b)は上記複合繊維の拡大断面
図、第4図は上記複合繊維を形成するための複合ノズル
の先端部を示す拡大断面図である。
第2実施例の複合繊維1は、シースコア(Sheath Cor
e)型フィラメントであり、芯を構成する非吸収性組成
物が偏在した芯鞘構造で該非吸収性組成物Bと吸収性組
成物Aとが一体形成されてなるものである。
上記複合繊維1は、例えば、前記第1実施例で用いた
複合ノズルの代わりに第4図に示した断面からなる先端
形状を有する複合ノズル2を用いることにより形成でき
る。また、上記複合繊維1は複合ノズル2のみによって
形成されるのではなく、例えば吸収性組成物の溶融粘度
を非吸収性組成物のそれよりも低くすることにより、第
2図の複合ノズル2にでも形成される。
上記複合ノズル2の内部空間には、孔部3の上方に先
端が位置する内側ノズル5が配されており、該内側ノズ
ル5に非吸収性組成物Bを、その周囲に吸収性組成物A
を供給することにより、前記第1実施例の場合と同様
に、第3図に示した複合繊維1を形成することができ
る。また、以上の如くして形成した複合繊維1を用いる
ことにより、前記第1実施例の場合と同様の繊維状吸収
体を形成することができる。
次に、本発明を、具体的な実施例を挙げて更に詳細に
説明する。なお、以下の実施例では、部及び%は明示し
ない限り、重量に関するものである。
実施例1 先ず、繊維を形成するための原料である吸収性組成物
(1)、(2)を、下記の吸水性高分子と熱可塑性樹脂
とを成分として下記のようにして調製し、また同様にし
て非吸収性組成物(1)をも調製した。
・吸水性高分子; 常法により、懸濁重合で得られたポリアクリル酸ソー
ダ架橋体(平均粒径:100μm)を、分級によって、その
粒径が1〜10μmが90%以上、25μm以上が0%の組成
とし、吸収率58倍の水不溶性高分子粒体を得た。
尚、本発明において、吸収率とは、生理食塩水(塩化
ナトリウム9g/1000ml水溶液)に10分間浸漬後と浸漬前
のそれぞれの基材の重量を用いて、次式で定義される。
・吸収性組成物(1): エチレン−酢ビ共重合体(VA〔酢酸ビニルの重量含有
率〕41%、M.I2.0、曲げ弾性率40kg/cm2;エバフレック
ス40LX=三井デュポンポリケミカル(株)製)100部
に、上記吸水性高分子100部及び親水化剤としてラウリ
ン酸のポリエチレングリコールモノエステル(エマノー
ン1112=花王(株)製)1部を加えた混合物を、2軸混
練押出機によって溶融混練し、ペレット化した吸収性組
成物(1)を調製した。得られた上記組成物(1)の曲
げ弾性率は105kg/cm2であった。
・吸収性組成物(2): エチレン−酢ビ共重合体(VA14%、M.I1.4、曲げ弾性
率500kg/cm2;エバフレックスP−1403=三井デュポン
ポリケミカル(株)製)を用い、他の条件は吸収性組成
物(1)と同様にして、ペレット化した吸収性組成物
(2)を調製した。得られた上記組成物(2)の曲げ弾
性率は950kg/cm2であった。
・非吸収性組成物(1) 吸収性組成物(2)の調製に用いたエチレン−酢ビ共
重合体に、吸収性組成物(1)の調製で用いた親水化剤
を0.5部加え、吸収性組成物(2)と同様にしてペレッ
ト化した。得られた上記非吸収性組成物(1)の曲げ弾
性率は490kg/cm2であった。
次に、上記の如くして調製した吸収性組成物(1)、
(2)と非吸収性組成物(1)を用い、下記の〔1〕及
び〔2〕に示すように本発明品及び比較品(4種類)
を、それぞれ形成した。
〔1〕吸収性組成物(1)/非吸収性組成物(1)の複
合繊維で形成した繊維状吸収体(本発明品) 第2図に示したダイ(ノズル孔径:0.5mm)に連結した
2台の押出機(図示せず)から、吸収性組成物(1)及
び非吸収性組成物(1)を各々等重量比で溶融・供給
し、樹脂温度170℃で共押出成形によって、φ0.3mmの連
続した複合繊維を得た。この複合繊維の断面を走査電子
顕微鏡で観察したところ、第1図(b)と第3図(b)
の中間の形状であった。
この複合繊維を長さ30mmにカッティングして短繊維を
形成した後、該短繊維を積層してウェブ化し、平均300g
/m2の繊維吸収体を得た。
〔2〕吸収性組成物(1)、(2)及び非吸収性組成物
(1)の単独繊維で形成した繊維状吸収体(比較品) 吸収性組成物(1)、(2)及び非吸収性組成物
(1)の各々単独から前記〔1〕と同様の条件の下で押
出成形し、3種類の連続した単独繊維(1)、(2)及
び(3)を得た。この単独繊維(1)、(2)及び
(3)を長さ30mmにカッティングして吸収性組成物から
なる短繊維(1)、(2)及び非吸収性組成物からなる
短繊維(1)を形成した後、この短繊維(1)、(2)
及び(3)をそれぞれ積層したウェブ化し、平均300g/m
2の繊維状吸収体、及び(比較品)を得た。
また、短繊維(1)と短繊維(3)とを同重量比で混
繊した後に積層してウェブ化し、平均300g/m2の繊維状
吸収体(比較品)を得た。
以上の如くして形成した、本発明品の繊維状吸収体
と比較品の繊維状吸収体〜について、下記評価を行
い、その結果を下記表−1に記載した。
(評価) 得られた繊維状吸収体〜を人体温に近い35℃で湿
度80%RFの室内に12時間保存した後、同室内においてウ
ェブの形状を観察するとともに、それぞれの吸収率を測
定した。吸収率の測定は、前記(頁15)の方法で求め
た。
また、吸収率については、フィラメント1本での値も
測定した。
上記表−1から明らかなように、吸収性組成物と非吸
収性組成物が抱き合ったサイバイサイドの複合繊維から
成る本発明品の繊維状吸収体1は、高吸収性を示し、人
体温で変形せず吸収体として優れた性能を有する。
一方、吸収性組成物(1)及び(2)の単独繊維から
なる繊維状吸収体、では、吸収性組成物(1)が変
形することによって表面積が減少するため、繊維状吸収
体の吸収率は小さく、吸収性組成物(2)は変形しな
いが吸水性高分子の吸収膨張を阻害するため、繊維状吸
収体の吸収率は更に小さい。また、非吸収性組成物
(1)のみから成る繊維状吸収体は変形しないが吸収
性能も殆どない。また、吸収性組成物と非吸収性組成物
の混繊ウェブからなる繊維状吸収体では吸収性組成物
が変形し、互いに融着する傾向があるため、吸収率が低
下する欠点がある。
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明の
繊維状吸収体は前記実施例に示したものに限られるもの
でないことはいうまでもない。
例えば、繊維状吸収体を形成するための複合繊維とし
ては、サイドバイサイド型とシースコア型の2種類を具
体的に示したが、これら形状のものに限られるものでな
く、吸収性組成物が複合繊維の一部を構成しているもの
であれば任意の形状からなるものであってよい。
〔発明の効果〕
本発明の衛生品用繊維状吸収体は、形状保持性に優れ
ており、且つ吸収速度が速く、しかも、吸収量も大き
い。即ち、本発明では、例えば、吸収性組成物と非吸収
性組成物が半円柱状に抱き合った(Side by Side Typ
e)構造、又は円弧状の鞘と芯(Sheath Core Type)が
接合した構造等の複合繊維の集合体として繊維状吸収体
を形成するため、形状保持性に優れた、吸収速度が速
く、吸収量も大きく、液を吸収しても圧縮曲げに対する
抵抗力は殆ど低下せず、かつ繊維表面がサラットした衛
生品用繊維吸収体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は、本発明の第1実施例の繊維吸収体を形
成するために用いる複合繊維の概略を拡大して示す部分
斜視図、同図(b)、(c)及び(d)は上記複合繊維
の拡大断面図、第2図は上記複合繊維を形成するための
複合ノズルの先端部を示す拡大断面図、第3図(a)
は、本発明の第2実施例の繊維状吸収体を形成するため
に用いる複合繊維の概略を示す拡大部分斜視図、同図
(b)は上記複合繊維の拡大断面図、第4図は上記複合
繊維を形成するための複合ノズルの先端部を示す拡大断
面図、第5図(a)及び(b)は、それぞれ本実施例の
繊維状吸収体の水分の吸収前と吸収後の状態を模式的に
示す説明図である。 1;複合繊維、6;繊維状吸収体 A;吸収性組成物、B;非吸収性組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D01F 8/10 A61F 13/18 303 (56)参考文献 特開 昭62−28410(JP,A) 特開 昭63−283526(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸収性組成物と非吸収性組成物とで構成さ
    れる複合繊維で形成した衛生品用繊維状吸収体であり、
    複合繊維が下記の要件(イ)〜(ニ)を満たしている吸
    収性繊維であることを特徴とする衛生品用繊維状吸収
    体。 (イ)吸収性組成物により少なくとも一部が形成されて
    いる。 (ロ)吸収性組成物が熱可塑性樹脂と吸水性高分子とで
    構成されている。 (ハ)吸収性組成物の吸収率が非吸収性組成物の吸収率
    の2倍以上である。 (ニ)非吸収性組成物の曲げ弾性率が吸収性組成物の曲
    げ弾性率の1.5倍以上である。
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JPH0788603B2 (ja) * 1985-07-26 1995-09-27 チッソ株式会社 吸水性繊維
JP2645300B2 (ja) * 1987-05-13 1997-08-25 住友化学工業株式会社 農業用不織布

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